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2019/10/03

旅の清算

■ 旅の清算

今回の飛行機代 12932Yen 
宿泊代     14500Yen
現金での両替  15000Yen分 (残り10000KRW)@1026.00 
食事や行動食などのクレジットカード支払い 
40000KRW 松茸ご飯
5200KRW 行動食
8300KRW 焼酎と韓国のり
11000KRW ハンドクリーム
15000KRW サムゲタン

ということで、約5万円行かない程度でした。飛行機と宿泊や交通費で3万円、その他の出費で2万円って行かないくらいです。

裏技は、おいしかったご飯のレシートを取っておいて、それを注文時に使うことです(笑)!

■ 行動メモ

22日 入国日 Bukhansan Uiまで
23日 近所を散策 おいしいサムゲタンの日&プルコギ
24日 トソンサ&Dulegilの日 8.5㎞ 冷麺
25日 お洗濯&お昼寝 お見送り ビビンバ レスト日 
26日 城壁散策  プルコギ&冷麺 レスト日
27日 シュイナードB サウナ、小料理屋 喧嘩
28日 オモニに会いに白雲台へ アプローチも歩きで下山 地下鉄で帰宅 ダイソー
29日 レスト ミョンドン&近所のDulegil
30日 北漢山国立公園 縦走 松茸ご飯&おしゃれカフェ
1日 散策&カフェ 帰国

一泊6万円に泊まったとしても、この充実感は得られなかったと思います。

今回、同行してくださった方々、ありがとうございました☆






     


2019/10/02

3度目のインスボン その⑩ 初AirB Buk-han Mt. Pine Tree Guest House

■ 初AirB

私は、CouchSurf.comで、ホストしています。外国の人を日本におもてなし中です。

でも、自分が行く側の時は、ずっと誰かと一緒にいるのはちょっと苦痛なので、どちらかというと、お金を払っても、行動の自由があるほうがいいかな、って感じです。

今回は、BukhansanUi駅近くで、宿を探しましたがないので、初AirBでした。

行って見たら、思っていた場所より、2駅先でしたが、再度事情が分かった上で、色々と宿泊先を探してみても、ここより良い宿泊はないだろうと思える良きロケーションでした。BukhanasanUi駅近くより静かで、少し上品なようです。

お部屋の中を紹介します。

これはお部屋へ入るためのロックを外すテンキーです。

マンション入り口は、オートロックで、別の暗証番号が必要です。

番号を伝えられるので、チェックイン時間を過ぎたら、勝手に入っていいことになっています。

逆に言えば、チェックイン時間前に行っても、お部屋の用意ができていないってことです。

チェックインは15時以降。チェックアウトは10時ですが、私はお願いして、11時半にしてもらいました。
 お台所は、一般的なワンルーム仕様。

洗濯機が組み込みです。アメリカでは一般的なタイプ。

日本ではミーレで買うと30万円くらいの高級品です。わたしも家をリモデルした時、本当は欲しかったんですよね。

組み込みにできると色々とスッキリしますので。

これは乾燥機はついていないタイプだったので、部屋で干すのが大変でした。

お部屋がそもそも小さいので!

あと、食器類は最低限が揃っています。コップは3つあったけど、マグカップが一つ足りなかった。自分のを持って行くべきでした。、

 シャワールームは、アメリカンスタイルです。

つまり、バストイレが一緒でシャワーってことです。

アメリカの人はバスタブ要らない人が多い。

シャワーヘッドの切り替えを、そのままにすると?手を洗うつもりで、シャワーから水が出て、ずぶぬれになります~



メディシンボックスの中に、タオルとシャンプー、ドライヤーがしまってありました。

一度、バスルームの電球が切れたのですが、すぐに替えに来てくれました。














お部屋はこのように狭いですが…とりあえず、登攀している分には十分。



 要らないけど、テレビもあった。よかったのは、携帯の充電コードが備え付けだったことです。

今回は、夜は一緒にトランプで遊んでもらおう~と思ってトランプも持って行ったのですが(笑)、遊んでもらうためには、居間、が必要で、居間がないので…

食事も、ここで3人が食べるのは考えにくい狭さでした(笑)。まぁ夜は外だし、朝は軽く食べるか外だし、昼は行動食なので、問題なし。

自炊をきっちりしたい人はダメかもしれません。

あと、ワンルームで窓が一つなので、風通しと開放感はイマイチですので、独房って気分になってしまうかもしれません。

でも、ここをベースに歩き回るには、荷物を置けて、夜は寝れて、体を清潔に保てるというのが、ポイントなので、そこはきっちり抑えてあります。

基本的な観光パンフレットも一杯置いてありました。

リンクはこちらです。https://www.airbnb.ca/rooms/25699559

私たちは、202号室でしたが、102号室は、お布団一枚の部屋みたいです。個室派の人は、3400円だったら、3人で割らなくても、個室でのんびりしたいかもですよね。

ちなみに同行者はベットの質が気に入らなかったのかな?と思いました。もっとシティホテルのようなスプリングが効いたベッドの快適性を求めるとしたら…というので、探してみましたが、近所ではスユ駅が最寄りの町です。

スユ駅で一度緊急避難的に宿泊したことがありましたが、お食事が大変だったんですよね。繁華街で客引きが多く、みんな居酒屋で飲んでる感じで、ちゃんとした健康的なお食事+晩酌って感じではなかった…。コンビニにもあまり軽食が置いてなかったんです。

新しい地下鉄のBukhansanUi線では、4.19記念公園駅の近くで、Hotel Rich Diamondがありますが、一泊9000円近くと高額です。10日いたら?9万円! 私たちは10日いて、一人1.45万円ほどしか払っていません。それでも、一般的な賃貸オーナーからすると、かなり実入りが良いビジネスと思います。10日で4.5万なら、20日埋まれば、9万円で、一般的な賃料より高い。稼働率次第と思いますが。

https://www.agoda.com/ja-jp/rich-diamond-hotel/hotel/seoul-kr.html?cid=1792549

ほとんどいないお部屋に快適性を求めるのも価値観ではありますが…今回は、とても良い印象をもったAirBでした。清潔でした。ダニには1、2か所食われましたが、すぐに自分でベッドリネンを洗濯しなおしました。

色々な人が泊まるので、清潔さに一面の不行き届きが出るのは仕方ないかもですが、一般的な家庭と同等にはきれいです。ホテル並みの清潔さはないですが、ホテルがそもそも過剰サービスと私は感じています。(インターコンチネンタルに一か月泊まったことがありますが、毎日ベッドメーキングしてくれるより、プライバシーがありがたいナ~と思いました。あと電子レンジがついているとお料理ができて助かります。そこ、あまりレストランが充実していない町だったので)


3度目のインスボン その⑨ 北漢山国立公園の縦走

■ 縦走

さて、縦走するとなれば、北上するか?南下するか?色々と考えることがあります。

うーむと地図を見て、考えた結果、登山口まで歩いていけることだし、北上することにしました。

最初にハイライトである、岩峰のピークを見るより、最後にフィナーレを飾るほうがかっこいいかなと思ったからです。

また、岩稜ルートがエキスパートコースと書いてあったので、もしこの膝で歩けないと判断した時は、近くにエスケープがある、というのが良かったためです。トソンサに降りる道がエスケープが取れそうでした。

ので、北上に決定! もう、どっちのアプローチ(よくアルバイトと言われる)も、今回歩くの2度目で、偵察は、バッチリすぎるくらいバッチリです。

■ アカデミーハウスから大東門へ

ルートは、登りをアカデミーハウスから大東門、そこから、縦走路を行き、龍岩門。そこでエスケープするかどうかを決め、白雲台。あとは、白雲山荘経由で下山です。

行って見たら、なんということはない快適な縦走路で、時間も各ポイントまで10分とか30分で、日本だと完全に初級ルートでした。


 これが登山口のアカデミーハウス前です。


龍岩門から、トソンサに降りれるようです。この先は、エキスパートコース、とありましたが、ここから先が絶景エリアでした。
これが懸念のエキスパートコース…日本では手すりがついているようなところは、上級ではないです。誰にとってエキスパートコースかというと、60代の初心者おじさんやおばちゃんにとって、です。

日本では、18歳の男子にとって、という前提で登山道が作られているので、18歳男子で大学山岳部に入部したところ、という男子にとって、初級のところは、60代初心者にとっては、上級です!!

この写真は、ただ見るだけで登らない場所ですが、日本で上級コースを登っていたら、うっかり、こっちなのかな?と思って、行ってしまいそうです。日本では、このクラスは、鎖場です。でも、落ちれば、確実に転げ落ちます。


結局のところ、7:30登山口、8:30大東門、9:30白雲台入り口、みたいな時間しかかからず、もう超快適な道でした(笑)。なんだー。ビビッて損した。

もっとも難しい道は白雲台の直下の鎖場?手すりが出ているところです。

でも、この日は空いていたし、4級程度の登りなので、2度目でもあるので、いくら壊れた膝でも、手すりなしで登りました。もちろんですが、ストックはしまいます。

結局、白雲山荘に11時にはおりてしまい、アイスを食べて、持ってきた行動食は全部食べてしまいました。白雲山荘のおばちゃん、わんことほっこり。

青ちゃんが、リッツやバナナと色々置いてくれていったので、早く食べてしまわないと!というほうで、むしろ消費に忙しかったです(笑)。


下山ものんびり下山して、歩荷仙人にもまた会いました。下山は12:00でした。

下山口で、どうやってウイドンまで降りるかな~と思って、トソンサのバスを見ていたのですが、参拝客が多く、登山者は乗るの悪いなーと思っていたら、韓国人の二人連れの男性登山者がちょうど降りてきて、車で降りる様子だったので、ちょっと声をかけて、乗せてもらいました!初?ヒッチハイクです。

お二人は、英語が通じてよかったです~

まだ下山しても、12:30だった(笑)。

■ 捨てる神あれば、拾う神あり

下山した頃合いで、韓国の友人から、夕食を一緒に食べましょうというメールが来てうれしかったです。旅行中、寂しいのは、お食事を一人ですることですよね。

実はいつも行っているなじみになってしまった薬食同源の店のメニューをGoogle翻訳してみたら、なんと、松茸ご飯定食があることが分かったので、前の日に相方に、奢ってあげるから一緒に食べようよ!と持ち掛けたのですが、答えはNO。奢ってあげるっていっているのにイラナイっていう話だったので…残念でした。

ので、来てくれたなおえさんに奢っちゃった!うれしかったですよ~ 会いに来てもらえて。捨てる神あれば、拾う神あり。

というわけで、次回へつなげる偵察がてら、松林駅まで徒歩10分くらい歩きましたが、適した宿泊場所は見つかりませんでした。

松林駅から、Dulegilで4.19記念公園まで、のんびり戻っても、まだ14:00で、楽勝の縦走でした☆

なんだか、自分一人で歩いた山だったけど、とても満たされて、幸せでした☆

私は山そのものが好きなんだと理解。

縦走では簡単すぎて、もはや満たされない、と思っていましたが、そんなことはなかったです。

それに、自分で自分を幸せにできる力があると確信しました。何はなくとも、山さえあれば!

今回はお天気も良く、自分が行ったことがない場所だったのも、幸せの理由です。私は知らない場所に行くのが楽しいみたいです。



Wifiが入る登山口 

人生初 松茸ご飯 注文は2名から

今日インスボン登ったら最高だっただろうなー


アカデミーハウスの登山口へ行く途中に給水できます

この地図が助かりました







3度目のインスボン その⑧ 神様から地図のプレゼント

ミョンドンへ出かけた日は、膝の痛みもぶり返していたので、山道を歩くことはせずにいて、正解でした☆

問題は、北漢山の大東門から、白雲台までの縦走をするかどうか?でした。

歩けるのかなぁ…。実は、青ちゃんが張ってくれたテーピングの仕方を見て、見よう見まねで張ったら、けっこうこれが上手に張れて、これなら歩けそう!と自信を深めたんですよね。

それに、前の日になんと運よく、誰かが登山地図を私の目の前に置いて行ってくれました。

その地図、落とした人と思しき人に、おーい、忘れ物だよ~と声を掛けたのですが、外国の人だったので、韓国語の地図はいらなかったのかもしれません。わざとだと思いますが、置いて行ってくれました。私も韓国人じゃないけど、本式の登山地図だったので、とっても助かる…

たぶん、ビジターセンターのお兄さんが言った4時間も縦走路にかかるというのは、嘘っぽかったので、とりあえず行って見ることにしました。行って見て、時間がかかれば、エスケープルートも多数取れそうでした。

というので、歩くことに!そうと決まったら、必要なのは早寝です!早寝早起き。

山の生活が気持ちよいのは、早寝早起きが定着してしまうからです。朝は6時より前に起き、夕方は6時には食事。8時にはすっかり、お眠モード。

そんなリズムで、山の中で生活が続くと、すっかり健康を取り戻します。

というので、明日は、BigDayです。 

それにしても、やっと心も満たされ、ほっとできるようになったのに、相方は、なんでちょっとのことが待てないのでしょう…

膝が痛いって言っている人に、マルチルート2本行こうよ~って、無理と思いません?

私は、無理をして悪化させたくなかったので、もし、本当に登りたかったのであれば、誰かほかの人と登ってくれてもよかったのに。私のコンディションが悪くて、登れない場合は、韓国のメンバーで登れるという話を最初はしていました。

北村、一緒に行ってほしかったのかなぁ…。ならそう言ってくれないと、山を登りに来たのに、山に行っていないじゃないか?!となっている私は、もう山しか関心ありませんでしたからね~(笑)

山やに山に関心持つなって、無理(笑)。

神様からプレゼントされた地図

3度目のインスボン その⑦ 2度目の置き去り&ミョンドンで変換プラグ

■ 2度目の置き去り

さて、帰ってきたら、なんと…。今日は、土曜日で山は混んでいるので、北村に韓屋の見学に出かけている相方から、

「先に帰国します。楽しんでください」との返事。

これで、この人から、置き去りにされるのは、2度目です(笑)。もう慣れた。

前に韓国のアイスクライミングの後も、同じように八ヶ岳のアイスに行く予定だったのに置き去りにされました。

まぁ、その時もどっちにしろ縦走したかったし、相方は、どうも私以外にも、可愛い女子でお金を払ってくれる人を見つけたみたいだったのです…バッタリその女子に会ってしまったんですよね、ジョーゴ沢、散策中に。世の中の男性クライマーは、女性にお金を出してもらって登る、つまり、ヒモ、になりたがっているんですかね?

相方とは、いつもすれ違います。私が本当にお願いしたいこと…私がクライマーとして成長するようなこと…ではなく、どうしても、ガイド登山みたいな感じが好きみたいなんでよね。

でも、それが私がしてほしい事ではないっていうか…。いくらシュイナードBがいいルートでも、ワイドだし、私はリードできそうにない…。それは私のような現代のクライマーには仕方がないことで、私の実力の問題ではないと思いますが…。

それに、この足で、シュイナードBと医大ルート、2本行くぞーって、普通、無理でしょう…。セカンドでもフリーで登れそうな、楽しいルートに行きたいです。

私は、普段から、ミーハーな山はあまり好きではないというのもあり、日本人に一番人気があるルートですよ、と言われても、あまり響いてきません…。医大のほうは、韓国人に一番人気のルートだそうです。まぁ、クライミングは、人気ルートのほうが安全性が高いのは、分かるようになりましたが…。

でも、やっぱり、人気の有無=価値、とは私の中では感じられないんですね。おもしろさ、と言う意味でだったら、分かるけど。でも、面白いかどうか?というのは主観的なものでしょう。

山では個人の、固有の思い出を作るのが大事だと思っています。

でも、たぶん、比叡やインスボンのようなランナウトの山は、私を呼んでいないかもしれません(笑)。

■ 後ろを歩いてくれる先輩が真の先輩です

それに今回は最初から、私が今後将来は、リードできるようにというので、インスリッジと言う話で、当日朝までインスリッジに行くと思っていたのです。

でも、今回は、膝が悪くなったということは、そういうリードしなくては!みたいな気持ちを手放していいよ、って意味だったのかもしれないです。

まぁ、足が足なので、ルートは何でもいいです。ワイド以外。

相方はギアをみんな背負ってくれたのですが、登山口で、「前にギアを背負ってほしいと人に頼まれて、7000円で引き受けた」とかいう話をされ、それって私に7000円払ってほしいって意味かなぁ…と考えたりしました…。

でも、もし、7000円払わないと登らないと言われたとしたら、そもそも、行かないと思います。ラオスも同じです。ほかのクライミングも、得るものがなければ行かない。

私も、ガイドさんをお願いするときはありますが、無料で技術をもらうのは悪いと思っているので、お金を払っているのは、技術指導に対して、です。ガイドを信奉して、その人の言いなり、っていうのは違います。

お金を払うんだったら、自分のセカンドをしてくれる、確実なビレイに払いたい、です。

それなら、払ってもいい。

なにしろ、クライミングで一番楽しいのは、リードすることです。

セカンドが楽しいって人は、クライマーじゃない人の感性です。

もちろん、初心者の間は技術的にアップアップなので、セカンドもリードも同じように焦って慌てているので、まったく同じようにアップアップですが、私はその時期は過ぎました。

そういえば、今回、相方のビレイはセカンドのビレイでも、何度もロープをアップしてくれるように言わねばならず、いい加減なビレイでした。セカンドでも、ロープがたるむと登りにくいです。

■ ゴミ、汚れたコップ、ストック、シップ、コーヒーのフィルター、ライター

と言う訳で、家に帰ったら、相方はもぬけの殻でした…(汗)。

これは、私を傷つけたいと思ってわざとやっていると思います…。まぁ、いいけど。

クライマーに限らずですが、日本の男性は、母や妻が黙ってやってくれているのに慣れ切っているので、ゴミを最後まで片付けないです。飲んだ後のコップも、自分で洗ってね、と声をかけてから出かけたのに、そのまま。

一つ一つの行為が完結していない。後片付けが誰かその辺にいる女性がやるのた当然でしょ、ということになってしまっている? たまたまそうなってしまった相手にストレスをかけているということは、たぶん、気が付いていないんではないですかね?なんで私がすることになってるの~って感じなんです…。でも、うちの夫もそうだからなぁ…。

男性でもそうじゃない人がいますが、それは次男ではないと思います。次男は甘やかされている?お母さんっこなのかなぁ。

海外では、お茶を入れてもらったら、コップは淹れてくれた人の分も洗ってあげるのが、ギブアンドテイクです…。あなた作る人、私洗う人、です。作った人は洗わないでいいのがギブアンドテイクでしょう。けど、日本のギブアンドテイクは、そうなっていない…。

男の人は重いものを持つ、とかもしないし、ドアを開ける、もしない。じゃ、何と何がギブアンドテイクなのか?と思うと、たぶん、下界では、男性は何かを女性にやってもらう代わりに、男性がお金を出す、です。が、クライミング仲間だと、それはない。クライミングにかかるコストは、半々です。

なので、それじゃ女性の側は、世話は無償労働で焼かされるわ、ずっと報われない思いを抱き続けることになる…のは、下界での生活と同じです。 職場では同じ労働をしても、女性に支払われる賃金は男性の半分以下ですし…。それは登攀で女性が不利なのと同じ状況です。

私が相方の歯磨き粉を無断で貰ったら、無断で使うなーと言われたし、行動食のオレンジジュース、二人で1本でいいというから、飲んでいたら、俺が払ったやつーと言われるし…。でも、私が凍らせておいた水でいいのでは?というと嫌だったのは相方なんですよね。それにいつも飲んでいる朝のコーヒー、私が持ってきたコーヒー豆ですよね?お茶も私の持って行ったの、八女の高級玉露で、100g2000円のなんだよ~? わたしが買ってきた韓国焼酎、飲んでますよね?とか、そう言う風になると、品性卑しく、どんどん意地汚くなるので嫌だなーと思います。貧すれば鈍する系?どうしてそうなるのかなぁ。

私は通常、細かい事にはこだわらず、いいよいいよってタイプです。

登攀の日、コストを半々にしたのですが、大体胴元がコストを割ると得するでしょう?それが、あんまり利益が出なかったのが嫌だったのかなぁ? よく分かりません。

でも、俺が満たされない!と思っているらしいのは分かりました。でも、私だって満たされていないし、私が満足するには、縦走でもいいから、山に行くしかない…。

で、置き土産は

ゴミ袋一杯のゴミ
汚れたコップ
靴下
モーラステープ
サロンパスのスプレー
コーヒーのフィルター 
飲みかけの飲み物
バナナなどの食べ物
行動食にしたと思しき、リッツ
空のオレンジジュースのペットボトル一杯~

などなど…。ほとんど私にとっても、必要ないものでした…。

相方は、私の膝を気遣って、モーラステープやサロンパススプレーを置いて行ってくれたと思います。ありがとうございました。

ストックも一本、くれました。私はストック使い慣れていないのと、山で拾った木でも代用できるので、いらないよ、とは言ったのですが、実際、助かりました。ありがとうございました。

■ 必要なものがない!!!

しかし、困ったのは…パソコンの電源プラグです。変換プラグ、相方しか持っていない。

私の幸福にもっとも大きく貢献するのが、Wifiとパソコンだけに、これには弱りました。まぁ、ダイソーで買って行かなかった私が悪いのですが。

すぐAirBのオーナーにピンチのメールを打ち、プラグを置いてくれましたが、韓国製品を外国に持って行くときに使うもの。

一駅先のダイソーまで、疲れた体に鞭打って出かけましたが、同様…。韓国人向けの変換プラグしか置いていないのです。

日本製品を海外で使うには、日本のプラグへの変換が必要です…。

というので、明日の朝いちばんでミョンドンに行かなくてはならなくなってしまいました。

でも、これでまた問題解決力に自信が(笑)。ダメージ、朝の3時間程度でした。韓国は先進国なので、たいていのことが何とかなります。

夏も相方の家に招待してくれたのはいいけど、ネットにつながらなくて、情報検索したり、仕事したりできず、ストレスだったんですよね…。

検索は、なぜか携帯とPCでは結果が違います。地図や駅の場所など検索が大事です。私の携帯のGoogleマップだと出てこない地名多いんですがなぜなのかなぁ。まぁパソコンのほうが情報量が多いという話です。

今どき、この時世でネットにつながらないと、色々不利というのがあり。私にとっては重要です。私の自立はパソコンに支えられています。

■ ミョンドン

というわけで、翌日は9時にミョンドンへ。雰囲気は原宿です。日曜ではありますが、通勤電車って感じです。

ミョンドンは、まぁ繁華街なので、そういうのが好きな人は見るところがたくさんあると思いますが…私はすっかり物欲を昇華中で、何も欲しいのがないので、目的のハーモニーマートで、変換プラグ1000KRW(100円)を買ったら、とんぼ返りで、4.19駅に戻りました。

変換プラグ、ハーモニーマートに置いています。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12162460907

4.19駅の家に戻ってからは、日の高い、暑い時間帯は、PCを打ち、夕方、お寺をつないだDulegilを歩いてみました。ちょうどよい散策路でした。

こういうご近所のちょっとステキな場所を歩くっていうのは、私は、甲府にいるときから、いつもやっていて、ちょっとした穴場を発見したりするのが、お気に入りの過ごし方です。

私の幸福には、大したお金がかからないという…安上がりな人(笑)。

帰りに近所で、商店街を見つけたり、ちょっとヒッピー風のカフェを見つけたり、で楽しめました。

私はお散歩、大好きなんです。

本当にこのエリアはいい感じです。ちょっと、お金持ち風な家もちらほらあるのですが、大学が多いためか、リベラルな空気感がありました。

そんなこんなで、一人でも十分楽しめたので、相方に置き去りにされたことはあまり堪えず…。まぁ、2度目で慣れているというのもありますし(笑)。

■ 機嫌が悪いことを責められても

私も前の晩、家の中で機嫌が悪いって非難されたたときは、プチっと来たんですよね。ストレスの元になっているのは…なので。

でも、ちょっとハッキリ言い過ぎました。ごめんなさい。

一説によると、怒ると良く寝れるそうで、実際この日は久しぶりに快眠でした☆

とはいえ、朝に、今から、ウキウキと、さっそく山に出かけようとしているのに、別のことしようよ、と誘いを受けても、承諾したら、また私がしたいことはできない訳じゃないですかね?

それで、”いいよ!”って返事を期待されても、言うわけないでしょう~。山は、早立ちが大事なんだし。

もうすでに我慢だらけで、自分のことしたい!ってなっている人に、さらにほかの人に合わせるように期待しても無理です。ちょっと考えれば分かるでしょう…

もう、何のための旅行なんだか…インスボンに行かなきゃ、意味がないわけなんで!

というので、自分の心を満たして、気分も回復して、帰ってきたら、「ごめんねー、今日は晩御飯、奢るね~」とでも、言おうかなーと思っていましたが、相方がいなくなっていたので、晩御飯の代わりに変換プラグを求めて、ダイソー探しに出た訳でした(笑)。

が、これはこれで楽しめました☆ ダイソーが発見できてよかったです。

というわけで、自分の内なる強さを発見しました…。というか、そもそも、外国で一人でいるのは、ぜんぜん嫌いじゃなかったんだった。

こういう時、”えーーん、一人にしないで~(涙)”となれば、可愛げもあるのでしょうが…、可愛くなくてすみません(笑)。



3度目のインスボン その⑥ 大混雑の一般ルート

■ 相方と喧嘩

さて、もう、相方への義理は果たした!

もう私の幸せのバケツは、空になりそう!

韓国に来て、もう7日目です。いい加減、目的を果たさないと!!

私は私で自分を幸福にしてやらなければならない!!と思い立ち、

翌日は、オモニに会いに行くことにしました。

オモニに会わないなら、何のために今回来たんだか!

でも、事前情報で、白雲山荘には泊まれないし、オモニも、山にはいないと思っていたので、お土産をもっていなかったんですよね…

それで、下界で、甘いものを買って、トソンサで、お寺で使っているような価格帯のお線香を買って、持って行きました。李さんと4人で映っている写真を同封しました。

オモニにお土産を買うため、トソンサに行きましたが、本当に、とっても悲しくて、なんでこうなるの!と涙は出てくるし、やりきれない思いでした…。

きっと私が色々と我慢しているって、分かっていないんですかね?


が、山を登っているうちに元気になりました☆

今回は、私は誰かに頼らなくても、自分で自分を幸福にする力があると確信できました。

白雲山荘へ行く途中に、レンジャーのレスキュースポットと、お寺がありますが、女性のお坊さんでした。傷心中の私を慰めるように、穏やかな感じのお経をあげてくださっていたので、しばらく黙とうしてから、山に登りました。

韓国の山は宗教がいまだに生きている山です。日本ではとっくに形骸化してしまって、ほとんどが商業的なものとなってしまっていますが、毎日の勤行など欠かさない姿を見ると、素晴らしい精神性だなと思います。

■ 大混雑 白雲台

しかし、この日は土曜日…。ああ…大混雑です。



まぁ、分かっていたことですが。日本の山もこんなもんですよね。また、ハイキングの白雲台だけでなく、インスボンも、クライマーがわらわらと張り付いていて、土曜日はとてもじゃないが登攀は…と思いました。日曜も午後からなら良いのかもです。

この後、オモニに会うのですが、若い人が小屋に入っていて、楽しそうでした。ちょっとホッとしました。オモニ、さみしくないかなって思っていたんですよね。

一緒にツーショット取ってもらいました。わざわざ日本から来た人が写真を撮ってもらいたいと言ったことで、小屋の若い人は、ああそうか、と思ってくれたみたいでした。

オモニからサービスでジュースを一つ貰いました☆ お土産持って行ったからです。

旅を特別な旅にするのは、こうした、人との交流だと思います。

私はこの後下山して、気分が良くなって帰ったのですが、その後は、トンデモ事件が待ち構えていました(笑)。

あ、膝の具合は、ちょっと悪化してしまいました。でも、まぁ、オモニに会えたので良いです。表敬訪問、ってやつです(笑)。



3度目のインスボン その⑤ 大東門&シュイナードB

■ 薬食同源の店でサムゲタン!

薬食同源の店
私は初日は一人で近所を探検して過ごしました。医食同源の店を見つけて、ランチに豪華なサムゲタンを食べ、もうすっかり任務終了です(笑)。

サムゲタン、15000KRWと安かった。日本では決して食べれない価格です。











プルコギの店

 夕方は、韓国の山岳会の友人を交えて、お腹が苦しくなるまで、プルコギ&平壌冷麺でした。一人25000KRWでした。

どっちの店もお向かいです。私はいい店を出張中に見つけたら、顔を覚えてもらって通うタイプなので、今回は、この2件に、ほぼほぼ、お世話になりました(笑)。







 ■ Day2 トソンサ&Dulegil

トソンサのバス停
入国2日目24日は、Dulegilだけの予定でしたが、タクシーがウイドンで降ろしてくれなかったので、しかたなく、一緒にタクシーでトソンサまで上がりました。

せっかくなので、トソンサを見学してから、参拝者用のバスで降り、Dulegilへ行きました。

トソンサは、大変立派なお寺でした。同行者の青ちゃんは、30回もインスボンを登っているのに、まだトソンサ行ったことがないそうでした。もったいない~。

トソンサ
私は参拝後だったので、当然、参拝者用バスに乗せてもらって降りました。

募金制なので、1000KRWくらい入れておきました。100円程度です。


お釈迦様は日本と同じでした


Dulegilも良い道でした。ヨタヨタしながらでしたが、なんとか8.5km、歩きとおしました。2時間です。

青ちゃんがしてくれたテーピングがとても良くて、これで歩けた。持って行ったサポーターは気休めでした。

ただ、二日目夜も、ちゃんとは寝れず。

夜中に何度も起こされて、眠かった。

夜、寝る前に、コーヒー飲んだのもダメでした。

■ Day4 レスト&飛行機勘違い

4日目は、それでレストにしました。寝不足だったので。午前中ゆっくり寝て、洗濯、掃除し、ほっとしたら、爆睡。

その途中で、みんなが帰ってきました。

最終日の人がいたので、送っていき、夕飯は、慣れた店で、えごまの葉のビビンバ。サービスでチゲがついてきました。

最終日の人、時間を誤解していたので、市内でお買い物する用事ができなくなってしまったのですが、ちゃんと飛行機乗れてよかった。

エーデルワイスと言う山の店が、ちょうど30%オフをしていたようで、たくさんお買い物していました。

■ Day 5 城壁でレスト日

北漢山国立公園の登山道をぐるりと縦走して、インスボンまで行っても、町というか、すそ野を歩いた感じだと、大して距離もなく、大変でも、なさそうなのですが、ビジターセンターで、レンジャーの格好している人に聞くと、4時間とかいう…え~本当なのかな?と思いました。

だって、登山口から白雲山荘まで1時間半くらいなのに…距離的にあまりないうえ、縦走路って、一般的にアップダウンがあって、楽勝の道ですよねぇ?

でも、掲示板には、”Expart”って書いてあるし…。エキスパートって?ジャンダルムみたいなの?

今のところ膝が確実感がないので、どうなのかなぁと思って、偵察でもいいかなぁと思っていました。

翌日から二人だけになるので、相方に「明日はレストで、縦走でどうですか?」と聞くと、「うん、いいよ」と快諾。うれしかった☆

城壁と城門は、行って見たら、大東門(Daedongmun)と書いてありました。

登山口から、1.9Kmと書いてあり、途中休み休み休憩も大休憩をして、大体1.5時間くらいでした。

ただこの日、結局、朝は寝坊で、出発も遅く、往復4時間で、まったりと楽しんで降りてきました。1.9㎞の往復で4時間はゆっくりですね。

普通に歩けば、片道1時間くらいです。

韓国では、山岳民族の人たちは、教育を得る機会が得られず、差別されていたのだそうです。野蛮人とカテゴライズされていたのだとか。

夜は、またなじみの店へ。もう顔を覚えてもらって、チゲもサービスで出てきちゃったりしました(笑)。

■ Day6 やっと登攀へ

この尾根歩きで、歩きが大体大丈夫そうなのが、分かったのですが、問題は重いギアを担いでの、アプローチの下りでした。重いと膝に負荷が…。

というので、相方がギアをみんな担いでくれて、翌日は登攀へ。ツインのロープ2本とカムワンセット、その他で、17Kgくらいでした。ありがとうございました!

ルートは、日本にいる間に相談して、私のリードを目指して、インスリッジに行くことになっていました。

私はインスボン3回目で、ほとんどの★ルートは登ったことがあり、これからは、自分がリードすることを視野に入れる段階だからです。

と、ところが…当日朝になって、急にルート変更…(汗)。シュイナードBと医大ルートに行くことになってしまいました。おすすめルートなんですかね??

しかし…、絶対に、この足で一日2ルートは無理と思いました。

健康体で、アプローチゼロ、食事もお抱えのときで、一日2ルートだったからです。

しかも、アプローチから、4級…。これは近道を通りたかった、という事情のためですが、一般ルートでも、昨日歩いた大東門への道で、Intermediateで、なんとかこなせるくらいだったのに…。正直、アプローチでスラブが出てきたときは、だいぶ慎重になりました。

それでもって、シュイナードB…。忘れていたけど、ワイドじゃーん!! 

ワイドは、私のような、現代のやり方で育っているクライマーは、人工壁でも経験値が貯めれないし、穂高などのバリエーションルートに行くというのは、さらに経験値が貯めれないので、もう、経験値的にインスボンが初ワイドくらいになってしまいますので、いくら2年前に一度来ていても、それ以降、全然、経験値増えていません…(><)

リード可能性?ゼロです。ので、なんで、このルート選択になったのか???

私からすると謎でした。しかも、ボディテンションで、突っ張り棒のように体を突っ張らないといけないムーブで…今、この足で一番やりたくない系…。

スラブだったら、小刻みに立ちこんでバランスでなんとかなったんですが…。ワイドは…。

というので、2度もフォールしました…(><)

岩場につくと、先行パーティがいたのですが、超下手くそ君たちでした(笑)。めっちゃ遅かった。でも、韓国の若い学生君たちでした。24、25歳で、兵役上がりだと言っていました。かれらであの様子なのですから、私のほうがうんと上手だなとは思いました。でも、私にリードさせると彼らと同じなるんだろうな~(笑)。一時は遅くて、どうなるかと思った(笑)。

相方の登山歴50年には、いたく関心してくれたようで、チョコなど色々と行動食を貰い、一緒にオアシステラスで仲良く、のんびり、下の景色を見て楽しみました。

再度オアシステラスに来る日が来るとは…。下のスラブ怖いですよね。今ならリードできると思いますが、あそこ、アプローチと見なされているんで、ボルトが一個しかないんですよ。

私たちは、行動食でおいしそうなおやつを高級パン屋でゲットしていたのですが、なんと、パン屋で17000KRWもかかったんですよね~驚いた。そのおやつとオレンジジュース半分くらいあげちゃいました。

しかし、この日は、私は今回の旅行で、初のインスボンなのに、以前の登攀でゆかりがある人…白雲山荘やオモニに会うことができず、とても残念でした。

シュイナードBじゃなくても、オモニに会えるルートのほうがよかったな…。

帰りは地下鉄で帰り、夕飯はまた、プルコギと冷麺にしました☆ 




大体、一日の中で一食をちゃんとしたのにする、って感じです。

■ 愛は華麗にすれ違う

正直言って、これは、愛は華麗にすれ違うってやつです…

私は人気ルートとか全く興味なく、興味があるのは、誰だってそうですが、自分の山、です。

1回目のインスボン=体験クライミング
2度目のインスボン=お付き合い

だったので、今回は、そうならないように、つまり無駄足にならないように、あらかじめ自分がリードしたい、将来リードできる可能性があるルートを相談していきました。

特にワイドは、私はやりたくない、というのは、伝えてありました。

でも、シュイナードB…。になったのは、アプローチが短いから、とか同じところに、降りれて、シューズを背負う必要がないからとか、色々あったのでしょうが…。

私は3ピッチ目のとりつきで、クイックドローを落としてしまい、拾いに出かけたのですが、別のルートで易しい箇所があり、これならリードできそう、というのもありました。

私にとって、この日が、インスボンの実質初日だったので、先にオモニとかに会いたかったです(涙)。

それで、これは自分で自分を満たすしかない!と思って、翌日、土曜で混んでいるとは分かっていましたが、足のほうは、少し無理をして、オモニに会いに行きました。

さらに言えば、実は、金土で、ソラクサンに行く人についでに乗せてもらって山岳博物館に行く予定だったのですが…。韓国には、日本にはない国立の山岳博物館があります。韓国と日本の登山の歩みを確認してみたかったんですよね。日本と韓国は仲良しになったほうがいいですよねぇ?

博物館なら、足の故障だったら、ちょうどよいくらいです。足の故障でもない限り、博物館なんて行くことがないと思うんですよね… 優先度的に。

というので、何日も連続で願いがかなえられず、ストレスが溜まりました…。

ので、、翌日は、頑張って一人でも白雲台に行きました。この日は、同行者が一人返って、ベッドが一台空き、一人一台で寝れたので、ぐっすり寝ることができました。



3度目のインスボン その④ 4.19記念公園エリア、ロケーションの勝利!

■ Day1

さて、寝れなかったとはいえ、ここは外国!

さあ~行くぞ~!というわけで、翌日はさっそく近所を探検です☆

今回の大成功は、お宿があるエリアでした。

4.19記念公園の近所のエリアです。目抜き通りの、4.19記念道路をただ上がっていけば、登山口(北漢山国立公園にはたくさんの登山口があります)。ただ下れば、地下鉄の4.19記念公園駅。超簡単です。

しかも、目抜き通り沿いにずっとレストランがあり、カフェが一杯!韓国現代史博物館や、国立公園のレンジャーが待機するビジターセンターも、徒歩10分くらいでした。

これは!ロケーションの勝利!

近い順で書きます

1)Hushed Coffee というインスタ映え系おしゃれサードウェーブ系カフェ。日本のポパイという雑誌が置いてあった!徒歩30秒。


2)別のカフェでピザとテイクアウトコーヒーが2500KRW。2回がKonlon Alpine School。徒歩40秒。

3)GSというコンビニ。徒歩50秒。

4)コンビニお向かいがユースセンターで、人工壁あり。

5)少し上がると、タクシーの家。

6)さらに上がると、EDIYAコーヒー。

7)さらに上がるとDulegil入り口。

8)さらに上がると、韓国現代史博物館で、歴代偉い人の銅像がずらり。

9)ほぼ同じ場所にVisitorセンター

10)すぐ上に登山口。近所に湧水給水所。

反対側に下ると…

1)高級なパン屋

2)おいしいプルコギと平壌冷麺の店。 お向かいに薬食同源でサムゲタン食べれる店

3)同じ個所でWifiが入る。

4)その先に公園があり、エクササイズマシーンあり。

5)公園前に7時から空いているカフェあり。

少し下ると

6)T字路に出るが、その辺りに安売り登山ウエアの店2件

7)その辺にローカルスーパーあり。韓国の焼酎1.8リットル入りで5100KRWだった。

8)その下に韓国の伝統スイーツのお餅やさん。おこわがとってもおいしかった。

9)その隣はO2というラブホらしい。



10)お向かいあたりに自然食品店。こういう店があるということは健康志向?

11)ちょっと歩くと、すぐ地下鉄駅。

というわけで、目抜き通りを歩くだけで用事がほぼ済んでしまいます。ただ、韓国は結構乾燥していて、化粧水的なものを持って行くのを忘れたと思って、買おうと思ったら、全然、コンビニで売っていないので、困りました。困ったのは、それくらい。

薬局は、ちょっと遠かった。駅の近くでした。駅から、一駅向こうに、ダイソーもありました。

駅の近くに、座れるコンビニもあった。

そして、このエリアの良いところは、やっぱりDulegilです。レスト日のちょっとした散策むけ。へぇ~という感じで、野鳥やリスが眺められ、ごくごく平和に休日をお過ごせます。




3度目のインスボン その③ 蚊&痛い&寒い&眠い

■ ワンルームマンション

お宿は到着してみたら、ワンルームマンションでした。

日本でも、え?!と驚く小さいワンルームが、一杯余っていると思いますが、そういうのは、AirBで民泊にしたらいいのかもです。旅行中なら、家の中で過ごすことは、ほとんどないわけですし。私たちもほとんど登攀して、外で食事して、ですので、問題はありませんでした。

お宿は別に詳細を書きますが、まぁ3人も入れば、ぎゅうぎゅうでした…(笑)。2段ベッドが入れてあり、ギリギリ3名。たぶん、夫婦一人に子供一人みたいな感じだと、3人でも大丈夫ですが、大人3人はしんどかったです。

でも、一泊3400円なのですから!(と言っても、私は普段、外国の方を、無料でお泊めしており、このぎゅうぎゅうの宿とは、比較にならない快適さを提供していますが!)

ぎゅうぎゅうとはいえ、貸し切りで、つまり、自分の家のように使えて便利です。

生活に必要な機能は冷蔵庫と洗濯機を含め、一通りそろっています。

■ 2段ベッド問題…

ところが問題が…。ベッドが2段ベッドなのですが、2つしかないのです…。女性1名、男性2名のグループなので、どうしたらいいのでしょう??

実は、このアパート、おふとん1枚の部屋もあって、2段ベッドの部屋とで、選択できたのですが、同行者二人に相談しても、内容を見てくれていないようでした。全然、相談相手になってもらえなかった(><)。

結果、悩んだ末にベッド2台の部屋にしたんですよねぇ…。というのは、後半は2名だったので、後半、布団1枚を二人で分け合うより、一人1ベッドのほうがいいかな~と。 

最初3名で、後半2名だったので、最初の3人の間、2名は、1台のベッドで寝ないといけないので、誰がそれになるか?で揉めるかな???とは思っていました。

もしかしたら、女性1名で、ベッド1台くれるかな?とか。いや、年齢が一番高い人がベッド1台で、若者は二人でシェアしなさい、になるとか? あるいは、体のサイズ別?あるいは、日替わりで個ベッドを回しあう???

どんな解決法が出てくるのか未知数でした(笑)。

結局、上の個ベッドで、今回、初めて来た人に快適に寝てもらい、下で、インスボン経験者は二人で寝たのですが… 

ワタシ、全然、寝れなかった(涙)。

■ 寝れない理由

理由その①は、自分のせいです。寝る前に痛み止めを飲むのを忘れた。

痛み止め、普段飲まないせいか、効き目がすごすぎて、飲むと全く痛くないのですが、寝ていると、どうしても、精神が安らいで、安らぐと痛みに目が行くので、膝が痛くて、寝れない…。 結局、起きて痛み止め、飲みました…。

理由その②、蚊。

一緒に寝ていた青ちゃん…蚊に刺されやすい体質だそうです。

頭と足を互い違いにして寝ていたのですが、彼、足をハエが足をこするときみたいに、コチョコチョ、スリスリ、ずっとしているんです…(><)耳元で…。

でも、その蚊って、青ちゃんがタバコを吸いに行ったときに、連れて帰ってきた気配濃厚。あの~、自業自得っぽいんですけど…。

蚊取り線香を付けたのですが、その蚊取り線香の場所が、キッチンのシンクの上では、ベッドの位置が、それより低いので、全然ききません…。しかも、起きたら、室内が蚊取り線香で真っ白に!きっと上の段で寝ていた人は蚊取り線香で、煙かったでしょう…。

理由その③ 暑い!!

寝ていたら、2名でお布団一枚のせいか、暑くて暑くて、ついに「あ、暑い…」と。

上で寝ていた先輩がエアコンを入れてくれた。すると?!

ああ~、やっと静かになった~!

ふと一緒に寝ていた相方を見ると…?

まるで、イラのようにお布団被って硬直していました(笑)!寒すぎ(笑)!

これにはウケた! さっきまで、もぞもぞ、すりすり、私を寝せてくれなかったのに…。

今度は、超、静かになっていたのでした…(笑)。

■ Day1

初日の朝は、二人で、登攀に出かけてもらいました。私は、膝が夜中に痛くて寝れないほどだったということは、あまり良いわけでは、なさそうだと思って、近所のレストラン開拓に出かけました。

この日は、遊歩道であっても、トレイルを歩くなんて、とんでもない、という膝の状態でした。

3度目のインスボン その② 出発~ 膝の脱臼と台風

■ 膝の亜脱臼&台風17号

3度目のインスボンに行くことになった。

夏に青ちゃんに会った。”またインスボン行きたいね~(楽しかったよね~)”というのが、”テレパシー”で伝わってきた。

あちらは、手首の故障中。こちらは、右足のふくらはぎの肉離れ。お互いにリハビリ中。両方が、怪我で、調子が万全ではなく、”スラブとか易しいクラックなら登れるかも?”、と言う訳だった。

ところが、私は夏のバイト先で、ボルダーに行ったときに、クライムダウンで、膝を亜脱臼してしまった。出発10日前だった。出発時も、痛くて、びっこをひく始末。

「あーあ、なんでこんな時に怪我をしてしまったのだろう」というのが率直なところだ。

とても悲しかった。

”中止にしますか?”と、同行者の仲間は、二人とも言うけれど、その二人は、別になんともないので、中止にする理由にはならない。

私は家にいたところで、座って、PCを睨んでトレードチャンスをうかがっているだけのこと。

怪我になる前から、最初の3日間は、二人で登ってもらって(上級者は行きたいところが初心者と少し違う)、私はその間に山の縦走路を探検してこようと思っていたことだし、後半は、少しは良くなっているかもしれないし…。

町の中でカフェで座っているだけでも、得るものがある、と考えて、出かけることにした。

ところが…。

台風17号接近で、当日は飛行機が飛ばないかもしれない。同行者から、再三問い合わせが来たが、こればっかりは空港へ行ってみないと分からないんだよなぁ…。

という具合で、弱り目に祟り目ってわけだった(笑)。

昼ぐらいの便だったので、朝9時くらいに空港に着いたが、格安航空会社のTway…日本では、なんとなく、旅客機の整備とか、”大丈夫なの~”な雰囲気。でも、ちゃんと飛んだ。良かった。

同行者はもう、飛ばないという前提で、来ているくらいで、「え?!飛ぶの??」って具合だった(笑)。まぁ、私は国際線なので、よっぽどでないと、飛ぶとは思っていたんですが。多くの国内線が、欠航になっていました。福岡→釜山は、欠航で、福岡→ソウルは、飛んでいました。不思議ですね。

■ 核心は、合流!!

さて、飛行機は心配していなかったのですが、心配していたのは、先に行っている同行者との合流でした。

というのは、前回とは違って、新しく地下鉄ができ、その終点駅が最寄りの地下鉄駅ですが、その場所がGoogleマップで確認できなかったのです。新しすぎて、まだ載っていない?いや、もう半年以上ですけど?!

地下鉄駅の場所によっては、私が知っているウイドンのバスターミナルや、今回待ち合わせたエーデルワイスという登山ショップまで、どうやって歩いて行くか?が核心になるところでした… すでに分かっている109のバスに乗ったほうが確実だったかなぁ…と頭をよぎる。

海外での待ち合わせは、確実に会えるところに工夫が必要です。

青ちゃんとは、17時に、登山ショップのエーデルワイス前で待ち合わせでしたが、14時に着陸しても、出国手続きに長蛇の列で、17時は無理そうでした。連絡が…。

■ 通信が核心

私は海外では、ローミングは高くつくので使わず、Wifi経由で無料通話できる、FBの付属ソフトのメッセンジャーかラインです。これだと空港など主要ポイントで連絡が入れられます。しかし、常時接続ではないので、いい加減な待ち合わせだと、すれ違いの可能性がありました。テクノロジーの共有は大事です。

Wifiベースであれば、ほとんど無料での通信が実現できている時代…携帯電波、若い人はほとんど使わないです。なにしろ、電波使うと、とても高くつきます。

今回はこの問題は、同行者が一日980円のローミング契約をしてくれて助かった…。でもローミング高い。宿の宿泊が1泊が1500円です。

世の中、安く上げようと思えば、工夫がいる、工夫が邪魔くさいなどと手を抜けば、ボラれるとなっていますね。

一回当たり数分の通話を2、3回で、980円なんてぼったくりですよねぇ。

■ 両替&インフォメーション&T‐Money

さて、飛行機を降りたら、両替。空港は両替レートが悪いので、交通費程度にしておきます。そして、インフォメーションへ速攻で行きます♪

地下鉄の路線図をもらい、BukhansanUi駅までの乗り換えを教えてもらいます。乗り換え2回でしたが、あまり難しくはなく、空港とソウル市内を結ぶ、空港鉄道から地下鉄終点駅まで一回も改札を出ることがなく、到着できました。

T-Moneyという電子マネーを購入したかったのですが、空港のコンビニで買おうとしたら、T-Money自体が購入に、お金がかかるということでした。日本の、はやかけん、みたいに無料じゃない。

結局、交通案内のところで、買ったら、T-Moneyじゃないのを渡されてしまいました。今は、こっちが最新版なのか? 分かりませんが、デポジットが2700KRWでした。早速、30000KRWほど入金しておきます。

空港からは、まるで関空快速みたいな電車で各駅停車1時間。特急があるのかと思って、そっちに行ったら、特急と言っても、快速みたいなやつではなく、指定席の梓みたいなやつで、別に指定席料金がかかり、なおかつ到着も5分しか変わらないと教えてもらったので、普通電車に乗りました。地元のおばちゃんたちが乗ってきて、なんか大阪みたい!なんでか、韓国の人は、大阪の人とファッションセンス?が似ています。

乗り換え駅で、年配のおじさんに、合っているか尋ねたら、日本語で返してくれました。年配の人は日本語ができる人もいるようで、若い人は英語ができる。どっちかで何とかなるようです。

心配していた合流も駅を降りたら、見覚えのある景色でした。バスターミナルまで、徒歩1分。道の向こうのノース前で、同行者も待っていてくれて、ほっとしました。

■ チェックイン前に行ってトラブル

実は、先に住所をタクシーの運ちゃんに渡して、宿まで行ったようです。

Wifiが入るようになってから、同行者が送ったメールが来ました。見たら、先にAirBの宿に行ってしまい、まだ泊まっている人がいたようです。お兄さんがパンツ一丁で出てきたそうです(笑)。

ハウスルールも読んでね、って言っていたのですが、きっと読んでいなかったのでしょう。普通のホテルのつもりで出かけちゃってる?

そのアパートの場所も、もっと登山口に近いと思っていたら、地下鉄2駅先というのが以外でした。

最寄り駅を聞いていなかったのが悪かったのですが、聞いていても、新しい駅が、地図に表示されないので、利便性が良いかどうか?ということがよく分からない。行ってから、合流して、アパートに全員そろっていくのが、順当と思っていました。

今回は初AirBでしたが、同行者はAirB(民泊)がよく分からなかったようです。要するに友達の家をまた借りする、ってことです。それが有料になったら、AirBです。

先に行ってしまった同行者は、たぶん、荷物が重いので、行って先に置いておこう、とでも思ったのだと思いますが、一般にホテルであっても、チェックインは15時以降ですし、AirBの宿は、フロントがあるわけでもなんでもないので、預けておく、なんてできません。

AirBでは、大体、直接アパートに行って、自分でテンキー(暗証番号)で、カギを開ける仕組みです。

基本的には、誰とも会わないことが多いハズです。ホテルやゲストハウスのサービスを想定していると、アレ?となります。お客さんに会わないで済むから、勤め人の副業になるわけですよね。

要するに、友達の家に泊まるのに、友達が家に住んでいないケース、と思ってくださいね。

まぁ、この日は、もう、合流だけが核心でしたので、めでたく合流して、ほっとしたら、後は、なじみの韓国料理の店へ行きました。チヂミと豚足で、お腹いっぱい。韓国では余ったら、持って帰れます。

あと、タクシーに乗って、宿まで帰りました。2,3メーターくらいの距離感でした。
















2019/09/21

明日からのインスボン

明日からインスボンで、あらかた用意は済んではいるのですが、最終チェックしています。

膝を12日に亜脱臼してしまったですが、予後が悪く、まだ不安定感があり、立ちこめません(><)。
なのに、スラブのインスボンとは…3月にふくらはぎを断裂したため、まだ右足がきちんと回復していなかったのかもしれませんが、右の膝のじん帯は、バレエの頑張りすぎで、もともと緩くなっており、ロンデジャンプをすると、カクン、カクン、と音がします。可動域が広がりすぎたところに、体重が今1,2kgですが重いため、膝が外れる方向に力がかかった時、対抗できなかったのだろうと思っています。

というのは、膝にガングリオンができたためです。実は手首にもガングリオンがあり、これは平均台で模範演技をしていて、中学のころ作ってしまったものです。私は体幹とじん帯の柔らかさのコーディネイションが悪いのではないかなと思っています…

そんな足では、登れないだろうとは思うのですが、最初の三日は別の人が登ってくれそうだし、後半だけでも登れたらいいし、韓国に行く、めったにない機会なので、行くことにしました。

例え、登れなくても、トラベリングロッククライマーと言う理想を追いかけることはできるだろうと。行くだけでも得るものがあるのが海外です。

というので、今、パッキング中ですが…

ユマールとアブミを一台入れましたが、ユマール…米澤さんが一人登攀用に加工してくれた痕があり、それを外すのが結構大変なのですが、これはこれで、大変、ありがたいことをしていただいたなと思って感謝しています。

しっかり加工してくれているので、加工を説くのにエライ時間がかかった…(笑)。

本来の用途ではない使用方法なので、加工が必要になるので、私は2つチェストアッセンダーを買いました。ので、ユマールは本来の仕事をしてもらおうかな…今回。

今回は、自分がリードしたい初心者向けのルートをたくさん研究したのですが、その努力もむなしく、この足では、セカンドであってもオールユマールが適当なように思います。

悲しい…でも、やれることをやっていく、それが大事なことですから…。

なら休息しているべきだという声も、どこかしらから、聞こえては来ますが…どんな形で会っても登攀しつづけるのは、大事かなと思っています。


それにしても、高くついたなぁ…

初心者にボルダーを紹介してあげるというの…

2017/09/26

2度目のインスボン

■ 予想より早い2度目

2度目のインスボンへ行ってきた。今回は短い旅だった。4日間の登攀。

それにしても、韓国は近い。円がどんどん弱くなっている現在ですら、そうなのだから、韓国経済が発展する前は、地理的にも経済的にも、もっと近かっただろう。パートナーが20回以上もインスボンに行っているのは、長野の遠さを考えると不思議ではない。

■ 不安

クライミングで、成長して行くための道具が出そろっていない。

今の私に必要なクライミングは、今のところ、リード慣れ。リード慣れなら、ラオスでのスポーツクライミングでのほうだ。だから、優先度的に、9月のインスボンには行けない、とパートナーには言ってあった。

一方、パートナーはギアをインスボンに残置しており、取りに行かなくてはならないと言う。クライミングガイドの顧客がキャンセルになったそうで、困っている、ということで、お鉢が回ってきた…。

…というわけで、今回は、予想以上に早く、2度目のインスボンが回ってきた(汗)。

正直、”(汗)”というのは、本当だった。不安だ。…というのは、転居先で、まだクライミング環境が整わず、成長して行く目途が立っていないからだ…。試合と練習…遠征が試合とすれば、日ごろ練習する必要があるだろう。クライミングも週1では現状維持、にしかならないのだ。週に2~3回はしないと。

クライミングでの個人的な課題が、すでに出そろっている上に、さらに課題を積み上げるための活動…インスボン行き…をしても、さらに課題が山積みとなり、心理的に苦しくなるだけだと思えた。

今は足場を固める時期にあり、成果を味わう時期でも、課題を模索する時期でもなかった。課題を消化する時期なのだ。限られた原資を使うなら、それに使うべきだと思えた。

それに仕事をスタートしたばかりで、休暇を出すのはためらわれたので、登攀日数が十分取れなかった。

■ ドタバタと出かける

そういう気後れがあったためか、準備が進まず、前日に買い出しに行った。白雲山荘では、食事提供ができなくなったそうだったので、食事は自分たちで持って上がらねばならない。お隣の国、韓国だから、食事の内容も似ているうえ、先進国でコンビニでの買い物が可能だから、そう心配はいらない、という気持ちもあった。

そう言う心づもりもあってか、何かのついでに買い出ししようと思っている間に、前の日になってしまったのだった。

相方は、15kgの預入荷物の重さをオーバーするらしく、5番から3番までのカムを入れてほしいと言う依頼が来た。それらのギアを入れても、12kg程度。軽い。飛び立つ朝に詰めた。朝、テーブルの上に出しておいたクラックグローブを置いて出てしまったのが、もっとも悲しい失敗だった。とはいえ、ウイドンで買えるし、幅広テーピングもあった。

クライミングシューズはスラブ用の緩い靴1足。ダウントゥした勝負靴は、前回使わなかったので置いて出た。アプローチ用には、前回トレランシューズで行ったら、滑って良くなかったので、ソールがはがれかけてはいるものの、ビブラムソールのくたびれたスカルパモジトを入れ、本人はクロックスもどきを履いて出かけた。クロックスは、小屋の周りで必要なため。ビーサンでも大丈夫。

空港へは早く着きすぎてしまい、発券待ちだったのに、離陸時間が前倒しになったため、最後の乗客でアナウンスされてしまった…。慌てて乗った。お腹が空いてラーメンを食べていたのだ。お土産にウイスキーや通りもんなどを免税店で購入したが、外国人観光客の行列で、時間がかかった。今回の旅はどんな内容になるのだろう…と。オモニへのお土産も免税店で購入。

航空券は8000円(税込9340円)と安いと思ったら、穴があり、預入荷物代が含まれていなかった。4000円も取られる。帰りは2900円で、あらかじめ変更手続きをすれば良かったらしいので、トータル16240円と安さも減じてしまった。まぁ、それでも安いんだが。カム一個分。

仁川空港で2時間のパートナーとのランデブー待ち。カフェに入って待った。韓国は、サードウェーブコーヒーブームらしい。ちゃんとしたコーヒーが飲めれば、スタバで結構という感じだ。空港内だと無料Wifiが使えて助かる。韓国でのローミングは非常に高額で、日額2980円もするので、電波での通話はしないことにしている。

入国ゲートから、30分待っても、パートナーが現れないので不安になり、何度かメールを打つが…返事無し。やっと出て来て、開口一番が、「携帯を忘れたんだよ」だった。

最悪は白雲山荘へ各自でたどり着けば、相手がいるだろうことは分かるから、なんてことはないのだが、祖国への連絡が…トホホ。

夕暮れの仁川で、うまい具合にすぐ来た18時ごろのスユ行きのエアポートバスに乗る。が、渋滞でなかなか進まない。車窓から見える景色が段々と夜になって行く。高速道路なのに、ちょうどラッシュアワーだったためだ。夕食もまだだったし、相方はお腹を空かせていた。このままだと、白雲山荘着が夜の11時となってしまう。焦り始める。相方は、宿泊できそうなホテルの豊富な、市中のキョンボックンあたりで降りよう、と提案するも、バスは、市中を通り越して、郊外へ出てしまった。たとえ市中に降りても、観光案内所がないと、当日のホテルを探すのは難しい。観光案内所は、大概17時で終わっているだろう。あきらめて、普通にスユ駅で降りた。仁川空港では、空港内のスパで安く宿泊できたので、そうする案もあったのに、バスがすぐ着たので、あまり深く考えずに乗ってしまったのだった。

仕方ない、夜中になっても白雲山荘まで上がろう…と話しあったが、相方がタバコを吸って心を落ち着けている間に、一つ角を入ったところのホテルに飛び込みで、空室を聞いたら、50000ウォンと言う。その隣は、40000ウォンだった。二人で割れば、一泊20000ウォン。日本円だと2千円ほど。それなら、明日の朝、上がろうと言うことに話はまとまり、重い荷物から、解放される。バス停からもほとんど歩いていないし、快適で清潔なホテルだった。

空腹を満たそうと、繁華街風のところへ出てみるが、メニューが全部ハングルで、全然、指差し注文でなんとかなりそうな店がない…(汗)。みんなで飲み会で盛り上がっている店ばかり。金曜日の道頓堀みたいな感じだ。

相方は、警戒して、呼びかけのチラシを配っている、おばちゃんらをみんな無視した。おばちゃんに英語で話しかけたが、韓国語で返ってくるので、金額がワカラナイ。結局、券売機で食券を買って食べるような、日本で言ったら牛丼の吉野家みたいな店で、お腹を満たした。私が買った蕎麦は、あまりに辛くて食べれず、相方に食べてもらった。私はとんかつ丼を買い直した。帰りに近所のコンビニへ寄る。小さいコンビニで商品が少なく、フルーツやお酒はなく、あんまり買い出しにならず。ビールとおつまみ位を買って、ホテルへ戻る。長野からの相方にとっては、長い一日だったらしく、即座に寝てしまった。

朝はおかげで早起きし、6時から。どこも店は開いていない時間だが、近所にパリ・バゲットというパン屋のチェーン店が早朝から開店しており、朝食のコーヒーや菓子パンを買いこんで、贅沢にも30000ウォンくらい使った。ここのクロワッサン・サンドイッチが予想外に美味しくて、5000ウォンと500円近くもするのに、追加を買った。韓国でも西洋のお品は高いのだ。

早速、スユからタクシーに乗る。ウイドンで降りて買い出しする予定をすっ飛ばし、タクシー代節約で、トソンサまで上がり、買い出しゼロで、登山道を小1時間上がり、10時前には、白雲山荘へ到着。韓国は、タクシー代も6000ウォンくらいで安いので、一人でなければ使いやすい。

■ 初日

白雲山荘に到着し、お土産をオモニに渡す。京友禅のお財布だったが、桐箱に入っていたためか、オモニがしげしげと眺めていた。ピンク、赤、紫、どれにしようか悩んで、紫にしたが、正解だったようだ。オモニが喜んでくれたのが分かった。

おみやげはオモニへの小物、銘菓ひよこ1パック、あとは、山岳会向けに、通りもんとウイスキーで、1万円弱ほど。ウイスキーは韓国では喜ばれることを前回知ったので、日本酒の大吟醸を探し回るのは止めておいた。日本で喜ばれる、凝ったものより、あちらで手に入りにくいものが良いみたいなのだ。ウイスキーの問題なのは、瓶がガラスで重いことだ。

お昼の歓迎を受けて、さっそく部屋を片付け、落ち着き、登攀の支度をする。

初日は、ウジョンA 9ピッチへ。私は、前夜良く眠れず寝不足。日本から持ち込んだ、風邪が長びいて、体調が万全でない…。

慣れたアプローチを行く。最初の核心は、ちょっとした岩場の下り。まだ、登攀は始まっていないのに、コケる人が多いらしい。インスボンは、ルートがどこなのか?が、とても分かりづらい岩場なのだ。ウジョンAへ行こう!と思ったところで、経験者がいなければ、その取り付きを探すだけで一苦労、だ。

ウジョンAの取りつきについた。そこは知っている岩場だった。前回は初めてだから、ちょっとリードはどうかと思ったが、簡単に感じたところだった。相方は楽勝なので、ザックを背負って、負荷をかけて登るそうだ。ここはクラシックなアルパインルートということだった。

クラシックなアルパインルートを登るために、”5.9マスター”つまり、5.9ならどこでも登れるということを目指してフリーを頑張っているのだが、その道が非常に遠い、まだまだ道半ばだ、ということを相方は教えようとしているらしい。

今回は相方が、カムをセットした様子を写真に収めた。どううまくビレイしても、落ちたら10メートルだな。仮に1ピン飛んだら、20m。まぁ、お尻から転がらない限り、摩擦で、止まるだろう。こういうルートでのビレイは、200mの岩壁をまんま200m、墜落してしまわないためだけに、存在するロープなのだろう…。

クラックは2重になっていて、カムの取り方、スリングの伸ばし方に、計画性が要る。一直線の直上なら、何も考えずにカムにクリップすれば良いが、ここは左から右へ乗り移るところがあるのだ。それで、よくカムの位置を覚えておくようにした。番手も見て、登りながら、回収するだけでなく、再度セットもしてみて、効くかどうかを考えながら、登った。ので、1P目は時間をたっぷり掛けた。やっぱり隣に乗り移るところが、身長の関係で遠く、落ちないが怖い。ここが核心だ。

2ピッチ目は短いトラバース。トラバースは落ちると振られるので、カンタンだが、気は抜けない。

3ピッチめは、ウジョンAの実質スタート。今までは、易しすぎてアプローチと言うわけ。5.7のクラック。

4P目も5.9クラック。隣に韓国クライマーが見えて、そっちは11くらいのルートだったせいだろう、すごく歩みが遅かった。

5,6ピッチも、5.8や5.6とトポにあるが、とても落ちられないクラックだ。相方は、ワイド得意だそうだからいいけど、私はワイドは、全然経験値がなく、必死だった。しかし、上から見ると、1ピッチめが寝て見える(笑)。歩けそうに見えるくらいだ。

ここは、一番難しいところで、5.9のハズだが、とてもリードできる気がしない。この核心部のためだけに、5番の大きいカムを持参した。

最後は、選択肢は、5.10aのスラブをボルトで登るか、5.5のカンテ状のクラックをノープロテクションで登るかだった。5.5でも、15mもノープロであれば、怖い。ここは、カムが取れそうな箇所がなかった。最初はスラブを使ったが、悪かったのか、結局ノープロテクションで越えた。

あとは見慣れた山頂から、1ピッチの懸垂で峠に降りるだけ。懸垂は、途中、空中が2か所ある。ロープは60mの場合、下の懸垂リングを使い、右寄りに下りないと足りない。いつも末端は結ばない。が、ロープ長には要注意だ。

全体的に初日は大変だった。また、ワイドクラックというので、不慣れなクライミングで疲れた。

小屋に帰ると、日本で言えば、レインジャーか?、登山道の整備などの人たちがいて、この人たちの動作が騒々しく、安っぽい登山靴がちょっとした動作でも、大きな音を立てるので、うるさかった。テレビの音を大音量で流し続けていたこともあり、ほとんど寝れなかった。青ちゃんはグーグー寝ていた。ともかくリードしているのは、彼なのだから、セカンドより疲れて当然だ。

■ 2日目

2日目は、インスA4pとクンヒョン 弓上クラック。

下部スラブは、アプローチだそうで、こここそ、私はリードできそうなのだが、ほぼノープロなので、許可は出ない。

乾燥のため、粉じんが積もって、傾斜が寝ているところで、二人ともシューズが滑った。傾斜が立って来たら、スラブはフリクションが良く効いた。長い間プロテクションがないんだな。

ルートは、ここもワイド。最高難度5.8のはずなのに、クタクタになり、とても疲れた。ただ、少し上達したようで、褒められた。

一旦、降りて、クンヒョン4Pもワイド。クンヒョンはホントに大変だった。

今回は、最初の二日間ワイド祭り。

今思えば、2日目、ウイドンに降りて、温泉に入ったり、生鮮食品やらを買足せば良かったが、結局、疲れて早々と寝てしまった。前述のレンジャーも帰ってしまい、静かな夜で、久しぶりに熟睡した。

■ 3日目

3日目は、霧の朝だった。そして、お酒が切れた(笑)。

幻想的な霧に包まれる中、ショイナードB 5Pへ。青ちゃんはここは、リベンジ。踵を骨折する墜落をしたルートだからだ。ここでは、韓国パーティが下から追いついてきたのだが、支点にかかっているチェーンにロープを掛けていて、輪に掛けておらず、びっくり。私がしたら、先輩に文句言われるな。韓国ではみんなグリグリみたいだった。セカンドの確保もグリグリだった。

青ちゃんが前回墜落したピッチは、ワイドで、なかなか進まないピッチで、ロープが出たり戻ってきたり、時間がかかった。戻ってきたら巻き戻した。足ジャムで登り、スメアではカムセットしない。スメアでカムセットしていて滑って落ちたのだそうだ。しかし、ビレイポイントから、クライマーの様子が見えないので、ビレイヤーも落ちたことをロープを伝ってしか知ることができない。

常に落ちたらどうなるか?ということは考えているが、だからと言って、ロープの張りすぎで、クライマーを邪魔するわけにもいかず、ロープの操作はクライマーが見えている方が楽だ。クリッピング動作に合わせて出せる。引かれて出すことになると、私の腕の長さ分が最大の繰り出し長で、青ちゃんの腕の方が長いため、だいたい一回では足りないので、急いで2度目を出さなくてはならない。ツインで確保しているため、ロープの交差が確保器の入り口に来てしまうと、ロープ自体の重さで、ストップしてしまう。だから繰り出しは、ロープとロープの間に指を入れて、ロープをさばきながらしている。見えていないと、こうしたロープの交差をあらかじめ直している時間が取れないのだ。キンクが溜まっていく。見えていれば、クライマーが安定している時を見計らってロープを揺らしたり、キンクを後ろのロープに流すような動作をしたりできるが、見えないと、片時も安らげない。

…というわけで、最後のピッチは緊張もあって、疲れた。

後は降りて、もうワンルート行こうかという話になったが、今日は、韓国の山岳会のメンバーと落ち合う予定があり、あまりくたびれたくない…ので、午前中いっぱいで登攀を切り上げ、一旦下山して温泉に入り、疲労回復しようか?という話になる。が、土曜日だ。登山道はハイカーであふれていた。

とりあえず、誰もいないショートのスラブを見つけて遊ぶ。ここは私が、ここならリードできそうだ、と指摘したところだ。簡単なところを登ってトップロープを掛け、スラブの11bで遊ぶ。が難しすぎて、足元のスタンス何も分からない。しかし、11をやった後は、5.10代のスラブが楽勝になった。

小屋へ戻ると、団体様が一杯。待ち合わせの相手がいないかと目を凝らすが、まだのようだ。

お酒を空けたくて、ジリジリとしつつ待つ。小屋主の李さんも、空のウィスキーの瓶を持ちあげてみたりして、残念そうだ。お酒がふるまわれるのを待っているのだ。

結局、来客とは擦れ違いで、プレゼントに持ってきたお酒を空ける。小屋主の李さんが、待っていましたとばかり、そのウイスキーをドバドバと紙コップに入れて、飲んでしまったのにはビックリ。50mlくらい一口で終った。結局、李さんは稼ぎ時の土曜日にひるまっから酔っ払いだった。この日は、待ち人来たらず、を慰めてくれたのか、リンゴやおかずなどを出してくれた。おかげで、湯戻し食品だけを食べる無味乾燥に陥らずに済んだ。

夜は、登山学校の生徒さん、50名の大量宿泊でうるさく、リーダー会議も様子まで聞えた。

4日目の朝は昨日にまして、霧が濃かった。雨になるのかもしれないと心配した。岩が濡れているのでは…と心配しつつ、女の情けと書く、ヨ―ジョン 6Pへ。下部はスポーツクライミング的な課題の5.10c、そして上部は、どスラブ。

やはり下部は岩が濡れており、1Pめのクラックで「チョークをだいぶ持って行かれる」と青ちゃん。だいぶ滑るのだ。ただボルトルートなので、ロープを掛けさえすれば、なんとかはなる。こういうときも、背が高い人が有利だ。

私はセカンドなのに、ほとんどエイド的に抜ける。ここは小川山だった。大体、小川山で苦労するときってこんな感じだ。もう四苦八苦ってこと。

一方、上のスラブでは前日の成果が出た。なんだかスイスイと登れた。これには、相棒の青ちゃんも満足だったようだ。リードしてくれた青ちゃんが選んだ、安全パイなスタンスよりも、難しいスタンスを拾って登った。

しかし、日曜。何しろ人が多い。下を見ると、岩には見えるだけで30名近くのクライマーが張りついていて、ビックリした。

人が多い=リスク。こういう時のベテランの判断は勉強になる。若い人だったら、頑張って登りつづけようとするだろう。人為的落石や、落下物のリスク、遅々として進まないリスクは、コントロールできるリスクではないから、取るべきでないということだろう。

明日が帰国日と言うこともあり、1本で切り上げた。今回はそう追い込まなくても良い山だったのだ。

人の上にロープを振らせないよう、キレイに折りたたんで、懸垂2Pで下りた。韓国人の人は、ザイルと叫んでも、誰も気が付かない。「ロープというんだよ」と私が英語で叫ぶと、ちゃんと英語でOKと答えてくれた。ザイルはドイツ語で、日本独特の登山用語なのだ。

「あと何回来れるかなぁ」なんて相方が言う。

白雲山荘では、写真集を販売しているが、その写真集のカメラマンが、相方に取材に来たのだそうだ。最も何度もインスボンに来ている日本人クライマー、ということで。その取材を断ったそうだ。映っておけば良かったのに。そうすれば、今頃、その写真集を一冊もらえる立場にいたかもしれない。

小屋に戻り、パッキングを始める。相方は置いて行くものと持って帰るものをより分ける。小一時間くらいか。私は、もともとあまり持ってきていないのでカンタンだ。15分で終った。

帰りに、びっくりしたことに、李さんとオモニが二人揃って登山道まで見送りに出てくれた…。そして、「家内にお土産をありがとうございました」と李さんから、直々に言われた…。よほど気に入ってくれたのだろう。

さて、今回の成果はスラブだった。ワイドは完全初心者。土日は人が多くて、一番で取りついても、あんまり、いい気持ちはしない。

ショイナードAなんて、7名くらいで登攀中で、あんな大勢が前に居たら、一体どれだけ待てばいいのだろう…と。

今回は、登攀に用意した日数が4日、そのうち2日が土日で、もったいない使い方だった。土日はあまり登れない。もう少し、登攀に集中できるスケジューリングが必要だと痛感。

小屋では、食事提供がなくなった。食事は自炊の必要がある。わんこが減って、3匹もいたのに、1匹へ減っていた。残りはどこへ行ったのだろう。

インスボンは、5月も良いが9月のほうが温かかった。もっと寒いと思っていたが、半そでだった。夜中に窓を閉めて寝ていると、暑いくらいだった。

帰りは、ウイドンであいさつ回りをし、エーデルワイスでクライミング用のパンツを一本購入。セール品で安くなっていた。ウイドンで定番の韓国料理の店に入り、一杯。相方は温泉へ。私は一人で、ぶらぶらと登山基地を見学した。色々登山ショップはあったが、あまり買いたいものはなかった。一般的な道具はすでに持っていて、必要なのは、リンクカムとか、ドライツーリング用のアックスとか…ドライのアックスないのかなぁ…。

120番のバスに乗り、スユで降りる。今回、偶然、宿泊を見つけたスユを深堀りすることにする。ここは乗継地点なので、詳しくなっておくと、あとあと楽なのだ。スユでは、大きなノースフェイスを見つける。後で日本で調べたら、ジム併設だった。さらに、今度は、美味しい韓国定食屋を発見した。店の前で、日本語でしゃべっていたら、日本語堪能な韓国人のおじさんが、メニューを解説してくれ、一緒に入りましょう、と言ってくれた。お礼にビールを一本奢った。新宿にも店を出している、と言っていた。

そこの参鶏湯、とてもおいしかった。が、牡蠣が入っていたのを、ぜんぶ相方に渡した気でいたが、少し食べてしまったみたいで、夜中に気分が悪くなる…。私は学生時代に牡蠣に当たって、それ以来、食べれないのだ。避けてくれるように注文したらよかったのに、それをサボったから…。しかも、おいしかったので、すっかり平らげたのだった。相方に胃腸薬をもらって、やっと落ち着いた。これは、もしや、10年ぶりくらいに、吐くかもしれないと思った…。

帰国日で、朝の時間にはゆとりがあった。実は朝、山を下りるつもりだったので、午後の遅い便なのだ。それで、行ったことがない、ミョンドンへ市内観光へ出かけた。心斎橋みたいなところだった。

ミョンドンのセブンイレブンが両替に向いている場所だ。キレイな大きなホテルがあり、トイレも借りれる。大きなノースがあって、登山者向け?にカフェ併設。ノースはとってもオシャレで、外国人男性が一人、アレコレと買い物していた。なんだか神経質そうな人だった。

ミョンドンの路上カフェでくつろいでいたら、「ニセモノは、要りませんか」と言ってきたおじさんがいた。有名ブランドのポーチが、5000ウォン(500円)くらいで売っていた。買う人いるんだろうか?

日本ではもう誰もモノを買わない。モノによる豊かさには、もう誰も魅かれない。成金になりたい!というハングリー精神は、モノがない時代に育たないと生まれないのだ。

塩と米しかない時期もあったような、子供の貧困という言葉、そのまんまの家庭に育った私ですら、今更、モノで自分のステータスを向上したいとは、もはや思わない。ロレックスの腕時計なんて、しているほうが、物騒なんじゃないの?

これは、日本だけの現象ではなく、お金はイラナイから、昼寝させてください、やりたいことをやる時間をください、という状況なのは、先進国ではどこも共通だ。私は英語圏でお話しすると、精神的に文化が近いのは、やはり成熟した国の人たちだ。価値観が似ているので意気投合しやすい。

今、現在進行形で、経済発展している国の人たちとは、求めている価値が違うなぁ…と思う。日本人が求めている豊かさはもう、物質ではなくなってしまったのだ。

だから、ラオスが好きなのだ。カネで買えない、素朴さと無邪気さと、平和な空気がそこにあるから。何もない、ということ。

経済発展の代償に差し出したもの…サトビックな時間…が残っているから。

ソウル市内は、よくもわるくも、日本が元気だったころに似ている。だから、日本人にとっては、昔、歩んだ道、というわけで、物事の展開に大体予想がつく、というのが気楽さにつながるところだ。

それにしても、2度目のインスボン、あっという間だった。ソウルと大阪は、本当によく似ている。

白雲山荘は、相変わらず、素晴らしくサトビックな場所だった。しかし、次の世代になれば、今の良さは失われて、違ってしまうだろう。

今時代の移り目にいる白雲山荘…その終わりを見届けるのは、廣瀬ガイドではなく、青ちゃんなのだろうか?

≪収穫≫
・スラブでの成果
・スユ近辺の情報
・お土産はウイスキーがいいこと
・オモニには日本の工芸品

≪概算≫
・飛行機代 16240円
・交通費、エアポートリムジン 3000円往復、地下鉄バス、数百円
・宿泊 60000~70000ウォン
・食事 1万円程度

トータル3万円強というところ。