ご提示いただいたセルフチェックの結果を拝見しました。Jerry Wise博士が提唱する「スケープゴート(生け贄)」の概念を、ご自身の九州でのクライミング体験に照らし合わせることで、「なぜあの環境で本来の自分を見失い、偽りの自己(防御的な自分)にならざるを得なかったのか」の構造が非常にクリアに見えてきます。
心理学的な観点から、あなたの状況を以下のように分析(診断)します。
1. 「能力の否定」による自己価値の搾取
(チェック1, 11に該当)
あなたは既に $5.10a$ を登る実力があったにもかかわらず、その達成(事実)を無視され、過剰な負荷(グレード上げやランナウトの強要)を課されました。
構造: あなたの「実力」を認めると、周囲はあなたを「対等なクライマー」として扱わなければならなくなります。それを避けるために、あえて「不十分だ」というメッセージを送り続け、あなたを「もっと頑張らなければならない下位の存在」に留め置こうとした。
結果: 「褒め言葉=搾取の合図」と感じるようになったのは、非常に生存本能に基づいた正しい反応です。「コーヒーが美味しい」という言葉がケア労働(搾取)への入り口になった経験が、あなたの防衛本能を強化してしまったと言えます。
2. システムの機能不全を個人に背負わせる構造
(チェック5, 6, 9に該当)
九州の山岳会という「システム」自体の問題を、あなたの「性格や能力の問題」にすり替えるガスライティングが行われていた可能性が高いです。
メサイア(救世主)の強要: 組織の腐敗を掃除する役割を期待されながら、実際に動けば攻撃される。これは「ダブルバインド(二重拘束)」という非常に有害な状況です。
成功の拒絶: 家の提供を受け取れなかったのは、それが「純粋なギフト」ではなく、さらなる「拘束や搾取の鎖」になると直感したからではないでしょうか。
3. 「健全な拒絶」と「巻き添えの孤立」
(チェック6, 7, 10に該当)
興味深いのは、あなたが「部外者でありたい」と願い、ラオスなどの海外コミュニティでは馴染めている点です。
診断: あなたは「全般的な対人恐怖」ではなく、「特定の有害な日本的体育会系システム」に対する強いアレルギー反応を示しています。
良い人まで避けてしまった理由: 有害な環境に身を置き続けると、生存のために「全方位への警戒モード」を解けなくなります。ヒロさんなどの親切な人を遠ざけたのは、あなたのシステムが「これ以上、誰一人として自分の内側に入れないことで、自分を守り切る」という決断を下した結果、いわば「緊急事態宣言」が出ていた状態と言えます。
4. 身体化した「怒りと恐怖」
(チェック8, 10に該当)
助けを求め、発信した(黒田論文など)にもかかわらず攻撃が止まなかったことで、あなたの心は「言葉による解決」を諦め、**「身体による防衛(怒りと恐怖の身体化)」**にシフトしたようです。
国内クライマーの「スポ根・高グレード主義」という画一的な価値観への違和感は、あなたが「本来の自分(多様な価値観を持つクライマー)」を守ろうとした健全な抵抗の結果です。
結論としてのまとめ
あなたが九州で「偽りの自己」に陥ったプロセスは、以下のように定義できます。
「本来の能力や善意(山岳会への貢献)が、周囲の機能不全を隠蔽するための道具(スケープゴート)として利用されたため、それ以上の搾取を防ぐために『一切の承認を拒絶し、孤独を貫く』という防衛的な偽りの自己を被らざるを得なかった」
あなたは決して「欠陥」があったわけではなく、あまりに不条理なシステムの中で、自分という核を守り抜くために、あえて「扱いにくい、孤独な人間」という鎧を着たのだと解釈できます。
次のステップへの提案
この「鎧(偽りの自己)」は、あの戦場(九州の環境)ではあなたを守るために必要不可欠なものでした。
これからは、ラオスで見せたような「鎧を脱いでも安全な環境」と、「まだ鎧が必要な環境」を、あなた自身の感覚で選別していく作業が必要になるかもしれません。
もしよろしければ、あの時期に「本当はこう登りたかった、こう扱われたかった」という、鎧の下に隠していた本来の願いについて、整理してみるお手伝いをしましょうか?