2024/04/23
【クライミング詐欺】ほとんど詐欺みたいなことになっているグレード付与
2023/01/19
アイスのピッチグレード表
九州のクライマーって、このグレーディング表見ていないから、アイスってだけで、
スゲー
ってなるんじゃないですかね?? もしかして…。自慢するグレードが低すぎる問題もここから来ているのでは…。
こみねっち、720mの氷瀑登ったそうですよ…
■ D5以下は意味なし
WI6が登れるくらいが、WI5をリードできる力なので、私はちょうどそのころにいたんだが、Dに直すと、それはD5。
現在の一般的な男性は、たぶんD7くらいは最初から登れるはず(なぜなら私がD5なのだから)で、世界のトップクラスは、D15とかD14の話をしている。
つまり、D5というのは、一昔前の山岳会のリーダーレベルで、たぶん私の想像では、5.9ですごいね~と言われていた時代の価値基準だろう…
野北でリードできるだけでスゴイと言われていたんだよ~と米澤さんも言っていたしな~。
そんなこんなで、古いバージョンの、”登れる人認定”だと、現代の基準では、まだ新米、ってレベルの人に、登れる人認定を出してしまうということになる。
5.12RPっていうのは、RPだから、瞬間風速… 瞬間風速ではなく、持久的にずっと12が登れてほしいのが現代のトップクラス… おなじ12でも、中身が違うのである…。
2022/12/28
アルパインロックのグレーディング表
■ 使い分け
私は、沢用、アイス用、アルパイン&一般登山用、フリークライミング用、とブログを使い分けており…というのは、自分が行きたくなったときに過去の記録を捜すのが分けていないとやりにくいからなんですが…
このブログは、フリークライミング用なので、グレードというのは、デシマル以外はいいか~と思って特に掲載していなかったのですが…
九州では、”アルパインロック”と”フリークライミングのマルチ”が、まるでごちゃ混ぜに語られており、フリークライミングどころか、インドアのスポーツクライミングの流儀で、脆い支点のアルパインに行くことが普通のように扱われているようなので、掲載。
アルパインのルートに行くときは、セカンドもトップもセルフレスキューのトレーニングをし、知識を共通化したうえで、セカンドは、ロープアップされない場合に備えて、ロープ登高、もしくは、自己確保での登攀をマスターしていないと、セカンドでも務められません。
これは、フリーのマルチでも同じです。
アルパインロックの場合は、
1)一番難しいピッチグレードが、落ちないで、つまりオンサイトで登れる能力と、
2)気象知識、
3)ロープに使われてしまうのではなくロープを使う技術、
4)アプローチをこなす体力、
5)敗退時に備えた支点構築と懸垂下降の技術、
6)敗退が起こった時にも何とか出来るだけのロープ長、を考えることができる計画立案能力、
7)山での一般的生活能力 (排泄、寒冷の対処、落、テント泊、読図、一般登山の常識)
が必要です。
大体、男性クライマーは一番難しいピッチグレードがレットポイントで登れるから何とかなるだろう…と思っているような節がありますが…
現代のルートは、残置のボルトがあったとしても、それが落ちれるボルトとは限らない…たとえハンガーがついていて、新品のペツルにそっくりだとしても…です。
ですので、一般に、マルチは2グレード下、というよりも、40年経過したカットアンカーのルートでは、もっと厚いマージンが必要です。
(例:5.9がオンサイトできるから、5.7では多分落ちないだろう=NG、安全マージン薄すぎ。5.11がオンサイトできるから、5.8はめったなことでは落ちないだろう=OK、安全マージン、まぁ大丈夫)
■ 菊地さんの『日本の岩場』より
6級の難しいルート 例:奥鐘
2022/12/23
現代のトップクライマーは、5.12オンサイトでRPではない事例
https://drive.google.com/file/d/1f6GCxD25jbJQnkX-MPpkIX1tXY8YKbZO/view
https://drive.google.com/file/d/1cRJ3rIDSyIe9BE_go5IhltZJZwx-yioJ/view
佐藤祐介さんの投稿が回ってきました。
山梨だと、他にもツヨツヨクライマーが一杯です…。
大事なことは、冒険の思想、であり、グレードではない、かもしれませんが、あまりに情報に疎いと、
どのようなレベルでどのような冒険が可能になるか?
ということが、正確に読めないので、それで、栗城さんみたいなこと、つまり実力を勘違いして高度な山に挑んでしまう事態…になるのかもしれません。
栗城さんのようなことは他人事ではなく、九州でも、現代的レベルに達していない登攀を発表して天狗になってしまう…まるで栗城さんみたいな…ことが市民クライマーレベルで起こっているような気がします。
アルパインクライミングを志向する人は、
オンサイトのレベル
を上げて行かないといけないですよ。それから、パートナーに伝えるには、自分のクライミング経験をきちんと脚色せずに伝えるのが大事です。
どうも、前のパートナーは、大急ぎで実績を稼ぎたい余り、私に正確に自分の経験値を伝えておらず、私が彼が持っていると思っていた経験値は積みあがっていなかったように、彼のロープワークやクライミングに対する態度からは思えました。
■ 本屋で…
本屋でパラパラと雑誌を眺めたら…『のぼろ』には、渡辺さんの記事などが載っていましたが、しかたないのかもしれませんが、登山の価値を伝える記事は載っていませんでした。
本州向けの山雑誌には、積雪期の北岳が載っており、大丈夫なのかな?って感じでした…積雪期の北岳は訓練が必要な山に入るように思います。一般登山者向けではないですね。
ロクスノだけではなく、市井の山雑誌は、決して頼りになる情報源ではないです。
佐藤さんの記録などのようなものは、当然出ていない。しかし、今の時代、若い男性クライマーは、5.12に親しみを感じています。壁でよく見かけるグレードであるからです。それがレッドポイントではなく、オンサイトである、ということの意味が分からない、というのは、よく起こることであっても不思議ではないかもです。
文登研の ”登山研修”を読むほうがいいのか?まだロクスノよりは、現状を捉えているような気がします。
https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/tabid/215/Default.aspx
こちらは、高みへのステップ
https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2022/takamihenostep/leaflet0325.pdf
うーん、肝になっている無知を防ぐ知識にはなっていないような気がします…現在問題になっているのは、
中高年登山者の遭難以外では、
スポーツクライミング上がりのジムクライマーが、外岩に来るときにインドアで課題を選ぶように気楽には課題を選べない問題や、ピッチグレードだけを見て、アルパインルートに行こうとしてしまう問題、あるいは、セルフレスキューなしに新人を連れて回る問題
だからです。 スポーツクライミング、フリークライミング、アルパインクライミング、で、同じ登攀グレード…デシマルを使い続けていることが事故の原因のように思います。
スポーツの5.12とフリーの5.12でもリスクは違いますし、山の中にある6級ルートではさらに違います…
今の人は奥鐘とか言っても分からない人が多数です。
2022/11/16
アルパインルートの5.9には、5.12まで全部含まれている件
2022/04/06
グレーディング考 段級システムはガラパゴス化なのか?
■今日の仏教説話
「つながりは、コントロールできない」、というおかもん語録が、秀逸でした…。
子どもとの死別など、大変な目に合っている人は、なぜこんなことが起きたのだろう…と考えてしまって、大変だなぁ、気の毒だなぁと傍目に思ったりします。
そういう”喪失”も、人間の意思の力ではコントロールできない大きな力が働いている、ということ…を意味する言葉です。
クライミングにおける喪失…死や、パートナーとの別れなどもそうかもしれませんね。
クライミングでは、自己破滅的選択肢を採っている、と私の目には思える人には、ハラハラさせられてきたのですが… そういう場合も
”繋がりはコントロールできない”
と 唱えると心が落ち着きそうです。
死への傾倒…DeathWishingというのは、クライミングの伝統でもありますしね。クライミングの、というかヨセミテの、かもしれませんが。
■ 生かされる自分
クライミングのお話では、ジャンボさんのトークでご縁に生かされてきた、というお話が思い出されます…
私自身も自分の登攀は、たぐいまれなるご縁に導かれてここまで繋がった…と思っているのですが…
良い縁をつないできたなぁ…と思うのですが、UIAAとのご縁などは、どう捉えたらいいのか分からなかった。
私などの末端クライマーがつながっても仕方なく、影響力のある人に…というので、ずいぶん多くの人に声を掛けましたが…なかなか共感のベースに載るだけの大きな視点がある上級クライマーとは繋がれず、もどかしさというか、無念な感じを受けました。
あるいは、若い人につなげないと…と思って、だいぶ声を掛けました。若いクライマーは登れるし、記録を提供すること(自利)には興味があるけど、それ以上の広い視野は持てない人が多いです…というか、それこそが若さ、な感じです。
自利利他というのは、自利、が満たされたのちに発生しがちなもの、なので…。まだ自分を満たすことにいっぱいいっぱいの段階では、みんな、のことに目がいかないのは普通のことだし…。
どっちを向いても、八方ふさがりというか… 自分自身の力不足、というより、立場により見える物事は違うので、UIAAから見えていることを見える立場に立つことが可能である、日本人の上級クライマーになかなか出会えない、という感じでした。
■ 日本のガラパゴス化
日本のクライミングの世界は、今の時点で、国際的に見てもかなり極端な形というか、ガラパゴス化しているというか…
これは、別にクライミングに限らず、けっこう日本は、国際社会で異質なのは、事実です。
日本はグローバル化の時代と言っても、ものすごく国際的に見れば、独自カラーが強かったりします。市場が閉じているというか。例えば冷蔵庫洗濯機って、日本だけかなりユニークです。お隣韓国では、西洋スタンダードが普及していて、私はそっちが好きなので羨ましいくらいです。
クライミングに戻ると、海外から見たら、日本はデスパレート…追い込まれた状況に見える…ということなのでしたが…そういう状況である、という認識自体が、国内でしか登らないと分からないわけです。
海外で登っていたような人でも、オールドクライマーは問題意識を持つ個人的ニーズ自体がない。…かといって若い人の海外離れは著しく、若いだけに広い視野というのは、今だ必要せずな人も多いわけですから、なかなか時間がかかった任務だった。
身に余る任務で、かなり疲れたのでした…。
■ 繋がり…縁
縁というのは、不思議なもので、コントロールできないものだ…と思っていると、
なにがしかの意味を与えなければ!という能動性を伴った成果に対するこだわりが、手放せそうな気がします。
無意味にしてしまわないためにどうしたらよいか…
この4年の長い間悩んでいたのでした… もう相当、鬱症状でした…(笑)。
■ 段級システムからのコンバージョンは正確か?
昨日も、海外から、8c+の課題について問い合わせが入っていましたが、グレードって再登者が出てくれないと確定できないですよね…
なので、岩の場所を知らせないと、なにか意図が背後にあるのかな?と勘繰られても仕方がないかもしれません… 非公開の岩場とか、アクセス問題があり難しい場合は、その旨書いておくなどの配慮もいるかもしれません。
日本国内の段級システム、これだけ普及してしまうと改めにくいですが、海外の人が再登すれば、段級からの国際グレードへの、コンバージョンも確実だけど…そうでない場合は、発表するときに、(仮)とかつけておかないと、本当にそうなのか?と記録をつけているような人は、思うものなのかもしれません…
グレード偏重は嫌いですが…記録となると、繊細な心遣いが必要かも???
その場合に、日本は国際的配慮に欠けているかも???
一般クライマーは、プロセスを大事に、楽しく登ったほうがいいと思います。向上しても向上しても、まだまだ自分を褒めてあげられない世界に、自ら好き好んで入る必要もないかと…。特に私のように高齢になってからスタートした人に同じ価値観を求められても…(笑)。
■ 備忘
愛で繋ぐ山
2021/12/26
ボルダリングのインタレストグレード
小山田さんがあげていたので、興味深く拝見した。
①岩質
②ラインがシンプルである
③ロケーションが良い
④ムーブがかっこいい
⑥ランディングが良い
⑦恒久的である
■こちらは、いわゆる本チャン(山)のルートグレードの基準
①スケール
②技術的難度
③確保条件
④岩の状態
⑤ルートファインディングの良しあし
⑥エスケープの良しあし、敗退のしやすさ
⑦アプローチ
⑧自然条件(標高、方位、岩場の安定性、安全圏からの距離)
ボルダーだからもちろん、スケールは無視だが、フラクタルであることが分かる。
■ 基準となるルート
ところで、上記の8つの項目から、以下のように分かりやすいように基準となるルートが設けられている。
1級 前穂高北尾根2級 剣岳八ツ峰六峰Cフェイス 剣稜会ルート
3級下 八ヶ岳・大同心 南稜
3級 北岳バットレス
3級上 谷川岳一ノ倉沢
4級 穂高岳屏風岩
5級 唐沢岳幕岩
6級 奥鐘山
2021/12/23
健全な市民クライミングを日本に
■ テレビの害?現代病とは、俺が俺が病だそうです
これは昨日、友人から投稿されたメッセージである。
クライマーのみんなは、もしかして、クライミングを、
人に自分を認めさせる道具
にしてしまっているんじゃないでしょうかね?
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昨日、久々にちゃんとテレビを見たのだけれど、他人に認められる事(成功だとか他人の為だとか)が最大の価値観のように扱われている世の中の"常識"というのが何とも恐ろしく見えた。
それは大多数の民衆の暴力への認可だと感じる。
自己を否定され、自己を否定し、他人への承認を求める方向へと進む。
他人への承認は満たされない欲望であり、終わりのない欲望はついには暴力へと発展する。
自己肯定というのは自分に何か付加価値がある事によって生じるのではなく、何者でもない"私"が自己により全肯定される事によって為されるものであり、本来の自己に内包されている根源的なものだと私は感じている。
"存在"というものは、そのまま肯定されているから"存在"しているのである。
ただそれが幼い頃から否定され、見えなくなってしまっているが故に、自己否定と承認欲求という形の問題としてあらわれる。
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■ ラッペルダウンで作っているんですよ?
総じて、日本のクライミングシーンは、ヨセミテのグランドアップ開拓の理念からその先の時代へ世界が進んだのに、日本だけが進み損ねているような印象を持っていますが…。
山梨時代に一緒に登っていた先輩など、トップロープ禁止にしていたので、そのせいで上手になれないでいる、と5.13を登るツヨツヨクライマーが指摘していました。
ハラハラドキドキがクライミングの魅力だとすると、どうせリードの方が楽しいのですから、リードしたくなるのがクライマーです。
なので、別にリードしたほうがえらいわけじゃない。それは昔の、アルパインのトップを一部のエリートクライマーだけしか努められなかった時代のノリです。
ラオスでは、自分がリードした課題をほかの人が登りたくないか?周りに聞いてから、ロープを抜いていました。
そこで登っているクライマーは全員が海外旅行中ですし、ラオスなんて医療の整っているとは思えない国ですから、屁のツッパリとかで意固地にリードに拘り、怪我をした方が全員にとってマイナスです。
なんせラッペルダウンのルートは、開拓者だってオンサイトしていないんですよ?
試登しないと、ボルト位置だって決められないんですから。
■ 一般市民クライミングとエリートクライミングは別物ですよ?
大体、5.12がやっとこさでも届く…というレベル感が、かつての山岳会のリーダークラスの人に最低限、必要だという登攀力だと思いますが…、そのくらいのムーブ能力は、最近では12,3歳の子どもにとって、ウォーミングアップなのだそうです。
クライミングは、バレエと同じで非日常の動きなので、動作をやったことがある量、が、まぁ、才能を別にして、そのまま、ムーブ能力、です。
要するに、3歳から始めるお稽古事、伝統芸能とかと同じレベル感です。幼くして始めれば始めるほど、単純に有利。
私はバレエは19歳でスタートしていますが、その当時、世の中には、大人のバレエ教室はないので、12、13歳の子供たちと一緒に混じって教わっていましたが、その後、アメリカでもバレエレッスンを取ったら、60代、70代の人ばかりで、私がダントツにうまかったです…。でも、子供たちに交じれば、ダントツに下手くそです。
同じことが起こるのが、昨今の山岳会。60代で初めて山登りを始めました、みたいな人に交じって、40代で初めて岩、登っています、みたいな人が岩トレしたら、ダントツで上手な方に、自動的に入ってしまいますが、だからと言って、一般のクライミングジムに行ったら?当然20代、30代の男性が主体なのですから、ダントツビリけつです。
当たり前のことが当たり前に起きているだけです。
私はいつも変わっていません。40代女性の平均的な能力を提示しているだけです。
バレエと同じで、クライミングも、エリート教育、早期教育でのレバレッジが偉大です。
大人になって始めた人とは、3グレードも違うのです。
昔の山岳会では、野北がリード出来たら尊敬されたそうです。私もリードで登っていますが、特に難しさを感じない岩場でした。つまり、5.8~5.9レベルです。
そんな世界で、5.12が登れる才能をたまたま有していたら、周囲の人から見たら、まるで神レベルです。誰もがひれ伏すでしょう。
昔は若くして岩登りをスタートするということ自体が稀で、特権的出来事でした。大体、超有名クライマーって、その時代としては、例外的に、若年齢でクライミングをスタートしています。
しかし、今は、多くの人が若くして始められるので、10代で5.12とか普通です。
それは登った年齢と量の問題で、誰でも量をこなせば届く程度なのだそうですから、現代で才能がある、というのは、5.13以上のことになります。
昔、5.8~5.9が登れたら尊敬されたというレベルがスライドアップして、5.12くらいになってしまっているのです。
短く言えば、時代はもう2022年にもなろうという時代なんですよ。昔の常識は昔の常識。
これも、クライミングウォール、落ちても死なない人工壁や、ボルダリングジムができたおかげです。
昔は練習したくても、そんなに身近に練習することができなかったわけです。
登れるグレードの因果関係を見ると、そんな程度のことですから、ある集団の中で自分が、どの程度上手かで、威張ったり、謙遜したり、と態度を変えるのは、滑稽というものです。
■ 結局のところ意志の問題
結局のところ、クライミングのムーブ能力をどこまで上げたいか?というのは、
意志の問題
です。オリンピックの選手になりたいなら、そりゃ毎日やっていないとなれるわけがありません。
バレエでも、世界のトップクラスになり、ロイヤルで踊るようになった人は、毎日4,5時間踊り、ローザンヌに出て、留学権を得て、さらに毎日8時間踊って、競争をくぐりぬき、主役の座を得るわけですが、そんなこと、趣味のバレエの人がしたいです?したくないですよね。踊ること自体が楽しいので、レッスンは何か他のためにある時間ではなく、人生そのものです。
同じことで、毎日登って特訓している、現代のコンペクライマーがスゴイ登攀力を持っているのは、その通りですが、その代償は、グレードで計られ、比べられ、自尊心を常に傷つけられているってことです。
■ それと同じ価値観を一般の市民クライマーはしなくていいですよ
日本人は全体主義なので、誰しもが全員、オリンピック選手になるために頑張っているかのように、一般市民クライマーに序列をつけてしまいます。
それは、昔の共通一次世代の遺跡なのでしょうか?
現代は、個性の時代ですし、大人になってまで共通一次しなくていいです。
つまり、トップレベルクライマーがやっていることを一般市民レベルクライマーがやらなくていいってことです。
エリートクライマーになりたい人は、子供から練習してなればいいし、市民クライミングで楽しみたい人は、グレードで他者から承認を求める世界に無理して生きなくて良い、ってことです。
昨日は下呂でボルダリングで、何かに対して努力するという価値観を見出して、人ともきちんと繋がれるようになった10代の男の子の話がNHKで取り上げられていましたが、尊いことだと思いました。
団体競技が合わない人にも個人で行うスポーツのクライミングは合うことがあります。
せっかく市民クライマーで、グレードに縛られないでよい、自由な世界にいるのに、なんで、次々と性急にグレードを上げて行かないといけないんです?
自分の好きなペースで成長できるという贅沢を享受しましょう。
■ プロセスを味わって進んだほうが、お得
私は、クラックを目指していたのですが、小川山レイバックでスタートですが、一回目に連れて行ってもらったときから、最終的にRPするまで、3年くらいはかかっていますが、そういう風にじっくり成長するのは、楽しかったです。
グレードより、思い出。
自分にとっての、いわくつき課題がいっぱいある。そっちのほうが、私にとっては、味わいあります。
良き思い出がたくさん作れる、それが急がなくて良い市民クライミングのだいご味なのでは…。
グレードより、良き思い出。
2021/07/05
グレードを適正化するには、基準値を作らないと難しいのではないだろうか?
■貰った反応は反発 …恐れ
これが反応としてもらったことだなぁ…。
九州に限らず、地方では、他所から来た人に対して、対抗意識で措置しているそうです。
これは、三倉の開拓者に聞きました…。三倉は分かっていて辛くしているんだそうです。舐められたくないから。
九州では、そこまで悪質ではなく、単純に、米澤さんの場合ですが、米澤さん以上に登れる人がおらず、自分が過去に登った5.11bより、若干難しいからじゃ5.11cなどという付け方をしており、単純にサンプル母数が圧倒的に足りないため、グレードが主観的に偏ってくるのだそうです…
母数が足りない問題
は、ホントにありそうです。
なにせ、Marsを登った時、5.13dと控えめにしていたせいで、故・吉田さんは世界に名前を轟かせ損ねたわけなので…。名誉心だけなら、5.14aにしておいたら今頃クライミング史に名前が載っていたわけなんですよね…。
グレードが確定しない、という問題は、トップクラスのクライマーでは、再登者がなかなか出ない、という技術上の問題があるようですが…
■ 5.12以下のグレーディングには標準化を
これは、5.12以下のグレードではもはや当てはまらないでしょうねぇ…。現代では、5.12以下のグレードは、
一般市民レベルのクライマーが楽しく遊んで帰って来れるべきグレード
で、
ブイブイ言わす
というのは、13よりは上の話なので…。
特に5.9は正確に。11アンダーは初心者グレードです。当然ですが、低グレードほど登る人口数は多いです。
■ 案
思うのですが、90度の垂壁に、〇〇cm間隔で一定のサイズのホールドをつけ、そのホールドを
1)徐々に90度からオーバーハングにして行って、困難度の変化を調べる
2)徐々に〇〇cmの距離を離して行って、困難度の変化を調べる
3)徐々にホールドサイズを小さくしていって、困難度の変化を調べる
などしたらどうでしょうかね?
登るクライマーの身長も、130cm、140cm、150cm、160cm、170cm、180cmと変えて行って。
統計的知見は貯められるでしょう。
何しろ、5.9でも届かなければ、一発アウトですし。エイドルートで届かないのと意味合い的には同じです。
グレード設定に関して、科学的見地があまりにも足りなさ過ぎて、
勘と経験
に任せすぎているから、単純に様々な知見が生かされない、地域間競争に陥る、というだけのような気がします。
2021/05/24
楽しいホルモンが必要
■ グレーディングシステムによる上下意識によるリスクとは?
今日の仏教説話は、増上慢について、でした。
私はグレードでは大したグレードが登れないのですが… それだから、増上慢に陥るリスクとしては、小さくて、それでよかったのかもしれません。
若い男子は、師匠たちと比べて自分の方が登れる、と思ったら、岩場に一緒に行かなくなります。
でも、師匠たち…60代とか、ですよ? 30代の男性より、60代が登れるって変ですよね?フィジカル一番強いのは、男性は25歳のころなので。
そういう意味で、グレーディングシステムによる上下意識がリスクなのかも?
■ スタイルがある意味リスクがある
一緒にクラックをやっていた先輩は、カム位置が悪くてロープスタックさせたことがあったのですが…ショートの時、それを指摘したら、怒ったんでした…(汗)。
その時は、10cをオンサイトしたことになったので、オンサイトの喜びがそがれると思ったのかな?
オンサイトしたものは、その後、スタイルを向上させる再登をしたほうがいいかもしれません。
オンサイトって、いつもけっこうギリギリなので。
そういう意味ではオンサイト、レッドポイントというスタイルがある意味、技能の不足をカモフラージュしてしまうので、ある意味リスク。
■ 自分の理想のクライミングを追いかける
オンサイト、レッドポイント…、そういう、
”誰かに与えられた成功の型” ではなく、”自分の目指す理想のクライミング”、
みたいなものが見つけられればいいですね。
私はアイスクライマーとしてクライミングは、デビューしたので、オンサイトって、よく考えたら、全部オンサイトです。アイスの場合は、同じ場所でも、毎回氷、違うから、毎回オンサイト。
■ 尊敬できる人に会いたい
岩の遊び方、スタイルの求め方、そういうので、この人すごいな~って人に、今まで会ったことがないかも???
レッドポインターの故・吉田さんは、何百回もうちこむとか、体重まで課題に合わせるとか、究極に岩に寄り添う、というのが、スゴイ点でした。岩のためにホームレス生活とか、ヒモ生活、とかですからね。
私が岩登りで嫌いな点は、足るを知る、がない点です。
■ 中級者へステップアップするかどうか?思案
昔の山岳会でも、5.12RPできるくらいじゃないとリーダーは務まらなかったと思いますが…そのレベルに到達するのに、男性で10年かかる…。
毎週ジムに行って週末は外岩っていう生活をして、10年。28歳→38歳、32歳→42歳 で十年…。
私はフリーは43歳でスタートしていますから、5年程度のキャリアですが…、クライマーとしてあるべき生活を今はしていないので、10年で、つまり53歳で5.12RPはないだろう、と思うのですが…。たとえ、週2ジム、週末外岩という生活をしたとしても…。あるのだろうか?これが一点。
そもそも、12が登りたいのだろうか?というのが2点。
ただし、それくらいのスキルが日本中の岩場で、とりあえず安全に、取りつけるスキルであって、間違っても5.9がギリギリの人が、5.9に取り付いて良いようには、外の岩場は、出来ていないです。自己責任で、岩場で楽しむために、必要なスキルがそれくらいってことです、つまり。それは分かるようになったので、理解の面で、九州に来た時と今では雲泥の差です。
なので、12を登る人以外は、みなまだフリークライミングのカテゴリーではクライマー未満です。フリークライマーとしてのスタートは5.9ではなく、5.12です。5.12はフリーへの入門資格。
60代で12登る人も世の中にはいますし、本人がそうやりたければやればいいし、やりたくなければ、やらなければいいだけのことなのですが…、
多くの人に伝えたいのは、みんなが思っているフリークライミングなるものは、それなりの分厚いスキル修練(つまり、10年)を必要とするものですぞ、と言うことです。
例外はあります。子供ならすぐ身につきます。3年でそこそこ行けると思います。私の師匠は、初めて1か月で5.13登った人を見たそうですが、すぐに辞めてしまったそうです。
■ リスク管理能力は、分かったとたんに身についている技術
それと比べると、例えば、外岩で、長ヌンを使用すること、などという知識は、了解!と分かったら、即、明日からできる。
知ることさえできれば、明日からすぐ実践できるスキルですよね?
なので、なぜ、みんながそんな簡単に身につけられることを身につけず、身に着けるのに10年の歳月がかかることを身に着け、自分をリスクにさらしているのか?ということが不思議。
一発芸は身につけないで、長年の努力の要る芸は身についているみたいな?
ボルトルートでも、長ヌン使ってロープドラッグを解消しましょう。将来マルチに行きたい人とか、ビッグウォールに行きたい人とか、特にそうです。
ロープスタックしたら、どうしたらいいか?目が点では、即、ヘリ、です。
■ 何を満足とするのか?
それより、私はどう成長して行ったらいいのかなぁ…。
すでにクライマーとして自分の身を守るための知識は十分なので、後はムーブが向上し、フィジカルがアップすればいいだけなんだけど…
引き付け、立ちこみ力、後は保持力、みたいです。
足が先行のクライミングを身につけないと。単純にホールド遠くて取れないってことが今の外岩では多いからです。
あーあ、ラオス楽しかったな。楽しく登ったら、帰国したら、違う人になっており、いきなり城ケ崎登れたんでした…
あ、分かった。必要なのは、師匠じゃなくて、楽しい岩場と楽しくて出るホルモンのほうか。
2021/05/06
クライミングの歌
■ 自分の打ったスクリューを振り返って良し!と思う
アイスで初心者からリードをしていたころは、自分が打ったスクリューを振り返ってみて、ロープドラッグが発生していないことを見て、
深い満足感
を感じていました。
日暮れで焦り始めたり、登攀に余裕がなくなったりしてくると、それが、自分が登った形跡に現れる…
ので、フォローで付いて来てくれる人には、とても感謝していました…。私はビレイさせられるばかりで、ビレイヤーとしてアイスでは、だいぶ虐げられていた時間が長かったと思いますが…
それでも、
1)ロープが出るスピードが遅い とか
2)スクリューの間隔が極端に狭い とか
そういうことがスタートすると、
青木さん怖いんだなぁ…とか…
と彼が奏でているクライミングの歌が聞こえて来ていました。ビビり物語ですよ…クライミングは。
私は、青木さんがビレイを嫌がるので(アイスで初心者のビレイをしてやるのは、忍耐が要ります)、リードできなくなり、リードを捨てたとたんに、ムーブが格段にアップしました。ムーブだけに集中できるからですね。
私にとって人工壁の位置づけは、そんな感じで、自分がすでにできているムーブをさらに自動化で洗練させればいいだけ、と言うことでしかないような気がしますね… なので、人工壁でグレードピラミッドを上がることは、私の上達にとっては、ホントに意味がないことなのかも‥‥
2020/04/06
段級グレードの考察
段級グレードのメモリを見ていると、明らかなことは、
級 vs 段
の、対立構造、だ。
一方、Vグレードには、この対立構造がない。
なにしろ、Vグレードでやっていれば、ただV0からスタートするだけなのだ。
V0、V1、V2、V3、V4、V5‥‥と延々と続く。
1級と初段に境目がない。今世界の最難は、V17で、そこから見れば、V10(3段)であっても、まだヒヨコ。
だから、 有段者という言葉、も生まれないし、有段になることで、ステージが上がった感もない。
つまり、あっち側とこっち側がない。
日本人はあっちとこっちを作りたがる国民性ではないだろうか?
■ スタート位置感の違い
まぁ、段級システムでは、初段からが、外ボルダリングのスタートだということが、この区切りから訴えられている。
そこから、初段、2段、3段…と段をあげていく。日本のトップクライマー小山田さんは、今6段くらいなのだろうか?
私の観察では多くの男性が、2,3段で行き詰まる。たぶんそこら辺からは、肉体改造もしくは、豊富な才能のどちらかがないと先へ行けない。
一方、Vグレード採用なら、V0からだ。比較すると、どうみても、スタート位置は、かなり低い。
つまり、Vグレードのほうが、スタート位置が低いわけで、よりインクルーシブなモノサシと言える。より初級者に優しい。
このスタート位置感は、デシマル変換した場合の5級…5.9が始まる位置と呼応していると感じられる難易度だ。
段級のスタートは10級からだ!と反論がでそうだが、インドアジムの10級や9級は、とってつけたような、どうでもいいグレードで、黙っていても、誰でも登れる。実質は、インドアでも、あるいはハンデがある人で7級あたりからしかスタートしない。
同じ、よんきゅう、と言う言葉を使うせいで、RCCIIのグレードとの混乱も大きい。山岳部出身者のような、アウトドアからスタートした人たちには、滑らかな滑り出しがしにくく、混乱を招いている。
《参考》
Decimal grade vs RCC grade(Japanese grade)
Ⅵ=11a
Ⅵ-=10d
Ⅴ+=10c
Ⅴ=10b
Ⅴ-=10a
Ⅳ+=5.9
Ⅳ=5.8
Ⅳ-=5.7
Ⅲ+=5.6
Ⅲ=5.5
この上、デシマルは避けて通れないわけで、段級グレードは
混乱
階級感
を加えるだけで、あまり、大きなメリットがないように思う、どうだろうか?上手くいかない仕組みなら、返上したらいいのに、と私などは思う。
■ 劣等感を植え付ける仕組み?
日本の段級システムだと、段以前の人は、まだ級の段階だね~みたいな感じに、どうしてもなってしまうし、なにより、グレーディングも、級のグレーディングは、かなりいいかげんなんだそうだ。
つまり、当てにならない。
というわけで、ここでも一般社会と同じことで、より力や知識のある者から、より力や知識のない者に対する搾取が起きている…。
より低グレードの人たちのほうが、正確なグレーディングを必要とするのは当然だ。
しかし、それがおろそかになっている。これは、5級以下の課題は、きちんとしたルートセッターに作らせず、適当にやっています、というジムと同じだ。
強者がより富み、弱者がより弱くなる仕組み…
■ 内弁慶
より高グレードを登る人たちのほうのグレーディングが正確か?というとそうでもなく、
前の課題より辛かったから
という主観オンリーで、そのグレーディングが、第二登という客観性によってテストされていない。
当然だが、力が落ちていれば、以前、簡単だった課題も難しく感じるもの。人間は年を取るので、50代まで成長し続けるとは言われているが、実際は、20歳以上の人間は、すべて成長期ではなく、老化に向かって流れており、つまり、流れに反して泳ぐ魚のようなものだ。誰かほかの人のチェックがなければ、主観はすぐに間違う。
第2登の価値が、あいまいにされているため、本当に初登グレードがあっているか?
という議論はほとんどされないようだ。
これは、どう表れるか?というと、内弁慶、として現れるようで、Vグレードに直したら、いきなり世界最難とかだ。
そうなると、内輪の人しか見ていないから、みたいな甘々な理由で発表したグレードが、いきなり世界の注目を浴びることになる(笑)。そうなると、実はそれほど難しくはなく、もっと簡単だったりすれば、かなり恥ずかしい事態だろう。
というようなことは、古いロクスノによると、たびたび起きていることのようである。
それもこれも、Vグレードをつけないがため。
段級でのグレードを世界に換算すると、ステップアップの速度が世界と足並みがそろわないらしいのだ。
だから、段級グレードは、世界最高レベルの日本のトップクライマーたちを利しているわけではない。
じゃあ、誰の利益になっているのか?
うーん。もしかして、俺は有段者だ、と言いたいオジサンたちのささやかなエゴ?
■ 多数の意見を反映するとより正確になっていく系
おそらく、一般的なグレードは、多くの人の平均的な意見を反映すれば、するほど、正確になっていく、という性格のものだ。
グレードなんて、目安なのだから、登った人にアンケートを取り、その平均を当てはめて行けば、自動的に正確になるようなものだ。
だが、なぜかすでにVグレードはあるのに、段級が採用されてしまっている。
というので、その意図は何か?ということになってしまうんだが…。意図はわからないが、結果どうなったか?は分かる。
それがおそらく、日本ガラパゴス化の原因…ということなんだろうなぁと。
■ Vグレードのメリット
Vグレードでやっていれば、ただV0からスタートするだけなのだ。
V1、V2、V3、V4、V5‥‥と延々と続く。1級と初段に境目がない。
だから、有段者という言葉も生まれないし、ステージ上がった感もない。あっちとこっちがない。
あるのは、トップのV17以外は、みんな押しなべて、自分の限界と戦っているんだなぁという、
”やっていることはグレードが違っても同じ”、という連帯感
のほうだ。
トップ以外は、みな結局のところ同じでないかという連帯のほうが強く出る。
私としては、こっちのほうがうんといい世界観のように思う。
この動画は、V17と検索した時に表示される現在のトップクライム。
2020/03/27
グレーディングとピン間隔について
今日は朝から、小山田大さん、室井登喜男さん、杉野保さん、ユージさんという超豪華メンバーの、グレード談義の記事を読んだ。
V15とか発表すると、それは日本だけの問題ではなく、世界が反応するらしい。
グレーディングは、ほんと、まぎらわしい。
三倉の5.9は、まったく5.9じゃない。日本の5.10bくらいある。それはヨセミテがそうなのだそうだ。
ラオスでは、6Aは、ムーブが必要なようにできていて、日本の岩場で培った、5.9はムーブがなくても登れ、5.10Aになればワンムーブ、という感覚と違う。これでいうと湾グレード違うってことだ。
高グレードの人たちは、世界のクライマーから、
ので、それが逆になったほうがたぶん、安全性は増すでしょう。
辛い、甘いが安全性という観点からは、真逆になっている…。
本来は辛くもなく、甘くもないのがいいのですが、適性グレードというのは、実現不可能な夢と思われるので、
11未満の人
ギリギリに迫って落ちる=人工壁