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2021/12/03

ノーマットは許されない

■以下引用

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ボルダーの公開されているエリアではマットの使用は、最低限の安全を守るという意味で、半ば義務的なものだと思っています。

マナーとしてもマットを使わない場合、靴底が泥などで汚れてしまい、そのまま登ると課題を汚してしまいます。

クライマーに、何かしらのポリシーが有る無いに関わらず、マットを使用して欲しいとの意思を伝える事ができるならば、そうした方が良いかと思います。

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■ ノーマットがえらいという文化

実際は、ノーマットでハイボルダーを登る人が尊敬される歴史を作ってしまっていますが…。

ノーマットの方が偉いという価値観を作ったのは、過去のクライミング史上のクライミング界のリーダーたちですので、ノーマットへの憧れとかいうものは、クライミングの歴史に無知な現代クライマーの責任というよりは、リーダーたちが作り上げた文化そのものに問題があると思います。

現代の事情だと、そもそも、3級とか4級とかしか登れないクライマーが、2段をチャレンジするのにノーマットとか言い始める時代みたいです。え?その実力で?!と、私もびっくりしましたが、そう言われた。

そもそも、ノーマット自慢というのは、命知らず自慢ではなく、ノーマットで登れるほど、ゆとりがある、っていう自慢です。自慢の中身を取り違えている。

3級の人がノーマットしていいのは、5級の課題です…

しかも、ボルダリングって9割落ちているクライミングです。(アルパインは、落ちたらゲームオーバーの落ちないクライミングです)

その現実を見たときに、どうすべきか?を考えるのは、私の仕事というよりは、そもそも原因…ノーマットのほうがエライ!という文化…を作ったリーダークラスの人たちの仕事であるような気がしますが…。どうなのでしょうか?

ボルダーで情報発信力のあるクライマーは、公開された岩場でのノーマットは、控えるような通達を各岩場ごとに出すくらいなことはしてよいのでは?と思います。特にノーマットで有名な人とかはそうかもです。

しっかし、ボルダーって、試登でも、ノーマットなんでしょうかね???ボルダー界の事情は分からないんですが。ボルダーの本気トライって、オンサイトとか聞いたことないから、ぜんぶレットポイントなのでしょうか?

■ 自分より強いクライマーの教え以外聞かなくていい文化

なにしろ、クライミング業界は、自分より強いクライマーの言うことしか聞かなくていい、という伝統です…。

危険なビレイという、相手の命がかかる、つまり、相手を殺してしまうかもしれないという、ものすごいミスですら、女性が言えば、無視=スルーして良いと若い男性クライマーは当然のように思っているのですから、いくら心配した人が口を酸っぱくしたところで、誰も言うこと聞かない(笑)です。

オヤジ雷火事じゃないけど、トップクライマーが言うことしか聞かないので、トップの方の責任は、どうもそこらへんにありそうです。



ぶら下がり筋トレボルダー

2021/11/21

素直さ=向き合い力 

 フェイスブックは、過去の同日の記録を色々とお知らせして来る機能が付いている。

そこで、過去の今日、11月21日から考察。

■8年前 燕山荘からのお知らせ

 

トレースがないと歩けない=危険=読図力を付けよう、と発想した。
読図で歩けるようになるのに3年かかったが、取り組んでみたら、あっという間にマスターした感があった。今は山が怖いところではないので、大きな自信につながった。

自信がない人は読図をやるのがおススメ。

■ 同じく8年前 ユースケさんにジムで会う

ピラニアのリード壁に登りに行ったら、ハーネスを忘れており、残念…と思ったら、貸してくれる人がおり、その人がたまたま世界的なクライマーだった、ということで、後で、ジムのお兄さんに、あの人は佐藤祐介だよ、と教えてもらった。

その教えてくれた人も、室井登喜男さんという、日本のボルダリング界の創始者みたいな人だった。

これが、甲府で与えられる一般市民クラスのクライミング入門者への環境で、福岡にきたら、クライミングジムに行っても、、クライマーがやっていないジムばかりで、何の良き影響も受けられない。

重たい荷を背負って5.8を行ったり来たりしているクライマーを目撃することほど、未来のアルパインクライマーにとって刺激になることはないのではないか?といまだに思う。

この後、小瀬の人工壁で、ザックを背負って登ってみたが、えらいくたびれた。別物って感じだった。普通のフリーがいかに快適クライミングか、よく分かった。

後の事だが、室井さんに5級で登れない課題の登り方を訪ねたら、あっさり違うホールドを指定してきて、なんだと思った。ジムの課題で固執する必要はないらしい。

すごい人から直接教わるメリットは、当人が、自分のすごさのアピールに力を使っておらず、相手のメンツを立てるとか、相手をほめちぎるとか、めんどくさいことをしなくて良いことである。





■ 雨宮さんの投稿 追悼号を読みまくる

雨宮さんからのアドバイス=追悼号を読みまくる

私もフリーファンが来たら、ボルダリングでも、過去の事故例を先に読んでいる。

追悼号、というのは、知らなかったが…追悼号の中で、事故事例を深く検証している事例を目にしたことがない。

ボルダリングでは事故が多いが、追悼記事、にはならない事例が多い。

怪我止まりということだが… 

その場合、追悼号が出るよりも、さらに事故に対する反省は生まれにくい土壌にあると思われる。




言われたことをすぐにやる、というのが、素直な性格。素直な性格に恵まれるというのも、死なないコツの一つかもしれない。

ボルダリング=豊かさの表れ

■ 13kg、52歳、75kg

13kgかぁ…。苗の重さである。植林するには当然苗を担ぐ必要があるんだが…その重さが13kgであるそうで、その重さにあえいでいるそうだ。

しかし…13kgって、普通の登山道レベルの縦走で、コースタイムが変わるレベルの重さではないんだよなぁ…。たしかに13kgが重たいと感じる登山者もいるが、それは65歳以降のおばあちゃん登山者。あとは、メタボで、何もしないでも13kg担いでいる状態のおじさん登山者が+13kg担ぐと合計は26kgになり、重たくなる。

それでも、13kgはあまり重くない。オーバーハングのクライミングをすると重いと思うが…植林地の傾斜、ハングではなかったような…。というので、13kgでへばっていると言われて、狐につままれたような気がする。

一般に、女性25kg、男性30kgを担いで、丹沢の大倉尾根を3時間で登れる、というのが、テクニカルなルートに進んでも、まぁ大事に至らないだろうと目される体力です。それ以下だと、行くとアブナイ。最低限の体力がないということだからだ。

■ 体力がないと自己申告する男性クライマー

一般的な女性より、何もしない状態で体力がある男性が、13kg重い!と自己PRする場合、その真意というのは、どこにあるのだろうか?と思う。

そこをセールスポイントにしたくない、ということかなぁ。いつか、14,5歳の男子にクライミングを教える機会があったが、モノを持ちたがらない、ザックもロープも重たいものを母親に持たせて、母親を家来扱いしている男子が目についた。お母さんが息子の跡を追ってウロウロと息子に必要なものを持ってやっているが、息子の方は空荷で先を歩いているので、母親がくたびれて伸びているのに気がつかない。そもそも、自分のことに精いっぱいで周りのことに目が行かないのが男の子だからなぁ…。

その延長にあるのかもしれない…自分が快適なのが先という感じかもなぁ。自分がその集団の中でどのような立場を占めるのか、見えていない。

若い男子は自分が集団の中で強者だということに気がついていない。ずっと子供気分…つまり、弱者気分、で、自分が父親や母親よりも力持ちであることに、なかなか気づけない。

それは50歳を超えても、そうなのかもしれない。

■ 豊かな社会

体力が余ればそれを使い切ることが快楽になるので、オフィスでパソコンとにらめっこするだけの体力不要の仕事が増えた今、ハードなスポーツを趣味とする人が増えた。トレランもそうだし、ボルダリングも同じだ。

むかしは、トレランで走らなくても、駄賃つきで本当に仕事として、山を走っていたので、趣味に費やす体力は残っていなかったであろう。

というので、パワーを使い切る方角が、仕事から趣味に転じたということは、豊かな社会の一つの表れだろう、と思う。

仕事でオールアウトすることがなければ、趣味でオールアウトしたい、と思うだろうと。

それは生物の掟のように思う。能力を使い切りたいということだ。

そういう意味で、ボルダリングブームは、社会の流れ、豊かさの表れだと思う。

裕である社会に感謝できる、ということが大事な視点かもしれない。

岩を登るのはタダだが、第三世界でただで岩を登って遊んでいる人はいない…。

みんな、岩を登るみたいな無益な行為をしなくても、お金になる有益な行為で力を使い切っているからだ。


2021/11/15

開拓クライマー向けのロープワーク

■ 開拓クライマー向けのロープワーク

最近は、ボルダラーからいきなりボルダーの開拓へ進むクライマーもいると思います。

その場合、必要なロープワーク知識は何か?ということを、私の理解できる範囲でまとめておきます。

過不足があるかと思いますが、その場合、お気づきの方からご連絡いただけると幸甚です。

■ 知識編

地権者より、開拓許可を取る。何はなくとも、この許可がないと、岩に触ることすらできません。こちらの画像が参考になる手順です。


■ アプローチ整備

道を作ることです。

■ 岩の掃除

岩の掃除は、

 ・脚立に乗る
 ・ロープにぶら下がる

の二つがあります。ロープにぶら下がること自体は、確保器一つで可能です。結び目を作っておけば、それより下にロープが流れることがないので。ただし、利便性のためにグリグリを使う人が多いです。

また、ぶら下がる支点の強度や、片方を引き抜いたらロープが引っこ抜けることがないよう、支点でロープを殺すこと、あるいは、ロープの振られ止めの設置などに注意が必要です。

しかし、常識的な範囲でのことだと思います。

グリグリ以外でも、マイクロトラクション、ロープクランプ、ユマールなど、一方向にしか動かないタイプのギアが使えますが、グリグリは下降もできるのがメリットです。

■ 支点の強度

強固な支点というのは、25kN以上の耐荷重があることを昨今は意味します。

冗長性…はどのような場合でも有効な安全策です。2個、支点を作るという意味です。

ぶら下がるロープ自体も2本にぶら下がる人もいます。

■ 登ったり降りたりを繰り返す場合

グリグリ以外に、プーリー付きのアッセンダーがあると大変便利で楽です。

■ まとめ

最低限の道具は… そう大きくない場合、

 コケ落とし用 金ブラシ
 はしご

小さいボルダーならこれで大丈夫です。

大きなボルダーになると…はしごで届かないケースが出てくるので、ロープにぶら下がりたくなるかもしれません。

そうなると、
 
 ハーネス
 ロープ
 グリグリ
 振られ止めに使用する何か
 ロープがこすられて切断される可能性がある場合は、ロープを守るための敷物
 プーリー付きアッセンダー

などが、追加で必要になります。

■ ノーマットは許されない


一般公開する場合は、ノーマットは安全上ありえないので、ノーマットにこだわる場合は、公開しないで、自分だけで楽しむのが良いのかもしれません。

公開しないにしても、苔落としは必要になり、ロープワーク技術は必要になってくるように思います。 




2021/11/13

ボルダーとロープ

このような投稿が回ってきました。

ボルダラーでもロープが使える技術があると、より安全に登れる、という事例として紹介させていただきたいと思います。



命知らずで知られる方です…

ランナウト王子って呼ばれていたよなぁ…

たしか、5.12をフリーソロしていらっしゃりましたが…。

命知らずをPRすることが、いつの間にか自己目的になってしまうと、安全なクライミングができなくなってしまいます…。

クライミングはあくまで遊びですから、命がけではなく、安全に楽しみましょう。

2021/10/01

移住するシリアスクライマー

 ■ 山梨県北杜市の若者クライマー

は、みんなクライミングのために移住してきた人たちで、私のように、たまたま山梨に来て、なら登ろっか…みたいな人はいない。

クライミングのために移住してきているシリアスクライマー達だ。

しかし、かわいそうなことに、仕事がないので、結局、生活のためにクライミングできなくなってしまっている…。コンビニバイトとか、ナナーズで働くとかでは、月収13万円でやっとこさ暮らせるレベル感になってしまうからだ。

気の毒で見ていられないが、来たのは本人の意思だからなぁ…

■ 地元は無知

山梨でも、地元は、クライミング?なにそれ?美味しいの?レベルだった…。

桃とか葡萄とか有名すぎて、クライミングとかどうでもいいレベル…つまり、桃やブドウが廃れて、流行がクライミングに来ているということが業界外だから分からないということだった…。

クライミングのメッカ、小川山がある川上村も、クライミングには全然興味がない…。そもそもレタス豪農の年収2500万円の村だからなぁ… 雇っているのは、全員外国人研修生で、彼らは委縮しており、人目につかないようにしている…世界的な人権センターから是正勧告を受けたほどの人権無視型外国人雇用… 

そんな村の再奥地にある小川山も、フリークライミングのメッカなんだが…まぁ、正直、国際的に胸を張って、安全に登れるとは言い難いよなぁ…。

けど、この岩場はアメリカ型だから、それでいいと思う。花崗岩の岩場は、みんなアメリカ型でいいんじゃないのだろうか…つまり、カムで登る。安全は自分で確保するってことだ。

現代クライマーは、そんな”自己責任型”クライミングはあんまり好きでないようで、小川山でもボルダラーが優勢だ。

アルパインの人やロープの人は、ボルダラーを見て、ああなっては堕落だ…と思っていたりする…。

が、最近の若者に人気があるのは、小川山でもボルダー。理由は、小難しいロープワークやリードするためのリスク管理を勉強する必要がないから…。ロープのクライミングは教わりたいと思っても、教わる教育機関がない。山岳会に行っても、教えられる人がない。

ちゃんとした会に行くと、登れるように教えてはくれないのに、山行計画にダメ出しばかり貰って永遠に山に行けない… それは本人の行きたいルートと実力に乖離があるためなんだが、そのことを説明すらしてもらえないので、フラストレーションになる。

…例えば、私が最初に行ったジョーゴ沢から硫黄岳山頂を目指すアルパインのルートは、2か所の滝の核心があるだけでごく簡単だった…ロープを出さないで超えてしまったくらいだ…が、伊那の方の山岳会は、私たちが行くのにビーコンを無理やり持たせたくらいだ。

というので、ボルダーなら、そういうめんどうがなく、誰にも文句言われることなく、登れるということなのだが、実を言えば、ボルダーは非常に怪我が多い。

■ ボルダーではランディングとマントル返しが核心

ランディングとか、マントルとかちゃんと教わることがないから…どっちも外で登らないと出てくることがないから、誰もがいきなりぶっつけ本番になる。

アルパインのクライマーは、当然読図ができるので、沢に行ったり、アイスに行ったりして、新しいボルダーを見つける。

ボルダーしかしない人は、地図の見方も知らない。そのため、結局、人が作った課題を登るくらいしかできることがない。

ついでにどこをホールドにするのか?ということすら、Youtubeで確認…つまりオンサイトは不在だ。登れさえすれば何でもいいことになってしまう。どこがホールドなのか、先に見ないと登れない…とオンサイトというのは初めからない。ボルトも使わないので、開拓に向かうこともない。

…だからボルダーの課題がTRで試登で開拓されていることも分からない…現代クライミングは開拓者は最初からリードなんてしていないですよ?ラッペルダウンでの開拓が普通になっている。

ボルダラーの人が悪いわけではないが、YouTubeと同じムーブをするための課題になってしまったら、そこにはクリエイティビティはない。人のまねがあるだけになってしまう。

AさんとBさんが、同じことが同じように出来る…を目指していたら、自分でムーブを編み出すということはないので、一生懸命トレーニングと言うことになってしまい…最高グレードに達した後は、だんだん以前できたことができなくなっていくだけだ…そんな未来が予想できることに、私などの遅くからスタートした人は全く魅力を見出すことはできないんだが…

魅力を感じる人によれば、パワーをオールアウトできるのが楽しいのだそうだ。

男性の肉体パワーを使う機会がほとんどない現代社会、そういうニーズがあるなら、有償のお金になる仕事でそれを使ったら、どうなのだろうか?

例えば、架線の会社で働くとか…