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2020/02/10

独善と良きスタイルの切り分け

■ 楽しい一日

今日は久しぶりのクライミングデーでした。

黒木のクラック。実はてっきりボルダーだと思って、気軽に言ったら、クラックだよ、なんて言われて、あら!とうれしい驚きの日でした。

5.10dのボルダークラックなのですが、ロープを掛けて先輩は、サクッとRP。これくらいの高さのはリードです。吉田和正さんのクラック講習でもロープ掛けてありました。ボルダーでも、上手にロープを掛けるには、それなりに技が要ります。

私は、というと、フレイル化していて、5.10dはまったく離陸から登れない…。 いや~、ジャムは効くのですが、足があげられないのです。立ち込みも、腕力と分散しないと立ち込めないので、フレイル化の影響か?それでもなくても、普通にしていても、クラックの5.10dは、難しすぎるのか、かなり四苦八苦でした…。

下のボルダーを冷かしに行って、初段、触らせてもらいましたが、初段って…。離陸から無理。でも、

コンプレッション

という体の使い方が味噌だと分かった。やっぱり肩の筋力アップと体幹の使い方は、ボルダーはボルダーで、別の技術として、使い方の習得が必要なのだ、と分かりました。寄せる力、です。

■ あるもので間に合わせるということ

今日はクラッシュパッドはなく、リードの装備だけだったので、2段のクラックを触るためにボルダーにトップロープを掛けたら、偵察に来たボルダラーがあきれた顔でした。

様々なスタイルを知らないと、自分のスタイルだけが絶対と思ってしまうんだな~と理解できた。

ボルダーの装備で登れたら、そりゃ、それが一番だけど、その時に装備を持っていないこともあるし、

 基本的に初登者はオンサイトはしていません

試登=ロープで確保

です。

1)あるもので安全に登る
2)試登

を知らないと、ボルダーにロープを掛けている=非常識な人たちになってしまいます。

■ 目的のために手段を選ばず

人間は、人類の様子を見ていると、目的のためには手段を選ばず、ということになってしまい勝ちです。

ボルダーのスタイルで登るためにすべてを注ぎ込む、ということに人間はなりがち…。たとえば、今日もボルダーで強つよのお兄さんたち、”本気チョーク”とか、言っていましたっけ(笑)。そんなのあるんだ~と微笑ましいのでしたが、数年前に、FBの投稿で、効きの良いチョークがエイドだと非難されていたのを思い出しました。

エイドを憎む必要はないわけです。段階を踏めば。すべてがプロセス、というわけですね。

でも効きの良いチョークで登った後は、ちゃんとフリーで登らないとね。それは、まぁズルというのはその通りなのですから…

こちらは、吉田さんが私にグローブを大きくして登らせた記録

■ 真の自由

5000mや6000mでの高標高で、スーパーアルパインをやっている人たちは、必要ならユマールで上がるし、そんな高標高の山の山頂で、じゃんけんしてボルダリングしているし、しかも、冬靴でやって落ちたりしているし(笑)、とっても楽しそうで自由でした。

■ 檻に自ら入る

こうであらねばならない、という檻って自分で入っていくもの、なんだなぁって思いました。結局、そうした檻に入っていくのは、若い者も年寄りも関係なく、自分のスタイルだけが善という、独善という名の視野狭窄に陥っている、ということなんだろう…。

■独善と良きスタイルの切り分け

独善と良きスタイルの切り分けが難しいこともあります。

私が思う良きスタイルは、

・岩をできるだけ傷つけず、
・そのためにはクラックを使い、
・岩との対話でもっとも合理的なラインを登り
・肉体的に妥協せず、
・心理的な恐怖よりも岩の導くラインの合理性を取り、
・ランナウトも程度問題で節度があり、
・自ら危険に突っ込んでいくようなことはしないけれど、
・必要な時には勇敢で、
・無謀を賛美することなく
・つまりバカっぽくないく
・知的で肉体的にも優れた人でしか登れないラインを登る

…というものです。

もちろん、私はそこに達していませんが、そうでない人はその人なりの肉体的限界で楽しく登れるルートがあると思うから、それを登れたら良し。

そして、ルートの価値や意味が理解できる人であることが大事だと思っています。

価値あると思えるルートを登っている人を、尊敬でき、応援できる人材であれば、アマチュアクライマーとしては上出来だと思っています。

一言で言えば、クライミングの価値が分かる人。

それになれたら、アマチュアクライマーとしては十分と思います。

それだけでも、相当、知的努力を傾けないと、独善&視野狭窄、に陥ってしまうから。


2019/12/16

自分が持てるホールドを見つけるのが大事

昨日、熊本県の芦北、耳取峠でボルダラーデビューしました☆

実は、ボルダリングはするけど、別にボルダラーになった訳じゃなかった…、本当のことを言うと、私の心は、岩とアイスにこそありました…。

とは言っても九州は、ボルダリング天国!ってわけで、ボルダリングにデビューができた♪ 連れて行ってくださった山道さんに感謝・感謝です♪

実は九州はとってもボルダーがいいと、九州に来てすぐにアドバイスをもらっていましたが、それってどこのこと?なワタクシでした…。

実は、ボルダーこそ、ネット情報だけでたどり着くのは至難の業です。トポが充実した小川山ですら、ウロウロと岩が見つからないクライマーが右往左往しているのは日常茶飯事です。例え、読図力があったとしても、読図で対応できる幅は等高線の幅まで…半径50mくらいの誤差が出るGPSでも、対応が難しいのが岩場探しです。ので、案内者がいるっていうのが、本当にすごい!

ボルダーの良さが実感できる体験が今一つなかったのですが、今回2つ目のボルダリングで、ボルダーワールド開眼♪です!

ボルダーが集結している耳取峠は、母なる大自然が作った天然の遊園地、でした。展海山しかり、耳取峠しかり。

外岩でのボルダリングで、子どもたちが育てば、すごく良いクライマーになりそうです。

■ 自分軸

クライミングで大事なことは、歩くところを自分で決めること です。

これができるようになるのが、天然の遊園地、外ボルダーかも…。外ボルダーでは、アプローチと呼ばれる岩場までの道のりも、自分で自分が歩くところを選ぶのが大事です。

これは、当然のようですが、一列で前の人の足元しか見ないで歩くのが当然の中高年登山というスタイルの登山をして、それが登山の本来の姿だと思ってしまうと、10年山をやっても、20年山をやっても、まったく身につかないことなんです…。40年山をしていて、地形図を知らない山岳部のおばちゃん登山者はごく普通です…。皆さん、リーダーに迷惑をかけないで歩く、そのためには前の人が足を置いたところにぴったり置く、それを繰り返していると自然に山頂につく、という山をされています…(汗)。

これは沢登りでも、山登りでも同じですが、クライミングでは余計に重要になります。

1)体格によって、持つところが違う
2)体格によって、立てるところが違う

のです。歩くところもそうですが、登るところもそうです。この重要ポイントがより強く意識できるのが、外ボルダーです。手が小さい人は、他の人が使わない新たなホールドを発見できます。

インドアジムのボルダリングでは、ホールドにより、ここに立つべし、と決まっています。すると、手が届かないと、もう終わりです。

大体、主たるお客さんである成人男性の体格に合わせて、課題が作ってありますので、女性や子供は、面白いと言える段階まで進めないことが多くなります。が、気にせず登ることみたいですね…。

この大事なポイントを発見できるのが、外岩ボルダーでした!この発見は非常に大きいです。

外岩では、リードでも、ボルダーでも、どこを持たないとダメ、という決まりがないので、自分の体格に合わせたホールドを発見する喜びがあります。それこそが、岩との対話、と呼ばれるものです。

インドアジムでは、体格によって持てるところ、ムーブが違うという点が、主流派の人には見えづらく、登れない=頑張っていない判定を食らうことが多いのが難点です。

できる人にはできることが簡単なので、できない理由が頑張っていない以外には見えなかったりするんですね。

一方、外ボルダーは、最初から、ムーブを比べて遊ぶのが主流です。ですので、この欠点がありません。リーチが短い人は、短いなりに持てるホールドを探すことができます。

そういえば、吉田和正さんに紹介してもらったボルダーでも、私はほかの人が使わなかったホールドで登ったのでした… オンサイトでないとそのホールド発見力が出てこない、というのが、克服課題ですね…。

2019/10/25

ボルダーの歴史

うーむ。ボルダー、全然、適性が無さそうなんだよなぁ…。

2016年9月12日 グランドフォールによる頭部の怪我の後 6級
2017年 吉田和正さんと登ったボルダー
2018年6月 浮嶽ボルダー 大入ボルダー
2018年小川山 初の四級のスラブが登れた♪ハッシーとのボルダー
2019年 日向神のワイドクラックボルダー
2019年 黒木ボルダー 膝亜脱臼

という具合で、まったく適性ありそうでないんだなぁ(笑)。

2016/09/12

初めてのボルダ―

■ ボルダ―講習会

昨日はボルダ―の講習会へ。カラファテの講習会は、価格設定が良心的なので、年に1度お世話になっている。

昨日は、前日頭を縫ったのにいいのかなぁ・・・と思って夫に相談したら、別にいいんじゃない?という、何気ないセリフだったので、元君がいいって言うならいっか~と出かけてきた。

巨大なボルダ―を登る。マットは講師が用意してくれて、大小5枚ほど。アシスタント2名。

歩きもほとんどなく、徒渉が少しあるだけで、近くて良いボルダ―だった。

9級でアップ。

4級は立込みができず、脱落者多数。

私はこのボルダ―は、立込で乗れる気がせず、敗退。

隣のボルダ―に移動し、ハングのぶら下がりからヒールフックで、乗りあがる課題。

これはできそうだがイマイチ上のカチが悪く、あとちょっと。

もう一つバランス系の6級は何度もやってできた。

ハイタッチでお祝い♪

ボルダリングする人はみなハイタッチするんだけど、いつ始めたのだろう???

8名で登って、わいわいと楽しかった。

やっぱり、自然の岩に、ここが使えるな~ここが使えないな~とやりながら登るのが、一番楽しいかもしれない。


ボルダ―は、ほぼ初めてだったのだが、静かで他に誰もいないっていうのが一番いいな~と思った。

混んでいる小川山は、あんまり好きになれないんだよなぁ・・・

空いている岩場ってホント価値が高い。

講師が色々なクライミングの歴史の話をしてくれて、とても興味深かった。

『我々はいかにして・・・』は、読んだが、それ以後の話なども誰かまとめて書いてくれないだろうか?

山の雑誌が貧困化して、ホントに悲しいな~と思う。