■ 大快晴
私はお天気を見て来週の行動計画を立てるのですが、天気図の線の幅が広ーい!=晴、です。
登山では、日本列島全体が5本、が基準値です。幅が広ければ広いほど、穏やかな天気。
前回は、乗車率99%の自慢のルートを、約3分の1しか走れなかったですが、全工程が25kmと聞いていたので、道を間違えさえしなければ、自分で歩ける距離、と踏んでいました。
というのも、アウトドアの基本、登山では、
一日の工程は普通の体力の人なら、20㎞というのが標準
だからです。大体、
1時間3㎞、1時間で300mの標高が上がれる、というのが、一般的な体力、
とされています。
ただ、マウンテンバイクは、登りは、筋トレギアで、何も持っていないより、歩きが遅くなってしまうのです…。
マウンテンバイクの通常のこれくらいは、普通、走れるという相場観
が自分の中に育っていない… それを作るには、データ取りが必要です。
■ マウンテンバイクの経済スピードを知ろう!
登山では、苦しくなく快適に歩けるスピードを 経済スピード、というのですが、測ったところ、1時間で標高440mくらいが、私の経済スピードでした。
トップクラスのアスリートは、標高1000m。若い男性で500~700m。一般の人は300m。今登山の主流の高齢者は、その半分ですかね?
日本各地で、若い男性に合わせて作られた、昔の標準コースタイム、というのが高齢化で通用しなくなり、登山計画を若い男性の基準時間で作って、趣味で登山を始めたお年寄りが遭難する、という事例が一杯あります。実際、本州の方では、コースタイムが昔の倍くらいに改定されています。
例えば、甲斐駒は、標高差2200mの山ですが、17時間の山です。私は11時間くらいで上り下りします。若い男性は9時間、日帰りです。なので、本州の地図で山に行くと、私はエライ強いほうに入ってしまい、強いね~と誤解を受けますが、年相応です。大体、登りは年齢順というのが決まりです。
余談ですが、
国際的には、標準コースタイム、みたいなヘンテコ基準を使っているのは日本だけ
です。
国際機関のUIAAからは、距離と標高、登山道の困難度のレベルで表記するように言われていますが、一向に進みませんね。日本人、慣習を変えるの嫌だから。
それで、手と足を使って這いずり回らないと登れないようなⅣ級の道に、杖を突いてオタオタ歩くような、おばあちゃんおじいちゃんが、誰でも登れるって書いてある、と言って、きてしまうんですよね…。
で、話を戻すと、この経済ペースマウンテンバイクバージョンを知りたかったんですね。
■ 朝も快適
朝は張り切って早起きしたおかげで、高速乗らなくてもスイスイ。順調に駐車場についた。
暖地の九州にしては寒い朝で、伊万里の辺りはすっかり霜が降りていました。九州は山梨より全然寒くないのに、なぜか寒さを感じるという不思議な土地柄。湿気の問題なんですかね?
ついたら、なぜか、大会の時あった方たちが集まっていた…あれー?なんと、私は知らなかったのですが、今日は、クリエイターの方がおさらいラリーをしてくれる日なのだそうです。
え?!全く一人で走る気満点で来てしまいました(笑)。とってもラッキーでした!
■ 更年期 × 怪我2発 × 悪性貧血
前回のラリーは、その前に参加した時の2年前から、だいぶ時間が立ってしまい、教わったことが、すっかりゼロリセットされていることを実感しました(涙)。
乗り方、一応教えてもらったよなー って、何だったっけ?みたいな?
私は、右足肉離れの後、右膝をボルダリングのランディングで脱臼。
…その回復が思わしくなく、自分に適したリハビリ運動を模索中でした。
1)ウォーキング NG。 道路を歩くと、舗装路なので、膝がむしろ痛くなる
2)水泳 NG アトピーの発作&上咽頭炎 塩素のアレルギー でもバタフライ得意
3)クライミング復活? 保留 落ちる時の動作ってコントロールがしづらい
4)インドアジム 保留 九州のジムは外岩よりではなく、課題がツマラナイ
それで、バイクは心肺機能をあげるので、いいかな?と思っていたのですが、道路は嫌だったのです…自然の中、が好き。
ところが…教えてくれた方によると、マウンテンバイクは、よく転ぶので、かなり危険だということで、怪我した体に怪我を重ねることはできないと思い、その時はコロナもあり、辞めておいたのでした。
しかも、福岡って近所で乗るところがないんですよね。裏山に毎日、歩荷散歩に行っていた山梨時代と違って、福岡ではアウトドアって、遠い憧れレベル。
さらに、栄養失調で鬱になる=B12と葉酸欠乏で悪性貧血=筋肉は異化で喪失。
おりしも、40代後半=更年期=老化の入り口で、怪我、運動習慣の喪失、肉体喪失、というトリプルパンチ。■ これをやりたかった!
さて、私が復習もかねて、経済ペースを知りに行くついでで、技術習得したい!と思ったのは、これです。
マウンテンバイクの上りテクニック【MTBはじめよう! Vol.12】
ちゃんとマウンテンバイクに乗る基本的技術を習得しなくては! まずは
ニュートラルポジションだ!
と思っていました。BBってのが何?から分からん。
ところが、なんということでしょう!
なんと、この日はみんなでツーリングしたので、後ろの人が、色々とアドバイスをしてくれ、ニュートラルポジション以上の成果が上がりました!
長い緩やかな下りで、ちゃんとマウンテンバイクらしく乗ってこなすことができた。
後の方はだいぶ習得していました。みなさん、ありがとうございました!
トップの方にはゆっくり走っていただき、小学6年生の参加者には、なんか申し訳なかったです…。ハズレの日でしたよねぇ…。
なんかお礼に私のできることはないかな?と思い、体験クライミングでも…と思いましたが(私は子供体験クライミングをプロボノでやっているので)、自転車乗りはクライミングは興味なさそうだった。あとヨガが教えられます(講師歴6年です)。
■ さて、ツーリングです!
今回、回ったコースは、なんと私が離脱した後からが、本番、おいしいところ、でした(笑)。
ほんとに、復習に帰って良かった。標高で言うと100mかそこらの里山なのですが、うっとりするような、ご機嫌な散歩道、というようなところでした。甲府の裏山を雪の日に歩きに入ったことを思い出しました。
写真は、撮り損ねましたが、立派な巨樹が突然出て来たり、え?ここは天然のキャンプ地?みたいな、整地されたかのような野原が出て来たり… これは!という
秘密の花園ちっく
な場所が一杯つないであるのです。トレイルが昔の子どもの通学路で、お地蔵さんがある、という場所もありました。
私が思い出したのは、南アの芦安で、登山道整備に出かけた時のことでした…。その登山道、実際、登頂するには必要のない道だったんですよね…。だから、誰も通らなくなり、自然に廃道化してしまったのを復活という流れでした。
山が人間生活と遠くなり、登頂、だけが山を歩く理由になってしまったら、こんな道イラナイ、と捨てられてしまった、ということです。
要するに、登山という活動は、登頂以外の価値を捨ててしまっている、ともいえます。まるで日本人が、成功以外の生き方の価値を捨ててしまったように…。
私はどちらかというと、人が来ない、人に知られていない、ということに価値を見出すタイプなので、そういう使われなくなったところに、のんびりしに行くのが好きです。
小さいころも、熊本城の麓の森で、大きな洞が開いた木があり、そこに良く本を持って遊びに行っていました。
今回のトレイルは、そのような、秘めた場所がなんと高速道路の、車のビュンビュン走っているすぐわきにある、というのがユニークなポイントです。高速道路のすぐわきなのに、隔絶感満点。
まるで、『となりのツキノワグマ』の世界ですね… 人間が現代資本主義にこき使われて奴隷労働している間に、高速道路のすぐお隣で、伊那のツキノワグマは天国生活を満喫しているらしいのです(笑)。
さしづめ、MTBライダーたちは、人間版となりのツキノワグマ、です。
■ やっと温泉入れた☆
今回は、前回の教訓を生かし、帰路にある温泉ではなく、波佐見の湯まで行きました。
私の好みの熱い湯で癒された…。温冷交代浴というのをいつもしています。冷水と温水を交互に5回入る。
どうも女性の体は毛細血管が、ホントに物理的に細くて、血行が悪いみたいなんですよね…なので、出来た乳酸が取れにくいのだそうです。私は女性にしては、別に冷え性もなく、手足もあったかい方ですが、それでも筋肉痛は取れづらいようなので、いつも温冷交代浴。
ヨガを教えていた頃、女性の体には散々さわりましたが、冷えている人はマジ冷えていますよね…。
本来は、内側から温める=運動、以外は有効な解決案がないのですが、女性って運動しない人、ホント嫌いですよね、運動。
あれは、そもそも、筋肉になるためのタンパク質を食べていないので、筋パワーが出ないためなのだと、今回、うつ病発症するほどの、タンパク質の異化というのを経験して分かるようになりました。
異化というのは、体の細胞は毎日入れ替わっているという意味です。実はDNAで毎日新しい細胞に作り替えられているんですよね‥同じ形に(同化)。だから、文字通り、1年前の自分とは、物理的にも全く別人、です。
日本のお母さんカルチャーでは、長い間マクロビが流行っており、まじめに健康を考える人ほど、糖質中心の生活になってしまうという害があります。マクロビ=糖質中心食。男性なら、ラーメン定食みたいなやつです。
あれをやると、体を作る素材がなくなり、一気に筋喪失です。この目で見ました!私の上腕は、すっかり細く女性らしくなりました。今、残っているのは、かろうじて、ふくらはぎ。
というので、今回は、BCAAを持っていき、運動直後に摂取。
■ お湯はイラナイ
反省点は、水分がお湯ではダメだということです。
登山より、登りの運動量が多いので、気温0~10度くらいでも、喉からからで、自販機で買ったドリンク2本空にしました。今度から冷水持って行かなくては。
ザックには、サーモスに入った1リットルのお湯があったのですが、暑くて、飲む気になれませんでした(笑) 。
■ 登りは有酸素運動
登りは、有酸素運動ですが、これはすっかり衰えており、みんなが息切れしていないところが、私だけ、ぜいぜいはあはあ、でした。
ただこれは、登山の経験から、
レストと補給のバランスをマイペースにすれば解決できる、
と分かっているので、心配はいらないでした。ペースって個人個人で違うので、団体で走ると、それについて行ける時と行けないときは、出てきます。
■ Myマシンが…
それを考慮しても、ですが、私のマイバイクは、どうも
ハードテイル
というやつで、オートマとマニュアル、に例えると、初心者向きのオートマではなく、玄人好みのマニュアル車を持ってしまったみたいなんですよね…
そうかあ… 知らなかった…。それで、登りがしんどかったり、小さい石にタイヤをとられたりするのだそうです…
これは神さまの、思し召しでしょうか? なぜかマウンテンバイクでも
技術習得志向
な選択肢をしてしまっているわたくし…。
みんなのクライミングに対する印象を聞いていると、皆さんクライミングは、指一本懸垂とか、ランジして取りに行くとかの動的ムーブをイメージしている… どっちも外岩で出てこないっちゃ、出てこないパワームーブ、ですよねぇ…。
なんせ外岩クライミング入門は、スラブとかクラックとかの花こう岩だし…。アイスはバチ効きで登る物だし。
結局、”技術”なんですよね…そういうのは。技術の後は、パワーも必要にはなるんですが、パワーで解決している人は、技術習得は後回しになります。
個人的には、まだ脳が可塑性がある若い間に、技術習得するのがいいかな~と思ったりするので、花崗岩、石灰岩、アイス、と登れてよかったです。
外ボルダーは、リスクも大きく、パワー解決の権化のようなクライミングです。私みたいな人があまり好きになれないのは当然かもしれません。でも、突破力はつきます。まぁ趣味なのに、無理して嫌なことをする意味はワカリマセンネ!クライミングが好きなら、これやれよ、みたいなクライミング踏み絵な感じで脅迫されてやるのは、良くないです。
個人的にムーブ解決するクライミングのほうが好き。技術志向ってことです。
福岡には、外岩を登るクライマーがやっているジムは少なく、あってもボルダラーがやっているジムで、技術志向のジムは、ほとんどないし、そもそも、外岩に登らないクライマーばっかり…コンペ主体な土地柄…なので、今クライミングを頑張るには、有利な土地柄ではないですね。
九州で良いクライマーになりたい人は、器械体操、をやっておくといいと思います。あ、話がそれました。
■ ”課題”という言葉への嫌悪
そういえば、私と同じように怪我上がりの人で、パラグライダーで怪我した人がいました。
長崎と言えば、九州クライミングでは、トップクラスなので、それを教えてあげたら、
「クライミングもやってみたけど、”課題”とかいう言葉からして性に合わない」
そうでした。なんか、自分の好きなことを手繰り寄せる知覚力がスゴイ!と思った。
これは、”課題”という言葉に対する先入観ともいえるのですが、課題中心主義が、問題解決思考であり、目的志向型ではない、というのは言えています。クライマー達を見て、いつまでこの人たちは、課題を満たすことだけして、
いつから自分の人生を生き始めるのだろう?
と思いますもん… そうなると、課題をこなすことだけが目的になり、世界で一番難しい山…過去はエベレスト、K2、現代は、最高難度の5.17をこなすと、後はすることがなくなりますし、こなせないならこなせないで、こなすための人生になってしまい、自分の人生がいなくなります。
私は、あまり俗世の物差しで測ったり、先入観で食わず嫌いをするのは良くないと言われて育ったので、課題、にも、文句を言わず、取り組んではみましたが、そこには冒険は、もはやなかった。 アルパインには冒険的山が亡くなって久しいですし、フリークライミングの方は高難度を追求中で、草野球とプロ野球以上の違いが出て、一般クライマーは関係ない話になっていますし。海外遠征は楽しかったですが…。
ちなみに、クライマーの名誉のため、念のためいうと、課題というのは、このラリーの
トレイル設定
くらいな意味ではありますが…。でも、英語に訳すと、Problemで、外国でもインドアジムではそう言われているので、クライミング界も反論はできない。
海外の外岩クライマーは、課題とは言わず、英語では、A climbと言います。That was a good climb! みたいな使い方。日本語では、訳すと、”課題”で、同じで、それで日本人クライマーは、課題という言葉の意味が先入観となり、難しい課題を追求するだけのクライマーライフが、必然の流れになったのかもしれません。
私も海外に行ってクライミングが楽しくなったので、クライミングは海外限定にしておこうかな!
海外のクライミングのいいところは、日本のように、課題追求型、ではないところです。楽しむことを主眼にルートが設計されています。
それに日本のように、皆が俺だって日本一になれたのに…とは誰も思っていない。プロとアマは完全分離で、プロの世界を目指してうまい汁吸えるかも?みたいな甘い期待はない成熟期にいます。日本のクライミングは、まだ成熟期にないので競技人口が少なく、ライバルが少ないので、才能がなくても努力さえすれば上に行けるかも?みたいな、欲望が湧きやすい段階にいます。同調しないと変な目で見られますが、38歳からプロ目指す人いませんよねぇ? (それでもアイスの岩根コンペで5位とかです、なんせ出場したのが7人…笑)
■ マルチタスク
アウトドアだとリスクがあるので、色々と気を配る必要がありますが、それが、
マルチタスクで集中力を要する、
という側面がマウンテンバイクには特にあります。下り坂のルート取りとか特にそうですね…。石の上に乗り上げたりして、コケます…。
そういう集中力が必要だ、という側面で、クライミングで瞑想経験になる、というタイプの人もいます。
そういう人は、ジムでは少数派で、「一緒にセッションしよう」と言って一緒に登ろうとする競争好きな人がきて、困ったりもします… 競争心がメインエンジンのクライマーは、一人だと内なる戦いで競争できないので、誰かと競争して楽しみたいのです…。
大体クライマーの9割はそういう人ですが、不思議なことに、トップクライマーは、残りの1割の人みたいデス…。
亡くなった谷口ケイさん…は、どうも残りのほうだったみたいで、それでトレトレに来たんではないですかね?
そんなことをふと思いました。