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2024/05/14

【クライミング事情】岩レジェンドではなく、岩ローカルズに光を当てる

Stone Locals: Rediscovering the Soul of Climbing | Patagonia Films

この動画をひょんなことで発見した。パタゴニア発。

日本パタゴニアは、クライミング界に疎く、”岩ローカルズの発見能力に乏しい”、ということが分かった。

ジャンボさんが出ているから、見たんだが、ジャンボさんは、ローカルズ、ではなく、レジェンド。

で、この動画が発表された時期で、取り上げるのにふさわしい人材は、

  北平友哉さん 

つまり、ナナファテの後釜のルーフロックを運営する人になった人である。ただの一般ピープルから、世界最難のワイドクラックに挑んだ人である。


したがって、このフィルムの中では、ジャンボさんだけが、

 ・既定路線の偉業、昔からある価値観の中での成功、

という話になってしまっている。

それでも、小さい幸せを大事にする、という、新しい価値観を提示している。

■ クライミングの多様な価値観を語る、感度の高い動画


個人的にこころにひびいたのが、


  Avalonia


である。おフランスの岩場。亡くなったクライマーの親友を弔うために、岩場で岩に彫刻をして、岩場にモニュメントを作っている、多少、精神疾患があったと思われる男性クライマーの話だ。岩場に住んでいる。そして、なんとベアフットで登り、トポを出版して生計を立てている。


たぶん、岩場で生きることが本当にその人にとってしっくり来たんだろうな、と分かる。





自分がしていることは、セラピーだ、と言っている。


私が、クライミングで、みんなに伝えたいことも、クライミングがセラピーだということである。


クライミングをすることで、極度の集中状態に入れるし、ゾーン状態に入れる。


そして、クライミングを生活の中心にすることで、生活が整う。


無駄な買い物をしなくなり、無駄な食品をたべなくなり、体も心も整う。


大事なことは、母なる自然に寄り添った生活をする方で、記録を上げることではない。


なぜなら、人間は記録を上げようとすると、人工的なものに頼るから、だ。


ゾーンに入るのに、多動(高メチレーション)の人にとっては、クライミングくらい強度の強い活動が必要なのである。


廣瀬医師の運動精神療法。2時間オーバーウォーキング。


■ 私の気に行った生活


余談だが、Wwooferをすれば、自分に適したライフスタイルを疑似的に体験できる。


しかし、岩場を中心にしたライフスタイルを疑似経験させるWwoofer施設は、日本にはない。ラオスにはGCHがあり、台湾にはBivyがある。そこで、クライミング中心の生活が体験できる。


そうした生活の場を提供することが私のしたいことだ。なぜなら、そうすることで、


 心身が癒される人


がいるからだ。


私に適性があったのは、手作りのスカスカのログハウスで、犬二匹と暮らし、薪はその辺の山で拾ってきて、煮炊きに使い、豚と牛を放牧で買う生活だった。あれは楽しかったなぁ。天草。先祖はそうやって生きたのに違いない。全くストレスフリーだった。


他にも和歌山で自給自足で畑をしている人たちと暮らしたことがあるが、私のライフスタイルとは少し違うようだった。自然と接する量が足りない、って感じだった。天草との違いは、一人になる時間がないことだった。天草では、伐採跡地で森を整備しているだけで楽しく過ごせた。跡地のあとは、チェーンソーを整備して過ごした。


私は開発部では、ハードウェアのテストもしていたから、簡単なメンテなら、普通の女子以上にできる。それを仕事にしたいほど好きではないが、チェーンソー使いなら必ずできなくてはならないのが、研ぎ、だ。


その時の感じと同じ感じが、このメンタル疾患を負って15か所も施設を転々としたという男性の話や生活ぶりから伺われた。


岩に登っているとき以外は、芸術にいそしんでいるというライフスタイル。


■ 吉田スタイル=岩場バム


日本のレジェンドクライマー・故・吉田さんは、岩場に住み着くのではなく、車に住み着いていたけれど、同じように岩場の主となって、生きる場を岩場に求めた人だった。


日本だと縦に長いので、季節ごとに岩場を移動するのが、年中登るには大事なことになる。そんな故・吉田さんでも、九州までは南下してこない。つまり、岩をメインに生きる人にとっては、南下するだけの理由はなかったのだろう…


従って、九州の人には、岩場に生きた偉大なクライマー、真のレジェンドに接する機会が皆無だった、ということなのだろう。


九州は、天草に見るように、スカスカのログハウスでも死なずに快適に生きれ、外の風呂でも死ぬことなく入れる。つまり、岩場で生活するのに、気温的に何の問題もない環境なのにも関わらず、そういうことをしているクライマーは皆無だ。それどころか、ポルシェで岩場に乗り付けるような、頓珍漢な奴しかいない…。


あ、また愚痴になりそうだったが…。ちなみに山梨以北では、冬季は冬季クライミング、つまり、アイスをすれば、岩シーズンはグリーンシーズンになる。年中登りたい人は、アイスクライミングをすればいい。


さて、この動画は、かなりおすすめ、であることは間違いない。


・ワイドクラックでトップクライマーを目指した女性は、性的虐待被害者だった。


・Gym to Cragを運営している女性は、ジムクライマーが岩場で安直に死ぬのを防止しようとして啓蒙活動をしている。


・アバロニアでは、岩場に住んで、彫刻を掘り、ベアフットでクライマーたちにクライミング指導している。


・山梨では、世界を制したトップクライマーが静かな家族生活を営んでいる。


以上が、大まかに描かれていることだ。逆を言えば、


・クライミング界には、女性クライマーへの性的虐待がはびこっている。


・ジムクライマーが外岩に出るときに、事故が多い。


・岩場のアクセス問題が多発している。


・家庭生活を犠牲にした、名誉一辺倒のクライミングが既定路線になっている


以上が描かれておらず、非言語に示されているクライミングのマイナス点である。


たぶん、読書慣れしていない人たちは、ここまで書かないと理解できないのではないだろうか…


全部、良く知っている。改善努力もしている。


他にも、


 ・難病の娘をクライミングコミュニティが支えた ⇒ 現代版家族
 ・ピザ店をめぐるクライミングコミュニティとのつながり ⇒ 現代版家族


そういう映像が見れます。ぜひ、おすすめ☆


■ 関連URL


Gym to Crag
https://gymtocrag.org/


クライミングと生きる理由のポッドキャスト
https://www.fortheloveofclimbing.com/










2024/03/20

【クライミングによる地域おこし】クライミングの価値とは?

■ 自己顕示欲だけではないクライミングの価値とは?

 1)その土地の提供する楽しいラインを登り、(岩場の地域愛)

 2)地のモノを食べ、(食の地域愛)

 3)クライミングの話で盛り上がり、(共通言語)

 4)健康的に過ごす

 5)心の成長

です。

■ 同じルートは二つとない=ルートの個別性

デイドリとコブラクラックは、同じグレードでも、まったく別個の物語を持つ課題です。

課題(ルート)には、個別性があり、その個別のストーリーを知ること…が、クライマーを魅了するのです。

私はクライミングをもっと広い地域性(山全体)でとらえていたので、昇仙峡の中には、徒歩で登れる中津森から、沢登りの板敷渓谷や伝上沢、金峰山の御岳新道でのラッセルといろいろな山の表情をつかむことに関心がありました…

二子山のある、小鹿野も同じだと思います。

https://www.yamakei-online.com/yamanavi/yama.php?yama_id=344

地域おこしに、クライミングを取り込むなら、クライマー自身がクライミングだけに話を最小化させず、一般の登山も行って、山全体の全体像をしっかりと捉えていることが必要です。

そうすれば、クライマーだけがエライという態度は取れず、

・一般ハイキングを行うハイカー (最大人口)

・沢登りを行う沢ややお魚釣りのおじさん (マイナー人口)

・もしかしたら、マウンテンバイクの人たちや、トレイルランの人々(さらにマイナー人口)

を取り込んで、その土地の恵みをすべての人で分かち合い、土地の楽しみを味わい尽くすことができるかもしれません。

現在のところ、ハイカー、クライマー、沢ヤ、釣り人、マウンテンバイカー、トレイルランナーは、全員排他的に互いに排除しあっています。

■ 地のものをみなで食べる

その地にあるものを食べる… これこそ、すべての人が共通で楽しめる楽しみなんですが…結局、クライマーはコンビニ。

かなり悲しいことになっていますよね。

その土地の物を食べると言っても、贅沢をする必要はなく、

 楽しく、みんなでご飯を食べていたらいい

んですよ。

普通に地元のスーパーで手に入るものを買って。大事なのは、その土地で楽しい思いをすることで、その思いがその土地に対する愛着を作るわけです。

嫌な思い出がある土地に愛着を持ちたいと思うと思いますか?思わないですよね?

つまり、クライマーが愛着を持てる、ということは、逆に言えば、楽しい仲間がそこにいるってことなんですよ。嫌な奴らがいる場所に愛着を持つ人がいる訳ないですよね?

だから、海外から訪問クライマーが来たら、一般の人、クライマーじゃない人の家に泊まってもらって、そこでおもてなしを受ける、というのは良い考えだと思います。

一般の人にとって見れば、クライマーって嫌な奴らじゃないんだ~という発見になります(笑)。

トレランの人や、MTBの人たちも、同じような立場で、一般ハイカーから排除の憂き目にあっていますが…それは、人数を盾に着た民主主義の暴力、に陥っているということです。

多数決は民主主義ではないですよ?

多数決が通るなら、日本は老人ばっかりなので、老人だけが善となってしまいます。

■ クライミングの話で盛り上がる

クライミングは、世界共通言語なので、クライミングさえ分かっていれば、英語が話せなくても、全く問題なく、通じ合えます。

大体、8の字を結び始めると、片方はビレイ器にロープを通します。それ普通でしょう?

そして、しっかり通っていると見せる。

これで分からないクライマーはいません。分かっていなかったらその人はまだクライマーではない。

それより、もっと大事なのは、”クライミングスチュワード”という職位です。

例えば、中根穂高さんは、カラファテでクライミングスチュワード的な役割を果たされています。

私は初めてのロープはカラファテまで買いに行ったのですが…その時は4時間くらい中根里話していました。あの時買ったロープクランプはほんとに役立ち、ロープアップされないときは、プルージック2本で上がっていたのが、ロープクランプ一個で上がれるようになり、ほんと良いお買い物でした。

初めての岩場でどこのエリアからスタートするのがいいか?どの課題から登るか?

そんな相談ができるのが、クライミングスチュワードという立場で、きちんとクライミングしてきていない人はこれができない。初心者に下部核心の課題とかを勧めてしまいます。

その岩場に特別詳しい人である必要があります。

この職位は、相談を受ける立場なので、一時間当たりいくらなり、なんなり、コンサルティングフィーを取れるようにしてやるのが、正当な報酬であると思います。

今は心あるクライマーの、ボランティア活動になっており、最近私も、瑞牆に3月に行こうとしていたクライマーに城ケ崎に変えるようにアドバイスしました。

本来は、すでに役職給をもらっているどこかの団体の役員がやればいいことのような気がしないでもないです。

■ 健康に過ごす

クライミングは、大人と同じだけの判断力ができる6年生くらいから、80代の老女までできる生涯スポーツです。

名誉欲に偏ると、25歳男子以外は居場所がなくなります。

そんなスポーツ、楽しいです? 日本では、コンペ主義、コンクール主義が他のスポーツでも強く、そのため、多くの人がスポーツをしたせいで自尊心に傷を抱える羽目になっています。

本来のスポーツの良さを打ち消してしまい、逆に運動嫌いを作っている…

それにさらに拍車をかけているのが、スポ根によるスポーツ虐待です。

身体を死の危険にさらされると、それは体と心に刻まれ、いくら時間がたったとしても消えないトラウマと呼ばれる症状を作ります。

体の傷跡が一生消えないように、心の傷跡も消えることがありません。

それもこれも、ほんの小さな、境界線の侵害…愛と言う名の支配によってスタートするのです。

上手になることが健康より勝るとき…それは支配です。

一番大事なのは、健康=つまり命なんですよ。

誰ですか?嫌がっている人にリードを無理強いして、40mランナウトを俺は登るのが嫌だから、あいつにリードさせよう、ともくろんでいるのは? あなたが登るの嫌なところは、他の人だって登るの嫌でしょうよ。

そんな小さな、過去の遺物となった見栄のために、

 生涯スポーツとして楽しめるフリークライミングの奥深さ

を多くの人に伝えそこない、クライミングってただの肝試しゲームでしょ、とおもわせているなんて、なんてもったいないでしょうか?

■ 心の成長

生涯スポーツであるからには、心の成長がうかがえる内容を、年を取れば登れるはずです。

登れなくなった俺、ではなく、

心でルートを味わえるようになった俺

を表現しましょう。



2023/02/12

自分のマーケットを作りましょう

 ■ 競争の種類

登山における競争は…
 

①ルール内の競走
②ルール作りの競争
③価値観醸成の競争


①=未知競争→高さ競争→困難度競争 →現在、行き詰まり感あり
②ブルーオーシャン
③レッドオーシャン
 

です。価値観を展示するだけのクライミングジム業界は、過当競争で淘汰が始まっています。
 

しかし、いまだに価値を確立されていない、つまり、②のクリエイティブな領域は、人がいない。

山岸さんはそこでワイドクラックというブルーオーシャンを発見したんですよね。海外では女性のパメラ何さんだっけ?下の名前忘れましたが、ワイドクラックで超有名な女性クライマーがいます。故・吉田さんは、外岩クライマーで高難度を登る草分けだし。

今、他にブルーオーシャンなのは、ドラツーですね。ドライは競技人口が少ないので。


アイスはドライツーリングに進化しているのに、九州ではだれもドライやる人いないだろうな・・ミックスとドライは微妙に違うけど…まぁ、大体同じでいっか。

北海道の奈良さんを、最近、知りましたが、日本にもこんなすごい人がいるのか~と思いました。九州のへっぽこぶりと比べると…何にも言うまい…


クライマーは、②を目指すべきなのに、①と③で押し合い、へし合いしています。それが私から見れば、なんかツマラナイ競争だなーって感じです。

 ≪参考≫

ーーーーーーーー為末大 FB投稿より引用 ーーーーーーーーーーー

私たちが通常何かを競い合う時、三つのレイヤーによって成り立っていると思います。
 
①ルール内の競走
②ルール作りの競争
③価値観醸成の競争
 
①はすでにルールが定められたあるカテゴリー内の競争です。オリンピックや、アプリのランキングなどがこれに当たると思います。特に意識しなければ人は①の競争から人生が始まります。私の最初のキャリアも①の世界でした。
 
競争は何らかの勝利基準とルールがないといけませんから、それを定めるレイヤーにも競争が存在します。それが②です。オリンピックは各競技団体が定めたルールの中で競争されていますし、Googleやappleが定めるルールの中でしかアプリを作ることができません。ルール次第で有利にも不利にもなります。
 
ルールや勝利基準が何によって定められるかというと価値観です。価値観を醸成してレイヤーでも争いがあります。③です。ほんの数百年前は帝国主義で他国を植民地にすることが許されていましたが、人権や民族自決の価値観が醸成されそれは認められなくなりました。価値観が変われば良い悪い自体が変わります。
 
よく言われるように日本はルール内での競争に目を向ける傾向があるように思います。そうせざるを得ない立場だったからかもしれません。表彰される側も、表彰する側も経験しましたが、表彰される側より、する側に権威が生まれます。選ぶ基準を定めることができるからです。
 
そして価値観の争いは直接的ではないですが、一番重要です。①と②までは意識的に人を従わせるというレイヤーですが、③はその人自体の価値観に影響を与えるからです。③は人々の憧れや恐れに刷り込まれるので、究極の支配と言えるかもしれません。成熟国家は美術館を大事にします。例えば大英博物館やルーブル美術館などですが、それは美の陳列により何が美しいのかという基準を制定しているとも言えます。
 
成熟国家が哲学、アート、社会正義、宗教に注目し始めるのはそのレイヤーが人間の価値観を醸成し、その価値観に従ってルールが生まれ、そのルールによって人間の行動が決まるからだと思います。価値観の醸成は影響力の世界なので、影響力を広げるシステムが必要です。ですので、価値観醸成システムに今とても興味を持っています。
ーーーーーーーーーーー

 


2023/02/11

山岸直将さんのワイドクラック談義… 「何やってんだよ、気分わりーな」

■地球永住計画公開対談「現代の冒険者たち」 山岸尚將(クラッククライマー)×関野吉晴
のアーカイブを見ました。(https://www.youtube.com/watch?v=Ba-6WSfVwXE)
 

あの市村さんが、「何やってんだよ、気分わりーな」って言ったんだそうです。

高いところでノーロープで粋がっているのを見て、です。

やっぱりなぁ…。この、”やっぱりなぁ”は、3つの意味です。

1)やっぱり、粋がりは、かっこわるい

2)やっぱり、一流クライマーは、粋がる必要がない

3)やっぱり、男性は、自分より上の奴に言われないと、聞く耳持たない

んですよね… (笑)。

山岸さんの、不動の拳とか、私はすごい!と思っていますが、ご自身の中ではアルパインの市村さんがスゴイ!と思っているってことですよね(笑)。えらい、堪えたみたいです。

≪参考≫ 市村さんの解説

https://www.yamareco.com/modules/diary/1946-detail-177269

山岸さんの写真で、きのぽんと澤田実さんで、生き残っているのが山岸さんだけ、というのが…(汗)

長生きしてもらいたいです。

■ 子どもを安全にクライミングに連れていくというミッション

私は父親を知らない娘です。私の父は、私、弟、妹の子どもを捨てて、別の人生を歩みました。

覚えている父は、泥酔して、お小水の中で寝ているあられもないオッちゃん。息くさい。

頼りない。だめんず。

私は子供として、父親なる存在に守られる日常を得たことがなく、ちょっと困ったら、Aちゃんのパパ、こっちで困ったら、B君のパパ、という感じで、人のパパを拝借して大人になりました。

覚えているのは、一級建築士の家の子のパパがパソコン持っていて、いつも借りていたこと…。一緒に、三国志というゲームをする程度ですが、パソコンの電源の入れ方とか、その程度でも知っていると知らないでは大違いな子ども時代。

うちは母親が先進的だったので、ビンボーでも、ワープロ、中学で来ました…でも、そこまで。やっぱりパパがいる家は、ワープロ止まりでなく、パソコン…。

クライミングも同じかな~。山岸さんの娘ちゃんが羨ましいです。

一般人のパパだったら、娘をせいぜい青年の家キャンプ場みたいなところにキャンプに連れて行ってあげるのが、せいぜいですよね?

それが、親がまっとうなクライマーってだけで、幼少期から海外クライミング~。すごいエリートみたいな印象を国内クライマーの価値観からは持ってしまうかもしれません。(実際は、クライマーは初級の段階で海外に出たほうが、安全に成長できます。日本では岩場の問題が大きいのです)

■ 女性初心者ニアイコール子ども

男性は、結婚して妻と登ったり、子供ができる前は、どうもわからないみたいですが、女性の初心者と組むということは、 子どもと組むのと同じですよ。

大体、女性の体力って、中高でアスリート教育を受けない限り、小学6年生~中学生くらいから、ほとんど進化しませんから。女性の体力は、腕力があるとか、重いものを持ち上げられるという風には発達せず、持久力、痛みに耐える、メンタルが強くなる、という風に発展するのです。その証拠に、フェリチン50で男性は鬱になり、人間さんではなくなるのに、女性はフェリチン10まで鬱にならないで耐えれます。

男性は、どうもジムでセッションするノリを女性に期待してしまうみたいですが、そんなの、男性同士でやって~って感じかもしれない。

■ モテようとする男子

女性は、男性の、肉体とか、野性味、とかに、つまり、男性が男らしさ、だと思っていることに惹かれるものだ、というのは、男性の思い込みかもしれないですよ。

うりゃーみたいな? 

基本、女性から見たら、キモイ…。私とかは弟がいたので、も~やんちゃねーみたいなノリで許している(あくまで許せる、みたいな意味合い)

なんで、一生懸命、モテようとPRしてくれていることが、女性には逆効果かもしれない。

女性は現実主義者なので、現代社会では肉体パワーって魅力にあまり入らないかもです。男性ならパワーあって当然だしなぁ。

それより、現代を生き抜く逞しさが欲しいですよね、男性には。

ポカやって、しょうもない理由で山で死ぬような男性の子どもを身ごもってしまって、未亡人になるっていうのが一番起きてほしくない、不幸なことかな…。

■ 子どもと登る山のアレヤコレヤ

私は子供と山に登ったことがあるのですが、子供は安全に敏感で、男の子でも、ちゃんと急な坂ではしゃがんだり、上手にリスクが避けられると思いました。

森のようちえんでは、子供をただ野に放って、先生は何もしないそうです。

なので、昨今フリークライミングがグレード競争になってしまったのは、子供時代に山で遊んでいないからかもですね。 

■ ロープクライミングの方が山より安全

山岸さんのリスク管理では、クライミングの方が山より安全って言っていたので、やっぱりそうよね~と思いました。

高齢者も同じですよね。

どこでも落ちれてしまうような、例えば妙義山とか、ジャンダルムとかにイチかバチかの命がけをしに行かないで、フリークライミングで、JFAがリボルトしたボルトルートに登っていれば、それが一番安全です。

問題は、安全な新しいボルトのルートが少ないってことですけど…。ホント、40年経過したカットアンカーでバンバン落ちるようなクライミングを指導するっておかしいです。

子どもを野外に連れていくための本を山岸さんに書いてほしいなぁ。私はこどもクライミング体験をやっていたのですが、子供でも、外岩はスラブからです。成人と同じですね。

私はスラブから、クラック、クラックからワイド、ワイドからフェイスと行くのがいいと思いましたが、女性は指が効く人が多く細かいかチラーも多いので、スラブからフェイスのかチラーに行く流れが主流なのかもしれません。私は指が弱いので、カチやフェイスには全く魅力を感じませんが…なぜかクラックは可能性を感じます(笑)。

なにしろ、背が低いので、プロテクションを自分で打てる、アイスやトラッドの方が私には安全なのです。なので、子供も同じかもしれませんね。

■ フリークライミングが競争に汚染されている

グレード競争に陥っているフリークライミング界…

たった4本 10Aを終わっただけで、次のグレードとか、練習方法自体が私にはまったく合っていないと思いました。

クラックも、トップロープクリーンで登れたら、ハイ次はリードね!って危険すぎますよねぇ?

そんな教わり方しか、学び方しか、みんなしていないってことです。

それじゃ、岩場で事故が増えて当然だわな~。 なんで、みんなが5.12楽勝で登れる時代になっているのに、グランドフォールで大怪我しているとか、フツーなのか?

それは、やはり、やり方が間違っているから、思想が間違っているからでしょう…。

同じ競争でも、ミニマムな道具で登るという原則を守りつつ、いかに安全に行えるか?で競争していたら、 こんなことにはならなかっただろうなぁ。

■ 強いクライマーはそもそも粋がる必要がない

ーーーーーーーーーー

The thing about climbing is that there’s always somebody better.

 The best of the best don’t need to put up barriers, they are generous

ーーーーーーーーーー

訳:クライミングってものは、常に上には上がいる。優れている人たちの中でも、特に優れている人は、心の防御線を張る必要がない。

です。

粋がっている時点で、”かっこわりーな”、になるのは、このためですね。市村さんが教えようとしたのは、このような姿勢ではないですかね?


2022/10/13

山とお金 お金があっても買えない価値

■ 栗城劇場

栗城劇場は、多額のお金をかけた”ビッグな夢を語る俺かっけー”登山劇場であった。欲望という煩悩の果てと仏教者には見えるだろう。

■ 私も、お金を稼ぎたかった時代もあった…

んだよなぁ… その昔。15年ほど前だが。その頃は、社会人ビジネススクールに自腹で参加したりしていた… それでMVPを貰ったりもした。

 んだが、別にお金のニーズが下がったというか…。

■ 山ヤに必要な能力は、カネで解決できない

山ヤに必要な能力って金で解決できない問題ばかりが、解決課題だったりするんだよなぁ…

例えば、体力。どんなに金を積んでも、トレーニング以外、体力問題を解決することは不可能。

クライミング技術…たしかにロープとか、クライミングシューズとか、高いんだが、それは一時的なこと。結局、ノットを勉強するだとか、ロープを素早くまとめるだとか、凍らないように登るたび手入れする、とか、全部、実践しないと身につかない。

実践のことを”コソ連”って言うんだが…。こそ連は大事だが、結局、本番に行かないとコソ連だけをしても、身にはつかない。

読図…山で失敗しながら学習するしかない。家で磁北線を書くとか当然です…という感じで、結局、あんまりお金の威力(金さえあれば何も努力しなくて良い)を発揮できないのが山なんだよなぁ…。

■エベレスト一山 700万円

そう言う風に言うと、700万円あれば、誰だってエベレストに登れる!と主張する人がいて、たしかにそれはそうなんだが…。

700万円さえあれば、だれでも登れる山に登って、自己肯定感だの、自信がつく…人って、結局700万円で自己肯定感を買うって意味。

山としては、歩くだけで、全然魅力がないというか…、おもしろさに欠けるというか… なんで面白くないことに700万円も払わなきゃならんのか?となる。

青ちゃんはデナリですら退屈だとおもったらしくて、BCで寝ていたそうだ…(笑)。

ただ歩くだけで到着する山って、クライミングをスタートしてしまった人には、価値が感じられなくなるらしいんだよなぁ… 

だよなぁ…と聞いて思った。

初心者のころ、あんなに憧れた前穂北尾根、一体なんで、あんなに憧れたのか?山の本を読みすぎたとしか、今となっては思えない…。

フリークライミングのレベルに来たら、6時間も歩いたのに、クライミングちょっぴりだなぁ…とか思ってしまう。(堕落ともいえるが)

 かといって今、フリークライミングのルートに行きたいか?というと、そうでもなく、瑞牆のマルチに登りたい、というのは、私の中の夢には全く入らない…。誰かほかの人の夢だなぁと思う。

世界中の岩場を登りまくりたいというのもなく、世界一周したい!とかって、なるほどザワールド世代の幻想なんじゃないの?それ、ホントに自分の夢なの?って思う。つまり、洗脳なんじゃないの?って感じだ。

ラオスには、おし!という感じで行ったが、自分の実力を伸ばす岩場だと確信があり、それがたまたまラオスだったから。しかも、ラオスに行ったら、登攀ではなく、世界観が気に入ったということで、作り出したいのはクライミングの世界ではなく、ラオス的世界のほう。(質素、テレビなし、Wifiなし、平等、ビールはドネーション、ということです)

台湾の岩場も、現在の実力とマッチしているので、誰か一緒に行ける人がいたら、行きたいが、行けなくても、まあ、いいかな~な感じ…。スコーミッシュはどうも楽しいらしい。

というので、特に何も困っていない。充足している、ともいえるんだが…、充足していることは感謝すべきことで、その逆ではない…。

 8年前の北穂池…初級者でアルパインで道がない山をしたい人にお勧め

クライミングは、私は、命を懸ける対象とは思えないし、大枚をはたく対象ともなぁ…まぁ30歳若かったら違うかもしれず、それでも遅いスタートではあるが、夢を追いたい!とか思うのかもしれないが、38歳のスタートなんで、最初から夢の賞味期限は切れているスタートなのである(笑)。当然でしょう。

そんな私が、ラオスや韓国、おまけに台湾までクライミングで行けるわけですから…

みなさん、これは、ある意味、お買い得って意味ですよ?なんでそう思わないのかなぁ…

私だったらチャンス!と見て飛びついちゃいますね。

さてと私は、せっせと仏教勉強することにします。なんせ、アメリカ式仏教、私のドストライクゾーンっぽいです。