ギンちゃんがまたやりましたね。

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5.12a,5.12c,5.13aの3ピッチ、100mのライン

こういうのが現代の初登で、クロスケオテ谷をエイドで落としました、って言われても、「え?!今時、エイドで?!」ってなったんですけどね。
ギンちゃんとは、ドラツーの練習で行った岩根で会いました。アイスクライミングをしている人は、ギンちゃんとは、みんな知り合いなのではないかと思いますが、コンペに出ないと、接点がないかもしれませんね。
現代のクライマーは人工壁で上げた実力を外壁に持っていく
と言うのが基本的戦略になっていて、それは、
外壁5.7を安全に登れるように、インドアジム5級が必要
外壁5.9を安全に登れるように、インドアジム4級が必要
外壁5.12を安全に登れるように、インドアジム2級が必要
外壁5.13を…は経験していないのでわからないがおそらく同じです…
という風にジムグレードとの開きがあっても、だいたい呼応しています。
ところが、この逆が成り立たないんです。
インドアジム5級が登れるから、外壁5.7が落ちない?かと言うと違って、落ちるか落ちないかは本人の意識が半分以上を占めるので、インドアジムで落ち癖をつけると良くないのです。
私は最初からジムでも落ちない登り方で、クライムダウンをしています。それは、外壁での能力をジムでも高めるためなのに、勝手に勘違いした男子クライマーが、「そういう時は落ちたら腕力セーブできますよー」というわけです。余計なお世話。
これが「より視野の狭い側」が「より視野の広い側」を見下して、自分のほうが分かっていない側とも知らずに説教してくるパターンです。
しかも、普段から外岩を登っていない人が、5級を登っている私を見て、「あんなおばちゃんクライマーで5級しか登れなくも、外岩5.9がリードできるんだー」と思ったりしたら…その人、下手したら、1本目の外岩で死ぬかもしれません。
九州のローカル岩場での話で申し訳ありませんが、インディアンサマー5.10bは、実際は10dでした。日向神愛のエリアの初夢は、5.9って書いてありましたけど、実際は、「上で5.10bのムーブが必要なんだよー」と”楽しそうに”ローカルクライマーは教えてくれました。
つまり、実際にルートについているグレードと実感が異なることが、自己陶酔の源泉になっている。それは楽しそうに話してくれることからわかります。
しかし、現実問題、そんな外岩事情を知らないクライマーが取り付いたら、たのしくはないです。騙されることになってしまう。
つまり、たのしそうに話しているローカルクライマーに対しては、この態度は、なにかおかしいなと警戒心を持つべきところです。
その警戒心が、同調圧力があると持てないみたいでした。「5.9って書いてあるけど5.10bのムーブがいるんだよー(楽しいよね~)」です。
本当に送っている裏面メッセージは、「楽しいよね」です。
楽しいです?楽しくありませんよ。
5.9しか登れない人は、必ず追い詰められるように設計されているんですから。
(ちなみに、私はこれはオンサイトしています)
私が”出し”にされそう
私がこのような態度に警戒感を持つのは、出汁にされそうだからです。
私はクライミング界の最弱者です。そりゃそうでしょ、43歳でクライミングをスタートしているんですから。私が故・吉田和正と登ったのは、そういう人にこそ、一流の指導が必要だからです。男子みたいにパワーでごり押しとかできないですし、ケガしながら登るなんてありえません。吉田さんがくれた私への唯一のアドバイスは、「ジムに長居しすぎだ」でしたし。
私はジムでは5級までしか登れませんが、外壁では5.11が届くか届かないかくらいまで登っていました。これは、男性に換算すると、5.12が届くか届かないかくらいな感じで、要するに平均的と言う意味です。女性でも3年も外岩をやっていれば、それくらいになるのが普通のスピードでの成長だと思います。
しかし、それを見て、「なら、俺はもっと行ける」とジムの初日に5級が登れる男子が思ってしまうと事故になります。
たとえば、ギンちゃんの、この記録がだせるのに、どのような能力が必要か?をGeminiに出してもらったのが以下です。
5.13なんて、その辺の一般クライマーでも登っている現代、俺だって登れるぜー(ダニングクルーガー効果)と男子が思っても不思議ではありませんが…。このルートは、そう思う男性クライマーたちのほとんどが登れません。


普段、ジムで、最低でもボルダリングで初段、V10前後/数え方によるが、3〜4段、あるいはジム内の最上位クラス、インドアのリード壁でも5.13台後半から14台、を登っていないといけない、のです。
こんなの、登っているアルパインクライマーはいません。ピオレドール受賞者の天野和明さんだって手に負えないと思います。それでユージさんに登場してもらっているのがギンちゃんの本音ではないかと思います。
つまり、ココの初登を落とすには、パートナーで適任者がユージさんしかいなかったってことです。”世界のユージ”しか…。
普通のジムクライマーは、沢もやらないし、外岩って言ってもゲレンデレベル。ロープワークがゼロに等しいからです。
わたしを真似て外岩に出て怪我する男性クライマーがいたら、それはピンキリのキリ、一番最下層の男性クライマーと思いますが、ギンちゃんが必要とするパートナーのニーズと私の必要とするパートナーのニーズは同じです。
外岩のリスクを分かっていること、ジムグレードが上の方が上という短絡思考がないこと、アウトドアでのビレイやロープワークが確実なこと。
これらが現在のクライミング界からは得られなかったので、クライミングはできなくなりました。
ギンちゃんがユージさんを頼らないといけないのは、まぁトップレベルのクライミングなので、仕方がないとしても、私のように底辺のクライマーですら、指導者層を頼れない…というのは、クライミング界がいかにレームダック化しているかを示しています。
女性を出しにして、他の男性クライマーを勇気づけないといけないほど、落ちぶれている、と言うのが正しい姿です。
心理学的に何が起きているか?
ジムグレードをそのまま、アウトドアに当てはめるときは、ダニングクルーガー効果が起きています。
ローカルエリアの辛口グレードを「楽しそうに」語るカルチャーや、それを安易に消費する姿勢には、一種のモラルハザードが起きています。
本来、命に関わるリスク(=死の危険)が伴う環境であるにもかかわらず、それを「武勇伝の素材」として内面化してしまう現象です。
この二つが起きていることが、一般クライマーには経験不足からわかりません。
そして、同調圧力に屈して、モラルハザードを”文化”として取り入れてしまうのです。
そんなのは、文化ではありません。
ジムしか登っていないクライマーの思考の事例
余りにも違うので、ニアミスすらしないほどです。 誰かが決めたルートを落とせるかどうかがゲームの本質だと語っています。もう前提からしてクライミングを理解していないです。
