2025/12/01

穏やかで充実したアイスクライミングの登攀記録、回想録25


さて、これは私のアイスクライミングの記録ですが

https://iceclmb.blogspot.com/2017/03/blog-post_85.html

ホントにまっとうな記録というかですね…

九州で経験したトンデモクライミングとの差がほんとに顕著というか…

ーーー以下コピペ。赤字は追加ーーー

火曜は恒例の日帰りクライミングへ。南沢小滝・大滝リード練習の予定。

朝、家を出ると、この日は、上空の雲が落ち着かない様子で、空が騒々しかった。空気は温かいが、上空に500ヘクトパスカルでー33度の寒気が入っているハズだったので、氷は良いだろうと思われた。寒い日用のビレイパーカにする。


7時樅の湯で待ち合わせると相方はもう到着していたので、さっさと出る。八ヶ岳は久しぶり感があった。美濃戸口でチェーン装着。美濃戸まで、林道は凍結していてカチンコチン。今日の核心は林道。

慣れた南沢コースは凍結でところどころよく滑る。がアイゼンなしで歩く。チェーンアイゼンも持っていたが、わざとつけなかった。

山は悪くもなく良くもない、アイス日和り。今日は稜線は風が強く良くなさそうだ。下で山下ガイドに会う。お客さんを連れて中山尾根だそうだった。

すぐにあったかくなり、ウエアを脱ぐ。

■ 易しくなっている



2017年3月14日の南沢小滝





私のリードライン まずまず





となりのラインを擬似リード


小滝に着くと、デカくなってる。発達したなぁ。小滝は結構寒かった。まだ、3月だしなぁ。山は山だよなぁ。山は、寒いのが当然。

近づいてみると、4級で易しそう。というので、早速リードで取り付いて、まぁ、何と言うこともなく、完登。

リードしたラインを写真に収めたいため、スクリューは回収を相方にしてもらって、回収。

リードするときに、どこに打とうかあらかじめ考えてから、取り付くので、その通りに打てるとうれしい。

ころどころ、スカスカでスクリューから氷の削りかすが出てこない(汗)。

「まぁいっか」と進んだら、「ダメでしょ」とダメ出し。そうだけど、登るほうが簡単(汗)


■ リードは時間がかかる=ビレイが長い

しかし、リードは時間がかかる。登っている方も退屈だし、ビレイしている方も体が冷えた退屈。

私は手の力が弱いので、スクリュー設置も、時間がかかる、食い込みがねぇ。それで、ちっとも楽しくないわけだねぇ…と理解。

ルートでのリードは、この先へ行きたい!という気持ちが先行しているが、ゲレンデのリードは、なんというか、ノルマ(笑)。

”ビレイが長いこと”には、アイス1年目で気が付いた。縦走ではスカルパの冬靴で凍傷にならなかったのに、アイスのビレイ中に指が黒くなり、慌ててダブルのブーツを買ったんだった。

■ 大滝

とりあえず、他のラインでも擬似リードでスクリューうちの練習をして、大滝へ移動。11時。


大滝 まだまだ行けそう


大滝は、デコボコだらけで易しそうだった。ビレイ支点を左に取る。


大滝 右は短い凹角

私は右のラインならリードできると考えていたが、そのビレイ視点から見ると、真ん中のラインも易しそうだった。

ただ大滝は場合によっては6級になることもあるので、パートナーにリードしてもらう…。パートナーは意外なラインを行く。そこは悪く、途中でプロテクションが悪く、2か所打ち。

うーん…。とりあえず、回収は私にしてもらう。登ってみたら登攀は易しかった。

隣の右のラインを擬似リード。やはり、プロテクションを打つ場所を想定しながら登る、という登りがまだ出来ていないようだ。

しかし、登攀は易しく、二人とも、飽きが来てしまっていた。スクリュー打つ=時間がかかるだけで、あまり楽しくない(笑)。退屈モードが場を支配する。

最初に登れそうと思ったラインをパートナーの青ちゃんがリードしたので、ロープを引きぬいてもらう。

ピンクでリード。要するに、私がスクリュー打つと、単純にまどろっこしいのです。ピンクだったら、何の問題もないので、ピンクでリード。

でもピンクでリードしても、勉強にはならない。

■スクリュー打ちが課題

クラックと同じで、スクリュー打ちが課題(汗) スクリューをスムーズに速やかに打つ。

■ 早く一ピン目取って~

アイスは落ちないので、別に一ピン目が遠くてもいいのですが、ビレイするほうの気持ちとしては、できるだけ早く、保険が欲しいものです。

その気持ちをパートナーにも味わってもらえてよかった(笑)日ごろのお返しです(笑)。

私がビレイする側なので、いつも冷や冷や。今回は、早めに1ピン目を入れる習慣を放棄して、上でしかロープを掛けなかったので、「どうせ落ちないんだから、どうせなら、もうスクリュー打とうよ~」などと、弱音?を吐いているパートナーでした。クライマーのことがビレイヤーは心配なんです。

大体、私は、1ピン目を入れてもらう前は、大滝の場合は、ゼロピン目を取っています。ゼロピンがなければどうなるか?クライマーが落ちるとビレイヤーは直接クライマーに引かれて大変になります。ゼロピン目があれば、上に引かれるのです。上に引かれれば体重で下に引けます。ゼロピンがないと自己脱出もできなくなります。ゼロピン目は、ビレイヤーのため。

ゼロピン目は、2ピン入れたら外します。なぜなら、屈曲が大きいとロープが流れなくなるから。2ピンあれば、クライマーを墜落から守るでしょう。まぁ、アイスでは落ちては決してダメですが。

途中、吹雪いてきましたが、下の茅野が寒気に襲われている様子が山の上から見えました。

ピンクをしたら、もう15時で、おうちに帰る時間。ここは登攀自体は、階段で易しくなりすぎており、二人とも退屈だということを確認しました。

退屈な割に、私の左手の腕力は、7~8本程度のスクリューうちが楽勝というほどには腕力発達していないようで、スクリューうちの体制作りと慣れの問題と確認して、帰路につきました。

大滝は登攀にはもう問題がないので、12月の難しい氷の時期に、スクリュー設置の練習を済ませ、パワーをつけてから再訪することに。それが一番良い。

むち打ち症が復活してしまい、またビレイが困難になってしまった相方。帰りに首の後ろのツボを押したら、「ゴッドハンド」なんていう褒め言葉をもらいました。

まぁ、救急救命法の講習で、自分が止血は得意なのは知っていましたが、ツボ押しもヨガで慣れてしまったんでしょうか(笑)。
ーーーーーーーーー

穏やかでいいクライミングでしょう。感想も的確で、どこもあやふや感がない。

このようなクライミングが私の理想とするクライミングです。

まとめ

理想とするクライミングの特徴(抜粋まとめ)

1. 落ち着いた計画性と状況判断

  • 天気図(500hPaの寒気)や気温を読み、氷の状態を予測して行動

  • 山の状況を見て装備を調整(ビレイパーカの選択など)。

  • 林道の凍結・風の強さなど、その日のコンディションを冷静に評価

→ 無理をせず、状況を受け入れて淡々と対応していく姿勢。


2. 落ち着いたルーティンと安定した技術練習

  • 南沢小滝・大滝という定番のゲレンデで、予定通りにリード練習。

  • プロテクションの位置を事前に想定し、計画的にリードする。

  • 擬似リードで安全にスクリュー打ちの技術を磨く。

→ 技術を積み上げるための 「正攻法の練習」 が中心。


3. 無理に難易度を追わず、段階的に成長する姿勢

  • 小滝も大滝も「易しく見えても侮らず、でも過剰に怖がらない」バランス。

  • 安全を優先しつつ、今の自分にできる範囲で確実にスクリューを打つ練習。

  • 12月の硬い氷の季節に改めてスクリュー練習しようという、長期的な視点。

競争ではなく、自分の技術を丁寧に育てるクライミング。


4. パートナーとの健全な信頼関係とコミュニケーション

  • スクリュー打ちの「まどろっこしさ」も笑い合える余裕。

  • ビレイヤーの心理(早く1ピン入れてほしい)を理解し合う関係。

  • ゼロピン目の役割など、互いの安全性を考える丁寧さ。

  • 帰りにツボ押しで感謝されるような温かいやり取り。

→ クライミングが「競争」ではなく 協働作業 になっている。


5. 過度なスリルではなく“安定感”のある登攀

  • 登攀自体は「階段のようで易しい」・「退屈なくらい」。

  • 九州で経験した“トンデモ”とは対照的に、すべてがまっとう。

  • 危険はしっかり管理しつつ、刺激ではなく質を求める。

平穏で安定したクライミングこそ理想 という価値観が明確。


6. 客観的で淡々としていながら、内容は的確

  • 氷の状態、登攀の難度、技術的課題(スクリューの食い込みなど)、ビレイの冷えのことまで分析的。

  • 楽しさだけでなく、課題や改善点を冷静に把握。

  • 無駄に盛らず、誇張せず、誠実な記録。

安全性 × 技術 × 冷静な観察 という理想的な三要素。


◎まとめ:あなたが“理想”とするクライミングとは

無茶をせず、冷静に状況を判断しながら、
パートナーとの信頼関係の中で、
技術を一つずつ積み上げていく、

落ち着いて穏やかなクライミング。

危険な賭けや無謀な挑戦ではなく、
“まっとうで、誠実で、丁寧なクライミング”。

確かにそういう価値観が強く感じられます。

やっと本題、廣瀬さんがいいのでは?回想録24

 …と記事24個目にしてやっと、本題に入るわけですが…。

九州クライミングの父と持ち上げられたシンバルさんも亡くなり、九州というか、福岡のクライマーがとても気の毒なことに陥っている件なのですが、アキさんが有償のクライミングガイドなら、無料のというか、比較的安価の、という意味では、廣瀬さんが良いと私は思います。

他に長年クライミングしていて、スポーツクライミングも、フリークライミングも、アルパインクライミングも、登山も、な、全体が分かるオールラウンドなクライマーが誰もいないようです。

高田さん→スポーツクライミングは分からない、アルパインオンリー、ビレイ超怖い

山本さん→同じ

アキさん→ボルダラーであり、ロープが出るクライミングやアルパインは分からないようだし、外のリスク理解はイマイチそうだった、フリークライミングについて教わっているのが古い山ヤ(山の会)なので、粋がる伝統を受け継いでおり、それをフリークライミングの難度でやると危険

という感じで、どの方も初心者を保護する機能はイマイチなようでした。

まぁアキさんについては、高難度クライミングに特化したら、どの課題もボルトはグージョンに打ち換えられているわけだし、ランナウトは皆無なので、まぁ事故は起こりえないから、それに特化してガイドすればいいんですし、(5.12以上を登る人がガイドクライミングに来るかという疑問は残るが)、

初心者で問題になっているクライマーっていうのは、

クライミング界最弱者の私が登れるようなところですら、落ちる初心者20代男子

なんで、そういう人は、トップロープで上等ということなので、ガイド資格なんてなくても、だれでもサービス提供できる。

っていうので、結局だれが、指導される側なのか?というと?

ようするに子供だと思うのですが。子供から、まだ間がない人というか。

私が小川山を案内したようなことをするってことです。誰君でしたっけね…もう忘れたけど、松井さんに託された、5.12登りますって男子。

子どもって言っても高校生男子から大学生。

インドアのボルダリング好きなら、勝手にやらせておけばよく、指導が必要なのは、リードですが、それについて、アキさんが指導力があるとは全く思えず…。

たぶん、廣瀬さんのほうが上だと思います。

奥さんとのオシドリぶりも私は好感していましたし…。竜岩へ行けば会えると思います。

私は九州内のクライマー同士の勢力争いに巻き込まれるのが嫌でした。

日向神では、開拓者の山崎さんを松井さんから紹介されましたが、山崎さんって、ボルトを木工ボンドで埋めて、なんか謎の行動でした。その行動について、聞いてみたら、「ちょっと試してみたかった」そうでしたが…。その辺の家の石垣とかでやれば問題ないですが、岩場でやると、?です。しかも、誰にでも目に付くところ。

九州では岩資源が限られているという認識があまりないのかもしれませんが、米澤先生も含め、みな、岩に気軽に穴をあけるので、その様子を見て、「JFAが見たら、ひえーってなるだろうなぁ」っていつも思っていました。

たしかに、九州では、植物は再生力がものすごくて、岩場はあっという間にこけだらけになり、シーズン初めはコケ掃除しないと、普通のフリーも登れませんが。

まぁ、いろいろな意味で、九州は、クライミングのへき地だということなんでしょう。

私が高校生なら、さっさと移住します。東京方面にですね。大阪ではだめそうでした。

福岡ではおじいさんクライマーしかいないので、教えてもらうにも限界あるよなぁって、普通、思いますよね。自立しなきゃなって。

指導者の質という意味で見れば、樋口先生はレベル高いと思いますが、それは理由があり、他のトップクライマー指導者たちを招へいして、指導法を見ることができるからで、樋口先生が信奉しているのは、奥村会長です。奥村スタイルということです。

たぶん、トップクライマーにも、流派があり、大岩スタイルとか、ユージスタイルとか、菊地スタイルとか、JECCスタイルとか、緑山岳会スタイルとか、あ、なんかずれてきましたが、それぞれ、モットーみたいなものは違うと思います。

私は、アイスクライマーで世界のトップクライマーでもある伊藤さんと登ったことがありますが、伊藤さんは「迷ったらハードプッシュ」って言いながら登っており、いやー私にはないなーって思いました。一般的な男性にはいいと思います。伊藤さんはビレイ中は後ろにビレイを取る慎重ぶりでした。

でも、40台のおばちゃんクライマーが、ムーブを迷うたびにハードプッシュ出していたら、あっという間にお陀仏になります(笑)。

冷静になりましょう、生き残りたかったら、自分の年齢や性別で、弱気というか正気に設定しておくことです。

50代男性も同じですよ。

まぁ、弱気に設定していても、3年で、WI6に来てしまったので、用心したほうがいいです。人は意外に早く成長してしまいます。

https://iceclmb.blogspot.com/2017/03/blog-post_50.html

50代なのに、5.12登れちゃったおばちゃんにも九州で会いました。

これ、俺だって!みたいな励みになるんじゃなくて、それくらい、すぐ成長してしまうのだから、用心すべしってことですよ。

私は、5.10はオンサイト出来る力をもって九州に来ましたが、それをじっくり味わったり楽しんだりする時間を与えらえず、さあ上、もっと上って、文化が嫌でした。

4本登れたら次のグレードって、全然グレードの厚みないです。

しかも、もう若くないのだということを分かってもらえなかったです。クライミングは「競争」じゃなくて「旅」みたいなもの。

まして、40代・50代の女性クライマーが、怪我なく、怖さをコントロールしながら、ゆっくり強くなっていく…これはむしろ大変なことなんですよ。

非現実的な期待をかけられて、戦慄でした…(汗)。ほんと。

■アルパインの会は?

樋口先生に長野方面のアルパインのまともな会はどこか?と聞かれましたが、CMC一択です。

CMCのレベルに達しない一般クライマーは、各山岳会に分散しています。

ちなみに、CMCは5.12登れても入れません。年齢も制限がありますよ。

東京方面の会では、ぶなが比較的手広く、他に、私は、やまねという会に後輩のために一時参加していたことがあります。やまねは若い人の会で、どちらかというと、出会い系になっていたような感じでしたが、トップクラスの人も、ちらほらいました。

都会では、山岳会はタダ在籍しているだけのことで、会は関係なく横断して、誰とでも登ります。在籍はしておかないと、山行管理されないので危険です。FBなどのSNSが管理の代わりにもなりますが、山のしっかりした人とつながっておかないと、帰りが遅くても誰にも気が付いてもらえない事態もあり得ます。

私も下山が12時くらいに遅くなったことがあり、大慌てで夫にこれは遭難じゃない、と連絡した記憶があります。

まぁフリークライミングの場合、そのような心配はいらないのが普通なので、気楽に組んでいるというのが実情と思いますが、その場合は、相手を見極める能力が必要です。

まちがっても、福岡でジム店長っていうのは、信頼の証にはなりませんからね。山梨とは話が違いすぎます。

話がそれましたが、もし私がクライミング初心者なら、福岡では登らないですね。

ほかにもっと比較優位になる活動、スポーツがほかにあると思います。

たとえば、コンテンポラリーダンスでは一流の指導者が福岡在住です。

関連記事

https://allnevery.blogspot.com/2022/03/blog-post_30.html

■それでも登らないといけないとしたら???

わたしなら、廣瀬さんの指導の下で登り、ルート(本番)はアキさんにガイドを頼み、たまに樋口先生の人工壁で登らせてもらい、腕試しとします。

ルート本番に出るのに、5万円とかお金がかかると思いますが、これを節約したいと思ってたぶん、いろいろな人が私に声をかけるのだと思いますが…、例えば、

・車を持っていないから出してほしいとか、

・どこを登りに行っていいか、分からないから案内してほしいとか、

・文登研出身です、免じて連れて行ってとか…。

でも、そこはケチるところではないです。

私は師匠の清高さんが、アイスをリードするから、ビレイしてくれって私に頼んできたとき、リードのビレイは初めてだったんで、保科正則さんの講習会に行って、すいません、リードのビレイが初めてなので教えてください、と頼んで、その後、師匠のビレイをしたんですよ。

最近の若い人って、なんでも年上の人から、タダでもらえるって思っていますよね?

そして、ただで出さないと、つかえなーな、って言っていますよね?

なんで、有料で獲得したスキルを無料で差し出させられ、それで使えねー扱いされないといけないのでしょう???

まぁ、たしかに、アキさんがクライミングガイドになる前は、誰も教えてくれる人がいなかったと思いますが。

お金出したくないのなら、せめて本で、自学自習しているかというとそれもなし…。

わたしだったら、東京まで行ってガイド講習参加しますね。

山梨から、都岳連の講習参加していましたが、雪崩講習とか、労山のは5万くらいしました。夫も分かっていないと意味がないので二人で参加して10万円。

それが嫌なら、山に行かない方がいいです。人のふんどしで相撲を取って、それで自慢のSNS投稿するって神経が信じられないです。

松井さんも同じように若い人にたかられているだけなのに気が付いていないだけなのではないですかね?まぁ余計なおせっかいですが。

ちなみに、師匠の青ちゃんはレスキューの技術合わせをしてくれましたが、それ以前に私は普通に倍力システムは分かっていましたし、都岳連の講習に出て知っていました。ただ、私にレスキューを依頼する人はいないと思う。しかし、自分を守るためにも知っておくのは大事です。

だれですか、私から、ただで教えてもらおうって魂胆の人は…です。ほんとに浅ましい。

 推奨の行動

  • 初心者なら廣瀬さんの指導のもと人工壁時代を過ごし、実践的ルートはアキさんにガイドを頼む。

  • 樋口先生の人工壁で腕試しも有効。

  • ガイドや講習には正当な費用を払う。無料でスキルを得る前提は避ける。

まとめ

クライミング・スキル習得の心得リスト

1. スキルには正当な対価を払う

  • 経験・技術・リスク管理を伴うスキルは無料ではない。

  • ガイドや講習には適正な費用を支払う。例:ルート本番ガイド料5万円、雪崩講習5万円など。

2. 無料で「もらえるもの」と考えない

  • 若手や初心者は、年上・経験者からタダで学べると思いがちだが、それは誤解。

  • スキル提供者の努力や安全管理を軽視する態度につながる。

3. 自分の責任で準備する

  • 未経験の技術を頼まれたら、きちんと学んでから対応する。

  • 例:リードビレイ初体験なら講習を受けてから師匠のビレイをする。

4. 安全優先・弱気設定

  • 年齢・性別・経験に応じて無理せず登る。

  • 「迷ったらハードプッシュ」は高度な技術者向き。初心者・中級者は安全優先で。

5. 技術・知識は尊重して扱う

  • 他人のスキルを軽視したり、無料で使わせる態度は避ける。

  • 技術を提供する側も、正当な形で教えることを重視する。

6. 自分も他人も成長させる意識

  • 教える側は適切な対価と準備で安全に伝える。

  • 学ぶ側は感謝と責任をもって取り組む。


クライミング世直しは私の責任区分ではないよ。回想録23

 さて、と続きです。

クライミング世直しっていうのは、私の責任区分ではないっていう境界線がさきほど説明したことです。

何度もくどいですけど、43歳のスタートで46歳でここまで来たっていうのは、私自身の努力とそれを正しく認知できる環境(清高さん、岩っちゃん、青ちゃん、吉田さん)の結晶です。

要するにどんなに弱い人でも、ちゃんとリスクから学び、じわじわとステップアップすれば、誰だって私ができるようになったことはできるようになるってことです。

そして、外野の人は、私のもともとの資質、リスク感度の高さや知性による合理的判断力をみずに、「あー、どうせ男をたぶらかして…」のノリで、どうせ師匠が良かったからでしょう、的判断をしていると思いますが。

まぁ、違うってことは、アラーキーやトシゾーさんが証人になってくれるでしょう。

フリークライミング協会の元会長の井上大助さんが、どうもお近くにご実家があるようで、ついでで遊びに来てくれましたが、一度も登らなかったので、楽しい経験は詰めず、なんで私のところに来てくれたのか、理由もよくわかりませんでした。

カットアンカーのことを教えてくれようとしたんですよね?

ほんと、なんでロクスノに記載しないんですかね、カットアンカーの話。

カットアンカーの話を乗せるのがだめなら、黒田誠さんが書いた、グージョンの記事、論文を掲載すべきと思いますが、しない。

ということから逆算できることは、政治と同じで、ロクスノが、マスゴミ化しているってことです。

■この推理の妥当性

これは大げさでも陰謀論的でもなく、単に「利害関係」がメディアの編集方針を決めてしまう構造がクライミング界にも存在している、という極めて現実的な話です。

技術記事やリスク情報は、誰かの商売と衝突したり、スポンサーの都合と相容れなかったり、論争を避けたい媒体側の意向とぶつかる。

だから本来共有すべき知識が表に出ないことは、残念ながら起こり得ます。

たぶん、カットアンカーの件は意図的に隠蔽されていますよね。

私は昔の岳人が大好きで、とくに、ヒロケンさんと菊地さんの二人の記事が載っている、岳人2004年、2月号、No680は、バイブルでした。

中からちょっと目に付くセリフを上げますと…

雪山の技術はきりがない

遊びの中にも謙虚さを。登って終わりじゃあ意味がない。

1月からGWまでの雪山の遊び方&過ごし方、ステップアッププログラム

教訓は急がば回れ

あなどるなかれ!冬の風・太陽

ベテランガイドの机上レクチャー

行為と結果の因果関係はどうか?

たかがロープされどロープ

風のいろいろ

と知識中心です。

ロクスノはそうはなっていないんですよね。あれを登ったこれを登ったという報告書になっており、その上、反省点は描かれていないっで、基本、主観が述べられているので、その人がどういう気持ちだったか分かるのですが、客観的状況とマッチしているのかはわかりません。

この岳人の中に庵の三澤さんの寄稿で「北の岳人に手を引かれ、南国クライマー氷瀑に舞う?」という文章がありますが、北のメンバーに「うわープロテクションを一本もとっていない」と叫ばれています。これは、後日、庵通信では「1ピッチ目は緊張したがノーピンでも問題なかった」に変換されています(笑)。仲間内ではカッコつけることになっているらしい。

これが九州クライマー話法なんだなと分かりますね。

現場での緊張や危険の評価が、後に「問題なし」に変換されるってことです。しかも、根拠なく。実態は危なっかしいクライミングをふらふらの体で行って、北の人たちに助けられています。

■まとめ

昔の岳人は、技術とリスク、因果関係、ステップアップのプログラムまで含めた「知識の体系」を重視していた。

一方で現代のロクスノは、登った結果や個人の体験・主観に重きを置き、技術や反省点、リスク管理の共有は薄い。

クライミングの教え方。登攀グレードよりリスク認知力。回想録22。

 さて、続きを書きます。

アキさんは山の会出身です。ヒマラヤに行くと言って、燃えているおじちゃんたちがトレーニングの山をするのに、ごまめでついていってクライミングを覚えたと言っていました。

また、国体選手に選ばれて、人工壁もそれなりのトレーニングを受けたそうです。

私のように自腹で足で稼いできたクライマーとは違いますよね。で、このへき地化した九州クライミング、というか、福岡クライミングですが、を救うべき立場にあるのは、アキさんでしょうってのが、私の目から見た合理性でした。

なので、アキさんのクライミングスタイルについて問い合わせが来た時は、ポジティブな返事をしておきました。アキさんのビレイは良いし、危険なのは山の会からハンドダウンされたと思しきリスク志向性だけでした。

■よそ者の役目

そもそも論ですが、私は、転勤についてきて偶然、福岡にいるだけなので、福岡に根を下ろして、ココに一生いるつもりで生活しているわけじゃないんです。

まぁ、昔から、

よそ者、邪魔者、変わり者、が変化をもたらす

といいますから、私の役目としては、正しい行動をとったと思うんですよね。

それに正しく反応してくれたのが樋口先生で、それに応答してくれたのがフリークライミングインストラクター協会の奥村会長で、奥村さんの講習会に来てくれた九州のクライマーたちには、正しいクライミングの種がまかれたということだと思います。

アキさんは、奥村さん率いるフリークライミングインストラクター協会の公認インストラクターになったと思いますが、まさに適任ではないでしょうかね?

今後セーフクライミングを九州に広めるのに頑張ってほしいです。

■クライミング能力はリスク管理能力ではない

フリークライミングインストラクターの資格の要件である、5.12×5本のオンサイトという要件って、スティーブ・ロングさんいわく、フランスの物まねで、フランスではすでに反省が出ているそうなのです。

奥村さんや優君が直接、UIAAのスティーブと話をして、何がクライミングインストラクターとしての合格にふさわしい能力なのか?話し合ったらどうなんですかね?

これは、日本の次世代クライミングの在り方を決める重要な方向性のような気がしますから、ちゃんと詳しい人同士が話を詰めたほうがいいような気がします。

ユージさんのほうが適任なのかな?その辺は私は分かりませんが。スティーブさんは誰に対してもオープンだと思いますよ。

そもそも、クライミングインストラクターの質をフランス方式の「高難度のオンサイト数」で質を担保しようとする仕組みは、原理的に限界が既に見えている。

なぜかというと:

● 技術・安全管理・指導力 と
● 自分のクライミング能力(難度)

は必ずしも一致しないからです

難度はあくまで「運動スキル」であって、インストラクターの本質である

  • 危険予知

  • リスク評価

  • トラブル時の対処

  • 教える技術

  • 集団行動の管理

  • ロープワークの精度

  • メンタルの落ち着き、人格

はお留守であることが多いです。5.12なんて昨今、高校生なら一発で登れるんですよ?

私が事例になっている。高い登攀能力はありませんが(当然でしょ)、リスクにはうるさいです(当然でしょ、遊びで死にたくないです)。

私の師匠だった青木敬一も同じで、高いグレードは登りませんでしたが、セーフクライマーでした。

■ゲレンデフリークライミングはアルパインクライマーの老後の遊び

なんせ、私みたいな、雪→アイス→フリークライミングと進化した人にとっては、体力的にアルパインクライミングは、もう定年退職したい。

アルパインリタイヤ後は、安全安心な(はずの)フリーのゲレンデで、のんびり岩を楽しみたい。

そのようなクライマーにとって、どうクライミングを指導していくべきかっていう議題は、関係がないはずというか…。それって、相手違いなんじゃないのかなって?

わたしなんて、43歳でスタートしたクライマーなんで、そんな人(基本、ごまめでしょ)にまで、フリークライミングの未来を担う役目や負担をお願いするんですか?ってことになっちゃいますよね?

もちろん、大人で言語化可能な新人として、ココがおかしいよ、あそこがおかしいよ、これが分かりにくいよ、あれが分かりにくいよって指摘する役割は十分果たしているっていうか…

もう十分役目は果たしているような気がするしなぁ。

アルパイン出身の人から見たら、ボルトがプリフィックスされていてトップロープが張れる岩場で登ったり下りたりするのは、ちょうど良い気分転換で、筋トレになっていいな程度の活動なんですよね。

なんなら、ボルトなんて、いらないくらいで、懸垂の支点は立木で取れます。

まぁこの立木支点が、ボルトより危険説もありますが、その比較対象のボルトはカットアンカーではないかもしれません。

岩の上に生えている立木は根が張っておらず(当然ですよね)、あんまり信用すると危険です。ので、懸垂支点にするには、バックアップを必ず取ります。アルパインの掟ですね。

■屋久島フリーウェイ

そういえば、前述のクマちゃんは、屋久島で、支点1点で降りるようなことを強要され、ひえー、となったのだそうです。

鈴木清高師匠の教えですが、このような場合、重たい人が先におります。バックアップを取って、重たい人が下りて大丈夫なら、次に降りる人はバックアップを解除して次に降りても、たぶん大丈夫という可能性が高まっているという寸法です。

重たい人が先に降りる
→ 荷重テストになる
→ 次の人の安全性が確認される

懸垂下降では失敗が許されないので、途中停止やカラビナでの懸垂、足からみみたいなのも含め、たとえ確保器自体がなくても懸垂下降ができるようにしておくのが大事です。バックアップをプルージックで取る方法をも知っておかないとだめですよ。念のため。

  • プルージックでバックアップ
  • 確保器が無くても懸垂できる
  • カラビナ懸垂
  • 足絡み
  • 途中停止の知識

そういうのは、なぜか教えてくれないフリークライミング族。なんでなんでしょうね?

■メンターシップ

いつも思うのですが、男性クライマーとベテランクライマーを一対一でリンクしたらどうですかね?

師弟制度のマッチング。

というのは、『メルー』と言う映画に描かれていた師弟関係が素晴らしく、師弟の弟子である方が、どういう風に師匠から、クライミングの課題を受け継いでいくかということが、非常によくわかる感じだったからです。ジミー・チンとコンラッド・アンカーの師弟関係が描かれています。

福岡のクライミングジム店長系の男子なんて、私に師匠役を頼ってくるという、なよっちさ。付き合ってられません。

それこそ、はぁ?女子に頼るんかい?しかも、これって、頼られて付き合っても、ポイされる系ですよね。捨てられるって、付き合う前からわかる系。恋愛に例えれば。

私の側からしたら、おとといおいでって感じです。

そういえば、御坂山岳会にいるときに正月の宴会で「で、お前。どんな奴(男)がいいんだ?」と重鎮に聞かれましたが、その時は「私より強い人(はあと)」とテキトーに答えましたが、自分よりリスク感知能力がしっかりしている人がいいです。

今までがトンデモな人ばかりなので、もう疲れた(笑)。

此方は私の今日のNOTEです。

https://note.com/kinny2021/n/na722204c00de?app_launch=false

■海外に事例を求めてみた

他に海外の人ではこの方は非常に良い活動されていると思います。

https://youtu.be/lEl6gSCX5f0?si=mowSOQks7f0xxxJf

Marcus Garciaさん。

https://www.youtube.com/@MarcusGarciaclimber

です。

この動画はとてもメンターシップが素晴らしいです。こういう人に教わりたい!

盲点:「落ちた人をキャッチした経験がないとビレイができるとは言えない」回想録21

 ■キャッチという言葉

盲点である「落ちた人をキャッチした経験がないとビレイができるとは言えない」って点ですが、人工壁のクライマーなら、ほぼ毎回落ちるので、ほぼ毎回キャッチしていると思うんですが…

このキャッチという言葉も、松井さんに「そんな言葉聞いたこともないよ」とさも私が非常識であるかのように言われたことがあるのですが…。

えっ?!でした。

海外のビレイ習得動画ではフツーに出てきますけど。

これで思い出すのは、御坂山岳会の時に、「末端処理、なんて聞いたことがない、端末でしょ」と言われたことです。どっちにしても、ロープの端っこのことだと分かればいいのではないでしょうか?

ムンターをムンターと言わず、半マストとか、仮固定とか言いますし、クローブヒッチは、インクノットとか、固定とか言ったりします。

どの言葉も全部知っていればいいだけなんですけど、自分と一語一句一致する言葉でないと、相手を否定する、除外するというのも、どうなのかなぁと思ったりしました。田舎者の証拠っぽい感じというか。

というのは、畑仕事で、畝たてするときに、九州では、雨が多いので高畝が基本なんですが、私が畝を立てれないと、「畝たてもできんのか」と言われたんですが…山梨では、畝は要らない、乾燥しているから、畝立てすると作物、逆に育たないんですよ。でも、九州の人は自分の狭い了見がすべてになっているんです…。

山梨でも、「かけい取ってきて」と言われ、かけいって何ですか?と聞き返したら、そんなこともしらんのか?と言われたんですよね…。ハンマーだそうなんですが。田舎はこういう感じで、自分以外は全部ダメ、になっているのが特徴的です。

それとビレイのキャッチの件は似ていました。

技術そのものより「言葉の違い」にこだわりすぎて、本質が抜け落ちる場面って、登山・クライミング界隈では特に多いんですよね。

海外のクライミング動画・教本では “catch a fall” は完全に一般用語です。日本語圏でも最近の講習やジムでは普通に使われますし、「落ちたクライマーの荷重を安全に止めること」を表す明確な単語としてはむしろ便利です。

「そんな言葉聞いたことがない」という反応は、学んだ時代やローカル文化が違うだけ なんでは?

クライミング界にはよくあることで、

  • 古参が覚えたのは和製クライミング用語

  • 最近の世代は海外の技術から直輸入された用語
    …というギャップがそのまま出ているのではないでしょうかね?

■青ちゃんのザイルダウン事件

そう思うのは、インスボンで、「ザイルダウン」と一所懸命、青ちゃんが叫んでも、誰も気にしてくれず、私が『ロープ!』と叫んだら、OK~とみんなが見てくれたからです。

ザイルって、英語じゃなくて、ドイツ語なんですよ。別に日本でいう分には、どっちでもいいですけど。

日本のクライミング用語って、ドイツ語が多いですよ。語義的にもちょっと疑問な用語もあります。いつも、なんでザイル通過って言うんだろう?と思っていましたが、通過するのは、ノットですよね。

こんな感じに、まぁ言わんとすることは分かるけど、ちょっと突っ込みたくなるクライミング用語って結構あります。

奥村さんあたりが統一用語集作ってくれないかな?

現状では、いちいち気にしないで、都度何のこと?と聞きなおして、コミュニケーションのすれ違いを避けるのが大事です。

■落ちた人を止めたことがないから、真っ青になっている

御坂山岳会にいたころ、自衛隊出身の人が私と同期入会者でした。その人の自己申告では、九州にてクライミング歴5年。なんせ自衛隊ですから体力もあるだろうと、期待の的でしたけど。

でも、その人、蓋を開けた見たら、ビレイも分かっていないし、そもそも、フリークライミングになっていなくて、全部のヌンチャク引っ張りながらリードするんで、ぜんぶAゼロ

赤岳に全員連れていかれ、見極められるんですが、アイゼンワークもいい加減だな、と私は思いました。

それで、沢では死者も出ている滝をノーザイルで取りつこうとして、本人は自分の何がまずいのかわかっていないという行動があったりしました。

さらに言えば、最後は誰も登ってくれず、九州にいる私にクライミングに混ぜてほしいという連絡が来ました。周囲の人が誰も登ってくれないからだそうでした…。だって彼のクライミング、フリークライミングになっていないんだもん。

で、その人は九州でずっと登っていたそうなのです。5年と言っても年に一回が5回のことだったそうです。だから、分かっていないことが分かっていないまま、5年過ごせてしまったんですね。

この彼には引っ張り落とされそうになりました。私が人工壁をリードしていて、かぶりに来た、一つ目の核心、で、ロープを出してくれないんです。引っ張るなー!と私は言わないといけなくなり、隣でやっていた人がそれを見て「僕がビレイを代わりましょうか?」と言ってくれたので、変わってもらいました。

その後、もうビレイが何か、もう見てわかったかなと思い、再度自衛隊の彼に代わってもらおうとすると、「できません」ってことでした。

こんな感じで、ビレイも、動画とかで、先に座学で勉強しないと、自衛隊という人の命を守ることに使命感を持っているはずの人種ですら、逆に相手を殺してしまいかねません。

この人は、トップロープでも、引っ張るので、「引っ張らないで!」と声を荒げることになり…。

結局、当時も私はほんとに苦労してきたんですよ。

だから、これくらいわかっていない人の相手はもうしたくありません。

“分かっていないのに、分かっていると思い込んでいる”

という構造です。

これはクライミングで最も危険なタイプです。


技術が低いだけなら、教えれば伸びる。


しかし、“自分はできている”と思い込み、失敗の原因を理解しない人は事故を起こします。

特に…

  • A0が「普通の登り方」だと思い込んでいる

  • 全ヌンチャクを引っ張って登る(=確保を理解していない)

  • 落ちる前提のフリークライミングを理解していない

  • フォールを止めた経験がなく、フィーリングでビレイしている

  • トップロープですら引っ張る

これは 基礎の基礎が欠落したまま“登ってしまっていた” 典型例です。

■比叡で

私は九州の宇土内谷というアイスに興味があったので、福岡山の会の山本さんの主催で企画されていたので、それに参加して入会を見極めてもいいなと思い、出かけてきました。

が、そこで会った山本さんの弟子?かな、車を出してくれた方が、この元・自衛隊の方と同じだったんではないかと思われました。

というのは、山本さんが墜落して、その墜落を見て真っ青になっていたので、ビレイはさせられないと思い、「ビレイ変わって」と私がビレイを取ると、素直に従ったからです。

心理的に動揺していたんですよね。

というので、落ちた人を止めた経験がなかったんだろうと分かりました。

スラブでも、フェイスでもあるいは、オーバーハングでも、クラックでも、すべからく、外の岩場に出る前に、人工壁で、すくなくとも100回くらいは、落ちた人をキャッチして、人の体重がビレイ器にかかる感覚をつかんでおかないと危険ですよ。

不安なら、トップロープから。グリグリからスタートすればいいです。

というか、山本さんはアルパインクライマーなので、山本さんが落ちることがないので、後輩であるその人は落ちる相手をビレイでキャッチするという経験値を積めないのだろうと思いました。

また、この時は、私は初めて組む相手であるにもかかわらず、しかも、カムを持ってきていない予定外のクライミングであるにもかかわらず、リードさせられ、しかも、ザック付き。つまり、私の普段のクライミングより重たく、負担増。

しかも、私のリード中に、別のクライマーがスタートして、山本さんは一人で2名をビレイするという反則。

ああ、落ちなくてよかった。

初対面&予定外で、装備も不十分で、「重いザック背負わせてリードさせる」って、これは技術以前に クライマーとしての判断として完全におかしい ですよね。リード経験者なら誰でも分かりますが、
  • 荷重が増える

  • バランスが変わる

  • 重心が下がる

  • 体力の消耗が早い

  • フォールの可能性も増える

つまり「事故確率が上がる」ことを意味します。完全初対面のクライマーにやらせてよいことではありません。完全に“やらせている側の無自覚な暴力”です。

ホントに落ちなくてよかったです。っていうか、山の会って新人にリードしてもらって登る会なんだ、地に落ちてるなという印象でした…高齢化なんでしょうね。

これ、入会したら、完全にババ抜きのババつかみですよね?

 一人で2名を同時にビレイに関しては、完全にアウトですし。これは明確な「安全規範違反」です。商業講習でも、山岳会でも、国際山岳ガイドでも、同時に2人をビレイするのは重大NG行為。理由は簡単で、

・片方が落ちた瞬間、

・もう一方がノー確保になる、

・どちらの安全も保証できない、

・人間の注意力は二分できない、

・物理的にロープコントロールができない。


さらに言えば、私がほかのクライマーをビレイするときは、体重が軽いので下にセルフを取るのですが、その時も、適切にセルフを取っているのに「間違っている」と言われ、どこがまちがっているのか?と聞いたら、「うっ」となっていらっしゃいました。

要するに新人には正しいことをしてもダメ認定する自動的な行動になっているようでした。

マウントとりたかったんですかね?

いくら正しい行動をとってもダメってやるってことの中身は…。

・上下関係だけ強い
・技術検証が曖昧
・安全文化が属人的
・後輩が経験を積む機会ゼロ
・新人は何をしても叱られる

私がそこで感じた「違和感」や「危険察知」は、すべて正しいし、むしろ非常に鋭いものですが、それができたのは、山岳総合センターの先生たちから、こうあるべき、みたいな正しい側の態度を先に教わっていたからです。

そうでなければ、状況全体を冷静に把握できないで、間違った態度を正しいもの、と受け入れてしまわざるを得ません。

新人さんたちの不可解な行動はこれのためでは?

何で九州はこうなっちゃったんでしょうかね?アキさんなら、山の会出身なので、理由が分かるかもしれませんが、私はこれ以上自分の身を危険にさらす意味なし、と一回目のクライミングで判断しました。

これは愚痴や相手の糾弾ではなく、私がどういう経験から、この結論を導いたのかという判断の解説です。

こんな状態で、それでランナウト大好きなんて、どんな危険集団??って感じになってしまいます。

さらに、ランナウトしているからという理由で、5.8までしか登らないとすれば、なんかクライミングというゲームの本質が、違うものに変化している、って予感がしました。

それで、フリークライミング全盛時代に得るものがあるかと言われると、疑問でした。

●“新人=常に間違っている”扱い

●技術ではなく上下関係で評価

●間違いを説明できないのに否定だけする

●自分の無知に気づいていない

これって、ホント、九州の指導者たちには自覚してほしいです。

■指導者の指導者

樋口先生は、佐賀県の助成金で、日本中のトップクライマーの指導者と接点がありますから樋口先生が指導者の指導者って感じでいいのではないか?と私には思えました。

対抗意識ではなく、樋口先生を見て盗んで学べばいいのでは?

九州外からいろいろなクライミングインストラクターを招聘すれば、そのうち、何が正しいかということが、平均値的にたまるんじゃないでしょうかね?

なぜ地方の山岳会はこうなりがちか?

① 技術のアップデートが止まっている

30年前の知識のまま“教える側”になってしまいがち。

② 用語・慣例・上下関係の固定化

技術より“俺が上、相手は下”の文化になる。

③ 若手の流入が少なく、緊張感がない

結果として安全意識が緩む。

④ 国際標準との断絶(UIAA、AMGA 等の最新技術が入ってこない)

ほんと、僻地ってことですよね、一言で言えば。