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2024/11/18

【ヒマラヤ情報】テンジンヒラリートレイル&3パス お話会参加しました

 ■ ヒマラヤをガイドレスで

11年前の情報なので、今も有効なのか分からないが、テンジン・ヒラリートレイルをガイドレスで歩いたことがある男性の話を聞いてきました。

別名:エベレスト街道。

正直、みんなが私にヒマラヤを勧めるので、なんだかなぁ~となっていました。

だって、ヒマラヤって、男のロマン系ですよね?特に登山の文脈では…。やだなぁ、勝ち負けとか名誉欲とか、承認欲求の山…(汗)。

インドもそうで、私は不潔な国は苦手なんだよなぁ、暑い国はちょっとなぁ…って感じでした。

基本、寒いところ好き☆

でも、食わず嫌いせずに、ラオスに行ってみたら、良かったので、ヒマラヤも同じかもしれないなぁと思い、とりあえず話を聞きに。

■ 女性一人でも行ける

ヒマラヤは多くの人に、勧められてきたし、女性一人だけで言ってきました!という人にも、複数のレベルで逢った。別に、山ヤじゃない人も多数。

米澤先生のタサルツェは残念な山だったみたいで、なんだか、ヒマラヤに名誉の初登を求めるのは、かなり、時代錯誤、であると思われたし、他にヒマラヤの価値というか、登山的な意味で、どういうことが期待できるのか分からず、景色がきれいなだけなら、別に日本の山でいいのであったし、むしろ、空気が濃くて景色が良いのであるから、日本の山のほうが優位性がある。

誰かに何かを証明するために人生を生きる、ということほど、つまらない動機はないなと思っており、周りの人が薦めたから、とか、私”だって”行けるから、っていうのでは、まるで、自慢話を作りに行くような話だし、そんなしょぼい行動動機で動機づけられないんだよなぁ…いくら言われても…みたいな感じだった。

しかもガイドレスがダメとは! なら、しゃべりながら歩かされるわけで、そんな山に神はいない。

これまでの2009年から13年、14年に渡る登山活動は、登山者として自立するために学習し、足を鍛え、読図し、クライミングすらマスターしたわけで、その終着点がガイドで登る”高所遠足”とは…。嘆かわしいも、はなはだしい。バカにすんなよ、って訳であった。

そんな技術不要の山、お金持ちと目された日本人が、ただ、カモがネギをしょって行っているだけではないか?

と思えた。

しかし、今回の中尾さんは、上手に、ヒマラヤの良さや価値を表現していた。

■ 警戒音

人間は山が怖いかもしれないが、山(野生動物)のほうでも、人間が怖いんだよ。

日本の山でも同じだが、山に入ると、さっと

 気配

が動く。その気配、つまり、気 を変えないように歩くのが、上級者。足音もしないし(猫足だから)、声も出さないし、上手になれば気配だって消せる。

この動画は、私が久住に行ったときのモノだが、しゃべりながら歩いているおばちゃん登山者がこのウサギに逢えると思います?

逢えるわけがないですよね。



これで、カモシカにも会ったし、ツキノワグマにも会ったし、雷鳥は誰でも会えるが、オコジョにもあった。

大体の野生動物には会っている。会いたくない奴は、会わないように、あらかじめ声をかけてから山に入る。

クライミングをスタートして、山から神が去り、

私の山には、なんか満たされない思いが付きまとうようになった。

■ 現代登山者は未知が怖いくせに、ランナウトで命知らず自慢という矛盾を行っている

結局、福岡での登山で分かったこと…。

私の福岡での登山一発目は、脊梁山地の1泊二日の縦走だが… 技術的難易度が低くて退屈なので、帰りに尾根を一つ、読図で降りたら、同行者に「技術的に難度が高すぎて、当会では、みんな怖がってしまう」ということだった…(汗)。

え?!たった尾根一個降りるだけで?!しかも、右にそれても、左にそれても、保険付きの、フェイルセーフ付きの場所で??



そして、つい最近、今年の、最後の山では、カフェで逢った若者3人を連れて行ったが、痩せ尾根を登るのはできるけど、開けた谷間で、消えかけた登山道を使っただけで、

「これって遭難ですよね」

だった…。


つまり、みんながみんな

  他人の踏みあとを辿ることしかできなくなっている

のである。

読図で自ら道を見出す、というのが、登山の醍醐味であり、山とお友達になる、って意味で、私が尊敬する山ヤ…米澤先生とか、ガイドの後藤さんとかだが…をなぜ尊敬しているのか?というと、


すべての尾根と谷を歩きつくしていたから

 そして

そうしないと見つからないものを見つけていたから

である。岩場とか、水場とか。私なら、なんかの群落。鹿たちの寝床。

私がしたいのは、そういう未知の冒険がある山で、遠くまでわざわざ旅行で行かなくても、その辺の里山にも普通にある。

登山道を歩くなんて、そんな楽勝の山だったら、何も勉強していない人がスタンプラリーをすれば、できる訳なんだから、登山歴〇〇年とか、積雪期ガイドステージⅡなど全くをもって意味をなさない、ってわけなんである。

まぁ、細かいことを言えば、歩き方とかあるが、そんなもの、誰でも教えられなくても、誰でも長い間、登っていれば身につく。

そんなことではなく、山で身につくのは、自然界との対話法、未知のことへの恐怖に遭遇したときに、自ら、生き方を切り開く力の方である。

が、それをそのまま言っても、誰も聞かない。

ので、中尾さんは、上手に表現していたと思う。

■ 宿がないだけで涙目って

韓国クライミングに行ったときのこと…町の中で宿がないだけで、涙目だったよなぁ… 師匠。

そんなの、適当に探せば、あるだろうに…ってので、私がちゃっちゃと見つけてあげたので、私のほうが町でのサバイバルスキルは上だったかもしれないよなぁ…。

山でも、テント泊していないと、家の中に暮らすことになれてしまうと、体力が落ちるし、なんか甘え癖が付いて、一回着いた甘え癖は延々と増長し、甘えつづけることになる。

今年、大日小屋で、私が外でシュラフに絡まって星空の下で寝ていたら、高校生の男子らが、

「あ、テントいらないんだ」

とか言っていた。そりゃそうでしょう、夏山で晴天ならテントむしろ不快。暑くて蒸れる。

そういう小さな一つ一つの誤解…それを解くのが山だ。

寒いって言ったって、寒いおかげで虫がいなくて快適。

雪があるって言ったって、雪のおかげで水を担がなくて済む。

■ マーケティングに踊らさせられている我々

大体の人が、山岳用のたっかーい、ガスカートリッジ使っているんだが、なんとヒマラヤに行った人が、普通に100均に売っているガスのカートリッジで全く問題ないから、と言って、山岳用は使っていなかったのだった。

それで、あの高いガスカートリッジから解放された… 今まで何だったんだ?

山は標高が高いから、みたいな嘘を信じ込まされていたのだろうか?

要するにオーバースペックのモノを、山用ですから、高いんです、と丸め込まれて買わされているんだろう…

というのが日本の山業界の現実だよなぁ…

と思う。

一方、ガイド業界もほんとに、嘘が多い。特にクライミングガイド。トップロープ張るだけガイド。クライミングは危険だと言っても、自分が初心者のビレイで登らなくてはいけないのなら、一番リスクにさらされているのは、ガイド本人で、言っていることとやっていることのつじつまは、全く合っていない。

私も、子供クライミング体験を実施することがあるが、自分はリードせず、トップロープを張れる岩場限定。

登山ガイドも問題がないかというと? そんなところ自分で登ってくださいというような低レベルの山にすら、自分で歩いていくことができない、しない、指示待ち人間に、調べれば分かるようなことをリップサービスをしなくてはならない羽目に自分を陥れるだけのようにしか思えなかった…。

日本中で盛り上がっている煩悩の山の、焚き付け役をするのか…とおもっただけでゲンナリ。

結局、私が山で自分を満たすには、歩き続けるしかないのだろう… 知らない土地を。

だって、何が好き、って未知なこと、冒険が好きなのだから、既知になってしまったら、もう興味はない、ってことになってしまうのである…

損な性格に生まれついたもんだ。





 

2024/01/13

【トップクライマー】花谷さんのヒマラヤキャンプ報告会

 トップクライマーからの情報提供。

しっかし、九州では、誰がトップクライマーか?という情報から欠如しているようでした。

いまだに、庵、とか 福岡山の会とかを情報源にしていてはダメでしょ!

若い人は、こういうのに出かけて、情報を得ましょう。

そうでなくては、現代のトップレベルの登山に届かないしょぼい山を、すごい山と勘違いしてロクスノに報告書書いてしまいますよ。

山歴3,4年のおばちゃんが、厳冬期甲斐駒黒戸尾根、日帰りできる時代ですよ?

当方の記録: https://stps2snwmt.blogspot.com/2016/01/2016.html

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🇳🇵報告会開催のお知らせ🇳🇵
ヒマラヤキャンプ2023 シャルプーⅥ遠征報告会を、スポルティバジャパンさんで開催いたします。
プロジェクトリーダーの花谷を含めたメンバー全員での遠征報告とトークセッションを行います。募集要項は下記の通りです。
日時:2024年1月29日(月)19時00分~21時00分
場所:スポルティバジャパン
住所:〒110-0014 東京都台東区北上野2-21-7
参加費は無料です。
複数人で申し込まれる際も、必ず各個人ごとにご応募ください。
人数に上限(30人)がございますので、上限人数まで達した場合は抽選とさせて頂きます。抽選結果は、締め切り後即日メールにてご連絡させて頂きます。
応募締め切り: 2024年 1月 22日 (月) 18時00分
お申し込みは下記のフォームからお願いします。
プロフィールにもリンク記載しております。
皆様からのご応募お待ちしております!!
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2024/01/04

【情報】チベット方面に行く人はヒ素汚染に要注意

 へぇ~という情報を友人からもらいました。

ヒ素情報。

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「南アジアのヒ素汚染は、ヒマラヤ山脈を源流にガンジス河・インダス河・ブラマプトラ河といった大河の中下流域で、近代化による水需要の拡大に伴い、浅井戸を掘った地下水から自然由来のヒ素成分が溶け出し発覚したという、日本の鉱工業と異なるタイプの汚染であることがわかります。」

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https://www.ne.jp/asahi/institute/association/doc/doc-parts/16/165_5.html

ヒマラヤ行く人は気を付けてくださいね。

山をやっている人って、世界史の中の日本とか、国際情勢とか、無関心ですよねぇ?

それって、自分の能力を誇示することしか、興味がないって意味かなぁと思ったりもするんですが、違うんですかね?


2023/10/29

【映画】『ポーター』を観ました

アマゾンで、ヒマラヤのポーター職にアメリカ人青年がチャレンジする話を観ました…

 https://amzn.to/3tTcqS3

予想通り、恵まれた先進国の登山者たちが、恵まれないヒマラヤの人々を搾取している話でした…

ヒマラヤ、今でも、極地法、みたいな登り方ですよねぇ…。

それを辞めて、自分の荷物は自分で持つ、に変えたらいいのに。

現地の人の収入減になるんだよ…という言い訳は、自分が一日働かされた場合に請求したいと思うだけの金額を支払った場合にのみ、成立する。

ただ経済格差で向こうの賃金のほうが安いっていう以上に、タダ働きさせる、っていうのが、ポーターという仕組みでした。

アメリカにいる頃、運転免許取得のために、路上に出るのに、誰かに同乗してもらわざるを得ず、個人で人を雇ったのですが…その時、20歳の私がやったのは、その方に米国の平均時給をお支払いすることでした。

それでも破格の好待遇だったので、相手は飛びついてきました。

相手の弱みに付け込まない、ってそういうことを言うのですよ?

ヒマラヤ登山は、先進国の側が、相手国の事情に”甘えて”、自己責任を取らずに名誉だけを得て楽しむという活動でした…

そんなものを美化して喜んでいないで、暇があるなら、日本の山を整備でもしたらいいんでは?


2023/01/07

横山勝丘さんのK7報告 (ヒマラヤ503号)

 ■ 機関紙ヒマラヤを送ってもらった

どういうわけか、機関紙ヒマラヤを送ってあげますという案内が回ったきた。

普段は全然、自分と関係なーい!とスルーするのだが、横山勝丘さんの報告だったので読みたくなり、取り寄せて見た。

 結果、やっぱり取り寄せて見て良かったな~と思った。私が思っていた、

”現代のトップクラスのクライミングっていうものは、標高5000~6000mにマルチピッチのミックスクライミングを持っていく時代ですよ!”

っていうのは、合っているという確認になったからだ。いい加減なことを流布していなくて良かったです。

■ 情報ピックアップ

・期間:42日間

・ベースキャンプでは19日間

・高度順応は4日かけて、標高5900mまで

・シットスタート (下部の6ピッチをフィックス)

・登頂向けの日数は6日

・5500mに快適なビバーク(初日)

・複雑な懸垂下降

・3日目は5.10程度

・ジャパニーズクーロワールは巻く

・既存ルートに合流(1984年東大隊)

K7南西稜は、未知というよりレッドポイント…ラインをつなげるという行為

・登るラインは、自分の目で見て心で感じて決定するもの

・氷柱ズドン デリケートかつパワフルな登り 3ピッチ

・悪天候(雪)で判断、天気予報チェックで確信で下降…

・K7南西稜、いずれ誰かが終わらせなければならないビックプロジェクトだ



■ 感想

アイスのマルチピッチやミックスのマルチピッチに行っていて、良かったなぁと思いました。

昇天の記録 https://iceclmb.blogspot.com/2019/02/syouten-arafuneyama.html

現代のクライマーは、俺って登れる!って思っても、どこを目指せばいいのか?よく分からないがために、とりあえず、地元で有名どころ、そこを登ればスゴイ!と言われることができるルート、とか、分かりやすくヨセミテ、とか目指すようなのですが…、そんな既存路線はさっさとすっ飛ばして、現代の挑戦と言われれているものは何なのか?ちゃんと研究して、それを引き継いでほしいものです。ホント。

そのために必要なのは、

 ヒマラヤで、今まだ、レッドポイントされていない尾根を捜す

って行為かもしれません。

今回、K7の登山の様子を聞いて思いましたが、私が受けたアイスやミックスのトレーニングと同じようなのの、若い男性バージョンがあれば、若くて生きのいい男性クライマーはヒマラヤにチャレンジしたらいいのではないでしょうかね?

装備で気が付いたのは、ドラツーの定番のフルートブートを履いている写真が載っていたことです。私も持っていますが、ドライをやる設備がないので、九州ではとんと出番がないです…。

アックスは何を使っているのかよく分からなかった…装備表は載っていなかった。

クラック×バーチカルアイス

という路線は、ヒマラヤ攻略のトレーニングとしては適切であるように思いました。九州でやるにはどっちも不利なのですが…。

写真で見ると、K7のギザギザリッジは、でっかい前穂北尾根に見えたのでした(笑)。

■ 参考

カプセルスタイルとは? http://lance2.net/tozan/z176.html 

鳴海玄希ガイド https://genkinarumi.com/



2022/12/22

読了 『アート・オブ・フリーダム』 これ一冊でヒマラヤ概要が理解できる

 ■ ヒマラヤの価値ある登山とは何か?が理解できる本

この本は、クルティカの評伝(他者が伝聞で人物を描いたもの)なのですが、ポーランドのヒマラヤ黄金時代や、クルティカ本人のアルパインの考え方、スタイルへのこだわり、思想などもさることながら、

何がヒマラヤにおいて価値がある登山なのか?

という一般山やには、なんか意味が分からないミステリーになっている部分を明らかにしてくれる本です。

たとえば、大体のヒマラヤの商業登山…公募の登山…は、ただユマールで上がるだけで、どうも、足を前に出す体力だけしかイラナイみたいで、そんなのに何百万も出したいと思います?

よっぽど名誉に飢えていない限り、思わないですよねぇ? 高所遠足、と国内でも揶揄されるくらいだし…。

しかし、聞こえてくるのはそういう山ばかり…お誘いが来るのもそういう山ばかり…(と言っても、そういうのじゃない本格的なのが来ても、能力的に困るんですけど…)みたいなときに、やだな~登山の王道がない山、と思ったら…この本を読むといいです。そうよね~!と思うことができる。

例えば、ギリギリボーイズの皆さんや平出和也さんらなど、ごく少数のきちんとしたクライマーは、どうも楽しいヒマラヤの登攀をやっているみたいだし、それはどういう系譜なのかな?と思うと思いますが…この本を読むと、大体、価値ある登山の意味が明らかになります。

メスナーが包囲法で登ろうとしていることが描かれていたり、トランゴタワーをアメリカのヨセミテクライマーにフリーで登れ、と言ったり、ガッシャブルムⅣ峰のほうが、他の〇峰より、難しいこととか…、そういえば前穂北尾根も、2峰とか楽勝でしたよね… 登山許可をどう取ってきたのか?など…ちょっとした豆知識的なことも分かりますし。

クルティカの登山の足跡を追うように描かれているので、読みやすいです。

https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AB_%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81

晩年、下界のフリークライミングで、ルート開拓とかしているのも、成功したクライマーの王道って感じです。さすがで13Aを含むルートを開拓しています。ヒマラヤニストってフリーはイマイチなのかね?と思っていたら、すごい人はどっち向いてもすごいのみたいでした。

■ 成功したクライマー 山で散る?

山で亡くなる人が余りに多いので、山で散る…がクライマーの成功した生き方なのか?と思ってしまいそうになりますが、そうではない、山でも成功し、人としての成熟としても成功した人生とは、どういうものなのか?ということについて、一つの例を提示している点も興味深いです。

ただ山男は結婚生活はどうもお留守みたいなんですが…。昨今、若いアルパインクライマーはみなさん、家庭を持っており、ほほえましいなぁと、見ていて思っていたりしたのですが、そうれは他人の目からの感想で、自分が奥さんの立場だったら、サイテーの旦那、かもしれません(笑)。クルティカも2度も離婚しています…家庭を顧みない、ということらしい…。

 男性クライマーの皆さんは気を付けましょう(笑)。

 

■ アルパインスタイル、

というスタイルでは、極地法みたいな大勢で登る山はしないのが、最近は忘れ去られているというか… シェルパに工作すべてお任せ、登る人はお金を出して、登らせてもらうだけ、みたいな山になってしまうと悲しいですが、そういう山ではない少人数で、マルチピッチを登る山のスタイルが描かれています。

当時でも、クライマーではなく、トレッカーもいたみたいです。ですよね、海外に行くと、ヒマラヤをトレッキングしてきました…という若い人には、結構良く会います。日本では、なんだかヒマラヤって年を取ってから行くところみたいですけど…。それどころか、登山自体がおじいさん・おばあさんの趣味なのだと大阪OL時代はずっと思っていました。

■ 女性パワー

この本の著者ですが、女性の山岳ジャーナリストです。また、翻訳者も女性。そして、谷口けいさんの言葉が、数か所、箇所引用されています。なんだか、女性パワーを感じます。

ヒマラヤは女性クライマーの活躍もあったエリアですよね。一人友人を思い出しつつ、彼女は元気かな~と思いました。滑落で怪我をしたのち、それから連絡が途絶えてしまっていますが…。

■ 日本の若いクライマー頑張ってほしいなぁ

最後、アマゾンのコメント欄にけんじり君のコメントが出ていました。彼もいい山をする人だったと思いますが…日本のバリエーションルートで小さくまとまっていないで、若い男性はヒマラヤの大きな壁を目指したらいいのかもしれません。まだまだ、未踏の壁はあるのではないでしょうか…。

まぁ、世界的に、冒険は含まれない、スポートルートのほうが流行中のような気がしますが…。

10代後半とか、20代前半の若者に是非読んでもらい、次世代のヒマラヤ、アルパインクライマーに育ってもらいたいなーと思う本でした。

体力一点豪華主義登山とか、グレード一点豪華主義とか、競争主義で、ワールドカップのコンペで勝つのに四苦八苦している場合ではない!って感じです。

人生を楽しまないと、あっという間に年を取って、どこを登る能力もなくなってしまいそうです(笑)。



2022/12/19

ネパール本とヒマラヤ 普通の人も冒険を楽しめる時代

■ 『ネパールトレッキング』、『海外トレッキング』、『トレッカーのためのネパール学』

の3冊を読んでも、誰でも行けそうにしか見えませんね… どの本も肝心の、

標高差、距離 について言及がないので、山の基本的な体力度が不明。

誰かが行った感想での内容など、天候次第でどうにでも変わるものですが、そんなことも、労山が出しているガイドブックにすら書いていないので、日本人的というか、情緒的というか、自己責任ではなく、みんなが行けるなら行けるだろう、とか、61歳で行ったなら行けるだろうとか、そんな”同調”による理解の仕方になってしまわざるを得ない書き方されています。

■ 行けさえすれば、歩くだけでいい的な

海外への憧れが行き過ぎて、結局、行っただけで価値ある、みたいな感じですが…。以前ツェルマットに行った山やが一か月パートナーが見つからず観光だけで帰った記録を見ましたが、登頂の計画がない山とか日本人だけでつるんで、現地の人の知識がない旅とか、そんなのを世界のアチコチでやっている感じですね。

日本人のネックは、自国主義、なのでは?と思います。台湾程度でも海外の人と登ってきたので、みんな行ったらいいですよ。

実は、クライミングを知る前に、出張で一杯海外行ったんですが、行くだけでも意味があるという時期は、あっという間に過ぎてしまい、えー、またメルボルン行くの?めんどくさいなー、オンラインではダメなの?みたいな路線になってしまっているんだけどなぁ…

前に仕事でバンコク行ったはいいけど、訪問先が見つかるまで、数日ホテルから延々と電話かけるだけで、これじゃ、全然日本から国際電話かけるのと変わらないじゃないか…と思ったりしたんですよねぇ… まぁ、日本より電話代安いけど。

というようなことになっているんだろうなぁ…という、ネパール予習。

■花谷さんの見解

 花谷さんのK2の冬季初登攀に対する動画がありました。

 

■ 昔の偉人 

今クルトの『K2 夏の嵐』も読んでいますが、ノンフィクションではなく、ほとんど文学作品的な書き方なので、だから、さっさと山の話しろよ、みたいな感じになってしまい、読むのが苦痛です。

https://bookmeter.com/books/50634

海外の知識人と言われる人たちは、まぁ大体、個人史としてこういう書き方するので、伝統的書き方ではあるけど、日本人が書き手ならば、プライベートなことは色々省いて書くでしょうから、海外の偉人?の記録は、脚色というか、実際の客観的なデータによる困難度を読み取るよりも、主観にかなり偏っています。

だって、結局のところ、今、K2ですら、商業登山に染まり、登頂者数過去最多とか言われており、なんだかな~ですよね…。 

もちろん、現在、手垢まみれになってしまっても、そうでなかった過去の人たちの、偉業や困難が、軽くなるということではないのですが…。

それでも、ミステリーの薄皮は、はがれているよな~。 憧れ、は生まれないですね。

あれ?ということは、憧れは無知から生まれるんですかね…

■ 『山と人 百話』 松尾良彦

https://amzn.to/3W0qUIV

こちらを読んだら、すごいのは、新貝さんではなく、戸高さんのほうがうんとK2では偉いカモ?

新貝さん → 組織・人脈
戸高さん→ K2 無酸素・単独
 

どう考えても 無酸素・単独の人の方がすごいよなぁ…戸高さんは、山梨で自然学校をされているそうです。

https://masa-fos.com/

■ オンサイトとレッドポイント

たぶん、私が思うには、最近の若い人は、レッドポイントグレードを伸ばすことだけ考えており、オンサイトグレードがアルパインでは自分のグレードだということをあんまり意識していないのではないかと思います。

グレードの中身ってことです。オンサイト(つまり、いつでも落ちないで登れる)っていう風にならないと、行ける行けないの判断の目安として使えないです。

いくら人工壁や外岩ショートで5.12RPでも、いざ山の中、つまり本番で、10cくらいで2時間半もかかっていたら、日が暮れる…です。

逆にルートへのグレーディングでは、日本の山の5.9には、本当の5.9~5.12まで含まれるので、正直、あんまり目安としては使えないです。

例えば、米澤さんの岩場はグレードが辛いので、5.12RPレベルの人が、10bで落ちていました。このように、岩場に付与されているグレードは適正でない、という問題が事故の原因になるのは想像に難くないでしょう。

そして、その結果、何が起こっているか?というと、誰か岩場をよく知っている師匠がいないと、勝手に自己判断で登るというのは、リスクがあるということです。

つまり、非・自立。

トポとパートナーさえあれば登れる、という状態には、たとえクライマー本人に十分スキルがあっても到達できないので、これは、環境の問題で、クライマーの問題ではありません。

なんせ日本の岩場にセラックがあるわけではないのですから。たかだかクラッギングなのですから。

同じことはヒマラヤにも言えるようです。

 花谷さんのヒマラヤキャンプ。これを見るとヒマラヤが現代では、丹沢とか八ヶ岳レベルにミニ冒険になったことが見て取れます。きちんとリスク管理ができたら、超人レベルのフィジカルではなくても、ちょっと一般の人より体力があるよ、くらいの山やでも、手がも届く冒険になったのではないか?と思えます。

こんなので、国家の名誉、を掲げていたら、そのほうが滑稽ですよね… 一方、本当に冒険した、と言えるのは、このような山なのではないでしょうかね? 

ちなみに、私が会で行った真砂尾根などは、このような山に近いと思いました。判断がいるということです。

2022/12/14

ヒマラヤの6千メートル峰で、BCからの標高差1000メートルくらい=1日で登頂し下山できる

■アドバイスを貰いました

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ヒマラヤの6千メートル峰で、BCからの標高差1000メートルくらいなら1日で登頂し、下山できる

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だろうなぁと思っていました。推理の通りであっていました。

■ 私が上記の推測を持っていたのは、こちらの山屋さんの記録を知っていたからです

 http://kokuryoukai.sakura.ne.jp/2-2-1-4.html

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現役の竹下君が登頂を成し遂げたのは、若さの勝利である。
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今回の遠征に参加して、私の持っていたヒマラヤ登山のイメージが、現実の物とはずいぶん違っているのを実感した。私たちの隊が、年長者によって構成されていた事より、全てシェルパにお膳立てを整えてもらい、その後をついて登るという結果になったのは、仕方の無い面があろう。こうなると、日本での積雪期登攀の経験など、意味を成さなくなってくる。特別困難なルートを目指すのでは無く、ただ、ピークに立つだけならば、

 歩き続ける体力のみが問題となる時代

に入ったのだろうと思う。今はやりの公募隊の内容は、その様な物ではないのだろうか。 

ーーーーーーーーーーー 赤字当方

つまり、若くて体力があり歩ければ、登山技術なんてゼロでも行けるという意味です。

高所遠足、とはこのような山ですね。 

■ 登山技術ゼロだった学生山や

以前アコンカグアに大学山岳部時代に最年少で登頂した人が、パートナー候補で来てくれましたが、岩場に行くのにトポも調べないし、地図読みの読図も出来ないし、登山計画自体が立てられないし、天候判断もできず、とにかく行く!という強い意志のみ…。ホワイトアウトしてもツッコむ…という方だったので、大学山岳部で山を教わると、

山=体力

以外は何も教わらないだな~と思ったことを思い出しました。もちろん、あげれるときに体力を上げておくというのはいいことなんですが、そのあと、知識を得る時期が来ても、その気にならないみたいです。

■ 例

この方は私がハンギングビレイをしていると、

「よくこんな支点にぶら下がっていられますね、怖くないですか?」

と聞いてきたのです…。え~?! 

 ビレイステーションはパーティ全体の最後の砦、なのに…、

ビレイステーションが怖かったら、リードなんてできません。

全然分かっていないので、ガックシしたのでした。しかも、

 岩場=恋愛対象を物色する場

ずっと憧れの男性の話しかしないので、”こりゃ山は、恋人づくりのついでだ”と思ったんでした。

別に悪いわけではないですけど、私は既婚者だし、山で恋愛する気は毛頭なく、山では山の話がしたくて、恋話は、普段でも超興味ないタイプなんですよね。きっと大学山岳会って男女の出会い系なんでしょう。 まぁ、若い時は誰でもそういう時期があるのですから、いいのですが。

■ ヒマラヤお買い得化 = 誰でも行ける化 という推察ができた経験

山梨時代に、 私はカモシカで、金峰~雲取~鳩ノ巣のロングルートを歩きたかったのですが、会にはそんな体力勝負の山したい年齢の人がもういなかったんです…それで、ある時、超有名なガイドで、山田さんという方がそのルートを募集されていたのです… それで、おお!これは渡りに船と思い、ガイド料払いました…。

ところが!

金峰山から鳩ノ巣までの縦走をカモシカ山行と題売って、ガイドは、ぜんぜん歩く気ゼロ。

縦走初めの金峰山荘で、何と小屋番とダべリングで時間をエライ無駄に使っていました…。

もう、この時点でやる気あんのか?と思った。全く歩く気ゼロだと分かりました。このルートは、エスケープ豊富だからです。

それでどうも会話を聞いていると、縦走を集客手段としたヒマラヤ山行募集の会だったみたいなんです。私はヒマラヤに行きたくて参加したわけでなく、誰もカモシカに付き合ってくれる人がいないから行っただけですが、聞いていたらヒマラヤの前座って話でした。

こんなトロトロペースでしか歩けなくても、その参加者の女性たちが、ヒマラヤ行けるなら、私はすでに行けると、その時、思いました…。

ガイドさんは、お客のお金で自分がヒマラヤに行けるから連れて行ってるだけでしょう…。というので、その時は場の雰囲気を乱さないようにと思い、仮病を使い、雲取で山梨側に下山させてもらいました。

本当のことを言ったら、皆がワイワイと行きたがっているヒマラヤ未踏峰を馬鹿にすることになるからです。それに青梅線沿線のエスケープで下ろされでもしたら、山梨の人は最悪です。ただでさえルート貫徹できないのに、電車代大損です。

これで2015年とかでしょうかね…? 

こちらは、女性がひとりでタサルツェに挑んでいる記録ですが…

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ネパール観光省は今年最後のプレゼントとして8000m峰の残る5つをオープンした。

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とあります。

要するにネパール政府は、観光収入目的で、登頂の価値もない無名ピークでも何でも、登れる許可を出しつつある、という話です。

日本の山だって、登山地図を見れば、名前の無いピークそれこそ何万とありますよね? それらだって、誰かが踏んでいるとは思いますが、誰も発表していなかったら、発表すれば、

未踏峰の初登頂

です(笑)。 なぜ、誰も名前を付けて発表してないのか?その価値がないからでしょう…

一般に登山史を勉強すると、ヒマラヤ時代で大体の重要なピークはすでに踏まれていることが、普通の知性の人でも分かります。その後は、登山の価値は、初登頂から、困難度へシフトしました。なので、今残っているのは、落穂ひろいの山、ということは誰でも知っています。

 今頃ハイキングパーミットでオープンされるピークって、つまり、女性一人でも、行ってみようか、というようなピークってことですよね?

そんなところに何十万も払う気には到底なれないワタシです。そんなことをするには、知恵がつきすぎました(笑)。まったく価値を感じられません。

なにせ、K2ですら、昨今、エベレスト化して、商業登山で誰でも登れる山、に成り下がってしまっています。 (K2 過去最多のニュース

たったの97万円で買えるなら、お買い得なのかもしれませんね(笑)?

■ 人生に一度は未踏峰を…?

山梨での話ですが、中国の未踏峰に山梨全体で、みんな行っていて、みな、あれで満足して、その後は、自分の山のスタイル、をするようになったようでした。つまり、誰でも一度は、登山界の名誉、栄誉であるヒマラヤに足を踏み入れて、どのようなものか?分かっていないと、登山者として片手落ち、未完成のように感じるのではないでしょうか?

それはそれで悪いこととは思いません。 

でも、私はそうじゃないんです。

私は、38歳の遅いスタートです。最初から、登山者としては遅いスタートだし、最初から、

 名誉なんて必要なく、堅実着実に自分の山を続ければいいだけ

なので…。みんなのように、

 ・一生に一度は未踏峰を踏む、とか、

 ・ロクスノに名前を残す、とか、

 ・コンペで優勝する、

っていう目標は、

  既製服の目標

のように思います。そもそも、女性は男性より、名より実を取るタイプ、が多いです。私には、名を上げる、モテる、ってモチベーションにはならないんです。

■ 福岡は、いまだにヘルンリ稜=40年前

一方福岡では、ヘルンリ稜にガイドなしで登ろうとしている若い男性を聞きました…

でも、師匠の青木さん、ヘルンリ稜は下山路だよ、って言ってたんですよね…。50ピッチくらいあるバリエーションを登ったそうです。

下山路なら、私が八ヶ岳の地獄谷で、ツルネ東陵~川俣尾根をしたのは、将来のバリエーションに向けて、退路を確保しておくためでした。ので、この若い人がヘルンリ稜を、というのは同じ意味なのかもしれませんが…。

北壁なら、ロープが出るきっちりしたバリエーションと思いますが、ヘルンリ稜で自慢になるか?というと?

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 マッターホルンヘルンリ稜は、ガイドの後を着いていく体力があれば登れたそうです。

彼はルーファイできません。ロープはつかわなかったそうです。3級以上の所は固定ロープあります。

ヘルンリ小屋から頂上までの標高差は約1200メートルです。現地ガイド登山では頂上まで、5時間がタイムリミットと聞いています。つまり5時間過ぎたら頂上間際でも下山開始となります。西黒尾根登山口から谷川岳頂上くらいです。1時間で240メートルくらい登ればいいわけです。(私は経済ペースで日本の山だったら、440m/H なのですが…)


しかしヘルンリ稜はバカにできません。今井道子さんとマッタ―ホルン北壁を登った若山美子さんが、後日遭難しています。

ツェルマットとシャモニの交通費は往復12000円です。シャモニで登って一ヶ月間の交通費が20000円なので、私はマッタ―ホルンは行く気がなかったです。
 

若い人が日本で11前半が登れて、わざわざヘルンリ稜を登りに行くって私には理解できません。どうせ行くなら北壁でしょう。
 

登山として40年前でも遅れていると思ったのですが、相変わらず進歩していません。

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私もスイスだったら、登攀でないと行く気になれないというか、下見なら別ですが…。そもそも、スイスって滞在費高そうで、遠慮したいかもしれません。 

福岡には、まだパタゴニア時代は来ていないんだな~と思いました。山梨のトップクライマーはみなパタゴニアを目指していたからです。

馬目さんに聞いたら、大学生くらいの人がステップアップで行く場としては

ルース氷河

が候補に挙がるそうでした。

九州では、クライミングのボルト知識は40年前で停止していたので、同じように、登山史のヨーロッパアルプス時代にまだいるのかもしれません。

そして、悲しきかな、そのこと自体に気が付けていないかもしれません。

■  修道院には興味があります

ネパールは、私の家に泊って行ったチベット僧のターパさんが修行した修道院があり、そこにはちょっと興味があります。ダライ・ラマが、教えるチベット仏教の出家者が修行する場所です。

 

それは、私が、

 まだ発展していない国で、古くからの生活を経験すること、

に興味があるからです。山をやるようになり、

  現代文明が、人類にとっては天に唾するような行為である

ということを、登るたびに感じるようになりました。しかし、人類として、

 エコロジー意識を高める、

以外に、どのような自然と調和した生き方が選択できるのか?分からないでいるからです。

出家というのは、人の施しだけで生きるものなので、環境負荷ゼロですから、一つの解であるので、それで興味があるのです。

登るほうは、別に私は名誉を求めていないので、普通のトレッキングで、瞑想的に周辺を歩ければ、私には十分な気がしました。それより長く滞在して、まだ文明が浸透していない場所での、素朴な人々の生き方、あり方、から学びたいです。

■ 海外=目がハートマーク 

一般論ですが、団塊の世代の年配の人は、海外ってだけで、すごくステータスになり、どうだ!感というか、満足するみたいなのですが、私は実は、

アメリカに自力で2年自活しながら、生活した

ことがあり、その頃、海外へ対する日本人が普通に持っているコンプレックスみたいなものは、すっかりなくなってしまいました。恋人は金髪碧眼のアメリカ人でしたし。

実は、私は日本で本格的という形容詞が付く登山をスタートする前のOL時代に、普通にヨセミテも行ったし、オーストラリアの山も登ったんです。

西洋の現代の若い人は、普通に国立公園に、運動靴で登っています。以前、西穂に上高地から登ったドイツ人が、運動靴&ジーパンでしたが、そんな感じで、力まないです。

日本の団塊世代、年配の人は、なんだか、海外ってだけで、別の値札みたいな感覚ですよね。それは、世代の惑業苦ですので、私の世代には、全然ないというか…。昔ほど今は海外旅行は高くないです。

仕事でも、うんざりするほど行きましたしね…。海外出張自体が仕事なので、行くとなったら1週間くらいしか準備時間がなくても行きますし、観光地ではなく、普通の人は行かないようなところです…。現地で通訳とタクシー丸1日を雇います。それで大臣にあったりもしたんですよね…。帰りの飛行機でTIME誌を見たら、表紙にあってきたところの大臣が載っていました。それであの人大臣だったのか、と気が付いた程度の話です。28歳の女がそんなことをやっていたんですが、私だけでなく同僚もそうです。

観光地は行けませんが、そもそも観光地自体が好きでないかもしれない…。

ということなので、岩崎師匠がいう、地球を遠足、は私にはそこまで魅力がないのです。

…というか、もうやった、って感じです。登山に来る前に。

それは日本の取り巻きごと、つまり、日本を海外に持っていくって話でしょう…。

大事なことは、ご縁、をつないでいく旅であることだ、と思っています。つながり、と言ってもいいかもしれません。

現代は、すでに 地球市民感覚時代 です。日本国を海外に持っていく、のではなく。

もし私に、97万円の余分なお金があるのなら、現代アメリカで馬車生活を続けているアーミッシュコミュニティの視察に参加したいです。

 

2022/12/06

ヒマラヤには興味がないんだけどなぁ…

 ■ 高所登山 は雪山とは違うしなぁ…

昨日ちょっと、山の人と飲む機会があったのですが…

雪の山が好き=ヒマラヤ

みたいな公式が、年配の山屋さんの頭の中にあるのではないかということが分かりました。そういう先入観がありますね…。

私、ぜんぜんヒマラヤ登りたいと思っていないです。だから知りたいとも思っていない。

こういう記事で、誤解を生んだのかもしれん。

https://allnevery.blogspot.com/2020/03/isao-shinkai.html

山の偉人はリスペクトしてはいますが、別に”行きたい!”とかないですから…。

高所登山は、高所、が好きな人が行くもので、雪、が好きかどうか?とは関係がない。

■ 空気薄い=心肺機能

2400mで生活したことがありますが、しばらく生活していると空気の薄さになれて、別に普通に早く歩けるようになります。ので、後立山縦走した時は、みんなをゴボウ抜きしたんですが、あれって、みんなに強いねーって感心されましたが、何のことはない、ただの

空気薄いのに慣れた成果

でした。また今行ったら、あんなにサクサクとは歩けないんじゃないですかね。

■ 雪

ヒマラヤって、水分も少なそうなので、あんまり雪自体も多くなさそうだし、傾斜的にとがっていると、登攀になるし、富士山と同じで、登る山じゃなくて、見る山ではないか?と個人的には思っています。

その山に滞在して快適な山、というわけではないということです。

まぁ、日本の雪山が滞在快適か?と言われると、いや違う、とは思いますが…八ヶ岳くらいでも、まぁ寒いので、暮らすには向かないですが…

しかも、小さいですしねぇ…スケールっていうのは、不満が残る面ですが、山に日帰りもしくは短期宿泊で行くというのなら、快適性は下界の方が高いのだし、下界に近い=山が小さい、とならざるを得ないしなぁ…

神さまだって、注文に答えられない。

■ 遠くの山に行かなくても、現在の生活を充実させることが大事

別に行ける人は行ったらいいですが、無理して、お金を貯めて、行きたくもない山に付き合う、という羽目に陥らないように要注意です。

ヒマラヤ、という言葉には、それだけ年配の人にとっては、重みがあり、煩悩や執着でありそうです。

普通の人でも、アンナプルナサーキット、など、ただ歩くだけで、登山のトレーニングもリスク管理も大して要りません。

普通に農業していて、歩いてきた、って人、ヒッピーの人、一杯、知っています。

私は海外好きなので、仏教史跡も興味がありますが、旅というのは、同じ趣味のバレエの人とパリに行く、程度でも、同行はかなり難しいものです。

一般にアルパインクライミングが、山岳会に属したことがある人ならば、同行可能なのは、

山やとしての行動の順序がかなり厳密に決まっている

からです。

例えば、テント泊していて朝起きたら、

 A シュラフを畳む

 B 化粧する

で、普通は、Aです。下界では、Aでも、Bでも、別に本人の自由にすれば、ですが、山で、Bは、かなり異質な行動、ってことになります。ま、厳しくない山では、好きにすればいいんですけどね。

普通は山頂に立ちたい時間から逆算して、今何をしているべきか?というのが自動的に計算出来てしまうので、そういう行動をとると、誰に言われなくても、普通に湯を沸かし始めます。なんのため?そりゃ朝ごはんとサーモスに湯を入れるためですよ…

というので、山を登っている限り、行動に、ちぐはぐ が生まれないのが、山やの行動ですが、

だと Aさんは、〇〇を見たい、Bさんは××をみたい とテンデバラバラになります。

一人一人が勝手に行動できる人だといいですが、一人がダメな人だと? ついてきてほしい、ついて行きたい、ついてこい、と、どれになっても、どっちかがストレス。

好きな行動を今こそしたい、っていうのが旅路ですから、どっちも譲りたくないのが当然になりますが、そうなると? 一人で行動できないお子様タイプの人は重荷になってしまうのです。

二人とも大人タイプだと?今度は一緒に行く理由がない、ということに。一人で行くのが気楽で楽しめるということになります。

私はパリの時は、シャンゼリゼ通りには興味がなく、クリニャンクールには行きたかったのですが、シャンゼリゼ道り派の人が独り歩き出来ない人なので、○○時に××で集合、っていうのができない…というので、困った羽目になりました。

そんなこんなで、ヒマラヤっていうのは、別に山やでなくても、普通に歩けます。となると、自分で好きな時に好きなところに行くのが良く、同行者は現地調達くらいで、いいくらいなものです。よほど、一緒の場所に行く目的がある、というのではない限り。

というので、ヒマラヤって同行者いなくてもみな行けばいいのに…って思っています。

挑戦する山って、挑戦しない山を知らないでも行けるんですかね?

そこは、かなりな謎ですね… 八ヶ岳程度だって、いきなり赤岳から登るってありえないですよ。山岳会に入ってOKレベルが赤岳ノーザイルですけど、普通の人は、そのレベルに行くまで、山に通って山になれないと、いきなり行けば遭難します。つまり、挑戦しない山は必要です。

ヒマラヤも同じで、すでにヒマラヤの挑戦しない山に一人で行っていて、次は多少挑戦する山もしたいから、というようなレベル感の揃った人を誘わないと。

行ったことがない人を誘っても、その人は連れて行ったところで、自分が行きたいという気持がないわけですから… 親が子供を旅行に連れ出しても、子供は感謝しない、のと同じことになるかも。



2021/07/14

ヒマラヤの山岳史が過去20年間進化していないことについて…

■ ヒマラヤ史

山野井さんのヒマラヤの記事を読んで、そうなのかぁ…と思った。

第三回

http://www.switch-pub.co.jp/yamanoi_coyote_interview_3_special/?fbclid=IwAR1WQMUnQfzlE3xtSN7w_ieUGiFFYvkAknaahX1vpoh6VRmgz4L_fAvpJ04

第二回

http://www.switch-pub.co.jp/yamanoi_coyote_interview_2_special/

第一回

http://www.switch-pub.co.jp/yamanoi_coyote_interview_1_special/

とはいえ、どんなメディアにこれが載っているか?ということが意味深い…。

■ サブカル系文系雑誌

本来、文登研の『登山研修』にでも載せるべき記事だが…、残念というか、世相を表しているというか、サブカル系の文系雑誌に載っている…。

血の気の多いイケイケ男子がいるとしたら…というか私が知る限り周囲の男性クライマーはみんなそういう体育会系だったが…、最も手に取ることがなさそうな雑誌である。

…男性社会の間では、”文系男子”と”体育会系男子”の亀裂は、女子のそれより深い。

男らしさの根幹…自分の存在のアイデンティティの根拠のところ…で、違う発想をしているせいだろう。互いにいがみ合うというか、否定しあっている相克の関係性だ。

女子にはそれはないので、女性の目からは、にわかには分かりづらいのだが…。

ヒマラヤで命を賭したアルパインスタイルの山(つまり、厳冬期のマイナス〇〇度という山で、しかも極地法ではなく、少人数や悪くすると、ソロ)という山をするのは…

 今、一体どれくらいの人が指向しているんだろうか?

■ ボルダー

ボルダーは、要するに、男性の体力燃焼のお気軽バージョン、とでもいうような行為という側面が強い。

高度経済成長期の父親不在の家庭が大多数になった日本で、ママボーイの男性が一般家庭においてすら増え、なおかつ肉体労働の必要のなくなった現代社会で、あふれ、余った、体力を気軽に燃焼できる、健全な場、という趣だ…。なにしろ、ジムなんかにいくより、タダ、だし。そこにはあんまり思想的な奥深いものはない。

(念のため言っておくと、まぁ、トップクラスの人ではなく、市民レベルの話で。ママボーイというのは、まぁ悪環境に耐えれない人がやるスタイルだからだ。例えば、岩場にいるのに、除菌シート持ってくるみたいなタイプ。冷暖房完備を望むタイプ)

アルパインクライミングの主たる舞台は、パタゴニアに移動したのかなぁ…と、祐介さんの記録などから、思っていたんだが…。

ヒマラヤが終コンなのではなく、単に、ママボーイが増えて、ヒマラヤ的環境に耐えれない、耐える価値を見出せないってだけなのかもしれない…。

山でも実は人材難、なのかなぁ…。