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2023/04/20

【若い人向け情報】 岩場のボルト代って一体いくらなの?

 ■ ポケットマネーでボルトを買う時代は終わった

カットアンカーっていくらか?知っています?

ホームセンターレベルのカットアンカー。ネット検索で100本、33100円。つまり一本300円。強度は、正しく施工して最大15kN。カム並。下手くそが施工すると5kN。

現代のグージョン。つまり、きちんと強度が出せると25kN。もちろんこれも下穴がでかすぎるとか、そういうまずい施工はまずい施工で、

 誰が打ったボルトか?

っていうのが、課題の安全性に直結する。几帳面と言われる開拓者が打ったボルトのほうが、認知症気味とか、発達障害気味とかで、作業の一部を悪気がなくても忘れてしまいそうな人が打った物よりは信頼度高そうだ。別に認知症や発達障害の人を貶めているわけではなく、事実だ。そういう人は精密さが必要な作業には向かない。


ロックテリックスの10mm×90mmアンカーとハンガーのセットで約900円。

ラッペルステーションが4600円。

中間支点が8本として7200+4600=11800円。

ビット(ドリルの刃)が1500円(岩質によるが10~30本の穴が開けられる。穴を掃除するブラシ数百円も消耗品。

これを換算すると、東さんがほとんど一人で開拓した宝塚の岩場は、資材だけで40数万円。

要するにクライマーは一人のお金持ちの懐に、

 みんなでたかっている

っていうタカりになってしまっているんですよね…。(私にもたかろうとしたみたいなんだけど…汗)


私は岩場を開拓したら年会費をとっても良いと思います。これが私有地なら何の問題も無いです。ジムと同じです。

クライマーは自分の登る岩場のボルト代くらい応分負担すべきです。

会員制の岩場なら会費を払って登るべきです。お金を払いたくないのなら、そうでない岩場にいけばいいのです。(大体ボルトが40年ものでボロいと思うが)

■ カムは一個1万円以上 それでもみんな払っている

トラッドのカムは、一個 1万円以上。それでも、みんなフルセット持っていて、2セット持っている人もいる。

アイスクライミングのスクリューは一本1万円。デビューしたての時から、最低でも3本は持っていないと(相方が3本持っている前提)、どこにも登りに行けない。人のスクリューで自分の本気課題をリードした人を知っているが。

ロープだって、ダブル1本をクライマー同士で持ち寄って、2本になるのが当然のことなのだ。

いつから、コーチ役の先輩がロープ代負担するのが当然になったんです?? 歴史を知らない私には謎だが、コーチ役の人どころか、新人にロープ代、負担させちゃおうってセコい人、知ってる。

プロテクションは、クライミングの要なのに、そこはちゃっかりして、自分の懐は傷めないで済まそう、って人が、外岩クライマーには、多いんですが…

そういうクライマーって尊敬できます?

私には、なかなか難しいなぁ。

自分がやりたい活動にかかる経費だったら、ちゃんとコスト負担するのは、特に褒められるわけでもなんでもなく、普通のこと、ですよね。

税金逃れしたい心理と同じなのかな?

小鹿野でも、タダで登らせろ、って論理でしたが、なんでそれが正当な主張と思うのか?

私には理解できませんでしたけど… みんなはできるんですかね?

常識を動員しましょう。   ボルトはきのこではありません。タダでは生えてきません。

2023/04/19

【若い人向け情報】ボルトがボロい岩場での登り方

九州では、ルートは40年前のカットアンカーがまだ主流で、ローカルクライマーは、どのルート、あるいはどのエリアが危険か?というのを知っていますが、外部から訪れるクライマーは、『百岩場』が頼りなので、ボルトがボロいことを知りません。

それでも、年季の入ったベテランクライマーは登ったりしているので、

  あ、大丈夫なのかな?

とか思って、取り付いてしまうかもしれません…。しかし、登り方がちがうんです。

ので、ベテランがどうやって、40年もののボロいボルトを登るかを解説します。

1)まずはオブザベ  

オンサイトで登れば、ボルトを使うことになりません。

ので、ボルトがボロくても大丈夫。

つまり、ボルトレスで登るくらい、グレードを下げます。

どのくらい下げるのか? 5.12を普段人工壁で落ちながら登っている人は、5.9くらいまでに下げます。 

2)プリクリップ可とし、常にトップロープ状態にする

一般的な身長の人は、大体手が届くと思いますが、エイドルートは誰にとっても遠い事が多いので、プリクリは保身のために必要です。

プリクリしない人でも、人工壁では、”腰クリップがいい”と教わっていると思いますが、腰クリップなどという悠長なことは言えないボルト強度なので、できるだけ、ロープより下にいるようにします。

もちろん、この方法だとたぐり落ちたときのダメージがより大きいですので、絶対にたぐり落ちないか、たぐり落ちても停められるスキルを持ったビレイヤーと組みます。

3)たぐり落ちれるビレイスキルを得る

上記参照。たぐり落ちのリスクが高いクライミングスタイルを、ボルトがボロい岩場では採用せざるを得ません。

奥村さんが、たぐり落ちてもキャッチする、きちんとしたビレイを教えています。

4)墜落より、テンション

落下係数2の墜落はしません。そんなことをしたらボルトが破断してしまうかもしれません。

ので、テンションを多用します。少しでも、これは、落ちるかも?と思ったら、ドローをかけたあと、ビレイヤーに張ってもらって、テンション程度にしておきます。

5)終了点も見極める

横水平に2つ並んでいるルート=昭和なルート。あんまり、信頼しないほうがいいです。しかも、グルーで固めているとか、崩落しそうなやつとかあります。

師匠は、そんな終了点を見て、怖い、怖いと嘆き、終了点にテンションかけるまでに10分位かかりました。

そのような場合は、3点目の支点が取れないか考えます。だいたい木の根っことかあれば、バックアップが取れますが、バックアップになるモノが何もない時は、下の中間支点もバックアップとみなします。

終了点が崩壊しても、一個下の次の支点が保ってくれる可能性もあります。

6)トップロープだからといって安心しない

フォローは、トップロープですが、そもそも支点がボロいのですから、ランニングのドローからロープを抜かず、できるだけ頭上にドローや支点が多い状態で登ります。

7)下のビレイヤーはクライマーに指示する

ゼットや逆クリップは当然ですが、そこで落ちたらどうなるか?を下から指示します。一度私は、後ろにケーブルが出ているので落ちれば当たるのに、下から連絡がなかったことがありました。登っている人は眼の前しか見えないんですよ。

8)ダイナミックムーブ厳禁

デッドはしない。落ちれるボルトのルートでも、デッドで取ると、下手なビレイヤーでは墜落の際に、グランドになります。かと言って引っ張られたら、もっと困るし。

 ■ 一般的な人工壁の登り方

1)オブザベは、ほとんどしないで取り付く

2)えーどこーとか言いながら、下のビレイヤーに次のホールドを教えてもらう

3)足元より下にクリップがあるのに、張って-とか言う。今張ったら、引っ張り落とすことになります

4) すぐ落ちてパワーセーブする

5)すぐダイナミックムーブに頼る っていうか、それがクライミングだと思っている昨今

6)ビレイがシビアでないので、無理してでもリードする

7)長ぬんで伸ばすとか不要

上記のやり方をそのままボルトがボロいルートに適用してしまうと、死が近づきますが、問題は、その事自体をクライマーが分からないことです。

ですので、ボルトルートという補助輪付きのクライミングから入らず、アイスクライミングのような、最初から、自分でプロテクションを打つこと前提のクライミングから入るほうが、クライミングという行為そのものへの理解が深まります。

ある程度登れる人でも、一度アイスクライミングをやってみたらどうか?と思うほど、上級クライマーでも、ボルトを追いかけることだけに執着してしまって、それがクライミングの本質ではないということに気がついていないことも昨今多いです。

一つの岩場の中で、弱点を登るのがアルパイン、強点を登るのがフリークライミング、ですよ?ジャンボさんもそう言っていましたよね?

弱点と強点の間に、どこか自分にとって響くラインがあるはずです。そういうのを見つけると、とても楽しいですよ。自分を深く知ることにもなるし。



2023/04/12

【若い人向け情報】中島渉さんの動画が2日後に出るらしいですよ

HUMBLE -Wataru Nakajima- Official Teaser from Imashi Hashimoto on Vimeo.

楽しみですね!

九州に限らずですが、僻地のリスクは、情報弱者となるリスクです。

ボルダーでは小山田大さんがいますので大丈夫と思いますが、リードの方は、まったくイケてない九州クライミング…さらにアルパインにもなると、目も覆いたくなる無知が、はびこっている九州クライミングの実情。

”現代アルパインクライミング”の基礎力、とされているのが、フリークライミング。

しかし、スポーツクライミングしか教わっていない若い人は、ちゃんと登れるクライマーを見ていないので、間違った価値観を身につけてしまっているのではないか?と思ったりしています。 

ちゃんとした人の登りを参考にして、年配の人のエイドクライミングをクライミングの全てだと思い込まないようにしましょう。

続報:中島さんの動画でましたよ https://allnevery.blogspot.com/2023/04/blog-post_62.html