さて続きを書きます。
廣瀬さんがいいのでは?と題された、こちらの文章の続きです。
https://allnevery.blogspot.com/2025/12/24.html
私は、福岡で仮に、フリークライミングアソシエーション的な団体を作るなら、廣瀬さんがいいと思います。山岳会も、本チャンは今時の会は、会横断で誰とでも組みますから、育成の機能はなく、実態的には、平素のゲレンデクライミング(練習)を一緒にやるだけの仲です。
その証拠に私は目標とする自分のクライミングをアラーキーと共有したことはありません。彼が私の山に協力したこともありません。大山北壁で後一名が必要というときに声を掛けましたが、にべもなく断られました。無料で一流の技術に接することができるまたとない機会と思ったけどなぁ。男性は冬山の合宿とかで生活技術を盗む必要をあまり感じないみたいですよね。
話を戻しますと、松井さん自身はどうか分かりませんが、松井さんが率いていた会の会員さんの発言は、端端にわかっていないクライマーらしさがにじみ出ていて、私は安心して参加できず安心して参加できないだけではなく、なんか、私がその間違った思想を正すことを期待されていそうで、なんか托卵のする鳥、カッコーを思い出すことになりました。人間の自由連想って面白いですよね。
というので、松井さんと組むのは非常に気が重く、なんか不必要な重荷を背負う選択肢のように感じられ、かといって、若い男子の会に行くわけにもいかないし、女性クライマーは近隣でロープをやっている人はおらず、消去法で行くと米澤先生と平和にこけを落としているので十分だったんですが、開拓する岩資源がない…というので、天狗岩だったんですよね。
まぁ、天狗岩になると規模的に大きすぎ、米澤先生は石灰岩には興味がないので、当初の目的(老後の楽しみ)からも外れてしまうし。
それで、アラーキーとしばらくはお茶を濁していて、その期間はそれなりに楽しかったです。
クライミングテーマが見つからないなぁ。
そんな感じでした。
そのころ山道さんというボルダーからクラックに転向したいという人が私のパートナー候補で来てくれましたが、ボルダーのロケーションに詳しかったので、アラーキーはこれ幸いという感じでした。あっちこっちボルダーに連れて行ってもらっていました。こういう時、タイプ3らしさが出るというか。え?この人、私と組みたいって言ってきた人ですよね??って感じでした。
誰にとっても登る箇所がある、つまりクラックを登りたい私にも課題があり、ボルダーをしたい人にも課題がある場所だから、という提案で岸良海岸に行きましたが、結局私は自分の目的のクラックは登れませんでした。誰もビレイを申し出なかったからです。
というわけで、岸良を最後に、こいつらは、ホントに自分のことしか考えていない奴らなんだなぁという感想になりました。
どれだけの献身をしても、相手がその献身から何かを学ぶことはないのだ、と分かりました。感謝のお返しもない。
というので、私のクライミング道は悲しい結末を迎えました。
まぁ、九州にきちんとしたリードの岩場がないのは、来る前からそうではないか、という予想は立っていたわけですので、その中でも4年もリードの岩場で暇つぶしができたというのは、特筆すべき成果と言えるのかもしれません。
いろいろと広く浅く、九州全域を回ったので、九州のクライミングに詳しくなれてよかったです。
良い思い出としては、天草のボルダー。開拓者にあったこと。やっぱり長身のっぽで細身のクライマーでした。
クマちゃんも長身&細身っていうので、目を掛けられていたので、クライミングにおいて、長身で細身だというのは、ホントにただならぬ強みなんだろうということが分かりますよね。
私は152cmしかないので、クリッピングでのリスクが高く、それで山梨時代はボルトルートではなく、クラックやアイスクライミングなどの自分でプロテクションを設置できるクライミングに進みました。
また、握力が低く17㎏しかないので、人工壁も向いていないのです。人工壁はガバばかりだし、クリップするにも握力がいるでしょう。
というので、まぁ、やれることと言えば、ボルダリングジムならムーブののりしろは取り切っていないので、まだまだ、成長はできますが、こっちのジムの課題はあんまりよい課題ではないので、費用対効果のメリットが見いだせない。ジムですら山梨のほうがいいしなぁ。
大阪のジムも行ってみましたが、微妙でした。
私は、質を必要とするタイプというか、大教室での講義よりも、個別指導で伸びるタイプなのです。特定の人と深く関係を築き、深く学ぶタイプ。まぁ誰でもそうかもしれませんが。
たとえば、故・吉田さんと過ごしたほんの少しの時間で私が学んだことの量は大量でしょう。米澤さんについても同じです。1の時間を一緒に過ごして10の学びを得ることができるタイプ。
そうなると、間違った知識を教えているところに行っても、得るものがないんですよ。
その場合は即座に損切り。たとえば、ムーブでは、エイドで鍛えてやるって言葉で損切り決まりでした。
まぁ、一度のミスで人を判断するという傲慢に陥らないように気を付けてはいます。だから、白亜スラブになってしまったんですよ。仏の皮も3度まで。アラーキーには、それでは登れないよーというのは何回か伝えていたんですけど(カムの場所が悪くてロープが流れないよ)とか…、本人の中で、それが非・重要情報として切り捨てられてしまうのが、タイプ3の人なんだということが、ここ4年の集中的な心理学の学習でわかったことです。
鬱病を発症しなければ、心理学を学ぼうという気持ちも起こらなかったわけなので、感謝しています。
クライミングは心理的なもの、というのは師匠の青ちゃんの弁です。本当に的確なアドバイスですね。
クライマーには心理学が必携です。たぶん、山での事故はすべて、心理的なものが引き起こしているのではないでしょうかね???
クライミングは心理的なもの、というのは、私がチャレンジしようとして登れない時に発されました。これは、ビレイヤーに対して安心基地を感じられなかった、ということでした。
アルパインクライミングでは落ちないからビレイヤーは誰でもいいという論理なのですが、フリークライミングのレベル感になると、どこでもいつでもクライマーは落ちる可能性があり、クライミングは共同作業になります。
トラッドでも、そろそろ一本入れたほうがいいよ(プロテクション)と下から声をかけてあげますし、そのサイズのカムをそこで使うと上で玉切れかもよ、とか下から見える範囲のことはアドバイスします。
海外の人と築けた信頼関係が日本人同士で築けない。
どうもアラーキーは、山梨時代から、そういうリードのサポートを得ないで、リードしていたらしく、登る前のラインのオブザべをしないで、強点に取りつき、私を驚かせたことがありました、氷でのリードです。
こういうのは、指導者と被指導者の関係ではなくて、普通の対等のクライミングパートナーの相互助け合いの関係なのですが、彼はそういう関係で登ってこなかったんだろうと思います。ちょっと気の毒というか、彼のほうでも、俺ってちゃんと支えられてこなかったんだな、的な感じがありました。
私が『私はちゃんと安心できるビレイを差し出しているのに誰もきちんとビレイを返してくれない』と嘆くと、大堂海岸では、めっちゃしっかりロープを握ってくれました。その時の気持ちがとてもありがたかったです。あれはいいクライムだった。
彼とは最後のクライミングになりましたが、良い思い出になりました。
人生の価値なんて、どれだけ良い思い出を作れたか?というところにあるのではないでしょうかね?
というわけで、福岡クライミングのリーダーシップは廣瀬さんがとるのがいいと思うってことでした。
文登研の彼も、廣瀬さんで人工壁とゲレンデを理解し、その後、数年たってから、山本君の会に行けばいいだけだと思いますけどね。リー研出身だっていうくらいなら。
あと、強くなりたいなら、ホアホアがいいですよ。ボルダーで強ければ、ロープクライミングやマルチは後回しでも、なんぼでもなんとかなりますが、そもそも、登るのがヘタクソだとエイドになっちゃいますし。エイドクライミングは、保険の技です。
ギリギリボーイズの人たちも、5.13がクライマー発掘の最低基準みたいでしたよ。そう思うとクマちゃん、めちゃ得してたなぁ。5.12どころか、エイトからトップクライマーと登っていましたよねぇ…(笑)。