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2024/01/28

【ChatGPT】あなたは大丈夫? 危ないクライマーの7つの習慣

次の7つの資質がある場合

 命綱となるロープの重要性を自覚できないクライマー

である可能性があります。

1)度胸だけで行動する (度胸は大事だけど、度胸だけの人は、ちょっと…)

ロープクライミングにおいては、慎重な判断が必要ですが、安全を無視して、”度胸だけ”で行動する傾向がある可能性があります。

具体例:懸垂下降してみたら、ロープが足りなかった。登ったけど、降りれない。


2)危急時トレーニングの軽視 (クライミングに危険はつきものだけど、予想できる危険を対策しないのでは…)
緊急時に的確な対応ができない傾向があり、予測できる危険に対する対策を怠る可能性があります。

具体例:懸垂下降してみたら、ロープが足りなかったとき、どうするか?リード中、終了点前にロープが足りなくなった時、どうするか?

3)安全手順への無関心
安全手順や装備の使用に対する無頓着は、安全なクライミングのための基本的な知識が不足している可能性があります。

具体例:カムの位置が悪くて、ロープスタック。 ギアを買ったけど取説を読まない。

4)自己過信

自分のスキルや体力を過大評価し、実力以上の難易度のルートに挑戦する傾向があるかもしれません。

具体例:ヨセミテに行くけど、完登はゼロ。40mランナウト自慢。5.11がインドアジムで登れるからと言う理由で、北岳バットレス四尾根。

5)他者のアドバイスを拒否

経験者やインストラクターからのアドバイスや指導を受け入れることを嫌がる=自分の実力を客観的に位置づけできていない。そのため、自分のやり方を固守する可能性があります。

具体例:「敗退ロープなしで!」。エイドで登っても、”登れた♪”。

6)状況判断の甘さ

環境や気象条件の変化に敏感ではなく、ルートの難度がそれらで変わることに無頓着で、それらを十分に考慮せずにクライミングを進める傾向があるかもしれません。

具体例: 雨でも登る。ナイトクライミング。先輩の敗退判断に不満。

7)疲労や体調無視

疲れていたり、体調が悪い場合でも、無理にクライミングを続けることをためらわない可能性があります。

■ 原因は2つ

これらの特徴が見られる場合、クライミングの根幹的な安全性を確保するために、
 
 適切なトレーニングや指導を受けていないこと
 基本的な安全意識を養っていないこと

の2点が、原因です。

クライミングは危険を伴うアクティビティであり、安全な環境で行動することが絶対に必要です。

もちろん、生死を掛けた、一流のトップクライマーによるスーパーアルパインは例外です。

しかし、一般市民クライマーによる市民クライミングのほうが、スーパーアルパインより、リスクにさらされていることが良く起こっています。

2023/11/08

【ロッククライミングの教え方】暗示&喚起が最も有効なコミュニケーション

■コミュニケーションのパワー

コミュニケーションにはスタイルによって、パワーの序列がある。

弱い方から… 暴力 → 脅迫 → 命令 → 説得 → 懇願 → 暗示&喚起

事例

強制=暴力: 勉強をしないと、ごはん抜きよ

強迫: 勉強しないとひどい目に遭うよ

命令: 早くしなさい!

説得: 運動したほうが健康に良い

懇願: お願い、学校に行って。

■ クライミング界に応用

これをクライミングに用いると?

もっとも強い暗示&喚起は?

友人の死であろう。

友人のクライマーの死が、物語ることは多い。

事例:

私がアルパインクライミングを始める前、環境問題の専門家だった友人の新井和也さんが亡くなった。新井さんとはボランティア活動で出会い、一緒に三つ峠の希少生物探索をした人だった。

新井さんは、登れて語れる希少な人で、劔でテント泊中に、机代の落石があり、その落石は無音だった。隣のテントの人は無事で、新井さんは亡くなった。当時、私は、小屋で働いていたが、ショックで下山して追悼で三つ峠に行った。

新井さんの遺体は、押しつぶされたために膨らんでしまい、最後は大変な姿だったそうだ。

事例2:

その後、山岳総合センターの同期が唐沢岳西尾根で亡くなった。ジャンでは落ちないで、普通に歩いていたのに、アイゼンをつけるのを、下山中、サボったのだろうか…、何でもないところで下山中に滑落。身重の妻を残した33歳。若手の講師が卒業生を誘っていった山で、その講師と一緒にいたとしても、事故が防げなかったということになる。

事例3:

女性の友人で、花谷康弘さんのヒマラヤキャンプに参加するほどの実力のあった人が、甲府の私のところに来てくれ、パートナー候補的な感じだったんだが…。一緒に小川山には行ったが。平松美和子さんも滑落した宝剣で滑落。九死に一生を得た。

小川山のクライミングでは、カサブランカに挑戦したんだが、やっぱりテンション入った。私はテンションを入れるほうが、予告なく落ちるより、いいという考えなので、そのことに何とも思わなかったが、今思うと、彼女は、背が低いことによるハンデをまだ理解していないところだったんではないだろうか?

というのは、縦走では女性はあまりハンデを感じることがない。私も雪をやっている間は、誰かに劣ると感じることはなく、20kgでへばっているおじさんを見ると、はてな?となっていた。女性で筋力がない私でも、歩荷で20kg担げるからだ。というので、リーチのない女性は、クライミングで、支点の場所で、相当に不利をこうむらないといけないのだ、ということが、なかなかピンとこなかった。彼女も同じだったろう…

事例4:

故・吉田和正さん。最後のプロジェクトのビレイヤーになってしまった…。 吉田さんはせっかく私に開拓を指南してくれようとしていたのに…。受け取れず、ごめんなさい。

事例5:

最近では知り合う前だったが、トラベリングクライマーの萩原さんが亡くなった。ラオスに誘ってくれた人だった。コロナ前で、誘いに乗って行っていたら、コロナで帰ってこれなくなるところだったんだが…当時、行かなかったのを後悔中… 

人の命は短い。できる間にできることをしてしまうのが大事なことだ。

■ 悪影響… 自分の判断力に不信感

手を差し伸べてくれる人の、手を払う結果になってしまった…のは、実は、あまりに疑心暗鬼で、誰の手を助けの手と考えてよいのか、よくわからなかったのだった…。

それは、九州に来て以来、相方の善意(と思えること)が、全く善意ではない、ということが度重なり、何度も殺されかけるような目に遭っていたからだ…。

例えば、

・会を率いていて、メンバーにここを登ったらいいよと指南するような人が出してくるルートが、どれも、リスクが大きく初心者に向かないルート

・オリンピックのビレイを習得して、「私はビレイはできます」と言う。岩とスポーツクライミングのビレイの差を理解していないのだろうか…

・自分のセットしたカムに落ちろ → え?一個で?! いくらカムセットの自信をつけたいと言っても、一個って駄目でしょう…

・下部核心のルートを勧められる

・アイスに行ったら凍っておらず、岩に転進になり、初めてロープを組むのにいきなり私のリードで、しかも、2名のリードクライマーを一人がビレイするというトンデモスタイルだった…。カムも持っていなければ、ザックは大型ザック、それで登らされたので、グレード3つアップ。(カムがない、荷が重い、ビレイヤーが怖い)これが超有名山岳会。

などなど…。

基本的に、教える人のほうが、クライミングのリスク管理について、教わる側の私よりも甘い認識しかもっていないようだった。認識と言うか、クライミングに対する理解。

以上の理由で、相手の言っていることと行為が一致していなかった。言っていることは好意なのだが、やっていることは悪意であるように思われた。そのため、私は疑心暗鬼に陥り、自分の健全な判断力を発揮することができなくなった。

■ 喚起&暗示が大事

話を戻す。

いろいろと、私には、クライマー人生の最初から、

  リスク管理を徹底しないと、奴らみたいに死ぬぞ!という暗示

が入っていたわけだった。大体のリスク管理がいい加減な人たちを見ていると、

 過去の事故研究

がおろそかである。アルパインなら必須だ。

■ フリークライミングの世界は山の世界に輪をかけておろそか

しかも、フリークライミングの世界では、カッコよく登っているイメージ動画ばかりが流布され、肝心の事故情報…は、仮に事故があったとしても、アクセス問題があるが故に隠蔽されている。

だから、一般クライマーたちには、

 喚起&暗示

によるコミュニケーションが全くなされていない。だから、

 ビレイを確実にしましょう

 ビレイを確実にしないと死ぬぞ

 ビレイを確実にしろ!

 ビレイを確実にしたほうが、いろいろといいですよ

 ビレイをどうか確実にしてください


 ロープワークを確実にしましょう

 ロープワークを確実にしないと死ぬぞ

 ロープワークを確実にしろ!

 ロープワークを確実にしたほうが、いろいろといいですよ

 ロープワークをどうか確実にしてください


などと、どれだけ直接的なコミュニケーションを行っても、全くコミュニケーションが成立しない。パワーが弱すぎるのだ。

■ 健全なクライミングを取り戻すための施策

ということで、日本に健全なロッククライミングをもたらすための最大の作業は、

 ・ロッククライミングの事故情報をまとめ、解析すること

 ・アメリカアルパイン協会並みの事故情報をまとめた冊子を毎年出版すること

 ・クライマーズ・ウィ・ロスト日本版を制作し、事故に限らず、また著名クライマーだけに限らず、できるだけ多くの亡くなったクライマーの追討記事の発表を行うこと

である。

喚起&暗示によるコミュニケーションがゼロの日本のクライマー業界。

■ 悪者探しを辞める

事故が起きると、誰が悪いか?っていう悪者探しになってしまい、どうすれば事故が防げるか?って話には全くならないんだよね…

そもそも、著名クライマーの死亡事故以外を扱わないという姿勢自体が、

 差別的

で、階級構造を強化する暗示を行っている。つまり、

 平民

クライマーには、

 お前の命は、ロクスノに追悼記事が出るほどの価値はないからな!

と暗示によるコミュニケーションしてしまっているってことだ。だから、若いクライマーは

 お願いだ…登らせてくれ…2段をノーパッドで…

ってなってしまう。俺の命に価値があると認めもらいたい、ということなのだ。だから、今3級しか登れないのに、2段をノーマットで登りたい、とか言い出してしまうのだ。

真実は

 誰の命にも価値がある

そういうコミュニケーションをロクスノがしていない。そこに問題があるのだ。




2023/09/22

【小鹿野ボルト欠損訴訟】外資系企業のパブリックリレーションをクライミング界に

 ■ チバスペシャルティケミカルズでの経験

私は、スイスの会社での就業経験があるのですが…アジア・オセアニア地域統括部長補佐、という立場ですが、ヨーロッパの会社は合理化が進んでおり、人員はかなり絞られているので、部長と言っても、その統括エリアに社員は本人一人です。営業も全部、本人がやるんです。

それは小さいからではなく、外資は経営合理化が進んでいて、莫大な金額を一人でコントロールするのは普通です。日本みたいに共同責任で責任の所在が不明確、みたいな、不必要なことはしないからです。会議もないし、会議があるとしたら、国際電話でした。途中からスカイプになりましたけど。

ま、正直言って私のポジションも要らない…みたいな感じなんですけど、とはいっても事業継続性の面から、彼の仕事の内容を共有している人は必要だから、人を置くことになりますが、要するに影武者ってことなので、売り先との価格交渉から、広報、まで営業に関することは全部やっていました。

で、化学薬品を扱う業界だったので、風評被害、というのが非常に大きなビジネスの障害としてありました。

私は石鹸抗菌剤部だったので、日本の消費者団体から、悪と糾弾される薬品を扱うことになったんですね。

■ プレスリリース1枚書くのに1週間

さて、こんなセンシティブな業界なので、プレスリリースという会社が発表する記事を書くにも、

一週間がかり

です。要するに、かなり慎重、ということです。

この1枚に、10回まではいかなくても、数回の国際会議があり、メールの応答は20往復くらいです。

■ 日本では気楽に返答しすぎ

おそらく、日本での就業経験しかないと、公的な場での発言、ということに、とてもカジュアルな印象を持っているのではないでしょうかね?

特に日本のスポーツ業界は、トヨタなどのグローバル企業の広報のテクニックを学んだほうが良いかもしれません。

失態続きというか、自分たちのスポコンに由来したパワハラ体質、モラハラ体質のブラックカルチャーが、そのまま世間の平均値である、という前提が、無邪気すぎる面があります。

クライミングは特にグローバルな活動です。

■ ちょっと検索したら出てくるバッド事例

過熱報道が続くスポーツ界の不祥事 広報は「現場力」と「質」が必要https://mag.sendenkaigi.com/kouhou/201901/crisis-management-public-relations-2019/014885.php

ーーーーーーー【企業の事後対応・失敗例】

 例えば2022年4月に起きた知床遊覧船沈没事故の社長の対応は、まるで他人事のようで、報道陣からの要請はあったと思いますが、事故発生から5日目にはじめて記者会見を開きとってつけたような土下座で、かつ、謝罪の中で「最終的には船長判断」「客の要望もあった」と責任を転嫁するような発言が目立ち世間の憤りを買ったかたちとなりました。

「このような社長のいる会社だから起きるべくして起こってしまったのだな」と世間に思わせてしまう象徴的な対応でした。

【企業の事後対応・模範例】

同じ事故でも名古屋高速バス横転炎上事故の社長らの対応は評価できるでしょう。

なぜなら、彼等は説明責任をしっかり果たしていたからです。この会社は事故発生の翌日午前中に記者会見を行うなど、素早く対応し、また記者の質問にもしっかり答えていました。恐らく日頃からこのような「万が一」に備えていたのかもしれないと思わせる程だったのです。

ーーーーーーーーーーーーーhttps://www.astorypr.com/news-all/crisis-management-pr-training より引用

事例研究をするまでもなく、

 責任転嫁、言い逃れ = バッドケース

 日ごろから備えてあるかのような素早い応答=グッドケース

です。

日本の一地方都市では、グローバル企業並みの見識を得るのはかつては難しかったと思いますが、現代ではそうではありません。ネットで出てきます。

具体的な文面は企業の謝罪集を探すと出てくると思います。それらのパッチワーク作業が広報担当者の作業で、私はこうした文面草案の作成者でした。広報責任者は、それがどうパブリックに響くか?ということの検討です。それには、複数の目が必要です。

謝罪は、謝罪すべきでない部分を誤ってしまわないように気を付けなくてはなりません。

そのうえで、反論文を出すことは必須です。悪くないもの、痛くない腹を探られ、謝罪してしまえば、悪かったことになってしまいます。

今回の小鹿野の件も、ボルト欠損は誤報、です。正確には、岩そのものの欠損です。

反論文は、こちらに弁護士が指南した者があります。

http://ooura-law.com/blog/entry-000112.html

相手方は、係争を望んでいるということなので、弁護士同士の弁論に任せるのが、良いだろうと思いますが、最低でも、

 誤報は指摘

しておかなくてはなりません。でないと、本来味方してくれる人まで敵に回すことになります。

https://allnevery.blogspot.com/2023/09/blog-post_19.html


2023/09/19

【モラルハザード】モラルハザード中の海外クライミング事情&ルサンチマンの日本岩場事情

 ■ ロープなし、ビレイデバイスなしで岩場に行きたい?

というのが、7~8割のクライマー事情であることが分かった、海外クライミング事情。

日本の岩場が危険→海外で登ろうかねぇ…の転向も、リスク低減の意味合いからすると、効力ないだろうということが分かるテストケースとなった今回。

かといって日本の岩場のボルト状況は、にわかには改善しそうにないしねぇ…。

■ 安全で健全なクライミング活動はどこにある?

いやはや。

自分がクライミング初心者の時を考えても、ロープを持っていないのに岩場に行きたい、なんてことは、そもそも考えられなかったぞ?

まぁ、初心者だったことは認めるが。

クイックドロー2本って、どういう判断で、そういう装備になったんだろうなぁ…。意味不明。

彼女の装備を紹介しますと、シューズ、ハーネス、ドロー2本、プルージックコード、チョーク、長ぬん1本。

ロープが重たいので荷物から端折りたいのは分かりますが、私も海外出張経験豊富ですけど、ビジネスで旅行するときって、1か月とかの長期でも、数泊でも、荷物の総量、同じ量ですよねぇ?なんせ、別に洋服とか持っていくわけないんで。着替え数着で終わりです。

ロープの重さが課金されるのに耐えれないっていうのなら、ビジネス以外で旅行中だったら、全部持って行かないといけないので、本来のクライミングツアーには耐えられないでしょう。

まぁ、10歩譲っても、ロープは二人で1本で良くても、ビレイデバイスは、持ってくるのが筋でしょう。

■ モラルの欠如したクライマーを呼び寄せない仕組みづくり

しかし、もっと大事なことは、モラル崩壊した、このような海外クライマーを呼び寄せない仕組みづくりです。

今回は、岩場に持ってくる持ち物リストを指定したら、ロープもビレイデバイスも持っていないことを白状しました。

従って、登山計画書と装備リストを提出させ、不足がある場合は、指摘する、登攀させない、というのは、有効な方策であるかもしれません。

■ 管理者責任

もちろん、そのようなクライマーに対して、貸し出しを行う必要はもちろんありますね。

このケースで言えば、ロープの貸し出し、ビレイデバイスの貸し出しです。

貸し出しがあれば、管理者責任が生まれるかもしれませんので、借りたギアの使用で起こった事故については、利用者責任であることに、同意の署名などは、取りつけたほうが良いと思います。

■ 大衆化とモラルハザード

クライミングの魅力は、リスクを回避しつつ、高度な行為を行うことで、私自身もそこに魅力を感じてきました。

自分のリスク回避能力に自信があったということです。

しかし、白亜スラブを登って以来、自分のリスク回避能力(人を見極める目)に疑問を抱くようになりました。

思えば、最初のころから、

 トンデモクライマー収集器

になっていたような気がしないでもない…。

なぜトンデモを集めてしまい、まともなクライミング能力がある世界に行けないのか?

それは、かなり深遠な問いのようです。

魂の傷か、誰か先祖の受けたトラウマを再演しているのかもしれません。




2023/09/11

【現代クライマー向けの情報】非常に良い解説サイトを見つけました…ダブルロープとシングルロープの使い分け

 ■ インドアクライマー(でなくても…)は、そもそも、ロープの出し方を知らない

のではないか?という疑問がわいたのは、白亜スラブの事例からです。

毎週のようにクライミングに行っている、と言っても、

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ショートの岩場で、グレード向上を目指し、20mくらいのルートを、架け替えもせずローワーダウンで降りているというクライミングを繰り返しているだけ

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では、ロープの使い分け、などは、いつまでたっても分かるようにならないのが、当然なのかもしれません。

マルチピッチに行く人なら安全か?というと、そのマルチが危険だったりしたら…。

山には、順番がある、

と最初の師匠の鈴木さんは言っていましたが、みんな実力PRに忙しいので、「おれ、12RP」と言うためには、何が何でも、実績として、5.12をつかんでおかねばならず、勢い、それは、瞬間風速グレード、だったりしますよね。

つまり、山の順番を守っていない。守らなくてはならない、その理由が一般には分かりづらく、ただグレードだけを上げていきたい理由はいっぱいあるということです。自分に甘くなりやすいってこと。

一方で、他人には、自分を守ってくれる能力を求めたら、他人には辛いということになりますが、クライミングの場合は、どっちも辛辛でやらないと、危険かもです。

■ ダブル、シングルの使い分け

https://iwatosawa.com/doblesingleropetigai/

こちらのサイトに非常に良い画像が載っていました。これは分かりやすい。

高みへのステップも見ましたが、昔は大学一年生だった高学歴初心者向けだと思いました。

あれでは、普通のクライマーは理解ができないでしょう…

このサイトくらいかみ砕かないと、昨今のクライマーは理解できないんでは?というのが、身を挺して理解した内容です。

いや~、ほんとスレスレのリスクを通じて、得た知見ですよ。

https://iwatosawa.com/slingtukaikata/

この方の白亜スラブ

https://iwatosawa.com/hakuasurabu/

■ リボルト

2019年にリボルトされているようで、良かったです。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4334084.html

 

■ 積雪期登山ガイドステージⅡ & 5.10A~5.11

このブログ主は、私と同じ程度のスキルです。

私も積雪期登山ガイドステージⅡを持ち、現在の登攀グレードは、10A、頑張って5.11。

20歳からスタートして登山歴14年の人がこれで、私は41歳から登って、登攀歴3年、登山歴10年程度でそのスキルでした。

なんで、私がそんなに登れないヤツ、と馬鹿にされないといけなかったのか?意味不明…

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登山ガイドステージⅡの資格はコロナの関係で手放してしまいましたが、一般人が受けれる資格としては一番難しいガイド資格です。

(今はガイド資格を返納したので、他の資格を取得中です!ガイド受験の内容は質問を受けても答えていけないことになっているので受けれません。あらかじめご了承下さい)

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クライミングでいえば、僕は5.10a前後をメインに登っています。

ボルダリングジムも特に通っておらず、クライミング練習は春と秋の週末の外岩だけです。

ボルダリングジムは遠くて通えないので、その代わり家ではクライミング向けの筋トレをしています。

子持ちの会社員などそういった方は多いと思いますので、数多くの方に届くのではないかなと思います。

最高グレートは5.11aですが、コンディションにかなり左右されます。

「めちゃくちゃ上手!」というわけでもなく「意外とヘタやん!(笑)」というわけでもないと思うので、多くの方の参考になるのではないかなと思います!

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20歳から登山を始め、地元の登山コミュニティーに入り、かれこれ登山歴は14年目に突入しました。

登山は、20代前半は縦走をメインに山を登って、20代の半ばからはクライミングや沢登り・雪山をメインに登ってます!週末は必ず山に行くほどの筋金入りの山好きです。

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2023/08/30

【トンデモ】こんなお粗末なクライマーにかける温情は無い、というか無いほうがいい

https://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/details/12348/

からの引用です

■ こんなお粗末な遭難者にかける温情は無い

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警察での事情聴取を終え、テントを郵送で送ってくれないかと本人から電話が来たので、

「こんなお粗末な遭難者にかける温情は無い、自分で回収に来るまで毎日2000円のキャンプ代を加算するからな」と言った私はひどい人間でしょうか?

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これを言わせた行動は…

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岳沢でテント泊をし、天狗沢~ジャンダルム~奥穂・前穂~岳沢を1周する計画。
赤色の線が天狗沢のルートですが、「ルートを間違って身動き(登るも下りも)できない」と救助要請してきたポイントが矢印の場所。
なにをどう間違って、どういう思考回路でこんなところへ行ったのか、ワケがわかりません。
地図は持ってない?
まあ、持ってても地図を読むなんてことができないのでしょう
ヤマレコ・ヤマップ使ってない?
使っててもルートを離れたことに気が付かない
天狗沢下部なんて、お花畑を見に行くハイキングの人たちだった迷いやしないのに
それ以前に、なんで進退窮まるまで「おかしい」と思わないのかな
ーーーーーーーーーー

もうほんと、白亜スラブの登攀での相方の様子とかそうですよね… 頭、大丈夫なんかいって感じですが…。

岳沢小屋の小屋番がこの遭難者にかける温情がないなら、私だって、自分の失敗が分からないクライマーにかける温情は、ありませんよ。

私がいなければ進退窮まってヘリレスキュー呼ぶところだったのに、それを自覚することすらできないヤツに、親切にする必要がどうしてあるんです??

■ どうして男性は進退窮まるまで分からないのかな?

答) 知性が低いから?ナルシズムで頭がいっぱいだから?

よく分かりませんが、クライミングが好きだから(内発的動機)、ではないでしょう。

好きな人はクライミングのことをよく考えているものだからです。

自分のビレイが悪いということも、ヒトを落としてケガさせるまで分からない。(想像力の欠如?想像力の欠如=知性の欠如?)

カムも位置が悪くてロープスタックしているよ、と教えても、本当に登れなくなるまで分からないのでしょう…。

ロープアップしなかった自分を反省できない。

周囲の人が、支点ビレイしていても気が付かない。

カムが3つ飛んでも自信をつけてしまう…。

こういう人は、早い間に痛い目に合ったほうがいいですが、周囲の気の利いた人間がカバーしていると気が付かないで、そのまま高度な登攀へ進んでしまいます。現代では栗城さんの事例にあるように、どこまででも進めちゃう…

というので、死なない程度の痛い目には早めにあったほうがいい、の格言が当てはまるケースです。

■ こっそり3点目のセルフをとるのが一流クライマー

古い岩雪とか岳人とか、読んでいると分かりますが、トンデモ な人がいた場合、

  自分だけは、別に3点目のセルフをとる

というのが一流クライマーの所作ですよ。

■ 自分が大して登れていないことを自覚する力が弱い

のは、自分の自信の根拠になることをなんとかして探し出そうというサーチエンジンが働いているということだと思いますが…つまり

 自己を客観的に見れていない

ということですが…。良いことしかみない=ポジティブシンキングではありませんよ?

間違っていることを間違っていると認識できなければ、成長はありません。

原理的に、100%事故につながっていきます。その考え方が危ない、と言う奴です。

同じことが指導する側に言えます。

リスク管理方法を教えなかったり、ボルトの見極め方を教えなかったり、ルートの選び方を教えなかったりすれば、そりゃそこで育つ人は、人工壁と同じように、どんなボルトでも信頼し、どんなルートでもグレードを信頼してしまうでしょう。

今起きていることは、そうした指導の結果…=自分の頭で考えない習慣…ですね。

山岳会を率いる人には、人の上に立つという責任があります。

自分の命を粗末にするような登山やクライミングを教えるのは、非常に罪作りですのでやめましょう。

■ 必要なスキルは身に着けてから本番に行きます

ハイキングクラスの人は、天候と読図の知識は必須です。

クライマーは、そういうことは分かっている人が来るものです。

ギアがないと、そもそも登りにすら行くことができない。

ロープを持ってこなければ、最初からどこも登れません。

もうこれ、外人でも同じですからね。世界的に問題なのかもしれません。

ロープは自分のものを使うものです。人が管理しているロープなんて、いったいどんな管理されているか、分からないでしょう。そんなものに命を預けられますか?



2023/07/17

【禍さって福となす】クライミングのマナー解説

ピオレドール賞を受賞した登山家がまさかの…

2023/07/05

リスク評価ができない人が意思決定をしていること

こんな記事が来た。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75801?page=3

  クライミングで事故が減らない理由

は、これかも?

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 1.5~5気圧程度のインパクトがあると、戸建ての家屋なら倒壊してしまう可能性が高い。

 東北大震災など津波の折、高さ10メートルの津波が押し寄せるというのは、大気圧に加えてもう1気圧の水圧がかかるわけです。

 0.7気圧程度でも柱が折れるわけですから、鉄筋のビルなど以外、まともでいられるわけがありません。

 高さ15メートルとか30メートルという津波がどれほど恐ろしい破壊力を持つか、このような概算でも分かるはずです。

 気の利いた高校生なら小中学生に自分の手で計算させることで、水圧の恐ろしさ、風水害や爆弾の脅威から潜水病の予防まで、幅広に教えることが可能です。

 こういう理解がない人が非常に多い。

 そしてそういう人物が企業経営に携わって深海艇などを作らせたりした場合、たとえその強度試算などに目を通しても、真のリスクなど評価できるわけがありません。

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2023/06/17

【リスク管理】山岸さんの”リスクと安全” 五分五分なら登りません

 

■ Bepalに山岸さんの記事が載っています!


■ 男子同士で

私は別に、

どれだけ高いところから飛び降りられるか競うような無茶な行為

を男性が勝手にするのを否定しようとは思いません。

けど、私は違うんです。

一か八かをやって見せて、どうだ!とやられても同意しかねます。

たぶん、大多数の女子は、

「え?ただの子供?」

「え?ただの猿?」

と、内心思って、「…。」となるだけだと思います。

■ 頼りになるやつ

女性が本当に欲しいのは、

 頼りになる男性

であって、無謀なので

 女性のほうが面倒見てやらないといけなくなりそうな男性

では、ありませんよ?

たぶん、男性の側は、モテると思って、フリーソロしようとしていると思いますが…

「ロープいらねぇ!」

「まぁ!かっこいい殿方!」

ってなりませんから…。

2022/09/22

【再掲】トップロープだからって安全では無い

1)アンカーの崩壊等 22%
2)ノーヘル 20%
3)ローワーダウンでのエラー 17%
4)不適切なプロテクション 抜け 16%
5)アンザイレンの失敗 16%
6)コミュニケーションのすれ違い 13%
7)単独登攀中 12%
8)すっぽ抜け 12%
9)懸垂 10%
10)ビレイエラー 10%

つまり、開拓者側に全責任があるもの 1)、4)、

ビレイヤーに全責任があるもの 3)、10)、

クライマー個人が全責任があるもの2)、7)、9)で、

後は相互責任といえるもの、5,6,7です。





2022/09/14

集落に突撃するよなーの図



■ 集落に突撃するよなーの図

この写真を撮ったのは、「牧歌的でいい景色だな~」というわけではなく、上の皆伐地で出た水は、集落に突撃することが誰が見ても分かるレベルなので、こんなに明らかなところで、皆伐しても住民から何も言われずに済むのか~と思ったためです…。

草刈りは文句言うのに、家が流される配置になるのは、文句言わないのか…。

私だったら豪雨が来たらすぐ逃げれるよう、避難場所確保かな…。
 

■ ベテランは明示的には教えない

沢で、寝場所を決めるには、ベテランの知恵が要りますが、小さい地形上の危険・非危険と、大きい地形上の危険・非危険は、大体同じなので、勉強になります。

ただベテランは寝場所を決める時、別に事細かく解説しない。教わる側がよく気を付けて見ておかないとダメです…。

さすがに新人がとんでもないところ…中州とか…に、寝ようとすると、制止すると思いますが…、そうでもしない限り、「寝場所はね…」などど明示的には教えられないです。

私が師匠についていたというので、よっぽどこと細やかに教わったのだろうと、羨ましがる人は多いようですが、師匠につく、というのは、俺から盗んでいけ、という意味ですよ?


2022/08/23

100%自分原因説の否定

■ ロックオン!されます…

最近、一歩前進というか、以前と異なる行動様式をとったことがありました。

私はアウトドアでのリスク認知に適性があり、全体を見てリスクを先取りして考えることができます。例えば、このペースで歩くと夜だな?とか(笑)。

一番これが生きたのは、深南部での鎌ナギという尾根を通行した時です。このままいくと、どうなるか?について、気が付くのが、普通の人より早いです。鎌ナギの時は、このままいくと、全員でワンビバークだなと分かりました。なんせ懸垂下降をしたことがないハイキングの経験しかない人7人を懸垂させようというのですから。それで、行ける!というリーダーと意見対立して、大変でした。この事件は、登山歴〇十年のベテランリーダーで、かなり良心的な人でも、アルパインルートでもなく、かといって一般ルートでもない微妙なルート…事例としては鎌ナギ…では、見積もりが正確でも、さらに期待値を下回る現代初心者なので、ゼロベースで考えなくてはならない、ということが分かった事例でした。

話を戻すと、その危険予知能力を社会に生かそうかね~と思って、子供のキャンプのボランティアをしようとしかけたのですが、途中でキャンセルしました。 その理由は…。

ただの一介のスタッフとして出た説明会で、二人も三人も、キャンプ責任者ではなく、私に援助を求める人がいたから、です。

公平に見て、その説明会は、あまりこなれておらず、保護者の不安に十分こたえるような内容ではなかったことや、参加者同士が互いに知り合うことで不安を除去できるようなことにはなっていなかった、ということは、一理あります。しかし、それらを除外しても…。

困った!誰か!と思ったときに、”最初に見る人”が、責任者でなくてワタシ…(汗)。

1人がきただけなら、その人が特殊なだけですが、2人も3人も来たなら、誰か!と思ったときに頼られてしまう人は、客観的に見ても、一番頼れそうな人、なのでしょう…。

しかし、本来の責任を負うべきなのは、私ではない。しかし、それを責任者に報告しても、その人たちに対して、必要アクションを取るという行動は取れないようでした…。責任の範囲がミニマムな人だった。必要最低限ということですね。しかし、社会の要求は、必要十分を求めます。

■ いつものパターン

そして、私の脳裏によみがえる、板挟み状態…。

責任を十分全うしてあげる権限は委譲されていない(=登山で言えばリーダーではない)のに、あの人もこの人も、「なんとかして!」と私を見る… 

実生活に置き換えると、私は、”姉であって、母親ではない”のに、弟も妹も、母の代わりに”お姉ちゃん、何とかして!”と思っている…。

クライミングでは、私は、”クライミングインストラクターではない”のに、新人さんは、突っ立ったまま、”教えて!”と思っている…。

あるいは、私は、”海外に連れて行ってあげるクライミングガイド”ではないのに、相方は、”俺の飛行機券、予約して!”って思っている…。(しかも、建て替え)

あるいは、私は、自分の登りたいスタイル、今したいことは、たくさん易しいルートで経験値を貯めること、と分かっているのに、相方は、”俺のビレイをお願いね”とだけ思っているってことです…。

… というので、

  いや~、これは無理ゲー参加の道だー

と思って、ボランティア参加、取りやめました。無償労働なのに、嫌なことをするのは不幸の元。

一歩成長です。

■ 100%自分原因説?

一般に、人は、

 自分が思う未来を作り出している

と言いますが、私はこの説に不満です。

例えば、不安な保護者が、この人!と頼ってくるのが1人だけだったら、それは偶然かもしれませんが、3人もいるなら、これは、明らかに、この場合は、キャンプ責任者が頼りないということの傍証です。そのことは、私のせいではない。私自身は、何もそこに関与していません。

本格的登山での経験値に置き換えると、

 鎌崩でメンバーの能力がなく、そのことについてリーダーが無自覚だったり、

 自称ベテランのアルパインクライマーが支点ビレイをしている人がいたり、

 伝統の格式がある山岳会でのビレイがひどい有様だったり、

と指導者クラスが、頼りない、と表現できる現象が起きているのは、私の原因ではない

です。

原因は、私とは関係がないところにあります。

クライミングで起きた様々な事件も同じで、教えるところがないので、ダブった入門クライマー候補者たちが、藁をも掴むの、藁、として、私を掴もうとするということでしょう…。

クライミングパートナーが私を頼ろうとするのは、本人が、しっかりリードを学んだり、あるいは、航空券のチケットくらい自分で取る能力を身につけない、あるいはサボり、といううだけで、私の側に原因があることではないでしょう。 

私は、鏡のように映し出しているだけです…

原因は、どの場合にせよ、

 100%自分原因説

は、適切でないと思います。という観察ができたのが、今回の学習でした。

念のためですが、”自分の優秀性を確認するために、わざとこのようなことを起こしているのだ”という目的論は、却下です。

そもそも、善意で助けてあげようか?というだけのことでした。その上、私が特段、優秀か?というとそうではないですので、私が優秀だというより、むしろ、世間の平均が下がっているということの方が、現実を良く表現していると思います。

このマザーチンクシャーには、”殺されそう!”という思いを癒す効果があります。クライミングで、心に傷を負った人へ… 

https://hometama.com/index.php?MTS_Korosare

 

2022/08/22

コロナの次はサル痘…

■ コロナ禍

コロナもクライミング界では、あんまり関係ない話というか、アウトドアだから、密じゃないし、そもそも、クライマーは若年齢層が多く、年齢的に関係ないというのもあるし、高齢クライマーも、基礎疾患があるような人は、クライミング自体がそもそもできないから、クライミングに来ていない、ですよね…?

無理強いされたワクチン接種の害や、シェーディングと呼ばれる、打った人からの二次被害はあるかもしれませんが…。

・スパイク蛋白が、自己免疫機能を迷走させる。

・しかも、治験が終わる2023年までは、安全性が確認されていないもの。

そんなリスクの高いものを、リスクフリー大好き人間の日本人が、打つとは、思ってもみませんでしたが…。 しかも、9割も!

■ 宮沢教授

京都大学の宮沢教授がぶっちゃけトークをしていますが、要点は…

・コロナでワクチンを打った人だけを狙い撃ちできる生物兵器というのが可能
・それは、学者の間では、誰でも分かる常識だそう
・そこでサル痘等の話が、人口削減計画説…プランデミック説に信ぴょう性が出てくる理由
 
■ サル痘
 
”サル痘について 症状や治療・感染予防は?天然痘ワクチンも有効?【感染症専門医が解説】”
という動画が出ており、これを見ると、感染症としては、コロナより深刻ですが、感染するリスク自体が高くない、ことが分かります。
 
なんせ今のところ、性感染症にほとんど近いです。

 

■ 梅毒の流行

コロナではなく、梅毒の人が急増しています。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220817/k10013774861000.html

コロナ → 孤独 → することない → 鬱 

                  → セックス

みたいな人もいるんでしょうね…。 男性は、孤独を性風俗店で紛らわせる人が多いのかもしれません。

ま、クライマーにとっては、

  することない → クライミング練習

が、一番 生産的と思いますが。

■ 山の世界=やんちゃな俺自慢、は時代遅れの価値観かも?

山の世界の男性は伝統的に、なぜか、精力自慢、をする人が多く、山小屋でバイトしていても、山小屋を居酒屋と間違っている人も多かったし、お尻を触ってくるオジサンとか、いました…。

”山が好き、酒が好き”、というTシャツが売れるときは、必ず、定番のように、”女が好き”と追加する人もいたしなぁ…。オヤジ文化というのは、山の文化の基調にあって、許容されていたような気がしますが…。

これらは、新しい時代には、イラナイと切り捨てる方がいいような文化ですね。

■ テント泊で青姦

ってのも、どこで仕入れるのか、男性の消えないファンタジーの間にあるようでしたが…。

私は、ふつーにテント泊男子としていますが(明神主稜、等)、山で女性とテントの中で、むっふっふ、ってありえないですよ?普通に合理的に考えて。

 1)山には外的危険が一杯 例えば野生動物

 2)テントは薄くて、外に丸聞こえ

 3)必要な清潔が得れる装備がない シャワーとか

ま、1が一番大きいですね。

ツキノワグマに襲われた事例 https://bunshun.jp/articles/-/42467

上高地、ツキノワグマいますよね(笑)。

アメリカでは、食べ物は、ステンレス製のキャニスターに入れて木にぶら下げます。そんなくらい、リスクが身近って意味です。その辺がどうしても、

   頭がお花畑の登山客 や 現代新人クライマー

には、分からないのでしょう。新しくできるアルパインクライミングの教科書には、しっかり、書いておいてほしいです。

クライミングジムで出会った女性と、初小川山 → よっし!女性と二人でテント泊するなら、ラブラブの夜に持って行こう!

とか現代初心者クライマーは思ってしまうのかもしれません。私の経験では、アルパインクライミングをきちんと教わっていない人ほど、男女の同一テントや車中泊で女性の横に寝るとか、を嫌がる傾向にありました。教わっていれば、当たり前すぎるので、意識に登らないです。

たとえ、私の性パートナーである夫と、二人で小川山にテント泊しても、二人で、むっふーん、とかありえないですよ(笑)? 別にいつでもできるのに、格別、条件の悪いところでしなくていいです(笑)。小川山でも、まず、ないな。青姦というのは、彼女いない歴〇〇年の人の発想のような? 女性は決定的に嫌がるでしょう。

例えば、谷口ケイさんと平出和也さんの登山が羨ましがられて、二人は出来ているのでは?みたいな話は必ず上がりますが… まぁ、山のリスクを感じられない人の世界かも?

あ、話がそれましたが、

 サル痘 → コロナワクチン打った人は掛からないように

       打っていない人にはリスクが増えることはほぼない

奔放なセックスライフを送っている人は、いつの時代も、性感染症リスク対象者です。快楽の代償は、高いということですかね?


2022/08/17

かっこいい俺=ナルシスト=社会ルールの逸脱に寛容

 
■ナルシスト=ルール逸脱に寛容
 
という目撃があるのですが… 本人の名誉のために、詳細は伏せますが、クライミングで、
 
  残置のカラビナとか、がすぐ盗まれる
 
のは、
 
 クライミングで吠える=かっこいい俺=ナルシスト
 
のカルチャーを全クライミング分野でプロモーションしてきた、マーケティングにおける、あだ花、かもしれません。
 
かっこよさをクライミング動機とすると、当然ながらナルシストが集まりますし、ナルシストは、社会ルールの逸脱を容易にやってしまう人たちだ、ということが、心理学的に明らかになっています。

■ パワハラ、ナルシスト上司に傷つけられた #自己愛性人格障害 #反社会性人格障害 #早稲田メンタルクリニック #精神科医 #益田裕介 / The ...

ナルシストは、搾取、権力乱用に寛容、です。  

これまでを振り返っても、俺一高から、始まって、赤信号無視に至るまで、ナルシスト揃いだったような? 女性は特にナルシシズムの被害に遭いやすいので要注意です。

2022/07/28

死は突然やってくる 

闘病ブログとクライマーブログは似ていますよね…

更新が突然止まる=死亡

いくつ知ってるかなぁ…そういうの。吉田さんもそうだし。杉野さんもそうでしたよね。

面識のないアイスクライミングの山やさんもそうでしたね…

ブログ=安否確認、みたいな部分はありますね。

 

2022/06/03

危機回避の能力は普通の人にはありません

 ■

アダルトチルドレン専門カウンセラーの言葉

私はクライミングを通じて、特に福岡時代、嫌な目にあうどころか、命も取られかねない!と自覚しました。
 
これじゃいかん、今専門カウンセラーにかかっています。
 
その先生の言葉が、役立つ人もいるだろうと気が付いたので、今度から、先生の言葉をまとめます。
 
私だけが、危険を認知していて、「このままじゃ、危ない」と言う 
→ 周囲の人は、大丈夫大丈夫と言う 
→ しかし、やっぱり私の心配の通りになる
 
というのが、山でも、人生でも、繰り返されていると思います。

4時間かかる山に登るには、朝8時には登山口にいないと登れないですが、そういうことを考えない人、ホントに多いみたいなんですよね… 山では強みでした。 それでアイスクライミングも、雪崩がある雪の山も、バリエーションも、歩いてきました。
 
一方、クライミングでは、自分で考えたくない人が寄って来てる(汗)。 
 
一方的に、リスク管理を担当する羽目に陥ることが多いだけでなく、リスク回避行動を、理解されない。
 
先生の答え)危機回避の能力は、普通の人にはありません
 

2022/04/20

クライマーにできていない正見のリスト

 ■ 曲がった松は曲がった松とみる

今日の仏教説話は、正見でした。

現代のクライマーは、かっこつけたい気持ちと、クライミングそのものに対する理解の不足の2点で、正見、が出来ていない人が多いというのが、私の観察結果です。

そこで、きちんと見れていない事例をまとめておきます。

■ 偏見、悪見、邪見のリスト

1)ボルトルートは安全 → 40年前のボルトは、カムより危険

2)山岳会のベテランの意見を聞いていれば安心 → 人は年を取る 誰でも間違いはある

3)人工壁のビレイと外岩のビレイは同じ → 外岩はより難しい ミニマムスラック&ソフトキャッチ

4)自分はスゴイクライマーだと自己主張したいので、〇〇に登らなくてはならない

 → 趣味なので、そんなことをしなくてもいい

5)クライマーは常に上を目指すべきだ → 趣味なので、自分の好きに楽しめばよい

6)生死を掛けるのがクライミングだ → フリークライミングの時代になってからは、誰も生死を掛けることが正義だとは思っていない 

7)初登こそが価値がある → 初登に価値があったのは事実だが、価値ある初登とそうでないものがあると歴史が証明している。現代に残されたのは、落穂ひろい、であると歴史が語っている

8)現代には価値ある初登はもう残されていない → スタイルを勉強することで、まだ埋められていないスタイルによる登り方はいっぱいある

9)この岩場には俺のレベルの人間が登るルートはもはやない → 課題を難しくするのは簡単。裸足で登ってみましょう

10)叫んでいる俺ってかっこいい → かどうかは価値観によります。怖がっている人に私からは見えます。

11)フリーソロしたい → 自動化が起こるまでの大量の登りこみが必要です。公共の岩場ではなく、自分で開拓した岩場でやらないと、業界中の迷惑になる可能性が絶大。

12)トップロープは安全 → トップロープは下部で落ちる量が大きいので、スタート時をタイトにしないと、下部で落ちたらグランドフォールになります

13)トップロープは安全 → かぶっている課題では振られて危険

14)リードは危険 → かぶっている課題ではリードのほうが安全

15)アイスは危険 → アイスではテスティングをしてからしか登らないので、そこまで危険なことはない。アイスで危険なのは、気温上昇 です。雪山と同じで気温が上がる日中は避けて登る。早朝と午後の遅い時間が安全時間帯です。

16)落は運 → 落があるところを見極めることができる目を養うのが本来はスキル

17)雪崩は運 → 雪崩があるところを見極めることができる目を養うのが本来はスキル

18)ビレイヤーは奴隷だ → ビレイヤーは、リードクライマーと対等 無いと登れない

19)セカンドはリードより劣る → 劣らない ジャンボさんの話を聞きましょう

20)マルチでは、事故が起こっても仕方ない → レスキューの訓練をしても使わず帰って来れるのが成功

21)ヘッデン下山はかっこいい → それは、上級クライマーがギリギリに迫った場合のことで、無計画な山で、不作為にヘッデン下山になったのは、ただの実力不足です。

22)ゆとりがないほどかっこいい → 上級クライマーへの憧れは理解できるが、そのレベルにない人がやれば、ただのアホです

23)より高いグレードが登れる方が上だ → なら猿が一番立派なクライマー



2022/03/25

”クライマーの自己責任”の具体的内容

自己責任の具体的内容

現代日本フリークライミングで言われる、自己責任、の具体的内容は

1)落ちていいボルトとそうでないボルトの見極めができる

具体的には、M8とM10の差が見極められる。

2)Fix社製でない、手作り終了点が、とりあえずの終了点だという認識がきちんと持てる&おかしいと気が付くことができる

3)2点、横に平行に打たれた終了点を見ておかしいと気が付くことができる

3)ランナウトを認識できる

4)クリップ体制が可能なところにボルトがあるべきだということが分かる

5)敗退用ギアを持っている (例:捨てビナ)

6)グレードは目安に過ぎないので、グレードに惑わされず、自分が登れるかどうかをルートを見て判断できる

7)カムを確実に設置できる

8)ビレイヤーのビレイスキルを評価できる

9)1ピン目が掛けらればどこでも登って良い

10)後進に自分の知っている安全対策とその理由をきちんと論理的に伝えることができる

以上です。

10)ができている人にあったことはほとんどないです。


2022/01/18

弟よ…という思いを込めて。根子岳へ行くな

■ 根子岳へ行くなへのある誠実なクライマーからの回答

根子岳の登攀について、福岡の若い人の会から、回答が来ました… 

同じような人がたくさんいるのではないか?と思うので、公開回答します。

このような件について、ベテランからの知恵が得られる場、SNSがあれば良いのではないか?と思いますが、現在、それは望みえないことなので…。

■ 万人が登れるわけではない & 高齢化 & 成長戦略の不明化

いわゆる山ガールでも高齢者でも登りに来る”一般登山”の山岳会…つまり、誰でも登れる山しか登らないって意味です…

そこから、ある程度、山に選ばれた人しか登れない”アルパインクライミング”へのステップアップで、山に選ばれた人ってどういう人なのか?という事例、指導者や良き模範となる人が、昨今は、高齢化で、身近にいない、そのため、成長戦略を立てられない、という問題が克服できないでいる…ということもあるかと思いますので、公開返答という形で、考察してみたいと思います。

≪法則≫
 一般登山の山=基本的に誰でも登れる
 アルパインの山=その山に選ばれた人しか登れない

■ 根子岳が脆くて危険か?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・震災後の根子岳に登ったことがない奴が語るべきでない 
 → 登るべきでないところを登れというのは、挑発であり、無理強い
 → しかも、万人が登れる山でもない(吉川さんの書籍参照のこと)

・岩質は阿蘇の鷲ヶ峰と異なり、しっかりした岩が多い 
 → 地震で変化する

・震災の影響で崩れたり、脆くなっている
 → そりゃそうだ…地震なんだから…

・現地で見ると、脆いところとしっかりしたところはっきりわかる 
 → 地質の中身までは分からない ボルトの内部劣化と同じ 
 → 経験の量が増えてから、その判断力が付くが、基本的に初級ルートに行くようなアルパイン初心者にその判断力はない。

・現在、登られているルートは、地震や風化の影響がない比較的安定した箇所 
 → それは、どう、誰が判断したのか?判断した人を個人的に知っているなど、根拠が重要。例えば、八ヶ岳の中山尾根は、無雪期にも登れるが、一般の人は、漠然と脆いと嫌って登らないが…個人的に、それが確証で言える人を知っており、具体的な指導を得ることができれば、話は別になる。ブログで見た、というのは、これに含まれない。

・根子岳の山域全体を危険として否定するのは、もったいない。九州には他に入門向けルートがない 
 → 損得で判断するより賢愚で判断すべし。この思考法だと、”せっかく北アに来たから無理をする”と同じになる

・直近の根子岳の事故は、懸垂下降の失敗によるものと想像 
 → 懸垂は失敗が許されない
 → 他山の石とし、懸垂程度は確実になってから出かけるべし
 → バックアップのとり方は知っているか? 懸垂下降のオーダー(降りる順)は分かっているか?すっぽ抜け対策は出来ているか?途中停止はできるか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
吉川満 『九州の山歩き』


■ 考察

脆い岩場をどう処しているか?

この会の人は、上級クライマーの対処法を観察する機会がないのではないだろうか?

上級クライマーというのは、マッターホルンのヘルンリ稜(一番簡単なルート)をガイド登山で登る人の事ではなく、マッターホルン北壁(40~50ピッチあるそうです…)を登った人の事である。

どんなに有名な山を登ったとしても、ガイド登山で登っているかぎり、その人の”山力”は、一般登山者と同じであり、リスクに対処する能力は、ぜんぜん育っていないので、ガイド登山で、海外の山に登ったという人を尊敬するようなことは、まぁ、分かっていない者同士の関係でしか起こらない。

≪法則≫
 登山客=ガイド登山で登る
 登山者=自分でガイドと同じ見識をつけて登る

■ 上級クライマーの作法 その1 労山事務局長川嶋さんの事例

それで、私自身が目撃した、上級クライマーの作法を上げてみたいと思う。

労山の事務局長川嶋さんは、K2に登っていることで、”上がり”になったクライマーである。K2も、昨今は地に堕ちてしまい、今ではエベレスト並みに、登山者が行列を作る山になってしまったそうだが、おそらく川嶋さんの時代は、まだそうではなく、きちんとした山やしか登れない山だったろうと思う。

さて、川嶋さん、東沢釜の沢での沢講習で、サブをしてくれた。その時に印象的だったのが、

チェストハーネス

だ。東沢釜の沢と言えば、日本三大デート沢に数えられるくらいで、簡単な沢、渓相が良く、入門の沢として知名だ。その沢で、K2に登った人がチェストハーネスをしてくるというのは、どういうことか?

それを見て考える力が、山やの成長に必要な力だ。

≪法則≫
 一流クライマーは安全対策にぬかりがない

■ アイスクライミング歴40年の青ちゃんの選択

私の長野の師匠、青木啓一さんは、会ったとき、すでにアイスクライミング歴40年だった。

私は、彼からじかにパートナーとして、アイスを教わっているので、小屋番をしている沖田君の次に教わった人、ということになる。

青ちゃんは大阪労山登山学校の校長先生だったそうで、私が大阪での栄光を知らないので、もっと評価してほしかったみたいで(笑)、一杯、昔登った山の話をしてくれた。いわゆる、自慢話というやつだが…一般に若い人は嫌うが、その話の中にも、聞くべき体験、知恵みたいなものは隠されていると思うし、そもそも、アイス歴40年の人と組めて、光栄だと思ったので、アイスのサイトは別に立ち上げている。ビレイの仕方などが、アイスでは、特殊である。

私は1シーズン35回アイスに登った。関東では8年分を1シーズンに登ったことになる。ラッキーでも年に1回しか登るチャンスがない九州岳人の経験値と換算すると、35年分の蓄積で、そう簡単には追いつけないと思うが…、九州の人に「アイスなら、〇〇さんに教わるといいよ」とか言われて、絶句した…。たぶん、教わる立場ではなく、教える側になると思う。いや、もっと悪い。自分が一番登れるのに、誰も言うことを聞かないという立場に陥り、望んでもいない危険な目に遭わされそうな気がする。要するに、それならお前がリードしろよという話になり、全くなっていないビレイでリードさせられる羽目とか…。そういえば、比叡で事実、そうなったよなぁ…。

赤岩の頭というバーチカルアイスがある。初級のアイスだ。これに頑として、青ちゃんは、行かなかった。同じ青木君という名前で、長身で気持ち良い、まだ20代の若いクライマー君がいた…一緒に、相沢大滝に行った子だ。

彼は、赤岩行ったんだが、骨折して帰ってきたんだよなぁ…。推して図るべし。

■ 飛竜

飛竜を計画した時も、青ちゃんは、私が懸念したように、お前が一番登れるんだからリードしろ、という流れになり、したくないリードをさせられる羽目になることを予期して、来なかった…

飛竜は、めったに凍ることのない幻の滝、と言われている甲斐駒アイスである。

ギリギリボーイズの人でも、飛竜?行くんなら俺も行く、と返事するようなところである。

≪法則≫
 分かっていない人に分かっている人の方が追い詰められるような場合、行かないことが唯一の安全対策。

■ 鎌ナギ

南アルプス深南部は、関東の登山者からすると、憧れの地である… 山が深い。九州で言えば、脊梁みたいなところだ。ただし、もっと深いけど。

そこに鎌崩(カマナギと読む)という場所がある。

これは、『俺は沢やだ!』を書いた成瀬さんのパートナーをしていた、トシゾーさんとの通信記録だ。彼は、5.13代が登れ、40kgが担げ、海外の沢経験も豊富だ。

これは、会話のコピペ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
※鎌崩へ行ったことのある人の弁…ここから…

妻が鎌崩を300mほど巻き下がって登り返したことがあり ますが、かなり大変だったそうです。 過去、死亡事故も起きているため、鎌崩は要注意です。 

脆い鎌崩に行くにはそれなりの力量のあったパーティーで行 くべきでしょう。

でなければ滑落事故や遭難になることが予想されます。

装備ですが、もちろん登攀道具一式です。 プロテクションは出だしは灌木、途中は大岩にシュリンゲを巻き付けた記憶がありま す。ランニングは取れなかった記憶があります。まあ人数は私とパートナーの二人でしたので、ロープは1本で十分でした。

以上、引用終わり…

というのがトシゾーさんの回答で、これになんと、標高差300mを1時間で歩くという基本的体力もない人を連れ、ロープワークの経験がある人は、リーダーと私だけという状態で行ってしまったのが、鎌崩という山でした。リーダーはベテランでした。

九州では、根子岳に相当すると思っています。

■ 一般登山の上級とアルパインの初級は、要注意

この鎌崩、ガイドブックには、”念のため、ザイル使用”、とかあり、一般的な縦走で出てくる危険個所通過程度しか想定されていない。これは、ガイドブックを書く側も、一般縦走レベルしか、個人的に体験がない人が書いているために起こる現象のようで、これは、特に、一般登山から、アルパインへステップアップする途中の山で顕著に起こる現象だ。

例えば、厳冬期の赤岳は、アルパインでは入門にすらならない、歩けて当然の山だが、一般登山では、上級の5に分類されている。『のぼろ』の読者ならガイドをつけて登るのが厳冬期赤岳だ。

しかし、私でもそうだが楽勝すぎて日帰り。もはや一般ルートなど歩く気になれない。ある山友達など、楽勝すぎて、一日に赤岳三周したくらいだ。だから、アルパインの本には楽勝と書いてある。

このような性質の山は、アルパインの入門書を参考にすると、簡単だと思って、舐めて取り付いてしまうリスクがある。実際、アルパインの人には簡単だが、一般登山者には上級で、男性の友人に簡単だから…と連れられた、ごく普通の一般登山者の女性が、泣きながら降りてきた、という事例を知っている。

自分がまだ一般登山者のレベルなのか、アルパインの脚力があるのか?は、山岳会1年目の人には、自分のレベルを知る機会は限られ、講習会に出て分かるくらいだろう…山岳総合センターのリーダー講習では班分けがあり、班分けで、ある程度、自分のレベルは想定できる。そうでもない限り、標高差と距離で脚力を客観データ化し、登攀力をひたすら高め、日々ロープに触るしか、能力を高める方法はない。

まぁ、基本的には、性別、年齢順、で、ある。例外は、オフィス労働者。彼らは特段弱い。

困難度は登る人による、というのが、この段階で、まだロープワークデビューです、みたいな段階の人は、山を見る、経験値が溜まっていないと思う。

≪法則≫
 アルパイン入門者は自分の力量を客観的に評価できない。またそのことを知らない。

赤布は探して歩くものではなく、読図していたら赤布が追いかけてくる、ようになるものですぞ? 同じことで、ルートファインディングは、ボルトや残置を探すものではなく、自分でルーファイしていたら、同じところに残置やボルトが追いかけてくるようになるものです。

また、一般登山の慣行として、リーダーに任せきり、というリスクがある。

どこに根子岳が安全だという根拠があるのだろうか?

群発性地震の後、穂高屏風岩に取り付いた上級クライマーというのは、あまり聞かないどころか、取り付いた人で生死にかかわる重症者を知っているんだが…。

■ 妙義・星穴

登山学校の先生だった青ちゃんはガイドの依頼が時々来る。

それで断っていたのが、妙義、星穴。脆いことで有名な山だ。ガイド料は一日5万が相場(つまり、ガイド規定の3万円より高い)。

青ちゃんは、つららのようなアイスで、私がこれはちょっとどうか?と思うようなものでも、登ってしまうし、私が、そういうものを登れると嬉しそうにしていたので、脆いことで有名な妙義星穴は、ラッキーと飛びつくかと思ったら、飛びつかなかった。脆い=ロープがあっても意味なし、という意味であるそうだ。

ちなみに青ちゃんは初級の講師ではなく、中級の講師しかしたことがなかったそうで、それで私にいきなり相沢大滝55mのリードを勧めたのだそうである(笑)。まだ、醤油樽も終わっていないのに…。醤油樽のリードは、結局のところ、しなかった。理由は終了点が悪いから、ダメ、という師匠のお達しだった。支点は重要ということだ。

≪法則≫
終了点は重要。

妙義星穴も、毎年死んでる人がいるが、根子岳に相当しそうな気がする山である。

■ ナメネコフォール

最近、荒船のナメネコが、海外マガジンに出ていたが、ここはギリギリボーイズの伊藤さんと出かけた思い出のアイスだ。相沢大滝でもそうだったが、伊藤さんは、青ちゃんと同じラインしか登らない。わざと脆い場所…例えば、シャンデリアとかだが…は行かない。

別の人で、”〇〇で一番死に近い男”と言われて悦に入っていた先輩がいたが、彼のリードラインを見たら、最初は強点、もっとも難しいところを行こうとしたが、結局一番易しいラインになって、結果、ロープが屈曲してしまっていた…

これは、とても参考になった。というのは、女性がいると、男性は見栄を張って、わざと危険を冒しがちだと言われているからだ…。もしかすると私の存在がそのようなラインを選ばせたのかもしれず、あるいは、命知らずであることは、モテポイントである、という誤解が根強いのかもしれなかった。

どちらにせよ、ギリギリボーイズの方の、実は、堅実な登攀とのコントラストが鮮やかな経験だった。

≪法則≫
 一般クライマー=かっこつける
 プロクライマー=かっこつけない

以上が、私の、一流クライマーとの遭遇経験である。

総じて、一流はリスクを巧妙に避け、愚かな死に方はしないものである。

■ モチベーションの高いクライマー

さて、この回答の主は、不確定要素に対してリスクを取らない傾向がある、そうである。それで、チキン扱いをされて悔しい思いをしているのかもしれない。

しかし、自分の命は自分の命であるし、挑発や見下しのような、幼稚な感情で、なにぉ~と奮起し、怪我をしても、その代償…数週間、数か月あるいは、数年に及ぶかもしれない療養期間…を耐えるのは、まぎれもない自分である。

そんな幼稚な精神構造の人たちの指摘は無視して、自分の道を行くのが、正しい姿勢と思う。

これは、言うより行うが難し、であり、青ちゃんもインスボンで、韓国のクライマーに、からかわれて、普段の登り方を変えたせいで、墜落し、骨折していた。なんでそうなっちゃったのか?プライドを挑発されたのだろう…でも、インスボン30回行っているんだから、そんな挑発はスルーしたらよかったのに…。ちなみに私はいない時なので、女性の前で引けなくなった、とかのせいではない。

支点は、怪しいと思ったら、打ち足したり、バックアップを取ったりするもので、えいや!と覚悟を決めて使うものではない。 

懸垂下降のオーダーを知らない人が昨今は多い。重い人はバックアップをつけている状態で降り、軽い人がそのバックアップを回収して降りる。そうすれば、安全が確保されている。
かならず、バックアップを取るつもりでギアは持って行かないといけない。

■ モチベーションの高いクライマーにシラケた顔をされたら?

仮に、いわゆるイケイケクライマー、別名”モチベーションの高いクライマー”に、面白くない顔をされたとしよう…それでなんぼのものであろうか? その場では、多少、チキン扱いされて嫌かもしれないが、そのほうが命を守る。

そもそも、モチベーションの高いクライマーとは、どのようなクライマーの事なのだろうか?

私の脳裏に浮かぶ人が一人いる。女性だ。結局、宝剣で300mの滑落をしてしまったんだが… パートナーが欲しいということだったのだが、師匠の清高さんに制止された。

というのが、彼女の不満が、石尊稜を天候敗退したことにあったからだ…。先輩の判断に不服ということだが…。

誰でも知っていることだが、八ヶ岳は天候核心で、主たる脅威と言えば、寒さであり、寒さは、日本国内の一級品である。-25度は日常だ。

不満の中身も、会から山行許可が下りず、これでは、いつまでたっても山に登れるようにならない、というのがあった…実際、共感するというか、会のほうが説明能力がないことが多いので、会に入っていると山に行けなくなるのは、その通りなのだが…。

その反省の中身が問題で、会から許可が出ない原因は、先輩の判断が保守的過ぎるのではなく、リスクを凌駕できる体力や登攀力が本人にまだないことにあるはずなのだ。

というのは、私自身の会(御坂山岳会)は、私が毎週ビレイの習得のために人工壁に通い、クライミングジムに通ったり、フリーで基礎力を磨いていたり、朝から歩荷訓練を毎朝していれば、なんとかしてでも、少し背伸びのルートにでも連れて行ってくれたからだ。会が連れて行ってくれないのは、どこかに実力の不足を疑ったほうがいい。(実際は、会の先輩は、後輩を連れていくには、力不足を実感したようだ。昔、簡単に登れたところも年を取れば登れなくなる)

山のリスクは個々人で違う。〇〇さんに行けたから、君も行ける、は、あてにならない。

私は体格が小さいので、大きい男性に取れるリスクは取れない。例えば、エイドなど、その最たるもので、エイドが得意なのは、背が高いクライマーである。

その中で、フリークライミングが上手であれば、さらに先へ進み、そうでなければ、エイドルート止まりのクライマーになる、という風に過去は、選抜が起こっていた模様だが…幸いなことに昨今は、エイドクライミングでルートを落としていなくても、普通にフリーに進むことができる。まぁ、当時の余韻で、ピン間隔が遠いので、背の低いクライマーは、高いクライマーにはない、不条理なリスクにさらされるわけだが…。それが国内ではだれにも理解されないので、不条理なことがないラオスに行った。

モチベーションは、もちろん誰にでも必要で、私も、夫と二人で、八ヶ岳権現に厳冬期に通っていたころは、イケイケ過ぎて分かっていないクライマー扱いされていた… 分かっていないのは、あちらの方だったわけなのだが…。その人たちは一般登山のレベルで言えば、上級の山に私たちが行っているのが気に食わなかったのだが、”気に食わない”は、根拠として論理的でないので無視した。

大事なことは、敗退が確保されていて、誤りに気がついたら、すぐに敗退できる体制にあることだ。

権現は、そのような山だったが、根子岳は、脆さに気がついた=落ちたとき、みたいなことにならないのだろうか?

■ Kさんの言葉

さて、本格登山を志向する方には、このKさんの言葉を送ろう…。

私の友人が穂高屏風岩で、生死が関わる遭難を起こした時のメールのやり取りである。(太字、当方)

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GW直前の集会で、4人で即席パーティが組まれたようです。お互いに相手のこと良くを知らないのは、トラブルが起きやすいです。

Y〇〇のK辺さんは、同志会のW田ともう一人で、プロガイドグループ・ドムを作っていました。w田さんともう一人の人は1985年にアコンカグア南壁で行方不明になりました。w田さんの奥さんのk代子さんは、1990年に追悼集を出版した後に、グランドジョラス南面に慰霊碑を作りにいき、岩雪崩で亡くなっています。ドムのお客さんに難波康子さんがいます。
新人と初めてパーティを組み、K辺さんは1987年3月に不帰Ⅰ峰尾根で亡くなっています。

新人がルートを外し、怪しげな灌木でビレー。これでは降りられない。K辺さんが登り、墜落。灌木が折れ、二人共尾根の右側唐松沢に転落。K辺さんは意識はあったが動けない。脚を骨折した新人が、何とか下山して救助要請。経験の少ない新人に、確保条件に不安があるルートを、リードさせたのが間違いでした。(確保条件に不安がある=根子岳)

私が新人と組んで唐沢岳幕岩のS字に行ったときの話です。新人がルートを外し、ハーケンを打ちながら人工で登り、ハーケンを1本打ち、腰からみでビレー。私がハーケンに乗ったら抜けて、木の枝に落ちて止まりました。新人は引き込まれそうになったそうで。引き込まれたら、セルフビレーのハーケンは抜けなかっただろうか(*_*; (ハーケンは2本打つべきですね…)

火事場のバカ力というのは、見込みが甘かったということでしょう。それが多いのは、反省、分析ができていないということ、です。

事前に訓練したことが役に立つ= そうならないことが大事、です。

・宙吊り=最悪
・スニーカーで高難度ルートに取り付く神経がおかしい
・ボルトキットとハンマーも置いてきた=おかしい
・ボルトを打ち足し、ビレーポイント補強をすべき
・小窓尾根で取り付きを見過ごし、落石でガス缶に穴が開き敗退=アホ過ぎ

事故者は復帰するまで相当の日数がかり、結局引退しました。大きな後遺症もなく(足の指を少々切断)生活できたので良かったです。

事故者は、当会では、それほど経験がない者が多いです。

ーーーーーーーーーーーー以上引用終わりーーーーーーーーーーーーーーーーー

いかがでしょうか?

私の中では、

”モチベーションの高いクライマー”

=”予想できる危険について備えがないクライマー”
 &ルート外しをするクライマー
 &”自分の能力について過信もしくは自分の実力を客観的に位置づけられないクライマー”
 &”経験値がないクライマー”
 &”ヒヤリハットから推測による危険回避ができないクライマー”
 &”未来予知力が乏しいクライマー”
 &”女性の前ではかっこつけてしまうクライマー”
 &”ロープワークが雑で時間がかかってしまうクライマー”
 &”まだ分かっていないことを分かっていないクライマー”
 &”有名になりたいクライマー”
 &”インドアグレードをそのまま外岩に持ち込むクライマー”
 &”師匠がいないクライマー”

です。山の世界は温かく、登りたい気持ちは共通なので、互いにお互いの安全を見守り合う関係にあります。

それで誰からも、声がかからない…というのは、自分の実力がそこまでに達していないのではないか?ということに思い至る能力…というのが現時点では核心、ということなのではないか?と思います。

■ 成長戦略の立案には、古い雑誌『岳人』を片っ端から読む

そうは言っても、アルパインで成長していくのは、なかなか困難が伴います。

お勧めは、古い岳人のバックナンバーを取り寄せて読み込むことです。現代のロクスノには、役立つ情報は載っていません。

私が参考にした号のバックナンバー情報は、少ないですが、こちらです。


図書館へ行けば、揃っているので、どんな号でもいいので、適当に古いのを取り寄せてみましょう。

■ フリーが上達すると、そんなしょぼいところは、登る気が無くなる

ぶっちゃけトークですが、少しでも、脆いリスクがあるところは、フリーが上手になれば、お得感が全然ないので、登る気がしなくなります…。

つまり、根子岳のようなのは、思春期の恋、中二病のようなもの、です。

なにしろ、例えば、前穂北尾根に行くまでに6時間の歩荷…アルバイト…がありますからね。その上、登るルートが、登攀は易しく(つまり、しびれない…)、その上、脆い(命の危険がある…)となれば、なんでわざわざ6時間歩いて、そんな簡単(つまり、しょぼい)ルートを登るの?って気になったりします。

ジャンダルムとか、一般登山者の憧れ、は、行っても仕方ないところ、だだの自己顕示欲の発露、という風に感じられるようになります。

それまでに、2,3年しか私の場合ですら、かからなかった感じです。40代の女性が、2,3年で退屈する、という話なので、若い男性だったら、もっと早いと思います。

普通に支点のしっかりしたマルチに行く方が、充実する、と感じるようになります。それから、登っても男子の場合は全く遅くないと思います。

人工壁で5.11、ボルジムで最低5級がスイスイ登れるレベルで、マルチのロープワークが言われなくても分かっており、登れなくなっても、ライジングされることなく、自分で解決でき、ギアは借り物が一切なく、救急救命のイロハは分かっている程度…が、次なる目標です。

雪をやる人は、労山の雪崩講習は受けておくべきです。

そうすれば、命の危険があるような脆いルート、低グレードの場所で命がけにならずとも、順当にステップアップできると思います。

一般にアルパインの憧れは、フリークライミングのレベル感のクライミングをするようになると雲散霧消します…

フリーのマルチで記録を立てる方が価値があるからですね・・・ 男子はそこまで女性の私と違って、一息なので、低グレードで命を落として、もっと楽しいご褒美を味わい損ねることがないほうが、トータルでお得度が高いのでは? 

お得なだけでなく、賢い選択なのではないかと思います。