■ 使い分け
私は、沢用、アイス用、アルパイン&一般登山用、フリークライミング用、とブログを使い分けており…というのは、自分が行きたくなったときに過去の記録を捜すのが分けていないとやりにくいからなんですが…
このブログは、フリークライミング用なので、グレードというのは、デシマル以外はいいか~と思って特に掲載していなかったのですが…
九州では、”アルパインロック”と”フリークライミングのマルチ”が、まるでごちゃ混ぜに語られており、フリークライミングどころか、インドアのスポーツクライミングの流儀で、脆い支点のアルパインに行くことが普通のように扱われているようなので、掲載。
アルパインのルートに行くときは、セカンドもトップもセルフレスキューのトレーニングをし、知識を共通化したうえで、セカンドは、ロープアップされない場合に備えて、ロープ登高、もしくは、自己確保での登攀をマスターしていないと、セカンドでも務められません。
これは、フリーのマルチでも同じです。
アルパインロックの場合は、
1)一番難しいピッチグレードが、落ちないで、つまりオンサイトで登れる能力と、
2)気象知識、
3)ロープに使われてしまうのではなくロープを使う技術、
4)アプローチをこなす体力、
5)敗退時に備えた支点構築と懸垂下降の技術、
6)敗退が起こった時にも何とか出来るだけのロープ長、を考えることができる計画立案能力、
7)山での一般的生活能力 (排泄、寒冷の対処、落、テント泊、読図、一般登山の常識)
が必要です。
大体、男性クライマーは一番難しいピッチグレードがレットポイントで登れるから何とかなるだろう…と思っているような節がありますが…
現代のルートは、残置のボルトがあったとしても、それが落ちれるボルトとは限らない…たとえハンガーがついていて、新品のペツルにそっくりだとしても…です。
ですので、一般に、マルチは2グレード下、というよりも、40年経過したカットアンカーのルートでは、もっと厚いマージンが必要です。
(例:5.9がオンサイトできるから、5.7では多分落ちないだろう=NG、安全マージン薄すぎ。5.11がオンサイトできるから、5.8はめったなことでは落ちないだろう=OK、安全マージン、まぁ大丈夫)
■ 菊地さんの『日本の岩場』より
6級の難しいルート 例:奥鐘