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・震災後の根子岳に登ったことがない奴が語るべきでない
・根子岳の山域全体を危険として否定するのは、もったいない。九州には他に入門向けルートがない
・直近の根子岳の事故は、懸垂下降の失敗によるものと想像
■ 現代のソーロー
ひょんなことから、”森の生活”を得た。
H.D.ソーローのウォールデン(邦題『森の生活』)は、言うまでもなく、山やのバイブル、だ。
ソーローが2年であきらめた森の生活を、20年続けた人がいる…それが、ダルマさんこと、だるま放牧豚の中村さんだ。森の生活歴20年。
その生活ぶりは?ご本人いわく、”その日薪暮らし”。
アーティストのパートナーのりちゃんと森の中で、白黒二匹の犬、一匹の猫、の5人暮らし、で暮らされている。
■ 森の中のログハウス
「そうか、人間の役目は、森の再生なんだな…」
これが今回の滞在で得た山からの答えだった。山はいつだって、私の疑問に答えてくれる。
ミミズは、植物遺体を食べて土にする。蜂たちは、花々の受粉を助ける。木々は、二酸化炭素を吸収して、酸素を作る。
すべての動物が、生態系サービスに関して、何らかの役目を担っている…。その中で人間だけが、生産者ではなく、破壊者しかしていない。なんらの役目も負わず、貢献もしていない。
そして、人間がこの一世紀に犯した最大の過ちは、生態系サービスの頂点に人間存在を置いたことだ。次の図式に表される。
これはよそのですが、小屋番でも 薪を上げるのは大変っていう事例 |
そりゃそうだなー |
このゲージがすぐれものだった |
快適な森の中の暮らしの様子 |
これはかなりおつです。隣にテーブルを作ってお酒を飲みながらやるといいかも… |
適所を見つけるのと処理がスキルの内容で、基本は、穴を掘って埋める。通行するところにはしない。小用は、雨の当たらないところにしてはいけない。どちらも分解を促進させるのが大事だ。
■ 寒さマネジメント
次は、寒さのマネジメントスキル。
これはスリーレイヤーが基本だ。アンダー、インサレーション、アウターを重ねる。
アンダーが最も大事。アンダーはウールもしくは化繊、インサレーションはダウン、アウターはゴアテックスが、定番だ。
寒さ対策ができるかどうか?は、-10度以下になる山では、生死にかかわる。なので、衣類は、ファッションではなく、装備、である。
この認識の差が都会人には、まず敷居が高い。どうしても、憧れレベルで、なんとなく森っぽいが、機能的に森での用途に満たされないものを買って来てしまう。例えば、コットン製のアウターとか。コットンは気化熱で体温を奪うので、雨が降ったら、体温を奪われ、脱いだ方が温かい。化繊かウールでないと、気化熱での低体温化は防げない。
ソックスと手袋、ネックゲイターや頭の防寒も、重要な装備だ。都会生活者は、小物を使わない生活ですっかり忘れてしまっている。なので、あえて言ってやらないと、途端に寒さを感じることになるだろう。手首、足首、首、なんでも首とつくところが寒い。頭も皮膚が薄いから当然寒い。
私が暮らした小さいほうの小屋 |
停滞時は、冷える前にすぐに防寒着を着る。
これも基本だが、出来ていない人が登山者でも多い。山小屋に入ったら、アウターを脱いで、ダウンを着るんですぞ?
運動量がある、出かけるときにダウン着たままだと、すぐに脱ぐことになる。
農業もアウトドアの活動ではあるので、基本は同じなのに、農家の人でも、いい加減な服で、だましだましで、寒い寒いと文句を言う人が多い。大体、よく見たら、アンダーとかを着ていないとか、何だ、ちゃんと防御していないじゃないか、ということが多い。冬はズボン下は必須ですぞ?冷えは下から来る。靴も防寒靴、っていうのがありますが、ゴム長は断熱しないので、とても寒い。
牡蠣焼いて食べれる |
伐倒ができるようになれば、丸太が手に入る。これは当然といえば、当然だ。
丸太が手に入れば、ログハウスができる?かというと、答えは微妙だ。
Yesでもあり、Noでもある。
まず、丸太の量の確保が問題だ。
それから、運搬。
そして、積み上げには、動力がいる。
動力に、ユンボが使えないと、人力で丸太を持ち上げることになる。
この辺りは、『大草原の小さな家』を見ていれば、その実際の大変さがうかがえる。テレビドラマとはいえ、かなり事実に基づいていると思われる。(https://amzn.to/3AfnU1d エピソード1の20分のあたり)
実は、私はユンボ、使える。なんという導きだろうか…。
もしかしたら、ログハウスも作れるのかなぁ…。夢は膨らむが、出来ているログハウスに暮らせるのと作れるのは別の話だからなぁ。(ちなみに、ここのログハウスは、20年ものだけに、コーキング材がすでに痩せて抜けていて、寝ていると外の光で布団の上がストライプになる)
伐倒は、岩場の整備でも使うことがあるし、もちろん、玉切りは、女性でも取り組みやすいので、チェーンソーワークは絶対に必要だと思っていた。
が、ユンボは使うことを想定できなかった…まさか集材や作業道は、女性の私は見ているだけだろうと思ったのだった…ので、基本操作を終わったところで辞めてしまい、道作りまでは教わっていないので、2月に美里町まで教わりに行く申し込みをすることにした。
というのは、ダルマさん、別の場所に大きめのログハウスを作るアイディアを温めているようだからだ…。それには、ユンボは搬出でも、必須の技術になる。
今のログハウスのサイズは、六畳の小屋、四畳半の小屋の二つで、暖炉がある小屋が欲しいだそうだ。(本当に暖炉が出来たら、すごい)
■ まとめ
というような、今回のウーフ経験だった。
ラオスのグリーンクライマーズホームでは、岩場のすぐ後ろで、牛が草をはんでおり、さらにヤギが放し飼いされ、スマホをのぞき込んでいると、ヤギが遊びに来ていた。
寝床はカヤ付きの簡易ベッドで、ずらーっと並んでいる様子は野戦病院みたいだったが、別に生活は快適だった。シャワーはちょろちょろしか出なかったが、ヨーロッパ人は水がないのが普通なので、それに文句を言う人はいない。
それを思うと、水使い放題のログハウス生活は天国だった。
動物も犬と猫がいて、人間と動物が寄り添って暮す暮らしが実現されていた…。こういう場を日本のクライマーにも提供したら、人生が変わる人が大勢出るのではないだろうか?
クライマーは、有り余った生命力を向ける矛先を現代社会以外に求めたい人たちが多いのである…が、残念ながら、グレードを上げる以外に矛先を向ける先を見出せない人が多い。
いっくらクライミンググレードを上げたところで、世界の頂点に立つクライマーは、それこそ幼児期から、親の一流クライマーに英才教育を受けているわけで、そんな奴らが、わらわらと湧いてくる現代に、趣味のクライマーが、グレード自慢していても、目くそ鼻くそレベルの話にしか、どうあがいてもならないのであるし…
ちっぽけな自己顕示欲程度しか満たせない、そんな不毛な足の引っ張り合いをするくらいなら、地球を愛するメンバーに参加してもらいたいものである。
そもそも、ロッククライミングは、ゴルフ場開発なんかより、うんとエコフレンドリーだ。
延岡の行縢辺りに、建てれないのかなぁ… エコなクライマーズハウス。行縢は、色々なクライマーが入って、あまりローカルが牛耳っていそうでないのだが…。
行かないことをお勧めする第一のルートが根子岳です。
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■ 登山史、山の本を読みましょう!
山の本を読むと、阿蘇の山では死者の列が出来ています。
『九州の岳人たち』など、図書館でもいくつか出ていますので、よく読まれてみてください。(私は九州に来て一冊目に読みました)
合わせて、日本国全体のクライミングの歴史が分かる、現代登山史を読むこともお勧めします。
RCC Ⅲ級、Ⅳ級の程度の低い脆いルートで墜死し、行縢の椿のようなルートへ行くことを逃す機会損失の無意味さをかみしめてもらいたい気がします。
そもそも、現代クライマーが命をかけるべきところはそこではないよ、って意味です。
その意味が分かるには、クライミングの歴史を一通り知るしか仕方ありません。
■ 行縢 椿
2022年1月8日にフリー化されたマルチです。
ロープスケールおよそ180m、6Pのマルチピッチ
https://www.climbing-net.com/news/tsubaki_220110/
http://blog.livedoor.jp/jamminggentleman/archives/26310298.html?fbclid=IwAR3eVo37247UzgxQEmOHwNX6bqEb6BaEyDkGgWNlM4FHCThgoGQPcB_10zw
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昨年テルくんが登った行縢山の椿5.14bを全ピッチリードでRPしたそうです。
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現代アルパインクライミングのトップクライマーらは、古いOldButGoldな壁のフリー化に向かっているようですが、基盤となっているのは、5.12がスイスイ登れるレベルと確実なプロテクションであって、まだ9も登れないうちから、肝試しコースではないかもしれないです。
ちなみにOLDButGOLDは、杉野保さんの著書のことです。https://amzn.to/336d2GP
肝試し(脆さの追求)を積み上げてしまうと、論理的に考えて、人間の力は自然界の力より劣るので、どうしても、確率の問題で、大自然に命をさらわれていくことになります…つまり、脆い山をわざと登るのは、ロシアンルーレット、です。
足元の大地が大丈夫、というその根拠は何ですか? 根拠がしっかりしていることが一番大事です。
■ 山にイチかバチかはない
山にイチかバチかはない…と私は最初に教わりました。
たとえ、脆いアイスを登って、「アイガー北壁」みたいなロープになったこんなルートでも、落ちないという確実性があるから登ったのであって、イチかバチかをしたわけではありませんでした。
こちらは私の、新人時代の一本です。非常にもろい溶けたアイスを登った記録。
中津川滑沢 http://iceclmb.blogspot.com/2014/02/blog-post.html
アイガー北壁ロープ、と冗談で言っています。雪稜用を岩用と併用するのはNGです。明日からWwoofに出かけて忙しくメモをまとめる暇がないので、取り急ぎ
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20kN×0.98=約2トン
UIAA規格 クライミング専門
工業用=スタティック、クライミング用=ダイナミック
グリグリはスタティックは用途外使用、知識と見聞の中でやっている
メルカリ購入はありえない 代理店の機能
濡れたロープNG
ハーネス、墜落用、滑落用
カラビナちょんがけNG エイトノット×ビナのアンザイレン=ジェットコースターのシートベルト
アパーチャータイプは HMSを使う
クリックアップ、ビナとセットで機能する
オーバルは強度が出にくい
アメリカでは初心者にはグリグリをまずマスターさせる
グリグリがNGのケース =トラッド、確実でない支点、離れている、体重差
人工壁でもドローを1本
中間支点オフセットD
パスの先オフセットD
カラビナが引かれる向き なぜナローエンドを持って回転させるのか?
ダイナミックロープの種類
セカンドの確保vsTR (ダブルでトップロープしても良いか)
ロープの注意点、こすらない、ギロチン、紫外線劣化、摩耗、角での摩擦
最近の整備され過ぎた岩場では見極め力が減ってしまう
クラックなのにボルト=SDGs?
高エネルギー症 6kN= 骨折 12kN=死亡 生理限界 捻挫、子供
安全マージン =1.6 12kN×1.6=20Kn
登る技術=パフォーミング技術
クライミング技術=ビレイ技術+リード技術
ビレイヤーの役割 空中で止める グランドさせない、生理障害、危険に対してアドバイスする
墜落をデザインするデザイナーだ
60kgの人が2mからコンクリート床に落ちたら死亡
60kgの人が10m登って3m落ちた =3.5Kn 落下率0.3
セルフに落ちる 60kg 60cm 1.2m落下=11.2kN
ロープの屈曲で登れなくなる
墜落距離を短くする=プロテクションをこまめに取る
プーリー効果
8かんで対物ビレイ
マルチはアパーチャー
カウンターウェイト方式、ブレーキ方式
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■ 動画
■ 2度目の奥村講習
に出かけてきた。今回は、座学がパワーアップしていた。また、奥村さんの教え方の特徴は、
してはいけないこと
を例示しないことだ。
私の考えでは、奥村さんの”やさしさ”が、そこに現れている。なぜなら、してはいけないこと、を言ってしまうと、どうしても、悪い人が一杯出てきてしまうため。否定されたり、責められたりしているように感じる人が出てきてしまう…。
なので、結果としては、してほしいこと、を聞いてもらえなくなる。
一番、分かりやすい事例が、壁から離れたビレイだ。
例えば、これ。
■ 誰が危険か?
この写真を見てください。 ここでリスクにさらされているのは誰でしょうか?
答え)下のビレイヤー
このビレイヤーは、自分の命を危険にさらしても、上のクライマーを守ろうとしています。
体重とロープの柔軟性にも寄りますが、この状態で上のクライマーが大きな墜落をすると、下のクライマーは必ず浮き上がります。
その際に下部のハングの岩に頭をぶつけてしまうリスクがあります。
この場合、下のビレイヤーは上のクライマーより、極端に軽くない人が良いです。通常、軽いクライマーは衝撃を浮くことで吸収できるので、ベストマッチと言えますが、このように浮くことでビレイヤー事態にリスクがある場合は、
・下にセルフビレイを取る
・ヘルメットをかぶる
という2重の安全が必要です。
いつも、私はこのような状態でビレイしているのですが…誰も私が背負っているリスクを分かってくれないので、非常に寂しい思いをしています(笑)。
クライマーは、だいたいの人が、墜落を当然の権利だと思っている節がありますが、この状況でバンバン落ちるクライマーは、ビレイしてくれる相手のリスクを正確に評価できていないので、お互いに、ビレイヤーの方が、大きなリスクにさらされていることを共通理解にしておく必要があります。
なぜなら、一般的なビレイヤーとクライマーの関係は、ギブアンドテイクの関係なのですが、これだと、体格によっては、ビレイヤーのギブが大きすぎるからです。
小さいビレイヤーにとっては、このビレイは、ほとんど自己犠牲的ビレイです。ギブアンドテイクの量を誤って計ってしまいます。
このような場合は、比較的重たいクライマーを起用するべきです。そうすれば、ビレイヤーが怪我をするリスクは軽減されます。
このような、
・落ちる位置が地面に近くて、
・下にハングが出ている場合
は、正しくビレイしても、危険があり、その危険はビレイヤーの方が大きいです。
・グリグリを使用する
というのも、安全対策になりえます。ガツンと止めてほしいケースだからです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー■ ビレイできます、というのはどういうことか?
こういうのが、ビレイできます、という中身で、ただロープの端っこをもっているだけってのは、ビレイできるに入らないんですよ。
ちなみに次の写真は、ダメ事例です。
グリーンのジャケットの先輩が登っている様子ですが、ビレイが非常に危険だったので、指摘しましたが、ビレイヤーは涼しい顔をして治そうとしませんでした… 私以外にも二人も別の人が同じ危険を指摘したにも関わらず、です。
直さなかった人は33歳の背の高い男性でしたが、会の新人ということで大事にされていました…平均的な人ときちんと考えている人ではこれだけビレイのスキルに差があるということです。ちなみに私は最初からビレイは良かったです。ですので、最初が肝心と思います。最初に離れているビレイを当然と目視してしまうと、人は
言われた通り
ではなく
周りと同じように
やってしまう生き物なのです。周囲に、下手くそビレイヤーばかりでは、本人も下手くそになります。
お上りさん時代の記録 https://iceclmb.blogspot.com/2014/12/blog-post.html
■ 正しいボルト距離は…?
昨日、試し算した内容では、正しい2ピン目の位置、3ピン目の位置が決められなかったので、再度、チャレンジします。
■ 完全にロープストレッチを除外して考えたケース
1~3本目のボルト位置について考察します。
まずは、ロープの伸びがないケース。
1ピン目、3m上で考慮します。
3m=通常、許容され、落ちても、致命的な怪我にはならないだろうと想定される。ボルダーの高さ。
原理をもとめるものなので、岩場の形状は考慮せず、単純に上に登っていくものとします。
1ピン目が3mにあるということは、2ピン目は最低3m以内で、打たないといけないという意味です。2ピン目が6m地点にあるとすると、ロープ全長6mですから、次のピンは6m離して良いということになります。同様に、4ピン目は、12mのロープ全長ですから、12m離して良いということになります。(24mで4本)
≪基本形≫
1ピン目 3m
2ピン目 6m
3ピン目 12m
4ピン目 24m
トータル:24m
さて、これが安全なのか?どうか?試し算をしてみたいと思います。
■ ロープの伸びを考慮すると
これはロープの伸びが考慮されていないので、現実には、この距離だけ、離して中間支点を入れると、確実にグランドフォールになります。
一般に、ダイナミックロープは、衝撃荷重で30%、静荷重で10%のロープの伸びがあります。
10%伸びる=テンション、30%伸びる=足元以下に支点があるときのフォール、です。
■ 10%
上記の支点間隔に10%の伸びを加算してみます。
1ピン目:3m
2ピン目:6m 2ピン目直前で落ちると、6mの全長のロープストレッチの分、グランドフォールになる つまり、このピン配置は危険
3ピン目:12m 3ピン目直前で落ちると、12mの全長なのでロープストレッチの分、グランドフォールになる つまり、このピン配置は危険
ということになります。では、次のピンを打つときに、手前の支点までに、10%の伸びを配慮したらどうでしょう?
1ピン目:3m地点
2ピン目:5.7m地点 (3m×0.9 +3m)
3ピン目:10.83地点 (5.7m+(5.7×0.9)
この配置で行くと、1ピン目を取って、2ピン目を取る前の5m地点でフォールすると、5m×1.1=5.5mのロープストレッチとなり、地上3mの支点では、50cmしか地面から離れていないことになってしまいます。つまり、2ピン目直下は落ちられないということです。たぐり落ちと同じような状況ですね。
2ピン目を取って、1m程度登った6.7m地点でのフォールでは、6.7×1.1でロープストレッチ7.37mは、支点は、地上5.7mですから4m地点で止まることになります。トータル墜落距離は、約3.3mです。けっこう落とされますね?
3ピン目を取る前の、たとえば、10mの地点で落ちれば、確実にグランドフォールします。ロープ全長10mに10%のロープストレッチを入れると11mで、5.7m地点の支点2で折り返すと、5.7m-11m=5.3となり、確実にグランドフォールです。
つまり、この設定での3ピン目の位置では、2-3ピン目の間では落ちれないです。安全にしたかったら、もっと手前で3ピン目を打たねばなりません。ではどこに打てば安全になるのでしょう? 2ピン目に、3mを加算した8.7mで試算してみます。
1ピン目:3m
2ピン目:5.7m
3ピン目:8.7m(5.7m+3m)
この3ピン目が安全なのか確かめるために、3ピン目の1m下、7.7m地点でクライマーがフォールしたとします。7.7m+ロープストレッチ0.77m=8.47mがロープ全長ですから、2ピン目の位置が5.7mとすると、8.47-5.7m=2.77、つまり地上約3mの位置で止まることになります。7.7mから3mまで落ちるのですから、約4.7mの墜落とけっこうな距離です。
これは、ロープ伸び率10%、つまり、ロープ全長は1.1倍の計算でこれです。
実際は、5mのフォールはロングフォールで、30%のロープ伸び率です。1.3倍のロープ全長で計算しなおしてみますと…
7.7m+ロープストレッチ2.31=10.1mがロープ全長、2ピン目の位置から引くと、10.1の全長で、5.7m地点から落ちると、地上1.3mで止まることになります。7.7mから1.3mまでおちるというのは大フォールですね。
ということで、3ピン目が2ピン目と離れていない、というのは、非常に重要なことなのです。
■ 考察
昔の人は、ロープの性能が低い時代に登っていました…つまりロープの伸びということを、ビレイする際に考慮せずに済んだ、という気配が濃厚です。
その分、人体が衝撃吸収体になってしまい、墜落でクライマーが衝撃を受けてしまい、人体が壊れる事故は多かったのではないかと思います。
しかし、現代のロープは衝撃吸収能が良く、ロープは大体、大フォールで30%伸びるように設計されています。
大体ロープには、どの体重で、というのも書いてあると思いますが、軽い人は伸びの良いロープ、重たい人は伸びないロープ、です。
■ 四阿屋の事故
四阿屋へ初めて行ったおり、3ピン目を取り損ねてグランドフォールした人を見ましたが、ビレイヤーの立ち位置は、1ピン目の真下で、2mもは離れておらず、きちんとしていました。それでも、グランドフォール…つまり、ボルト配置の設計が悪いということです。
こうした配置の悪さが、なぜ起こってしまったのか?というと、昔は、ロープが伸びなかったから、ということが言えるのでは?と思います。
このボルト配置の問題は、当時の装備では仕方なかった、という問題なので、普遍的で一朝一夕には替えようがないです。
また、一般に自分でプロテクションを打ちながらリードする習慣がないボルトクライマーにとっては、理解が難しいはずです。
逆にオールドクライマーにとっても、ロープの伸びでクライマーを守る時代になっているということは気がつきにくいです。ロープはそう頻繁に買い替えるものでない上、一度分かっていると納得してしまうと、再考しない傾向があります。
いくら支点が強固になっても、ロープストレッチによって、3ピン目以下のボルト配置が、クリティカルになっている、ということは、なかなか理解しがたいのではないかと思います。
■ ラオス
ラオスでは、この問題をどういう風に解決していたか?というと、大体3m離れる前、2m置きにピンが打ってありました。3m離れるということも少なかったので、1ルート20本もヌンチャクをぶら下げていくことがありました。
1ピン目:2m
2ピン目:3m 2ピン目が近いことがポイント!1mくらいしか離れていない
3ピン目:5m 2ピン目から2mしか離れていない。3m地点からロープストレッチを加算した2.6m落ちると、地面まで40cmしかないので、この近さでもギリギリ。
4ピン目:7m 3ピン目から2mしか離れていない。例えば、地上6m地点から、ロープストレッチを加算した7.8mの距離を落ちると、地面から2.2mしか離れていないので、すごく安全という訳でもない。
ということになり、”2m間隔で打ってあるよ”ということが、すぐさまチキン(=臆病)ということで馬鹿にできる状況ではないのが分かると思います。
ラオスに行って楽しかったからってキチンクライマーということには、ならないです。それなりに危険です。やはり、3ピン目を取るまでは落ちるべきでない、というのはその通りです。
■ 逆にインスボンのような大ランナウトの岩場では
師匠が、韓国人のクライマーの馬鹿にされ、登り方を変えたために、自分のカムを取ってすぐに墜落し、10mも落とされたと苦情を言っていたのですが…。
支点を取ってすぐでも、現代のロープはとても良く伸びるので、落ちたら、けっこう距離を落とされます…。
テンションと言われて、テンションを掛けるのでも、ロープストレッチ分を手繰るのに、ロープが長く出ていれば出ているほど、ビレイヤーは手繰る回数が増えます。
ランナウトを楽しむ岩場では、ロングフォールはありえないと心し、支点を取ってすぐでも、ヤバいと思ったら、支点下の、反対側のロープを掴むなどして、フォールを自分で阻止するか、落ちる前にカムエイドしてしまうほうが良いのではないかと思います。
もちろん、それがオールフリーを賭けた記録的クライミングなら、カムを握ってしまった時点で、あーあ、Aゼロしちゃったよーとなるわけですが…そういう記録的登攀を登っているのではないかぎり、落ちることのデメリットのほうが、必ず大きいと思われます。師匠の場合は、かかとの骨折でした。かかと程度でも、日常の不便は計り知れません…特に足はクライミング自体ができなくなります。
大ランナウトの岩場は、もしかすると、2グレード下というよりも、何度もセカンドで登り、自動化してから、リードするのが良いかもしれません。
自分の墜落が予想できない、とか、ちょっとでも負担があるとすぐにあきらめて落ちる方針で日ごろ登っている、とかそういう場合は、ほんの些細な墜落をしているつもりで、予想以上の距離の大フォールになる可能性があります。
とくに、スラブは、寝ているので、どこで落ちても大根おろしですし、フェイス、クラックのような垂壁でも、3ピン目を取るまでは、墜落は禁忌、です。
昔の課題は、現代のロープのロープストレッチ(伸び)を考慮していないため、です。
これは私がリードした、アイスクライミングでの支点の配置です。2ピン目と3ピン目が近いのが分かるでしょうか…。今打たないとどうなるか?安全か?危ないか?は、自分で打ちながら、リードしていないと分かるようにならないような気がします。
セカンド(ビレイヤー)でも、きちんとしたリードクライマーのリードの様子を見ていれば、身につくのかもしれませんが…。考えていないビレイヤーだと、「もうそろそろ取らないと危険だよ」と下から声をかけることがビレイヤーの義務と気がつかないかもしれません。
■ 2006年の最新アルパインクライミングに…
『最新!アルパインクライミング』にこのような記述があります。
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いわゆる「ロープを流して止める」制動確保は30年ほど前までは、ビレイの鉄則だった。
それは、ビレイ方法も「肩がらみ」だったからという前提がある。
中略
70年代前半~中盤で、おりしもビレイは「グリップビレイ」そして「エイト環」と大きく変わりつつあり、さらに現在のビレイデバイスが登場するにいたって、確保方法はロープを瞬間にロックする「静的確保」(スタティック)へと決定づけられたのである。
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『最新!アルパインクライミング』が出版されたのは、2006年と、16年も前です…
2006年の30年前は、2022年の46年前。グリップビレイは、1970年代の技とすれば、もはや50年前の技術です。
スタティックに取るようになってから、すでに50年もたっています…(溜息)
■ 事故を招くような姿勢と実力の見せつけは違う
実際、正直に言えば、私も台湾の龍洞で5.2の看板ルートをカムで登った時は、けっこうランナウトさせましたし、小川山の有名なクラックでカサブランカというのがありますが、上手なクライマーはカム4つくらいだったりして、同じ課題を登るのでも、”そこらの初心者と違うのよ”とアピールするクライマーは当然います。
カサブランカを例にとると、ここは、クライミングガイドの人が初心者にリードさせるのに使うルートでもあり、その際は、自分はフィックスロープにぶら下がって、リードクライマーが設置したカムがきちんと決まっているか?をガイドがチェックしながらリードさせる、というルートです。カサブランカは、少しフレアしていてカムが決まりにくいからです。
同じリード&ノーテンションで登るにも、
・初心者は、ガイドがプロテクションをチェックしてから…という念の入り用
・ベテランは、カム4つ
そんな質の差があります。ベテランは、4つでも、危なくない配置で登れる訳です。実際一本目をできるだけ高くに取れば、4本のランニングでもかなりの高度が稼げます。1本目が6mの高さにあれば、2本目は4m離してもよく、3本目は6m離しても良く、4本目は14mくらいは離してもグランドフォールはしなくなります。(ロープの伸びを大墜落30%、テンション10%として、30%で考えると)
たぶん、一般には、3m、2m、4m、7mみたいなのが普通だとは思いますが…。ただ、実際に、プロテクション間隔を非常に大きく取っても安全が確保される場合もある、というのは本当です。
全体のプロテクションの間隔に一番大きな影響を与えるのが1本目の高さで、もし下部が易しくて落ちないのであれば、できるだけ高い位置に一本目を取れば、間隔を大きくすることは可能です。
少し脱線しましたが、
ベテランがカムを節約で登る場合の実力誇示型のランナウトは、基本的に、安全マージンが大きいことのアピールです。10Aならカム4つでいいくらい、自分には安全マージンがある、というアピール。
つまり、楽勝さ、のアピール。
一方、事故を起こすタイプのアピールは、命知らず自慢…どれだけギリギリか?つまり、ゆとりがないか?ということなのです…
ゆとりがないことを自慢してどうするんです?
易しいところではセルフを取らなくていい、とかそういうアピールですが…。易しいところですらセルフが取れないゆとりの無さ、ということになってしまいます。
■ お前、階段、何段飛べる?
小さい男の子たちは、仲間内の序列を作るのに、自分が恐怖を抱く対象にどれだけ近づけるか?ということで順位を付けたがります。
小学校で、階段があるとしましょう…
お前何段飛べる?と、どの段から飛べるか競争が始まってしまうのが男の子の性質です。
ある子は5段、ある子は6段飛べました…
誰にも飛べなさそうに見える10段… それを誰が飛ぶのか? 皆がかたずをのんで見守る中、俺が行く!と飛んで見せる…
…と、たとえ、そのトライで失敗し、怪我をしたとしても、その場にいる男の子全員から敬意を集めることができる。
…というのは、男の子の世界では当然のこととして、知らない人がいないようなことでしょう… 仲間のほかの誰もが、勇気がなくて踏み出せなかった一歩を踏み出した一人として、問答無用の尊敬を集める。
しかし、女の子の世界では、最初から怪我をすると分かっていて、なんで飛ぶのか?意味が分かりません。
周囲の男の子たちが、たとえ、怪我をしたとしても、飛んで見せた男の子を尊敬する理由もわかりません…女の子には、ただ仲間からの注目を集めたいがためにやっているようにしか見えないからです。
失敗は失敗にしか見えず、勝ち目のない勝負に出るのはただの馬鹿にしか見えないのが、現実に生きる女の子の世界観です。
クライミングで生き残るのは… たぶん、後者です。アレックス君のフリーソロがどれほど分厚い安全マージンのアピールなのか?ということを理解したほうがいいですね。
イチかバチかではなく、徹底した自動化の勝利、ということは、普通にクライミングをやっているクライマーなら、100発100中の自動化が起こるまで、登りこんだという自動化のすごさにびっくりしてしまうと思います。
■ 外岩デビューする人工壁上がりの人へ贈る言葉
私は山梨で、初心者時代を過ごし、山梨時代に、このように教わりました。
1)外岩では、3ピン目を取るまでは、決して落ちてはいけない
2)マルチでは、2グレード下しか取り付いてはいけない
3)本ちゃんの残置支点を信用してはいけない
この3つを守るだけで、九州での事故は、ずいぶんと防げるのではないかと思います。
■ 解説 3ピン目
日本の岩場では、ピン間隔が、”開拓者のリーチ”や”岩の形状”、”習慣”というような事情によって長短があります。背の高い人にとって安全でも、低い人にとってはヌンチャクがかけれないことがある、ということです。
昔はリングボルトを一個打つのに1時間とか30分とかかかったそうで、そんなに時間がかかるのであれば、落ちそうにないところでは打たないで、本当にヤバくて落ちそうなところでだけ打つ、という方針になってしまいます。
うち替え、となると前に打ったところに打つ、というのが最も安易な作戦ですので、ボルト間隔というのは、一回決まったら、変わらない傾向があり、そうなると最初のリングボルトの時の配置を、延々と受け継いでしまう可能性がある、ということです。
一方、人工壁のフォールファクターは、つねに1になるように設計段階で、設計されています。つまり、人工壁では1m置きにピンがあるくらい、非常にピン間隔が近いです。そのため、多少下手なビレイヤーにビレイされていても、あるいは、観客を楽しませるために、ロングフォールで落としても、特にクライマーには問題がないようになっています。
また、人工壁ではギリギリに迫り、落ちるまで登るのが上達のための秘訣であり、指力や握力、腕力をセーブするために、気軽に墜落する、というのが、ごく普通の行動様式です。最後に、人工壁の支点は強度がメンテナンスにより保証されています。
ですので、人工壁で登っていたクライマーが、人工壁での行動様式で、外岩に行くと、大事故につながってしまいます。人工壁並みの支点強度もなく、ピン間隔も遠く、フォールに対する安全も保障されていないからです。
ビレイヤーもクライマーも、行動様式を変えねばなりません。
一般にフリークライミングでは、1ピン目を取ったら、どこで落ちても、キャッチしてもらえると期待できるのが、基本的なセオリーではありますが、現実の岩場では、そのようなつくりには、なっていないことのほうが主流です。
1ピン目までの距離より、2ピン目までの距離が長い課題も、ままあります。2ピン目までより、3ピン目までが遠いことは稀だと思いますが、ありますし、その上、支点脱落という可能性はありえます。
ので、クライマーもビレイヤーも、3ピン目を取るまでは最大限に警戒して、落ちない登りをするべきです。特に屈曲しているルートや、出だしでかぶっているルートでは、落ちる距離の見極めが難しく、3ピン目までは落ちてはいけない、というよりも、初心者時代は、そうした屈曲したルートでのリードは、最初から避けたほうが良いです。
初心者のリードに向いた課題は、
・ほとんどまっすぐで、
・下部が易しく、
・3ピン目以上で高度を上げてから核心がある、というようなルートで、
・支点強度がしっかりしているもの
・ビレイヤーとのコミュニケーションがとりやすいもの
・ビレイ位置が安定しているもの
です。
私は易しくても、大きく屈曲して、ビレイヤーとコミュニケーションが取れないようなのは、避けています。ビレイヤーの立場になると、ロープをどれだけ出してあげたらいいのか?見えなければ、判断のしようがないからです。
■ 解説 マルチでの行動様式
マルチピッチでは、さらに中間支点のメインテナンスがショートよりも困難です。
マルチでは、2グレード下の課題(ルート)にしか取り付いてはいけない、というのが、山梨で教わったことです。これは、最初からこう言われていました。
というのは、ロープワークの雑さなどで、時間がとられてしまうと、結局のところ、登攀にかかる時間が取れなくなるなど、別の要因が遭難のリスクにあるからです。
マルチピッチでは、シングルで登るショートと比べ、ダブルで行くべきか、シングルでいくなら、何メートルのロープを使うか?なども考慮しないといけません。
ルートの屈曲があれば、敗退に関する事前知識も必要になります。すぐやーめた、と出来るショートと比べ、クライミングムーブだけでは解決できない要素が増えます。
ので、クライミングがアップアップでは、それらの要素に対応ができないため、2グレード下にしか取り付かない、というのが、山梨で推奨されている安全マージンの厚み、でした。
私自身、小川山のマルチピッチは、”春の戻り雪5.7 3P” をつるべやトップで登っていますが、実際のショートで登れるグレードは、5.9がオンサイトレベルです。(11AはRPレベルです)
■ 解説 残置を信用してはいけない
これは、九州では、本チャンマルチとゲレンデマルチの区別が非常にあいまいです。
山梨だと、ご近所の山、太刀岡山左岩稜は、ゲレンデ、と理解されています。本チャンとは考えられておらず、本チャンといえば、前穂北尾根とか、です。
ちなみに私は、明神主稜、阿弥陀北稜、鹿島槍鎌尾根、立山真砂尾根にも行っています。行くだけに一日かかりそうなロケーション=本チャン。
九州では、山が道路から近すぎて、どこからが本チャンで、どこからがゲレンデマルチなのか?よく分からないのですが、どちらに区別するか?は別にしても、
山にある残置支点を信用してはならない
と考える方が安全です。
私は残置を信頼してはいけないと教わりました。ハーケンやリングボルトを信頼する人はいないと思いますが、カットアンカーでも、それが20年もたっていれば、同じレベルです。いくらペツルのハンガーが付いていても、ボルトがカットアンカーだと材質違いで、コロージョンの可能性もあります。
残置に足を掛けて、墜落しても、ヘリレスキューになっても、山梨では、「だから言ったでしょ」と言われることになります。誰も同情はしてくれません。残置を信用するほうが悪い、ということになっているからです。特に、山にある残置はそうです。
日向神は、山なのか?ゲレンデなのか?と言えば、私にはゲレンデと思えますが、マルチを開拓してくれた開拓者にとっては、遠くて”山”なのかもしれません。
比叡になると、もっとややこしく、福岡のクライマーにとっては、せーの!で行く山の方に入ると思いますが、実際は、徒歩30分とかで歩きの要素はほとんどないので、ゲレンデのように感じられてしまうかもしれません。
八面も山登りはほとんどしないで、むしろ、崖を下ってアプローチしますが、山登りをしたことがない人にとっては、勾配が急で、一仕事片づけてから登る、みたいな運動量に感じられる人もいるかもしれません。
というので、ゲレンデと本チャンの区別がつきづらいため、日ごろボルトをたどって登る、その感覚の延長で、信頼できない残置支点をうっかり信用してしまう、ということが起きやすいのが、九州のクライミングの特徴のような気がします。
なにしろ、関東で、ゲレンデと位置付けられている三つ峠や越沢バットレスと、前穂北尾根や滝谷を間違う人がいることは考えにくいです。
しかし、九州ではルートグレード五級下の本チャンルートが、徒歩30分のアプローチの行縢にある、みたいな状況です。
間違いやすい。
本州でも、ボルトを見れば、スポートルート、という通念が出来てしまっている、最近のスポートルート専門クライマーから見ると、アプローチ6時間の山でにボルトがあったら、間違わなくても、アプローチ30分の山にあるボルトは、すべて安全に見えてしまう、ということもありえます。
ここは、用心をみて、山にある残置支点を信頼してはいけない、と考えるのが、より安全でしょう…。
インスボンは本チャンなのか?ゲレンデなのか?どっちなのでしょう…?冬季登攀がないルートは、ゲレンデなのか?ボルトがあるルートはゲレンデなのか?携帯電話が入ればゲレンデ、という説もあり、有力です(笑)。より安易にリスクを冒しやすいという意味です。