2022/01/07

【リスク管理】小さいビレイヤーが危険にさらされ、ヘルメットが必要なケース

 ■ 誰が危険か?

この写真を見てください。 ここでリスクにさらされているのは誰でしょうか?


答え)下のビレイヤー

このビレイヤーは、自分の命を危険にさらしても、上のクライマーを守ろうとしています。

体重とロープの柔軟性にも寄りますが、この状態で上のクライマーが大きな墜落をすると、下のクライマーは必ず浮き上がります。

その際に下部のハングの岩に頭をぶつけてしまうリスクがあります。

この場合、下のビレイヤーは上のクライマーより、極端に軽くない人が良いです。通常、軽いクライマーは衝撃を浮くことで吸収できるので、ベストマッチと言えますが、このように浮くことでビレイヤー事態にリスクがある場合は、

・下にセルフビレイを取る

・ヘルメットをかぶる

という2重の安全が必要です。

いつも、私はこのような状態でビレイしているのですが…誰も私が背負っているリスクを分かってくれないので、非常に寂しい思いをしています(笑)。

クライマーは、だいたいの人が、墜落を当然の権利だと思っている節がありますが、この状況でバンバン落ちるクライマーは、ビレイしてくれる相手のリスクを正確に評価できていないので、お互いに、ビレイヤーの方が、大きなリスクにさらされていることを共通理解にしておく必要があります。

なぜなら、一般的なビレイヤーとクライマーの関係は、ギブアンドテイクの関係なのですが、これだと、体格によっては、ビレイヤーのギブが大きすぎるからです。

小さいビレイヤーにとっては、このビレイは、ほとんど自己犠牲的ビレイです。ギブアンドテイクの量を誤って計ってしまいます。

このような場合は、比較的重たいクライマーを起用するべきです。そうすれば、ビレイヤーが怪我をするリスクは軽減されます。

このような、

・落ちる位置が地面に近くて、

・下にハングが出ている場合

は、正しくビレイしても、危険があり、その危険はビレイヤーの方が大きいです。

・グリグリを使用する

というのも、安全対策になりえます。ガツンと止めてほしいケースだからです。

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このルートは、ものすごく気を使います。 出だしから厳しいムーブが続き、なおかつ出だし部分より3D形状なので、ロープがクライマーの動きを妨げないように位置取りを考えないといけないこと、そして1ピン目から普通にフォールする可能性があるのでこまめにビレイヤーは動く必要があります。やっと2本目、かけ終わった時点で1本目の真下に移動してビレイということになります。 ちなみにビレイはグリグリを使ってます。

ーーーーーーーーーーーーーーービレイしていた人からのコメント

■ ビレイできます、というのはどういうことか?

こういうのが、ビレイできます、という中身で、ただロープの端っこをもっているだけってのは、ビレイできるに入らないんですよ。

ちなみに次の写真は、ダメ事例です。

グリーンのジャケットの先輩が登っている様子ですが、ビレイが非常に危険だったので、指摘しましたが、ビレイヤーは涼しい顔をして治そうとしませんでした… 私以外にも二人も別の人が同じ危険を指摘したにも関わらず、です。

直さなかった人は33歳の背の高い男性でしたが、会の新人ということで大事にされていました…平均的な人ときちんと考えている人ではこれだけビレイのスキルに差があるということです。ちなみに私は最初からビレイは良かったです。ですので、最初が肝心と思います。最初に離れているビレイを当然と目視してしまうと、人は

  言われた通り

ではなく

  周りと同じように

やってしまう生き物なのです。周囲に、下手くそビレイヤーばかりでは、本人も下手くそになります。


お上りさん時代の記録 https://iceclmb.blogspot.com/2014/12/blog-post.html