2018/12/31

日向神 初級マルチピッチ

■ 初の日向神マルチ

昨日は、この冬一番の寒さだった。雪すら、ちらつく中、日向神へクライミングに出かけた。いや~、楽しかった。

良い登り納めになった。

マルチに行くのは予想外だったため、マルチ用の緩い靴、そしてダブルロープを持っておらず、シングル2本でのリードとなった。

ロープが重かっただろうなぁ。


オーダーは、私がセカンド、ベテランがサード。実力順に並べるとそうなるよなぁ・・・。ここは全員がリードできるが。(念のため。オーダーは、トップ1番登れる人、2番一番登れない人、3番次に登れる人というのが定番です)

行きの道すがら、マルチになり、シングル2本をダブルで使って行ったため、ロープが太くて、確保器の繰り出しが重そうだった。

3人がいる場合、一人一本ずつビレイしてはだめなのだろうか?(良いそうです!)

RCCとも違う不思議なボルト
このルートは易しいスラブで、登攀グレードは5.5くらいかなぁと思ったが、何しろ寒く、行きの渡渉で左足をドボンしたため、左足がかじかんで感覚がなくなった… のだが、このルートはとっても易しかったため、悪条件が良きスパイスとなったような感じだった(笑)。

単純に楽しくてよかった。

3ピッチ上がると、山のてっぺん!と言う展望で、マルチらしさ満喫だ。たった3Pなのに。お得度が高い(笑)。

ベテランが言うには、なんとなくしっかり効いた感じがないスラブ、ということだった。たしかに、花崗岩スラブの効きの良さ、と言う感じではないかもしれない。この岩は安山岩ということだった。安山岩かぁ…。ステルスc4よりビブラムソールがいいのかなぁ?

が、なにしろ、雪渓のようなスプーンカットが一杯で、スタンスもホールドも豊富だった。もちろん、足がかじかんでいたり、寒さで指がかじかんで感触がないので、落ちるかも的なリスクは感じさせられたが、とりあえず、当然ながらノーテンで3名ともがスイスイ登った。

途中、一度、セカンドの私のロープがロープアップされず、後ろから、「黄色ロープアップして~」の声がかかった。

登攀が簡単だったので、スイスイ登っていたら、3mほどロープが溜まっていたのだった。「今、落ちると僕に激突するよ~」とサードが言う。たしかに~と思って納得した。後ろが声をかけてくれてよかった。

トップはフォローの確保を作るのに位置関係がイマイチだったらしくて、ちょっと直しに時間がかかっていた。

ロープが溜まっていたら登らない…というか登れない…のだが、うっかりスイスイ登ってしまったほどなので、いかにルートが易しいかということが分かってもらえるだろうか?

とくに、安全マージンが広い私のようなチキンクライマーですら、気がつかず、登ってしまったということで(笑)。

「ここならオンサイトできますね~」「春にとっておいたら良かったなー」というのが率直な感想ではあった。ここは新人さんのマルチデビューに良いルートだった。

(ちなみに小川山の新人向けマルチ 春の戻り雪5.7 3pのほうが質的に難しい)

■ 楽しみにして待つ対象を与える大事さ

5年ほど前、私は初めてのマルチに行くのに、

1)クライミングジムでパートナーを見つけ、
2)その人と人工壁に通うため、その人がたまたま入っていた山岳会に入会し、
3)人工壁にビレイ練習に通うこと3か月、

というプロセスを踏んだ。その後の春、4月に初めてのマルチピッチで、三つ峠に出かけた。岩場で知り合った師匠とだった。

その時は、三つ峠は寒く、まだつららすら出ており、落石ではなく、落氷が心配な状態だった。冬期登攀!だった(笑)。前日、登攀で有名な山岳会の横浜蝸牛が、「これでは登れん」と敗退していたのが印象的だった。あの蝸牛ですら登れなかったのか、というわけだ(笑)。

ルートへ出る、そのために何が必要か?を考え、積み上げた期間も長く、当日の条件も悪い中で行ったマルチデビューだったため、感動も、ひとしおだった…。もちろん、登攀は楽々だったため、すぐに2度目はリードで人を連れて行ってしまった…。今思うと、そういう人は伸びるだろうなぁと思う。あぶなっかしくはあるが。

■ 感動の量を最大化させてあげることが新人へのプレゼントでは?

おそらく感動の量というものは、誰か他人が与えることはできず、本人の汗と涙の量?による。

もちろん、私はこのマルチデビューのために、泣いてもいないし、ド根性レベルの苦労などは、してはいないのだが、とはいえ、大きな意味では、3時間で登れるようなハイキングの山からスタートして、7時間も小屋までかかる厳冬期の鳳凰三山や、アイゼン登高、ピッケルでの滑落停止技術の習得を条件として登った赤岳登頂、そういうものを個人の力量の範囲内で終わってから、山のステップアップとしての、スタカットが出る山=マルチピッチデビュー…というのが、当時の私のマルチデビューの位置づけだった。大きな意味での準備期間は、当時で丸4年ということになる。もう5年も前の話だが…。

先日は、会と意見の相違があった。そうしたマルチへデビューするための正当と思えるプロセス… 山岳会の門をたたいたならば、最低限、ビレイとセカンドとしてセルフレスキューするためのロープワークの2点の伝授…を経るところなく、男性の新人をマルチに連れて行ってしまっていた。私は反対意見だった。

あとで本人に聞いたら、「行ったものの、何がどういう話か分からなかった…」ということだった。感動、少なさそう…。

私には、これは会が、こらえ性がなかった事例、と見えて仕方がなかった…。

本来、セカンドやサードで登ってすら、必要になる技術習得…ビレイと自己脱出…をさせないで連れて行ってしまうとするなら、それはガイド山行だ。悪しき習慣と思える。

しかも、これでは、全員参加型山行とは言えないのではないか?一緒には行っているが、メンバーシップを発揮できるか?というと違う。

全員参加型とは、全員が、登攀に協力でき、登攀に必要なリスク回避のために協力でき、そして、リスク回避活動を”共有”できる、ということだろう。連れていかれて行くだけでは、共有できず、蚊帳の外、ということになってしまう。

それで、あとを追うようにして、竜岩自然の家でプルージック登攀や自己脱出を教えた。

あいにくの雨と体育館が使用できない日で、大したことはできなかったが、それでも、彼は、楽しかったのだそうだった。初心者向けの教科書は教えておいたが、それらを読んでも、膨大過ぎて、よくわからなかったのだそうで、それも無理ないなと思う。

ビレイ習得には、週1ならば1年、週2回ならば半年くらいは、人工壁に通わないと習得できないこと、ビレイが習得できていない人は本来、ゲレンデも連れて行けないと教えておいた。

ビレイはクライマーとして最低限のスキルだ。マナーの基本のキであるが、習得に前向きでない人が多い。

想像の範囲ではあるが、昔の山岳会は、おそらくリーダークラスと庶民?クラスを分け、リーダー適性があると目した人にしか、ビレイを始め、技術を習得させなかったのではないのだろうか?

そして多分、それは時代の流れに反していると思う。昨今はビレイ関連のデバイスが向上し、誰でも初歩的なビレイは習得可能だ。もちろん、ほかの山の技術と同じく、永遠に学ぶ余地があるのがビレイ技術であるのだが、その機微を理解したいという気持ちさえ、あれば、初歩的なことは誰でも習得できる。習得には、たぶん平均的な人でも1年くらいはかかると思う。

したがってマルチに行けるには、その理解が必要だ。そうでないと何の習得を求めてマルチに連れて行ってもらっているのか?すら理解できないで、金魚の糞をすることになってしまう。

初心者にとっては、ビレイは習得に時間がかかる最初の難関だと思う。しかし、長い時間がかかったにしても、人の命を守るぎじゅづだけに、時間をかけるだけの価値はあり、そして、ビレイはセカンドとしての最低限の責任である。

ビレイができないクライマーを作ることは、クライミング界にとって何の善ももたらさない上、本人を不幸…山の本来の楽しみである憧れと情熱によって掴む山から遠ざける…にしてしまうと思う。

少なくとも、今回の会の新人が、私が5年前に感じたほどの感動を感じたか?というと否であることは明らかだと思う…。同じ山であるのに、もったいない。

山は山でしかない。意味は人間が決めるものだ。

■ ラッペルダウン&グランドアップ

午後いちは、偵察へ行った。トンネルエリアと東稜の下部を偵察した。驚いた。初心者向けの課題が一杯だった。しかし支点が悪いようだった。みたこともない形状のRCCのような支点が一杯だった。

この岩場は下部は易しく、上部はどっかぶっている。ラッペルダウンでの開拓しかあるまいと思える。

傾斜の違いが、開拓スタイルの違いにつながるということが、分かりやすく理解できる岩場だった。



トポは公表されていないそうだった。ボルトが悪いためだろう…

ここで落ちることは、クライミングを理解している人にはなさそうだ。

だが、易しいグレードであっても、そういうグレードと言うものは、登る人もまた、全くクライミングそのものを理解していない段階にいる初心者が取り付くものだ。





■ 恩返し?5.11でセッション

最後は道端エリアで遊んだ。これは私は5.9はリードできると思っていたので、リード(再登)。マルチはリードしてもらったので、どこか登りたかった。

これをリードした春は、登攀力が、今より実はよかった…。小川山にバイトに行って2か月たったら、なんとカチ筋が弱っていた。体のほうもぐんと、切れ、が悪くなっていた。高くついたバイトだった…。

この寒いコンディションで、初めて組むビレイヤーで取りつく5.9は、私なりのクライマーのマナーだった。5.9というのは、どういう状況であれ、登れて当然のグレードだからだ。つまり、となりの5.8は、辞めておいたのだ。(ただし、新人のビレイの時は、5.8にしておく(笑)。)

5.9とはいえ、何度もムーブを組み立てなおし、リードに時間をかけた。

私はボルトの信頼性を勉強して以来、確実さ200%でない限り、行かない方針に鞍替え中だ(笑)。今までも慎重なクライマーで、登攀力が足りなかったという理由以外で落ちたことは無い。が、さらに輪をかけて慎重派になった。

ビレイヤーが私語を始めるくらい時間をかけた…ありがたくビレイヤーがいる贅沢を満喫した。普段、後輩を連れていると、できない贅沢だからだ。

先輩や同レベルのクライマーと行く山では、甘えることを学習中だ。見栄を張って、リスクを取ると、いつまでたっても、まぐれでの成功体験という自己認識が付きまとい、それが確実に登れる自分の登攀力だ、という自信がつかない。

登るのに時間がかかる、というか、時間をかけるのは、私のクライマーとしての成長に必要な時間なんだと思う。私にとって、頼りにされることは易しく、甘えることは難しい。

師匠の青ちゃんは、私がアイスでリードしているときは、心配の余り、顔面蒼白だった(笑)。一般にアイスクライマーの一通りの一人前ラインである、5級がリードできたときはうれしそうだった。比較的すいすい行ったため、となりのどっかぶりの6級のラインを「リードしてみる?」なんて聞いてきたんだよなぁ…。アイスで6級がリード出来れば、相当な猛者である。あれをリードしていたら、青ちゃんは、たぶん心肺停止していたんじゃないだろうか…(笑)

道端エリアで登った5.9を登れば、隣の5.10bにTRを掛けられる。実は、4月に3回落ちた課題だ。寒いほうがフリクションはいいのでは?と思ったが、そんなことはなかった。残念。小川山はフリクションは寒いほうがいいのだが、花崗岩と安山岩では違うのだろうか?

ロープはふんだんだったので、同行者が隣の5.8にもトップロープをかけたが、結局だれも登らなかった。

5.10bのあとに同じロープで掛けた5.11のスラブ、たち込みが、できなさそうでできる、できそうでできない微妙なムーブで、岩との対話に全員が目覚めてしまったからだった。

トップロープならチャレンジを取る。

全員が同じ課題を登って、セッション形式になり、楽しかった。

最初のマルチでのオーダーは正しかった、ということが実証された形になった(笑)。

マルチピッチを案内してもらった恩返しが、このイレブンでできたような気がした。

このイレブン、一緒にいつも登ってくれる先輩は2撃くらいで登れたんだよなー。






2018/12/28

屋久島フリーウェイの研究

■屋久島フリーウェイの研究

ピッチ グレード 距離 ボルト数  ボルト間隔(距離÷ボルト数+1)

1P目 5.7 35m B1 (12.5m)
2P目 5.10d 25m B10 (2.5m)
3P目 5.10b 32m B10 (3.2m)
4P目 5.8 43m B6 (7m)
5P目 5.10a 25m B2 (12.5m)
6P目  5.9 30m B8 (3.8m)
7P目 5.10c 40m B20 (2m)
8P目 5.10a 45m B4 P1 (9m)
9P目 5.10a 25m B10 (2.5m)
10P目 5.10c 35m B25 (1.4m)
11P目 5.7 30m B3 (10m)
12P目 5.9 30m B6 (5m)

■ 感想

ボルト間隔が、興味深い。
5.7では10m以上のボルト間隔。
5.8では、5m以上のボルト間隔。
5.9では、5m以下のボルト間隔。

ナインアンダーでは、基本的に5m以上なようだ。しかし、10mのボルト間隔で、墜落したら、たぶん20m落ちるよなぁ(笑)。
このルートは、基本的にフリークライミングのルートであるはずで、本チャンアルパインのルートではないため、基本的に墜落を前提として、墜落しても死なないボルト間隔になっているはずなのだが…それでも1P目の5.7で1ボルトでは墜落はありえない。

まぁマルチなので2P目以降は、どこで落ちてもグランドフォールはない。が、スラブということはどこで落ちても、壁にぶつかるということはいえる。

興味深いのは、5P目。5.10AもあるのにB2本とは…説明を見るとワイドクラックとあり、要するにプロテクションが取れなかったのだろう。

さらに10P目は、ボルト間隔が異様に近い。単純計算で1.4m間隔とは…私の身長より低いボルト連打だ。これは、被っているのか?と思い説明を見ると、傾斜の強いスラブだった。スラブの5.10cだそうだ。

しかし、その前の8,9p目は対照的で、同じ5.10Aなのに、8P目は、ボルト間隔が遠い。9ピ目は2.5m間隔と近い。

記述を見ると、8P目は緩いスラブ。9P目は盛り上がったスラブ。

このルートはどちらにしても、かなりのスラブ力を必要とするルートだろうと思える。基本的に易しいスラブでは、ボルト間隔が遠い…

スラブって自分を信じる系、なんだよなぁ…。


■ 『屋久島の白い壁』より備忘録

・1962年より中央陵登攀より、幾多のアタック
・南壁 右:上下2段スラブ  左:傾斜が緩い 複雑な構成 ブッシュが多い
・左 93年台風でブッシュがはげ落ちた
・モッチョム岳で最後に残された部分として、まったく新しいライン
・1回目:96年 5月2日~5日
・2回目:96年 8月9日~11日
・3回目:96年 12月28日~1月1日
・4回目:97年 4月25~29日
・5回目:97年 8月11日~13日
・6回目:97年 12月27日~30日

・核心は2P、10P
・ルートの核心は、デルタハング直下のトラバース
・390m 12ピッチ、最高ピッチグレード5.10d、6時間
・5ピッチ目 パワーが必要
・6P目 デルタハング
・8P目ビバークバンドあり
・最終ピッチから灌木帯へ入り50mで山頂
・現在のところ屋久島におけるもっとも困難、かつ快適なルートだろう

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岩壁の中に一本のルートを刻み込む。それはクライマーの夢であるとともに、クライマーとしてのセンスが問われる行為でもある。私はルート開拓について、空白の部分をただ埋めるだけでは十分とは言えない気がする。登るのならば、ルートのもつ必然性を感じさせるものであってほしい。岩壁に新しいラインを付け加えようとする場合、それは壁の核心部に引かれなければならない。また理想とすれば、ボルトの連打を避け、少なくとも、フリークライムが大部分を占めるルートなのが望まれる。私はフリー至上主義者ではないから、必要を感じたときにはボルト連打も辞さない。ただし、単調なアブミの架け替えが続くのみならば、現代のレベルに達したルートとの評価はできないだろう。
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■ 屋久島フリーウェイの研究 その2へ続く

2018/12/26

油山川 5回目 トップロープソロ

■ユマールによる自己確保での登攀

昨日は、油山川で、ユマールによるソロ登攀のセットを確認しました。

うーむ。

これはユマールの位置関係が重要でした。チェストハーネスに固定して、縦にキープ。横に倒れてしまうと、登攀に追随しないので、ちょっと心もとない。何度か落ちてみて、なんか疑念が払しょくできず(笑)。やっぱり、普通のトップロープにしてもらいました。ちょっと信頼度が低かったかも…。

CTのローリンロック買おうかなぁ…。

ただロープクランプは2個もっているから、2重の安全性でオリジナルを作ることは可能なような気がします。

解除は、懸垂しかないので、困った時は、ごぼうして、立てるところ、もしくは、セルフが取れるところまで行って、懸垂に切り替えです。

結局、普通にトップロープにしてもらい、バンバン登ったので、昨日はぐったりでした…指が痛い(汗)



■ソロ登攀

厳密な意味ではリードでないので、ソロ登攀ではありませんが、トップロープで、自己確保で登攀すること…。

岩場に行き始めたころ、私はソロで登りたかったのです…というのは、自分と岩との対話が時間がかかりすぎて、下でビレイしている人に悪いなって。

しかし、師匠はソロ登攀の仕組みは教えてくれませんでした…。たぶん、まだ危ないと思われたのかな?登りたい盛りだったので、だいぶ不満を貯めました。(不満はラオスで解消したような?)

去年アイスクライミングで韓国に行ったとき、男性二人のアイスクライマー君たちが基礎練習で、ロシア製ロープクランプで確保して、フィックスロープで、各自、ソロ登攀していました。

これはいい!と思いました。

アイスのビレイは、基本的に長くてビレイヤーが気の毒系、だからです(笑)

その韓国のアイスは寝ていたので、落ちることは考えにくい感じでした。ただし、寝ているアイス=ロープが濡れる=凍る、ので、確保がロープクランプ一つでは、安全性に問題があるかもですが…。今、思えば。

岩は、アイスよりも難しく、また支点にかかる衝撃からいうと、トップロープが必ずしも一番安全な登り方とは限らないので、時と場合によると思いますが、ソロ登攀は、なかなか魅力的です。

しかし、支点にかかる衝撃を緩和するなんらかの方法は考えたほうがいいかもと思いますが、どうなのでしょうか?

トップロープのほうが支点にかかる負荷は大きいです。立木に懸垂支点を作って、それにぶら下がる、というセットも見せてもらいました。

これだと、ロープを保護するシートがあれば、ロープの傷みという欠陥をカバーできるかなぁ。

位置関係がポイント
ポイントをまとめると

1)ユマールの位置関係
2)トップロープにノットを作っておくこと
3)重し
です。

ノットがポイント

重しは宙に浮くべし

2018/12/20

油山川 4回目

油山川はねじねじしたツタが一杯
3人で油山川に行きました☆ 

油山川は、これで4度目です。

なんでここをもっと早く来ることにしなかったのだろうか…という、私のレベルに最適の岩場です。

結果は?

指痛い & 全身筋肉痛…(汗)

いや~カチっぽいフェイス苦手みたいです(笑)傾斜がきつく、日向神より立っているので、それで難しく感じるらしい。

指は、やはり左手の薬指がきついです…これは、コラーゲンとか飲めば、なんとかなる痛みなのだろうか?

■ センタークラック

今日は、せっかく頼れるビレイヤーが来てくれたので、目的の5.10bクラックにマスターで取りついたものの…あれ?

TRでムーブを固めたと思ったのに、ダメでした。また時間がかかりそうになっている…前回リードで、すっごい時間がかかったのですが、同じモードでした。

このモードは検知できるようになった。

ので、あきらめてTR。3本やってみたけど、うーむ。

だんだん悪くなっていく…どうしたんだろう?焦り?? いい恰好を見せたいとか???

途中で、上手な人にレイバックで登るムーブを見せてもらいましたが、レイバックってパワーが消耗するので、ワンテン…で、私にも無理かも?とおもいました。

このモード、全く野北モードとは違う…このモードの差が、アルパインとフリーの差かもしれません…

■ ミドルフェイス

ミドルフェイスは、着々とハンガー設置が進んでいるようでした☆

ミドルフェイスで登れそうだったライン
ミドルフェイスもTRで登らせてもらいましたが、足が細かく…いや~、大変。11Dを登れる方が、5.10bで2回落ちたので、それを見て、トップロープだな~と。

ここは、メインフェイスよりは少し易しいです。マントルを頑張れそうで、やる気になりました!

もし九州でボルダーをやりたかったらマントリングの苦手を克服しないといけないからです。

■ 質の差

開拓ほやほやミドルフェイスで2本、メインフェイスで2本とお腹いっぱい登ったのですが、中指が痛い…カチのフェイスが多いので、結構パワーを使うみたい…帰ったら、久しぶりにくたくたでした…

昨日は野北で3本しか登っていないのもあるけど、楽しく登ったのに、なんで油山川はくたくたなんだろう…だいぶ質的に差があるような気がします。

野北の時は、なにも不安がなく、けっこう気楽にとりつき、別にムーブを考えたりもしませんでした… 行ってから考える、でなんとかなった。

しかも、かなり楽しく、モード的にはラオスと同じでした。ラオスでは急成長したんですよね。

しかし、油山川では、かなり違うモードに… リードで取り付く=超緊張?

なんと表現するべきか、質的に大いに差があります。野北の5.7と油山川の5.7では、全然違います。

なので、私に必要なのは、油山川。

ここで上手になれば、強くなれそうな気がする。




■ ソロ登攀

ソロ登攀の仕組みを教えてもらいました。なるほど!という仕組み。ユマールを2個ともセットするのです。そして下に重しをつける。

このやり方でやってみようかと思う仕組みでした。


■ まとめ

・5.10bクラックはもう少し通うべき
・ミドルフェイスできていました!
・ソロ登攀システムを完成させよう!
・マントリングを頑張る

2018/12/18

野北

■ アルパインの岩場

野北はアルパインの岩場です。フリーをする人には簡単すぎて楽しめないかもしれませんが、穂高まで行かなくても、穂高っぽいというか、そんな感じです。支点は思ったほど悪くなく終了点をトラッドアンカーで作る必要はなかったです。ハーケンも不要でした。

ハーケン、ボルトの類に関しては、打っても叱られない岩場、という位置づけが安全かなと。

■ アクセス
1)九大を目指す
2)志摩シーサイドカンツリークラブを目指す
3)通り過ぎてどん詰まり前に駐車

■ アプローチ
ガードレールを乗り越えて、フィックスを辿る。自家菜園になっている。連れて行ってもらわないと分からないかも? 

 ここから降りるっていうのが、連れて行ってもらわないと分かりにくいと思われます。


 懸垂下降2度目の初心者に、この懸垂は…高度感ありすぎでしょう…

もうちょっと慣れてからでないと…。

思うに、初心者は初心者でも、昔の人が想定している初心者より、現代の初心者は、だいぶ知識が少ないと思います。

山の本読んでるような人は来ませんし、登山体系を読んでいる人も来ません。
でも、登攀はいっぱい選択肢があって、楽しく、簡単でした♪

野北の代表ルート3つを登りました。

1) 左の凹角(5.8 20m ボルト5本)


2)ルンゼ
(5.6 13m ボルト3本)


3)右の凹角
(5.7 8m ボルト4本)

ボルトは、ぬんちゃくの節約で、省きながら、カムで支点を取って登りました。


カムの勉強の岩場として、とても良いので、また晴れてぽかぽかの陽気の時にでも来たいなって思いました☆

2018/12/15

当てにならないボルト強度

ロクスノ079号から。


2018/12/09

ボルトの目利き ロクスノ079号

ロクスノ079号に、中根穂高さんのクライミング道場で、ボルトの解説記事がありました。

1)アルパイン系のルート

・リングボルト
・RCC型ボルト
・は、岩にリスがなくて、ハーケンが使えないときに用いられた。

ジャンピングで、
 ・直径8㎜
 ・深さ16㎜
ほどの穴をあける。上手な人で15分、通常30分の重労働。

 ・穴が少しでも深いと拡張できない
 ・見ただけでは分からない
 ・どちらも引き抜き方向へは、強度が強くない
 ・スポーツルートのプロテクションや、マルチのビレイ支点とはしては使えない
 ・せん断方向には強度がある
 ・ので、2個以上なら終了点、トップロープ支点、懸垂支点としては使える。
 ・軸を軽くたたいてみる
 ・リングをひねってみる

2)自孔式ボルト

 ・12㎜ × 30mm
 ・引き抜き強度は高くない
 ・せん断方向にも強くない
 ・M8 13mmレンチで回すネジ頭
 ・プロテクションとしては信頼できない
 ・ビレイポイント、懸垂支点としてはなんとか
 ・前傾壁やハングに打たれたものは使ってはいけない

3)電動ドリル時代のボルト

 ・カットアンカー
 ・グリップアンカー
 ・電動ドリルになっただけで、2)と同じ
 ・ステンレス製のものは幾分まし
 ・M8ボルト 13mmのレンチで回す
 ・スポーツルートのプロテクションとしては不合格
 ・早急に打ち替えが必要

4)コーン中打ち式ボルト

 ・ヒルテイ社
 ・M8ではなく、M10で17mmで回すネジ
 ・スラブや垂直以下のフェイスなら、なんとかプロテクションとしても使える
 ・施工が面倒で普及しなかった

5)オールアンカー
  ・悪名高い
  ・安くて、ホームセンターで手に入る
  ・施工が簡単
  ・強度がないので、全くダメ 地雷クラスの危険ボルト
  ・見分けるのは心棒があるかどうか?
  ・レンチは19㎜ M12ボルトはナットがカラビナに当たる

6)グージョンタイプ 
  ・安心できる
  ・ナットからネジが出ている
  
7)ケミカル
  ・グージョンでも効かない場合

■まとめ

13mm(M8)→ プロテクションとしてはダメ、ビレイ・懸垂=なんとか
17mm(M10)→ スラブや90度以下のフェイスならなんとか
19mm(M12)→ 地雷クラスの危険ボルト

■ 役立つサイト
Mr.ビーンズの豆まめ日記
http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-2666.html
http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-2877.html

オールアンカー
https://climbworks.exblog.jp/11066813/

Mr.ビーンズの気になった一言… タイより遅れている日本。知らないのは日本人だけ?!

赤字は特にお願いしたい点です。

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最後にタイ国チェンマイの岩場を開拓しているクライマーのボルトを打つ場合に標準としている決まり事を紹介します。

※marine-grade stainless steelかtitanium glue in boltsを使用すること(JFAでは検討中)。

※HILTIのRE-500を使用すること(JFAも実行)。

※使用期限の過ぎたグルーの使用はしないこと。又グルーは冷蔵庫で保管されたものであること(JFAも実行)。

そのグレードを限界とするクライマーの為にボルトを打つこと。
※スリングは使わないこと。
※終了点には下降用のリングを取り付けること(JFAは基本ラッペルステーションを使用)。
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2018/12/07

アクシオン

今日は久しぶりにアクシオンに行った。

今回は、人工壁では自分のクライミングが悪いというよりも、課題の質が良くないのだということを確信した(笑)。

小瀬の壁は良い壁だったんだなぁ。というか、ピラニアが良い質だったのだろうか?

新しく5.10aの課題ができていたが、正対でも足の位置がイマイチで、側体でもイマイチ。

何が悪いのか? 

ホールドの下に足が来るようにできていない。ムーブの自然なつながり、とは、なっていなかった。なので、誰が登っても登りにくいだろうなぁという感じだが、ハンドホールドは異様に多くて、リーチが短い人に配慮したということはうかがわれた。

その反面、フットホールドは、こんなに要らないハンドホールドが多いのに、足はないね、という感じで、私の身長でパツパツになる箇所が2か所あった。

つまり、手先行の登りを強いられるということだ。

傾斜が変わる場所がある。オーバーハングから垂直へ行くところだ。腰クリップの原則から言えば、ハングで長く手繰ってクリップするより、垂壁へ行ってから腰クリップするのが、当然いいはずなのだが、その位置では、わざと悪いホールドにしてある。ので、5.10Aの課題でも、5.10cの課題でも、なんと飛ばしで行ってしまった…。飛ばしてもっと上の垂壁に行った方がインカットが深い良いホールド…つまり発想として、オーバーハングにぶら下がっている状態で長く手繰ってクリップさせようとしている。

ということで、基本的な思想的に、この人工壁での課題設定者とは私は思想が合わないんだなぁと思った。

■傾斜の緩い11a=10a

山梨の5.9は、ともかく正対だけで登れるガバルートであり、一度作った課題は不変だった。長い間そこにあった。

そして、5.10aでは身に着けさせようとしているムーブは明快で、ツイスト、つまり側体。だから、側体になるように、ガバにも向きがつけてあり、足も自然にそこに置くべきなところにあるのだった。

この課題は40度の傾斜で5.11aで、私は、そこしかないので仕方ないので、傾斜を15度にしていたのだが、それで、たぶん、5.10aでしょうと言うことで、結局のところ、グレードの差は、ムーブではなくて、保持力、ということがよくわかる事例だった。

傾斜がきつくなれば、ガバでも、体重を上に移動させるのに、どんどんと手の負担率が増える… 

で、私は人工壁通いを早期に辞めたので、この課題以上は知らない。

でも、今ではまったく、外岩5.10代を登るのにはそう困っていない。というか外岩でないと全然面白くない。

人工壁は安全性が高いので、落ちれるが、私は通っていたころは、腕力や握力がまだ課題で、一日5本、この傾斜を殺した5.11Aを登ると腕が張っていたのだった。

今日は4本登り、パンプはしたが、1時間ほどで解消。パンプするのが気持ちが良い人はやりに行けばいいんだが、ここで登っても私の脳内クライミングスイッチはオンにならないなーということは確信した。

やっぱり外岩のクラックを四苦八苦しているほうがいい。

2018/12/02

油山川3回目 自分を信じられない大人たち

■大人から始めるクライミング

昨日は、50代からスタートするトレラン経験者のIさんとの外岩だった。Iさんは、トレランをしていたそうで、体が強そう。たぶん、中高年登山に行っても、体力が余ってしまって楽しめないのだろう。

■ ギア不足

Iさんが懸垂下降を教わりたがっていることは分かっていたが、確保器を持っていないため、教えるのは時期尚早、と思われ、どうしようか…というところだった。

これまで、ビギナーと思われる人のギア不足には、甘く、冬の靴すら貸して、初級の雪やアイスに連れて行ったくらいだが、基本的なギアを揃えない人の将来は?

…というと、ほぼダメである。借りて当然という意識が芽生えてしまって、貸してくれないのは、心が狭い、とすら言い出す人もいる。一方、貸す側の負担もかなり大きい。ので、ここ数年の経験から、そうした負担を、あまり負わないことにしたほうが良いと結論した。

が、Iさんの話を聞くと、購入すべきものが分からないようだった。

ATCガイドを購入したら、師匠のS木さんが「それは自分で考えて購入したの?」と尋ねてきて、「はい」と答えたら、非常に評価された。たぶん、それまで会の新人さんが、店員さんに騙されて、この大定番を買わなかったためだろう。

しかし、その後、ATC-XPをゲレンデでの使用だから、と持って行ったら、「リードしない人には教えません!」とのこと。ATCの種類で色々なことが推測できるのだ、ということが分かった。山の世界で生きて行ける人は、探偵になれるかもしれない。

しかし、実際、スポーツクライミング向け、フリークライミング向け、アルパインクライミング向け、と用途が様々で、確保器一つ買うにしても、購入が難しいのは事実だ。

今回は、ヘルメットを買ってくれ、最低限、岩場での安全も確保されたこと、借りて当然となりそうにないこと、確保器は、私はいっぱい持っていて、特に貸し出しに負担がないこと、など考慮し、貸し出しOKということにした。

本当はこんなことに心配しないで登れたらいいのだが、最近の人は、図々しさでも猛々しい人がいて、そういう人に当たる率が、なぜか私は多く、あまり無防備な親切は、相手にも、自分にも良くないことらしいのだ。それが4年、アルパインをして学んだこと。

残念な世相だ。

■ 能力への懐疑心

さて、今回は、印象に残ったことがあった。それは、登れることへの懐疑心、ということだ。

大人からスタートすると、覚えが悪い、と一般に言われる。

たしかに、これまで教えてきた50代以降の人は、見たものをそのままコピーする能力が減っているようで、確保器をセットしたとしても、それが反対だったりして、あれ?ということが多かった。ほかには、何度も同じことを言わないといけない、ということもあった。呑み込みの早さ、ということに問題がある、ということだ。

ただこれは個人差が大きい。個人差のほうが、年齢差を凌駕していると思われる。50代、60代でスタートしても、あっという間に上達してしまう人もいる。

覚えが悪いのではないだろうか?と、周囲の人に先入観を持たれることは、自分自身にも、自分は覚えが悪いのではないだろうか?という先入観を抱かせるのではないだろうか?

これはクライミングでも感じたことだ。

能力への懐疑心が先にあるのではないだろうか?と思われた。

若い人は、登れない自分がいる、ということを想像だにしていない。取り付くときの自信がすごい。登れるはずだと思っている。そして、「なんで登れないんだ、ちくしょー」と怒っていたりする。その自分自身への能力への信頼が大きすぎ、少々、自信が過剰である、というところが、事故原因となっていることが多い。

一方、この方は、最初から、難しいのではないか?登れないのではないか?と思って登られていることが明らかで、そこには、懐疑心、というものが根強くあるのであった…。

それは、つまり、初心者当時の、私自身を見るようだった。

というのは、私も、”一体、こんな屹立した壁、登れるわけがないでしょう”、と思っていたからだった。

とくに、インドアジムへ通い始めてから、インドアジム壁と外岩の関連性は、見極めづらかった。インドアは何が難しいの?って感じ。外岩は難しすぎて登れない感じ。

その期間は長く、3年は、かかっているだろう。私は登攀は比較的早めに始め、クライミングジムは、ぽつりぽつりだが、あまりグレードを気にせず、ぶらりと通っていた時期があった。山登りしかしないころだ。年に10回程度か。

そういう期間は、クライミングに入れ込んでいないため、ムーブと言われても、?な状態で、基本的に、8級くらいまでしか登れていなかったし、楽しいとも思っておらず、ただ、”いつか”、が来るのを待っていただけだ。

”いつか”は、来た。 それは、正対と側体が使い分けられるようになった時だったが…。

それまで、本当に、”楽しくなかった”。

正直に言えば、全然、楽しくなかったのだ。登っていても、「これの何が楽しい訳?」と思っていたし、ほかの人も「一緒に登りましょう」と言ってくれる人もおらず、避けられているような気、すらした。セッションで、わいわい登っている人たちの輪には、人種が違って、入りづらかった。

あるとき、突然、側体が身について、驚いた。それで、何度も9級とか8級を、側体と正対の2ムーブで登り始めたら、なんというか、なるほど感があった。

また、ジムにきている女性たちは、ずーっと8級で7級まで行く人は少なかった… そんなこととは、つゆ知らず。

会の先輩で2級が登れる人が、5級課題のムーブを教えてくれると、「教えたらすぐ登れるようになった」と言う…たしかにそうで、ムーブの正解を見てしまうと、それをなぞるのは、普通にできた。ただ、自分でそのムーブに、たどり着けないらしかった。

つまり、欠けていたのはクライミング脳、らしかった。

■ 教わらずに分かる人vs教わって分かる人

あかりちゃんとI永さんは対照的だ。あかりちゃんは、最初から、クライミングが楽しそうで、教えなくても上手になる。むしろ、外岩なのに、デッドで取っていて、あぶないから、まだリードさせられないなと思う。

一方、Iさんは、登れないのではないか?という懐疑心のほうで、たぶん登れるところも登れなくしてしまっているかもしれない。

クライミングにムーブがあれば、楽に登れはするが、ムーブがなくても、易しいグレードのものは登れる。

一般的には、ムーブが必要になるのは、5.10bくらいからだ。5.10A以上がフリークライミングの領域で、5.9以下の課題は、一般に”ナインアンダー”と呼ばれる。通常は、ムーブなしでも、登れるはず、という段階だ。

ナインアンダーであっても、ムーブがあれば、よりパワーを浪費せずに、登れることは確実だ。実際、私は昨日、5.10bのクラックをやったのだが、肉体的には、どこも疲労していない。考えてみると、4年前の初心者当時は、一日の外岩で、惨敗兵みたいにぐったりしていた。

思うに、最初から、クライミングが楽しい!というタイプと、なかなかクライミングの楽しみ方が自分では発見できないタイプ、がいるのではないだろうか?

私は確実に後者だったと思う。でも、しつこく登っている間に、なんとなくクライミング力はついてきた。

自分を振り返ると、何が分からないのか、みんなが言っているムーブって、何なのか?
体が分かるだけに、3年くらいはかかったなぁと思う。なにしろ、初めて5.9がオンサイトできるまで、2年半もかかったのだ。

昨日、私が取り組んだ、センタークラック5.10bは、目視で見て、登れるのではないかと思い、先輩がカムセットしてくれたものを最初はピンクポイントで、リードで取りついたのだが、予想以上に苦戦して、だいぶ、へこたれたのだった…。時間も長くかかった。

結局、カムエイドも出したし、あれこれ、ズルをして何とか上に行ったんだが、難しかったのは、下部のフットスタンスのほうで、上部の、ハンドジャムやフィストジャム、ばち効きのところは、あれ?もしかして易しい?という感じで、悪い気はしなかったのだった。

それで、また行く気になったものの… 自分の恐怖心を抱くポイントは、トップロープでも、あまり変わらず、そして、リードで取りついたときと、トップロープでは、ムーブの出具合は、リードのほうが良いような気がしないでもない。

ムーブというのは、不思議なものだ。いつかどこかでやったようなことが、体のどこかに深部記憶として残っているのだろうか?

色々なムーブというが、その意味することは私自身もイマイチよくわからない。

ムーブが上手な人は、考えてやっているわけではないそうで、無心で登っているだけなのだそうだ。なので、上手な人に聞いても教えてもらえない。

私自身は、言葉で教えられたことをなぞることが上手なタイプで、それはバレエの教え方が言葉によるものと先生のお手本による例示によるものの、2段構えだからだろう。

バレエでは、グランバットマン2回、ジュッテ1回、裏返して同じこと、という言葉と動作が一致するように訓練するのだ。ジュッテを下さいとコリオグラファーが言ったとき、素早く出せるのがダンサー。

クライミングは、そういう訓練は必要とはしないのだが、どうしたら、登れるか?というコミュニケーションに登って見せる、という以外に言葉があると便利ではある。

次は、ヒールフックして体を上げたら、次はランジ、などなど。しかし、そうした技の習得に、一喜一憂しても、結局は、保持力やリーチという問題に落ち着くかもしれないのだが。

まぁ、私自身がまだ未修得の技があるということは言える。その上、保持力もまだトレーニング過渡期であることも言える。

ので、取れる糊代を取り切っていない、ということが、辞めるにやめられない理由ではあるのだが、自分自身への懐疑心… 登れないのではないだろうか?ということが、成長の抑制要因になっている、ということは理解できる。

自分自身を信じるということは、ある種、成功を恐れる気持ちがあるということだろうが、それは、クライミングをスタートした当初からある不安だ。というのは、登れてしまったら、途方もないグレードのところに連れていかれてしまうのではないか?という恐れがあるからだ。

昨今のクライマーは、登攀グレードと危険認知力がバランスして成長した人は稀で、登攀力のほうが勝っている人が多いし、その場合、危険認知力が劣るということは、成長する意欲と危険から身を守ろうとする意欲では、後者の方が少ないということだからだ。

連れていかれてしまう恐れは常に感じている。

しかし、その恐れがブレーキになっているか?というと、それは、成長しないこと、努力しないこと、怠惰のことの言い訳になっているかもしれないが、どうなのだろうか?

もし勤勉の美徳を身に着けて、毎日指トレしたら、登攀グレードが伸びるのだろうか?

なんだか違う気がする。

私自身のこれまでの成功体験は、いわゆる勤勉の美徳、ということが功を奏したということは、めったになく、努力というものは、努力している本人にとっては、努力と感じられないもの、ということのほうが多かったからだ。

英語力は気がついたら、ペラペラの域に達していた。実際は、努力もしたのだが、本人は努力というよりも、何時間も無駄に過ごした気がする… いわゆるガリ勉というのは、していない…。ただ、辞書を引いて、語源を理解するのが趣味だったころもあったし、シャドーイングは、10年以上続けた。とくに成果というか、ご褒美がない活動だった。英語を解することで、何かが得だった、ということはない生活環境にいたからだ。

同じことで、クライミングもクライミングが楽しいということになるまで、誘われるままに出かけて行ったということで、出かけた際もあまり欲がないので、皆にいいの?と驚かれるくらいな感じで来た。

同じような人を見ると、まるで、過去の自分を見るようだ。

それは、機会喪失、チャンスロスに見える。とはいえ、意欲を無理して掻き立てるというのも変な話である。

というわけで、結局のところ、クライミング道もまた、人それぞれで、モチベーションを上げるということも、その人本人にしか、できない。結果、のんびりとした旅路である。

とはいえ、私の成長スピードは、まぁ、平均らしい。

クライミングは、楽しいと思えるまでが長くかかる旅路、なのかもしれない。

また最初から楽しめる人と、最初は言葉で、手取り足取り教わる必要がある人の両方がいるのかもしれない。


2018/11/30

岩場の安全についての認識の甘さを痛感中

リードを主体とするような外岩(フリー)をするようになり、これまでいかに岩場の安全について、認識が甘かったのか?さらに言えば、他人任せだったのか?ということについて身につまされています。

元々アイスクライミングが、クライミングの事始め、だった私にとって、いや、大体、冬を本番と位置付ける者にとって、無雪期の外岩というのは、非番の暇つぶし程度なことですから、”フリーで基礎力を上げる”程度にしか考えていなかった…ため、大したリスク認知も行ってこなかった…つまり、誘われたら行く程度だった…というのが、実のところ、正直なところです。

根底にはやはり、赤信号みんなで渡れば怖くない、という考えがあるのではないか?と思います。

しかし、誰か岩場を知っている人に、”混ぜてもらう”のではなく、”どういう岩場かしら?”という発見の楽しみのために行く、ということが、こちらへ来て、増えました。

これは成長であり、喜ばしいことです。しかし、どういう岩場か?ということに加え、リードする場合、

 1)アンカーは安全なモノか?
 2)ピン間隔は適切なモノか?
 3)グレードは適切か?

という3つの要素を、

 己で判断

しないといけない、ということです。これは、結構、見識が必要なことです。

それらの見識を持ち合わせているか? 

自分に問うと、大変困ったことに…(汗)。アンカーの強度や種類などは、問い合わせ、でなんとかなるものではありますが、2)3)に至っては、それらが分かるようになること、自体が、山ヤ修行の一つの目標…それも何年もかかるもの…であることでしょう…。

ということで、岩場における自立というのは、非常に難しいことであるのだなぁと最近、特に感じています。



リーチの短さについて 

■リーチ問題について認識の甘さを痛感中

最近、とみに感じるのは、リーチの問題についても、これまで、いかにも甘い認識で来た、ということです。

例えば、スティッククリップについては、実は2年ほど前にも紹介を受けていました。しかし、利用していませんでした。

ボルダリングでは、立って取れるところから、取ったホールドをつないでいくだけだと5級、シットスタートだと2級、というのは、よくあるパターンです。

外岩クライミングでは足が命。誰もが立てるスタンスを拾うわけですが、そういうスタンスは、誰もに共通です。そうなると、そこに立って、ガバが届けば5.9。

届かなければ?

極小スタンスに立って、そのガバまで頑張らないといけません。つまりボルダリングのシットスタートと同じになる。

これはクリップでも同じです。大体においてルートでは、クリップ体制が作りやすい場所に、ボルトが打っていあるわけですが、クリップすべきタイミングで、立っているホールドから、クイックドローを掛けられなければ? そのスタンスを捨てて、ドローを掛けないといけなくなります。これまた、シットスタートと同じことに。

つまり、リーチの問題は、難易度に直結した問題だったわけです。

5.9なら5.9というグレードが、”すべての人にとってほぼ同じ難易度を意味する”、というのは幻想でした。”誰でも登れるグレード=5.9”というのも幻想でした。

その幻想が打ち破られるということは、要するに、そのほかのいわゆるアルパインルートでも、事情は同じなのだろうとする類推を可能にします。

つまり、アルパインルートを登ることは、リーチの短い者には、

特別に危険が増す、

ということになります。

相当に不利な条件が増す、ということです。不利というのは、やはり山の場合は、ゲレンデと違い、死も含まれるため、なかなか、「不利ですね~」と笑っていられるようなタイプのリスクではないかもしれません。

ということで、こうしたリスクを排除して登るとなると、近所でのゲレンデですら、
・トップロープでの試登を繰り返した上のRP狙いが妥当、
・本チャンではセカンドが妥当、

となります。しかも、この傾向は、九州ではより一層強いらしいです。ということで、将来的展望に欠け、失望を味わい中です。

この方向に私の明日はない。

2018/11/28

実力がつく以前の初見リード

■ 実力がつく前に

しばらく前だが、初見リードを2度して、かなり大きなストレス反応が出た。

自分を知る経験になった。回復するまで時間がかかり、とても疲れた。

1回目は三倉での初見クラックのリードだ。入門クラック5.9.

2度目は、油山川でのクラック5.10bだ。三倉は2グレード辛いと言われているので同じくらいのグレードではないか?と思う。

どちらかというと2度目が堪えているような?

どちらのリードも得るものがなかったとは言えない。が、ムーブが確立する前のクラックリードは、危険だと理解した。

クライミングを辞めてしまうきっかけにもなりかねない。また、ヨガのほうにも全くいい影響が出ない。ヨガですら、疎ましく感じるようになってしまうからだ。

何が起こるか?というと、引きこもり現象だ。体は冷え、食べ物はおいしくなく、物事は心に響かなくなる。ホルモンのリズムが異常になり、不正出血が起きる。

体がストレスに負けたサインだ。

■ 元気になってきたきっかけは?

温泉にも行ったが、効き目イマイチ。おいしいものも作って食べてみたが、それもイマイチ。

結局のところ、小林カツ代さんの本を読んで、心が動かされた、というのが、最も効果があったかもしれない。

■ ココから学んだこと。

・上達を急がない
・グレードを信用せず、きちんとトップロープでムーブを作ってから取り付く
・TR→疑似リード→リード でグレードを上げる前にきちんとピラミッドを作る
・体と心をいたわる方法を知る

小川山レイバックは、最初から1テンくらいで登れたけど、カサブランカは最初登った時は、TRで3回落ちていた…今年は少し進捗して、疑似リードでカムセットしたが、たぶん、上手にセットできた感じがした。落ちなかったし。

千里の道も一歩から。急いではならぬ。

2018/11/26

クライミングインストラクターが運営するゲストハウス

■クライミングインストラクターが運営するクライマーのゲストハウス

台湾の岩場では、現地ガイドのXQがゲストハウスを運営していました。

QXはシンガポール人のクライミングガイドですが、資格はアメリカの資格です。(つまりシンガポールはアメリカ文化圏ということ、最近技術ですね)

彼の地元シンガポールのクライミングジムで募集した人たちがゲストハウスに泊まり、クライミングツアーに参加し、雨の日は技術講習。つまり、初心者が体験する初めての外岩がシンガポール人の場合は、台湾ってことです。

ゲストハウスでは、ビールとコーヒーを飲めば、ボルト基金になります。QXが、実質、岩場の管理者として岩場のリボルトを管理しており、管理台帳を発表しています。

https://allnevery.blogspot.com/2018/10/13.html

岩場についてまずやることは、最新の管理台帳のアンカー状態をトポに書き写すことです。

トポはこちらから購入できますが、現地で買う方がかなり安いです。倍くらいかな。
http://www.t-mapa.com/item/bk-rctw/


おそらくQXは管理人として誰かに指定されているわけでも何でもないですが、仕組みとしてうまく行っているようです。

QXは1対1の講習であれば、一日6000元。日本円で24000円。1対2であれば、4000元。16000円だそうでした。ゲストハウス宿泊費は、一泊600元(2400円)でした。1週間以上の滞在で割引があります。

私はガイドされず自分で登ってきました。このような仕組みは、大変有効な仕組みだと思います。

■ 無料で教わる場所

今の日本は山岳会=教えてもらうところ、技術を盗むところ、という過去の習わしに、縛られすぎているのではないでしょうか?

海外では、クライミングはインストラクターから手ほどきを受けるもの、というのは、通常のことのようです。

そこから段々自立を獲得して、インストラクター不要になっていく。

日本の山岳会というのは仕組み的に時代遅れになっていますが、無料で技術を教えるという前提がある組織です。ので、「俺は教わっていなんだから、勝手に盗めよな」「こんなに懇切丁寧に解説しているのに、全然分かるようにならない」という不満や不服も出てきます。

無料では教えないというのが当たり前な海外…日本も、そうしたほうが、教える側にも責任感が出て、きちんと最新の技術を教わろうとするでしょうし、教わる側も真剣でしょう。

一番損をしているのは、有料で教わって無料で教えている私のような人で、一番得をしているのは、無料で教わって有料で教えている現代の60代のガイドさんのような気がしますが。最後は愚痴でした。

そう言えば、山岳会の先輩が、「おれ教えられるような技術持ってない」と言っていましたが、その人が一番しっかりした先輩でしたっけ…。

2018/11/24

トップロープの張り方を教えたある日のこと

■ 受け取り上手

昨日は自分のクライミングが進捗したというよりも、後輩が楽しんでくれたことで、満たされた気持ちになった。ので、後輩に感謝。

連れて行く後輩にたいして、先輩は責任がある。

ので、もちろん、色々と教えないといけない。

教えることは、”与えること”、だろう。だが、この”与える”が、”奪われていること”、に感じさせてしまうような人もいる。受け取っていて当然、という態度の人だ。なので、受け取り上手な資質というのは、それはそれで大事なこと。

昨日はトップロープの張り方、を教えたんだが、その中の技術的要素を分解すると

1)立木でのスリングのかけ方
2)ブーリンでリング荷重してはいけないこと
3)折り返しビレイでのローワーダウンとセカンドのビレイ
4)立木の懸垂セット
5)懸垂で急傾斜の崖にアプローチする方法vsローワーダウンでアプローチする方法の2種と比較
6)立木にトップロープをセットする支点
7)懸垂下降の途中停止

これらの要素は、ただ、裏から回ってトップロープを張る、ということを達成するために必要な技術なんだが… もし、個別にバラバラで教えたら、全然できるようにならないのではないか?と思う…。

というのは、前に一緒に組んでいた男子の初心者君たちが作ってくれる支点類や、崖へのアプローチの仕方とかが・・・あれえ?大丈夫なの?という具合だったからだった…

■ ポイント1 情報の共有

昨日は、下から見て、後輩が登りたいラインと私が登りたいラインそれぞれを観察した。

あらかじめどの支点に行く予定か、目星をつけないといけないからだ。それは支点のタイプによりギアも異なるため。

後輩が登りたいラインの終了点は、直径60cmほどの立木だった。これに終了点を作るのに必要なのは、スリングと環付きビナだ。スリングは持ってきたか?と尋ねると持っていないという答え。なので、180cmのスリングを貸した。環付きビナは1枚あるそうだった。

私の登りたいラインのほうの、終了点は普通の残置ビナだったので、ヌンチャク2枚。

■ ポイント2 現場の危険評価

さて裏に回ると、上部は普通に歩けた。

が、当然だが、立木は崖のギリギリにあり、目視確認できる終了点はなかった。

さて、どこからロープを出すか?

崖までノービレイで行くような軽率なことをしてはいけない。

だいたい崖の端は土が緩く何かにつかまっていたとしても、不意に足元が崩れないとも限らない。

後輩が登りたいラインの立木は、直径60cmほどの大木だが、そこまでには4mほどあり、直径20cmくらいの木にフィックスが張ってあった… 2mくらい下にインラインフィギュア8ノットで、取っ手が作って合った。

私の登りたい課題の終了点のほうは、大樹の陰でよく見えなかった。きっと岩肌にあるのだろう。私は、大樹まで行って、のぞき込むようなことはしない。

さて、どっちを先に張ろうかと考えた。効率が問題だ。

…一人だったら、フィックスを取ってある立木に懸垂でとりつくしかない。今あるギアは、スリング1、環付き2、ヌンチャク2、以外は、各自、下降器、セルフしかない。

立てるところでまず考えるのはセルフ。立木のフィックスが張ってある、その結びの輪にセルフを掛ける後輩…。見ると、ブーリンで取ってあった。ブーリンの輪にセルフを掛けるとリング荷重になってしまう。リング荷重はノットがほどけるということを伝える。まぁ、この場では、セルフに体重をかけないから、荷重はかからない。ので、問題はないんだが…。でも、ブーリンにリング荷重は習慣的に良くないと思う。なので、フィックスを見るときは、何というノットでフィックスが取ってあるか?を見るのが大事だ。避けたリスク、その1.

リング荷重が嫌だったので、セルフを取るのに、スリングの支点が欲しいと思い、最初は私を確保してもらうことにする。そうすれば、二人とも確保された体制になるからだ。

安定した立木であることをたたいて確認し、立木の高い位置にスリングでタイオフして、しっかりと固定し、それにセルフをかけ、体重を預けてもらう。常に静荷重をかけておいた方が実は安全だし体制も安定する。

彼女の確保器は、ノーマルATCなので、私をローワーダウンしてもらうのに、支点から、カラビナ1枚で折り返して、上にロープが引かれるようにしてもらう。これはマルチでセカンドの確保と同じ。

私はアンザイレンし、最初の支点まで降りたら、ヌンチャク2枚でトップロープ支点にし、ロープを投げて、1つ目が完了。懸垂より途中停止がやりやすい。止めて、と言えば、終わりだからだ。その後クライムアップ。

次は、使用中のスリングが必要なので、ビレイを解除して、同じ立木に懸垂下降のセット。後輩には自分のスリングで直接立木にセルフを取ってもらった。2番で降りないといけないこと、私が先に降りて、スリングで支点を作り、それにロープを通すので、彼女は、懸垂したら、セルフを取り、立木のロープを引き抜いて、下降しないといけないことを説明。

この懸垂は、4mほどの短い距離の懸垂なので、ロープの途中を使った。ただし、すっぽ抜けは怖いので、短いほうの末端は結んだ。長いほうは上に残しておいた。

60cmの巨木に来ると、終了点は根からとることもできそうだった。つまり、短いスリングしかなくても、なんとか作れるようだった。下を見ると岩がテラスになっていたので、これは高い位置に終了点があるほうが、ロープと岩がこすれないと思い、根で取るという選択肢を排除して、立木の幹でとることにした。固定分散にして環付きビナを掛ける。支点ができたら、懸垂を解除するのに、セルフを支点に取った。荷重が抜けたロープを、カラビナに通して下におろすと、課題自体は8m程度なので、すぐロープは地面についた。再度懸垂下降をセットし、そのまま下降。

後輩には降りる前に、フィックスロープも末端を輪にしてセルフを取ることができること、自分のスリングで木の根に直接セルフを掛けるか、支点のシェルフにかけることもできることを伝えた。上の懸垂のロープを引き抜かねばならないからだ。

私自身は下で彼女が懸垂するのに備えて、ロープを引っ張る=途中停止させることができる、ように準備した。

懸垂下降は、最近は初心者には、バックアップ付きを教えることが多い…私もそれで習ったし、彼女もだ。ただ実践では、バックアップはむしろ邪魔になってしまうことが多いのだが、それも、そうだということが分かるまで場数が必要だ。ベストプラクティスというのは大事だが、四角四面に教えられた1通りの方法しかできない=思考停止状態、というののほうが、山ではむしろ問題であるような気がする。

私は太ももに巻いて途中停止する方法を最初に教わったので、彼女にもそれを教えた。これは、懸垂のセットをするときも、ロープをたるませるのに使える。ロープのたるみがないと、確保器の中にロープを入れるところから、四苦八苦になる。

彼女が降りている最中、試しにロープを下から引っ張ってやった。降りれない、ということなんだが、これも初心者は知らないことが多い。

無事、トップロープが2本取れた。ここまでで、解説に時間をたくさん取ったので、ここまでで、1時間くらいかかった。

清高さんの教え方は、こんな感じだった。

2番目の師匠の青ちゃんは、危ないから、と自分で張りに行ってしまって、教えないタイプの人だった。

なので、私は一向に支点の様子を知るようにならず、不満を抱いた。自立を阻止されているような気分になったからだ。

なので、連れて行ってもらった岩場には、自分で勝手に後輩を連れて行っていた。

あるとき、青ちゃんが靴を忘れ、取りに帰るので先にやっておいてということになり、私が支点構築に行くのに、後輩のかっちゃんを連れて、支点に行ったことを知ると、激昂した。なんで怒られるのか?分からなかった…。

ので、行ったときの様子を詳しく説明した。私は、今回のこの後輩にしたのと同じように、かっちゃんにもセルフには念には念を入れて、立てるところから、ローワーダウン、もしくは懸垂で支点に取り付いたんだが…。

一般に男子は、立てるところから、ロープを出す発想がなく、支点構築に行かせると、一か八かのギリギリトライを披露してくれることが多い。ので、当然ながら一人では行かせられない。

青ちゃんは、支点構築は一人で行くのがベストという考え方だったが、私はそうは思わない。自立したクライマーを育てるには、支点の知識が必要だからだし、一人で行くと懸垂以外確保手段がなく、いちいち時間がかかる。2名だとスタカットという手段がいつでも使える。

今回は、後輩には、ベストプラクティスと言えるものを見せることができたのではないか?と思う…少なくとも私が知っている技術で出来るベストプラクティス。

それが登攀そのものよりも、私には充足感というか満足感をもたらした。

登攀自体は、むずかしく、スリングでの簡易エイド(Aゼロ)もだいぶ持ち出した。エイドを持ち出したのは、後輩にエイドの方法も見て盗んでほしかったからだ。知らないと、登れないときに引き上げてもらうしかなくなるから、知らないと困る。

クライミングそのものは、誰が教えなくても勝手に上手になるんじゃないだろうか?と思う。でも、エイドの仕方とか、ロープの張り方みたいなことは、教わったり見たりという経験がないと、どうしたものか、となってしまうだろう…。

実際、私は初期のころ、師匠クラスの人とは出かけておらず、初心者と出かけていたら、貧弱な支点構築だった。例えば、腕くらいの木でトップロープしていて、バックアップの木が直径60cmだったりした。

自分が危険な目にあわされているとも知らず登っていたのだ(笑)。

そんな人と登りたい人がいるのだろうか?いくら登れるクライマーでも…

まぁその時は私も初心者で、支点をアドバイスする力量がなかったから、自己責任なのだが、無知に付け込まれている、とも言える。正しいことを知らなければ、間違ったことを指摘することもできないからだ。

自己責任というのは、情報量が同じであって、公平な立場で、なりたつことだろう。

もし連れて行ってくれた人が「僕の支点はあやしいですが、それでも一緒に行ってくれますか?」と聞いてから、誘ってくれたなら、支点の予習でもして出かけたのかもしれないが…。

ということで、昨日のクライミングは充足感がたっぷりだった。

私は自分が教わった通りに教えているのだが、他にも教え方があるのだろうか?

■ 自分自身を知る

私にとってのクライミングムーブの習得は、上達や達成感ではないのかもしれない。

上達や達成感は、安全構築技術という基本的技術の上に、上達したら儲けもの、程度のものかもしれない。



2018/11/23

油山川 2度目

今日は2度目の油山川の岩場だった。

クラックをやりたいなと思って、行ったんだが、ふーむ。朝、一番で取りつく気になれなかった…。なんか、後輩のあかりちゃん、開口一言で、「ランナウトしていますよね」。

するどい!そうなんです!が、実はここは、ボルトは念のためで、カムでプロテクションを取ることになっているから、っていうことなんですね。ここのクラックは。初心者のカムは抜けることがあるので。

しかし、5.10bでハンドなのですが、やっぱり、もっとむずかしいだろうなぁと。

サブフェイスは、ほかのルートには取りついていなかったので、今日は、ほかのから取り掛かることに。

各自ロープをもって、裏から岩場の上部へ回る。とフィックスが張ってありました。ありがたや!ないとロープセットしていて落ちることがありますからね~ その場合はスタカットの確保技術が必要です。

私はアイスでクライミングを始めたので、トップロープを張るのは、歩いて裏から回ることが多く、その時の経験が生きました。

まずは、立木に支点構築し、私を折り返しビレイで確保してもらい、ローワーダウンで、終了点へ1本目のロープをかける。

そのあとクライムアップして、支点へ戻り、今度は同じ立木から、ギアを回収して、懸垂下降。あかりちゃんは2番目の下降者。トップの私が立木+スリング+環付きビナで終了点を作り、懸垂下降。その次にあかりちゃんが懸垂下降。懸垂では、途中停止は足に巻いて止まる方法と、下から引っ張って止まる方法。

で、2ライン取れたので、あとは万々登りました。次々登れて楽しかった~

バンバンと言っても、ただのトップロープで得るものがないと困るので、疑似リードしてもらいました。

最初に黄色ロープを張ったラインは、5.9と書いてあったのですが、出だしが核心…そもそも、1ピン目にヌンチャクを掛けるのが核心でした。ガバに手が届けば、掛けれるんだけど、私とアカリちゃんの身長では、そのガバ届かないから、1ピン目以前が核心。2ピン目は、テラスに立てれば取れるのですが、3ピン目が遠く、2ピン目で落ちるとテラスに激突で、トップロープなので、出るロープも多いので、落ちれない。

ここは難しかったので、カムエイドをしてみようと思って、出してきたのですが、0.75が効くところまでの一歩が遠く、スタンスが見当たらず、ヌンチャクにスリングの簡易アブミにして立ってみましたが、それも空中にぶら下がっているスリングに立ちこみなので、かなり大変でした… カムが取れたら、まぁなんとか上まで行けました。届けば、ガバだから、腕だけで登れて、5.9だけど、届かない人にはまったく5.9とは言えない系の課題だった(汗) しかも、カムエイドも無力でした。

あかりちゃんはあかりちゃんで、自分が気に入ったラインを言ってもらいましたが、易しいスタートから1ピン目遠い。まぁ、でも足で立てるから仕方ないかなぁ。初心者のリード向きじゃないと理解。凹角はなんとなかったけど、そこから抜け出るマントリングがカチ。マントリングワンムーブが難しく、マントルが課題でした。これも5.9には思えないなー。私も行ってみましたが。

なんとなく、兜岩とかの短い課題を思い出した。短いけど怖いみたいな課題です。

その後、もっと易しくないと楽しめないと思い、5.8に行くと快適みたいでした。

短い課題は、2-3本をまとめて登ってもらいました。時間短縮にもなるし。

最後は回収は私が行き、終了点は隣のを使って立木から残置ビナへ…これはこれで、トラバースのクライミング技術がいるかね?な感じでした。

二人ともお腹いっぱい登って、楽しく帰宅。あっという間に暗くなるので、暗くならないうちに…

というのは、この岩場沢沿いで、ブッシュが濃いので、薄暗くなると、帰れなくなりそうです。

16時終了で17時には解散みたいな感じでした☆

次回はもう一回あの5.10bのクラックをして、どう感じるかやってみたいです。

まとめ
凧揚げコーナー(8m、5.9、ボルト3本)TR
三角柱(8m、5.9、ボルト3本)
モンキーフェイス(8m、5.10a、ボルト3本)
左のコーナー(5m、5.8、ボルト2本)
ベビーフェイス(5m、5.9、ボルト2本)



2018/11/18

Aburayama Kawa Crag

 This crag is only 30 min away from home!

We've met the developper today and it was nice. He showed us some bolts... he said it is 120 yen for one boult.

Center crack 5.10b PP  a lot of tension

5.9 face --> X too scary and too much finger power needed. I got a pump even in TR

For Topo visit here.




2018/11/17

恐怖心を羅針盤に

私は元々、あんまりクライミングでは不必要に、つまり高さそのものに、恐怖にかられるタイプではなく、三つ峠など自分の力量以下のルートでは、何が怖いの?程度の認識で、ハーケンもリングボルトも、別に怖がらずに使っていました…おそらくそれは無知ゆえの自信に見えたのでしょう。

師匠の青ちゃんを三つ峠に案内したら、「こんな支点を信用したらあかんよ」と言われました… みたら、それはでっかい懸垂用支点で、これを信用しないなら、どれ信用するの?!みたいなやつでした…。

でも、青ちゃんは歴戦の戦士だろうし…。 自分の意見と師匠の意見では、どちらが信頼性があるか?というと師匠のだろうし…。でも、それを信用しないなら、テラスから帰れませんよねぇって場所でした。

そこにはそれ以来行っていない…。会の先輩も全然連れて行ってというか、ついてきてくれなかった。(けど、都岳連もそこでやってるくらいだから、たぶん大丈夫なのではないかなぁ…)

一方、小川山が始まったとたん恐怖でした…。これは正しい恐怖なのだったと理解。

ラオスに行ったら楽しかったので、ラオスには、正しいボルト間隔だと楽しいのだということを理解するために行ったんだろうな~と。毎年、海外に行く人が多いのは、日本ではチャレンジするに値するルートっていうのは、少ないからなのかもしれません。日本の課題は、”みじかしい”のが多いので、日本の課題だけを登って、脱初心者するのは、難しいのかもしれないです。

今回学んだことは、”恐怖” こそが、身を守ってくれているということ&そして、その働きは正確であるようだ、ということです。

なぜなら、私は、今回三倉で、リードで取りついた入門クラックは、怖くはなかったのです… 50cm置きにカムをかませ、カムエイドで上がったので、立木に来た時点で玉切れになりましたが(笑)。それでいいのです。怖い時に、カムエイドで降りることもできるわけですから。 実際、小川山レイバックはカムエイドで降りたことがあります。あれも正確な危険回避でした。

菊池さんのクラック講習では、初心者はカムを50cm置きに噛ませて、サイズを覚えろと言っていました。私はまさに初心者ですので(笑)、それがやりたかったのですが、ビレイヤーがおらず、ここ数年は、実現していませんでした。なので、ビレイしてくれた先輩には大感謝☆

プロテクションを覚えてから、その次にムーブの習得へ進むべき、というのが、最初の師匠のS木さんの意見でした。今の時代は、先にムーブ、先にトップロープ、でゆとりを作ってから、外岩、ですが、そういう教え方ではない教え方でした。最初からギリギリ?(実はS木さんは、登攀はあまり上手ではありませんでした…)

お口直しに行った日向神でも、5.9も10Aも別に怖くはなかったのです。数か所、ボルトが遠いところはありましたが。アンカーについても、自分で触ってみて、まぁ、今回これを使って死ぬようなことは無いだろうと。

(ただし、ベストプラクティスとは言えないアンカーだろうということは分かりました。どのくらい危険なのか?は、神のみぞ知るですが、国際基準と照らし合わせて、良いものと言えないのは確かです。日本では訴訟になった場合、設置者側が負けることのほうが判例的に強いようです。)

なので、結局のところ、私は自分の恐怖心をきちんと判別して、自分で自分の身を守るということができているのではないか?と思います。

しかし、このようなボルトの状況にあるため、各個人が、使用するかしないかについては自己責任で考えないといけないこと、JFAが整備した岩場が少ないことなどは、きちんと言葉にして伝えられた覚えはありません。

あやふやなボルト支点の確認の仕方、あるいはあやふやなアンカーの確認の仕方を教わった覚えもない…。教えていないのに、身を守るのは自己責任ですってのは、責任取りたくても取れないでしょう。今はやりの自己責任と同じで、自己責任とは言うものの、本質は責任逃れの言葉になってしまっていますね。

きっと会の先輩や師匠の青ちゃんが三つ峠がきらいなのは、ペツルでないからでしょう…先輩にはハーケンやリングは、オブジェだ、とは言われましたが、それらのボルトを信頼するかしないか?その信頼できないルートを登るか登らないか?が、自己責任だとは聞いていません。結構、普通に、はいリードしてね、みたいなノリで、リードしまーすとやってきたと思います。今回はペツルでさえも、腐食するため、確認が必要と言うことでした。

自己責任論は、情報が対称であるときに成立可能な理論です。

ですので、私が後輩に言うべきことは、日本の岩場全体が、ボランティア運営のため、日曜クライマーレベルのホームセンターで調達したようなものもあるということ、それを使って登る場合、安全性は各自が確認し、安全だと自分が思える場合のみ、取り付くべきこと、そうしたことはトポには載っておらず、事前に自ら調べるべきこと、などを伝えるでしょう。

こうした情報…ボルトの安全性や、腐食、置かれている環境、終了点での注意点、必要なロープ長…などなどが、海外のトポには掲載されている…このことで、日本のトポが貧弱であるということが分かりましたが、日本のトポしか知らない場合、それをそのまま、うのみにしてしまうしかないかもしれません。

また、日本の文化的背景から、上の人の言うことを聞いていれば大丈夫、と思いがちですが、一方、”上の人”は、そこまで強い責任感は持っているわけではないようです。

そのような、あいまいな感じの中でクライミングを続けて行かざるを得ない訳ですが、大事なことは、判断のよりどころを他人ではなく、自分に求めることです。

そして、そのよりどころとは、恐怖、であると思います。

恐怖心こそは自分の身を守ってくれるもの。愛すべきもの。

人は恐怖にかられると必死になって学びます。英語も同じことで、のっぴきならない状況にならないと、話せるようにならないものです(笑)。

しかるに、どれくらいその人が英語が話せるか?というのは、どれくらいその人がのっぴきならない状況に耐えたか?という指針ということです。

クライミングも同じで、その人の悪さへの実力はどれだけ苦労したかということだろうと思います。

悪いところに強い先輩がいますが、さぞかし怖い思いをしたのだろうと(笑)

今回は私は、自分の危険回避能力について自信を深めました。

2018/11/16

Mt. Mikura@Hiroshima



Great place to combine with Miyajima and Genbaku Kinenkan.

Chowa no Gensou@ Mizugaki

Chowa no Gensou

Chowa no gensou 
50 half rope x2
Rack 0.5-5 or 6

Crazy Bum@Monjyu Iwa

 来年、タオとどこに行こうかな~などと、ロクスノ物色中。

文殊岩ってのがあるらしい。へぇ~

アプローチが核心かなぁ。

A=Crazy Bum
B=Bum Wagon

Bum wagon 2p
5、11a 25m
5、7 15m
Rack: 1-4、0.3-6













2018/11/15

アメリカンデストライアングル

https://blogs.yahoo.co.jp/hgtcw843/38902956.html より

山下さんのサイトに詳しく書いてあるので、そちらをご覧いただけば一目瞭然。

In Peak Rock

BMCボルトガイドと日向神でよくみられる一般的な支点の評価

bad anchor
This is an anchor I see so often in Kyusyu and I was not sure what to make of…

As an conclusion... I want to put these words from someone from UIAA...

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Placing bolts like these is bad practice, for many reasons.

You can already see scratch damage to the snapgate karabiners, both of which have to face the same orientation, so can be unclipped simultaneously. 

Stress fractures will develop eventually in the curved metal bar, which may or may not be QA tested. 

Just because there are some crappy bolts around in Slovenia doesnt make bad bolts in Japan any better. In fact the Slovenian federation is currently engaged in a very expensive and labour intensive effort to replace bad bolts. 

In the end it is cheaper to place good bolts in the first place, now that we have more reliable specifications and research into bolt protection and placement. 
See the BMC papers on bolts or the UIAA recommendations.

You probably won’t die. You would be very unlucky if both hangers sheared at the same time.

However it could happen, specially on a hanging belay with a fall factor 2. Also the karabiners will corrode over time. 

All in all it will require quite a lot of judgement over whether to trust this arrangement. 

I have lowered off of much worse, but wouldn’t recommend it!
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さて、邦訳です。
・このようなアンカーは悪い習慣です
・すでにダメージが見受けられる
・カラビナが2枚とも同じ方向を向いているため、同時に外れる可能性がある
・金属バーにストレスがかかり、時間の経過とともにヒビが入るだろう
・この金属バーは強度テストを受けていないのでは
・最初から、きちんとしたアンカーを設置するほうが結局は最安

・死ぬ確率は低いだろう
・両方のハンガーが同時に外れるとすれば、かなり運が悪いと言えるだろう
・しかし、起こりえない訳ではない。ハンギングビレイで墜落係数2のときだ。
・またカラビナは時間とともに腐食が進むだろう

・結局のところ、このような設定のアンカーを信用するかしないか?については、多くの判断が必要になる。
・私自身はこれよりももっとひどいアンカーでローワーダウンした経験があるが、それはこのようなアンカーを勧める理由とはならない。
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BMC資料は、ココに置いてある


2018/11/14

岩場における安全の重要事項

1) 限界グレードでのボルト間隔は近くないと危険

アダム・オンドラやクリス・シャーマでも、開拓中の限界グレードルートではボルト間隔は近い。

2)どれくらい近いかと言うと?

レッドポイントの時は、核心でクリップを3本中に1本にするくらい。

3)ボルト間隔が適当でない=迷ルート

普通の感性があれば、
 ・かかった時間
 ・便数

でグレードは判断できる。

4)岩場はジムのように会費を払って、安全が確保された所ではない。

5)初登者はルートの管理はしてない。

6)ボルトに不安を感じたら、リボルトする(されるまで)か登らざるべき。

7)クライミングや登山の安全を見守る統一された組織がない

8)グリップビレー瞬間両手離し持ち替えが流行中

9)ビレイの良しあしは、クライマーとしての業績に寄らない

2018/11/13

ケミカルボルトのチェックの仕方

ペツルボルトのチェックの仕方

Day 2 in Long Dong

In Day 2, it was a quit bit of rain... QX and Chen said they climbed yesterday but it was rain ...

Today's rain is too much of rain for climbing... I thought.

David was tired of rain... they've been camping in a parking lot for 6 days now and want some fresh shower...

So we headed for Onsen, hot spring in Bitho.

I was still anxious to see the crag but I was sure no one to climb this day... when I came back home, QX was giving a rope work to the people, and I was certain that my decision was right

Second time Mikura Real crack

 I have gone to my Second time Mikura Climbing last weakend.

Day 1 A route

Tchibirino Crack 5.10a hand TR  X 3 times

Day 2 B route

@Aojiro hang
Mukade Traverse 5.9 wide TR

Rap Crack 5.10b TR
Pampukin 5.10d TR
Solger crack 5.10a TR

@Gensuke Kuzure
Hip Crack 5.9 TR

It was such a fine day on Sunday and were nobody in the crag.

they have English sign that sounds natural
I went for 5.10 a vertical hand crack for 3 times.

I realized it is more like foot jam than hand jam... I am already good at hand jamming.

I need more of foot jam otherwise, I don't feel secure at all... my butt is too heavy to bring up just by arms.

The second day, we went for variety of routes and was good.

The more I climb, the more I feel comfortable but I think Mikura's grading is 2 or 3 grades harder...


hand jam --> OK
foot jam --> sometimes bad
wide ---> 5.8
chimny ---> OK
finger jam --> starting
fist jam --> OK
sam cam ---> OK

Hip crack 5.9 
Topo

This is the Japanese Topo book. Hand written. Notice No.6 is the Hip crack 5.9. The topo is so hard to match to the real rock so you will have to develop matching skills too.

The topo book is sold at Visitor center at 1500 yen.

Note:  High Speed road 3750 + 550 x2 + 6200 yen
          Gas 6000 yen
          Rack more than one set
          60m rope
          Free camping site

クラックの進捗 三倉

私のクラックは、光が見えてきました。昨日は、日月で2度目の三倉。

初日は、ハンドで足がない、素直な直上ルートの、チビリノクラック5.10a を3回行きましたが、ハンドジャムよりも足ジャムが課題でした。ムーブは2度目が一番よく、3度目はヨレて、ダメ。クラックもムーブを起こしながら登らないと意味がない。つまり、雑に登っても、リードにはつながらないということです。チビリノ…では、カムエイドしていませんが、カムエイドしたとしても、フットスタンス勝負、つまりアブミも出さないと登れない可能性があるということが分かった。

1回目の三倉で行った入門クラック5.9は、ほぼほぼ全部カムエイドで、ジャムせずに抜けましたが、カムエイドをしたことで、カムがバチ効きということが分かりました。カムのサイズ見極めには、だいぶ自信を深めました。もう一回行けば、もっとカムエイドが洗練されそう。

プロテクションへの信頼は、カムエイドで作りたいですが、アブミに乗るカムエイドをまだしていないので、アブミカムエイドで、どっかぶりを超える練習があれば、と思いますが、これは次回の龍洞でできそう。私には大きすぎるフィストクラック5.10Aでやるのがいいかなぁと思います。

クラック特有のムーブは、ムーブ練習で別の練習です。これは、兵隊クラックで。3回目は、リードできそうでした。兵隊クラック一回目は、もうムーブもへったくれも…みたいな登りでしたが、2度目はカムエイドでカムの順番を作り、3回目の昨日はムーブ、なぜか定着しており、次回はリードできそうでした。疑似リードが先とは思いますが。

昨日は、ほかにラップクラック、パンプキン、ヒップクラック(途中まで)をやりましたが、ハンドはそこそこ定着、フィンガーは今から、右上、左上は今から、チムニーはOK、ワイドは大いにくたびれ中…です。

習得が遅いと非難されて心外に思っています。それは比べる対象が、24歳とか、もともと国体選手だった人とか。勘弁してよ、全く遅くないよと、自分が後輩を育成した経験から、思います。

前の会での話ですが、”会長さんの専属パートナー、通称愛人”だった人がいました。
自分でクライミング環境を整える努力不要。すべて会長パートナーに指導は、指導計画も含め、すべてお任せ、丸3年オールセカンドで、マルチや本チャンに行き、ついでに言えば、歩荷も免除でザックは背負ってもらって登って、4年目で5.10bを人工壁、外岩5.7のリードが課題、だそうでした。

つまり”大人の山岳部”は、エリート教育をしても4年で人工壁5.10b&外岩5.7リード、そこまでということなので、今現在、私がやっていることは、一般の大学山岳部においては入門クラスですが、”大人の山岳部”においては、かなり難しいことをしていると思います。

先輩に上達が遅いと言われましたが、クライミングのスタート年齢(42歳です)や体力のハンデ、身長(小さいです)、自分で進む道を選び、環境を整える努力を自ら行ってきたこと、等を考慮すると、かなり早いのでは?と思います。

クライミングのスタート時点の能力は、人それぞれですが、私の指導経験から言いますと、スタート年齢は重要です。

スタート年齢が低いと、危険認知力が備わっていないので、クライミングムーブそのものの習得は早いです。あぶないということが分からないので、危ないことを平気でやってしまうため。

私は、人工壁に通いだして3か月目で、初めてのゲレンデに行き、その日に5.8をリードしましたが、それが私のスタート時のクライミング能力ですが、ラオスで指導した若いドイツ人女性は、5A(5.6くらい?)がやっと。山梨で指導した50代女性は、5.4も登れないスタート、でした。一方若い男子は、5.9は、普通の5.9であれば、その日に登れると思います。

今回の三倉では、昨日は、ワイドのムカデトラバース5.9を一本目でやりましたが、クライミング歴10年以上でフェイスなら5.12RPの方でも、そこそこ苦労して登っていましたので、クライミング能力というのは、あまりグレードに執着しないほうが良いと思います。

とくにクラックは、グレードよりも、クラックのサイズで判断したほうが良いそうです。たしかに龍洞のフィストクラックは、5.10Aでしたが、誰のフィスト?っていう感じで、私にはリービテーションが必要でした。カムだと4番。私にとって、5.10Aでないことは確実です(笑)。

ということなので、まぁ三倉は2回で、そこそこ納得感がありました。まぁ、もうしばらくは、三倉はいいかな。

ムーブより先に、カムエイドを磨いたほうがいいですね!

2018/11/09

Onigahana Miharashi Iwa Crag

I have gone to Miharashi iwa again to introduce 2 beginners to climbing.

Miharashi iwa includes, 5.6 - 5.11.

So handy for the beginners.

It was better friction than in summer and the red and yellow Autumn leaves were so beautiful...

This time we only did TOPROPE since they were new to climbing and I think to learn belay, you need to go to a climbing wall... unless you catch falls, you never learn anything about belay.


So this time it meant to enjoy and give prior information such as topo, gear knowledge, etc to new comers.

I lend some books too. A must read book.

For the other photo of this crag. Click here.

2018/11/07

My first time Mikura

I think Mikura Mountain is a good destination for someone who's been to Yosemite already. It is NOT the best destination for beginner, no no... I think that person may start hating crack climbing.

I have been to Insubong Korea and climbed multi-pitches. Compared to the climbs, Mikura was difficult. People say "2 grade plus" for Mikura, i.e.  5.9 feels like 5.10b.  They've got a lot of wide crack too. 

This was my first time in Mikura so I was not so sure what to climb. Next time I like to just to hike to see what's around.

This was a 3 day 2 nights climbing trip from Fukuoka, 4 hours car ride, each paid 5000 yen for the ride.  The camp site is free but you have to register.

A hand written Topo Book is sold at the visitor center for \1500. Also some are available in climbing net


無名課題 トラバース一手課題 5.9 TPノーテン
奥の無名クラック 5.7 疑似リード ノーテン
ダイヤモンドクラック 5.11b TR 途中まで 不可能感あり
入門クラック 5.9 リード カムエイドで掛けかけ 終了点不明
名前忘れた 5.9 TR なんとかノーテン 毒見してもらった
モアイクラック 5.9 TR 上部の被りが怖い
モルモットクラック 5.11b TR 出だしでフォール
兵隊クラック 5.10A カムエイド フリーはギリギリ
成人式 5.9 TR とっても甘いハンドジャム






I need one more red!!!


Useful site 


http://www.kojitusanso.jp/tozan-report/detail/?fm=883

https://crazyjam.exblog.jp/tags/%E4%B8%89%E5%80%89/

http://ishidatozanjukunisshi.blogspot.com/2014/10/blog-post_15.html