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2024/03/21

【提言】新しいクライミングの世界に必要な言葉

アドボカシー賞: 

グレード以外のクライミングの功績をたたえる賞。行政との連絡、地権者への説得、交通整理、SNSへの掲示、地域コミュニティへの貢献、クライマー同士の絆の創設、などの社会性のある活動を称える賞。

クライマーズウィロスト: 

亡くなったクライマーの楽しい思い出を共有することで、命のかけがえのなさを共通の理解とし、しょうもないミスによる犬死を愚かな死であると潜在意識に叩き込む活動

クライミングスチュワード: 

どのレベルでどのルートを登ることが適切か?その場合の習得テーマは何か?を案内できる人。例:まだロープドラッグする人には白亜スラブを勧めない 

機能不全ボルト:

あっても配置が悪くて、役に立たない位置にあるボルト。アルパインの論理で作られたフリークライミングのボルトであることが多く、そのグレードを登るクライマーには全く役立たない。落ちればグランドフォールする位置にあるので、逆にだましになっており、いっそないほうが初心者は取りつかない、という位置にある偽善的ボルト。

クラッグリテラシー:

菊池さんがいう、”岩場のあれやこれや”についての知識。例:中根穂高さんは、初心者クライマーには、ピクニックシートを広げる場所から指導する。岩場には落があり、インドアジムにはない。初心者には下部核心の課題を勧めてはいけない。

クライミングIQ:  

岩との駆け引き、対話について言語化する能力。

登ったら降りないといけないという宇宙の摂理すら分からない人は、クライミングIQが低すぎます。

クライマーズトーク:

クライマー同士が心に残るクライミングについて、一般の人、普通の人にも分かるように語る会。トップクライマーが行うことが多いが、実際に役に立つのは、普通の人のクライマーズトーク。

クライマーコーヒー:

クライマーに岩場でのマナーをアップしてもらうために開くコーヒーブース。コーヒーでなく、日本では、グリーンティでもいいのかもしれない。クライマーに何かを売りたい企業とタイアップして無料を実現できるのなら、それでも。

基本的にマナーアップが目的の啓蒙活動なので、コーヒーの紙カップが散乱する事態になるのは避けるべきであり、また、地元の人が、おこぼれをもらえない位置にあるのも避けるべき。

願わくば、クライマーが一服に立ち寄ることで、地域の住民とのコミュニケーションの懸け橋になること。例えば、天気が良いですね、程度のあいさつでもいい。

クライマーが隠れてコソコソ登る悪習慣を絶つのが狙い。隠れて登る=見つからなければ何をしても良いというマインドを作ってしまうため。

■ アクセスファンドへの人材インターンを

日本では、米国のアクセスファンドのような有償のクライミングに関して必要な社会的活動への職位に、適切な対価が支払われていません。

一方で何もしないで、お金をもらっている人もたくさんいます。

戦後70年の会には、高級外車が買える、と言えないまでも、国産車なら買えるくらいの会費がたんまりたまっていることが多いのにも関わらず、それらは有効な活用をされていません。

米国のアクセスファンドのトップは、先日人材募集がありましたが、ファンドライザーのプロのようでした。

ファンドライジングも、NPOの分野で日本では、低い地位にある職位ですが、非常に高度な知性と職業的献身が必要な職位ですので、無償でやれ、という日本のほうが間違っていますよねぇ。

フルタイムで職員を雇うつもりがないからいつまでも老人資本主、若者のコンペクライマーだけに国費をガンガン費やし、登れなくなったらポイと捨てるという人の使い捨てをやって人心を荒ませている、ということです。このようなお金の使い方税の使い方すら、国内クライマー間で共有されていません。

■ 地域おこし協力隊

さて、上記のような職位は日本では、公庫から給与が出ませんので、何らかの仕組みを利用する必要がありますが、それに使える制度が地域おこし協力隊です。

しかし、地域おこし協力隊は、給与が非常に低いのです。しかも、3年の中で勤め上げられないと、全額地域の負担になる、という罰則的な規定があります。

3年この活動をやれる、という人しかダメみたいな制度であり、地域の側から見たら若年人口のゲットを目的にしているということもあります。

制度を利用して、クライミングのよる地域おこしを活性化するには、クライミングによる地域おこし要員として採用するのではなく、地域起業を促進する担当として、そのうちの一つに地域性としてクライミングによる地域おこしが位置づけられるのが良いのではないかと思います。

なぜなら、そうすることで、

・クライマーの、岩場までの人の輸送業者

・クライマーの、宿泊業

・クライマーの、ガイド業起業

・クライマーの、クライミングジム起業

・クライマーの、カフェ起業

など、様々な周辺起業を支援することができ、トータルで複合的なクライミングによる地域おこしになるためです。

そもそも、岩場周辺には、人家すら少なく、岩場に歩いていける距離でゲストハウスを営みたいとなると、空き家利活用によるゲストハウス起業のノウハウが必要です。

私は自分の家が大阪に空き家であるので、ゲストハウス起業についても勉強してみましたが、まぁ多分、25+35が計算できないレベルの知性がクライマー界では普通であることを鑑みると、クライマーがゲストハウスを運営することには相当の困難が付きまといそうです。

例えば、収益見込みがないのに、相当高い投資額を突っ込むとか… 箱に突っ込みすぎるわけですね。

そういう基本的に起業家マインドがない、気持ちだけの起業ではすぐぽしゃります。

そんなのがいくら束になっても意味がないわけです。

  • 英語学校にはアメリカ人がいない
  • 登ったら、降りれないといけない
  • ボルダーには登る前に降りる道を確認する

それくらいの知性があることすら前提にできない現代日本なのです。

現実的になりましょう☆



2024/03/20

【提言】用語の新設:スーパーアルパインという言葉

 先日から、用語の新設を提言していますが、

日本では、昔のエイドクライミングを今でもアルパインクライミングと呼んでおり、進化を遂げた現代アルパインクライミングとは、全く別の内容なのに、同じ評価を受けるのが、混乱の原因のように思われるので、トップクライマーが行っている現代アルパインクライミングには

 スーパーアルパイン

という名前を別に付けたらどうでしょうかね?

これは、登るマシーンだったウエリが作った用語と思いますが、海外文献では見かけます。

■ 高難度マルチピッチ

5.12から上のマルチが高難度マルチという理解でいいのでしょうかね?そこは謎だが。

一般クライマーが、エンジョイクライミングで登れるルートを、どんなトップレベルクライマーでも、入門時に経験します。そういうルートは安全である必要があります。

例えば、二子山中央稜は、5.7のルートで有名です。

■ 安全から徐々に非安全に向かっていくことができない構造

安全から徐々に危険に向かっていくのが、下級から上級への流れであるべきですが、現在のクライミングセオリーでは、下級ルートほど危険度が高いということになっています。

初心者には、ボルトがしっかりしたルートが必要で、それは、基本日本には存在しません(笑)。

5.7~5.9でボルトがしっかりしたルートはないので、結局、5.12が登れるというゆとりを持つクライマーが、5.7~5.9であってもリードして、セカンドを連れて上がるしかなく、そのリードクライマーにとっては、へでもない。

一方、セカンドで上がられたほうにとっては、えー、このグレードならリードできると思ったから来たのに…みたいなことになります。

とはいえ、マルチで一か八かのリスクは、取れません。なので、マルチの入門ルートを初心者が鶴瓶なり、リードで登るには、誰かに一度連れていかれている必要があります。

このことを連れていくときに、誰も説明しないんですよね。

なので、それを見た、師匠についていない別のクライマーが、○○さん(セカンド)に登れたなら、俺なら楽勝で登れるはず、と思って、そこに行く、ということが起きます。

すると、そこで、事故る、わけです。

なぜならリードクライマーが持っているクラッグリテラシーがないわけですよ。

ロープドラッグしまくって、結局、夜になる。そして、それが武勇伝になる。

本来は、”恥ずかしい失敗”が”武勇伝化”します。

一般クライマーは、岩場を人工壁のように個性の一貫したグレードの難度だけで切り分けられるもの、と勘違いしているわけです。なぜなら、人工壁ではそれが”前提”であるので、人工壁上がりのクライマーには、前提として入っているからです。前提、とは無意識のことです。

一方で山でスタートした人には、

 個別性

が前提、つまり、無意識に入っています。だから、永遠に個別の山を経験しつづけることになり、そのため、永遠に楽しみが続く!ということになります。

2人として同じ女性はいないのと同じことです。

■ 個別性はあってもチャレンジが無くなる

個別性が理解できているクライマーにも、問題がないわけではないです。

結局、金魚の糞クライミングをして、それを後輩に伝達クライミングする、というサイクルには、どこにも未知の要素がありません。

 連れて行ってもらう⇒連れて行ってもらったところに連れていくサイクル

は、練習、下積み期の在り方、です。

いつ、未知の岸壁に取り付く気なんですか?って話になります。

易しいところでも、未知のところに取り付いてないと、メンタル面から、未知を回避するクライマーになります。

■ The Game Climbers Play に縛られている日本

5.9に5.12並みの登攀力が求められる状況を、日本では、大昔の論説をもとに保護しています。

それが、『The Game Climbers Play』という英語論文で

易しいルートは危険度が高いので、総合でリスクは釣り合っているという理論です。

これをもとに、

難しいルートにはリスクがなくていい、という逆説的論法で、高難度フリークライミングから、岩との対話(リスクコントロール)を取り去ってきたのが、一般のフリークライミングなのです。

なので、5.14であっても、リスクフリーということで、古いアルパインクライマーは、あいつらはオンサイトしていないじゃないか、と言って全く尊敬しません。

しかし、ユージさんのデイドリームを見たら、どうでしょうか? TheGameClimbersPlayにみられるような課題の構造にはなっていません。5.14でも、リスクはあるのです。ハイボルと書いてありましたよね?

ここで、なんでRが付いていないのかな?という素朴な疑問がわきます。

動画によると、バンバン落ちながら登っていらっしゃいましたが…それでも、ハイボルのところは、5.14が登れる人なら、プロテクションがなくても落ちないと思われるため、Rとつけないのでしょうかね?

だとしたら、このような内容のフリークライミングは

”俺、5.12ならプロテクションの間隔が近いから、フリーで登れなくてもエイドすればいいだけだから取り付ける”という理由で取りつくフリークライミングとは別物、です。

この一般の人のフリークライミングを、フリークライミングと言うのであれば、ユージさんの取り組みは、

 スーパーフリークライミング

とでも、名前を付けたらいいのでは? ほかの名前でもいいのですが…。

■ 名前がない弊害

名前の差がないから、一般の人は、ユージさんらもリスクを全然取らず、”いくら5.14が登れたと言っても、どーせ、各駅停車で行っているんだ”、と思ってしまうんではないでしょうかね?

ユージさんの記録から、そうではないことを読み取れるクライマーは、もはや、ほとんど絶滅危惧種になっているんではないでしょうか?

なんせ、米澤さんは、ドーンウォールのトニーを見ても、全く軽蔑して、何が桁違いにすごいのか分からなかったみたいでした。

■ せめてガイドレスで登らせてやれ…

そんな往年のクライマーですら、残念なスタイルで登ることになってしまったのがタサルツェという山で、無名峰ですが、最低限の名誉として、ガイドフリー、で登らせてやりなよ、と思いました。たとえ、登れなかったとしても、ガイドレスであれば、一生の名誉になったことでしょう…。

そのような不名誉な内容であったにもかかわらず、報道では初登報道されましたが、記録と言うのは、西洋社会の都合であって、劔点の記という映画でもありましたが、劔だって前から登られていたんですよ。誰かが俺が一番だという声明を発信したかしなかったか、という問題だけであって。

現代では、報道はあっても良いと思いますが、マナスル初登みたいなのと同列で語るのはおかしなことです。

それが区別されていないので、色目を出したガイドさんが、全く体力がないアークテリクスに身を固めたお客さんに名誉欲をちらつかせて大枚はたかせ、昨日今日山をスタートした人をヒマラヤに連れて行っています。この目で見ました。金峰山から奥多摩までカモシカをやるというから行ったら、大ダベリング大会で、最初から踏破するつもりがない山をガイドされていました。

今回も苦言になってしまいましたが、現代アルパインが理解されていないように、現代フリークライミングの真価もきちんとは理解されていないよ、って話です。

スーパーアルピニズム、スーパーフリークライミング(ハードフリーではなく…笑)

機能不全ボルト、クラッグリテラシークライミングIQ

そういう言葉を使うことによって、クライミング界が正常化することを望みます。


吉田さんの古い写真…突然出てきましたが、メッセージを感じました…吉田さん、これでいいんですね、って感じ。





2024/03/19

【提言】新クライミング用語 登山リテラシー&クラッグリテラシー&クライミングIQ

 ■ 菊池さんの新しい活動

クライミング界で知らない人がいない巨人、ガメラさんが新しい活動を始められたそうです。

一般社団法人アルパインクライミング推進協議会

ーーーーーー以下引用ーーーーーーーーーーーー

ネパールヒマラヤ・ジャヌーのそばにある双耳峰Pholesobi (ホレソビ/6652m) 北壁。

昨年11月、この北壁にアルパインスタイルで挑んだ種石英典氏、山本大貴氏によるトークセッション『Pholesobi(6652m)北壁への挑戦』を、3月26日、新宿にて当会が主催する形で開催します。

両氏とも世界各地での様々な登攀を非常に高いレベルで実践されており、今回のトークセッションではPholesobi北壁登攀の様子だけでなく、両氏の今までのクライミング、そしてこれからの目標などについても聞いていきます。

日時:2024年3月26日(火) 19:00~21:00 (18:45受付開始)

パネラー:種石英典、山本大貴

聞き手:菊地敏之 

会場:東京都新宿区新宿4-2-21 相模ビル5階ふれあい貸会議室No.63

https://goo.gl/maps/Hktqh89qEYRj1Ky36

 

https://fureai.space/img/no63.jpg

参加費:無料

申込方法:以下の参加申込からお申し込みください

https://docs.google.com/.../1FAIpQLSfu9UgYoecYNJ.../viewform

皆様のご参会を心からお待ちしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

■ 登山リテラシー

ヒマラヤなんかの知識は、一般登山から高所登山へ進みたい人の流れです。高所=空気が薄いなんで、低標高の山で、大汗かきながらゼイゼイやって、メタボ克服!なんて思っているおじいさん登山者とは全く別の価値体系。

九州では、2000年もとうに超えて、とっくの昔に現代になっているのに、いまだに

 マッターホルン

しかも

 ヘルンリ稜

です。普通に山を勉強した人なら、お金もったいないなって感じることが多いと思うんだけど…なぜ現代なのにヘルンリ稜?なんでこんな流れになったんだかなぁ…と首をかしげる人が多そうです。もちろん、個人の嗜好ですから、好きなのに登ったらいいのですけど、それで何を発見して楽しかったのか?全く意味不明だったんですよね…。

女の人に荷物見ててと言われて、歩けなくなっていましたけど…?そんな山するくらいなら、西穂山荘から独評にでも行ってきたほうが意味があるんじゃないのか?

まぁ悪口ですね。すいません。でも、飛行機代かけてこんな山しかできないなら、私なら行かないです。

しかし、九州の登山観は大昔で固定されている。

それは、中央でヒマラヤ登山を進化させている人たちの情報が入らないから…なんではないかと思いますが。

つまり、登山リテラシーが低いってことです。

■ クラッグリテラシー

菊池さんの用語によれば、”岩場のあれやこれや” を学ぶのにセカンドについて、最低でも5年かかるのだそうです。

それでも、こんな学び方をすれば、ただ甘やかされているだけで何を学んでもいない。

ーーーー

僕のショートの師匠は、グレードに関係なく、

××さんならここは登れるよ、ここは厳しいかもよ、

という感じでしたので、ルートの特徴と僕の体力や得意なムーブをよく理解した上で、面白いルートを選んで登らせてくれてましたので、僕は最初からグレードにこだわらなかったんですよ。そして後から気が付いたら、先週登ったあのルートは11だったんだってわかった、という感じでした。

ーーーーーー

岩場のルートは、グレードだけではないですが、それが逆に、年配のクライマーが若年者を囲い込みクライマーとしての健全な自立を阻む、共依存状態を作る、まことしやかな口実になっています。

  岩場のあれやこれや=クラッグリテラシー

を高めましょう。普通に考えたら、分かるようなことがほとんどですよ。

■ 多くの人が考えないので、ちょっと考えるだけで、優れることができる

私は若いころアメリカに行ったのですが、行ったら、現地で英語学校に入っているひとが文句を言っていて、驚いた。何と言っていたかと言うと…

「アメリカに生の英語を学びに来たのに、英語学校には外国人しかいない」

って文句を言っていたんですよ。

でも、日本語学校に日本人が行きます?行きませんよね?

じゃ、英語学校にアメリカ人が行きます?行きませんよね?

そんな、5秒考えたら分かるようなことを予見せず、文句言っていたんですよ。

なので、ちょっと立ち止まって考えるだけで、日本では、頭のいい人になれます(笑)。

■ 岩場リテラシー 事例

1)岩場では上から岩が落ちてくることがある

2)落ちてこないところにピクニックシートを広げるべし

3)ビレイエリアは平らなほうが安全

4)落ちるなら岩の上より、土の上の方が柔らかい

5)雨が降っていてもどっかぶりの岩は濡れない

6)シークリフは冬

7)山の登攀は夏

8)カットアンカーは危険なボルト

別に言われなくても、常識で考えれば、分かる程度のことばかりですよね?

まぁカットアンカーについて、新しいクライマーが知らないのは普通のことと思いますが。

■ クライミングIQ

クライミングに対するIQは、岩との対話のことです。

1)ここにカムを設置すると、岩角にロープが当たって、流れ無くなるなぁ…とか

2)このまま登り続けると、ロープがじきに足りなくなる。早く終了点を作ろう。

3)次のカチはシビアだ…なら、今レストして、あそこはさっと抜けよう

4)指皮がシビアだ、あとどれくらい持つかな…

まぁ、岩との対話は本当にきりがないくらいあります。

山との対話にキリがない、というのと同じです。

なんせ、”あなたの内なる自分の英知”と対話しているのですから。

■ まとめ

クライミング界の問題は、

登山リテラシー(登山の地理・歴史・困難度等への知識量)

クラッグリテラシー (岩場そのものについての知識)

クライミングIQ (岩と対話して充実感を得る能力・内省力

が問われなくなり、

 一つのクライミンググレードだけでクライマーの能力が図れるという幻想に皆が踊らされた

結果です。

共通一次的思想っていうかね… 

5.12が登れるからってあなたが私より優れたクライマーってことにはならないです。ただあなたが一般男性の能力を持っているということを示すだけなんですよ?

登れていない人は、一般男性の能力すら衰えて持っていないって意味ですから、ちゃんと自覚して、自分のスキルにあったルートを選んでください。

赤岳が普通に登れない人が、一升瓶を新人に担がせて、阿弥陀北稜に行けば、凍傷者3人出すってことですよ。そんなの、登る前から見えていますよね?

その甘えを甘えさせてくれる山岳会がいい仲間みたいな倒錯が起きています。



2023/10/07

【提言】デイドリームって、コブラクラックより難しいの?

 ■ トップクライマーこそ

ロクスノ紙面(もしくはYouTube)で、グレード感覚の評定の話し合いしてもらいたいなぁ・・・

デイドリって、スコーミッシュのコブラクラック5.14bより難しいってホントなんですか?

そもそも、池田功さんが目を付けたというのは、知らなかった。いったいどんな経緯で、吉田さんのプロジェクトになったんだろうか…

■ 円安

スコーミッシュ、行きたいとは思っていますが、この円安で全く行く気になれないですねぇ…。

アメリカの物価、聞いてたらバカらしくて。もちろん、私には、コブラクラック、かんけーないですよ(笑)?

しかし、海外のいろいろな高難度クラックを登ってきた人たち…一流クライマーしかできない議論ですよねぇ。

一般の開拓者で、スコーミッシュ行ったことがある、なんて人、こちらで聞いたことないです。

■ ロクスノのレベル低下=クライマーのレベル低下

デイドリがコブラクラックより難しいのかどうか?って…

それをロクスノ紙面でやればいいのに!

そうすれば、難しさ、グレーディングというのが、どういう話で…体の感性で…決まってくるのか、だんだんと一般の人にも分かるようになっていくでしょう…

そもそも、海外でばんばん登った経験があるトップクライマーしか、高難度ルートに適切なグレードを与えられる経験値がない、ってことも分かるでしょう。

■ ロクスノのレベル低下の著しいこと

そういう議論がロクスノには全く出てこず… 紛争もあおるような記事しか出てこず…

初登記録と言っても箸にも棒にもかからない落穂ひろいの記録か、場所が分かりづらくて誰も再登できないから、高グレード言ったもん勝ちの発表か、どっちかで、全く何の参考にもならない雑誌ロクスノ…。

技術情報ですら、ペツルの右から左への横流しでも役立つのに載せていない…。そりゃ誰も買わないでしょ。

クライミング業界の良識を形成するには、トップクライマーの議論を載せることですよ。

大体、ほとんどのクライマーが、誰がトップクライマーか?すら分からないんだから…

最近のクライマーって、平山ユージって誰?って顔していますよね。

■ レベチが分からないから嫉妬するのでは?

たぶん、1990年代から30年くらい情報から離れてしまっているクライマーは、たぶん、地方に多いと思いますが… レベチ、ってことが分からない状況になっていると思います。

レベチというのは、レベルの圧倒的な差、ということです。

というのは、九州では本州では全く評価されない人が、かなり高い評価を得ることができるからです。

え?

って感じ。別に社会ではいろいろな評価があっていいので、いいのですが… その評価の危うさは、

  本来到底チャレンジすべきでない高難度のルートに、挑んでしまう

ことです。

これに気が付いたのは、こちらである積雪期のアルパインルートに挑んでいた若い人たちがいたので、長野の師匠に、連絡したところ、師匠が若いころでも決して手が届かなかったようなルートだった、ということがありました。

私の師匠さんは、若いときはそれなりに、50ピッチも60ピッチもあるルートをこなしていた人でしたので、ありゃ!これは…と、この若い人たちが、とんでもなく実力を勘違いしてルートに挑んでいることが分かったのでした…。

一般にちゃんとした山岳会CMCなどでは、そのルートに行ってよいかどうか?を会で話し合ってくれます。適切な助言もそこで与えられます。こちらでは、アルパインのルートに適切な助言を与える能力がある会はないようでした…。なんせ会山行が、明神主稜なんですよ?もし御坂だったら恥ずかしくて重鎮に報告できないレベル。たぶん、そもそも、若いときに高いレベルまで行ったクライマーがいないので、若い人にも助言が与えられないのだと思います。明神って私がその辺のクライマーと組んで行った程度のルートですけど?

(実際は、助言を与えても、与えられた方が怒りますけど…。)

■ 初心者男子は、自分だってやれる!っていうのが、かなり強固

実は、山岳総合センターの同期で一緒にアイスに登っていたKさんも、行く気になっている沢ルートが全部超高難度で、最初の師匠の鈴木さんにそれを指摘され、入門者が行く沢ではないよ、とフィードバックしたところ、彼はカンカンに怒って、罵声を浴びせかけてきたのでした…。

つまり、初心者でとてもそんなところに行く能力がない、ということが分かっていないので、侮辱された、と思ってしまったのです。

男性の自尊心って、周りの人がやれることは、自分もやれるはずだというので、維持されているのか?母が自分のために自己犠牲してくれることで保たれているのか?そんな感じで、あまり挫折と言うか、本当の意味で、

 自分自身の実力を突きつけられた経験

がないような印象です。

甲府の最初のパートナーSさんも、ルートに出ること自体が初めてなのに、北岳バットレス四尾根!と言っていたし…3年後の目標かと思って快諾したら、今年って話で、なんでそういうことになるのか、全く理解できませんでした。

ところが、この人と組まずに済んだことを「あぶないところでしたねー、行かなくてほんとよかったですね」と言ってきた人が、ロープが上がらない白亜スラブのようなリードをして、それで、「やっぱりロープは60mだね!」と言う感想…。

いくらロープが60でも、80でも、アップされないと、そこでゲームオーバーです。ゲームオーバーにならなかったのは、セカンドが、”しりぬぐいクライミング”をしてくれたから、なんですけど…?

自分がきちんと登れていない…そういうことが、本人はまったく自覚できないみたいなんですよね…。

クライミングでは、知性が大事ってこのような意味です。

■ 5.13も信頼に値するわけではない

他にも、開拓者らの発言から、あれ?という感じのことが、2,3ありました…。

5.13って最近は登れる人が多いグレードですけど…そういう人が言っている13ってホントに13なのかな?

だって、5.12って男子って一発芸、一瞬芸で登れる人はごまんといます。瞬間芸でいいのなら、長野の師匠も登れたことがあるそうですし。男子で5.12が登れない人はいないんじゃないでしょうか?ボルダーの1級は全くの素人で今日触ったような人でも登れますし。

■ お買い得を探すとどんどんレベル低下を招く

奥村さんも書いていましたが、グレードには幅があっていいのですが…つまり、簡単な12と難しい12があっていいのですが…その簡単なほうに自分を合わせるクライマーのほうが、たぶん人情上、多いですよね?

すると、原理的には、どんどんグレードが低レベル化していくということになると思います。大体の男子は、お買い得品を目を皿のようにして探すって感じなので。それは、周囲の人に認められるため、です。

甲府でも、どこかよそのところからやってきたクライマーが、「あいつ、5.12登れるって言ってたけど、登れねーじゃん」みたいな評価を受けていましたが、どうも自己申告が、たまたま登れた瞬間芸を申告、みたいな感じなんですよね…。

それは、何発も打ち込んで、二か月後にやっと登れました…、みたいな報告が、一言二言しか載らない初登記録を読んだら、模倣してそうなるだろうと思いますが…。

5.14登るのに2か月かかり、私は5.14クライマーですと言ってイイのなら、5.13登るのに2か月かかり、それで、私は5.13クライマーです、と言ってイイのだし、ならば、5.12登るのに2か月かかり、私は5.12登れます、と言ってイイ、と思ってしまいますよね?

ならば、5.9を登るのに2か月かかり、5.9クライマーです、と言ってイイということになります。ここまでくると、ん?って思いますよね。

■ 初級ルートに必要なゆとりが理解されていない

だとすると、私は初めて取りついたときから瞬間芸なら5.9登れていました…。(小川山ストーリーは登れていた)しかし、ナインがオンサイトができるのに、2年半くらいかかりました。

ナインなら絶対落ちないレベルになるというのがリードの許可みたいな感じでしたが、その辺の機微が一般クライマーには理解されていないのではないかと思います。

もし現代クライマーのやり方でやれば、瞬間芸で落っこちまくっている時代から、5.9にリードで取りつかなくてはならなくなり、それだとアップアップすぎます。

というのは、日本の5.9は本当には5.9ではないことが多いからです。ボルト位置もプロテクションとしてまっとうに機能していないようなことが多いです。

■ アルパインクライマーの能力の高レベル化も知られていない

…とまぁ、これらのことは、九州に限らず、自分の実力が正確に見極められないクライマー全般の話で、たぶん、年配の人も同じだと思います。

というのは昔の教え方が延々と変わらずづ付けられ、変わったのは、山に行く時間だけ…現代の山岳部で年間130日山に行っている人たちいるでしょうか?いないですよね?50日でもやっとこさ、です。すなわち、成長のスピードは3分の1になっているのに、行くルートの困難さは同じのが求められていて危険です。(例:大学山岳部が北岳バットレスに行く)

今は、アルパインのクライマーですら、5.12がオンサイト出来る人が、一流って時代なんですけど… みな分かっていないで、昔と同じでレッドポイントやエイドで登っていると思っているから、あいつだけ、いい目、見て許せん!となるわけだろう…と思うんですが?

太ってしまって今では、私がすいすい登れる5.9ですら、登れない人が、「俺だって運が良ければ佐藤ユースケ」って言っていました…。多分、佐藤ユースケになるための努力を端折っていると思うんですけど…本人は全く気が付かない、ってことになります。

人の成功をうらやむ人は、大体は事実関係の誤認がある、と思っています。つまり、努力に対して全く注目していないってことです。

■ スポーツクライミングで名を挙げても評価されない

アイスクライマーのギンちゃんは、私は素晴らしいクライマーだと思いますが、九州ではひよっこ扱いされていました…(笑)。

山梨でてんで、箸にも棒にもかからないクライマーが、”特待生扱い”で、世界のトップレベルクライマーがひよっこ扱い(笑)。

たぶん、誰も現代アイスのレベルを分かっていないと思います。まぁ、これについては、環境の上からも、九州のクライマーが分からなくても仕方ないと思いますが…。

鉱泉アイスフェスに行けば、その辺の一般アイスクライマー女子でも、一昔前のアックステンションクライマーには想像もできないようなムーブ出していますよ…。

あれ見たら、一発で分かると思うんだけどなぁ… ギンちゃんの大会での活動しか知らないからそうなるんでしょうなぁ。

スポートで評価されないのはアルパインのクライマーからすると仕方ない、って気になりますが、スポートで磨いた技術を外岩に持ち込んでD15、なんてのが今のトップクライマーなんですが、実際の姿を見てないと分からないですよね…

■ 這っても黒豆

勉強不足であるとか、実力が足りていないとか、そういうことが、女性たちの

 男を立てる文化、

で、うまーくオブラートに包まれ、あまり自覚せずに、自分のエゴを拡大させてきたとしたら…?

そりゃ、這っても黒豆、って言いますよねぇ?

這っても黒豆は、メタ認知力がない人のたとえです。あれは黒豆か?虫か?という議論があったとき、その物体が動き始めて、虫だということが分かったのに、黒豆、と主張を譲らない人のセリフです。

たぶん、クライミング界は、全体的に

 這っても黒豆状態

に陥っています。

■ 不適正なボルト位置

適切にビレイしても、落ちたらケガをする位置にある支点は、無駄なボルトです。

ミニマムボルトの原則に反しています。墜落時の保険に役立たないなら、ボルトの意味がない。それでも、自分の著作権にこだわるって、俺のエゴが勝っているって意味です。まさに這っても黒豆。

そのエゴが入門ルート程度のグレードで引っ込められないのは、時代錯誤したレベル感…当時は自分はトップレベルのクライマーだったという自負があるからでしょう…

現在のレベル感で自分を測ることがあれば、入門ルートの入門ルート足る位置づけも分かるでしょう…

分かれば、自然とどのようなルート設計がふさわしいかも自覚できるでしょう…

そうした自覚(メタ認知)が全く失われるようになってしまったのは…

 デイドリは、コブラクラックより難しいのか?

みたいな議論が掲載されなくなり、トップクライマーのありようを多くの人が共有できなくなったためです。

こんな体たらく、世紀末的事情になっているのは日本だけで、私には、「あの8Cはどこにあるのか?再登者は出ていてグレードは確実なのか?」と海外のサイト運営者から、問い合わせが来ますよ。

           ああ~楽しかったあの頃に戻りたい…






2023/08/09

【提言】トップクライマーのYouTubeチャンネルを! その2

ユージさんのYouTubeチャンネルができないかな~と、ひそかに夢想しています。

ユージさんは、若いころ7年ヨーロッパで登っていますよね。その時、ヨーロッパの文化が気に入ったんじゃないかな…。

私が見た、ラオスの楽しいクライミングの世界も、ベースがドイツ人ですから、ヨーロッパ文明のクライミングです。


同じフリークライミングの世界でも、アメリカのヨセミテ系の古いクライマーの、命知らず自慢レベルで、日本のフリークライミング文化は歩みを止めていると思われ、「俺、ヨセミテ行ったことある」が、いまだに水戸黄門の、印籠みたいになってる。

それで、「ははー」ってひれ伏しちゃうのって、日本人クライマーだけですよ。余談ですが、”ヒマラヤ”もアルパインで同じことになっていますよねぇ…。

ヒマラヤもヨセミテも、普通の観光客、でも行けるところなのに…。

日本で一番高い山は富士山ですが、富士山に登れました!って人が山岳会に来て、ははーってひれ伏します?しませんよね? え、富士山?山のド素人さんが登る山、ですよね?

だから、場所の名前で、その人の実力を連想するのは、無意味です。特に、ヨセミテ、とか、ヒマラヤとか、漠然としすぎている場合。

ヨセミテのなんてルート?まで聞いて、そこを何時間で登ったのか?まで聞かないと、正確なことはわかりません。フリーなら、Aゼロしたのか、ちゃんとフリー貫徹できたのか、帰りでロープスタックしたりしなかったのか…

さらに、日本フリークライミング界の慣行の謎が、”フリーで5.12登れたら、ご褒美がヨセミテビックウォール”ってやつ…。 

ビックウォールってエイドクライミングですよね?だからフリーが登れることのご褒美には、全然ならないでしょう…。

日々、エイド技術を磨いて、20ピッチくらいは、一日で登れるようにピッチ数、稼いでいますっていう人が行くのなら分かるけど…。

フリーでRPで5.12が登れる、が努力の結果だと仮に仮定したら、ご褒美は、どこかの海外の岩場で、女性の初心者に僕が登ってあげるよーとやって、女性に感謝され、うまく行けば、彼女ゲット、というのが、定番ご褒美なのではないでしょうかね…? 男子の動機がモテ、なんだと仮定すると、の話ですが。

まぁ、女性には、もてなくても、男性同士で、わいわいと登って、楽しいクライミングをすれば、それは、その人のフリークライミングの努力に対して、ご褒美になるんじゃないですかね?

ふつーに誰もバカにされない、楽しいクライミングがヨーロッパ社会の人が海外で楽しんでいるクライミングですよ? みんな普通に楽しく登ってる。太っていても、なんのその、です。4歳だって登っています。

そーゆーノリが分かるYouTubeチャンネルって、ユージさんなら作れそう…だって7年も、遊んできたんですからね~ 

私みたいに2週間を2回行っただけで、日本式のクライミングなんてやーめた!と思っちゃう人がいたほど、日本と海外のクライミングカルチャーは違います。

日本のクライミング= 年功序列の忍従クライミング ビレイヤーはドレイヤー
海外のクライミング= みんなでワイワイと楽しく登るクライミング 誰も犠牲にならない

何の差?かと思うと、誰がえらいかっていう競争意識だと思います。

なんで競争心が湧いてくるのか?っていうと、現実認知能力が低いからではないかと思います。

もう、トップクライマーと趣味で登っている一般クライマーって、実力差ありすぎなんで、プロクライマー以外は、5.12も5.10も、目くそ鼻くそなんですよ?目くそが鼻くそ笑ってどうする?ってフツーに分かると思いますけど…

ボルダーで有段者でも、別にリードでは全然登れないとか、ですしねぇ…。リードは別の能力です。

そういうことが、日本にいたら、分からないみたいなんだよなぁ… 

ぜひ、ちあこチャンネル、フリークライマーバージョンみたいな、海外クライマーとフツーに交流する様子を描いてほしいです。人類皆兄弟。

ロッククライミングの良いところは、別に英会話なんぞできなくても、クライミングシステムの理解自体が、国際共通言語なところ、です。

ま、それが日本人クライマーが身に着け損ねているところなんですけど。

懸垂下降できないとか、ローワーダウンができないとか、自己確保の登攀方法を知らないとか、ロープの長さがたりない、とか、クライマーとしてあり得ないです。それらはマルチに行く前に身に着けるものです。

そういう人はフリークライミングしかする気がなくても、山岳総合センターか、都岳連の岩講習にでも行くしかありません。っていうか、行ってください。

ユージさんがYouTube動画作ってくれたら、全部英語・日本語交じりでっていうので、いいんじゃないですかね?

能力のある若い人は、とっとと海外でましょう。

おすすめ海外就職サイト:https://www.kaigai-shushoku.com/

日本の岩場は、ボルトが40年経過したカットアンカーなので、危険なだけでなく、アウトドアロッククライミングの適切な指導者自体が、ほとんどいません。指導者自体が間違ったクライミングをして墜落したりしています。

エイドクライミングによるアルパインの経験は、アウトドアロッククライミングで行う、フリークライミングの指導において、まったく十分と言えません。

結果、間違った観念を植え付けられている可能性があります。

AMGAインストラクターから教わるほうがいいですよ。何事も最初が肝心だし。

【動画】プロクライマー 平山ユージが語る「崖っぷちからの挑戦状 with ジミー・チン」| ナショジオ

【提言】トップクライマーのYouTubeチャンネルを!

■ トップクライマーのYouTubeチャンネルを

なぜなら、日本の男性社会は、いまだに年功序列型だからです。

「トップクライマーが情報発信していないのに、それを差し置いて、若い自分が情報発信してはバッシングされるのでは?」

という配慮が働いていると思われます。でも、そうやって、きちんとしたクライマーが情報発信しないでいることによる、

間違った情報伝播の弊害のほうが大きい

です。

アルパインでは、勘違い事例は、栗城さんです。栗城さん以前にも、全然アルパインクライマーとしては認知されていない、登山家・野〇健さんとか、いろいろ登山界には、実力が分かりにくいという問題がありました。

そもそも、アルパインのベテランの人たちも、地方の山岳会の指導者レベル程度の人は、エイドで登っているはずだと、勝手に現代のスーパーアルパインを誤解しているので、佐藤さんたちみたいなスーパーアルパインの記録を見ても、その世界のすごさが分かっておらず、スルーしています。

つまり、エイドで登っていないと明記していなければ、ベースはエイドだと思っているんですよね。

エイド=昔のアルパイン、チームオンサイト=現代のアルパイン、ですよ?

フリークライミングの世界は、グレードがあるので、分かりやすいのか?と思って、アルパインは、もういいや~安全なフリーを生涯スポーツにしよーと思ってきたら…フリーのほうでも、問題山積だった(汗)。

正しい教育が広がっていない。というより、めっちゃ勘違いした文化が広がっていた。それが幅を利かせているので、自分が間違っていることが分からない人が増えちゃって、その結果が、

 瞬間風速系グレード自慢

みたいな感じ。

本来は、カウンターバランスになる女性側からの抑止力も、全然、働いていない…男みたいな女性ばかりだから、と言う事情による。

本来は、海外のフツーの人がフツーに余暇に楽しんで登るフリークライミングって、
 
 どのグレードであっても、人それぞれ自分の限界にチャレンジ中なんだなー

ってことが分かるクライミングですよ。

「は?なんで5.9で登れねーんだよー」っていうような、心無い言葉を吐くパートナーは、パートナーではない。

5.9で登れないのは、5.9と題してある課題が、ホントには5.9ではなく、10cだったりするから、というのは、クライマーなら知っていて当然のこと、です。

参考:昔のグレーディングは辛い https://allnevery.blogspot.com/2019/01/old-school-grade.html

そのような意識しか持てないのは、現実を見れておらず

 ”クライミングをカッコつけるためにやる”

からでしょう。

自分がクライミングでカッコつけれると思うのは、現代レベルのクライミングについて無知だから

でしょう。

ちゃんとしたトップクライマーの実力を見れば、自分も頑張れば、30歳スタートの今からでもトップクライマーになれるという気持ちは、湧かないと思うのですが…。

なんで湧いちゃうか?というと、

 5.13なら俺だって

と思うからでしょう。

師匠の青ちゃんも、若いころ、ダイエットしたりなんだりして、やっとこさで、5.12登れたそうです(当時の12=今の13)。それでこんなの楽しくない!と納得して、フツーにショートでは、クラックとかアイスとか登って自分のクライミングを楽しんでおり、自分がカッコつけたいがために、人の命を危険にさらすようなカッコ悪いことはしていない。

体形が、アルパイン系で、歩荷が強く、体重が重い人は、指力とのバランスで、フリーは上級者になるのは難しい、ってことです。

かといって、体重落とすと、今度は、山で持たなくなるし…。

そうなると、妥協点が、比叡とか、白亜スラブみたいな、担がなくてよい、山岳地帯のフリーのマルチ、みたいなことになりますよね。あくまで妥協で、自慢するような話ではない。

寒さにも耐えなくていいし、ポータレッジもいらず。基本、お手軽コースだけど、登攀は楽しめる。

基本、岩のマルチは、アルパインみたいなチャレンジモードではなく、クルージングモード、みんなの使う言葉で言えば、エンジョイクライミング、で登るものです。

しかし、それも、ちゃんと知力が備わっていないと、登る前から遭難している登山と同じことをしてしまいます。


そんな”お気軽”ルートで、誰かの犠牲を伴ってまでして、カッコつけたいというのは、性ホルモンの働きだそうです。

が、それだけに、男子同士はよく分かっていて、自分がその過剰分泌されたテストステロンの犠牲にならないように、パートナー選びには細心の注意を払っているようです。

自分は組まないで、私に問い合わせが来ます(笑)。私は避けられている人の、順番繰り下げで、私に順位が回ってきて、一緒に登ることになったらしいのですが…。

弱り目に祟り目、みたいな感じでした。ほんと振り切ってよかった…。命拾いしたかもしれん。今でも、押し付けてくる人います…(汗)。

いや~、もう一回組むって、よっぽのバカじゃないとしないと思うよ?

あなたなら、組みたいですか? おんなじ程度のテストステロン過剰なら、いいのかもしれないですが、私は勘弁だな。

いやはや、ほんと、山岳総合センターで、総合的な実力をつけていてよかったです。あの登攀、ほんと、私がセカンドでなければ、やばい事件に発展していたかも、です。

佐藤裕介が語る「崖っぷちからの挑戦状 with ジミー・チン」| ナショジオ

2023/08/08

【提言】 日本クライミングもいいとこどりを。別に大和魂を失うことにはならない

■ 日本人の良いところとアメリカ人の良いところ

を合算したような、ティファニー・レイチェルさんの話を発見し、感動しました。

大学生のころ、日本で初の黒人女性教授のオモデレ先生が指導教官でした。授業は全部英語です。当然ですけど。でも、先生の野望は、バークレーに帰って、立派な家を建てることだったみたいだったからなぁ‥。

ティファニーのご両親は、敬虔なクリスチャンであることが分かる話し方で、アメリカ人の中でも立派な人たちであるように思いました。

日本では、バスが一日一本しか来ないような超田舎に住んだみたいで、人種差別もなく日本人の一人として生活したようで、日本の田舎の悪いところ…男尊女卑&よそ者排他…は、出ていなかったようです。

たぶん、日本では

 人種

には差別が行かず、同じ分の差別が、

 性別

に行っており、子供は性差別に関しては、除外だから、気にせずに大人になれたのかも?

■ 銃を持たないと生活できない世界

ただ銃乱射事件がしょっちゅうあるような世界と比べると、日本は天国だというのは、ほんとその通りかもしれません。私も、SFに住んでいたころ、BFのデイビッドから、「あぶないから」、と小銃を持たされていたことありました。

日本人かどうか?ってアメリカでは、分からないですよね、中国、韓国、日本、みんな同じ認識をされてしまいます。なので、海外では別の意味のストレスいっぱい。特に女性で一人旅とかは、私はレイプの危険が怖すぎてできませんでしたね…特にアメリカの田舎方面…中西部とか、特にそうです。

ところで、ティファニーですが

新しい日本人として期待。

同じようにクライミングも、日本の良いところと海外の良いところを組み合わせた、

真に時代の要求に合っているインストラクターズマニュアル

が必要です。スーパーアルパインでもなく、選手クラスのフリークライマーがやる記録を求める登攀じゃない、
 

 普通の人がやるロッククライミングの指導者マニュアル


です。

指導者への指導

が、最も欠けているものです。

いうなれば、ティファニーの親がいないって感じですかね?

■ 日本育ちのアメリカ人が経験するアメリカの現実!日本とアメリカの人種に関する考えからの違いとは?

こちらが親。こんな素晴らしいアメリカ系日本人を作ったのは、素晴らしい親だった。

2023/07/30

【提言】国際化が遅れることの解析

 ■ちあこちゃんねる

最近、ちあこちゃんねるにハマって、海外のバレエ団に就職した人のYouTubeを見ています。実は、私も海外では、似た生活していました。別にバレリーナじゃないけど。週二日働いてあとはしたいことしていました。

https://www.youtube.com/channel/UC3ksN_4AjdLqefrgnSfB8NA

クライミングは、バレエのように確立した職業ではないかもしれないのですが、それでも、

 自らプロクライマーと自称

する人もいるしなぁ…。プロのバレエダンサーと比べると、クライミング界の国際化(というより世界に追いつく度合い)は、バレエ界とくらべると、かなり遅れている。

端的に言うと スポコン&ナルシズム から、プロ意識&シェア ですかねぇ…

■ 似た発展の仕方

バレエとクライミングは、日本において似た発展の仕方をしているようで、女性版・男性版って感じです。

1)お家制度の採り入れ (と間違った指導法)

2)過剰な競争 (と若い人の身体への弊害)

3)満たされなかった自尊心を満たす場が成人 (成人後の趣味で男女別)

です。

日本のバレエ界も、ワガノワ式一色×コンクール中心の子供×大人のバレエ(女の園)、という図式で、かなりガラパゴスな発展でした。

知らない人のために解説すると、バレエは、指導法にイタリア、フランス、ロシア、英国のヨーロッパ式がもっとも発展を遂げており、ロシアの指導法は、国営バレエというロシアの国策が生み出した、どちらかというといびつな指導法で、こどもを身体測定にかけて、股関節が180度開く子供だけを鍛える、というのが最大の特徴です。

日本はなぜか、古い先生は全部ワガノワ。で、日本の子供は最初から股関節が180度ひらく子供なんていないので、無理をさせられ、筋骨格系が奇形児になっている人が多数。これは、日本の指導法が遅れている、ってことなんですよね…。私も弊害ができたので、ヨガへチェンジしました。

ヨーロッパのほうが教育システムが先進的で人体の現実に即している=良いので、ヨーロッパ帰りのダンサーたちからこんなチャンネルができています。

https://www.youtube.com/@dancerslifesupport

お教室制度は日本独特で、花道や茶道の家元制度を模したものです。師弟制度。レッスンのことは稽古と言いますし、挨拶は、昼でも夜でも、「おはようございます」です。

子供はコンクールで勝つだけが、ヨーロッパへの逃げ道。先生たちは自分の指導者としての名誉をかけてコンクール命で勝たせる。スポコンです。トウシューズが血みどろになっても踊る。ケガしても踊れ系です。なので、昔の日本人ダンサーはみんなスタイル悪いです。

で、一方、大人向けのバレエ教室っていうのもあるんですが、これは、もう経営のための資金集めの場です。指導は手抜き。なんていっても、今から別に上手になるはずないのですから(笑)。なんで先生たちの人気集めの場になっています。上手に踊れるようにしてあげようっていうよりは、日ごろのエクササイズの場。でもって来る人もエクササイズ目的の人はいいのですが…たまに勘違いして、チュチュを着てきたりするんですよねぇ‥。紐がバッテンでトウシューズ風になっているバレエシューズとか…。それが変だと気が付かない人もいます。全体に、人生ひと段落した定年後の人が多いので、大人で趣味としてバレエに取り組みたい人はかなり少数派です。バレエが好きなんではなくて、乙女チックな服を着たい人が来る。違いは、バレエ公演を見に行くかどうかですね…。好きな人は観劇のほうもします。

そうでない人は観劇には行かないので、日本はバレエを見る人より、習う人が多いといういびつな構造になっています。

■ クライミング界も似ている

で、考えてみると、クライミング界も構成は、同じ。

 特殊な教育法 × コンペ中心 × 大人のジム(男の園)でガラパゴスな感じ。

山岳会は、登山技術、ロッククライミング技術を伝授する場としては、もはや衰退の極み、って感じです。

バレエの教室制度と違い、教える側が無償なので、さっさとやめちまった模様。結果、親から無償で教えてもらえる二世クライマーだけが、ちゃんとした技術を得ています。

コンペ中心というのは、コンクール中心と言うのと同じで、勝たねばならない理由が親のエゴっていうのも同じですね。

でも、バレエでコンクールで優勝したらヨーロッパがその子を救ってくれますけど、クライミングでコンペで勝っても、日本ではそこで終わりで、別に何がどう、と言うわけでもない。

ちやほやされるって言っても、狭い業界内だけのことで、一歩外に出たら、ただの人です。

クライマーもバレエダンサーも、非日常動作なので、8~18歳のゴールデンエイジ期に、”ばっかり”、をしなくてはならなず、結果として、クライミング以外、バレエ以外の能力を身に着け損ねるということになっているかもしれません。

起業、って言ったら、かっこいいけど、他に能力がないためにする、っていうのが、バレエ教室であり、クライミングジムであり、クライミングガイドなんで…

必然的に、教えるのは下手です。そりゃそうですよね、その職業になりたくてなっているわけじゃないんだし。

ただ登るだけで一生済ませたい、とか、ただ踊るだけで一生済ませたい、みたいな人が、誰かに教えるっていう重責を担えるか?というと、これは、全く別な才能が必要なわけです。…が、現代社会にそれ以外の職業選択肢は、残されていないわけですし。

と言うので、

元トップクライマー=教え方が分からない=指導は、受ける側の能力次第、

みたいなことになるよなぁ…。

それに、同じ理由で、自分のお教室が自分のファンクラブであるのと同じ理由で、自分のジムは自分のファンの場でしかなくなるし、来てくれた一般の趣味の人たちに、「(俺が初心者の時にできたことが)なんでできないんだ!」ってことになる。バレエも同じでした。みはるちゃん(私が初心者のころに習っていた先生)怒ってたもんね。

■ 市民愛好家は自尊心との関連

プロとは無縁の一般市民愛好家の場合は、なぜか、

 自尊心の課題

と結びついている。日本では大人のバレエ教室は、満たされなかった自尊心を満たす場になっています。女性たちがフリフリのスカート履きたがる…私はあんまり素敵と思えなくて嫌がったら、「〇〇ちゃんだってかわいいよ」と的違いな慰めをされました…(汗)。フリル、積極的に着たくない…。子供時代ならまだしも。なんせ、私が、あこがれているの、イリ・キリアンとか、そっちなんですよ?

クライミングも同じで、男性たちは、テストステロンを見せびらかしたがっている。それを見て女性がうっとりするというより、男同士で、「お前、男らしいな!」って互いに承認したがっているようでした。「強いねぇ」っていうのがそれ。

でも、クライミングの真実は、強くなくても登れる…のがバレるといろいろと困るから、正直女子には来てほしくないのかもしれません。あるいは、弱い男子が歓迎なのかもしれません。解析はともかく、どこかに都合の良い悪いの線があるよなぁ…

バレエは女の園ですが、クライミングは男の園です。

どちらも、なんだか自尊心や自己顕示欲、人気集めのほうが重要テーマで、肝心の技術習得のほうは、なんだかおろそかになっている、っていうのが特徴です。

■ 国際的な環境

たぶん、バレエもクライミングも、もっとも先進的なのはヨーロッパであると思われますが、

1)お家制度ではなく、指導者資格をきちんとして、指導法を習得した人が教える

2)子供は才能がある子供のうち好きな子だけが特進 プロへ

3)別に2)でプロの道を歩まなくたって、フツーに生涯スポーツ(予防医学)として続けられる

です。別に何歳になっても草野球してもいいし、プロでなくてもテニスするでしょう。

なので、

 男女の垣根、著しく低い

 プロとアマが明らかに線引きされており、プロレベルをアマに求められることはない

 市民レベルで普及している 

が違いです。

海外のバレエクラスは、男性のおじさんとか普通にいます。そりゃ昔、若かった人は誰でも年取ったら、おじさんだよなぁ。

トウシューズがアマに求められることはないし、公演への出演が義務だったり、チケットノルマがあることもないです。

それに教えてくれる人は、その教室のベテランとかではなく、ちゃんと、もともとプロで踊っていて指導者になった人です。先生がプロで、生徒がアマ。日本では先生もアマで、生徒もアマ。

まぁ、西洋文化の僻地、オーストラリアに行ったときはバレエクラス取ったら、下手で驚きました… カリフォルニアより下手だった。なので西洋国でも文化の差はあります。いつかヨーロッパで、クラス取ってみたいです。

クライミングは、ジムオーナーがクライマーじゃない、クライミングを分かっていない人が多くて、そういう人に習ってしまった人が、あふれていますよねぇ…例えば、福岡でクライミングを初めてすることになったら、小川山に行くとカルチャーショックと言うことになるでしょう… なんせ、終了点、直掛けでいいよいいよ、っていうローカルルールは、かなり特殊事例です。

つまり、私が経験したのは、日本のクライミングメッカと僻地の距離感ってことですよね。

■ ロッククライミング指導者マニュアルの不在

気が付いたことは、誰も指導法を分かっていない、ってことです。ムーブの教え方ではなく、ロープワークやロープワーク周辺のあれこれってことです。

元々、クライマーの歴史の第一ジェネレーションのプロ級クライマーたちが、

 現代版ロッククライミングの教え方 指導者向けマニュアル

というものを作っていないので、(ちょっとだけ、ほかの人より、俺登れるー)&(若者の職業難でジムでも開こうかー)となったのかもしれません。

とにかく、指導法がなっていない。

指導は、結局コンペで勝つ方法に偏っており、ぜんぜん、

 アウトドアロッククライミング指導法

になっていないので、外岩に行って、ロープ足りませーん、とかそういうことになっている。私を引っ張り落そうとした人もいました。実際、ほんとに落とした人もいました。

そんな、ちゃんと教わっていない人が99%の中を、死なないで登れるほうが奇跡の連続、っていうことになっています。

現状日本の岩場では、まだまだ40年前のカットアンカーが主流なので、人工壁の登り方しか知らない人が、安全に外岩デビューできるようにはなっていないです。この知識ですら、誰も明示的に教えていない。日本のボルトを信用するのは愚かなことです。

それもこれも、

 ロッククライミングの正しい教え方が分からないまま、俺を見て盗め!

っていう教え方をしているからで、見て盗める知性が上等な人は、とっくに盗んで、その指導者のもとは、とっとと去ってしまっているわけなのですから、結局、日本の大企業と同じで、

 できない子だけが残る仕組み

になってしまっています。というわけで、

ロッククライミングの歴史第一世代の栄誉あるプロクライマーの方は、

 アウトドアロッククライミングの指導者向けに正しい指導法を後世に残す

というのが、クライミング界に対する恩返しとしては最良のものではないかと思います。

特にカムのセットの習得法については、スティーブに聞いたら一家言ありそうでした。

日本のクライマーと言えば、カムが三つ外れて、反省するどころか、それが自信につながるという低レベルの理解力です。

自分がクライミングを全く勘違いしている、ということすら、そもそも理解できていない段階。自分が分かっていないことが分かっていない、ということです。

そういうことは、王道ではない、良くないと気が付いても、日本では、外道のほうが自分に都合が良い勢力のほうが多数で、基本、アウェーですから、正しいことを教えたい人がやる気になれないのは、分かりますが、ガラパゴスを辞めようという努力は、バレエ界のヨーロッパ帰りの女たちを見習うと勇気が出てくるかもしれません。

上記チャンネルをどうぞ参考にしてくださいね。

プロクライマー〇〇の一日、とかそういうの作ったら見る人多いと思いますよ。急がば回れ、ですよ。

王様は裸だと気が付く人が増えないと、日本は全然変わりませんよ。

2023/06/10

【要望】”ロッククライミング”の指導者マニュアルを作ってください

 日本では、

ロッククライミング

の括りでのクライマー育成指導者要綱がなく、あるのは

  •  山登りの指導者要綱
  •  アルパインクライミングの指導者要綱
  •  スポーツクライミングの指導者要綱

です。ので、抜けがでてきます。フリークライミングがその代表。

結局、フリークライミングというのは、

 市井の人がいろいろ工夫して書いています。中根穂高さんとか比較的正確です。

しかし、フリークライミングのカテゴリーで書くとエイド技術は当然ですが抜けます。

つまり、

ロッククライミング

としてまとまったものがないため、外岩=ロッククライミング、に必要な知識は、何かが抜け出てしまい、隙間に落ち込む知識が出てきます。

例えば、ロッククライミングとして勉強してこなかった人の知識には、ボルト知識は入ってきません。

それにたとえ、ロッククライミングとしてみなしても、天候とか歩荷などの山の基本知識は入ってきません。


<事例>

・懸垂下降  スポーツクライミングしか知らない人は懸垂下降がない

・プルージック登攀(宙づり登り返し) フリークライミングではエイドは教えなくて当然

・途中停止(仮固定→固定) フリークライミングではエイドは教えなくて当然

・支点知識 ボルトの強度について勉強しない人が99%

・支点の間隔 ボルトを打つ間隔については、トラッドとアイスのクライマー以外は知らない

・ビレイ知識 インドアのビレイとアウトドアのビレイは異なる

・墜落への知識 スポーツクライミングと同じようにバンバン落ちることはできない

・ストッパーノット すっぽ抜け事故=初歩的な事故だが、良く起きる

・スタイル オンサイトとは何か?グリーンポイントとは何か?

・育て方  価値観的な面。これが欠如してきた現状が九州の悲惨なクライミング現象。

ある意味、九州では、指導者がいなかったらどうなるか?という見本を提供している、と言えます。

真意は、ひどい惨状になるって意味です。

弱ったところにアブラムシが付くみたいに、金に目がくらんだもともとクライマーではない人が、それぞれ勝手にボルダリングジムを開いて、荒稼ぎして、無知なクライマーを無責任に量産しています。昔は、みな責任をもって育成していたのです。

岩場でロッククライミングをするために必要な知識を教えるには、フリークライミングとして教えても、アルパインクライミングとして教えても、抜けが発生します。

ボルダラーなんて抜けだらけというか、知っていることはクライミングという全体像からすると逆に小さいくらいです。

ロッククライミングの指導マニュアルを作ろうと、甲府時代から頑張っていますが…本来、

JMSCAがきちんと整備するべきでしょう。

そうすることで、雨後のタケノコのように全国に増えているボルダリングジムの無責任さというものも浮かび上がった来るでしょう。

クライマーがやっていないジムに規制をかける根拠の一助となること請け合いですよ。

2021/11/15

九州にも豊富な基礎講習を

■豊富な基礎講習

 こちらは関西のとあるジムでの講習のお知らせ


■ 山岳総合センター

私がいた山梨県もクライミングは盛んでしたが、教えてくれる講習会は年に一回のレベルで、しかも、引退した山岳会の年配の人がやっているので、技術内容が古く、あまり参考になりませんでした。

それで、結局、大町の山岳総合センターまで通うことにしましたが…。通ってその後、山岳会に入ったので、教わることはほとんどない状態で入会したので…

一般に、山岳総合センターの機能の代替えは、プロのガイド資格を持ったプロガイドが、公的機関である山岳総合センターの料金よりも、少々高いくらいでもやっているのが、東京・大阪都市部だと思います。

名古屋、札幌、福岡、あたりもこれに続く流れになれば…と思います。プロガイドはいそうなのに、やっていないんですよね。なんでなのかな?

プロガイドと言ってもガイドの資格だけの人はトップロープで登らせて、支点構築も、自分で登れるようになるためのあれやこれやも教えませんので…フリークライミングインストラクター協会の資格保持者が良いと思います。

■ 指導者も困っている

これは、ある九州の指導者の方のお言葉です。私も激しく同意します。

ーーーーーーーーーーーーーーー

リードのジムもですが、私にとっては、これらのきめ細かな多くの講習が羨ましい。

人口壁で事前講習を受けて、外に出る。

半分、いや、1/3でもいいので、このような講習をセットでできるジムがあればですね。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ 無知の害が顕著

こういう講習があれば、リードクライマー2名を一括でビレイしようとするオールドクライマーの様子が、ありえないビレイであることを理解できる初心者が増えるに違いありません。

年配の方もですが、若年者の方も勉強不足が著しいです… どっちもどっちになっている。

■ 使命

私は自分の意思で山梨に行ったわけではなく、登山をするようになったのは苦肉の策でした…。ので、登山からクライミングへステップアップしなくてはならなくなったときも、自らクライミングがしたい!というよりは、みんなにしなさいと言われるし…と仕方なく。

それでもなぜか、クライミングが楽しくなり、クラックでは吉田さんに出会ったり、自分のノリで飛び出した海外のクライミングではラオスに行ったり、ラオスで仲良くなったカナダ人クライマーと台湾に登りに行ったり、と一花咲かせることができました。

それもこれも、どうしてこういうことになったのか?というと、

伝達する、

という使命があったから、ではないかと最近思っているところです。

私のような遅くに始めた人でも出来るのですから、若い人はどんどん海外に出て登ってきてほしいと思います。




2019/12/31

ナルシストクライマーの作られ方

■ナルシストは作られる

これはFBで回ってきた心理学の話です。

クライマーに多いナルシスト。

かっこいい自分を見て、うるうるしているのは、結構、普通のようですが、一般社会より、ナルシスト出現率が高いのがクライマー界。詩織さんをレイプした山口氏もナルシストのような気がしますが…。

 ナルシストは、作られる、というものだそうです。

■ オーバーインダルジングとアンダーインダルジング

さて、作られ方とは?

オーバーインダルジング(過剰な甘やかし)とアンダーインダルジング(十分でない甘やかし)を行ったり来たりすること、によって作られるそうです。

ーーー
・かっこいい
・達成
・ステキなバケーション
ーーー

については、オーバーインダルジング。過剰に承認。

ーーー
・感情
・一緒にいて心の安全基地になること
・相手を気に掛けること
ーーー

については、アンダーインダルジング。過小に承認。

これを繰り返すことによって、ナルシストが作られるのだそうです。

まさにインスタやFBの”リア充”によって作られているのかも??

例えば…、

ママがサッカーの試合には来てくれて、写真を撮りまくり、”うちの子、かっこいい!”とインスタに一杯上げてくれるのに、”家でママ見て~!”と言ったときは、”今、ママは忙しいの”、と放置プレイされる = ナルシスト養成

なのだそうです。

■ オーディエンスの質

ならば、スポーツクライミングでの、選手の作り方にも気を付けないといけませんね。

昨今の山雑誌は字数がすくなく、写真ばかりになって、記事の内容も、選手の感情、人間的な成長にスポットを当てず、つまり寄り添っておらず、達成した偉業ばかりを取り上げることが多いです。

寄り添いがなく、プレッシャーが大きい。

昔の山やさんは、プロセスが大事と言ったものです…。結果だけを大事にしてはいけない。

そういう意味で、選手を育てる側、オーディエンスが何を聞きたがるか?というのは、とても大事です。

選手や有名クライマーの心のほうにより耳を傾け、成果のほうを巨大視しないようにしましょう。

能力は人それぞれ。

10m登るのもやっとの人が20m登ったら、努力は200%。
100mくらい平気な人が10mしか登らなかったら、努力は0%。

やっとこさ登った人の小さい登攀の価値が、楽々で大きい山に登れる人の登攀の価値に劣る、とは言えない。

努力にも価値を認め、結果しか認めないのを辞める、というのが、全員が努力する世界の出現に必要なことです。