2017/07/26

始動

■ やっと動き出したクライミング…

さっき、ジムから帰ってきた。 結論、ホントにこのジムに行って良かった!と思う。

田嶋さんと言う方が、クライミングの成長の仕方について、指南してくれた。

正直な所、私は才能があって登っているクライマーではない。

でも、行きたいところは行きたいところなんだし、クライミングは私の生きる道なんだから、登れるようになるためのレールの上にいる、ということが大事なこと。

なのに、すごくその環境設定が、今の時代難しい…

■ 玉石混交

今の時代は、どの業界、どの分野でも、玉石混交なのだ。一昔前は、黒いお金と白いお金は分かりやすかった。そう、たぶん、私が20代へ入る前くらいまでは、銀行とサラ金は全く違う評価を受けていた。どちらもお金を貸すことを仕事にしているのに。サラ金業に勤めることは、身を落とすことで、銀行に勤めることは、誇らしいことだった。お金には色がついていたのだ。

ところが、ここ20~30年ほどで銀行さえもがサラ金業に身を落とすようになった。

多くの人が、倫理的に良くないお金の稼ぎ方を、”正当な商売”とみなすようになったのだ。

同じことが、ありとあらゆる業界に言える。

山ヤがやっていない山小屋 → 山の荒廃
山ヤがいない山岳会 → 山岳会の無料ガイド組織化
ヨギーがやっていないヨガスタジオ → ヨガが単なるエクササイズ化
クライマーがやっていないクライミングジム → 非クライマー的なクライマーの量産

全部現象は同じで、本質が忘れ去られ、競争が激化し、カネ儲け主義、と言うことになっている。

つまり、看板に偽りあり。お金になりさえすればいい、ということ。

近所にクライミングジムは、いくつかある。色々試したけど…率直に言えば、クライマーがやっていないジム。ハズレ続き。

で、ジムのお兄さんのほうが私よりクラミングを知らないくらいだったりした(汗)。

■ Climbing Gym Joy

で、私のおススメはここ! とても見つけづらい場所にあり、川の股になっているところ、沢だったら、二俣とでも呼ばれそうな場所にある。

今日は講習を受けてきたので、そのまとめ。

■ 今後の練習計画 

ラオスまで、8月、9月、10月、11月と3~4ヶ月ある
1か月=基礎練習
1か月=発揮
その後=ラオス本番

・心・技・体のバランス 大体3分の1 ボルダ―なら技術や体力が多め
・大人は何を習得中なのか意識した習得で、かなり伸びれる
・大事なのは、反復
・同じ課題を登る
・その後発揮力

ジムでの行動
1)一般的なウォームアップ チャリ漕ぎ10分など 心拍数120を5分
2)体ほぐし
3)クライミングのウォーミングアップ
4)テクニカルウォーミングアップ メンタル系のアップも必要
     
5)クライミングの本番

1時間半~2時間半でカバーできる。だらだらいても仕方がない。

☆足から動く人=立位支持
 手から動く人=基礎軸

・初心者チェックシート全部登る

■ 足で登るクライミングが課題の一つ

私は、手から登っているタイプで、まだ足での重心移動を完全マスターしていないのでした…

私は自分が何が出来て何が出来ていないかの内的な感性には、自信がある…のは、自分を良く客観的に観察出来ている方だ、というのがある…

で、インスボンでは、リードはまずいと感じた…のは、やはり、足で登るクライミング、重心移動がまだ、完全に身についていないので、確実性を感じないのである…

これは、ヘッドスタンドでの練習も同じで、勇気でやってみたら、ダメだったのである。やってみるという勇気は私の場合、過剰な位で有り余っており、勇気が必要なのではなく、これはムリだな~と感じたことは正しく、その無理だな~と解決する具体的なスキル、のほうが私に必要なことなのだ。

それが与えられないので、すごくフラストレーションだった。目標を達成するための手段が与えられていないのに、目標ばかりが高くなっていけば、それは死へ直結するからだ。特にクライミングの場合。

インスボンでは確実性を自分の中に感じることができなかった。メンタルの問題は、まだ、確実にリードできるには、習得していない技術課題がある、という点に落とし込める。

ヘッドスタンドも今練習していると、もう完成は目前で、最初のころは、肩に体重がかかるだけでパニックに陥りそうだったのに、今では呼吸は穏やかなままだ。

それは心が成長したのではなく、肩の筋力が付き、頭の上に足が来ると言う重心バランスに慣れてきたから。腹直筋が使えるようになってきたから。

クライミングも同じことで、ヘタレ、で片づけてしまうと、そこにある真の技術的な課題、テクニックやパワーの不足の課題を解決し損ね、いたずらに敗北者を作ってしまうと思う。



2017/07/06

久しぶりのカサメリ沢

たぬき
■ 瑞牆

去年、瑞牆だけの専門的なトポが出たことで、一気にクライマー人口を増やした瑞牆山。

瑞牆山は、不思議な山で、一般登山者にも人気があり、大型バスで、わんさと登山者が押し寄せてもいる。日本百名山に指定されていることもあるが、山容に特徴があるということもある。

そう言う人たちは瑞牆がクライミングで有名な山とは、全く知らない。

クライマーはクライマーで一般登山で瑞牆に行くことはない。

両者が超ニアミスしていて、接点がないと言う、不思議な場所が瑞牆。

私は瑞牆は、この辺の森の様子がとても好きで、気に入っている。

■ お魚釣りにも

先日(6/26)カサメリ沢に久しぶりに行き、2年ぶりに狸5.10aにトライ。

が、やっぱり最後の一手が遠く、登れず、残念だった。上手になったね、と言われるフリー。でもやっぱり、リーチが遠いものは、遠いものらしい。スキル関係なし、な課題もあるということか。

その後、ワイドをしたくて、入口岩に行った。

以前5.9だと思ってトップロープで登った、ワイドの課題…”あげこまる”へ行った。

が、新しい百岩場では、5.10aになっていた。前は5.9だと思って取り組んだのだった…

なるほど、5.10Aだったら、初めての時に、途中までしか登れなくても、仕方があるまい、という感じ。あの時は、足のスタック技が勝手に出てきたが…

今回は、雨上がりの為、クラック内がぬめっていたらしく、相方が青くなり、怖がったので、カムエイドで、敗退してきてもらった。
あげこまる

裏からトップロープ掛けれないか、偵察したが、途中までは4級程度でのぼれそう。しかし、その後が、支点がなく、危険でカムも残置になって、一度登ってしまうと降りれない典型的な場所だったので、結局、あげこまるは登れず。

結局、下りて、魚釣りに終始した。

…という一日になったカサメリ沢だった。

 久しぶりのカサメリ沢は、とても気持ちが良かった。

しかも、岩魚は大物がいそうで、一度は尺ものもかかった。

サンショウウオ




レーザーズエッジ 見るだけ

植樹祭広場からのほうが景色が良い




色がついているのは、保護色に同化しているため

これが

こうなった…




岩魚酒はベースは辛口で

この情報を広げてしまうと、もしかするとクライマーは、みな魚釣り師に化けてしまうかもしれないが… このブログの読者は今のところ、20数名程度なので大丈夫だろう…(笑)。

植樹祭広場のほうの岩場のアプローチは、釣り師の踏み跡と紛らわしく、釣り師を見るが…、カサメリ沢では通常クライマーしか見ない。

カサメリ沢で釣ったのは、我々だけではないか?と思う。

私は餌の虫取りで貢献した(笑)。

カサメリ沢は、先輩が連れて行ってくれた思い出の場所。良い思い出が一つ増えてうれしい♪





ニュージーランドの沢のこと

■海外遡行同人の集会

 今年は2年ぶりに海外遡行同人の集会に参加してきた。

一つには、ニュージーランドの沢に興味があった、ということがあった。私は以前、ウェリントンに長期出張の機会があった。

最初の職場であったロボット事業部が事業廃止になり、ソフトウェアの師匠前川さんに誘われて、サンヨーに移った時、日本のiモードは、まだ世界的にみると進んでおり、ニュージーランドの電話会社に日本の携帯電話をローカライズするというのが、私の仕事だった。


私は英語ができるため、まとめ役のほう。日本から指示をもらい、日本人および海外の臨時雇用エンジニアたちに仕事を振る担当。このようなポジションは、現地側のパイプということで、時差もあり、一時も休まる暇がなかった。一か月いて、休みは2日間。そして、一日の労働時間は16時間。寝ている時間とトイレお風呂以外は全部仕事していた。

しかし、労働した時間分、給与が支払われるだけマシなようであり、日本から連れて行った臨時雇用のエンジニアの人たちは、二重派遣、三重派遣の犠牲者の人たちで、非常に少ない手取りで働かされていたようだ。私が思うには、請け負った会社は人材募集の場所を間違えていたと思う。まったく何も分かっていない人たちが主で、使えない。

ので、現地で雇ったエンジニアたち…主にインド系の移民の人たち…との知識差が大きすぎた。

この出張期間中、30日間宿泊したのはインターコンチネンタルホテルで、取引先が用意してくれた。ほぼ毎日、15分の通勤途中カフェでテイクアウトのコーヒーをピックアップし、波止場に立ち寄って海を見て、徒歩で出勤した。

ニュージーランドは、他の欧米諸国と同じで、勤労価値観がはっきりしており、仕事のための仕事はしないし、17時を3分でも超えると、電話が鳴っても出ない。18時には、街中であるはずなのにスーパーも締ってしまう。

私は例によって、現地で何でも買えばいいやと思い、身軽で出かけたので、店の閉店時間が早いのには困ってしまった。

この出張で、ニュージーランドの海に韓国人の現地エンジニアに連れ出してもらった。美しい海で感動した。

日本ではアワビと言えば高級食材だが、向こうでは食べないので、アジア人がここぞとばかりに取っていたようだ。

また、毎日の通勤で使う、波止場があったところに、今思えば、非常に大きなリード壁があった。

それを眺めていたら、「登ってみる?」と言われたのだが、私は当時登山もしなければ、アウトドア派でもなく、速攻でNo!と言ったのだった。

ただ、驚いてNoと即座に反応しただけなのだが、少し待って色々と聞いてみて判断しても良かったなという思いは、今でもある。

当時は、今あるコミュニケーションスキルはなかったのだ。ただ、あの時はあの時で良いのだろう。あの時、クライミングのタネは撒かれたのだった。

さて、その長期出張中の、二日間しかない貴重な休暇に、私はその波止場から出ている定期フェリーに乗ってみることにしたのである。

試しに…という程度であり、特に何かを期待していたわけではない。ともかく、貴重な休暇であるから、常に仕事の指示を求めてくる部下や、自分でなんとかできるくせに英語を通訳しろと、めんどくさい同僚たちを離れ、一人でのんびりできたら、どこでもよかったのであった。

日本の人は海外では非常にめんどくさい、手がかかる客である。愚痴だが。

で、そのフェリーでミルフォードサウンドへ行ったのであった。フェリーは例にもれず、羊満タンだった。

ミルフォードサウンドは、すっかり霧に覆われ、グレーの水面と霧以外は、何も見えなかったし、現地に着いてから、お魚釣りのツアーに参加したのだが、結局海が荒れてお魚釣りは無理と言うことで、お魚釣りはせず、ただ、小型船舶に載って、湾内をクルーズしただけだ。湾内はとても静かで霧で何も見えないが、見えたら、さぞよいだろうと思われた。

別に特定の目的がない旅だったので、お魚釣りができなかったことも、実はどうでもよく、その辺をウロウロしたかっただけであったし、実際、荒れた海の上を大きく揺られながら、霧の中を進む小舟でだいぶ癒された。

同乗者に、典型的なアウトドアウエアに身を固めた女性がおり、彼女はミルフォードトラックを歩くのだと言って、大きなバックパックを背負って降りて行った。

その姿がなんとなく羨ましく見えた、というのが、元の元をただせば、小さな種がまかれたとすれば…ということだが、私のアウトドアへの傾倒の始まりであったかもしれない。

私にとっては、ビジネススーツの世界から、アウトドアの世界は遠くかけ離れて見えた。

まぁ、そういうわけで、ミルフォードトラックは、行ってもいいな~というリストの中に入っているのである。

ただ、いくら世界で一番美しい散歩道でも、ただ歩くだけではタノシクナイかもしれないなと、最近では考えてしまい…、沢でも遡行したらどうかな、と思ったのが一点あった。

ニュージーランドには、高い山はなく、マウントクックがせいぜいであり、現代ではエベレストを筆頭として、すべからく高所登山と言うのは、商業登山化されており、お金を払って登ってほしいというビジネス側の意欲が見える。ので、当然ぜんぜん、そそられない。なんで、自分で歩けるところにお金を払って、連れて行ってもらわなくてはならないのだ!?ってわけだ。

…ということなので、ニュージーランドの沢の話が聞きたかったのだが、それは聞き逃してしまったのだった。成瀬さんは今回欠席だったため。



登山の世界で、海外といえば、昔は高所登山だけだったようだ。今は、登攀では、多くの人が海外へ行っている。友人の最近インディアンクリークへ行ってきたそうだ。

国外の岩場に行くには、私はまだもう少し登攀力が必要だが、あんまりフリーへ傾注したいとも思っていない。

そもそも、フリーはどちらかというと、老後の楽しみで、体力がある今しか楽しめない、雪の山、アルパインの登山を楽しむべきだ、と思う。