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2022/03/23

『人生クライマー 〜山野井泰史と垂直の世界〜』


山野井さんは、誰の前に出しても黙ってくれるワイルドカード、みたいなクライマーですが… 昔の価値観と今の価値観をつなげる数少ないクライマーです。

現代のちゃんとしたアルパインクライマーで、フリークライミングを基礎力にして、最低限、5.12が登れる、というところまでいかなかった人はいません。

私が見たことがある人で、30代くらいの新人男性で、まだ9くらいしか登れないのに、鹿島槍北壁に行こうとした人がいましたが、大丈夫かなぁ…と不安になりました。

九州では、有段者のクライマーはボルダラーでは珍しくないですが、一級のエイハブ船長が登れても、5.9の普通のリードが大学生の後輩はできませんでした…。

リードと突破力だけでなんとかできるボルダーの登りは別物です。突破力が必要な人はボルダーしたら、ちょっとの努力で、今まで登れなかった課題が登れるようになるかもしれません。

どちらにしても、グレードに照準を合わせず、技術課題に照準を合わせるほうが、より正確だと思います。技術課題とは、例えば、カチ持ちをマスターする、とか、ジプスに乗れることをテーマにする、とか…支点をテーマにする、とか、ビレイをテーマにするとか、です。

グレードだけを成否の基準にしてしまうと、お買い得課題を血眼で探す羽目になります。

2022/03/20

The North Face | Reformation ~ 佐藤裕介/Yusuke Sato ~

■ みんなの兄貴だった佐藤さん

佐藤さんは、山梨では、誰もが知るアニキ分であり、クライマー男子で知らない人はいない。ダントツのトップクライマーだ。

アレックス君が、フリーソロをやる前に、甲斐駒のスーパー赤蜘蛛のフリーソロをやったので、実はアレックス君並みにスゴイのに、世間が、スーパー赤蜘蛛を知らなかったので、世間に与えた衝撃のインパクトが小さかったのが非常に残念だった…。この場合しょぼいのは世間であって、彼のほうではない。いかに日本のアルパイン界隈がしょぼくなっているか?を示しているに過ぎない。

九州では、初心者が登れるような寝ている5級アイスを初登したくらいで、その地域では知らない人がいないくらいのスーパーヒーローになれることを考えると、スーパー赤蜘蛛フリーソロが、いかにお買い損商品か?ということが分かる…(笑)。

実は、スーパー赤蜘蛛のすぐ後に、ピラニアで佐藤さんにばったり会って、「おめでとうございます!」と声を掛けたら、嬉しそうにしていた。佐藤さんは、いつも記録に”パワージェル半分”とか、食べたものを細かく書くので、そのことを知りたかったが、聞き損ねた(笑)。

パワージェル1パック、より、”半分”、のほうが記録として優れている、という意味が、文脈から読み取れる。前にリハーサルで登った時は、1パックとか2パックとか必要だったのだろうか…とか、その辺のことが聞きたくなった。

この動画では、佐藤さんのすごさを表現するような、適切な質問がされていない…。こんな内容だったら、その辺の普通のクライマーでも語れるような内容で残念だ。

この事故は広く報道はされたので、クライマーなら知らない人はいないような感じだが、その後、比較的すぐに回復され、はた目には普通に登っているように見えていた。

佐藤さんは、”ランナウト王子”で知られているクライマーだった。そういう人でないとフリーソロなんてしない。そのような人が墜落を経験した後、どのような変化をたどるのか?そこが私が知りたいことだったが、それは語られていない。

■ 正しいアニキの在り方

佐藤さんのおかげで、山梨では、無知なクライマーの、過信による、無謀なアルパインへのトライが阻止されている。

山梨でも往年のクライマーは、自分の40年前の普通が、でっぷりと太ってメタボになってしまった老年期にいる自分でもできる、という幻想をもっており、(一升瓶)×(冬山)×(初級アルパインルート)に行ってしまう。

例えば、私が初見で単独で行った阿弥陀北稜は、単なる入門ルートで、初級ルートですらないが、私の会の先輩は、6人で上記の状態で行き、3名の凍傷者を出している。

教える先輩の側がこのような体たらくなのが、往年のクライマーの自画像である。しかも、そのことに自覚がない。世間も、体たらく具合が分かる知識がない。

そのような場合、若い人は、私のように、初見であろうが単独で行った方が厄介者を抱え込まない分、安全が増えると判断する”超自立系”と、先輩がお荷物だろうが、会から、可愛がられた方が得と考える”ヒモ系”に分かれる。ヒモ系は、だいたい、あごでこき使われることになる。それにそもそも登れない人が多い。九州でヘタレ扱いされている私より登れない30代男子なんて、ざらにいるのだ。

そのどちらの選択肢も取らない場合…が、ほとんどなんだが…、男子は、自分に適したレベルの山を選ぶ選択眼が形成できないまま、周りの人が行っているから…という安易な理由で、高度な山に突っ込むことになる。

どうも、男子たちは周囲の仲間と比べて、あいつが行けるなら俺も行けるだろうという安直さで、自分の実力を判定しているようだった。

それでも、大体、ヒエラルキーで並んでおり、フリーの実力順に並んでいれば、それで大体の安全は確立していたのだった。

私の周辺の知り合いでは、5.13をコンスタントに登れた人がおり、彼は佐藤さんに一度拉致されて、低体温症になりかけ、自分にはアルパインはちょっと…とフリークライミングに専念することにしたそうだ。そう、アルパインよりもフリーのほうが100倍ローリスクなのだ。ゲレンデにいる限り。

その辺の理解も、九州ではおろそかなように思う。セルフレスキューの訓練もなく、支点の知識、登り返しの技術も教えないで、セカンドでマルチピッチにデビューさせている会を多く見る。

例えば、山の会との顔合わせ山行で行った比叡で、となりに石井スポーツの店員の二人組がいたが、なんと、片方は全くの初心者で、単なるローワーダウンができず、30分以上も膠着状態だった。成人した若い生きのいい男性が、ですよ? 

私がいた山梨アルパインクラブは、別に特別良い会ではなかったが、それでも、初めての岩場でローワーダウンができないレベルの人は、そもそも岩場に来ない。人工壁でそれなりに登ってからしか、岩場に行かないからだ。ローワーダウンができないって、普段どうしてたん?レベルだ。

さて、佐藤さんだが、山梨では、才能がある男性クライマー、ちょっと芽が出てきたかな?という登れる男子は、どうも自分のクライミングに連れて行って、世界的クライマーの系譜につながる資質があるか、どうか?チェックしてくれていたようなのだ。男子の側としては、

  佐藤さんから声がかからないんじゃ、俺はそんなレベルじゃないな…

と暗に分かったようだった。

強い男子は、一度は拉致されていたように思うので、声がかからない=そういうレベルでないということだと思う。

だから、山梨では、レベルも保たれ、トンデモな事故も、相当勘違いがヒドイ人だけに限定されていたのだろう…。(それでもクライミング初年で中山尾根に行って墜落した人がいる)

それがない九州に来て、佐藤さんの存在だけで、事故が未然に防げていたことが分かるようになった。

それだけでなく、往年クライマーの第二の青春に、若者が食い物にされる被害…例えば、デート山行の歩荷要員として起用されて、美味しいところは、空荷の美人クライマーが持って行ってしまう…とかも、未然に防いでいたかもしれない。

九州でも、小山田さんとか、将来性のある男性クライマーをヘッドハンティングしたらいいんではないですかね?そうすると、小山田さんから声がかからないっていうことは…?みたいな思想になるのかも?

■ 佐藤さんとの思い出

この動画、佐藤さん、えらい年を取っていて驚いた。

山梨にいたころ、まだ初心者で一本も人工壁のリード壁をやったことがないデビューの時、ある会の人と待ち合わせしていたのだが、なんと私はハーネスを忘れてしまっていた…。すると、ピラニアでザックを背負って行ったり来たりと登っていた人が、ハーネスありますよ!と、貸してくれたことがあった。その時はその人が佐藤さんと知らず、借りたんだが、えらいくたびれたハーネスだった。その後、ジムの帰り際に、貸してくれた人が佐藤さんだと教えてくれた。そのジムのお兄さんは室井さんだった(笑)。どっちもどっちでスゴイ人です。ホント山梨では恵まれていましたね。

その後、私はアイスのクライマーなので、鉱泉フェスにいって大学生の後輩をゲットしたのだが、その時、奥さんとドラム缶を囲んで世間話したりした。グラッパさんでは、偶然、さやかちゃんと一緒に登ったかことがある…。ちょうど同じくらいの課題を登っていたので…。とてもやさしいパパで、自分がすごい奴だ!ということを気取らない、普通にいい人でした。

実は、私は伊藤さんもアイスでご一緒したことがあり、天野さんとは読図の講習会に参加してちょうど山岳会に入会したころで、色々教えてもらったことがあり、故・吉田さんの場合は、ビレイヤーをしていたのですが、どの方もとても気さくでざっくばらん… 俺を崇めろ!みたいな空気感が出ている人は、ほぼいませんでした…。

九州では、俺を崇めろ!みたいな人ばかりで疲れます… 

”男を立てる文化” って言われていますが、立ててくれる人がいないと、立たないような、メンツだったら、その程度ってことですよ。

セルフライジングって言葉がありますが、すごい人は普通にしていても凄いですからねー。

スーパー赤雲フリーソロは、現代のレベル感でスゴイ記録ですが、4級40mランナウトとか、10dの課題に10bをつけて、しかもボルト配置が悪く、初心者が取り付いて、ビレイが適切でも大事故になり、その事故を見て、俺たちは違う…と自己満足に浸るとか、もう金玉どころか、普通の人としての人間力、小さくて困ります…。


返す返す、こんな下手くそインタビューではもったいない…もっとちゃんとマシな質問の仕方しろよ!って思ったインタビューでした…。

佐藤さんと為末さんが話したら、さぞ面白かろうと思ったりします…なんせパワージェル半分とかそういう繊細さのレベルですから…。

2022/03/05

アイスクライミングでの墜落画像

普通はないよなー、こんな落ち方

アイスでの墜落は致命的なので、絶対に落ちないようにしか登らないんです。落ちそう、な時というのは、アイスではゼロですから。この人テスティングもしていないし…下手くそ。

2021/12/30

ボルダリングがどのようなクライミングかよく分かる動画:Ryuichi Murai: "Floatin" (v16/8C+) FA


ボルダリングは9割落ちているクライミングなんですが、ビデオトポは見ても、他のクライマーと一切登らないクライマーだと、9割落ちている、って意味が分からないのかもしれませんね…

FAには、成功したセッションだけではなく、こうした何度も墜落している動画を上げるのが良心かもしれぬ、と思いました。

2021/06/24

治験の終了日予定は2023年5月2日ですよ


クライマーは、元気者が多いので、そもそも、自己免疫で跳ね返せる病気(風邪)ですから、ワクチン打つまでもないと思いますが‥‥

それでも、どうもクライマーは浅慮な人が多くて、情報収集力も弱い人が多いような気がしますので、とりあえず、この動画が消される前にアップしておきますね。

ファイザーの出している一次資料に書いてあることが解説されています。


2021/06/18

360 Ascent 現代的なマルチピッチの話

 ■現代的なマルチピッチ

これはスポーツクライミングのマルチピッチの話です。一回目のトライで12時間かかっている。

https://climbers-web.jp/news/20210203-1/

13ピッチ、最も簡単なグレードで7b、6ピッチは8a以上で、最難は10ピッチ目で257m付近の8b+(5.14a)。

非常に現代的で、こういうのが、現代の若者にとっては、最適なチャレンジなのではないか?と思いました。

最適なチャレンジができないというフラストレーションは嫌ですよね。成長、ということにとって機会喪失。

スポーツクライミングですから、死ぬリスクはなく、やたら困難…8Aとかです。

その代わり、ロング…かなーり長い。体力の限界を試される、ということです。オールアウトできる。短いルートが達成出来たら、次はそれを長くしていく、という意味で、クライミングの伝統を踏襲しています。

■通常のマルチとの違い

スポーツクライミングのマルチなので、リードがフリーなのは当然ですが、セカンドもフリーにこだわって登る。

伝統的なアルパインのマルチでは、スピード重視ですので、リードもセカンドも、エイドを許容しています。そうではなく、フリーにこだわるマルチというのが特徴。

■ そんなデカい壁どこにあるの?

こんなマルチが作れるキャンバスをどこに求めるか…ですが、ダムの壁とか、そんなくらいですかね…?でかい人工的なコンクリートの壁っていうのが…。クライミングのためにわざわざ作るっていうのは、今のところありそうにないですし…。

■ 子持ち有段クライマーも、これなら満足するのでは?

私は先輩に2段登れる人がいるのですが、アルパインは生死が関わるので、子供が生まれてから、彼は困難を追求するアルパインはしなくなりました。リスクの低い、富士山の春山スキーか、太刀岡左岩稜みたいな易しいマルチのみ。スーパーアルパインへ進む素養もあった人で、中国の未踏峰まで踏んでいますが…生死を掛けるクライミングって、社会人生活と両立しないですよね…。

この煙突高難度マルチだったら、彼でも登れる。

現代の高度に上達したクライマーが、挑戦でき、達成感を感じるには、こんなルートがいいのではないか?と思いました。

スポーツのマルチなので、何か事故があるとすれば、単純に自分のポカミスです。


https://www.redbull.com/jp-ja/films/360-ascent?autoplay=true

■メモ

「スタート前は少し怖かった。オーバーハングした壁と比べると、このような垂壁の場合、落下してロープが止まる前に壁やホールドにぶつかる可能性がある。だからその恐怖心をなくし、リラックスできるまでには何回か落ちる必要があった」

オリンピック選手でこういうのですから、私が怖いのは当然の反応ですね。

2021/06/02

Patagonian Epic, Getting to the Big Climbing Wall | The Whistler, the Wi...


パタゴニアって、ボルトあるんですね、驚いたな。すごいピッチだった。

2021/05/11

アダムオンドラとアレックスオノルドの対談 | スポーツクライミングとビッグウォール


■ スピードクライミング

スピードクライミングはどちらにとっても大変だそうです。そんな簡単なものではないみたいですね。スポーツ志向 と 外岩志向はやっぱり、全然違う志向体系みたいですよ?

■クライミングの歴史

クライミングの歴史を大事にしているのは、両方ともみたいですよ?

■ アレックス君とアルパインクライミング

現代の、世界で、”ザ・アルパインクライミング”と言えば、やっぱりパタゴニアみたいですね!

アレックス君は、年に1、2回しかしないそうです。する理由は、

他のクライミング形式のありがたさが分かるから(笑)。

ホントにそうですね!ちゃんとしたアルパインをしていたら、フリーってホントに、身軽でいいなって思いますし…。落ちても死ななくていいんだぁ…って感じ(笑)。

■危険な岩場は嫌い

チェコの岩場は嫌い、だそうですよ、アレックス君は。つまり、ランナウトとヒドイ支点…

九州の支点をアップしたら、チェコのクライマーが連絡くれて、うちらのはもっと悪いと言っていましたが…絶対行きたくないだろうなぁ… 世界のフリーソロのアレックス君が嫌がるチェコ。

■ 開拓

石灰岩の開拓は、アダム君によれば、それほど大変でもないそうです。掃除がいらないから。

■ 怖いルート

アレックス君も2,3本開拓したことがあるそうですが、1本目はよく分からなかったのと手打ちだったので、最低限のボルトしか打たなかったら、かなり怖いルートになってしまったとのこと。 

ってことは、怖いルートって初心者の下手くそ開拓者が作ったルートって意味なのかも?


■アレックス君75% アダム君100% 

スポーツクライミングが専門のアダム君をアレックス君が褒めているのですが…アダム君は常に100%投入…アレックス君は頑張るって言っても75%。

私も同じなんです…75%の頑張りで、”もう頑張ってる”です。100%出し切らないと頑張っていない判定するスポーツクライミングだと、長い時間登れないから嫌…。残り25%は予備で取っておかないと…です。

あとスポーツクライミングは足るを知らないから、嫌だなぁって思います…

2021/01/08

斜めの課題が初心者向きでない理由

対角線にロープが出ると、落ちると振られますよね。そうすると、落ちる場所の想定がむずかしくなります。斜めの課題は初心者のリードには向かない理由です。