2024/06/26

【クライミング心理学】ナルシストだった実父を理解するために組んだ人

 ■ 喪に伏す

私は父を知らず、全く父のことは顔も覚えていません。そのため、父親が”いない”、ということについて、心底実感しないといけないのです。死んでいないから、”喪に伏す”という発想がゼロでした…。

父をしっかりと過去のものとするために、喪に伏さねばなりません。

そのために、手紙を書いていたのですが、昨日はそれでぐったりしてしまい、他には何もできませんでした…。

心理療法を受けるのは、こんな感じでクタクタになります。まぁ、子供のころから、いつも、こんな感じです。セルフケアでも、クタクタになっており、生きるだけになんでこんなにペダルが重いのかな?みたいな、坂道でもないのに、めちゃ重いギアで漕いでる自転車みたいな感じです。

■ 父を理解するために出会った人々

私の父は、これまで登山やクライミングで出会ったナルシストを総合した、トップのナルシストみたいな感じです。

いや、父とは、4,5歳から合っていないので、逆で、父を理解するために、クライミングで、父をほうふつとさせる人物に無意識で近づいてしまいその人たちは、結果としてナルシストだった、ということでしょう。

■ 一人目 …6人の子供がいて、そのことで被害妄想の男性

甲府で初期のころ、独標登高会の『八ヶ岳研究』を教えてくれたガイドさんは、6人も子供がいました。6人いて、そのために、自分は自分の人生が生きれず、かわいそうだ、と思っているのです。「俺だって、時が時なら佐藤ユースケ」が口癖でした。子供6人。それも、妻に嵌められて、子供が6人もいるのだ、と言っていたっけ…。

セックスをすれば子供が生まれる、そんな当たり前のことをしたのですら、人のせい、妻が悪いのだ、という…。あきれて物が言えない私でした。

3人の子捨てを行った父の元に生まれた子供の私に対して、彼は、執拗に自分がいかに被害者であるか?を主張し、私からガイド山行を引き出して金を巻き上げようとしていました…。いや、私がそのような星の元に生まれていなくても、ガイド山行は若い人には要りません。それに自分がかわいそうだから、参加してくれという戦法ってどうなんですかね?

         Stay away from people who act like a victim in a problem they created.

そして、私が作ってあげた彼の公式ガイドサイト、もし仕事で請け負ったとしたら、30万円の価値があったとおもいます。これがどれくらい安いのか?というと??

最近、心理学の起業で、一般的なカウンセラー起業される方がいくらでHPを作っているか、垣間見る機会がありましたが、100万円レベルでした。つまり、30万円でやってやっても、大幅ディスカウント。それで、私が代わりに受け取った山は?午前中だけみたいな半日の沢と金峰山1泊だけですので、いや~格安で仕事したなぁ。結局、搾取されているのは私ですね…。ま、自分から搾取されに行っているので相手に罪はないですが、返報性の法則とは反対ですな。

そんな方でも、結果責任、つまり、ちゃんと子供を養うために仕事はしていました。

■ 無責任は作戦勝ち

一方、私の父は、離婚が成立したとき、無職でした。そのことは彼に有利に働き、子供は妻に育てさせ、自分は何もしないで、濡れ手に粟で、子供を3人も得た、というのが、私の父です。

今では、父がわざと無職でいたことが分かる。確かに無職でぶらぶらしていれば、裁判所には、無い袖は振れないと言えばいいだけですよね…。そういう風に作戦を立てたのでしょう… もうすっかり、ずるいだけの男性が考えることは分かるようになってしまいました(汗)。

まぁ、こういうわけで、私たち兄弟3人は、人生の最初から、父親に捨てられた子供でした。なぜか?父が無責任で、快楽だけのセックスをしたい、おぼっちゃま君ナルシストだったばかりに。

ということが分かったのが、この方を知る経験でした。

■ かわいそうな弟

私の弟は、24歳で死にました。彼はついぞ、本当の父と息子の関係を知ることなく、父親の庇護や愛を全く知ることなく、死にました。

実父がいないことにはメリットもあり、私は、子供時代、”たくさんのお父さん”をこれまで得てきました。よその家のおじちゃんに助けてもらう、ということです。どのお父さんも、みな、子供には親切でした。

悲劇なのは、唯一の例外が実の父親だったことでした。

よその家のお父さんたちは、みんな、こんなに普通に、子供には優しいのに、なんでうちのお父さんだけが、違うのか?私たち兄弟3人を捨てて、どこかに行っちゃうのか?ほんとに分からなかった。

■ 二人目 …白亜スラブのパートナー

父の思考回路を本当に心底、理解することができたのは、白亜スラブのあとです。

その結果は、ただ、父は、とっても頭が悪くて…ただ頭が悪かっただけなんだ、ってことでした。

なんせ久留米大学って偏差値50しかない…んですよね。知らなかったけど…。父は久留米大卒でした。で、白亜スラブに一緒に登ったA木さんも久留米大卒。

白亜スラブのことがあるまでは、久留米大学の偏差値を調べるという、小さな行動すら思いつかなかったです。

結局、25+35が計算できないということを知って、え?と思って調べた。

暗算できないということしか、40年もののボルト1個に、二人で仲良くぶら下がる羽目になったことを説明できない…のです。

しかし、結局のところ、彼、自分の頭の悪さに無自覚でした。父もそうだったんでしょう。

私は偏差値74なんです。嫌味なので、普通の人とお話しするときにそんなこといいませんよ?でも、お医者としゃべっても下に見られたことはないです。そういうことから、自分が社会の中でどこに位置付けられるかは、なんとなく分かります。

彼は、別に自分が頭が悪いことを自覚しろとは言いませんが、ものすごく、自信家でした。自信の悪い面は、予習に手を抜くことです。彼は、自分はご機嫌で、素晴らしいクライマーだと思っており…そのことは写真に取られたがることで伺えました…そして、周囲から、強いね!とか、かっこいいね!とかの短絡的な賞賛を得るためだったら、何だってする。その上、準備不足、に自覚がない。ということでした。

つまり、その”なんだってする”ってことの中身には、クライミングパートナーを命の危険に陥れるということも含まれるのだ…ということでした…。別に悪気はないのです。頭が悪すぎて、普通の人が予見できることも、単純に予見できていないだけなので。

笑っちゃったのは、頭が悪すぎて、それをやったら、賞賛にも何にもならないことを、賞賛になるよ、とカマかけられても見抜けず、やってしまうってことです。

事例としては、クロ○ケオテ谷の記録、エイドでしたよね?今2020年代なんで、いくら初登でも、フリーで登らないと自慢にも何にもなんない。1980年代ならエイドでも、良かっただろうけど。

そんなことも理解できない頭の悪さだったこと…に驚きました。わざわざ、自分が頭の悪いということを、ロクスノで全国に広めてしまうなんて。

■ 同調=正解、の自動思考

これは、40年前の常識のままでいる九州で起ったことで、彼は山梨時代は、そんな尊大なことはしておらず、自分がどこにでもいる普通のクライマーだという自覚があったので、古い価値観のままの九州クライミング界への同調から起ったことでした。

つまり、もう周囲に同調するって方針だけで生きているらしかった…。

これで、なぜ私たち3人を捨てて、東京へ行ってしまったのか、父が理解できました。みんなが行くから俺も行きたかっただけです。

■ 善悪の検証不在

ナルシストって、自分がやったことの中身が良いことでなくても、自分の名を広めてしまうわけで、こういうわけでチッピングした人が、自分の成果?を広めてしまうことになるんだ…と共通性を理解しました。要するに、名が広まれば、良いことでなくてもいい、朱に染まれば、赤くなるってことです。

そもそも良いことと悪いことが区別できていない、んですね…。賞賛なら何でもいい。このことは名誉なことかどうか?の検証は入っていない。

これが理解できたのは、オマケでした。

■ 3人目… セックスマニアック

妻に性的生活を拒まれ、俺はかわいそうだって思ってる男性クライマーにも、複数、会いました。たぶん、妻が相手をしてくれないのは、あなたのやり方がまずいから…らしいですよ。

こちらに解説動画があります。https://shanti-phula.net/pny/m1604_video_site/videos/500/chapters/0/play

このブログはその辺を扱うものではないので端折りますけど…。まぁ、女性が嫌がるのは、一般的には、男性側が下手だから、みたいですね。

なので、拒まれるって、いったい、あなたのどこがかわいそうなの?って話です。かわいそうなのは、奥さんのほうかも?嫌なこと我慢してやってきたわけなので…。

まぁ、そういう場合、奥さんの方が一枚上手ですね。なんだか、一人暮らししているなぁと思ったら、たぶん、夫の相手をするのが、めんどくさいから、別荘に追い出されていたり。出身山岳会も、誰もフォローを務めてくれない…、結局、海外に行きたくても一緒に行ってくれる人がいない…。のは、なぜか?めんどくさい人だから。

並べる交換条件がおかしいってのがありました。

■ 比べる相手がおかしい

往年のクライマーは、皆40年登っています!と胸を張るのに、比べる相手が、その辺の初心者男性クライマーだったりしました…(汗)。

俺、まだこんなにうまい…って、初心者と比べるので、そりゃ、うまくて当然だろ、って感じでした。

比べるなら、現代のトップクライマーと比べるべきでは?

なんか、自分を比較する対象が変なのが、往年のクライマー。

それで、クライミング界最弱者のチビ&高齢初心者クライマーの私にクライミング能力で追い抜かれそうになって、焦るとか、嫉妬するなんて…(汗)。私からすれば、器がちっさすぎ、驚きました…。

じゃあ、40年やってるって自慢しなきゃいいのでは…(汗)。

だって、私のクライミング歴3年だよ?しかも、私はアスリートでもないし、そんな人に抜かれるくらいの実力?

まぁ、人は老いますので、どんどんと登れなくなっていくのですし、クライミングはムーブだけでないのですから、普通に5.9が登れれば、私はそれ以上を求めなくてよいと思っています。なぜかその割り切りができないらしかった。

その割りきりができないので、プライドを確立するのに、へたくそ初心者クライマーが必要、という構造が分かった。初心者男性たちは、わざとではないですが、ナルシストへの賞賛エネルギー供給源になっている。

この構造がわかったのも、オマケです。余禄。

逆に女性クライマーで登れる人は、彼らの自信を打ち砕く元になっているので、”○○さんを超えたら、もう一緒に登れない!”と叫ぶことになります…。そういう女性クライマーを3人くらい知ってて、え?そうなの?とびっくりしたことがあります。私は、私が上手になって助さん角さんのように、教えてくれた相手を支えるのが弟子の務めだ、思っていたので。

■ 4人目、5人目

阿弥陀北稜に一升瓶を抱えて行ってしまって(=自分の拡大したエゴを抑えきれなくて)、仲間3人に凍傷を負わせてしまった(重大事故を起こした)先輩もいました。山梨の山岳会時代に出会った人でした。

私からすると、

 (彼のエゴ)>(凍傷3名という結果の重大さ)

 (個人のエゴ)>(複数名の怪我という重大事故)

言葉で言えば、彼のエゴのほうが、他の三人にけがをさせるという事実より重たい。

逆から言えば、他の三人に怪我をさせても、個人のエゴが優先されるべき…

という判断を山岳会のみんなが下したことには、驚きました。代社会で、これが許されるんだー!と驚いたということです。

私の大阪での社会人経験では、いくらなんでも、ただ自分が一升瓶で、お酒に酔ってテント泊で前夜泊したいがために、仲間3人を凍傷に陥れるような山をすることは、社会的糾弾の対象でした。だって、みんなイヤイヤ参加していたんです。○○さんが言うから仕方ないなぁって。それで案の定、凍傷。しかも、判断も、同ルートを先行していたガイドがラッセルしたのをラッセル泥棒したうえで、ガイドが敗退決断したのに敗退せず突っ込んで、凍傷、という情けない内容でした。

もう、これで、許されるなら、社会が、ナルシストにわざわざ、エゴのエネルギーを供給している、としか思えない…と思ったんでした。

この経験は、山岳会という仕組み自体が、ナルシストへのエネルギー供給源である、という確信になった経験でした。

誤解がないように言っておくと、御坂山岳会は良い会です。ただナルシストへの歯止めになる、まっとうな山ヤの発言力が弱いだけです。ほかの会も同じなのではないでしょうか。

そして、5人目は、祝子川はスポートルートみたいな沢と言った熊本の会長さんです。

とても人気がある会で、クライミング主体で良い会だと思うのですが、いやはや…リスク認知が甘々もいいところです。本人はいい人なのに、なぜ? 頭も悪い人とは思えませんでした。特に疑問だったのは、支点への信頼絶大、残置を使うことの罪悪感ゼロ。それでアルパイン志向なのです。アルパインクライミングの定義がちょっとおかしいと思いました。

いろいろ考えて、九州ではエイドのことをアルパインと言っていることに気が付き、理解できるようになりました。

錫杖でも、撤去しても、撤去しても残置を置いていく人がいて、いたちごっこになっていますが、理由が分からなかったのですが、分かるようになりました。

結局、こういう風に登るのが、アルパインロッククライミングだよ…(山のクライミングだよ)っていうのが、40年前のⅣ級A1時代で止まっているため、支点は残置を使い、エイドは出して登るのが標準。山に残置はないものだ、とは教わっていないのです。

一方、現実は2020年代です、現在。支点は40年経過してぼろぼろ、現代はエイド時代は終わり、フリークライミングの時代でも、終わりの方で、高難度の時代になった。

フリー能力を底上げした人だけは、ほとんど、支点に頼らず、登れる。結果として、フリーソロと同じ論理で安全です。

つまり、落ちないから、支点強度はイラナイ。落ちない登攀力だけが保険になるクライミングをトップクライマーたちはしており、それができないフリークライミング能力(ルーファイ+ムーブ)だと、残置で落ちて大けが、という路線に落ち着くのが関の山、ということです。

いや~そうじゃないか?と、うすうす感じていましたが…やっぱりそうだ、という確認になった。

現代でアルパインにせよ、フリーのマルチにせよ、登るには落ちないクライミングしか許容できない。

私も、高齢初心者&女性で、クライマー界隈では最弱者なので、”残置で大けが”という同じ路線に追い詰められる!と感じていました。

実際、そのような女性クライマーを知っています。勝ち気で負けず嫌いな人でした。

これを避ける、抜け道は、スポーツクライミング一択です。

なんせ、フリーはアルパインの基礎力です。現代でフリーの基礎力を上げるには、スポーツクライミングに進む以外手段はないのです。

海外で延々と登り続けることができる人以外は。

■ 父を理解したかった

以上が、私が、私たち兄弟を捨てた父を理解したい、と願うあまり、排除しきれず、近づいてしまった人たちです。

子どもの愛は、無条件に深く大きく、私はすんでのところで、自分の命までなげうって、父を理解しようとしてしまったのでした…。本当に子供の愛とは深く大きいものですね。

クライミングの実情の理解は、余禄です。

私にとっては、ナルシストだ、ということが、具体的には、どういうことになるのか?学習する機会でした。

父がなぜ子供を3人も生ませた、美しい妻を捨てて、出て行ったのか? 子供に妻の愛情を取られるのが嫌だったし、そもそも子供なんて欲しくなかったし、子供を愛してなんておらず、タダの足かせであったのです。俺は俺の人生を生きる!と思って、その人生に子供は入っていなかったんです。なんで3人?学習能力が著しく低いからです。

そして、彼はナルシストに寛容な社会で、許されるという社会の後押し…離婚した女性は差別されるが、男性は甲斐性とみなされる…を背景に、罪悪感ゼロで、行動したのです。

社会がいかにナルシストにエネルギーを与えてしまい、なぜ彼らがこんなに多くの心痛を、悲劇を、生産しているのにもかかわらず、縮小ではなく、拡大しているのか?そういうことが分かったわけです。

最大のナルナルちゃんは、栗城劇場、でした…。

ホント、登山界の皆が、謎だ~と思っていた事象でしたが、謎でもなんでもなく、なるべくしてなり、起こるべくして起こることだったのです。

なんせ、ナルナルちゃんは、誰が見ても失敗の事例を、成功事例…もっとハードプッシュしても死なない…と受け取ってしまうのですから…。

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