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2022/12/20

良きメンターを持ちましょう

■ 良きメンターを持ちましょう

私は、アドバイスは偏らないように、何人かに聞くことにしています。しかし、答えるにはそれなりの経験値がいるので、誰も聞ける人がおらず…。

そういえば…と思いついて、登山の専門サイトに聞いてみました。

すると、めんどくさがっているだけの答えが返ってきたのです…。

それできちんとしたメンターのありがたさが本当に身に沁みました。

改めていつもありがとうございます。

■ 山に向き合っていない人は、答えられない  = 聞く相手を選ぼう!

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山〇井さん、坂〇さん、横〇さんたちは、私が聞けば、ちゃんと答えてくれます。
私は山に真摯に向き合っている人はそういうものだと思います。

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■ ただ年配というだけで、若い時に冬壁をしていないと答えられない

昨今は、年を取ってからインドアの人工壁でフリークライミングに接して、若い時に冬壁の経験がない人でも、そうなると指導者側に立つことになってしまうという欠点があるのかもしれません。

あるいは、昔から冬壁していても、現代のフリークライミング力を基礎力としたものではないかもしれません。

現代のフリークライミング能力って言っても、人工壁だけの人は偏っていますし…。コンペ上がりの選手が、トップクラスのフリーが登れても、おそらく冬壁は登れないのではないでしょうかね?それは因数分解がおろそかだからですが。

どちらにしても、師匠任せ指導者任せにせず、自分の感覚で置き換えて、リスクを因数分解して、自分の足りない能力をきちんと判定する必要があります。でないと、現代的に記録とは言えないようなものを、堂々と発表して、どーだ!という顔をしてしまうという恥ずかしいことになってしまいます…

指導する側も、きちんとしたアルパイン教育は受けていないのかもしれませんから、

そうなると、ロープクライミングをするにあたっての、

適切な関係性の築き方

を適切に初学者に指導するのは出来ないのかもしれません。

そうかもしれないと考えるのは、ただのリスク管理であり、失礼ではありませんから、複数のソースからアドバイスをもらうのが良き事でしょう。

■ 適切な関係 = 天国の三寸箸

私が想像するには…なのですが、ロープを出す基準というものは、バディ、このパーティがどんな関係性で登るか?ということに最初につながっていきます。

そして関係性こそが、山での安全をつかさどる大事な要素です。

互いに思いやる姿勢で登っているということが大事だということです。

地獄の三寸箸と天国の三寸箸の話を知っているでしょうか? 両方とも、同じ三寸箸なのです。

ビレイはかわりばんこ、行きたいところは代わりばんこ、人のギアを当てにしない、人のパートナーをとって行かない、粋がりで山をしない、怖がっている人にリードを無理強いしない、山は弱い人を基準にする、トポを調べる、天気を調べる、レスキューは行く前に行う、などの基本的なルールは、余りにも当然で普通の事なので、誰も教えてくれないかもしれません。

しかし、K2などの登攀の記録を読んでも、基本的には

 自分さえよければいい (自分はもっと行ける、登頂したい、という奢りによる執着心)

 ほかのパーティがいるから、何とかしてもらえる 

という2点が、大体、事故の原因です。

エゴへの執着と、他者への依頼心を手放す練習と思って山をするのがいいのではないでしょうかね?


2022/12/18

国内冬期登攀レベル…凡人は5.12RP程度が必要ですよ。

■ アドバイスを貰いました

九州は40年遅れだからなぁ…。

九州では12RP=凡人という情報が与えられていないので、12RPで俺ってすごい?とうっかり誤解してしまうようですが、最低でも凡人のレベルに達していないと、冬壁は厳しいですよ。

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私が5.11aをオンサイトできた頃で、雪がべったりついた一ノ倉沢衝立岩中央稜がやっとでした。

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■アイスクライミングは別口です

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YCCの佐野友康(烏帽子大氷氷柱第三登)が無雪期の10aのグレードを、冬期にアイゼン手袋で、1ピッチノープロテクションで登れると言っていました。これM6ですね。彼はフリーはやりません。
夏に沢で魚釣りをしていて、そのシーズン初冬壁で烏帽子奥壁のYCC右ルート(核心は10a)を第二登しました。

冬季初登攀者が何年もトライして登れず、最後は核心にボルトを打つ許可をYCCに求めてきました。佐野は、2000年代初め頃に誰も来ない大谷や米子を登りまくってました。夏の5級ルートを冬に一撃で幾つも登っています。冬の一ノ倉(単独もあり)を幾つも登った人が、どうしても越えられない所を佐野があっさり登って、「俺の時代は終わった」と言っていました。
冬の一ノ倉沢を単独で登っていた秀峰登行会の向畑さんは、60歳くらいで二子の13aを登っていました。
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一般にアルパイン出身のクライマーって体がデカく体重が重たいので、歩荷向きですが、そういう人は、フリーは不利で、フリーでは、

 のっぽでガリガリに痩せた人が有利

なんですよね…。 

指力というのは、個人差が少なく、体重というのは個人差が大きいので、指の力vs体重で、体重が勝つと、どうしても、外岩では不利になり、それが小柄な女性がルートによっては、13が登れてしまったりする理由の一つになっています。

逆に老人になって体が痩せて、グレードを伸ばすタイプの人もいます。年を取った時の体型は親を見れば分かります。

■ アイゼントレのレベル

アイゼントレ=冬壁を意識した特化したトレーニングです。

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越沢の6級ピッチをアイゼンで登っていた女性がいました。彼女はフリーはたいして登れませんでした。

越沢でのアイゼントレは、ランナウトしている所もあるので、墜落で足首の骨折なんてあり得ます。

蒼氷の青田浩さんは越沢をアイゼン手袋で、縦横無尽にフリーソロで登り降りしていたそうです。そういう人だからアンナプルナ南壁が登れたのでしょう。

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アイゼントレは、私も越沢でしていますが、傾斜がない岩場では、バランスクライミングなので、女性でも行ける場合があります。

要するに、目標に合わせたトレーニングをするべし、ということです。オールラウンドに何でも屋になっても、特定のルートが落とせるわけではありません。

目標のルートに即したトレーニングを専門的に積むべき、なのです。ということは、

目標のルートを落とすには、どのような要素が必要か?という因数分解が上手にできる

必要があり、これは知性の問題、ということになります。

逆に言えば、何でもやっていて節操がない=知性は使っていないで、自分の楽な山をしているだけという状態です。

目標ルートの因数分解というのは、人の山の腰ぎんちゃくをしていても出来ないですよ? 

ボルダーで身につくのは、突破力一点です。そりゃ、突破力はあって困らないものですが。

人工壁で身につくのは、ムーブだけです。リスク管理能力はゼロですし、外岩にインドアリードの論理を持ち込むことになると、逆にリスクが上がります。 インドアのビレイを外岩でやってはだめです。特にコンペのビレイです。

■ 5.12RPは、凡人クライマーですよ 目指せ!13、10便

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私は凡人クライマーは5.11-がオンサイトで、5.12-はレッドポイントはできたほうがいいと思います。これぐらいは登れるという最低限の自信をつけるためで、精神安定剤みたいなものです。

13aが10便で登れるくらいだと、冬壁の自由度は上がるでしょう。

ウーリ・ステックと三大北壁の記録を抜きつ抜かれつしていたダニー・アーノルドは、5.15aを登ります。 

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■ エイドクライミングは、もはや迷惑行為扱いの時代です!

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昔の湯河原幕岩正面壁のグレードはⅢ級A1(笑)

桃源郷の一番下のシルクロードがある所は、アイゼンの爪跡だらけでした。Ⅳ級くらいでした。今よりホールドは大きく、エッジも十分にありました。今はエッジはなくなり、ホールドは丸くなってⅤ+(5.8)です。フリーのグレードをアイゼンで登れるのは、一般クライマーならⅤ級(5.7)くらいでしょう。

錫杖岳の左方カンテの中間部は垂直にやや欠ける傾斜に、アブミで登れる間隔で残置がありました。これってⅣ級+くらいです。冬季にこれがフリーで登れない人たちが支点を打ちまくったのでしょう。何年か後にジャンボ達にクリーニングされました。

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ハーケン回収しなかったんですかね?? 普通はセカンドが回収するものですが。

もはや、回収なしのエイドは、迷惑扱いの時代です。沢くらいでしょう、ハーケン残置してOKなのは…。

沢でも、どうせ朽ちるので、へたに人工物を残しまくるのは、見た目からして嫌だなと私などは思いますが。だいたい、沢で残置していあるのは、敗退ハーケンだし。

九州のクライマーは、現代クライミングの情報を受けていないと思うので、ご参考に。

■ 事例

 インスボンはスラブ&クラックなので、人工壁で5.12RPのスキルなんてイラナイです。逆に傲慢になって邪魔で、5.13登れても、インスボンでは、5.8のワイドで落ちる人続出。きちんとリードは取れません。ヨセミテも同じだと海外の事故報告本に書いてありました。


2022/12/17

現代の登攀価値は どこへ向かっているか? 面白いムーブ?

■ アドバイスを貰いました!

福岡に来てすぐ、福岡県の岳連で南〇真鈴さんをゲストに招いて講演会をしていたので、もうガッカリしてしまって、はぁ?福岡県の人、登山、何も分かっていないんじゃないの?と思ったんですが… 

なぜなら、難波さんの時代から、エベレストって700万円払えれば、だれでも行ける山ってバレてしまって、ちゃんと登山が分かる人は、誰もそんな山しないからなんですが…

栗城さんみたいな、トンデモな人が現れても、トンデモがトンデモだと分からないみたいな感じで、大衆は、常識、や 良心、や 王道、を見失い、「人の山にケチ付けるな!」の一言で、

 すごくない山をすごいすごい、ともてはやす

という、勘違いも勘違いが、したり顔で通っています…。

間違っていることを間違っていると示すのは、悪口でも、批判でもない。ただの間違いの指摘です。

■ 一流登山者でも高所遠足に間違えて行ってしまう

でも、若い人の無知だけが問題ともいえず、一流の登山のベテランですら、間違って高所遠足に出かけてしまうこともある…のが、現代です。

それだけ名誉という煩悩の力は強いというか、ヒマラヤって言葉に魅力があった過去の時代のカルマが強いというか…。

そんな高所登山や日本の一般登山者の槍至上主義、あるいは百名山スタンプラリーの山の世界は、登山をスタートして1年くらいで、嫌になったので、私は、『北ヤツ彷徨』と『八ヶ岳研究(独標登高会)』を片手に、地味~に自分の山を追求していたのですが、自分で一歩一歩上がるって、ホント大変なんですよ…。

なんせ、我が家は夫が登山について理解をしないので、私は、慢性的にパートナー欠乏で、大体、近づいてくる男性は、

 おれの女にならないか?

という人が多いからです。女を差し出す代わりにリードしてやるからって話ですが、リードするのがクライミングは、醍醐味であり、楽しいので、そんな得るものがないトレードに乗る女性がいるんでしょうか? まぁ、いるから、そういうトレードを匂わせるわけでしょうが…。

私は八つは、やっと自前で峰ノ松目沢リードと三ルンゼリード、阿弥陀北稜初見単独を稼いだところで終わりました。セカンドなら、荒船ミックスの昇天 M5(中山尾根と同等レベル)まで何とか。

そこから目標を失って、現在は、福岡では、ルート開拓の弟子入りをしたところで怪我をして停滞中です。

それで、福岡に来てすぐのこの登山の発表会というのは、

 国際クライミングガイドの人が集客する商業登山

 渡辺さんという女性の高所登山

 マッターホルンヘルンリ稜

以上終わりでした(汗)。それまで海外遡行同人とかで、話を聞いてきた私からすると、は?40年前?みたいな感じでした。でも、すっかりニコニコ顔で自慢げなので…。

報告では、みたとこ、どこにも冒険はなく、かろうじて、渡辺さんという女性の山が、まぁ登山者としては許せるかな…くらいでした。1700㎞歩いたと言っていました。すごいですよね。

帰りの飲み会では、国際ガイドの人は、私を見てこの女にはやれそう!と思ったみたいで、猛烈アピールを受けました…。べたべたと触って来られ、一発やってからポイとしたい!という熱情?情熱?を感じた(笑)。バカじゃないの?と思いました。

あ、話がそれましたが、 その時知った登山者がこちらです。

こんな人もいる時代なんだなぁと思って、別に悪いと思ったわけではないのですが、自分の登山は違うなと思ったので、高所登山は、元々興味がなかったのですが、さらにすっかりどうでもよくなったんですが…。高所ではなく、雪の山が好きなんです。初めて行ったタカマタギでは、八ヶ岳と雪質の違いに驚きました。

https://naoko-watanabe.com/

この方に限らず、栗城さんでも思いましたが、いつもよく分からないのは、

 なんで 山に登っていることが不登校なり、貧困なりの子どもたちのため、なのか?

ってところです。人のためなら、普通に募金したほうがいいのでは…。

山に登るのって自分のためですよねぇ?なんか偽善者っぽさを感じます。宣伝がそれだけ人の心を動かす時代って話なのかな?

さて、前置きが長くなりましたが、アドバイスが来たので掲載します。

ーーーーーーーーーーーーー以下引用ーーーーーーーーーーー

これは、和田城志さんの言う探検的登山ではありません。

メスナーの時代は14座登頂は探検的ではありましたが、メスナー本人も最後は探検ではなかったと認めています。

自分の山を追求している岳人は、決して8,000m峰やヒマラヤ(端的にいえば映える山)を目指していません。

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そうか…。『第七級』は私も読んでいますが、メスナー 傲慢な人だったんだな~と思いました。

和田さんには、海外遡行同人でお会いしてランタン谷の雪崩の件を聞きましたが…和田さんが強調されていたのが、若い看護婦さんに自分が何日も履き続けている、くさいパンツをハサミで切られて恥ずかしい目に遭ったという点で…なんで、そんな事件を若い男性クライマーに伝えたいのか?よく分からなかったんですよね…

当時の報告で、メコン川の冒険話は面白かったです。台湾の沢は、トゲトゲ植物が大変だなと思いました。(トシゾーさんと成瀬さんの山だったかと)

行くルート探しはグーグルアースでやっているそうですよ。それもそれで、大量の砂金の中から、金を選り分けるみたいな話で、大変だなと思いました。

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普通の志ある探検的登山を目指す、日本の若き岳人たちは、日本国内で素晴らしい探検的登山を今の時代でもなし遂げています。

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…って、猫も杓子も、称名の滝、だったような気がしますが…これは、悪口ですね、すいません。

でも、ほんとですよね…(笑)。またか~、みたいな感じでしたよねぇ。

男性クライマーは、俺も俺も、のほうが、俺だけのルート発見、より興味があると思います。

俺だけ=オンリーワン、をやっているのって、田中カンヤさんくらいでは? 全然、日が当たらない方で、どうしてかなぁといつも思っていますが。やっとテレビに出てちょっと嬉しかったです。田中さんの山をきちんと分かる人が、テレビ局にはいないんですかね?

NHKの米山カメラマンは、北大出身だから、分かるはずと思いますけどね…

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山野井さんやクルティカを皆グレードの低い、クライマーも手本にして貰いたい、と切に思います。

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ほんとですね。 でも、思想や方針って、

現代のクライマーはYoutubeで語られないと、聞かないんですよね。

若い人はFBをさけているんですよ?親に監視されているようで避けているんだそうです。

しかし、彼らが今困っているのは、何が登山価値なのか?分からないって点です。

私は、米澤さんの著作のこの部分を読んで、彼のルートの成り立ちを知りました。

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岩壁の中に一本のルートを刻み込む。それはクライマーの夢であるとともに、クライマーとしてのセンスが問われる行為でもある。私はルート開拓について、空白の部分をただ埋めるだけでは十分とは言えない気がする。登るのならば、ルートのもつ必然性を感じさせるものであってほしい。岩壁に新しいラインを付け加えようとする場合、それは壁の核心部に引かれなければならない。また理想とすれば、ボルトの連打を避け、少なくとも、フリークライムが大部分を占めるルートなのが望まれる。私はフリー至上主義者ではないから、必要を感じたときにはボルト連打も辞さない。ただし、単調なアブミの架け替えが続くのみならば、現代のレベルに達したルートとの評価はできないだろう。
ーーーーーーーー 赤字当方ーーーーーー

昔のクライマーは、壁の弱点をつくのを良しとしてきました。

フリークライミングでは、弱点ではなく、強点が、長い間価値でした。

でも、5.12フリーソロするようになって、弱点・強点時代は一区切りですね…。

今では、ムーブが面白い箇所、が、良いルートなのでは?と思います。

困難という価値観を基準にしている人は、今でも、”迷ったらハードプッシュ一点”です。でも、パワームーブに挑戦っていうのは、もう限界が見えちゃって、今はセッターブーム。セッターに人気があるというのは、ムーブで面白いのをこしらえることができるというのが価値と考えられているってことです。

パワーによる解決は、すでに前時代的解決法、なのです。

核心っていう言葉は、一般的には、一番難しい箇所という意味ですが、米澤さんは、2世代くらい前のクライマーですので、未知を価値としていたので、処女壁にラインを引くことを良しとしておられたので、弱点を突くクライマーだと思います。 

弱点を突くクライミングでは、今では5.12レベルの弱点しかない壁でも人類はゆとりつきで登れた、ってことです。

■ インタレストグレードへ

さて、これは、現代に通じるルートを開拓しているのではないかという開拓者の言葉の引用です。

時代がインタレストグレードへ遷移していることを端的に示すものではないか?と思います。

未知 → 困難 → 面白さ

というわけです。

面白さ=インタレストグレード。柏木さんは、登山のほうでだいぶ前から提唱していますよね。登山のほう、つまり、歩くだけのルートでも、変化がない単調な山は、何度も行く気になれないですよねぇ…。草原アリ、渡渉あり、谷あり、山あり、花あり、稜線あり、と変化に富む山のほうが良き山ですし、季節感も同じです。四季折々の表情豊かな山のほうが楽しいです。

それをフリークライミングに置き換えると? ムーブの面白さが上がります。

ーーーーーーーーーーーー以下引用ーーーーーーーーーーー
去年から佐久の岩場でルート開拓と古いトラッドルートの再生をしている。

この岩場にはスポートルートは数百本あり多くのクライマーが訪れていつが、私が登っているのは隅の方や隠れたところや奥の方にある岩場だ。

昨日は易しいワイドクラックを登って来た。

先週、掃除をして2日目。取付く少し前に強風が吹き始めほこりが舞い上がって大変だった。ワイドなのにプロテクションは、青エイリアン、オレンジエイリアン、緑エイリアン、フレンズ#2.5番。フレンズをセットするポケットは、世にも珍しい渦巻状だ。終了点を作っていなかったので掃除用のロープで下降する。

ルート名「ナルト」5.7 

簡単だけど結構面白かった。

ーーーーーーーーーーーー 赤字、太字当方ーーーーーーーーーーーーー

山梨では、兜岩の5.7が、簡単だけど、ムーブが面白いルート、でした。名前は忘れましたが、けっこうトリッキーだったので、登れない人がいたみたいで、何度目かに行ったら、1ピン目が足されていました。あれ、あっても意味ないかなって思ったけど…。ルート名は忘れました。
 
九州では、あんまりトリッキーだったり、面白いのは登っていないような気がしますが…単純に、九州のルート開拓は、ボルトも終了点も、前時代的で、ボルトはカットアンカーだし、終了点は手作りで、支点間隔は、エイドルートの置き換えでしかなく、ランナウトがきついので、そっちに精神力を吸い取られて、
 
 課題の楽しさを味わうどころではないから(笑)、
 
かもしれません。魅力を感じたことがないような気がします。
 
■ 常識を覆す= 面白い
 
楽しい~!となるには、私にはラオスが必要です(笑)。ラオスに行けば、誰だって、どんなクライマーだって、楽しい~!!となります。
 
なんせ、腕力の無いことで知られる、私みたいなクライマーが、ホイホイコレ行くんですよ? 
 
ルーフ=パワーの誇示、だと思っていると? 全然、違います(笑)。
 
なんせ私でも登れるんですから…。これはとっても面白いユニークなルートなので、ラオスに行く人は是非登ってください。 

これをあげるのは、若い人は、なぜか日本一にならないと海外に行ってはいけないと思っているのではないか?と思うからです。あるいは海外に行く=お金持ちという先入観?
 
ラオスなら、2週間8万円でおつりがきますから、正月に北アに行くより安いですよ?
 
このルートはとっても面白く、リードする人がエライ、と思っていると、その観念を覆されます。ルーフは、リードだろうが、フォローだろうが、ロープが前から出ているか?後ろから出ているか?の違いがあるだけで、
 
 めっちゃ平等
 
なクライミングです。 どっちも、落ちれば終わり。回収はフォローがしないといけないので、クラックの練習にもなります(笑)。
 
日本の皆さんには、上下関係がないクライミングの楽しさ、を知ってほしいですね。

今の時代、地球市民感覚、でクライマーは各国を移動しており、
 
 クライミング自体が共通言語、
 
です。