2024/06/21

【クライミング心理学】思いやりを示す&Foregiverを辞める

 ■ 男性で高いところが苦手な人

今回の山で、とても感動したというか、驚いたことがありました。

自分がいつも、感情的に置いてきぼりにされてきて、それを不思議だとも思わずに、ひどい扱いを、ひどい扱いだと気が付かずにいたことに気が付きました。

これは、子供のころからなので、

 「お姉ちゃんでしょ、ガマンしなさい」

のためかもしれません。

■ 仲間の感情をケアする男性

今回は、ヒヤリハットがありました。そのヒヤリハットについては、対策を考察済みです。

でも、もっと感情が動いた事件が実はあったのです…

そのあとが、その驚きのポイントでした。

仲間が一人ヒヤリハットにあった後、別の男性が、

「このままだとただ怖かった、ひどい目に遭ったという体験になってしまう」と言って、

どういう風にしたら、再チャレンジできるか?試行錯誤してくれた

のです。

その男性の相手の気持ちをケアする、という態度に驚きました。

驚いたのは、私がしてもらったことがないから、です。

してもらったことがないのだ…ということに気が付いた…。

■ ケガをしてもケアしてもらえない

これまで、落とされて頭を縫う怪我、肉離れ、膝の亜脱臼、アキレス腱断裂、と4回もひどい目に合っていますが…、いつも、自分で自分を救っている…(汗)。

1)落とされて頭を縫う怪我… 自分で救急車に電話

2)肉離れ… 自分で5時間運転して家に帰る

3)膝の亜脱臼 … 自分で運転して帰る

4)アキレス腱断裂… 自分で歩いて病院へ

という具合です。

でも、甘ちゃんの人だったら…? 

ギャーギャー泣きわめいていれば、誰かが助けてくれる?

これは、私には一番ありえない選択肢です。

念のためですが、今回のヒヤリハットの男性が泣きわめいていたわけじゃないですよ。その人は至って冷静にしていたので、私も彼が、懲りた目に遭った、ということに気が付かなかったくらいでした。

■ 泣きわめかなくても助けてくれる

今回の山では、おでこ付近の髪の毛をグリグリに巻き込んだ、というヒヤリハットでしたが、ロープにしがみつく、という動作が原因でした。

ロープにしがみつくという動作が起きたのは、パニックのため。

パニックだと、最初からその動作自体をしない、のが良かったかもしれません。つまり、懸垂下降をしないことですが…。

ただ、難しくて、やらないほうがいいくらい怖いか、ちょっと怖いだけか?は、他者からはよくわからないのです。

3重にも4重にも安全対策していても、ロープに対するしがみつきが起きると、ヒヤリハットになる、という経験でした。

彼だけ、やらせないとなると、尊重している、というよりは、劣等生扱いしている、みたいになってしまうしなぁ…。

という風に考えてしまうので、やらないほうがいいか、やったほうがいいか、判断が難しかったです。

■ 感情のケアをされたことがない

慰めるというか、「大丈夫だった?」「うん」という会話は当然経験がありますが、自分が怖い目に遭ったとき、例えば、上記の4つの怪我が起きたときですが、その場の人が、例えば、私を落としたビレイヤーが、どうすればよかったのか?と思案している内容を聞かされたことは今まで一度もないかもしれません。

白亜スラブにしても、反省した、ということは聞かされていませんし、次回へ生かせる教訓を自分はこう考えたんだけれど‥というフィードバックをもらったこともないです。

結局、嫌なことをされても嫌だったということがフィードバックにならないので、Forgiverということになってしまう…。

■ Foregiver とは?

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 何でも許してしまう人(Forgivers)

イヤなことをされてもイヤと言わない。ダメなことに対してダメと言わない。相手の責任を追及したり、自分を侵害する人から離れたりせず、何でも受け入れて許してしまう人がいます。

ナルシシストが無責任な行為をしたり、有害な行為をしたりしても、「あの人は可哀想な人だから」「まだ未熟なんだから」「両親に愛されなかっただけなのだ」などと思って許してしまうのです。

困ったことに、何でも許してしまう人は、自分のことを「優しくていい人間だ」と思っているんです。でも、実際にはナルシシストを甘やかして図に乗らせ、搾取させてあげているだけだと言えます。相手が失敗してもしても繰り返し第2のチャンスを与えてしまう人、尻拭いをしてあげてしまう人は注意です。

ーーーーーーーhttp://blog.livedoor.jp/rsuganami/archives/1826530.html

より引用。

■ クライミングバージョン

50mシングルで行きたい!と言ったのは、本人なのに、それで、25+35をつないでしまうなんて、

・「あの人は、師匠がいない、可哀想な人だから」
・「まだクライマーとして、未熟なんだから」
・「クライミングをきちんと教えてもらう機会がなかっただけなのだ」

という言い訳、全部否定されますよね…(汗)。

ただ計算ができないだけなので、どう考えても、本人が悪い。情状酌量の余地が、まったくゼロです。

いくら私がForgiverでも、合理化という思考回路の限界を試す事例ですね…。

きっと私が似たようなヒヤリハットが、いくつもあって、兆候を示されても、懲りない、わからずやだから、決定打として神様が示してくれたんでしょう…

事故というツケを払う前に気が付いてよかった、ということなのでしょう。