2023/01/08

みんなのセカンド?

今日は久しぶりにワインを飲んだためか、入眠に失敗中。明日山の予定なのに…。

中途半端な覚醒の中で、描きたい絵が見えたりして、あれ?創造性回復中?と思って意外な気持ちもしている。それだけ私にとって、マウンテンバイクで、森の中を駆け巡ったのが、楽しく、癒されて、素直な気持ちが出てくるということだ。

機関紙ヒマラヤだが… 横山さんはほかにも何人もメンバーがいる中での遠征だったのに、2名でのアタックだし、記録のトーンから、自分の山というより、なんとなくお国全体の使命感を背負っての遠征みたいな感じだった。

伊藤さんはジャンボさんを、”担いでも全然遅くならないんですよ”とか言って褒めていたし、ジャンボさんは、

みんなの共通財産のセカンド、

なんだろうか?とふと思った。みんな色々事情がままならない中で遠征するので、メンバー集めも大変みたいなんですよね…。黒部横断でなんで宮城さんなのかなぁと思ったのでチラッと聞いた時、その時空いている人みたいな人選だった。

だったら、40kgが歩荷できて、5.12がスイスイと登れる人は、みんな、トップクラスのクライマーと登れる可能性があるそうなので、男性クライマーは、意外と、あれ?俺、手が届くかも?みたいな目標じゃないかと思うのですが…?

例えば、大学山岳部だったら、40kgはそんなに大した重さじゃないです。なんせ私が25kg担げるわけですから、同じ筋肉当たり重量を拡大したら、普通の男性でも、40kgは担げると思います。

5.12スイスイも、今どきの高校生は5.12は、アップ、ということなので、そう難しい要求をしているとは思えませんし…。

後は、まだジャンボさんみたいな頼れる判断力がある先輩がいる間に、いかに自分の存在に気が付いてもらえるか?みたいな話だと思いますが… 。

それには、やはり、アルパインの記録で、光るもの、が必要かもしれません。

■ こだわりは大体、しっかりした山やは共通

中高年の山の世界では、 モラルの低下が激しく、例えば、富士山を登るのでも、一番簡単な吉田口から、最短距離で、登って登頂でお終い、というのが、ちゃっかり登頂コース、ですが、そういうのは、出来る山やって雰囲気が出ないルートの選択です。

例えばですが、”どうせ登るなら、0合目から”、とか言いながら、一番下から登ろうとする、などは、山やたる忸怩が感じられる良き選択肢です。(いわば、シットスタート)

数ある選択肢の中で、一番長い尾根を登ろうとする、のも、山やらしいなと思う。

もっとも顕著なラインというのも、アルパインらしいかなと思います。

そうですね…ラインのとり方に、その山やの姿勢が表現されているというか…。私はアイスでしか、ラインを自ら作るというレベルにはありませんが、私のアイスのラインは、自己表現としてどこにもイケイケ、はないと思います。仮にあるとしたら、すごい難しいところを行こうとしているはずですが、私のは、普通にこのラインを登ろう、と思ってそれを初志貫徹していると思う。

例えば、最初は、強点…難しいラインに取り付いたのに、2段目で弱点に戻ったとしたら、あれ?志半ばで辞めたのね、とみている側には分かります。そのためにロープが屈曲したりしていれば、もう!って感じですね… なら、最初から見栄張るなよ…みたいな(笑)。ラインに性格が出ます。

岩では、こんな風なことは、見えづらいというか、岩の道、ってアイスより、クライマー側に選択肢が少なく、岩がクライマーを限定してきます…。リーチが小さいクライマーはそれだけで、岩からは、あんまり歓迎されていない。それに、プロテクションの位置も岩の都合で限定されます。岩の方が、氷より不寛容です。が、その分、クライマーのクライミング姿勢は外から見えづらい。

ので、漠然と、登れた、登れなかった、という記録を書いても、あまり、外部にアピールしないと思います。

普通は、そのクライマーが行ったルートを聞いて、その人のレベルを想像し、自分たちの山に交じってもその人が楽しめるようだったら、誘いがかかる、というのが流れなのではないかと思いますが…。甲府では強いクライマーには声がかかるみたいでしたよ?

問題は、完登と言えないような消化不良の記録を、見栄を張ってそうとは書いていないケースです。それは、多少、問題あり、です。

技術的に、これは到達ラインに達していないという登攀も、登れた、みたいな感覚だと…爆弾を抱えるようなことになる。

山屋の世界は狭く、みんなが記録を監視し合っている、という、まぁ良くも悪くも、監視社会なので、正直に書いても、別に助けてくれると思いますけど…。

みな、能力主義に染まって、見栄っ張りだと、自分の失敗を隠してしまい、失敗から学ぼうとしていないかもしれません。

山の記録は、判断をどうしたのか、というのを見せるように書くのが大事だと思います。山での安全、非安全は、判断が分けるからです。

■ クラックとアイスのミックスクライミングの習得

クラックとアイスのミックスクライミングの習得ですが、これも九州でも南部ならできるかもしれないですよね。

そういう意味では、鹿児島黒稜会の若い方などは、ヒマラヤで登るのに、一番近い練習環境にあるのかもしれません。宮崎方面のアイスのゲレンデ情報、ロススノに出ていませんでしたっけ?あと、宮崎は行縢もありますよね。掃除が結構大変かとは思いますが。

クラックにアックスを突っ込んで登るのは、私はお試し体験クライミングしか、したことがありませんが…アックスに悪そう…、という感想でしたが、アックスジャミングですので、手は痛くないし、寒くないし、アリかもと思ったりしました。

映画の『アルピニスト』で、マークアンドレがフリーソロで、クラックの間に詰まった氷のような雪をアックスで登っている映像がありますが…登れるけど…プロテクションが…です。氷だったらアイススクリューバチ効きですけど…雪の固まったようなのって気休めですよねぇ?いや、あれはヤバそうな映像でした。

そんなこんな思うので、汚い掃除されていないクラックをアックスで試登したりしたら、良いトレーニングになるのかもしれません。ちょうど良く掃除にもなったりして(笑)。

■ 都合のいい人扱い…

振り返ってみれば、私も、”みんなのセカンド”扱いされたような気がします…。

都合よく使われてるって意味で、ジャンボさんは舞台がヒマラヤだからいいかもしれないけど、私は近所の比叡とかで、ちっとも私の好みの山ではないので嬉しくありません…。フリーで登れないとクライミングってただの作業なので、たのしくないですし…。ジャンボさんの記録を読んでいて、なんか~分かるわーただの作業だよね、これ、って思った。 

同じセカンドでも、台湾の龍洞では、タオのリードでマルチをセカンドで登りましたが、あれは好みのクライムだったので、楽しかった。インスボンも個人的な目標があれば、違ったでしょうが、インスリッジなど、私でもリードが取れそうなリッジもあるのに、3回も行っているけれど、一度もリードしていない…。そのうち、2回はお付き合いでした。1回分のお付き合いのお返しクライミングは貰っていない(笑)。まぁ、クラックはまだ初心者でリードが心もとないクライミングなので、自分のせいですが。

そんなこんな考えた、ジャンボさんの記録でした。

男性クライマーで若い方は、是非、アックスで登るクライミングとクラックをマスターして欲しいです。

基本中の基本、スラブで命を落とすような、もったいないことは辞めましょう。