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2026/03/02

新語提案:”クリップ・インテリジェンス”

 1. 「クリップ・インテリジェンス」の深化

単にロープをかけるだけでなく、「墜落時の挙動を物理的にコントロールする」技術です。

  • 長いクイックドロー(アルパインヌンチャク)の選択

    • 目的: ロープの屈曲(ドラッグ)を減らし、墜落時のロープの伸びを最大限に活かすため。

    • 計算:ここで短いヌンチャクを使うと、ロープの摩擦で実質的なロープ長が短くなり、墜落係数(Fall Factor)が上がってしまうのではないか?」という予測。

  • シングルロープ vs ツイン/ダブルロープの選択

    • 目的: ルートの屈曲具合、支点の強度、下降の必要性に応じたシステムの最適化。

    • 計算: 「支点がプア(弱い)だから、衝撃荷重を分散できるダブルロープで流動分散気味にクリップすべきか?」という判断。

2. 「ルート工作」としての洗練

「2. 岩場を確認の場に変える」における完璧なルート工作の一部です。

  • ラインの直線化: 長いドローを使い、ロープのラインを可能な限り直線に保つことで、ビレイヤーに伝わる「手応え」を正確に維持する技術。

  • システムの冗長性(バックアップ): ツインロープを選択することで、鋭利な岩角による破断リスクや、片方のロープが流れる際の摩擦リスクを分散させる思考。


まとめ:どこに分類されるか

これらは、単なる「道具選び」ではなく、「身体を動かしながら脳で物理計算を行うトレーニング」そのものです。

行動分類される技術要素目的(何を計算しているか)
長いドローを使うクリップ・インテリジェンスロープ摩擦の低減、墜落衝撃の緩和(Fall Factorの抑制)
ロープ径・種類の選択リスクマネジメント支点への負荷軽減、切断リスクの回避、下降効率
クリップ順の判断ルート工作 / パートナーシップロープの流れの最適化、ビレイヤーの操作性の確保



2025/04/26

クライマーとして、育てるべき相手を見極める質問リスト

🌱 「育てるべき相手」にだけ送る、見極めの質問リスト

① 【理解力チェック:シンプルな指示をどう扱うか?】

「たとえば、50mロープで25m登ったら、何m残ってると思う?」

正しく答えられるかを見る。
▶ 間違えても「考え直そう」とする態度があるか。
▶ 質問に対して話をそらさないか。

🌟
→ 理解力だけじゃなく、「間違いを正直に扱えるか」もここで見える。


② 【責任感チェック:「自分の失敗」をどう語るか?】

「これまでの経験で、自分のミスだったと思うこと、何かある?」

自分のミスを他責せずに語れるかをみる。
成長に活かそうとしているかがポイント。

🌟
→ 責任感と成長意欲の基本チェック。


③ 【プロセス重視チェック:「できなかった時」どうするか?】

「もしうまくいかなかったら、どうする?」

▶ **「できるまで練習する」**と言えるか。
▶ 「別のやり方を考える」など、前向きな工夫の意思があるか。

🌟
→ 結果主義ではなく、プロセスを大事にするかを見極める。


④ 【誠実さチェック:不利な情報を隠さないか?】

「今の自分に足りないと思うところ、正直に教えてくれる?」

▶ 自分の弱みを正直に話せるか
▶ 自分をよく見せようとごまかさないか。

🌟
→ 誠実さと自己認識レベルがここに出る。


⑤ 【集中力・態度チェック:話の受け取り方は?】

(普通に会話しながら観察する)

  • 話をちゃんと聞いているか?

  • 相槌やリアクションが的を射ているか?

  • 上の空になっていないか?

🌟
→ 教える以前に、集中して対話できない人には、育成は無理と判断。



2024/11/05

【トップクライマーによる指導・お手本】小山田大さんによる岩場講習会@佐渡島


たぶん、普段一緒にジムで登っているのが男子だけだと、外岩も男子だけ。

そういう男子が、いざ、他の人にも、ボルダリング教えてよ~と言われても、普段、男子だけで登っていると、会に来た新人さんをどうやって教えたらいいのか、分からないのかもしれませんね?

結果として、”ほかのみんな”を危険に陥れることに…。

悪気はなかったんだよ~ って言っても… クライミングでは、一回の些細な失敗が、生死に直結する重大事件に…

例えば…

・え?俺、手が届くし。→ 手が届かない人は落ちて大けが 例:腰椎骨折 もしくは死亡

・え?これくらい登れるっしょ → 登れない 例:5級以上は、8級も10級も全部5級の展海峰

・マントル?楽勝! → ジムで出てこないですよねぇ? 例:落ちて大けが

・降り方、分かんない?飛び降りて! → むりむり~ 例:2mのところから、150cmの人が飛び降りたら、3mの恐怖。2mのところから、150cmの人がぶら下がって落ちても、50cm。

って感じで、

 俺にとってはフツー

ってのを、俺と同じフィジカルがない自分以外の人たち…、子供、女性、老人…に押し付ける…

= 危険&ムリゲー

その上、

 え~ なんでできねえんだよ!

とか

 こんなんもできねえのかよ!

という、発奮させて相手のヤル気を沸かせるっていう、男性社会では、ふつー の態度を相手に向けた結果、が

 九州のクライミングなんだろうなぁ…

という感想でした。身をもって体験したぞ?

小山田さんの、こういう動画って、トップクライマーが、それとなーく、彼らに続く次世代のリーダー君たちに、

”クライミングのリーダーシップって言うのは、こういう風にして行うものなんだよ~”

と示してくれている、ってことです。

俺こそ次世代リーダーだ!と自認する男子は見て学びましょう。

他にトップクライマーが、指導している姿を公開しているとしている動画としては、ジャンボさんと倉上さんの繋ぐ壁という動画があります。


■ 小山田大さんの動画ポイント解説

1)ランディングを先に教える (リスク管理を先に教える)

2)易しい10級からスタート (登れなけりゃ登れる喜びを教えることはできません)

3)無名の人でも、それぞれその人の良いところを取り上げて個人を認めてあげる

です。

男子にまかせっぱにしたら、まずいです。

1)外岩のリスクって、蜂とか虫の話だけに…。いや、それは森に入れば、誰でもすぐ気が付く程度のことに過ぎない。キャンプで学んでくるような話です。じゃなくて、クライミングに特化したアウトドアクライミング特有のリスクを伝授しないと。

そもそも、インドアクライミングとアウトドアクライミングの違い、をきちんと教えてくださいよ。

2)そりゃ有段者には10級は面白くないでしょうが、最初から登れないのに取り付いて、面白いと思う人いると思います?いないよなぁ。なんせ達成感がだいご味なので。
まずは、石ころの上にでも立って、ヤッホーができなくては。

なになに?そんな奴はこなくていい? だから、それが 特権主義 って奴なんだってば!

3)登れる奴だけ認めるって?そんなこと言ってるから、5.17が登れるまで自分を認めることができなくなっちゃうんだよ…。登れる自分も登れない自分も、大事な自分。

頑張るのはいいことだけど、だったら、登れない奴を下に見ていい、ってやっていたら、次は下に見られるのは、君だよ? って分かるよね。

それ、いつまでたっても自分を好きになれない理由だから… 何なに?登れない人とだけ比べるからいいんだって?それで私を呼ばれても困るなぁ。


■ 故・吉田さんとマンツーマンの外ボルダー体験

朝、ビレイに呼ばれて行ったら、今日はボルダーです…となり…、ええ~やだなぁ。と思ったものの… もう来ちゃったし…。

いわれるがままに、トライ。

マントルを10回くらい練習させられました。1mくらいの岩で。

その後、おそらく5級か、4級くらいのを登りましたが、一緒にいた二人とは、全然違うホールドを使い、結局、他の2人が使ったホールドでは私は全く登れず。身長で全く使うホールドが違うから、ムーブも全然違うってことが分かった。

私が使ったホールドは、私にしか気が付かないみたいでした…というのは、もっと大きい男性は、もっと簡単に取れるホールドが使えちゃうので、そんなとこ使わなくても…ってなるし… 

なので、グレードとしては、私が登ったところのほうが、ガバっぽいホールドが取れる大きな男性が登ったところより、難しいのではないか?と思われました。

マントルにしても同じで、岩の際に登ったら、平面部にあるガバが取れる人はいいけれど、私はとれないので、安心安全のガバ以外を発見せねばならず…

保険で木の根っこを掴めば、楽に登れるのは見て取れましたが、根性で木の根っこは使わず…というのは、使ったら意味ないと思ったので…これはアルパインではなく、ボルダーなんだし…。しかも、吉田さん見ているし…

で、無理くり頑張ってマントル返しました。 これ、1mだからできるけど、3mならできない。

3mから落ちたら、男子は体が頑丈で壊れないかもしれないけど、私は女性であり、関節も柔らかく、つまるところ、筋肉クッションは少なく、そして、骨自体も細いわけなので、物理現象として壊れやすいのですから、3mから落ちたら死ぬかもしれません。死ななくても大けがになるかもしれません。

…という計算が、自動で、計算できるのが、クライマーだという風に私は思っているのですが、どうも、みんなの中では、ツッコんでいくのがクライマーだという話になっているみたいなのですが…

まぁ、どっちがクライマーか?っていう話は、さておいても、

 ただツッコむだけで計算がない

人は、原理的にクライマー人生が短くなること請け合い。リスクはシビアに見極めましょう。

この時の吉田さんの反応は、うん、って感じで、良かったです。

以上、姉からの弟たちへの手紙でした☆