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2019/01/12

弁財天岩 東稜

■弁財天岩 東稜 Benzaiten Iwa East Ridge

日向神のお誘い。マルチピッチがいい、ということで弁財天岩、東稜へは行きました☆ 

ほとんどリードさせてもらえて、ありがたかったです。先輩とは有り難いものだなぁと。

We've gone to the multi-pitche climbing in Hyugami, Kyusyu's crag.
It's 9 pitch climb, rather rock climbing in the mountains not so much of free climbing... meaning you can not fall!  Never fall in this route. You could be killed.

Hand written topo is here.


■ 記録

日時:2019.1.12
メンバー:3名 (ベテラン2名) 
所要タイム:10時集合 10:30取付 12:40稜線上 14:00鞍部 15:00 駐車場

1P目: 私のリード。超コケコケで緑色の岩(汗)。出だしで滑り落ちた!ので、あれー?!と、後は超慎重モードに入り、エライ時間がかかった。コケを手で外してスタンス作りながら、登り、なんかはいつくばって登った。使うスタンスは、確実に角になっているところのみ。あやふやなスメアは使わない。つまり登山靴でも登れるスタンスを使う。
イメージはぬめった岩を登る沢登り。泥臭い登り、という定型表現があるが、本当に泥の匂いが立ち込めたピッチ。支点は静荷重ならOK系。(つまり落ちるくらいならAゼロ)

2P目: 短いトラバース。ベテランリード。盛大に掃除つき。3,4mと、短いけれど、大幅に掃除した。ツタが絡まって、登りの邪魔をし、あれれーな感じ。登り切ったら、あれ?登山道?そうです、歩いても来れるところでした…(笑)。

3P目:私のリード。トレーニングエリアと言われる昔のゲレンデにつなぐ。普通に楽しい5.7~5.8?通常は、終了点で終わるところを、終わらずに、ブッシュに突撃!するところが肝かな?これはブッシュ以外はノーマルなショートな感じ。

4P目:これも私のリードで。5.9段々難しくなっており、これはフリーのグレードね~って感じ。左側に出たのち、ブッシュを回り込んで右へ。落ちたくないので、Aゼロも活用。最初の出だしとトラバースの一歩が緊張。

レッジの後は、最初の出だしのガバが、私の背にしては遠いので一歩だけ緊張。あとは稜線に載る。そこでピッチを切る。写真タイム。12:40。

5P目: 歩き。見るからに稜線歩きで、II級。ザイル解くのかな~と思っていたら、そのままだった。とりあえず木の内側を通ることにしてランニング代わり。と思ったら5mくらいの岩登りが出てきて、ロープが重かったので、登る前に一杯引き寄せて登りました。5mくらいのは、Ⅲ級?一般登山道で、出るレベル。

6P目: 三級の岩稜。テクニカルではないが、岩が動いているなー、リングボルト&ハーケンだなーというピッチ。馬の背とか、鶏冠、とか、そういう名前がついていそうな尾根です。歩いてもいいけど、歩かない。ここは落ちると、”下まで、さよーならー”な感じですが、めまいでもしない限り、落ちない。見るからに左右が切れているので、高所恐怖症な人は、たぶんダメだろうな~と思いました。山頂でピッチを立木で切る。

7P目: ベテランリード。下り。選手交代。”えー、これ懸垂いるのでは?”というところをクライムダウンし、再度登って、クライムダウンするという流れ。鞍部へ。2個目のクライムダウンは懸垂を自発的に…。最後のクライムダウンは、薄被っていてスタンスが見えず、一歩が核心で、ここでは落ちられないのですが、どんくさい系の人は悩ましいかも。完全ぶら下がりになる可能性あり。

ただ懸垂下降しようにも、懸垂支点が…(汗)。「これで降りるぅ?」な残置スリング…ボロすぎて信用できず、一人確保者を残し、ローワーダウン、最後の人はクライムダウンに(笑)。最後の下降者のために残置ビナ1枚。 

鞍部で終了。

ここで14時だったので、お腹もすいたなーと。なり下山決定へ。あと2Pあったのですが、登っていると日が暮れそう。

ということで、下山決定。敗退ということになりますが、あまり敗退感というか、残念、無念って感じはなかった(笑)。最初から、マルチに行くのは、偶然の所産だったため。

普段マルチに持っていく残置用の捨て縄などを持っていなかったのがまずかったなぁ。靴は車に古いシューズを入れていたので、ちょうどよかったです。ショートの時の本気シューズだと痛いです…

■ 燃え尽きていたのかなぁ?

なんか楽しかった。

あれ?楽しいですけど!って感じ。

よくよく考えると、岩で、楽しい~!ってのは久しぶりかもしれない(笑)。ふむ…。

もしかして、今まで、トレーニング期間やノルマ消化期間が長すぎて、燃え尽き症候群になっていたのかもしれない。

去年は心がくたびれたと自覚があった。もう山は辞めようかなと思うことすらあった…。

というのも、すぐに登攀が上手になることは無い。私がないだけでなく、誰だってないのだ、よほどの例外以外は。

アイスではワンシーズン35回登った。それくらいの頻度で打ち込まないと、登れる実感というのは、やって来ない。一か月に一回では忘れたころに登る、ということの繰り返しだ。

一般的には、高頻度で打ち込めない分、長い期間を掛けて習得する…10年ではまだ初心者で、30年、40年、とかけてやるのが山ヤ道なのだ。つまり、打ち込めないならば、習得は、ずいぶん先に間延びするということだ。

習得ということで、求められるグレードの伸び率、習得スピードは、業界では、”18歳の若い男性のうち、才能があった者の習得スピード” が、想定されている…と思う。そのスピード感が求めらえる。そのことの無謀に業界は気がついていない、というのが私の意見だ。

つまり、若い男子は3か月でジムグレードなら11登れる。一方、私はジムでも3年はかかった。私は師匠によると一般的成長スピードらしい…才能がない者、年齢を行った後にスタートするも者、は私だけではないだろう。

■ 適したレベルのルートを選ぶ力

これが楽しかったということは、逆に言えば、このレベルが私に適したレベルだということだ。

これはベテランの選択眼のたまものか? 登山者のレベルに適したルートを選ぶ力というものも、長い経験の蓄積によるものではないか?と思ったりした。これは、ショートでも言える。

大体、初心者の同士でザイルパートナーを組むと、どうしても、難しすぎるところに行きたがるようだ。なにしろ、わたしの初めてのザイルパートナー君(40代)が選んだルートは、北岳バットレス四尾根。ルートグレードで行くと三級で、それは白亜スラブと同じであるが、前後のアプローチが普通に登山なので、それを考えるとアプローチゼロ分の白亜スラブよりも、もっと肉体的負担は大きく、大変だろう。そんなところを一回もマルチしたことがないのに行きたいと思うのが初心者の考えなのだ。

という愚痴はさておき、今のレベルにあった登攀で、楽しく過ごした。

■ 積み上げる山

やはり一番下のレベルから、小さいステップで積み上げていく山が好きだ。

なぜなら、それは雪での成功体験による。雪では、そうして成長した。”足元固める感”というのが、私の山には必要な要素みたいだ。

雪の経験で行くと、最初の1座、厳冬期八ヶ岳の権現が一番大変だった。標高差1500mある、最初の本格的な雪山で、権現を登りきるまでに5回(笑)。いつも、時間切れだった。やっと登るまでに3年。基礎体力がつくのに、それくらいかかったという訳なのだろうと。

山岳会に入ったのち、無雪期に初めて行ったら、あれ?と驚く小さな山だった…。

その後の雪では、阿弥陀中央陵や甲斐駒黒戸尾根は、楽勝感すらあり、おじさん登山者を失礼!と軒並み追い越していくのでした。

■ハイクオリティな後続の必要性

今回は、フォローをしてくれたのは、2名ともベテラン…。もったいないですが、必要なもったいなさではないかと。

私はセカンドとしてのルート経験は、20ちょっと溜まっていますが、トップとしてはペツルが整備された岩場しか知らず、やはり、支点構築に慣れるまでは、しばらく後続は、落ちない人がいいです。アルパインで落ちられると…かなり厄介。

(ということくらいは分かっている人が必要。分かっていない段階の人…まだ一般登山客レベルで山を見ている人は、チャレンジ精神が豊富すぎて、緊張感なく、すぐ落ちます。山でジャンプしたりする男性は多いです。一般登山道でそれならまだ怪我するくらいで済みますが、Vルートだと死が待っています…)

一般的に山岳会に来る新人さんのレベル低下は激しく、落ちる人が耐えれる支点を作れるか?というと…??? 支点の選択眼を磨く必要がありそうです。

というので、このルートは、ある意味、会で行った真砂尾根みたいなルートだった…誰も落ちないところだがロープは要る、というやつです。雪と岩で内容は違いますが、質的にそのような位置づけです。この東稜は落ちないようになってから行くルート。

私の、”先輩としての責任能力”は、ペツルのところのみです。自然物を使う場合は、もうすこし、経験数が溜まらないと!

とても楽しいマルチでした。後続をしてくださった方に感謝です。

2018/04/17

比叡&ニードル

■ 比叡

■ 個人山行で

比叡という言葉は、本州にいるときから聞いていた。楽しい岩場らしい、ということで…。漢字もかっこいいし、一度聞いたら忘れない。それで、興味の糸口はあった。

その後、こちらに来て、比叡の岩場に行く機会があったが、寝坊敗退。恐怖もなく、トポも読み、食料品などいろいろ買って、用意も万端だったのに。

私は偶然を偶然とはみなさない。これは、しばらく待ちなさい、という神の啓示と思ったのだった。

今回、会山行ではなく、個人山行で行く機会ができて、あの時、行かなくて良かった、と思ったのだった。

というのは、私は未知を楽しみたいから。

会山行で、調べないで行くと、それは依存。
個人山行で、調べないで行くと、それは自信。

本当にやばい時…自分のスキルを上回る登攀で死ぬかもしれない、というようなときは、虫の知らせというか、行きたくないと直感で分かるものだと思う。今回は、それはなく、ただ楽しみにしていただけだった。

■ ニードル左岩稜

ニードル左岩稜については、フリーで5.12登る女性が気に入っているルートだという話だったので、これは、難しいルートでは?という気がしていた…ピッチグレードを見ると、VII級で易しそう(後日談:ピッチグレードⅦ級は大変難しいです。『宮崎の岩場』にはⅦ級=5.10cと変換表が出ていますが、RCCとデシマルの返還には大いに議論があり、この表をまともに受け取ることには疑問があります)だが、私がリードできるかどうか?というのは、行ってみてみないと分からない感じ…しかし、いつも一緒に登っている人で、私の登攀力を見てわかると思っていたので、あまり心配していなかった。何年間か、通してみてくれている人とだと安心感がある、ということもある。私が、5.9もまともに登れないで、人工壁3mで落ちている時代から知ってくれている人だ。

しかし、クライミングというのは、なかなか成長しないし、成長するときは、一気にプラトー脱出だ。一皮むけたね、と言われたのは、去年の城ケ崎、ラオスの後だった。が、そこから、まだまだ先があり、2度のインスボンとラオスでの自立したクライミングでは、1回目のラオスほどの、脱皮はしなかったのかもしれない…そこまで成長感、脱皮感はない。特にクラックは、接する機会が乏しく、スキル減退気味。

朝は、ひとっ走りだが、福岡を出るのに、だいぶ時間がかかった…トンネルの料金所(310円)を過ぎてからはすぐで、あっという間だった。今回は待ち合わせ場所ですれ違い一回。車は安全を見て、ガレージに入れさせてもらう。宿泊で、シュラフがいるよ、と声をかけておく…。

千畳敷へは運転は交互に。途中、コンビニによったり、道を間違えたり、と、いろいろあったが、無事、登山口へ。千畳敷展望所へ続く登山口には、トイレがあった。(がペーパーなし。)

ギアを支度する。私もカムを一式持っていったが、ワンセットでいいだろうということで、不要だった。

千畳敷からは、ニードルが、山のシルエットの内側に入り、ニードルらしさが減じて、重なって見えてしまっていた。

とりつきの位置を探すのに、しばらく岩を観察する…。うーん、登れるのかなぁ?見てもわからない。

とりつきへは、一般登山道を15分ということで、登山道を登ると、すっかりあったかくなる。しばらく山を歩いていなかったなぁ…。 健康に良い山歩きを再開しなくては。

虎ロープが張られているところを超えて、クライマーの踏み後を辿る。クライマーの踏み後は登山道よりも薄く、踏まれていないところより濃い。その加減を言い表すのは難しいが、確実に一般道ではない感じは確かだ。

すぐにフィックスロープが出て、メタボチェックのような岩の隙間を通ると、すぐにとりつき。一番左が、ペツル。真ん中がダブルフレーク。右はノーマル。

ペツルが魅力で、スーパーにとりつくことに合意するが、これはスーパーだけに、なかなか厳しいスタートだった。フリークライミングの力が必要。

ニードルは、ともかく風が強く、寒かった。ウィンドブレーカー的なものを二人とも来ておらず、寒い。私はクライミング用のザックにジャケットが入っているがビレイ中で手が離せない。

 ニードルの登攀は、やはり難しく、私のリードはない感じだった…。最近アップアップの登攀はあまりない…確実感で登っているので、久しぶりのアップアップ感がある登攀。

3P目ではコールが聞こえず、ロープも動かないので、しびれを切らせて、ロープクランプで自己確保して登る。





ニードルのてっぺんで、寒く、ロープをまとめず、1本で懸垂したら、ロープジャムを直すのが大変だった。懸垂そのものは、まぁ大丈夫だった。途中でステミングで隣の岩に飛び移る。3mほど横移動して、登攀開始。

Aピーク正面壁も3Pだが、これも難しかった。最終ピッチの出だしは、3回落ちて、あきらめて人工した。とてもV級-、5.5ではない。どう少なめに見積もっても、5.10bは最低あるムーブで、フットホールドはなく、薄いフレークにジャミングか、ガストンで足は外にステミングで突っ張らなくてはならない。

 フットフォールドがないので、腕力が必要で、これは疲れていなければ登れたかもしれないが、すでに最終ピッチで疲れていてダメだった。

合ってよかった、自己脱出技術という感じ。久しぶりに使った技だ。


 これはすでにAピーク終了点から。

終了点には、リングがあった。少し行くと、立派な松の木に残置のスリングがかかっていた。こっちはブッシュがない。

本峰はまだあり、踏み後が見えたため、歩いて行けそう、と提案するが相方は北面を懸垂で降りたいそう。

北面はブッシュが出ていて、とても降りれそうではない。

ので、元来た道を戻ることに。サマーホリディというルートの基部に降りるそうだ。

しかし、ロープを投げる方法は、ブッシュに引っかかってそれの解除が大変…

3Pの懸垂だったが、3P目は束ねていく…。やっぱり懸垂は、場慣れだなぁという感じだ。いろいろな方法を知っておくと、時間が節約になる、ということなのだ。

最後の懸垂は、もうスタートからブッシュ。途中で落石を踏みそうになり、ひやり。というのは、下で待っているトップはヘルメットをかぶっていないで腰にぶら下げていたからだ。

ブッシュのとなりには、なーんだ、岩が出ていたのだが…そこを降りるにはどうすればよかったのだろう…。

さて降り立つも、まだまだ先が。ここはサマーホリディのとりつきなのに、下は、みじかい懸垂が必要なのではないか?というくらいの傾斜。ふと横を見ると、踏みあと。

クライマーの踏み後が当然あるはずなので、それを辿ると少しで虎ロープに出た。ほっとする。あとは登山道を降りるだけだ。

ところが薄暗いのと、沢地形であることがあり、踏み痕を外してしまうこと数回…

やっと元のザックを置いたところについた。アプローチシューズをもって上がらなかったので、足の痛みが限界。

さっさと車まで戻り、下山報告を。

あとは、庵・鹿川まで行くだけだが、これがまた場所も連絡先もわからず、難儀した。

が、車中泊もできるので、まぁ。那須商店へ行くことを思いつき、向かったら、奇跡的に電気がついており、おばちゃんが店を開けてくれ、二人で3000円相当のお買い物。

隣が庵だった。

庵では三澤さんが待ち構えており、お風呂を沸かしてくれていた。五右衛門風呂。

少しお話もしてくださり、深謝。


比叡&雌鉾岳

■ サボり?ゆとり?調べないで行く?

比叡&雌鉾岳は、初めて行く岩場でした。

1)トポだけを頼りに、
2)自分たちの調べられる範囲の情報だけで、なんとかする、いうタイプの山で、
3)登攀が含まれる山

は、私にとって、北アの明神主稜以来です。乾徳山旗立岩もか。しかし、なぜか、今回は、不安なく、ルンルン気分で、行きました。

…というのは、

1)相手が知っている人で、
2)自分より登攀力2、3ランクくらい上
3)ロープワークや下降、読図、運転などは、私がフォローできそう(私の意見を無視しない)
4)ちょっとしたミス(試行錯誤という)に、イライラしない、おおらかな性格の人、不安がるタイプではない

と分かっていたからです。実は、情報が乏しく、

・ニードル左稜線は人気があるが、フリークライマーに人気があるのであって、アルパインの人は、第一スラブとかだし、もしかしてトポに表れているよりグレードが辛いのでは???
・庵・鹿川の人と連絡がが取れず、場所も不明で、辿りつけるか?不安
・トポに下降が詳しく書いて無く、岩の3Dの姿が理解しづらく、下降(敗退)に不安
・トポのグレード感で、登れると思ったところを登っても、いいのか?

でした。

岩の登りも、山も、

 未知の部分

を自分たちの力で解決するのが楽しいのに、未知の部分を異様に怖がる人だと、何もかも、予定通りでなければ、精神的に動揺したりします。私はそういう人と行くと、未知の部分を楽しめないので嫌なのです。最低限、自分の身を守るスキル、ビバークとか、衣類とか、懸垂下降とか、ちゃんと携帯電話を持つとか、そういうことを達成したら、あとは、あまり調べこまず、未知の部分を楽しみたいなと思います。

が、これは、加減が難しく、全く何もかも相手にお任せ、の人と一緒だと、”何とかしてあげないといけない側”になってしまうし、”なんとかしてよオーラ”を出す人もいます。

それどころか、”どうしてくれるのさオーラ”を出す人もいるので、そういう人とだと、あまりにも、計画通りの山しかできないことになる…。

今回は、あまりベータを調べずに行って、その結果、分かったことは

《ニードル左岩稜》

・ニードルは超風強い。そのため声も聞こえない。すごく寒い!ウィンドブレーカー必携!
・下降は下降点が不明瞭。不安があったので、同ルート下降とほぼ同じサマーホリデー側から下降したら、ブッシュが多く苦労して、下降にだいぶ時間がかかった。
・ここはフリーでフェイスの相当のスキルがないと、リードは厳しい。突破力が必要なところが、登り始めなど、落ちれないところにある。
・ダブルじゃなくてシングルでもいいのかも。

《大長征ルート》
・ルートが錯綜して分かりづらいと思ったが、その通り
・スラブはインスボンよりもノーピン区間が長い
・登攀終了してから、一の坊主と二の坊主の隙間までのトラバースは2級だが、ザイルは必要、どこか支点にロープを通してさえいれば、簡易的なビレイ、グリップ程度で良いのでは? 屈曲が多くロープが流れない。
・隙間で、最後に短いハンドサイズのクラックが出てきてトップアウト 体感5.9
・下降は登山道だが、登山道がまた分かりづらい。薄い踏み痕が多い、荒れた登山道で、数回、獣道へ。
・ダブルが良いと思う。弱点を突くクライミング
・大滝左ルートの最初の5.6も5.7も、ショートの5.9は、最低ある感じで、かなりピンが遠い。出だしが核心で落ちれない。

■あってよかった自らを助ける技術

今回は、あってよかったロープワーク技術&総合力って感じ!!

・ニードルでコールが聞こえず、ロープアップもされず、ロープも動かないので、しびれを切らせて、登攀。とはいえ、そのまま上るわけにはいかないので、自己確保をロープクランプでとりながら、ニードル最終ピッチをセカンドで上がる。上がったら、やっぱり聞こえていなかった。たるんで余ったロープは、ループに巻いて回収しながら登攀したので、登攀がグレーディングより難しくなった。
・ニードルのてっぺんでの懸垂で、寒かったので、ロープワークが雑に。結局、きちんとたたんだほうが早かったと理解。
・ニードル終了し、正面壁へ最終ピッチの出だしは、フリーで超えられず、3回落ちたので、あきらめて、エイド。エイドもスリングで鐙を出すだけだと無理で、プルージック登攀も併用。あってよかった登り返し技術。ここは、デシマル変換で、5.7ならリードできるんじゃないか?などと、甘く見ていたところでしたが、一目みて、無理と思いました。フットスタンスの位置がどうみても、5.7レベルじゃない。ぬんちゃくはセカンドだったので、もっていなかったので、スリングで切り抜けました。こんな登攀をしたのは、初めて連れて行ってもらった小川山のクラックで登れずエイドに切り替えたとき以来…  屈辱(笑)?

雌鉾岳
・一般ルートの地図を持っていくべきでした。ゲレンデ感覚で、下降も明瞭だと思って調べずに行ったので、なんとなく歩いていると、薄い踏み後に導かれ、ルートを外すこと数回。毎回すぐに気がついて補正しました。山歩きの経験値のたまもの。
・一枚岩のスラブが素晴らしく、ほんとにインスボンみたいでした。登攀はインスボンより、若干易しかったと思う。クラックはほとんどなく、スラブのみ。スモールカムで支点構築したことが2回ありました。
・インスボンよりもランナウトはひどい

どちらも、適度なスレスレ感があり、楽しめた。ニードルの登攀は、アップアップ感がありました…(汗)最近アップアップ感があることよりも、確実感で登っていたので、久しぶりのアップアップ感でした…。

成長を実感する山で、なおかつ、山が素晴らしくきれいで、アケボノツツジ、ミツバツツジなど、お花がいっぱい。新緑が美しく、素晴らしい場所でした。

どこかに泊りこんで登攀三昧でもいいな、という感じ。