2025/12/02

九州クライミングに不足しているもの…まともな講習会。回想録26

さて、続きを書きますね~

ずばり九州クライミングに不足しているもの。それは、以下のような講習会を行う、まともな団体です。

1)ロープワーク基礎講習会

ー強固な支点に結ぶ、身体に結ぶ、ロープを連結する、固定ロープを張る等ー

​2)岩登り&懸垂下降講習会

ー登山靴での岩登り、懸垂下降ー

​3)読図&ナビゲーション講習会

ー地形図やスマホアプリでの読図と目視でのルートの選定ー

4)ファーストエイド講習会

ー救急医から学ぶファーストエイド、山岳レスキュー隊員から学ぶ通報や避難ー

​5)危急時対策講習会

ー登山中のリスクマネジメント、焚火、危急時対応各種、生き残るため必要な事を学びます

6)山岳救助講習会

ー1泊2日、山岳救助理論、引上げ、吊り降ろし、チロリアン、搬送

ちなみに、山岳総合センターでは、焚火は習いませんでした。大体の山で焚火禁止ですけど、ほんとに困ったら焚火するんですかね?

危急時講習は、2度あり雪上訓練とセットで七倉岳のと、沢泊の七倉沢です。雪上訓練のとき、ビバーク訓練なのに、シュラフなしで寝たのは私だけだったという…。私は、いまこそやっておかないでいつやるんだ?と思ったんですけどね。

沢泊で、大雨の中やったので、講習自体が危急時だった(汗)、という思い出があり、私はツエルトで寝ていたのですが、低いところに張ってしまったので、浸水してきてしまい、となりのクライマーに、「浸水してきちゃった、どうしよう」と声を掛けたら、「先生たちのテントへ行き~」と言われ、素直に先生たちのテントに行って、(タープだが)、端っこに無理くり入って寝ました。おかげであったかく寝れた。

朝起きると、沢は荒れ狂っており、水は茶色でした…。ところが私のツエルトは、ぐったりとへちゃげてしまっており、その凹んだところにたっぷりのきれいな雨水がたまって、皆に感謝されたというおまけがつきました。

でかした!きれいな水!みたいな(笑)。

■トイレ講習

私はなにも教わらないで山に来る、ボルダラ―と一般クライマー向けに、ぜひとも開催したほうが良いのは、山の常識、キジうち法だと思います。お花畑は大丈夫ですよね?みなさん?

トイレを野外で適切に行うことができないクライマーが多いのは、山から入らず、クライミングジムから入るからであると思いますが、なら教えたらいいんではないでしょうかね?

岩場がある下界の山、つまり、森林限界上の山ではないのですから、外トイレしてもすぐ分解されます。でも、埋めないといけないし、ティッシュは使わないですよ。使ったら持って帰る。ちゃんと踏んでも運が付かないくらい、深いところに排泄物は埋めます。

沢からは10m以上離れる。登山道はあんまり離れると落ちますので、場所選びがむずかしいのが屋外トイレの技。

そういうことも基礎教育されないで、岩場に来ているので、そこが謎でした。

岩場には登山靴で拓かれた岩場とクライミングシューズで開かれた岩場があるのも区別されていないし…

ともかく、1980年代から、合理的と思えるクライミング教育や登山教育のアップデートが一切行われていないんじゃないか?と思えるのが、私の九州での経験でした

■先生たちが角突き合わせて相談

長野の山岳総合センターでは、どういう教え方が現代に必要か?ということから、先生たちが角突き合わせて相談して決めていました。

一例として懸垂下降にバックアップをつけるべきかどうかについては、結論が出なかったそうです。

班は、10班に分かれていましたが、私の班の男性たちは私より弱かったです。

私が17㎏、男性1が18㎏、2が19㎏、3が20kgを担いで、最も雪上歩行が早かったのが私で、リーダーの先生について歩けたのは私だけでした。それで、私だけ踏み痕を外してラッセルすることになりました。私のラッセル力は普通です。

昨日は水泳で、ある日突然うまくなるブレークスルーが起きて、いきなりクロールの上達を感じましたが、無雪期の歩行も、雪上歩行も同じで、積み重ねているうちに突然上手になります。

そういうのは、山や歩きの習得で、九州でもできると思うんですが、宝満山で2往復、3往復している人を含め、山や歩きができている人を見たことがない…

余談ですが、相方だったアラーキーも、”山や歩き”は、できていないクライマーでした。できていないというか興味がないか、歩きを習得する必要がなかったんではないかと思います。でも彼とは一緒に山にはいかないので、問題なかったというか。フリークライミングに必要なのは、歩きではないので。そこまで相手に求めないですよね。

例えば、明神主稜とかは別の人と行っています。男性と歩きを同じペースにするのは、身長の低い私には結構大変です。しかも山だとザック付きだし。

九州では、山では汗をかかないように山は歩くもんだ、みたいなのは、一切無意味化しているような気がしました。

まぁ、あったかい南国なんですから、雨でぬれてもすぐ乾いちゃうし、北アや南アの山の常識と九州の山の常識が違っても、いいんじゃないでしょうかね?

年中沢登りができるお国柄として重宝すれば。

そういえば、私の班を担当してくれた村上先生は、屋久島に行くなら3月!と言っていましたっけ。屋久島にぜんぜん興味がなくなりましたけどねぇ…パタゴニアの屋久島の動画見て以来。寒い北アからすると南国の山は憧れの地だったけど。もののけ姫みたいなのは、コマーシャリズムで作られているんだなぁと思いました。

私が九州で選んだ山で、我ながらいい線言ってるよなぁと思ったのは、行縢です。

山野井さんの記録も見つけたし、若き日の奥村さんがいかにすごかったのかもわかった。A5とか書いてありました。ひえーです。A5だよ?


あ、話がそれましたが、現代的なフリークライミングの能力を持って、日本登山大系『九州の山』をアップデートしていけばいいだけなんじゃないですかね?九州でアルパインクライミングをしたい若い人は…。

誰かが根子岳に行くのは、他にアルパインクライミングを学ぶ場所がないからだと言っていましたが、いっぱいあるように登山大系からはうかがえますが。

どうも昔の人は、5.9より上は全部ⅥとかV+って書いていたみたいなので、実際は5.11なのか、5.12なのか、まじりあっているようなので、行ってきて、現代バージョンにバージョンアップして、体感○○でした、みたいな報告でも、十分、他のクライマーの知的好奇心を刺激しそうだと思うけどなぁ。そうしたら、10年くらいあっという間に立ちそうですけどね。

昔はグレードの区分が、今ほどしっかりしていなかったそうなのです。

その方が、5.12波状攻撃で若い時期の体力満点な頃を無駄に過ごすより、いいと思うけどなぁ。

まぁ、それには上記のリストのような講習会による知識は絶対的に必要なので、それが呈されていないとなると、いくら若くても、20mの壁を行ったり来たりするだけになってしまう…のは分からないでもないです。

無理して北ア遠征して冬山合宿しないでも、普通にエンドウォールでクライミング力を鍛え、鍛えたクライミング力で、山野井さんや奥村さんのエイド記録をフリーに塗り替えるよう努力したらいいんじゃないでしょうかね?

現実的には、20mどころか、ボルダーで5mを行ったり、来たりすることになってしまっており、まぁ私はボルダーにはボルダーの価値があるとは思いますが、当然ながら、それはアルパインクライミングの価値とは違うわけなんで、九州はアルパインクライミングの僻地であるというのは的を得ていると思います。

ボルダーするのが九州では一番安全というか、進化しているのはボルダーだと思います。
レベルが急騰しているという意味で。

それは九州クライマーのおかげというよりは、小山田大さんの力によるところではないかと思いますが。

ボルダーはボルダー、アルパインはアルパイン、フリークライミングのショートの岩場での成果と、同じフリークライミングでも、マルチピッチやロッククライミングのフリークライミングの成果は違う、ということが、全然区別されていない、で、グレード一点豪華主義なのが、文化的貧困ってことに帰結しそうですが。

まぁ記録を追いかける山というのは、普通の市民クライマーには関係のない話なので、ここまでにしておきます。

要するに九州で山や育成のボトルネックは、基礎教育の欠如にありますよーということが言いたかっただけです、はい。

私が若くてぴちぴちの男性アルパインクライマー候補生だったら…大阪の講習、全部受けまくるけどなぁ。大阪なら、夜行バス4200円ですし。

講習会なんて必要経費だと思うけど。ちなみにアラーキーは受けていなそうだったんですが(詳しくは知らない)、ゲレンデしか一緒に行かないとしたら、そこまで相手に要求したらかわいそうですよね。

山に一緒に行く人と共有しなくてはならない知識とゲレンデ仲間では全然違います。

2025/12/01

穏やかで充実したアイスクライミングの登攀記録、回想録25


さて、これは私のアイスクライミングの記録ですが

https://iceclmb.blogspot.com/2017/03/blog-post_85.html

ホントにまっとうな記録というかですね…

九州で経験したトンデモクライミングとの差がほんとに顕著というか…

ーーー以下コピペ。赤字は追加ーーー

火曜は恒例の日帰りクライミングへ。南沢小滝・大滝リード練習の予定。

朝、家を出ると、この日は、上空の雲が落ち着かない様子で、空が騒々しかった。空気は温かいが、上空に500ヘクトパスカルでー33度の寒気が入っているハズだったので、氷は良いだろうと思われた。寒い日用のビレイパーカにする。


7時樅の湯で待ち合わせると相方はもう到着していたので、さっさと出る。八ヶ岳は久しぶり感があった。美濃戸口でチェーン装着。美濃戸まで、林道は凍結していてカチンコチン。今日の核心は林道。

慣れた南沢コースは凍結でところどころよく滑る。がアイゼンなしで歩く。チェーンアイゼンも持っていたが、わざとつけなかった。

山は悪くもなく良くもない、アイス日和り。今日は稜線は風が強く良くなさそうだ。下で山下ガイドに会う。お客さんを連れて中山尾根だそうだった。

すぐにあったかくなり、ウエアを脱ぐ。

■ 易しくなっている



2017年3月14日の南沢小滝





私のリードライン まずまず





となりのラインを擬似リード


小滝に着くと、デカくなってる。発達したなぁ。小滝は結構寒かった。まだ、3月だしなぁ。山は山だよなぁ。山は、寒いのが当然。

近づいてみると、4級で易しそう。というので、早速リードで取り付いて、まぁ、何と言うこともなく、完登。

リードしたラインを写真に収めたいため、スクリューは回収を相方にしてもらって、回収。

リードするときに、どこに打とうかあらかじめ考えてから、取り付くので、その通りに打てるとうれしい。

ころどころ、スカスカでスクリューから氷の削りかすが出てこない(汗)。

「まぁいっか」と進んだら、「ダメでしょ」とダメ出し。そうだけど、登るほうが簡単(汗)


■ リードは時間がかかる=ビレイが長い

しかし、リードは時間がかかる。登っている方も退屈だし、ビレイしている方も体が冷えた退屈。

私は手の力が弱いので、スクリュー設置も、時間がかかる、食い込みがねぇ。それで、ちっとも楽しくないわけだねぇ…と理解。

ルートでのリードは、この先へ行きたい!という気持ちが先行しているが、ゲレンデのリードは、なんというか、ノルマ(笑)。

”ビレイが長いこと”には、アイス1年目で気が付いた。縦走ではスカルパの冬靴で凍傷にならなかったのに、アイスのビレイ中に指が黒くなり、慌ててダブルのブーツを買ったんだった。

■ 大滝

とりあえず、他のラインでも擬似リードでスクリューうちの練習をして、大滝へ移動。11時。


大滝 まだまだ行けそう


大滝は、デコボコだらけで易しそうだった。ビレイ支点を左に取る。


大滝 右は短い凹角

私は右のラインならリードできると考えていたが、そのビレイ視点から見ると、真ん中のラインも易しそうだった。

ただ大滝は場合によっては6級になることもあるので、パートナーにリードしてもらう…。パートナーは意外なラインを行く。そこは悪く、途中でプロテクションが悪く、2か所打ち。

うーん…。とりあえず、回収は私にしてもらう。登ってみたら登攀は易しかった。

隣の右のラインを擬似リード。やはり、プロテクションを打つ場所を想定しながら登る、という登りがまだ出来ていないようだ。

しかし、登攀は易しく、二人とも、飽きが来てしまっていた。スクリュー打つ=時間がかかるだけで、あまり楽しくない(笑)。退屈モードが場を支配する。

最初に登れそうと思ったラインをパートナーの青ちゃんがリードしたので、ロープを引きぬいてもらう。

ピンクでリード。要するに、私がスクリュー打つと、単純にまどろっこしいのです。ピンクだったら、何の問題もないので、ピンクでリード。

でもピンクでリードしても、勉強にはならない。

■スクリュー打ちが課題

クラックと同じで、スクリュー打ちが課題(汗) スクリューをスムーズに速やかに打つ。

■ 早く一ピン目取って~

アイスは落ちないので、別に一ピン目が遠くてもいいのですが、ビレイするほうの気持ちとしては、できるだけ早く、保険が欲しいものです。

その気持ちをパートナーにも味わってもらえてよかった(笑)日ごろのお返しです(笑)。

私がビレイする側なので、いつも冷や冷や。今回は、早めに1ピン目を入れる習慣を放棄して、上でしかロープを掛けなかったので、「どうせ落ちないんだから、どうせなら、もうスクリュー打とうよ~」などと、弱音?を吐いているパートナーでした。クライマーのことがビレイヤーは心配なんです。

大体、私は、1ピン目を入れてもらう前は、大滝の場合は、ゼロピン目を取っています。ゼロピンがなければどうなるか?クライマーが落ちるとビレイヤーは直接クライマーに引かれて大変になります。ゼロピン目があれば、上に引かれるのです。上に引かれれば体重で下に引けます。ゼロピンがないと自己脱出もできなくなります。ゼロピン目は、ビレイヤーのため。

ゼロピン目は、2ピン入れたら外します。なぜなら、屈曲が大きいとロープが流れなくなるから。2ピンあれば、クライマーを墜落から守るでしょう。まぁ、アイスでは落ちては決してダメですが。

途中、吹雪いてきましたが、下の茅野が寒気に襲われている様子が山の上から見えました。

ピンクをしたら、もう15時で、おうちに帰る時間。ここは登攀自体は、階段で易しくなりすぎており、二人とも退屈だということを確認しました。

退屈な割に、私の左手の腕力は、7~8本程度のスクリューうちが楽勝というほどには腕力発達していないようで、スクリューうちの体制作りと慣れの問題と確認して、帰路につきました。

大滝は登攀にはもう問題がないので、12月の難しい氷の時期に、スクリュー設置の練習を済ませ、パワーをつけてから再訪することに。それが一番良い。

むち打ち症が復活してしまい、またビレイが困難になってしまった相方。帰りに首の後ろのツボを押したら、「ゴッドハンド」なんていう褒め言葉をもらいました。

まぁ、救急救命法の講習で、自分が止血は得意なのは知っていましたが、ツボ押しもヨガで慣れてしまったんでしょうか(笑)。
ーーーーーーーーー

穏やかでいいクライミングでしょう。感想も的確で、どこもあやふや感がない。

このようなクライミングが私の理想とするクライミングです。

まとめ

理想とするクライミングの特徴(抜粋まとめ)

1. 落ち着いた計画性と状況判断

  • 天気図(500hPaの寒気)や気温を読み、氷の状態を予測して行動

  • 山の状況を見て装備を調整(ビレイパーカの選択など)。

  • 林道の凍結・風の強さなど、その日のコンディションを冷静に評価

→ 無理をせず、状況を受け入れて淡々と対応していく姿勢。


2. 落ち着いたルーティンと安定した技術練習

  • 南沢小滝・大滝という定番のゲレンデで、予定通りにリード練習。

  • プロテクションの位置を事前に想定し、計画的にリードする。

  • 擬似リードで安全にスクリュー打ちの技術を磨く。

→ 技術を積み上げるための 「正攻法の練習」 が中心。


3. 無理に難易度を追わず、段階的に成長する姿勢

  • 小滝も大滝も「易しく見えても侮らず、でも過剰に怖がらない」バランス。

  • 安全を優先しつつ、今の自分にできる範囲で確実にスクリューを打つ練習。

  • 12月の硬い氷の季節に改めてスクリュー練習しようという、長期的な視点。

競争ではなく、自分の技術を丁寧に育てるクライミング。


4. パートナーとの健全な信頼関係とコミュニケーション

  • スクリュー打ちの「まどろっこしさ」も笑い合える余裕。

  • ビレイヤーの心理(早く1ピン入れてほしい)を理解し合う関係。

  • ゼロピン目の役割など、互いの安全性を考える丁寧さ。

  • 帰りにツボ押しで感謝されるような温かいやり取り。

→ クライミングが「競争」ではなく 協働作業 になっている。


5. 過度なスリルではなく“安定感”のある登攀

  • 登攀自体は「階段のようで易しい」・「退屈なくらい」。

  • 九州で経験した“トンデモ”とは対照的に、すべてがまっとう。

  • 危険はしっかり管理しつつ、刺激ではなく質を求める。

平穏で安定したクライミングこそ理想 という価値観が明確。


6. 客観的で淡々としていながら、内容は的確

  • 氷の状態、登攀の難度、技術的課題(スクリューの食い込みなど)、ビレイの冷えのことまで分析的。

  • 楽しさだけでなく、課題や改善点を冷静に把握。

  • 無駄に盛らず、誇張せず、誠実な記録。

安全性 × 技術 × 冷静な観察 という理想的な三要素。


◎まとめ:あなたが“理想”とするクライミングとは

無茶をせず、冷静に状況を判断しながら、
パートナーとの信頼関係の中で、
技術を一つずつ積み上げていく、

落ち着いて穏やかなクライミング。

危険な賭けや無謀な挑戦ではなく、
“まっとうで、誠実で、丁寧なクライミング”。

確かにそういう価値観が強く感じられます。

やっと本題、廣瀬さんがいいのでは?回想録24

 …と記事24個目にしてやっと、本題に入るわけですが…。

九州クライミングの父と持ち上げられたシンバルさんも亡くなり、九州というか、福岡のクライマーがとても気の毒なことに陥っている件なのですが、アキさんが有償のクライミングガイドなら、無料のというか、比較的安価の、という意味では、廣瀬さんが良いと私は思います。

他に長年クライミングしていて、スポーツクライミングも、フリークライミングも、アルパインクライミングも、登山も、な、全体が分かるオールラウンドなクライマーが誰もいないようです。

高田さん→スポーツクライミングは分からない、アルパインオンリー、ビレイ超怖い

山本さん→同じ

アキさん→ボルダラーであり、ロープが出るクライミングやアルパインは分からないようだし、外のリスク理解はイマイチそうだった、フリークライミングについて教わっているのが古い山ヤ(山の会)なので、粋がる伝統を受け継いでおり、それをフリークライミングの難度でやると危険

という感じで、どの方も初心者を保護する機能はイマイチなようでした。

まぁアキさんについては、高難度クライミングに特化したら、どの課題もボルトはグージョンに打ち換えられているわけだし、ランナウトは皆無なので、まぁ事故は起こりえないから、それに特化してガイドすればいいんですし、(5.12以上を登る人がガイドクライミングに来るかという疑問は残るが)、

初心者で問題になっているクライマーっていうのは、

クライミング界最弱者の私が登れるようなところですら、落ちる初心者20代男子

なんで、そういう人は、トップロープで上等ということなので、ガイド資格なんてなくても、だれでもサービス提供できる。

っていうので、結局だれが、指導される側なのか?というと?

ようするに子供だと思うのですが。子供から、まだ間がない人というか。

私が小川山を案内したようなことをするってことです。誰君でしたっけね…もう忘れたけど、松井さんに託された、5.12登りますって男子。

子どもって言っても高校生男子から大学生。

インドアのボルダリング好きなら、勝手にやらせておけばよく、指導が必要なのは、リードですが、それについて、アキさんが指導力があるとは全く思えず…。

たぶん、廣瀬さんのほうが上だと思います。

奥さんとのオシドリぶりも私は好感していましたし…。竜岩へ行けば会えると思います。

私は九州内のクライマー同士の勢力争いに巻き込まれるのが嫌でした。

日向神では、開拓者の山崎さんを松井さんから紹介されましたが、山崎さんって、ボルトを木工ボンドで埋めて、なんか謎の行動でした。その行動について、聞いてみたら、「ちょっと試してみたかった」そうでしたが…。その辺の家の石垣とかでやれば問題ないですが、岩場でやると、?です。しかも、誰にでも目に付くところ。

九州では岩資源が限られているという認識があまりないのかもしれませんが、米澤先生も含め、みな、岩に気軽に穴をあけるので、その様子を見て、「JFAが見たら、ひえーってなるだろうなぁ」っていつも思っていました。

たしかに、九州では、植物は再生力がものすごくて、岩場はあっという間にこけだらけになり、シーズン初めはコケ掃除しないと、普通のフリーも登れませんが。

まぁ、いろいろな意味で、九州は、クライミングのへき地だということなんでしょう。

私が高校生なら、さっさと移住します。東京方面にですね。大阪ではだめそうでした。

福岡ではおじいさんクライマーしかいないので、教えてもらうにも限界あるよなぁって、普通、思いますよね。自立しなきゃなって。

指導者の質という意味で見れば、樋口先生はレベル高いと思いますが、それは理由があり、他のトップクライマー指導者たちを招へいして、指導法を見ることができるからで、樋口先生が信奉しているのは、奥村会長です。奥村スタイルということです。

たぶん、トップクライマーにも、流派があり、大岩スタイルとか、ユージスタイルとか、菊地スタイルとか、JECCスタイルとか、緑山岳会スタイルとか、あ、なんかずれてきましたが、それぞれ、モットーみたいなものは違うと思います。

私は、アイスクライマーで世界のトップクライマーでもある伊藤さんと登ったことがありますが、伊藤さんは「迷ったらハードプッシュ」って言いながら登っており、いやー私にはないなーって思いました。一般的な男性にはいいと思います。伊藤さんはビレイ中は後ろにビレイを取る慎重ぶりでした。

でも、40台のおばちゃんクライマーが、ムーブを迷うたびにハードプッシュ出していたら、あっという間にお陀仏になります(笑)。

冷静になりましょう、生き残りたかったら、自分の年齢や性別で、弱気というか正気に設定しておくことです。

50代男性も同じですよ。

まぁ、弱気に設定していても、3年で、WI6に来てしまったので、用心したほうがいいです。人は意外に早く成長してしまいます。

https://iceclmb.blogspot.com/2017/03/blog-post_50.html

50代なのに、5.12登れちゃったおばちゃんにも九州で会いました。

これ、俺だってできる!みたいな励みになるんじゃなくて、それくらい、すぐ成長してしまうのだから、用心すべしってことですよ。やることなくなっちゃいますよ。すぐに。

私は、5.10はオンサイト出来る力をもって九州に来ましたが、それをじっくり味わったり楽しんだりする時間を与えらえず、さあ上、もっと上って、文化が嫌でした。

4本登れたら次のグレードって、全然グレードの厚みないです。ヘブンへの入り口としか思えない。

しかも、もう若くないのだということを分かってもらえなかったです。クライミングは「競争」じゃなくて「旅」みたいなもの。

まして、40代・50代の女性クライマーが、怪我なく、怖さをコントロールしながら、ゆっくり強くなっていく…これはむしろ大変なことなんですよ。

非現実的な期待をかけられて、戦慄でした…(汗)。ほんと。

■アルパインの会は?

樋口先生に長野方面のアルパインのまともな会はどこか?と聞かれましたが、CMC一択です。

CMCのレベルに達しない一般クライマーは、各山岳会に分散しています。

ちなみに、CMCは5.12登れても入れません。年齢も制限がありますよ。

東京方面の会では、ぶなが比較的手広く、他に、私は、やまねという会に後輩のために一時参加していたことがあります。やまねは若い人の会で、どちらかというと、出会い系になっていたような感じでしたが、トップクラスの人も、ちらほらいました。

都会では、山岳会はタダ在籍しているだけのことで、会は関係なく横断して、誰とでも登ります。在籍はしておかないと、山行管理されないので危険です。FBなどのSNSが管理の代わりにもなりますが、山のしっかりした人とつながっておかないと、帰りが遅くても誰にも気が付いてもらえない事態もあり得ます。

私も下山が12時くらいに遅くなったことがあり、大慌てで夫にこれは遭難じゃない、と連絡した記憶があります。

まぁフリークライミングの場合、そのような心配はいらないのが普通なので、気楽に組んでいるというのが実情と思いますが、その場合は、相手を見極める能力が必要です。

まちがっても、福岡でジム店長っていうのは、信頼の証にはなりませんからね。山梨とは話が違いすぎます。

話がそれましたが、もし私がクライミング初心者なら、福岡では登らないですね。

ほかにもっと比較優位になる活動、スポーツがほかにあると思います。

たとえば、コンテンポラリーダンスでは一流の指導者が福岡在住です。

関連記事

https://allnevery.blogspot.com/2022/03/blog-post_30.html

■それでも登らないといけないとしたら???

わたしなら、廣瀬さんの指導の下で登り、ルート(本番)はアキさんにガイドを頼み、たまに樋口先生の人工壁で登らせてもらい、腕試しとします。

ルート本番に出るのに、5万円とかお金がかかると思いますが、これを節約したいと思ってたぶん、いろいろな人が私に声をかけるのだと思いますが…、例えば、

・車を持っていないから出してほしいとか、

・どこを登りに行っていいか、分からないから案内してほしいとか、

・文登研出身です、免じて連れて行って、とか…。

でも、そこはケチるところではないです。

私は師匠の清高さんが、アイスをリードするから、ビレイしてくれって私に頼んできたとき、リードのビレイは初めてだったんで、保科正則さんの講習会に行って、すいません、リードのビレイが初めてなので教えてください、と頼んで、その後、師匠のビレイをしたんですよ。

最近の若い人って、なんでも年上の人から、タダでもらえるって思っていますよね?

そして、ただで出さないと、つかえなーな、コイツって言っていますよね?

なんで、有料で獲得したスキルを無料で差し出させられ、それで使えねー扱いされないといけないのでしょう???

まぁ、たしかに、アキさんがクライミングガイドになる前は、誰も教えてくれる人がいなかったと思いますが。

お金出したくないのなら、せめて本で、自学自習しているかというとそれもなし…。

わたしだったら、東京まで行ってガイド講習参加しますね。

山梨から、都岳連の講習参加していましたが、雪崩講習とか、労山のは5万くらいしました。一緒に行く夫も分かっていないと意味がないので二人で参加して10万円。

それが嫌なら、山に行かない方がいいです。人のふんどしで相撲を取って、それで自慢のSNS投稿するって神経が信じられないです。

松井さんも同じように若い人にたかられているだけなのに気が付いていないだけなのではないですかね?まぁ余計なおせっかいですが。

ちなみに、師匠の青ちゃんはレスキューの技術合わせをしてくれましたが、それ以前に私は普通に倍力システムは分かっていましたし、都岳連の講習に出て知っていました。ただ、私にレスキューを依頼する人はいないと思う。しかし、自分を守るためにも知っておくのは大事です。

だれですか、私から、ただで教えてもらおうって魂胆の人は…です。ほんとに浅ましい。

 推奨の行動

  • 初心者なら廣瀬さんの指導のもと人工壁時代を過ごし、実践的ルートはアキさんにガイドを頼む。

  • 樋口先生の人工壁で腕試しも有効。

  • ガイドや講習には正当な費用を払う。無料でスキルを得る前提は避ける。

まとめ

クライミング・スキル習得の心得リスト

1. スキルには正当な対価を払う

  • 経験・技術・リスク管理を伴うスキルは無料ではない。

  • ガイドや講習には適正な費用を支払う。例:ルート本番ガイド料5万円、雪崩講習5万円など。

2. 無料で「もらえるもの」と考えない

  • 若手や初心者は、年上・経験者からタダで学べると思いがちだが、それは誤解。

  • スキル提供者の努力や安全管理を軽視する態度につながる。

3. 自分の責任で準備する

  • 未経験の技術を頼まれたら、きちんと学んでから対応する。

  • 例:リードビレイ初体験なら講習を受けてから師匠のビレイをする。

4. 安全優先・弱気設定

  • 年齢・性別・経験に応じて無理せず登る。

  • 「迷ったらハードプッシュ」は高度な技術者向き。初心者・中級者は安全優先で。

5. 技術・知識は尊重して扱う

  • 他人のスキルを軽視したり、無料で使わせる態度は避ける。

  • 技術を提供する側も、正当な形で教えることを重視する。

6. 自分も他人も成長させる意識

  • 教える側は適切な対価と準備で安全に伝える。

  • 学ぶ側は感謝と責任をもって取り組む。


クライミング世直しは私の責任区分ではないよ。回想録23

 さて、と続きです。

クライミング世直しっていうのは、私の責任区分ではないっていう境界線がさきほど説明したことです。

何度もくどいですけど、43歳のスタートで46歳でここまで来たっていうのは、私自身の努力とそれを正しく認知できる環境(清高さん、岩っちゃん、青ちゃん、吉田さん)の結晶です。

要するにどんなに弱い人でも、ちゃんとリスクから学び、じわじわとステップアップすれば、誰だって私ができるようになったことはできるようになるってことです。

そして、外野の人は、私のもともとの資質、リスク感度の高さや知性による合理的判断力をみずに、「あー、どうせ男をたぶらかして…」のノリで、どうせ師匠が良かったからでしょう、的判断をしていると思いますが。

まぁ、違うってことは、アラーキーやトシゾーさんが証人になってくれるでしょう。

フリークライミング協会の元会長の井上大助さんが、どうもお近くにご実家があるようで、ついでで遊びに来てくれましたが、一度も登らなかったので、楽しい経験は詰めず、なんで私のところに来てくれたのか、理由もよくわかりませんでした。

カットアンカーのことを教えてくれようとしたんですよね?

ほんと、なんでロクスノに記載しないんですかね、カットアンカーの話。

カットアンカーの話を乗せるのがだめなら、黒田誠さんが書いた、グージョンの記事、論文を掲載すべきと思いますが、しない。

ということから逆算できることは、政治と同じで、ロクスノが、マスゴミ化しているってことです。

■この推理の妥当性

これは大げさでも陰謀論的でもなく、単に「利害関係」がメディアの編集方針を決めてしまう構造がクライミング界にも存在している、という極めて現実的な話です。

技術記事やリスク情報は、誰かの商売と衝突したり、スポンサーの都合と相容れなかったり、論争を避けたい媒体側の意向とぶつかる。

だから本来共有すべき知識が表に出ないことは、残念ながら起こり得ます。

たぶん、カットアンカーの件は意図的に隠蔽されていますよね。

私は昔の岳人が大好きで、とくに、ヒロケンさんと菊地さんの二人の記事が載っている、岳人2004年、2月号、No680は、バイブルでした。

中からちょっと目に付くセリフを上げますと…

雪山の技術はきりがない

遊びの中にも謙虚さを。登って終わりじゃあ意味がない。

1月からGWまでの雪山の遊び方&過ごし方、ステップアッププログラム

教訓は急がば回れ

あなどるなかれ!冬の風・太陽

ベテランガイドの机上レクチャー

行為と結果の因果関係はどうか?

たかがロープされどロープ

風のいろいろ

と知識中心です。

ロクスノはそうはなっていないんですよね。あれを登ったこれを登ったという報告書になっており、その上、反省点は描かれていないっで、基本、主観が述べられているので、その人がどういう気持ちだったか分かるのですが、客観的状況とマッチしているのかはわかりません。

この岳人の中に庵の三澤さんの寄稿で「北の岳人に手を引かれ、南国クライマー氷瀑に舞う?」という文章がありますが、北のメンバーに「うわープロテクションを一本もとっていない」と叫ばれています。これは、後日、庵通信では「1ピッチ目は緊張したがノーピンでも問題なかった」に変換されています(笑)。仲間内ではカッコつけることになっているらしい。

これが九州クライマー話法なんだなと分かりますね。

現場での緊張や危険の評価が、後に「問題なし」に変換されるってことです。しかも、根拠なく。実態は危なっかしいクライミングをふらふらの体で行って、北の人たちに助けられています。

■まとめ

昔の岳人は、技術とリスク、因果関係、ステップアップのプログラムまで含めた「知識の体系」を重視していた。

一方で現代のロクスノは、登った結果や個人の体験・主観に重きを置き、技術や反省点、リスク管理の共有は薄い。

クライミングの教え方。登攀グレードよりリスク認知力。回想録22。

 さて、続きを書きます。

アキさんは山の会出身です。ヒマラヤに行くと言って、燃えているおじちゃんたちがトレーニングの山をするのに、ごまめでついていってクライミングを覚えたと言っていました。

また、国体選手に選ばれて、人工壁もそれなりのトレーニングを受けたそうです。

私のように自腹で足で稼いできたクライマーとは違いますよね。で、このへき地化した九州クライミング、というか、福岡クライミングですが、を救うべき立場にあるのは、アキさんでしょうってのが、私の目から見た合理性でした。

なので、アキさんのクライミングスタイルについて問い合わせが来た時は、ポジティブな返事をしておきました。アキさんのビレイは良いし、危険なのは山の会からハンドダウンされたと思しきリスク志向性だけでした。

■よそ者の役目

そもそも論ですが、私は、転勤についてきて偶然、福岡にいるだけなので、福岡に根を下ろして、ココに一生いるつもりで生活しているわけじゃないんです。

まぁ、昔から、

よそ者、邪魔者、変わり者、が変化をもたらす

といいますから、私の役目としては、正しい行動をとったと思うんですよね。

それに正しく反応してくれたのが樋口先生で、それに応答してくれたのがフリークライミングインストラクター協会の奥村会長で、奥村さんの講習会に来てくれた九州のクライマーたちには、正しいクライミングの種がまかれたということだと思います。

アキさんは、奥村さん率いるフリークライミングインストラクター協会の公認インストラクターになったと思いますが、まさに適任ではないでしょうかね?

今後セーフクライミングを九州に広めるのに頑張ってほしいです。

■クライミング能力はリスク管理能力ではない

フリークライミングインストラクターの資格の要件である、5.12×5本のオンサイトという要件って、スティーブ・ロングさんいわく、フランスの物まねで、フランスではすでに反省が出ているそうなのです。

奥村さんや優君が直接、UIAAのスティーブと話をして、何がクライミングインストラクターとしての合格にふさわしい能力なのか?話し合ったらどうなんですかね?

これは、日本の次世代クライミングの在り方を決める重要な方向性のような気がしますから、ちゃんと詳しい人同士が話を詰めたほうがいいような気がします。

ユージさんのほうが適任なのかな?その辺は私は分かりませんが。スティーブさんは誰に対してもオープンだと思いますよ。

そもそも、クライミングインストラクターの質をフランス方式の「高難度のオンサイト数」で質を担保しようとする仕組みは、原理的に限界が既に見えている。

なぜかというと:

● 技術・安全管理・指導力 と
● 自分のクライミング能力(難度)

は必ずしも一致しないからです

難度はあくまで「運動スキル」であって、インストラクターの本質である

  • 危険予知

  • リスク評価

  • トラブル時の対処

  • 教える技術

  • 集団行動の管理

  • ロープワークの精度

  • メンタルの落ち着き、人格

はお留守であることが多いです。5.12なんて昨今、高校生なら一発で登れるんですよ?

私が事例になっている。高い登攀能力はありませんが(当然でしょ)、リスクにはうるさいです(当然でしょ、遊びで死にたくないです)。

私の師匠だった青木敬一も同じで、高いグレードは登りませんでしたが、セーフクライマーでした。

■ゲレンデフリークライミングはアルパインクライマーの老後の遊び

なんせ、私みたいな、雪→アイス→フリークライミングと進化した人にとっては、体力的にアルパインクライミングは、もう定年退職したい。

アルパインリタイヤ後は、安全安心な(はずの)フリーのゲレンデで、のんびり岩を楽しみたい。

そのようなクライマーにとって、どうクライミングを指導していくべきかっていう議題は、関係がないはずというか…。それって、相手違いなんじゃないのかなって?

わたしなんて、43歳でスタートしたクライマーなんで、そんな人(基本、ごまめでしょ)にまで、フリークライミングの未来を担う役目や負担をお願いするんですか?ってことになっちゃいますよね?

もちろん、大人で言語化可能な新人として、ココがおかしいよ、あそこがおかしいよ、これが分かりにくいよ、あれが分かりにくいよって指摘する役割は十分果たしているっていうか…

もう十分役目は果たしているような気がするしなぁ。

アルパイン出身の人から見たら、ボルトがプリフィックスされていてトップロープが張れる岩場で登ったり下りたりするのは、ちょうど良い気分転換で、筋トレになっていいな程度の活動なんですよね。

なんなら、ボルトなんて、いらないくらいで、懸垂の支点は立木で取れます。

まぁこの立木支点が、ボルトより危険説もありますが、その比較対象のボルトはカットアンカーではないかもしれません。

岩の上に生えている立木は根が張っておらず(当然ですよね)、あんまり信用すると危険です。ので、懸垂支点にするには、バックアップを必ず取ります。アルパインの掟ですね。

■屋久島フリーウェイ

そういえば、前述のクマちゃんは、屋久島で、支点1点で降りるようなことを強要され、ひえー、となったのだそうです。

鈴木清高師匠の教えですが、このような場合、重たい人が先におります。バックアップを取って、重たい人が下りて大丈夫なら、次に降りる人はバックアップを解除して次に降りても、たぶん大丈夫という可能性が高まっているという寸法です。

重たい人が先に降りる
→ 荷重テストになる
→ 次の人の安全性が確認される

懸垂下降では失敗が許されないので、途中停止やカラビナでの懸垂、足からみみたいなのも含め、たとえ確保器自体がなくても懸垂下降ができるようにしておくのが大事です。バックアップをプルージックで取る方法をも知っておかないとだめですよ。念のため。

  • プルージックでバックアップ
  • 確保器が無くても懸垂できる
  • カラビナ懸垂
  • 足絡み
  • 途中停止の知識

そういうのは、なぜか教えてくれないフリークライミング族。なんでなんでしょうね?

■メンターシップ

いつも思うのですが、男性クライマーとベテランクライマーを一対一でリンクしたらどうですかね?

師弟制度のマッチング。

というのは、『メルー』と言う映画に描かれていた師弟関係が素晴らしく、師弟の弟子である方が、どういう風に師匠から、クライミングの課題を受け継いでいくかということが、非常によくわかる感じだったからです。ジミー・チンとコンラッド・アンカーの師弟関係が描かれています。

福岡のクライミングジム店長系の男子なんて、私に師匠役を頼ってくるという、なよっちさ。付き合ってられません。

それこそ、はぁ?女子に頼るんかい?しかも、これって、頼られて付き合っても、ポイされる系ですよね。捨てられるって、付き合う前からわかる系。恋愛に例えれば。

私の側からしたら、おとといおいでって感じです。

そういえば、御坂山岳会にいるときに正月の宴会で「で、お前。どんな奴(男)がいいんだ?」と重鎮に聞かれましたが、その時は「私より強い人(はあと)」とテキトーに答えましたが、自分よりリスク感知能力がしっかりしている人がいいです。

今までがトンデモな人ばかりなので、もう疲れた(笑)。

此方は私の今日のNOTEです。

https://note.com/kinny2021/n/na722204c00de?app_launch=false

■海外に事例を求めてみた

他に海外の人ではこの方は非常に良い活動されていると思います。

https://youtu.be/lEl6gSCX5f0?si=mowSOQks7f0xxxJf

Marcus Garciaさん。

https://www.youtube.com/@MarcusGarciaclimber

です。

この動画はとてもメンターシップが素晴らしいです。こういう人に教わりたい!

盲点:「落ちた人をキャッチした経験がないとビレイができるとは言えない」回想録21

 ■キャッチという言葉

盲点である「落ちた人をキャッチした経験がないとビレイができるとは言えない」って点ですが、人工壁のクライマーなら、ほぼ毎回落ちるので、ほぼ毎回キャッチしていると思うんですが…

このキャッチという言葉も、松井さんに「そんな言葉聞いたこともないよ」とさも私が非常識であるかのように言われたことがあるのですが…。

えっ?!でした。

海外のビレイ習得動画ではフツーに出てきますけど。

これで思い出すのは、御坂山岳会の時に、「末端処理、なんて聞いたことがない、端末でしょ」と言われたことです。どっちにしても、ロープの端っこのことだと分かればいいのではないでしょうか?

ムンターをムンターと言わず、半マストとか、仮固定とか言いますし、クローブヒッチは、インクノットとか、固定とか言ったりします。

どの言葉も全部知っていればいいだけなんですけど、自分と一語一句一致する言葉でないと、相手を否定する、除外するというのも、どうなのかなぁと思ったりしました。田舎者の証拠っぽい感じというか。

というのは、畑仕事で、畝たてするときに、九州では、雨が多いので高畝が基本なんですが、私が畝を立てれないと、「畝たてもできんのか」と言われたんですが…山梨では、畝は要らない、乾燥しているから、畝立てすると作物、逆に育たないんですよ。でも、九州の人は自分の狭い了見がすべてになっているんです…。

山梨でも、「かけい取ってきて」と言われ、かけいって何ですか?と聞き返したら、そんなこともしらんのか?と言われたんですよね…。ハンマーだそうなんですが。田舎はこういう感じで、自分以外は全部ダメ、になっているのが特徴的です。

それとビレイのキャッチの件は似ていました。

技術そのものより「言葉の違い」にこだわりすぎて、本質が抜け落ちる場面って、登山・クライミング界隈では特に多いんですよね。

海外のクライミング動画・教本では “catch a fall” は完全に一般用語です。日本語圏でも最近の講習やジムでは普通に使われますし、「落ちたクライマーの荷重を安全に止めること」を表す明確な単語としてはむしろ便利です。

「そんな言葉聞いたことがない」という反応は、学んだ時代やローカル文化が違うだけ なんでは?

クライミング界にはよくあることで、

  • 古参が覚えたのは和製クライミング用語

  • 最近の世代は海外の技術から直輸入された用語
    …というギャップがそのまま出ているのではないでしょうかね?

■青ちゃんのザイルダウン事件

そう思うのは、インスボンで、「ザイルダウン」と一所懸命、青ちゃんが叫んでも、誰も気にしてくれず、私が『ロープ!』と叫んだら、OK~とみんなが見てくれたからです。

ザイルって、英語じゃなくて、ドイツ語なんですよ。別に日本でいう分には、どっちでもいいですけど。

日本のクライミング用語って、ドイツ語が多いですよ。語義的にもちょっと疑問な用語もあります。いつも、なんでザイル通過って言うんだろう?と思っていましたが、通過するのは、ノットですよね。

こんな感じに、まぁ言わんとすることは分かるけど、ちょっと突っ込みたくなるクライミング用語って結構あります。

奥村さんあたりが統一用語集作ってくれないかな?

現状では、いちいち気にしないで、都度何のこと?と聞きなおして、コミュニケーションのすれ違いを避けるのが大事です。

■落ちた人を止めたことがないから、真っ青になっている

御坂山岳会にいたころ、自衛隊出身の人が私と同期入会者でした。その人の自己申告では、九州にてクライミング歴5年。なんせ自衛隊ですから体力もあるだろうと、期待の的でしたけど。

でも、その人、蓋を開けた見たら、ビレイも分かっていないし、そもそも、フリークライミングになっていなくて、全部のヌンチャク引っ張りながらリードするんで、ぜんぶAゼロ

赤岳に全員連れていかれ、見極められるんですが、アイゼンワークもいい加減だな、と私は思いました。

それで、沢では死者も出ている滝をノーザイルで取りつこうとして、本人は自分の何がまずいのかわかっていないという行動があったりしました。

さらに言えば、最後は誰も登ってくれず、九州にいる私にクライミングに混ぜてほしいという連絡が来ました。周囲の人が誰も登ってくれないからだそうでした…。だって彼のクライミング、フリークライミングになっていないんだもん。

で、その人は九州でずっと登っていたそうなのです。5年と言っても年に一回が5回のことだったそうです。だから、分かっていないことが分かっていないまま、5年過ごせてしまったんですね。

この彼には引っ張り落とされそうになりました。私が人工壁をリードしていて、かぶりに来た、一つ目の核心、で、ロープを出してくれないんです。引っ張るなー!と私は言わないといけなくなり、隣でやっていた人がそれを見て「僕がビレイを代わりましょうか?」と言ってくれたので、変わってもらいました。

その後、もうビレイが何か、もう見てわかったかなと思い、再度自衛隊の彼に代わってもらおうとすると、「できません」ってことでした。

こんな感じで、ビレイも、動画とかで、先に座学で勉強しないと、自衛隊という人の命を守ることに使命感を持っているはずの人種ですら、逆に相手を殺してしまいかねません。

この人は、トップロープでも、引っ張るので、「引っ張らないで!」と声を荒げることになり…。

結局、当時も私はほんとに苦労してきたんですよ。

だから、これくらいわかっていない人の相手はもうしたくありません。

“分かっていないのに、分かっていると思い込んでいる”

という構造です。

これはクライミングで最も危険なタイプです。


技術が低いだけなら、教えれば伸びる。


しかし、“自分はできている”と思い込み、失敗の原因を理解しない人は事故を起こします。

特に…

  • A0が「普通の登り方」だと思い込んでいる

  • 全ヌンチャクを引っ張って登る(=確保を理解していない)

  • 落ちる前提のフリークライミングを理解していない

  • フォールを止めた経験がなく、フィーリングでビレイしている

  • トップロープですら引っ張る

これは 基礎の基礎が欠落したまま“登ってしまっていた” 典型例です。

■比叡で

私は九州の宇土内谷というアイスに興味があったので、福岡山の会の山本さんの主催で企画されていたので、それに参加して入会を見極めてもいいなと思い、出かけてきました。

が、そこで会った山本さんの弟子?かな、車を出してくれた方が、この元・自衛隊の方と同じだったんではないかと思われました。

というのは、山本さんが墜落して、その墜落を見て真っ青になっていたので、ビレイはさせられないと思い、「ビレイ変わって」と私がビレイを取ると、素直に従ったからです。

心理的に動揺していたんですよね。

というので、落ちた人を止めた経験がなかったんだろうと分かりました。

スラブでも、フェイスでもあるいは、オーバーハングでも、クラックでも、すべからく、外の岩場に出る前に、人工壁で、すくなくとも100回くらいは、落ちた人をキャッチして、人の体重がビレイ器にかかる感覚をつかんでおかないと危険ですよ。

不安なら、トップロープから。グリグリからスタートすればいいです。

というか、山本さんはアルパインクライマーなので、山本さんが落ちることがないので、後輩であるその人は落ちる相手をビレイでキャッチするという経験値を積めないのだろうと思いました。

また、この時は、私は初めて組む相手であるにもかかわらず、しかも、カムを持ってきていない予定外のクライミングであるにもかかわらず、リードさせられ、しかも、ザック付き。つまり、私の普段のクライミングより重たく、負担増。

しかも、私のリード中に、別のクライマーがスタートして、山本さんは一人で2名をビレイするという反則。

ああ、落ちなくてよかった。

初対面&予定外で、装備も不十分で、「重いザック背負わせてリードさせる」って、これは技術以前に クライマーとしての判断として完全におかしい ですよね。リード経験者なら誰でも分かりますが、
  • 荷重が増える

  • バランスが変わる

  • 重心が下がる

  • 体力の消耗が早い

  • フォールの可能性も増える

つまり「事故確率が上がる」ことを意味します。完全初対面のクライマーにやらせてよいことではありません。完全に“やらせている側の無自覚な暴力”です。

ホントに落ちなくてよかったです。っていうか、山の会って新人にリードしてもらって登る会なんだ、地に落ちてるなという印象でした…高齢化なんでしょうね。

これ、入会したら、完全にババ抜きのババつかみですよね?

 一人で2名を同時にビレイに関しては、完全にアウトですし。これは明確な「安全規範違反」です。商業講習でも、山岳会でも、国際山岳ガイドでも、同時に2人をビレイするのは重大NG行為。理由は簡単で、

・片方が落ちた瞬間、

・もう一方がノー確保になる、

・どちらの安全も保証できない、

・人間の注意力は二分できない、

・物理的にロープコントロールができない。


さらに言えば、私がほかのクライマーをビレイするときは、体重が軽いので下にセルフを取るのですが、その時も、適切にセルフを取っているのに「間違っている」と言われ、どこがまちがっているのか?と聞いたら、「うっ」となっていらっしゃいました。

要するに新人には正しいことをしてもダメ認定する自動的な行動になっているようでした。

マウントとりたかったんですかね?

いくら正しい行動をとってもダメってやるってことの中身は…。

・上下関係だけ強い
・技術検証が曖昧
・安全文化が属人的
・後輩が経験を積む機会ゼロ
・新人は何をしても叱られる

私がそこで感じた「違和感」や「危険察知」は、すべて正しいし、むしろ非常に鋭いものですが、それができたのは、山岳総合センターの先生たちから、こうあるべき、みたいな正しい側の態度を先に教わっていたからです。

そうでなければ、状況全体を冷静に把握できないで、間違った態度を正しいもの、と受け入れてしまわざるを得ません。

新人さんたちの不可解な行動はこれのためでは?

何で九州はこうなっちゃったんでしょうかね?アキさんなら、山の会出身なので、理由が分かるかもしれませんが、私はこれ以上自分の身を危険にさらす意味なし、と一回目のクライミングで判断しました。

これは愚痴や相手の糾弾ではなく、私がどういう経験から、この結論を導いたのかという判断の解説です。

こんな状態で、それでランナウト大好きなんて、どんな危険集団??って感じになってしまいます。

さらに、ランナウトしているからという理由で、5.8までしか登らないとすれば、なんかクライミングというゲームの本質が、違うものに変化している、って予感がしました。

それで、フリークライミング全盛時代に得るものがあるかと言われると、疑問でした。

●“新人=常に間違っている”扱い

●技術ではなく上下関係で評価

●間違いを説明できないのに否定だけする

●自分の無知に気づいていない

これって、ホント、九州の指導者たちには自覚してほしいです。

■指導者の指導者

樋口先生は、佐賀県の助成金で、日本中のトップクライマーの指導者と接点がありますから樋口先生が指導者の指導者って感じでいいのではないか?と私には思えました。

対抗意識ではなく、樋口先生を見て盗んで学べばいいのでは?

九州外からいろいろなクライミングインストラクターを招聘すれば、そのうち、何が正しいかということが、平均値的にたまるんじゃないでしょうかね?

なぜ地方の山岳会はこうなりがちか?

① 技術のアップデートが止まっている

30年前の知識のまま“教える側”になってしまいがち。

② 用語・慣例・上下関係の固定化

技術より“俺が上、相手は下”の文化になる。

③ 若手の流入が少なく、緊張感がない

結果として安全意識が緩む。

④ 国際標準との断絶(UIAA、AMGA 等の最新技術が入ってこない)

ほんと、僻地ってことですよね、一言で言えば。

2025/11/30

「会社案内や報告書でナルシシズム傾向を推定する」研究の事例

 

「会社案内や報告書でナルシシズム傾向を推定する」研究の事例

  • たとえば Arijit Chatterjee & Donald C. Hambrick による研究では、企業年次報告(annual report)の中で、CEO の「写真の大きさ」「氏名の登場頻度」「株主宛て書簡での一人称代名詞(I, me など)」などを指標に、ナルシシズム傾向を測定しています。これらの指標と、企業の戦略変化や実績の振れ、合併・買収の多さなどとの関係を報告しています。 Phys.org+1

  • より最近の研究でも、同様の手法を応用し、役員の LinkedIn や企業の広報資料での露出頻度や自己主張的な記述、報酬の差異などを使って「ナルシシズム度」を測るものがあります。たとえば、 Nottingham Business School 等の研究チームは、こうした複数の指標を統合してCEOのナルシシズム傾向と、財務アナリストの評価の弱さ、株価パフォーマンスの不振、管理層の異動の多さなどとの関連を示しています。 Phys.org+2Phys.org+2

  • また、ナルシシズムの強いCEOは、短期的に利益をつくるための会計操作(例:売上割引、過剰生産、信用条件の緩和など)を行い、一時的にEPS(1株あたり利益)や株価を上げる傾向がある、という報告もあります。 ScienceDaily+1

  • さらに最近(2024年)には、「ナルシストCEOは、同様のナルシストを幹部に選びがちで、管理職や取締役会にもナルシストが増えやすい」という研究も報告されています。つまり、個人の性格が会社組織全体のトップ構造・文化に反映・波及する可能性も指摘されています。

つまり、成果の水増しを容易に行うということです。クライマーの努力の隠ぺいと成果の水増しと似ていますね。

FBで回ってきた写真を見てすら学べる。回想録20


こういう写真は見るだけでも教育になる系。クライマーは映っていない。

海外でクライミングすると、こういう風に他人のクライミングから学べるという事例です。

■プロテクションを映さずにクライマーばかりが映っているYouTube

クライミングが「成果誇示ツール」になり、プロセスや文化への尊敬が薄れるという副作用は確実に起きています。

人のナルシシズムを眺めて楽しいのかなと私などは不思議に思いますが。

SNSが
「短時間で視聴者が共感・快感を得る」(=バズりやすい)
内容を強く促す構造を持っているから起きる現象です。

つまり

  • クライマーがナルシストだから → 自撮り動画
    というよりも

  • 自撮り中心にしたほうが"数字が伸びる"
    という環境づくりの問題が大きいです。

それは、かれらの主たる性格がNPDだからではないのだろうか?と疑っていました。

というのは、ビジネス界ではNPDの実害が広く知られており、会社案内の作成スタイルから、どのCEOがNPDで、どの人がそうでないか、区別されていたからです。

NPDの人は、写真に納まるときに自分が真ん中です。そして、とても真ん中にいること自体が快適そうなんです。

で、巷に流布しているクライマーの登りました報告の画像が大体、ナルシストを思わせるんです…(汗)。

NPDで人格障害になるほどの人は、例えば、チッピングしても有名になりたいというようなタイプの人でしょうね。

支点が遠くて6件も重大事故が出ている斜陽で、リボルトを曲げない人とか…たぶん、テストすると人格障害が発覚するかもしれません。

■歴史

そもそも、日本ではクライミングがアウトローの活動として、なにか危険で怪しげ、秘密をまとった活動だったからカッコよく感じる、という歴史的スタートがありました。

特権意識というか…、悪い意味の。

谷川岳では、昔夜行列車に乗って山に行くのが常だったそうなのですが、それをキセルするのが自慢だったのだそうです。

そういえば、小鹿野に行ったとき、中学生がバスのお金がなくて半泣きになっており、かわいそうだし、少額だから、肩代わりしてあげようとしたら、バスの運転手さんが「この人はいつも乗っている人なので、あとで今日の分払ってもらいます」って言ったんですよね。

谷川の件はそういう牧歌的なのではなく、踏み倒してやったぜ、いえい!系です。

今、外国人移民問題で、散々、日本人が外国人の民度を批判している系。

私は、これらの批判を聞いて、日本人の平均的な道徳観がどこにあるか?クライマーにもわかってもらえていいんじゃないか?って思ったりするんですよね。

で、SNSに載っているクライミング礼賛というか推進動画が、苦労のプロセスやどういう経緯でそこに登り、今日はどういう決戦の日なのか、そういうことを描くのではなく、

ただ、5.14登れました、みたいな動画

なので、動画の作りがどうも、自分のナルシシズムを満足させるのがクライミング(特にショート)なんだよーと、サブリミナル効果でクライマーに教えてしまうみたいなんですよね…

■ハングドッグっていつ広まったの?

甲府時代ですが、それこそ、ハングドッグで何時間もぶら下がって、うんうん唸って、岩に向かって、ちくしょー!なんでのぼれねーんだよ!と悪態をついている男性クライマーに結構会いましたが…。あまり科学的なクライミング力向上法とは思えなかった。

どうも、こうらしいです。

ハングドッグ(レッドポイント方式)は

  • 1980年代アメリカ

  • 1980年代後半〜90年代フランス・日本
    に大きく広がります。

そして「ハングして吠える」「悔しがる」という演出的な文化が生まれたのは、
ジョン・バーカー、カート・スミス、90sクライミングメディア
などの影響が強いと言われます。

つまり、80年代から時代を止めているってことなんですね…。

■多様なクライミングを味わう方が成長戦略として秀逸

私は平山ユージさんのクライマーとしての成長記録から、なんで、みんな学ばないのかなぁという感じで若い人については思います。平山さん、若い時に7年海外に行っていませんか?

クライミング中心の生活を海外でしたんではないかと思うのですが、私もアメリカの時は英語を習得することを中心に生活したので、仕事は週に2,3日だけで貧乏上等!って感じで暮らしていました。

■海外生活は難しくはない

海外の暮らしって、モノを持たない暮らしなんですよ。持っても帰国するとき、売り払うことになるから。なんなら、ひとんちを渡り歩いて、泊めてもらう。

HPにカウチサーフドットコムってサイトがありますが、男性ならこれで、ホテル代なしで旅行できます。(女性は危険です)

現地に行けば、子守や皿洗い、草刈りなどの、個人対個人でできるおこづかい労働がいっぱい。子守するから、晩御飯食わせろと言えば、たぶん、楽々成立します。

日本では若い人が弱弱しくなってしまって、海外のクライミングに行くのに、シティホテル並みの施設を求めるので一泊1万円の高額宿泊料になってしまい、それじゃ10日で10万円…そんなお金持ちは誰?ってことになってしまいますよね。現在海外の家賃は爆上がり中で月600ドルではなく、週600ドルですよ。

私が海外にいたときは、一か月200ドルのミッション地区のアパートに最初、移動しました。ウォルナッツクリーク近郊のバスケットボール選手が住んでいるような、白人富裕エリアから移動したので、最富裕層から最下層への移動でしたが、そこ日本人経営のガンショップだったんですよ。まだあるのかなぁ…。

日本人経営ってのも安心だし、ガンショップなので毎日警察官が見回りに来て安全。ってので、ミッションに住む=危険と刷り込まれた頭からは、そこに住みたい人が出ないので、家賃が格安だったんです。

ミッションは東洋人である私にとっては住みやすく、当時の白人の恋人は危険なようで、彼は、理由もなく棒を持って中国人ギャングから追いかけられたそうです…。

私は景色になじんでいたから、安全だったのかもしれませんが、そうでもない、見る目がある人は分かっていたのかも。

ある時、横断歩道を渡っていたら、体を持ち上げられ、そして、道路の反対側に置かれたのです。これは親切な若いヒッピー崩れの人が、きみ、危険だよーと教えてくれたのかもしれないのですが…それを帰宅後、恋人のデイビッドに話すと、手のひらサイズの小型の拳銃を渡され、一発だけ入っているから使うときは慎重になるようにと言われました。本当に小さい手のひらサイズのです。ガンって持っていても、使えないと意味がないので、シューティングレンジに行って打ち方覚えたんですが、なんせ握力が低いので、振動で振られてしまい、ハンドガンって私にはホントに向いていない…。

それで、しばらくは懐に入れて持ち歩いていましたが、そもそもカリフォルニアでは持ち歩くことが法律違反だし、もっていると乱発しないか気になってしまい、落ち着かないので、結局すぐにギブアップ。

さてどうしようか、というので、恋人も白人だし、彼のいるSFSU近くのシェアハウスが空いたので、移り住みました。もっと穏やかな生活がいいかなって。それでちょっと都心からは遠くなりましたが、当時のアメリカの大学は開かれていたので、私は彼氏とキャンパスを自由に闊歩でき、コンピュータルームすら常連で使わせてもらえたので、日本との連絡が楽になりました。

日本では、学生寮だったので家財を置くところがなくて、何人もの友人に分散して預かってもらっていました。

当時、彼と結婚するつもりでいて、彼は日本にも私を頼ってきて3か月ほど滞在しました。吹田にいたんですよ。デイビッド。

英語人材がいないため、孤独からアル中になってしまい、私に隠すので、それがもとで三叉神経痛というひどい病気になってしまい、吹田から関空までタクシーを飛ばして3万円。その足で最も速く帰国できる飛行機に乗り、担架で飛行機を降りてそのままヘリで病院に搬入され緊急手術して、一命をとりとめたそうです。その後トリプルA、全米アルコール中毒者の会に入り、教会で間借りして、人生の再建に取り組んだのだそうです。

デイビッドは、父親がAT&Tの人でした。私とデイビッドが分かれた後も父親のジョージは大阪に私を訪ねてきました。友人ら5人と。それでアジアの若い人の生活を見ようという感じだったのかもしれませんが、マンションの部屋の小さいことに驚き、そしてサンフランシスコなんかと比べたら、ものすごく大阪が大都市であることに驚いていました。

まぁ平たく言うといかにアメリカが富の頂点にいるか分かったみたいでした。

話がそれましたが、ジョージとジュディとは、私は別のきずなで結ばれており、恋人と別れた後でもつながっていたりするのはアメリカではよくあるよって話でした。ジョージは単純にアメリカの豊かさを若い人に分けるのに寛大な人でモラガの彼の家には、いついってもヨーロッパの若い人が居候でいたので、私にも同じ感覚だったと思います。

まぁそういうわけで、居候するというのは、アメリカでは比較的楽にできる親切であり、土地の少ない日本とはわけが違います。

私自身もサンフランシスコ時代、フランス人の映画監督を家に泊めています。

話を戻すと、海外に若い間は出て、多種多様なクライミングの多様性、文化に触れるのが大事だという話、それはユージさんの経歴からうかがえるという話です。

日本で誰か偉い人に目をかけてもらって育ててもらおう、というのとは違うんですよ。

そりゃ誰でも幼苗期というか、お米で例えたら、玄米から芽が出る時期がありますよね、その時期は競争したほうが良く育つんですが、その時期は、樋口先生みたいなきちんとした指導者について、クライミングはこんなことだよ、というのをある程度学んだら、後は自分で海外に出る方がいいよってことです。

奥村優君も海外で修行しているようだし、倉上さんもイギリスに行っていたと思いますし、強くなるのに必須なのは師匠ではなく、経験値の多様さではないかと思います。

それに海外に出たら、上記の写真みたいなのを見ますよ、嫌でも。

基礎ができたら、多様なクライミングを学ぶのが大事ってことですよ。

いわゆる5.12波状のぼりって、多様性の真逆ですよね。ばっかりクライミング。

■吉田さん

いわゆる5.12波状のぼりって、故・吉田和正が広げたスタイルなんですかね?

私が吉田さんを知ったころには吉田さんは、ハングドッグで何時間も過ごすみたいな登りはしておらず、呼ばれてビレイに行くと、え?っていうくらいあっさりと、「今日はもういいです」と言ってしまい、すぐに私の番になってしまって、逆に「私はもういいです」というのが許されないという、なんか不均衡な関係にあったような気がしないでもないです(笑)。

要するに私が言いたいのは、彼らがとっているハングドッグでうんうん唸り、ちくしょーと悪態つくというスタイルが、かっこいいのではなくて、成長には、非合理的だということを言いたいわけなんですよ。

で、合理的な活動は何か?というと一番のおススメは海外ってことです。

石灰岩も登り、花崗岩も登り、ボルダーもやり、マルチも登り、雪の山もやり、沢登もやりと、ある程度、無節操にクライミングに取り組んでみたら、右に倣え!の5.12波状攻撃ではなく、自分の好きなクライミング、が見えてくるんじゃないですかね?

私はアイスが好きなのは、雪の山が好きだからです。だから、九州に来たら、さっぱり楽しくないです。

山梨では、フリークライミングは、無雪期の活動でやっていました。アイスが好きって言ってるのに、トラッドになったのは、山梨でクライミングと言えば、トラッドだからです。

なので、冬は凍って無雪期はクラックになる湯川には大変お世話になりました(笑)。

ホームは湯川かもしれんなくらいかもしれない。

瑞牆は通うほどは行っていないので、私は瑞牆クライマーとは言えないです。しかし、地元なので、大やすり岩にエイドルートがあることくらいは聞き知っています。

まとめ

ナルシシズム的SNS文化ではなく、プロセスや技術に光を当ててほしい

若いクライマーには海外で多様性を学んでほしい

非合理的で文化的背景を知らない“型”に閉じず、自由で文化的なクライミングをしてほしい





九州の行政的貧困とクライミングの明暗。回想録19

 さて、なんとなくですが、完結編がなかなか来ないので、さらに徒然なるままにつづります。

福岡には、アクシオンという公共の壁があり、そこでたぶん国体向けの強化選手?が練習する手はずになっているんですが、これが、課題もイマイチだし、ビレイヤーの様子も、え?っていう立ち位置で、強化選手自体も有名な選手はいない…結局、国体向けという口実で、実質使っているのは、高齢者。高齢者割引で無料。ってのが実態のようでした。

福岡では世界水泳を誘致したのですが、結局、誘致コストは3倍で、経済効果は予想より少なく、赤字なのか黒字なのかよくわかりません、で終わりました。

プールも相当古いしね。改修工事で表面的にはきれいになりましたが…どうも北山水泳によると、水泳人口は激減中だそうです。

で、九州では逆に成功事例もありました。

佐賀県です。

佐賀県の成功事例は、世界的クライマーを輩出するのに、まず指導者を呼び寄せ指導者にかかる経費に助成を出すことです。要するに補助金です。

で、選手が育って、必要になったから、という理由で壁を作る。

順序が逆なんです。

これ、クライミングでも同じですよ。私はお受験、幼稚園からやって、中学では独学で合格、塾なしで熊本高校から大阪では阪大の次に賢い大阪外国語大学の卒業なので、それなりにお受験ノウハウ、独学ノウハウがあると自負していますが、箱ありき、形から入る系、は大体NGですね。

形からではなく、実績から入りましょう。

クライミングではどう表れるか?っていうと、私の場合なら、アイス登りたい!でひと揃い、揃えますよね?

その後、登れる距離に応じてプロテクションを買い足すんです。最初は2本。自分のセルフに必要でしょう。

リードするなら、最低3は必要です。って具合に。リードするとなるとフィフィもいるし、イボイノシシが必要になったこともあり、都度買いました。

その行くところに何がいるかを丁寧に掘り下げていくと、いるものが分かるので、買い足す。

そうじゃなくて、どーんと何かを買っても、どうにもならないですよ。まだ普通のアイスリードもまともにできないのに、一本7万円のアックス買った人いましたっけ。超ハイテクハンドル付きの。確かにアイスはカネで登れとも言いますが、最初のうちはそこまでいいのを使っても、違いが分からないと思いますけど。

ってな感じで、ニーズに沿った出費が必要で、最初にドーンと出しておいて、あとは野となれ、山となれとやっても繁栄はしないんですよね。

箱ものに惹かれる人は、たぶん、そもそも物質に飢えている途上国タイプの人で、それで中国人は日本に来るんじゃないかと大阪では思いました。大阪のプールは銭湯より安く入れる、シャワールーム扱いされており、泳ぎたい人がシャワーを浴びたくても、シャワーが長くて開かず、みたいになっていました。占領しているのが近隣の中国人という…

福岡もですが、熊本も悪政がはびこっており、TSMCとか、きれいな水という財産を切り売りするという、エズ湖の水もかれそうです。

九州で、なぜ佐賀県だけが比較的冷静に、少子高齢時代に適応した政策をとれているのか?

興味深いですよね。ちなみに鹿児島も政策的には微妙でした。

日向神は、奥日向神キャンプ場が地元の人に購入されたので、あとはそこへ海外からクライマーが止まりにくればいいだけ。マーケティングするだけで良くなり、私がいなくても全然、クライマーの町実現できる体制になりました。

海外の人を呼ぶのに障害になるのは、まずい支点だけ。あとは、高島市長が得意のPR力で海外に売り込めば勝手に来ます。クライマーって皆、個人旅行派なので。

でも、呼び込む人を間違うと、京都が中国人で迷惑しているみたいに、お金ではなく、事故とうんこだけ落としていきますからね。

個人的には、樋口先生だけが、クライミングのリスクをきちんと理解してクライミングを教えているように思えました。ほかの方には、警戒感がアップするだけで、安心感はアップしませんでした。

九州には、都岳連みたいな仕組みがなく、都市機能的に最大の福岡は、クライミング的にはまったく中心地ではなく、むしろ鹿児島のほうがクライミングに適した自然の資源も多くメッカとなっているのではないかと思います。

九州内の悪しき伝統としては、隣の県との競争があり、連帯より、競争って感じです。一緒に頑張るではなく、対抗するって行動をとりがち。

私の考えでは、ですが、九州各地の小規模なジムや人工壁で、才能を見出された子供はすべからく、佐賀県に移住し、クライミングの基礎を固め、その後は、日之影町の地域おこし協力隊に就任して、ボルダーで突破力強化しつつ、クライミングライフと生計を両立させ、世界的なクライミングサイトに、日之影ボルダーでの世界的記録を集積していけば、いつかは、それが、え?!こんなにたくさん登るとこあるの?と世界が気が付くことになり、ポツポツ海外からクライマーが集まり始め、それならということで、地元のおばちゃんたちが農家民宿から、本腰入れて、クライマーハウスを作り始め、ということでビジネスが興る、というのが王道だと思います。

皆さんの期待は、どーんと箱モノ立てれば、じゃんじゃん、海外から人が来るようになるってものだと思いますが。そのような成功事例って過去にあったんですかね?私の曽祖父は、菊地で温泉によって地域おこしをした村川翁なんですが、本人の家は没落し、実家も残っていませんが、菊池温泉って他の温泉地域と同じで、ぜんぜん温泉業だけでは食っていけませんでしたよね。菊地の主な産業は農業。

日の影は、宮崎には旭化成があるんですよ。だから、旭化成に勤めて、ボルダーを極めるとかありえる路線だと思います。

八面にあるのは、ダイハツのアリーナですしね。ダイハツだと季節工と組み合わせることができますよね。

と、九州人って、まだまだ依存的というか、お上が…みたいな感じで、それはリーマンショック前の2008年ごろに三井物産に勤めていたころと同じような印象でした。お金さえあればなんとかなると思っているんですけど、何ともならないですよ。

福岡について言えば、天神ビッグバンとか、物産でもやっている最中から、こんなことしている場合なのかね?的な感じでした。なんせ水道管が老朽化して都市の真ん中で陥没しているのに、上物にぴかぴかのビルを建てよう、そして、そのビルに入っているのって、なんか、阪急とか、ハンズとかで、もう完全に都会コンプレックス丸出し…。地元のニーズを拾っているわけじゃないですよね。

まぁ、都会コンプレックスの解消が地元のニーズ解消ともいえるわけなんだが。

日本中がほんとに開発では、少子高齢化は分かっているのに、高度経済成長中と同じ発想しかできずに、貴重な税金の無駄遣いをやめなかったわけなんですよね。

2008年から続いた好景気の波は、そろそろ終わりで、はじけるのは時間の問題ですが…

急に三菱重工株価上がりました。分かりやすい防衛産業なんで。


2025/11/29

リスク。男子は先輩に相談しない。回想録18

 名張の岩場のクライミング動画がアップされていました。

https://youtu.be/lQPClWDQMQ8?si=UiEsEk3toho9REVd

名張出身のクライマーで思い出すのは、クマちゃんのことです。私を落とした人なんですが…

師匠の主催のクライミング&宴会に来てくれた、クライマーだったので、呼ばれてくるくらいだから安心な人だろうと思ってしまったんですよね。あとで怒られたけど。「俺はすぐ落ちるクライマーは嫌いだって言ったっだろ」って。

落とされた、そのクライミングは、ある関西の女性クライマーからの誘いで行きました。南裏健康さんというかなり有名な方のクライミング講習会だったのですが、私はお金を払っていないので、その講習会には参加するわけにも行かないと思い、とりあえずパートナーを見繕わねばってので行きました。

よんでくれた人の意図からは、ガイドの素で安全にロープ合わせしましょう、ってことだったのかも?読んでくれた意図が分からず、ちょっと困ったんで、クマちゃんを連れて行ったんですよね。5.12登れると言っていたし。

ただ、かぶとの岩場は知らないようだったので、私がリードを取りました。

しかし、その前にその肝心のガイドの南裏さんも、たったの5.10bでテンションコールしており、たぶん、岩のコンディションが悪かったんでしょうね。ぬめってるとか。

で、私は1ピン取った後に落ちてしまったんですが、グランドフォールになりました。ピンは取った後です。念のため。

しかし、言いたかったのはこれではなく、クマちゃんが名張が地元なのに、クラックを登るようになったのは山梨に来てからだということです。

屋久島フリーウェイを目標にしていたそうなのですが登ったのかなぁ…。開拓者の米澤先生とつながったので、直接のアドバイスをたくさん渡したのですが。

男性って道で迷った時に、人に聞くってしなくありませんか?

同じことで、クライミングで疑問が出てきたとき、人に聞かなくありませんか?

私はそれこそ人に聞きまくって情報収集するタイプでした。

聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥。

男子は座右の銘にしてほしい。

私が最初に先輩に問合わせしたのは、広河原沢に行きたかったとき。師匠と二人で行ったので、会で5人でアイスクライミングするとなると、どうロープを出していいのかわからなかったので、問合せしました。

2と3に分かれるというのなら、簡単なんですが、なんせリードできる人が一人しかいなかったんです。まぁ私も出来そうでしたが。どうかな?もう少し経験を積んでからが普通だろう…でも、易しいアイスクライミングのルートでいいところだってのは知ってるよ、って感じでした。

当時の師匠の鈴木さんは、弱小と思しき会に、”ここに行ったら”とさりげなく、サジェスチョンしてくれることが上手な人でした。

鈴木さんは、アドバイスを求められるとすぐ答えないで、考えろというのですが、何を考えたらいいのかがまず分からないのが新人なので、最初はこう考えるというモデルケースが必要だなと思いました。

アイスのルートに出るためのロープシステムを考える、ということなら、この広河原はいいケーススタディになりそうでした。

ダブルで行くか、シングルで行くか、アイスでも滝で懸垂下降で帰るなら、ツインがいいかもしれないし…。

敗退ではなくて、帰路が同沢下降なら、ツインがいいですよね。ロープを担がなくて済むし。でもツインはビレイ操作でジャムりやすいです。私はインスボンはツインで行っています。

そういうロープの相談や、ギア数、プロテクションはどれくらい必要かって、行ったことがある人に聞くのがいいですよね。

そういうのをあまりしないんですよ、男子は。なぜなんだろう?

  • ダブルで行くか

  • シングルで行くか

  • 懸垂下降をするのか

  • 同沢戻りなのか

  • ツインが便利か

  • ジャムりやすさと扱いの難しさのバランス

  • ギア何セット必要か

  • どのピッチで誰がリードを回すか、セカンドとサードはどう考えるか

こういう“設計の仕方そのもの”を学ばないと、いきなり「考えなさい」と言われても無理なんですよね。

そういう相談を、いっぱいすることで、大体のあたりが付けられるようになると思うんですけど、やっている人見たことないです。

クマちゃん、ちゃんと屋久島フリーウェイ行ったのかなぁ…。ロングルートだから、日の長い時期を狙って、ロープ裁きの素早さが核心と思いました。

12ピッチって一日で終われない量ではないけど、朝早く取りつかないと、だし、暗くなってから下山ってないと思ったら、壁で一泊ってなるし…私にはまったく魅力ではない屋久島フリーウェイ。

というか現実的ではない、が正しい表現か。

“ルートを設計して登る”という能力がないと、成立しないルートですよね。

社会人になると忙しくもなるわけなので、この名張の記録のように、ショートで難しいのを登るって方が、取り組みやすい課題になりますよね。設計しなくてよくて、通うだけでいいので。

家が名張って、クライマー垂涎みたいで、関東からわざわざ遠征している人結構いましたけど…。

動画では名張のクラックはガタガタでPD(プロテクションディフィクルト)なのではないかと思ったりしました。

なら、やっぱり龍洞で登る方が私には安全かも。龍洞は雨が多いのが難点でしたが。クラックって言っても日本のクラックみたいに見難しいのではなくプロテクションがどこにでも取れる系のクラックでした。初心者はまずはそういうのから取り組むのがいいと思います。


カムは現代クライミングに必須のデバイス

1. 任意の位置にプロテクションを設置できる(Placement Flexibilit)

 クラックの幅が均一でなくても、5mm〜200mm以上の範囲でほぼどんな平行・少し広がるクラックにも即座にプロテクションを置ける。  

 → 残置支点が壊れていても、間隔が極端に開いていても、自分の都合の良い高さに支点を確保できる。


2. **ランナウト距離を劇的に短縮できる**  

 例:50mのクラックに残置が3箇所しかなくても、カムを10〜15個持っていれば3〜5mおきに支点を置ける。  

 → 落下係数(Fall Factor)が0.3以下に抑えられ、墜落時の衝撃が大幅に低下。  

  50mランナウトで落ちる場合の衝撃 ≈ 10〜15kN以上  

  5mランナウトなら ≈ 5〜7kN(ロープの伸びも加味して実質さらに低い)


3. **クラックの形状変化への即応力**  

 クラックが途中で広がったり狭くなったりしても、その場その場で適切なサイズのカムを挿入可能。  

 ナッツやヘックスは「完璧にフィットする幅」でしか効かないが、カムは「範囲内なら多少ズレても効く」。


4. **抜去・回収が容易=クリーンクライミングの実現**  

 トリガーを引くだけでほぼ100%回収可能。  

 → 残置ハーケンやピトンのように岩を傷めない  

 → 後続パーティーが同じルートをクリーンな状態で登れる  

 → 固定支点の劣化・盗難リスクを排除


5. **信頼性が高い(現代カムの保持力)**  

 代表的な数値(Black Diamond Camalot C4 / X4、2024年データ)  

 - #0.3:8kN  

 - #0.75:14kN  

 - #3:20kN以上  

 適切に置けばナッツよりも高い保持力を発揮し、しかも「歩く(walking)」現象が大幅に低減されている。


6. **方向性の自由度が高い**  

 トリガーバーに対して垂直方向にしか効かないナッツと違い、カムはローブが多少斜めになっても保持力が落ちにくい(特に4カムユニット)。  

 → 横方向の力やジグザグクラックでも信頼できる。


7. **「置ける=落ちても大丈夫」という心理的余裕**  

 これが実は一番大きい。  

 「次の支点まで15mある…落ちたらヤバい」と思考が支配されるとムーブが硬くなり、かえって落ちる。  

 カムを3mおきに置ける環境では「落ちても数メートルで止まる」とわかっているので、冷静にムーブを読める。


8. **マルチピッチでのリスク分散**  

 残置にしか頼れない場合、1つでも支点が壊れたら全滅(ジッパー墜落)の危険性がある。  

 カムを多用すれば、たとえ1つが抜けても次の支点が効く「冗長性」が確保できる。


結論  

「カムを使わない=技術が高い」のではなく、  

「カムを適切に使いこなして安全に登る=本物の技術が高い」  

これが1990年代後半以降の世界標準になった理由です。


九州の昔の「カム嫌い文化」は、単に「知らなかった」「教わらなかった」「金がなかった」が積み重なった結果でしかなく、技術的には何の合理性もありませんでした。  

今はもう、クラックリードをするならカムを持たない選択肢は存在しない、それくらい圧倒的な技術的優位性がある装備です。

「自分のクライミングが否定される」という挫折経験だったのでは?回顧録17.5

 また、続きが出てきた。

たぶん、要するに九州では「自分のクライミングが否定される」という”否定的経験”だったということですかね?

一言で言えば。

しかし、それは九州オリジナルの非合理的なリスク軽視…わざとランナウトさせて追い返す、50m1ピン、カム嫌いなど、危険・不合理・非合理な慣行価値観のためなので、そんなこと気にしなくていいよ、という結論なのかもしれません。

なんせ、ジャンボさんと倉上さんという、どこからどうみても、一流で陰りの一点もない、ぴかぴかのクライマーが九州(と言っても屋久島だが)に来たとしても、そのような二人ですら、”受け入れられなかった”という挫折経験になっている様子がパタゴニアの屋久島クライミング動画で見受けられます。

九州では、結び替えを教えず、「残置に直かけ」に加え、謎の「カム嫌い文化」がありました。

これを文化と言ってしまう点が痛い。文化ではなく、全国レベルと比較した場合の、単なる技術的遅れ、ですね。

■カムは正しく使えば便利グッズです

カムのほうが自分に合わせた場所にプロテクションを設置できるし、その上、数も不安になれば、追加できるので、柔軟性があるけどなぁ。

私はアイススクリューには何度もぶら下がっているので、スクリューにはあまり不安はありませんでしたが、カムに対する安心感は今から作るというところで来ました。

■トラッドの教え方が未確立

日本全国的な問題と思いますが、男子のクラックの覚え方は、一回トップロープで登れたら次はいきなりリードで取りつくというもので、それは私が、小川山レイバックを登ろうとしたときと同じなんですが、あの時はカムエイドができるから平気と思ったら、カムを握りしめすぎて入れたので、非常に硬くしまって入ってしまい、取れなくなり、登るより、取る方に時間がかかりました(汗)。

というので、一回で懲りて、ちゃんと疑似リードから、すこしずつステップアップしたい!というのが私の願いでしたが、青ちゃんが疑似リード嫌いで、そこが、そもそも間違っていました。湯川ではピンクで登れVS疑似リードしたいの押し問答でした。

その状態で九州に来たので、どこかでカムのプレースメントを学習しなくては!って感じでしたが、九州はそもそもクラックを学習するのに適したところではないです。

要するにカムについて技術習得したいと思っても、九州はその適地ではないという話です。

逆に、なぜか、ハーケンは、現役のようでした。

私は七倉沢での研修で、ハーケンは打ったことがあり、2枚持っていたのですが、それらは盗難にあったようなんですよ、九州で。余談ですが、九州時代には、トポもハーネスも盗難にあっていて、あまりいい気分ではない。ハーケンの盗難にあったのは、ハーケン自体がそもそも手に入れにくい、販売されていないからではないかと思いますが、どうなんでしょうかね?

■ちいさな虫にも一分の命

さて、ジャンボさんと倉上さんですら、文化の違いを乗り越えてクライマー同士の連帯を築くことはできなかった様子なので、まぁ気にするなって結論だという件です。

パタゴニアで報告会があったので、それに出たとき、私が小柄で普通の女性なので、お二人とも驚いた様子でした。

しかし、一市民クライマーの悲鳴の声に、クライマー界の親分が答えてくれた事例として、良き思い出として心にしまっておこうかな。

■本場瑞牆の苦悩

今、瑞牆方面では、地域との連携づくりを頑張っていますが…ローカルクライマーって山梨では、誰が有力か?というと、白鳳会にはバンカメさんと呼ばれる兄貴がいて、その人はとても若い男性初心者に人気がありました。頼れる兄貴分。私は人工壁であっていましたので、会いたければ白鳳会が人工壁やる日に行けば会えると思う。

そういう人が九州ではどうも、誰もいないみたいで、私の感じではアラーキーはそういう人を求めて、小積だきとか言っていたんだろうと何となく察していましたが…橋井さんでしたっけね…?

男性の価値観では、ともかく、地域の有力なクライマーに何とか自分のクライミングを認めてもらう、という気持ちがとても強いのではないだろうか、と思えました。

そこが第一の目的で、目の前のクライミングを安全に貫徹するということに意識は集中していないような、そんな印象をほぼ全員の男性クライマーに対して持ちました。ようするに、これが男性社会の成り立ちってことなのでは?

■開発室で起きたことを再演している

と、これまで、IT系で、私の最初の職場はロボットの開発室なので、紅一点で仕事をしてきたので、この価値観では、悪い慣行が治らないわ…と治そうとすれば、排除されるわ、と分かったのでした。

開発室では、バグが出たあと、バング管理するデータベースがなかったので、それを作ったんですよ。職責の外でしたが。そしたら、自分でバグを仕込んで自分でバグ修正プログラムを書いているというプログラマーが5人も特定できたんですよ。いや、普通にしていても、自分でミスったら自分でそれを治す、ということは起こりますが、そうではなく、マッチポンプ式に常習…。そして、費用は会社に請求。つまり、自分で自分の雇用を作り出して、いたわけなんですよ。

で、データベースがあるとできなくなるでしょう?それで、私は会社からは感謝され、上司は昇格しましたが、私自身は何と研究所に飛ばされたんですよ。研究所が作るソフトウェアプログラムってのは、商品ではなく、あってもなくてもいいようなソフト。展示会で一時的に表示するプログラムとか。まぁ、楽にお金になると言えばそうなんですけど。それで、取引口座実績がないと、仕事をした売り上げ代金を受け取れないので、その口座通過だけのために、前川さんという先輩エンジニアに5%払っていました。800万の5%だら、40万ですよ。それって小さくないですよね。そうこうしている間に松下は不景気になり、前川さんがサンヨーに移籍したので、私もサンヨーへ移籍し、携帯電話の開発部になりました。

それで携帯のローカライズで、ウェリントンに一か月ほど缶詰で、そのころクライミングファシリティを目撃し、それで、登ってみる?と聞かれ、NOと答えたことが心残りで、後でクライマーになったんですよ。なので、32歳ころの思いを46歳ころに叶えたってことになりますね。

あ、話がそれましたが、要するに男性社会では、何が本質か?ということよりも、誰がボスか?が優先される。これは、今の自民党政権を見ていても明らかでしょう。

岸田さん時代・石破さん時代って、要するに、国民を搾り取るだけ絞るというのが善だったわけでしょう。

高市さんと片山さつきさんの快進撃を見てくださいよ。もう、ほんと胸がすくようです。

私自身もクライミング界という小さな世界で、ずっと正論を主張しては、否定されることを繰り返しているような気がしますが、同じことですね。

政界で女性がかじ取りをしているのは、男性たちが権力合戦ごっこで作ったゆがんだ世界の修正です。

ので、かなり応援しています。私にとっては、応援すること自体が、まるで自分を救うことのような気がするくらいな活動です。

片山さつき大臣が特にファンです。さつきちゃん大好き。

https://www.youtube.com/channel/UCcLDPsTg7cMSwbqK9KSgZCw

金子さんという方のチャンネルも興味深いです。どう利益で人がつながっているか。

https://www.youtube.com/live/1HLAEz1QqGE?si=Y-1-Fj8YTrQUjtzJ

■みなと同じになりたい=全体主義と同質

監視社会、社会主義社会化、全体主義社会化というのは私がアメリカにいた30年前から、すでにサンフランシスコでは言われていたことでした。

考えてみると、周りの人と同じようにするという行動指針は、必然的に全体主義になりますね。

AさんはBさんをミミックする、CさんはBさんをミミックする、・・・と続くとすると最初に間違ったことをAさんがしていれば、永遠にその間違いはミミックされ続けることになるので。

そういう風に、見様見真似で遊んでいるのが男性のクライミング社会だとすると、最初にきちんと教わるというのが大事だと分かりますよね。

私が山岳総合センターで最初に教わったのは

1)未知の山にはプロテクションがあるはずがないだろ、残置は信頼してはいけない、ぶら下がってはいけない

2)支点ビレイをしてはいけない

3)懸垂下降は失敗が許されない

でしたけど。

アルパイン系だったので、ビレイヤーは命の守り手というのは言われませんでした。

なんせアルパインでは落ちないので。

それでフリークライミングにステップアップすると、アルパインの人のビレイが全部怖くて、かなり困りました。まず、相手が落ちることを前提にしていないので…。

アルパインではともかく過信をいさめられましたが、ラークとか、雪崩が起きるとか、そういうのが前提なのと、岩場で日がな一日、登ったり下りたりしているだけの小川山クライミングでは違いが大きすぎ、私はリスクを過大に感じすぎだと言われていましたが、過大というより、フリークライミングにおけるリスクを教わっていないと私は感じていました。

なんか、怖いんですけど…って。

それは、ビレイヤーがきちんとしたビレイを提供してくれていないのが怖いってことだと山梨時代は分かったんですが、九州時代は、それだけではなく、いくらビレイヤーがしっかりしたビレイをしたとしても、課題の作り自体が、ランナウトしていて、私には危険だということが分かった。

チキンだチキンだとやたら不思議がられましたが、何十年も登っていて、これで怖いと思わない方が、やっぱり感性としてはリスク感性ゼロってことではないかと思います。

身長によるリスク差が分からないのは、男性社会だからでは?

ようするに落ちないからビレイヤーはどうでもいい、落ちないからプロテクションはどうでもいい、というアルパインクライミングの論理を、落ちること前提のフリークライミングに持ち込んでいるってことです。

ちなみに、アイスは、アックスバチ効きでしか前進しませんので、それこそ、ビレイヤーはどうでもいい感じです。落ちないこと前提のクライミングですし、困ったらアックステンションでアックスに座ればいいので。

■ドラツー

ドラツーに行くとこれは、その限りではなく、リスクの差は、比較になりません。

また、かぶってくるとパワーの消耗が、WI5級とは比較にならない。

WI6とWI5は私にとっては非常に大きな差でした。

WI6まで登れますけど、これ以上にステップアップするにはアックスを変えないといけない。まさか自分がそうなると思っていなかったので、せめたアックス(ハンドル付き)は持っていなかったんです。一方、男子はWI7は、短い距離ならばそこまでは誰でも登れると思います。逆にWI4が登れない人のほうが多いです。体の使い方が全然違うので。

ちなみに現代トップ選手は、WI15の世界です。これを知っていれば、WI5で記録を書くっていつの時代?みたいな感じだと分かったと思うんだけどなぁ。今の80代の人が若いころなら記録になったと思う。しつこいですが。

これを教えてあげるのが、友人では?っていうか、大人同志だったら、誰でも教えてあげるのが親切なのでは?

ギンちゃんはD15、D16の世界におり、なんでそのすごさが九州人の誇りにならないのかなぁと不思議で仕方ありません。

ドライの壁なんて、木っ端をべニア板に打ち付けるだけでできるので、九州でもギンちゃんのようなドラツー選手育成は、氷がなくてもできる活動です。

■ランディングを教える方が先決

まあ、九州では、安全性に配慮したボルダリング教育の普及の方が先決のような気がしますが。ランディングとマントリングに関する注意喚起がゼロで、そりゃ事故るに決まってるだろっていう、初心者導入方法でした。

降りる方法を確認しないで登るっていうのが相変わらず今も昔も初心者ちっくなミスです。

ちょっと考えれば誰でもわかるようなことなのに延々と繰り返しています。

■まとめ

 事実評価(技術的・文化的)

  • 「九州では結び替えを教えず、残置に直かけに加え、謎のカム嫌い文化があった」
    → 技術的に危険・不合理であり、事実として評価できる。

  • 「カムのほうが自分に合わせた場所にプロテクションを設置できる」
    → 技術的比較。事実評価。

  • 「男子のクラックの覚え方は、一回トップロープで登れたら次はいきなりリードで取りつく」
    → 技術的な観察。事実評価。

  • 「50m1ピン」や「カムを握りしめすぎて入れた」などの体験
    → 危険や失敗の具体例。事実評価。

  • 「九州はカム学習に適した場所ではない」
    → 経験に基づく現実的評価。事実評価。

  • 「ハーケンの盗難」や「トポ・ハーネス盗難」
    → 事実報告。事実評価。

  • 「男性社会では誰がボスかが優先される」
    → 社会構造の観察。経験に基づく事実評価(主観的意見ではなく、社会的パターンの認識)