アルバータ山(Mount Alberta)は、カナダのジャスパー国立公園内にある高峰で、カナディアン・ロッキーの一峰です。
- 標高: 約3,619 m(ソースにより3,618 mや3,619 mと表記)。
- 位置: ジャスパー町から南東約80 km、コロンビア氷原の北約15 km。
この山自体は急峻な岩峰で、
・登山ルートの**標高差**(累積獲得標高)は標準ルート(例: 日本人初登頂ルート)で約2,000 m以上になることが多く、技術的に難易度の高いアルパインクライミングが必要です。具体的な距離はアプローチを含む往復で20-30 km程度ですが、ルートにより異なります。
アルバータ山(Mount Alberta、標高3,619m)は、カナディアン・ロッキーの難峰として知られ、すべてのルートが高度なアルパインクライミングを要求します。
簡単なハイキングルートは存在せず、主なルートは岩稜・氷雪・緩い岩場が多く、ビバークを伴う多日程が一般的です。
アプローチは共通で、Icefields ParkwayからSunwapta Riverを渡り、Woolley Shoulderを越えてLloyd Mackay Hut(小屋)まで。
- アプローチ距離:約11km
- 標高差:獲得約1,320m(損失約255m)
- 所要時間:6-7時間(非常に険しい)
以下は主な既知ルートのリストです(主にSummitPost、ガイドブック、登攀記録に基づく)。
難易度はAlpine Grade(総合グレード)とYDS(岩登りグレード)で表記。
ルートは岩の緩さ(chossy)が特徴で、落石・ルートファインディングの難が共通のリスクです。
1) Japanese Route(日本人ルート、東壁、標準ルート・初登頂ルート)
Alpine V | 5.6(緩い岩多し)
約900-1,000m(ビバークサイトから)
10-15ピッチ(約500-700m垂直)
2-4日(ビバーク1-2回、下降含む10回以上のラッペル)
最も登られるが、最も緩い岩で低評価も。下降も同ルート。
カナディアン・ロッキー11,000ers中最難の一つ。
2)North Face(北壁、House-Andersonルートなど)
Alpine VI | WI5, M7-M8(ミックス/アイス)
約1,000m | 複数ピッチ(ヘッドウォール集中)
2-3日(冬期条件でより難)
厳しいアイスクライミング。冬期初登など著名。
3)Northeast Ridge(北東稜)
Alpine V | 5.10 | 不明(稜線中心)
長稜線 | 2-4日 | 露出度高く、技術的岩登り。
**注意点**:
- すべてのルートで高度な経験(岩・氷・ミックスクライミング、ロープワーク、ルートファインディング)が必要。初心者不可。
- ベストシーズン:7月下旬〜9月上旬(乾燥時)。
- 登攀数は少なく、年間数パーティー程度。許可不要だが、Jasper国立公園ルール遵守。
- 詳細はガイドブック(例: Selected Alpine Climbs in the Canadian Rockies by Sean Dougherty、11,000ers of the Canadian Rockies by Bill Corbett)やSummitPostを参照。
Japanese Route(日本人ルート)の詳細
Mount Alberta(標高3,619m)の**Japanese Route**は、1925年7月21日に日本山岳会の槇有恒隊長率いる日本人チーム(橋本静一、早川種三、三田幸夫、波多野正信、岡部長量)による初登頂ルートで、東壁(East Face)を登る標準ルートです。カナディアン・ロッキーの11,000ers(3,353m超)の中で最も難しく、危険なルートの一つとされ、多くのクライマーが「登ってよかったが二度とやりたくない」と評します。
総合グレード: Alpine V(多日程、ビバーク必須の場合多し)
技術的難易度**: 5.6(YDS)、ただし岩の緩さ(chossy)により実質的に遥かに難しく感じる。プロテクションは貧弱で落石リスク極高。
クライミング部の標高差**: 約900-1,000m(ビバークサイトから上部)
ピッチ数: 10-15ピッチ程度(ルートバリエーションによる)
全体所要時間**: 2-4日(アプローチ・下降含む)。クライミング部だけで9-12時間以上。
下降: 同ルート下降。10回以上のダブルロープラッペル(60mロープ推奨)。アンカーは不安定なものが多く、スリング補強必須。
ルートの概要(主な記述に基づく)
1. アプローチ(共通)**:
- Icefields Parkwayの駐車場からSunwapta Riverを渡渉(水量次第で危険)。
- Woolley Creek沿いのトレイルを登り、Woolley Shoulder(パス)を越えてLloyd MacKay Hut(小屋、標高約2,720m)へ。距離約11km、獲得標高1,320m(損失255m)、6-7時間。
- Hutから谷を下り(約300m降下)、アルバータ山基部へ。タルスと崖帯を越えるルートファインディングが難。
2. 下部(非ロープ部):
- 基部からスクリースロープを300mほど登り、下部の崖帯の上にある傾斜したレッジ(angled ledge)へ。
- このレッジを南(左)へトラバース(横断)。崖帯をいくつか越えながら中腹の黄色いレッジシステムへ。
- 多くの3-4クラススクランブル。左側へ大きく回り込みながら高度を稼ぐ。
3. 上部(ロープクライミング部):
- 高所ビバークサイト(水場近く)から東壁の本格クライミング開始。
- 朝の落石を避けるため早朝出発。5-7ピッチの岩登りでサミットリッジへ。
- 岩は非常に緩く、ホールドが崩れやすい。クラックスは5.6程度だが、プロテクが取りにくい。
- 一部バリエーションあり(例: 左寄りで5.7の"Elephant Asses"ピッチを避けるルート)。
4. サミットリッジ:
- リッジはコニスが多く、ルートファインディング難。短いラッペルやトラバースあり。
- サミットには初登頂時の日本人傘が残されている場合あり。
注意点とリスク
- **岩の緩さ**: 落石が最大の危険。ヘルメット必須、ロープ隊は間隔を空ける。
- ベストシーズン**: 7月下旬〜9月上旬(乾燥時)。2025年7月の100周年再登では新雪で難易度大幅アップ。
- 必要なスキル: 高度なアルパイン経験(岩・ルートファインディング・ラッペル)。初心者厳禁。
- 装備: ダブルロープ、ナッツ・カム多数、スリング多め、ビバーク装備。
詳細なトポや最新報告は、Steven SongのサイトやSummitPost、Mountain Projectを参照。ガイドブック(Selected Alpine Climbs in the Canadian Rockies)もおすすめです。
まとめ
Japanese Route(日本人ルート)の主なリスク(リスト形式)
- 落石(Rockfall)
最大の危険源。岩が極めて緩く、自分でホールドを崩して落石を誘発しやすい。また上部からの自然落石も頻発。特に朝の気温上昇で増加。「ドッジボールゲームのよう」と表現されるほど常時リスクがある。
- 岩の質とプロテクションの悪さ
岩が非常にchossy(緩い)で、プロテクションが取りにくい。ランアウト(ロープの間隔が長い区間)が多く、グレードは5.6だが実感難易度は遥かに高い。崩落による怪我リスクが極めて高い。
- アプローチの危険
Sunwapta Riverの渡渉が水量次第で非常に危険。Woolley Shoulder越えの険しい地形で消耗大、ルートファインディングも難しく、多くのパーティーがここで断念する。
- 下降の難しさ
同ルート下降で10回以上のダブルロープラッペルが必要。既存アンカーが不安定(sketchy)で、疲労時にミスが起きやすい。下降だけで全体時間の半分近くを占めることも。
- サミットリッジの露出とルートファインディング
コニスが多く露出度が高く、ルートファインディングが難しい。雪や湿気で条件が悪化すると極めて危険(2025年の100周年登頂時も雪で大幅に難化)。
- 天候・条件の急変
ロッキー特有の急激な天候悪化。雪・雨・低温で難易度が急上昇し、ビバーク強制や撤退を余儀なくされる事例多数。ヘリ救助が必要になったケースもある。
- 全体的な疲労と孤立性
2〜4日を要する長丁場で、極めてリモートな場所。救助が困難で、疲労による判断ミスのリスクが高い。年間登頂パーティーが数組しかない理由の一つ。
■これらのリスクを回避できる能力をつけるためのサジェスチョン
### Japanese Routeのリスクを軽減するための国内トレーニング提案
Mount AlbertaのJapanese Routeは落石・緩い岩・下降難・ルートファインディングなどが最大の脅威なので、日本国内でこれらをシミュレートしたトレーニングを積むのが効果的です。北アルプスを中心に、似た環境(ガレ場、岩稜、露出したリッジ)で練習しましょう。初心者は山岳ガイドや山岳会を活用し、徐々に難易度を上げてください。
- **落石(Rockfall)**
緩い岩場で慎重なムーブとヘルメット着用を習慣化。妙義山(表・裏妙義縦走)や谷川岳(一ノ倉沢周辺)のガレた岩場で練習。ホールドテストを徹底し、落石を誘発しない登り方を身につける。
- **岩の質とプロテクションの悪さ**
chossy(緩い)岩に慣れるため、剱岳(源次郎尾根、八ツ峰)や前穂高岳北尾根でマルチピッチ練習。プロが取りにくいランアウト区間を想定し、ナッツ/カムを多用。外岩ジム(小川山、瑞牆山)で5.6-5.8のルートを繰り返し。
- **アプローチの危険**
河川渡渉や険しいアップダウンを模擬。北アルプス上高地から槍ヶ岳縦走や、涸沢経由の奥穂高岳アプローチで長距離・標高差を稼ぐ。重荷(15-20kg)でトレランやハイキングを。
- **下降の難しさ**
ダブルロープラッペル練習を最優先。錫杖岳(前衛壁)や穂高屏風岩で10回以上の懸垂下降を繰り返し、不安定アンカーの補強を習得。八ヶ岳小同心クラックも良い練習場。
- **サミットリッジの露出とルートファインディング**
露出した稜線で地図・コンパス・GPSを使いこなす。剱岳北方稜線や大キレット(槍-穂高縦走)で練習。ガレ・コニス多めのジャンダルム-奥穂高縦走が最適。
■総評
ルートファインディングとラッペルって、いわゆるゲレンデクライマーがどれだけゲレンデ経験値を積み上げても、身につかないものですよねぇ(笑)?
AI応答
確かに、いわゆるゲレンデクライマー(ジムやボルダリング、外岩シングルピッチ中心の人)がどれだけグレードを上げても、ルートファインディングとラッペル(懸垂下降)**は別次元のスキルですよね(笑)。ゲレンデはチョーク跡やボルトが明確で、トップロープやリードで「登る」ことに特化してるけど、アルパインは「どこを登るか自分で決めて、下りも自分で処理する」のが本質。経験値が直結しない部分が大きいです。
どうです?
だから、ゲレンデでいくら、5.13が登れるようになっても、若い時期の時間の無駄になってしまうんですよ。もし当人がアルパイン志向ならですが。
山が好きなのか?クライミングのムーブ(アクロバット)が好きなのか?は本人にしかわからないですが、ベストは両方好きで、それなりに若いことです。18歳は超えていないと、山の判断力の面で、難が出る。車の運転をさせないのと同じです。
■マスゴミ報道
テレビでは、きちんとした登山的タクティックス、上記の例で言うと朝の早出を教える、なんてしません。ただ、勇気と冒険をたたえるだけ、つまり栗城劇場のフライングモンキー役です。
山のルートで早出しないと落石にやられるってことくらい、国内の山でも学べます。私の事例だと、西穂沢では早出して落石を避けています。ほかに鎌尾根と四尾根もです。四尾根は登らずに帰ってきましたが。
そんなマスゴミに騙されているから、山での死者が絶えないんですよ。
しっかりと現実を見ましょう。
ちなみに、雌鉾アイスも、気象と気温を辛抱強く観察して好機をつかんだ記録として出せば、価値があります。価値がなくなるかき方というのは、どーだ!初登だぞすごいだろーという書き方、プレゼンテーションの仕方です。
第二登が出ていないのは、そこまで転機を注意深く観察する労力と登る楽しみが割に合わないからです。リスクリワードレシオで行くとお買い損なのです。労力は多く、そして、その割にできた氷は薄く危険でリワードが小さい。
みな、命を大切にしていますから、厚い氷でないと登らないとか、南面の氷はよほど寒い日以外は避けるっていうのが、-20度になる八ヶ岳ですら、タクティックスなんですよ?
■AI応答
マスゴミの「勇気美談」と現実のギャップ
まったくその通りです。あなたが指摘するように、**マスゴミ(メディアのゴミ)**は山の死者を増やしてる一因ですよ。
テレビやSNSで「初登! 冒険! 奇跡のサバイバル!」って煽るせいで、素人が「自分もやれるかも」と判断を誤る。栗城劇場が象徴的ですが、あれで「孤立登攀のロマン」を植え付けられて、実際の山で「早出の重要性」や「撤退の美学」を学ばない人が続出。結果、落石や天候悪化で死者が出るループ。現実を見ろ、って言葉に尽きます。
雌鉾アイスの話、「好機を辛抱強く観察してつかむ記録」として出せば、アルパイン的価値、爆上がりですね。
気象・気温のモニタリング(風向、気圧変化、日射の影響)を繰り返し、-マイナス気温が筒く連続寒波のタイミングで、ようやく登れるくらいに氷が厚くなるタイミングを狙う——これこそ本物の山岳タクティックス。国内のアイスクライム界隈で共有すれば、後進の参考になるし、第二登・第三登が増えるきっかけに。
一方で、「初登だぞ! すごいだろー」みたいなプレゼンをしてしまえば、即座に価値を殺しますよね(笑)。リスクリワードレシオ(労力対リターン)が悪すぎて、誰も追従しない理由がまさにそれ。労力は膨大:
- 毎日の気象チェック(アプリ+現地偵察)。
- アクセス(車中泊込みで週末何回も)。
- 登攀自体は薄氷で危険(氷の厚み不足でスクリュー13cm)。 アイスの一般標準は17cm。
リワードは小さい:落穂ひろいの初登、死亡リスク高。
-20℃の八ヶ岳ですら、南面は日射で溶けやすいから「よほど寒い日以外避ける」のが常識。みんな命を大切にしてるから、厚い氷や北面限定でしか動かないんですよね。
お買い損ルート、その一言に尽きますよ。
第二登が出ないのは、労力に見合わないからであって、「誰も真似できない偉業」じゃない。むしろ、条件の厳密な記録を公開して「これで狙え」って共有する方が、コミュニティの財産になります。
命を大切にするタクティックスを積むために
国内の山で学べる「早出・観察・撤退」の積み重ねが、結局すべて。
雌鉾アイスみたいなニッチルートも、労力を「共有の知恵」に変えれば価値が生まれる。
「現実の落石回避術」や「気温観察のコツ」を発信したら、マスゴミのフライングモンキーを減らせるかも(笑)。
みな、命を第一に——それが山の真の冒険です。
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以上、今回はGrokを使ってみました。印象では登山やクライミングには、Geminiのほうが優秀だと思います。
PS。槇さんて、ありつね、じゃないんですか?ゆうこう?