■ 日本には、成熟した大人の生涯スポーツに対する適切な指導がない
日本にないのは成熟したスポーツ文化。子どもは減って、老人と高齢者ばかりなのに、子供に対するのと同じスポーツ指導をするから、山は遭難ばかり、岩場は事故ばかり、になる。
子どものエリートに対する指導と同じレベルで、大人の指導は
個別化教育
が必要です。もう成長期ではないので、生徒を変えようと頑張るより、トレーニング内容を生徒に合うように変えるほうが有効です。つまり、子供を教えるより、より高度な教授法が必要ということです。(そんなことは常識ですが、どうも、クライミング界では理解されていない様ですよね)
例:
子ども=3回落ちたら、ハイお終いでも、こどもが合わせる
大人=3回落ちたら、ハイお終いは合う人と合わない人がいる。
一度も落ちずに粘って、クライムダウンして、レッドポイントする私みたいな人がいるかと思えば、2時間ハングドックして解決するタイプの人もいる。
大事なことは、どうするか、は、本人が決める、ということです。
本人が決めるのが創造性。自分のクライミングとはこのようなクライミングです、と言えるということが大事です。
私は、2時間ハングドッグで粘って、5.12が登れました、みたいな瞬間風速追及型クライミングはいやで、同じレッドポイントでも、安直にロープにぶら下がるのではなく、一度クライムダウンして、再度、トライする、というスタイルが好きです。
■ 子供と違い、大人は自分で、自分の個性を自覚することができる
大人は子供とは違い、自分のトレーニング内容を自分で管理することができます。
伴奏も、子供ほどの密着度はイラナイ。最近どうですか?とコーチが無理をしていないかチェックするレベルでOKです。
子ども= クライミング4時間ぶっ続け = 体を壊さないで、成長する
大人 = クライミングを休んだら、休息が得れて、成長する
私は、故・吉田和正さんに、ジムに長居し過ぎだと言われて、ジムに行くの辞めたら、登れるようになり、一同ビックリでした。
■ インチャの癒しとは?
(まずい二次体験)を (良い二次体験)に
(自分で変更する活動)
と理解しました。
https://www.summary.pureheart-counseling.com/description-of-basic/0300-2/
その際に無意識を書き換えるのが大事です。書き換えには、暗示のテクニックを使います。
不味い1次経験しかないのが私の福岡クライミング…良い2次経験に書き換えが必要です。
書き換えは、水泳、マウンテンバイク、テニスで行うことにしました。
■ 暗示のテクニック
二度イエスという言葉を引き出してから、次に、肯定的な態度を示す言葉で上書きします。
最後にもう一度相手に寄り添います。
例:
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『トップロープのときはいいんだけど、リード怖いでしょ』
「そうか、怖いよね」 → ペーシング 一回目
「ボルトが遠いとき、怖いのね」
「そうか、ボルトが遠いと怖いのは当然だね」 → 二回目ペーシング
「ムーブで登るのが、クライミングの基本だから、怖いと感知できたときに、根拠なく突っ込むのは、感心できないね。その課題は、もう少し細かい足が拾える力がついたときに置いておく、というのはどうだろうね? これが登れなくても、弱虫ってことにはならないよ」
→ リーディング
「そうか、ならそうする」
「そうだね。細かい足を拾う課題、がんばってみよう」→ 3回目ペーシング
「うん」
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これがコーチたるもの、きちんと誘導できている、つまり、指導で来ている事例です。
大人は自分でこれをやっています。なんで、落ちろ落ちろって余計なお世話なんですよ!
40年ものカットアンカーの外岩リードで、安直にデッドで取っていたら、そいつは素質の無いクライマーです。
登らないなら、登らないで、大人のクライマーには、きちんとした理由があるもの。落ちたがらないなら、落ちたがらないで、きちんとした理由があるもの。
自分のクライミングスタイル…時に無謀…を相手に押し付けるのは辞めましょう。
例:迷ったらハードプッシュ
その心:フィジカルが弱い人が迷ったときハードプッシュしていたら落ちるだけです。
登れるだけでロープの使い方を分かっていなかった典型的スポーツクライマーのリード画像ロープが屈曲して出なくなり、落ちてもビレイヤーには何の衝撃も来ない
しかも、このロープ私の。スポーツクライミング出身の人には、ロープは、ぬらさないところから教えないといけません。
学習:ロープを人に貸さない