2021/04/30

含蓄のある言葉…支え、支えられる

ある時、三人の若者が山の中で吹雪にあい、遭難しそうになった。 C君はぐったりしてうごけなくなった。途方に暮れたA君、B君のうち、A君は頭の良い人で『このままでは皆があぶない。僕が一人で先に様子を見てくる』と言って、二人を置いて、身軽に行ってしまった。

ところが待てど、暮らせど、戻ってこない。残されたB君は、『まぁ仕方がない。ともかく凍えるよりは』と、倒れたC君を背にして、とぼとぼと雪の中を歩き始めた。

さいわいB君も、C君も救助隊に助けられたが、途中で彼が遭遇したのは、なんと一人で先に進んだA君の死体だった。

その時、B君が電光のように悟ったことがある。『僕はC君を助けるつもりで歩いていた。だが実は、背にしたC君の体のぬくもりで温め合い、自分も凍えず助かったのだ』



久しぶりの油山川♪ 10回目

 先日、久しぶりに油山川の岩場へ。私の10bクラックを触りに…。

相変わらず、岩場は平和そのもので、とってもご機嫌な場所だった。いるだけで満たされる場所。それが油山川の岩場だ。後ろに控える背振の山々と違って、なんと湿り気の多い山だろうか… ロープにぶら下がって見た藤の花が、蔦を伝って花を咲かせており…、ここは子供たちを連れてきたら、ターザンごっこに発展してしまいそうな、そんなリスクを感じさせる岩場だ。

この日は午後からの岩場だったが、それでも緑は、みずみずしく、いつも通りに私を待っていた…。が、残念ながら、怪我からの回復クライミングもままならない、この身で、そして、足ジャムをやはり忘れていた…。怪我の前は登れたのになぁ…。それも当時、連れて行った新人さん曰く、スイスイと…。体重も増えたせいだろうが、とてもスイスイとはいかなくなってしまっていたんだよなぁ…。トホホ。

とはいえ、一緒に行った人が面白い人で、愉快に過ごした。あっという間に楽しい岩場の時間が過ぎ、夕刻からはスタンプ(クライミングジム)へ…。

新しいトレーニング法を教えてもらった。なかなか難しかった…。忘れないための備忘録として書いておく…

1)左足を出す

2)右足を出す

3)左手

4)右手

つまり、手に頼らない体重移動。手先行の登りから、足先行の登りへの意識改革だ。

ポイントは、つま先がまっすぐであること。私はバレエの癖で、どうしてもターンアウトしてしまって、インサイドエッジになってしまっていた。ターンアウトって出てきてほしい時は出てこないのに、出てこないでいい時は何で出てくるんだろうな?

あとはかかとを下げること!これ大事。立ちこみの弱さをこれで解消できるかもしれない…

左右往復で100手でアップ完了なのだそうです…100か!けっこうあります。

スクワットも、教えてもらいましたが…どうも前傾しているらしく…バレエは、つま先バランスなので、さんざん、つま先バランスに直したんですよねぇ…トホホ。今でも毎朝歯磨きは、アティチュードでやっていたりするので、やっぱりバランスが前傾しているのだそうです…。でも、アティチュードで歯磨きは努力の結果なんですよね…、悲しい。

とはいえ、プリケツはバレエの時も、先生からさんざん直されて、治っていないので…これはインナーマッスルが根本的に弱いのだと思いますが…私は腸腰筋強いんだけどな…。微妙につじつまが合わず、納得感がない身体技能なんですが…頑張って、足で立つだけで腕の力に頼らずに済むようになりたいです。

どうも、教えてくれた人は体に鉄の棒が入っているように、と教わったそうです。バレエでは細い紐が一本筋を通っていると言います‥ので、紐から鉄の棒への剛性へ、かなりの強度向上が必要なわけですね… いや~鉄の棒か~太いよなーそのライン… バレエでは、軸(アプロン)は細ければ細いほど良いと言われるのですが…どれだけ細い軸にたてるかが勝負。軸の細さは、氷柱を登るときには役立ったような気がしますが‥‥それ以外では役立っている気がしない。スラブで役立ったことあるのかなぁ?微妙だなぁ…

しかし、この日はとても嬉しかったので、記念にスタンプでTシャツを買いました(笑)。

良き思い出を覚えていようと思って…。

というのは、私の個人的なクライミングの夢は…白亜スラブで脆く崩れ去ったから…です。

私がたとえ11を登れたところで、どんな選択肢も広がりはしないのが分かった…。そして、頑張ることが、むなしくなった。

今は九州にいるので、白い頂はお預け。つまり、アルパインルートもない。沢も大したものがない。では、何があるのだろうか…? 私の人生の喜びとしてきたものは?

もちろん福岡の自然は、山梨や長野、群馬の自然と違って猛々しくなく、女性的で美しいのですが…。私は厳しさが好きな人だったみたいなのです…。雪や氷があると、自動的に気分が盛り上がりますが、全然盛り上がらない無雪期の山…。ほとんど癒しです。ぜんぜん、チャレンジではないです。ただのあそび。まぁ、雪の山を登るのだって遊びなのですが、気合が違います。

■ プレゼンシング

帰ったら、日向神バルコニーエリアのリボルト報告が上がっていて、驚いた…。

日向神クライマーズクラブが去年できたことも驚いたが…。

九州で、クライマーの自治の機運が盛り上がって嬉しいです。

率直に言って、期待していなかった。(ので、期待以上です!)

このまま、日向神でリボルト基金が設立されたら良いと思いますが。

バルコニーエリアのリボルトのプレゼンシングにすごく驚いた。カットアンカー事件として、カットアンカー関連の記事をすぐにまとめました。

あまりに運命の不思議に驚いたためです。

カットアンカーがアブナイと言うことは、このブログでも再三、指摘していましたが、日向神に一緒に登りに行っていたクライマーからは、私が落ちるのが怖いから落ちないのだ、と言われ、不服を感じていました…。

でも、あの古いボルトを見たら、そう言っていた人も、気軽な墜落はできない内容だと理解したでしょう…

バルコニーエリアのボルトは、グレーの塗料でペイントされ、錆隠しではないか?という疑いが濃厚でした…。今回、抜かれたボルトを見ると、ハンガーとボルトの組み合わせが、ステンレスとスチールの異種金属の組み合わせで、やはりコロージョンしていたようでした。やっぱり落ちる登りをしなくて良かった…。しかも、カットアンカー…さびさびの。

実は、あったんですよ、私にも無邪気にバンバン落ちていたころが…。人工壁、最初の核心3mで落ちていたころが…。はるか昔ですが。もうそんな愚かで無邪気なクライミングは、私にはないですが。

まだ3mで落ちていたころ、会の会長が、ある女性を自分以外のほかのメンバーと登らせず、不思議に思った男子たちが騒ぐので、会長さんに理由を聞いてみたところ…「彼女に怪我して欲しくないから」が答えで、その答えをそのまま理解すると、私だったら怪我をしてもいい…つまり、会の男子らのビレイはダメビレイって意味でした…ので、私はすぐにその会は辞めたのですが。

当時、私が窮地に立たされたのを見知っていて助けなかった人…その人にも、私はその後、運よく大阪労山登山学校の校長先生だった青ちゃんと知り合ったので、お互いに勉強したいと思っても、山岳会が機能していない現代で、チャンスが与えられない境遇は一緒だし…と思って、私に与えられたチャンスを共有しようと声をかけてあげたことがありました…。

その人とは山梨ではほとんど登っておらず、こちらに来てから、あちこちの岩場をめぐりましたが…。私を落としたクライマーは、私を落としたおかげで神ビレイヤーとなり、彼はその後、その安全に変身したクライマーと存分に楽しくやったのだそうです。無邪気にその話を聞かせてくれました…私がどんな気持ちになるか?想像はできないみたいでした…。

まぁ、こちらでは、私が一緒に登るようになったわけですが、私は、”リードは今から”と言うところで、九州に来て、あまり初心者がリードするにはふさわしくない状況が待っている九州の岩場、という現状でしたので、12まで登る人とであれば、大体どこの岩場でも安全に楽しく登れるので、知らない岩場に行けて良かったです。リード経験も増えたし。

しかし、私は怪我でここ丸2年ボルトルートは登っていないので、それは正しい選択でした…私に適しているグレードのエリア、見せに連れて行ってくれたのですが、バルコニーエリアなんて比較にならないダメオールアンカー支点ですからね~!あれで登るバカいるの?って感じです… 

ですから、私が怪我をしたのは、まぁ良かったのです。怪我でもしていなければ、不必要にリードさせられるわけなので…。

しかも、その理由が、私が求めてもいない仲間からの承認欲求…しかも他人の欲求のために。(彼は、私がアイスではちゃんと登れるのだということを仲間に示すために韓国アイスを私に企画させようとしたくらいなのだ…いらんて。なんで私を見下している人たちのために骨折りしないといけないんだ?)

私がカットアンカーがアブナイ、日向神の終了点がアブナイと、このブログに記載しているせいで、クライマーの間で評判が悪くなったのだそうで(私本人は知らない)、もはや一緒には登っていません。というか登りたいとすら思えない…そう簡単に仲間を捨てる人と。しかも2度も。

私自身は、どんなことを世間に言われようとも、自分の命のほうが大事ですので…。チキンだとか、トップロープクライマーだとか、会の悪口を書いているとか、色々陰で悪口言われているのだそうです、彼曰く。そうなのか、なるほど。

でも、100歩譲っても…。

支点ビレイを今どきしている人は、やっぱり時代遅れ、ですし、なんでATC使っていてグリップビレイで待機なのか分かりませんし、5mも離れた位置では、いくら人工壁でもやっぱり、そのビレイは変ですし…。2名のリードクライマーを1人がビレイするって聞いたこともありませんし…。エイドのルートを怖がったら、チキン呼ばわりされましたけど、私女性の中でも、チビですよ?分かっていないのは、そっちの方では…。

なので、私はこんな無理解なところでクライミングするくらいなら、しないほうがいい、という個人的選択なのです。

クライミングは人生を楽しむためにするもので、その逆じゃないですから。

そして、これまであれこれ書いてきたことが、JFAだった井上さんを動かし、日向神を動かしたわけですからね!

クライミングをすることで、むしろ人生がややこしくなるんだったら、やらなければいいと思っています。

というわけで、バレたくない何かが、バレないかと心配している人、どうぞ、ご安心を。

私が愛しているのは、クライミングではなく、日本の豊かな自然と

自然界の在り方から、人としてのあるべき姿を学ぼうとする心、

です。

今回は、それがいくばくか、プレゼンシングして嬉しかったのでした…。

かかった期間は約2年ほどです。

■参考 前回の油山川

https://allnevery.blogspot.com/2019/01/blog-post_6.html

10本ノックしていたらしい…

https://allnevery.blogspot.com/2019/03/blog-post_18.html

リボルトの報われなさとグリーフケア

 ■ 開拓vsリボルトの比較

開拓   vs リボルト

自分が登るため ⇔ 他人が登るため

プライベート  ⇔ パブリック

白いキャンバス ⇔ すでに描かれたキャンバス

自由度あり ⇔ 自由度無し

名誉  ⇔ 名誉なし

命名権あり ⇔ 命名権無し

ボルト代100円時代 ⇔ ボルト代1000円時代


ということです。

先日、著名なボルダー開拓者から、「開拓者はつくづく損だ、誰かがやってくれるとみんな考えている!」という苦情が上がっていました。

ボルトを打たない、ボルダラーの開拓者からすら、そうなのです。

であれば、一番くたびれ損なのは、リボルトしてくれる人だと思います。

私が考える、もっともあるべき道は、自分が開拓して、その開拓したルートのボルトが、経年劣化したために、責任を取って、自分でリボルトする、ということです。

■ グリーフケア

クライマー向けグリーフケア

としてリボルト職人があるというのは、可能性があるかもしれません。

私は弟を24歳の若さで亡くしていますが…、クライミング活動は、なんとなく、弟に付き合っている感覚でした。ある意味、弟の死に対するグリーフケア。

アルパインでは、新井さん、講習生仲間、など、初期に亡くしています。リードで人を落としてしまった人にも会ったし、自分が落とされて頭を縫ったし、ソロで登っている墜落を見たり、九州では一発目のクライミングでグランドフォールを見たし…、もちろん、吉田さんの死もありました… というので、

 クライミングのリスク喚起=死者への弔い

です。リボルト職人と言うのは報いがない仕事ではありますが、グリーフケアとして、無心でボルトを交換する、というのは、ありうるかもしれないなぁと思いました。

死に筋を外す

 ■ クライミングで、死に筋を外すとは?

平地での安全安心は、足元が崩れない大地に立っていること、です。

高所での安全安心は、壊れない支点にぶら下がっていること、です。

死に筋を外すには、この平地と高所の大きな差を分かっていないとダメですが…そこが一番大きな発想の転換で、クライミングをスタートした初心者の人たちにとって理解するのが一番難しいポイント。

■ クライミングの成功とは?

死に筋を外していることです。

つまり、考え方として、常に高所ではセルフにぶら下がっている、という発想が身についていること。

落ちてもフリークライミングやスポーツクライミングではもちろん、平気で死にませんが、だからといって、バンバン落ちて無駄なリスクを取らなくても良いわけです。


ベテランのリスク、現代クライマーのリスク

私はクライミングをスタートして以来、相手を理解できず、なぜこういう行動をするのだろうか?ということで、苦悩することが増えたので、毎朝、仏教の説話を聞いています。

■ お別れの質

お別れが来たとき、ホッとするか?それとも残念に思うか…

 ホッとする ⇒ 悪い縁だった印

 残念 ⇒ 良い縁だった印

未練がないお別れに、薄情という印象を持つ人もいるのだそうです。しかし、仏教ではそうではなく、人の縁は流れゆくものだ、諸行無常を体得している=未練がない、そういうことだそうです。


■ この法則を当てはめると?

  ホッとする = もはやリスク管理に気を張っていなくて良い

  残念に思う = 楽しく登れていたということ

かなぁ…と思ったりしました。

■ 支点&ロープワークの共有

クライミングインストラクター協会の奥村さんによると、クライミング技術という言葉自体にそもそも、誤解があって、

 ムーブとかの上手に登る技術がクライミング技術なのではなく、支点、ロープワーク、その他をクライミング技術と言う

のだそうです…。みんな、誤解、そこからですもんね…。

私は、リスク管理から考えて、自分で自分のケツが拭けるクライマーになることを最初から目指していたので… まずは技術を確実にしよう、と考えていました…。ので、ベテランの師匠、青ちゃんと登るのは、私にとっては、観察から得るものが多かったです。登攀スキルは低くても、ベテランはリスク管理やロープの処理が大変美しいです。

私が若いクライマーに伝えたかったこと…それは、これです。若いクライマー君たちは、登れる技術を見せてくれて、”どうだ!”とデモンストレーションしてくれますが…、そこじゃないんですよ… 安心して一緒に登れるかどうか?は。なにしろ、まったくクライミング経験ゼロの男性でも、手が届けば、私より登れてしまうのは普通のことなので…。

ロープワークの汚さ、雑さ、そういうものが、核心化してしまうんです。ゲレンデ以外で、時間が核心になるようなマルチピッチでは…。セカンドにロープをまとめさせているようでは…。もちろん、セカンドは、トップを助けようとしているのですが…。

これを伝えたいと思って行ったのが、最後のインスボンでした。

(インスボンは東洋のヨセミテ。下手すると宮崎に行くより快適で安く行けるので、おススメです。最近はボルトも最新のに整備されていますし…。)

私がトップの時にも、ロープの始末が雑で、手間取ったことがありますが、それが核心化しないような時間の配分とか、そういうものを見込んで十分ゆとりがある計画を立てます。

インスボンでは、私が膝の脱臼で動けなかったことから、ベテランと先輩に組んで登ってもらいましたが、結局のところ、師匠の青ちゃんの手際の良さは、若いクライマーには理解できなかったかもしれません… そこが、唯一残念と言うか…。

というのは、私にとって、白亜スラブは、”失敗した登攀”だったのですが…、相方にとっては、自信をつけた登攀だったためです。


    私にとっては、大失敗のヒヤリハット体験
    トップを登ったクライマーにとっては、成功体験

その前に行ったマルチでも、失敗につながるような、雑なロープワークは見ていたのですが、私がうっかりしていて、それに対して反省を促すような流れが作れていなかったのです。

■ベテランと若手では、失敗につながるポイントが違います…

ベテラン ⇒ 情報不足、物忘れ、女性蔑視、古いリーダー観、がリスク
若手   ⇒ 雑なロープワーク、登攀能力への過信、フェールセーフの不在

ということがリスクになります。敗退の想定無しシナリオのロープシステムで行く、なんてことや、ギアが不足する、と言うようなことは、ベテランと行く場合は、考えにくいのです。ギアが不足した場合にも、どうしたらより良いか?というオプションが多いのです。

一方、若い方は、登攀そのものの、能力は高いのですが… 普段フリークライミングだけをしていたら、どう転んでも、ロープへの慣れは、蓄積していかない訳なのです。いわんや、ボルダー。ボルダラーにロープの知識を求めるわけにはいきません…

結果、こんがらがったロープをほどく時間のほうが、登攀そのものよりも時間がかかる羽目になります。

そうしたことが、伝わらなかったのではないか?と思う、それだけが残念、というか、自分の発信力の限界と言うか、伝えそこなったなぁと思う唯一の点です。



2021/04/29

資材調達×リボルト職人育成

 ■資材調達×リボルト職人育成

何があったのか、分かりませんが…。

「資材の手配をCWでできなければ、JFAのリボルトに協力しない」

か…。リボルト職人だけの日当では、生活や会社を維持するのに、十分なマージンがないんだろうと推測。

リボルト職人制度も大幅に変わるのだそうです…。たしかに現行の制度では、職人育成にかかかるコストが、大赤字でしたでしょう…何回受けても2万円という破格値では…。

リボルト職人と対照的なのは、セッターですね。どちらも高度な職人技なのに、リボルト職人は不人気商売、セッターは人気商売です。



■ ご縁と心理的拘束

私の最も強い資質のうち、責任感という資質はこのような資質です。

ーーーーーーーーーーーー

あなたは責任感という資質により、自分がやると言ったことに対しては何でもやり遂げようという強い気持ちを持ちます。それが大きかろうと小さかろうと、あなたは完了するまでそれをやり遂げることに心理的に拘束されます。(中略)人が新しい責任を誰かに任せる時、まずあなたに目を向けるでしょう。あなたがその責任を必ず果たすことを知っているからです。人々があなたに助けを求めてくるとき――すぐにそうなるでしょうが――あなたは選ぶ目を持たなければなりません。進んで事に当たろうとするあまり、できる範囲以上に仕事を引受けてしまう場合もあるからです。

ーーーーーーーーーーーー

クライミングは、私にとって、バレエの代替えとなるもの、で、健康を維持するために行いうる、安価で自然にやさしい活動、ということです。

当然、趣味の範囲。しかし、日本のクライミング業界が、”群盲、象を評す”状態だということに気が付いてしまいました。

さらに、きちんとしたクライミング教育がない、ということにも気が付いたのです…。

きちんと書かれた教科書的なもので、世界的水準を満たすものがない、というのは、UIAAのアルパインサマーの出版契機を作ったことで、運よく達成できました…。これで、やっとクライミング卒業できる…という気持ちでした。

心理的に拘束されていたんですね。

■ 岩場本来の在り方

日本人の一般的傾向として、対処療法、目先のことに走り勝ち、というのがあると思います。

実際、全国で岩場のリボルトが待たれているのは事実ですが…そもそも論として誰がリボルトすべきか?っていうと?もちろん、初登者たちなわけですよね。

本来の在り方的には、岩場は、その岩場を利用するクライマーにとって愛着を持たれ、メンテナンスされるべき、ものでしょう。利用者負担の原則です。

今の現状では、リボルトが進まないですが… 

本来は、一つの岩場と想定すると、

1)日本インストラクター協会のような、きちんとしたクライミング教育で、クライマーが育って、

2)色々登っている間に開拓したくなり…、課題を作り…

3)そして、年老いて自分の作った課題をリボルトする

というのが、あるべき流れです。

そうなっていないで、ある意味、他人の問題を肩代わりしているともいえるのが現体制。

■今ある問題

今ある問題は、ボルトが古くなって登るにはあぶないということです。ある意味、作品性を主張する人から、依頼を受けて、やったら筋が通るのに…。

人の作ったルートをリボルトするから、初登者の権利の尊重、とか訳の分からないことを言っている人におべっか使わなくてはならなくなるわけです…。もし初登者に、”ほかのやつにはリボルトさせない”と言う権利を認めるのであれば、

・きちんと地元の地権者に許可を取ったり、

・使ったボルトの品質を一般公開したり、

・経年劣化したボルトは打ち換える、

・あるいは、明らかにランナウトのルートで死者も出ているなら、賠償責任だって出てくる

かもしれません…。

そうした”義務”もセット販売だったはずです。権利あるところ義務あり、なのです。

そう枕を高くして、えらぶっている資格が初登者にあるか?というと、資格がある開拓者は、ほんの一部の方なのではないでしょうか。現在の岩場の地権者関係の様子からすると。

昔は責任より、開拓者としては、”作品作り”、”俺の名を後世に残すチャンス”と思っていただろうと思います…。

■ 不毛なリボルト

一方で不毛なのがリボルト… 地権者許可は、取り直しだし、資材は公的なお金を使ったものなので、責任重大。技術も生半可なものでは、許されまじ、と考えてしまいますよね…。

井上さんは、非常に厳しい方でしたが、それも全国から集めた皆のお金でやっている、という責任感ゆえ。許してあげなくては、と思える環境の厳しさと不毛さです。やっていることは、人の尻拭いなのです。

■ 情報の公開で無知の解消を

しかし、一方で、なぜか情報公開がお好きでないようで、それは謎でした。

リボルト職人の職人芸を例えばYouTubeで公開しても、誰も真似して、タダでやり始めるってないように思うんですよね… なぜなら、リボルトだからです、新規開拓ではなく…。

先日、タイの開拓者の友人、タオから、動画でリボルト風景が回ってきましたが…、普通に大変そうでした。あれを見て、簡単!俺もできる!と真似する奴はいないだろうと思いました。資材の公表とかも同じで、もっと情報を出していった方が、議論が盛んになって良いのではないかと思ったりします。

私はHiltiのボルトを購入しようとして、選択肢が多すぎて挫折した経験があるので。むしろ、JFAが販売窓口になってくれたら、楽に買えたかもです。JFA推奨の資材で開拓したい開拓クライマーはたくさんいるのではないでしょうかね?

今後のJFAに臨むことは、そうした核心的情報の公開です。

そうしないと、ローカルの開拓者は、トンデモ支点をホームセンター資材で作り続けることになるでしょう… 

(事例:https://allnevery.blogspot.com/2018/11/bad-anchor.html

それくらいだったら、初めから何もない岩だけのほうがマシ、ですから…

参考記事:

ボルトの安全性情報が少ない

https://allnevery.blogspot.com/2020/01/blog-post_37.html 

日向神バルコニーエリアリボルトの転載

 経緯が分かる報告書がどこにも上がっていないようで、九州クライマー連絡会にきたものを転載します。

--------転載-------------

日向神バルコニーエリアのリボルト・整備報告とお願い(シェアお願いいたします。)
※長文になりますが、ボルトクライマーは是非読んでください。写真に報告書もございます。よろしくお願いいたします。
2020年11月下旬
日向神バルコニーエリアのワンサイズフィッツオールをトライ中、5ピン目のカットアンカーのハンガーが回転していることに気が付き、日向神クライマーズクラブに連絡、グージョンへの打ち替えにて対応していただきました。
後日、旧ボルトの撤去に当たったところ、鉄製アンカー内部の腐食(追記:ネジ山がつぶれかかっている状態。刺さっている固定ネジは10mmほどでいつぽろっといくか分からない状態、写真があります)を確認し、テラノ・14番目の月・パトリオット・ワンサイズフィッツオールまでは同じようなカットアンカーだったため、リボルト急務を感じ、JFAにリボルト要請を行いました。
(※後日談ですが、少なくとも1年以上前から回転していたらしいです。ちなみに核心部のハンガーも曲がっておりました。あれ?っと思うアンカーがあれば安全の為にも放置せずお声掛けいただけると幸いです。)
2021年3月下旬
JFAよりリボルト職人の方3名を派遣していただき、ローカルクライマーも加わり、3日間かけてバルコニーエリアの全ショートルートの整備を行っていただきました。
・終了点(スプリングスカイ以外の16カ所)をラッペルステーションへ変更。残置ビナ撤去、結び替え要となっております。リングへロープ直掛けでのトップロープはリング摩耗防止の為おやめください。
・カットアンカー・オールアンカーはケミカルアンカーへ
・鉄ハンガー+ステングージョンボルトの組み合わせはステンハンガーへ入れ替え(ハンガーは日向神クライマーズクラブより提供していただきました)
(※14番目の月のボルト追加、ヨン様のボルト撤去の変更もあります。報告書をご覧ください。現地トポにも掲出されておりますので登攀前にご確認お願い致します。)
文章で書くとあっさりとした変更ですが、とても大変な現場作業を実際に拝見していると、職人さんたちへのありがたい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。遠くからわざわざお越しいただき、日向神で登る人たちの安全のためだけに、重労働かつ特殊な作業に当たってくださいました。
高価な資材費の捻出もそうですが、熟練が必要なリボルト(さらに言うとケミカルアンカーの施工技術)自体なかなかできる方はいません。ましてや皆さま、クライマーの安全のためにと、ほぼボランティアの精神で作業に当たってくださっています。
JFAでは今後もリボルトを積極的に行っていくと伺っております。九州の各地でも今後JFAによるリボルトの予定があるようです。そこで心苦しいお願いではありますが、ボルトルートを登っているクライマーには是非、JFAに加入していただければと思います。全国的に見て九州は会員数がとても少ないようです。(追記:全体の5%とのことです)
日向神では過去に奥壁エリア等も対応していただいております。また、JFAでは岩場整備基金も受け付けておりますので、今後の活動の為にも入会や寄付にてご協力いただければ幸いです。(JFAリンクを後述しております。)
また、日向神でクライミングをされる方はクライマーズクラブへの入会も併せてお願い致します。会費は整備や駐車場利用のために使用されていると聞いております。今回のリボルトでも前述通りクラブより資材を提供いただきました。
最後になりましたが、今回クライマーの為に動いてくださったJFAの皆様と、リボルト事前調査からリボルト作業日までずっと付き添って作業に当たって下さった日向神クライマーズクラブ事務局の山﨑様(ゆきえ様にもフィックスロープ設置作業時にご活躍いただきお世話になりました)にバルコニーエリアで登るいちクライマーを代表して、改めましてこころより御礼申し上げます。また、全国のJFA会員の皆様、日向神クライマーズクラブの皆様の会費から、今回のリボルト・整備の費用を捻出していただき、各会員の皆様にも厚く御礼申し上げます。
秀逸な課題がそろう日向神バルコニーエリアで、引き続き事故なく、長くクライマーが楽しめる岩場として存続できますよう、皆さまで協力して大切に登っていきましょう。
JFA会員加入 例:個人会員3,300円/年間
(※福岡ですと博多区のボルダリングジムHOAHOAさんが団体会員を募集しております)
日向神クライマーズクラブ 1,000円/年
(※後日事務局より次年度分徴収についてアナウンスがあるとのことです。よろしくお願いいたします。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー























カットアンカーの支点(ボルト)に関連する記事 21選

1) 2018年12月9日日曜日

ボルトの目利き ロクスノ079号



2)2020年1月6日月曜日

悲報: 九州で見たボルトはNGボルトでした…


3)2020年1月6日月曜日


JFAリボルト講習会 DAY1


4)2020年1月6日月曜日

JFAリボルト講習会 Day2


5)2020年1月6日月曜日

山岳会代わりにJFAに加入しましょう


6)2020年1月7日火曜日

2021/04/27

クライミングにおける男性性の研究の終了

 クライミングをスタートして、バレエ時代には発生しなかったような、数々の不可解な事件、が起こるので…ドラマと英語では言いますが…心理劇という意味です。そのようなドラマが続くと疲れるので、なんとかそうしたものが起こらない関係性を目指していましたが、男性の行動原理について、なんでそうなるの?疑問だなぁ…と思うことが多く、勝手にテーマが立ってしまっていました。

最近、14歳の中学生の男の子3人に、子どもクライミング体験をしたのですが、彼らを見て、対照として役立ったというか、

なんだ~単なる、お母さんに甘やかされた子供だっただけなんだ~

と分かりました。男の子は、母親に甘やかされると、自分中心に世界が動いてしまうので、集団の中で自分が置かれた立場が客観視できなくなります。

つまり、社会全体を見渡して、あれ、俺って強い一番強い?と言うことに気がつけない。

■ パートナーへの期待は母の愛

男の子は母の愛を疑わない


と、子育て本に書いてあり、クライミングで私に起こった奇妙な出来事はコレだ!と思いました(笑)。


というのは、自分がランチを持ってくるのを忘れたときに、なぜか「頂戴」と言われたり…(え?私のがなくなるんですけど!)、あるいは、クライミングは代わりばんこなのに、変わりばんこではなく、なんか私が登りたいところは登れない。あるいは、人のロープでリードして悪びれていない… はぁ?自立って言葉知ってます?


あるいは、貸したもの…返してもらおうとしたら、返事がない、あるいは、私の方の解釈では、貸すときに念を入れて「これは貸すのであって上げるのではないと釘を刺したハズ」なのに、相手は「あのいい方だったら貰っていいって意味でしょう」。

しかも、返事をしないので、仕方なく、共通の知り合いに間に入ってもらったら、逆ギレ…。なんでこういう受け取りになるのかなぁ…と純粋に疑問でした…。

ごく普通の人に同じことをしたら、「ありがとうございました」というお礼と粗品がセットになって返送されてきました。

そうだよなぁ…これが普通の返礼の仕方だよなぁ…。

なんでそうなるの?!って思っていたところに回答がきた!みたいな、14歳男子とのクライミングデーだった。


息子君は、14歳でも、まだ8歳の私の自覚力以下で、母親がくたびれ果てているのに全く気が付かない…息子君は母の愛を信じて何も疑っていないのです…母親が全能の神であるかのように…ので、なるほどなぁ、と。


私に起こっていたのはこれなのでした…。

私は長女で頼りがいがあるように見えるので、いつでも俺のためにスタンバってくれる人と思っていたんだろうなぁ…。まぁ、暇だったので大体はそうでしたが…けっこう無理して付き合ってあげていたので、それは理解されていなかったんだということが分かったのでした(笑)。怪我につながる、がむしゃらに頑張る系のクライミングには興味がありません。

…というので、

 子育て中の母親みたいな立場のクライミング

は辞めようと思います(笑)。師匠とも、海外では子育て中の母親型クライミング、でしたしね。

私と組もうと言ってやってきたクライマーをその人に奪われたこと2回目、その上、何も罪悪感がない…。まぁ、パートナーと言うのは、水物で、いるときはいるし、いないときはいない、というただの水の流れみたいなものですので、別にいいですけど…。(余談ですが、お金も同じで、ある時はあるけど、ないときはないってものです。)

クライミングは、命がかかる危険な遊びですが、それはアルパインクライミング、の場合で、フリークライミングで命がけっていうのは、


 単にパートナーが愚鈍、


って意味です。

ということなので、基本、愚鈍な人を避ける、が基本戦略…なので、収まるべきところに収まっているだけなのかも…。


男性のメタ認知ですが、男性の場合、女性が信じられないようなレベルでメタ認知力が低いです…。

65歳以上の男性でも、かっこつけたいという見栄のほうが、安全を上回る場合が結構あります。

なので、男性と登る場合に見極めるべきは、その人が何のために登っているか?

俺が強い男だということを証明しようと登っている場合は、一緒に登らない方がいいかもです…

一般市民クライマーの99%は趣味のクライマー。趣味のクライミングで競争するのは、ティーンネイジャーの原理であり、大人でそれをやっているってことは、そもそも精神の年齢が低いって意味なのかもしれません。

俺は教わっていない(だからお前にも教えない)は間違っている

 教わったことしか、次の人に教えなかったら、教える内容はずっと固定化され、進化しないままです。教わっていなくても、自分が分かっていることで相手が分かっていないことは教えるべきです。その理由は、教そわった以上に教えないと、何も進化しないから、それだけです。

教わっていないから教えないはエゴの声。エゴの声で登る人たちに真のクライミングはありません。


2021/04/26

グージョンからケミカルへの更新

 グージョンからケミカルへの更新

になったボルトの写真です。これはタイの開拓者である友人から回ってきたものです。ご参考までに。実際の投稿ではリボルト中の動画まで回ってきています。一見正常に見えるボルトでも外してみるとこのような状態です。またタイでは、カットアンカーからグージョンへの打ち替えではなく、グージョンからケミカルへの打ち替えの時代です。ご参考まで。




2021/04/25

説明力=リーダーシップ

■ 説明力=リーダーシップ

今日は、外国人の友人2名と見晴らし岩でクライミング。

”説明力”

こそがリーダーシップの源泉だということをしみじみと感じました。

■ 説明する手法

クライミングの掟: 

登ったら、降りないといけない

=ビレイヤーがコントロールするローワーダウンを平地で教える

=同じ手法でグリグリで自分でコントロールするローワーダウンを教える(つまりラッペル)

=同じことをATCで教える

全部平地で。まずは、ギアに対する信頼とロープに対する信頼を覚える。

(ギアの信頼の量)>(見せかけの恐怖) ということを納得するのが大事です。

今日は、登る前にローワーダウンを覚えてもらいました。平地で。それで、上に行っても十分上手にローワーダウンできました。

その後少し登って、さらに最後に、見晴らしの良い場所で高度感がある程度あるところから、ラッペルをしたのですが…すでに道具への信頼やロープへの信頼が出来ているので、ラッペル大丈夫だった。ここで、セルフを2か所取る、というのも教えました。

リアリティがある設定でないとセルフの大事さは、なんとなくしか、分かりません。

今日の達成:ローワーダウン、ラッペル、セルフ

まずは、自分が岩場で、快適に怖がらずに過ごせないと、ビレイなど人の分の命の責任を持つことなど、不可能でしょう。

■登るほう

登るほうは、5.6とか5.7の段々の多いところの方が初めてのクライマーには難しく、5.9の難しいところの方がホールドが限られているので、易しいようでした。

だいぶエイドしましたけど…。

私は初心者には、技術的な習得を求めさせるべきで、登攀の出来はどうでもいいと思っているので、どんどんしたがるままに、エイドしてもらいました。どんどんエイドを少なくするように訓練したらいいだけですし…。

初心者には見晴らし岩は、やっぱり登攀自体がとても難しいエリアだということが分かりました…

全国的な標準グレードで言ったら、どうなるのかなぁ…。

易しいところは別の技術が必要な気がしますし、傾斜がないので落ちれないですし…。なんだか、色々ニッキーが説明してくれたことに納得。

ルートは個別の特性があって、グレードできれいに並んでいる者ではないですね。彼女も平面の5.9のほうが登りやすく、段々が一杯の易しいエリアは苦手なようでした。

■説明しすぎ の苦情について

私はあまり丁寧な説明を受けたことがないと思うので、色々と自学自習したため、自分の後の人には、色々こまかく言うほうですが…アップアップになるか、ならないか?は、相手の側の問題かもなぁと思ったりしました。

今日は楽しく登れました。

とりあえず、5.9がまだノーテンで登れてよかった。

季節の花は藤。スミレは終わっていました。風が強い日だったけど、佐賀県側は、ぽかぽかでした~


■ニッキーの感想

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Today was my first time rock climbing out in actual nature (aka not in a climbing gym)! It was easier than I expected, and a lot of fun. Kinny was a great instructor.  

We drove to Mt. Sefuri in Saga, and came across a few monkeys along the way (a VERY rare sight - I honestly didnt even know we had monkeys down here!!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ラッキーアイテムは、おさるとの遭遇!


資料

https://docs.google.com/presentation/d/183awD4b2puYIKpJjs0B8aBHS3YgoareXnLVViGUpSqk/edit?usp=sharing




2021/04/23

フリークライミングは余禄の山

■ 余禄、オマケの扱い = フリー

私は自分だけで登れる雪山、雪稜として、リーダー講習の到達目標である

 阿弥陀北稜の厳冬期の単独登攀

は終わってから、九州に来たので、九州での登攀は、まぁ基本的には、蛇足の山、というか、

 ・フリーでグレードを追いかけても仕方ないし、
 ・ただごく普通に楽しく登れたらいいだけ

なのです…。もはやフリークライミングというのは、クライミング人生全体での位置づけとしては、後世、何かを達成した後の、余禄、なので…

■ 安全に楽しく

この簡単そうに見える、”安全” も ”楽しく” も実現されないのが、偶然にも既存の九州クライミングの在り方でした…そこで齟齬を生んでいますが…まぁ、どうしてか?という因果律を考えると、
 
・グレードが上の者の言うことを聞くのが正しい
・年配者の言うことを聞くのが正しい

という発言権の序列のためではないかと思います。でも、普通に考えて、クライミング技術(ビレイや支点、ロープワーク)を登攀グレードが上の人が知っているか?というと、グレードと関係ないですし…、年配の人が知っているか?というと、長年やっていれば知っている可能性は濃厚でも、情報不足である可能性もあるわけです…。特に、ネットで情報を入手するように切り替わってから、つまり2000年以降の情報というのは、入手されていない可能性も濃厚です。

この2つの行動規範が、九州のアキレス腱…あべこべの価値観を生む元凶、になっています。

物事はフラクタルなので、クライミングに限らず、すべての面で同じではないかなと思います。

別に九州に限らず、どんな場合でも、先生は神ではなく、先生や親であっても、あなたにとっての正解…が分かるとは限りません。お母さんはいつも子供がやってほしいと思うようなことをやってくれる、という信念が出来上がっていると、裏切られた気分になるかもしれませんが、もともと別の人間なのですから、どんなにお母さんが考えてくれても、本人しか最善の道は分からない…

そこで母子分離が出来ていない子供みたいに、

 ”なんで、俺の(あるいは私の)ニーズが分かってくれないのか?”

と口を尖らせたところで… そんなの、自分でニーズは満たすことになっているのですから…。

大事なことは、どんなときにも、トラストButチェック、です。

2021/04/21

健全な市民クライミング

 ■今日の引用

「成長」だけを見ていては、成長が止まった時に新しい発想が出てこない。そこで衰退の中で、もがきながら新しい何かを生み出そうとする動きに着目するわけです。」

成長を終わった成人クライマーの”成功”の答えが判で押したように、

 次世代育成
 人生100年ずっと現役

では…。結局、成長期の価値観を引きづっているな~と思います。

■生き生きバレエライフしていました

ずっと以前、仲の良かったバレエ友と、なぜか行動パターンが似ていて、行く先々でばったり会うので、お互いに不思議に思い、スケジュール帳を見せあったら…なんとジムのバレエのクラスだけを縮小コピーして、張ってあって…あー、同じことしている!でした。

同じことがクライミングでも起きて、大体、世界中で、クライマーのスケジュール管理は似ているのではないでしょうか(笑)。今、名張に登っているクライマー友達がいますが…大体、岩場って適期が決まっているので…

そのバレエ友とは、こんなことを言い合いました…

「私達って週5回レッスンしてるってことよね…それってプロと同じじゃない?」
「あはは~、舞台のプレッシャーないけどね!」
「あはは~、出る側じゃなくて見る側だけどね!」

長くバレエを続けていると、親しい先生や友人が出る、お付き合いのバレエ公演を見るだけでも忙しくって、一年があっという間です…。かといって、シルビィ・ギエムが来日したら、100年に一度のダンサーなのですから、行かない訳にはいかないし…ああ!忙しい!そんな日々でした…

「これってけっこう成功パターンじゃないのかしら…???」そんなことを言い合った友人と私…。

それでは、失敗のパターンと言うのは?? 

バレエの先生たちの固定観念…上手になったら舞台に出るもの、舞台に出ないとバレエの神髄は分からない、という説得に負けて、舞台に立った大人の初心者組…です。なぜなら、軒並み、肉離れやら骨折やら、負傷で、普段のレッスンも出れなくなるんです…。 

いや~、クライミングで同じ穴に陥ろうとしていたような気がするなー。

大人のクライマーは、別に、岩場にいるだけで幸せなんですから。現に、アイスの湯川など、氷柱にグレードはありません。登った後で、これ10bやな~とか、勝手に自分の中で納得するものです。

■ 成長期の男の子に最適化された仕組み

グレードを追いかけるクライミングは、成長期の男の子が楽しく登るための工夫でしかないんですよ。

というのは、男性は子供のうち、競争することで伸びるもの、だからです。

競争が嫌いな男の子はめったにいません。あるいは、かっこいい、と言われるのが嫌いな子はめったにいません。

かっこいいと言われるために観客としての女子を必要としている男子がいるほどです。

クライミングでは、9割が男性なので、男性の論理で、男性の成長に都合が良いように、評価システムが組まれています。一般社会も同じで、給料の額が人間の価値、みたいになっているのは、そうすることで、男性が奮発して頑張るという習性を利用したものです。

女性は最初から、そんな価値観で生きていませんから、気にせず、

 自分の楽しい山登り、自分の楽しいクライミング

を続けていきましょう★

2021/04/19

CTのプーリー付きアッセンダー クイックロールの穴のこと

 ■8㎜マイロン(クイックリンク)

が入らない… なんで~! おかしいでしょ!これ!!

というか、CTに教えたほうがいいのかなぁ? なんでこんなミスが発生しているのか?日本に欠陥商品を売ったのか?なんなん~ 

というか、この穴は何のための穴なのか?トリセツにも書いてありませんでした…。単なる肉抜きなのかなぁ・・・

https://amzn.to/3duofmT


システム
トリセツ
https://www.climbingtechnology.com/wp-content/uploads/2017/09/IST12-ROCLACTS0-S1-S2_rev-2_11-20.pdf

2021/04/16

3年間の成長を改めて実感した菊池渓谷訪問

 ■ 菊池渓谷…母恋しにならなかった…

私は菊池の生まれで、母と父の代では、菊池では知らない人がいなかった名誉市民の家の出でしたが、母と父の代で没落しました…。

私は、主に母が配偶者の選択を誤ったことが、母の悲運…3人子供を作った夫に捨てられる…を招いたのだと、クライミングを通じて普通の男性を観察することで、謎解きして分かったのですが…。

結論的に、気の毒なお母さん、と思っています。

なので、菊池と言う土地は、なんだかなぁ…気の毒な女性…主にシングルマザーたち…のことについつい思いを馳せてしまう…。つまり、複雑な気分になるのですが…。

とはいえ、先日、夫と結婚当初に祖母に夫の顔を見せるために出かけた九州旅行で訪問した以来の、20年ぶりの菊池渓谷を訪問しましたが(ほかの訪問目的があったので)、子供のころに魅了されたほどの素晴らしい自然は、もはや残っていないことの確認、と言うか、水の美しさも、山梨のほら貝のゴルジュのほうがきれいだしなぁ~ 沢の大きさやナメ床も、東沢釜の沢のほうがきれいだしなぁ~とか思ってしまいました。つまり、家族で出かけた夏休みイベントに郷愁を感じる、ということはなく…。

むしろ、なんとなく、自然の本当の姿を知らない、あの頃は、こんなちっぽけな場所でも偉大に感じたんだったんだよなぁ~と、自分が歩んだ道の偉大さの方が目につきました…。 

私の過ごした2013~2016までの登攀での成長は、やっている本人は、きちんとしたクライミングパートナーさえいれば、もっと高度な成長ができると自分では感じていましたが、人工壁で3mで落ちているスタート段階から、甲斐駒積雪期単独登攀、阿弥陀北稜積雪期の単独登攀、荒船山ミックスセカンド、インスボンセカンド、ラオス登攀単独、台湾登攀単独…韓国アイスクライミング、って、ものすごい成長の急カーブです…そうじゃない人を九州で見て分かりました。

■ 運命のスイッチが切り替わる瞬間=責任を引き受けた時

みんなの躓きポイントは、ビレイです。

ビレイをマスターしようという気がない人は、3年経っても、そのまんま…。

たぶん、ビレイというクライマーなら誰でも引き受けなくてはならない責任を引き受けよう、と覚悟ができたら、その時点で、何か、運命のスイッチが切り替わるんだと思います。

昨日、子ども体験クライミングで初めてクライミングした14歳の信二君は、運命のスイッチが切り替わっており、私にはそれが見えました。

彼、他の子にエイトノットが教えられるようになったんですよ。ハーネスも丁寧に他の子につけてあげるし…

今日は、コロナで行き詰まった人の話が回ってきたのですが…行き詰まり=スイッチ切り替えタイミング…

ここは、いっちょやるぜ!とやる気を出すタイミングです。そういうピンチの時に、やる気、ではなく、むしろ、引きこもる、と言うタイプの受発色の人がいますが、そういう人にはどうしたらいいのか?

凄く謎です…でも、最終的に自分のことは、やっぱり自分しか分からないので、他の人に、”そうじゃない、こういうふうにして、そうじゃない、ああいう風にして”と、要求を出しても、決して100%満足することはできないんですよね…。最も的確に自分を満足させられることは、自己満足、です。

それを自覚というか、心底納得したら、

”そうか、自分での足で歩くしか、100%満足する方法はないんだ”と思うと思いますが…遅かれ早かれ…

なかなか、自立、自分起点で物事を実行するということに頭が切り替わるのは、大人になってしまった後だと難しいみたいですね…

話がそれましたが、菊池渓谷に行き、母を愛しそして愛され返されなかったという気持ち…業、が枯れつつあるなぁと思った今回でした。

業を燃やしたのは、クライミングでの成長、です。

2021/04/15

新・クライマーの自己責任論

 ■新・クライマーの自己責任論

ボルトを追いかける登り 

ボルトがあってもなくても、

カム、ナッツ、ハーケンなど、適切なプロテクションを自由自在に組み合わせて、自分に適した安全マージンを確保できる

(ボルト依存)型クライミングから、

(プロテクション自由自在&自立)型クライミングへ。



2021/04/12

クライマーの安全管理 その① 身元のしっかりした人と登る

 1)◎◎山岳会の○○です

ときちんと名乗れる、雲隠れリスクがない人と登るのが大事です。

そうでないと、貸したものを返さず、ドロンする人が昨今います。ビジネスでも名刺を配るのはそのためです。

2)会に属していなくても、住所氏名をきっちりと出してくれる人とのみ登る

初めて会ったとき、住所氏名をきちんと書いて渡してくれた師匠…

最近の若いクライマーはそうでない人が大変多く、それは、自分が粗相した時用に雲隠れしたいという願望が残っている気がします。思い違いかもしれませんが。

しかし、長年一緒に登ってきた人が住所すら知らせて来ない… 

私は大体いつも、登ってくれる人とは夫に会ってもらっているのですが、それもそう言えばやっていなかったなぁ…。

色々考えて、今後そういう人は、無責任な体質を自己正当化している人が多いと思うので、用心の一つとして登らないことにしたいと思います。



グレードを見ずに登る

 ■アイスにはグレードがないのがアイスの良さ

アイスにはデシマルのグレードがないです。ので、基本的に登る最初から、グレードは分からない状態で、

   自分が登れそうか登れなさそうか?の判断

になります。それがアイスの良さ。 基本的に難易度は傾斜で決まっていますが、傾斜がきつくなると当然ですが難しくなり、桁違いの難しさが始まるのが90度。60度なんて初日で誰でも登れます。(登れてもノーザイルでは下れないです、アイスは明白にそのことが分かるのが良さです)

90度以上のアイスが6級ですが、6級になるとムーブの習得が必要で、具体的には、フリ、とかツイスト、とか側体、と言われるムーブで、後はフラッギングです。国際大会ではヒールフック禁止。理由は簡単になりすぎるから。

6級を登ろう、というのの中身が、到達目標として

 1)垂壁を登れる

 2)側体を覚える

 3)フラッギングを覚える

 4)振られ止めを覚える

 5)登るラインを見極められる(シャンデリアを避けることを覚える)

 6)適切にプロテクションを打て、レスト出来る

ということになっており、ここにはどこにも、数値目標、は入っていません。

それが大事なことかも?

習得した技術が、身に付いたかどうか?は、自動化、で計っていました。

自動化には、反復練習が必要です。自動化が起きる反復練習の量、というのは、個人によって違うと思います。

そこを待てないというせっかちが最も指導者が陥りがちな、悪習慣、だと思います。

■ まとめ

グレードを見ずに自分が登れるか登れないかの判断で登る

数値目標は入れない

習得したかどうか?は自動化で計る

自動化が起こる速さは個人で異なる

2021/04/10

市民クライマーはクライミングで上達しなくてもいい

 ■ 太ったバレリーナ

今日は、太ったバレエダンサーのビデオに朝から感動しました。

クライミングの何が嫌気が指してきたか、分かった。

みんなが私にグレード(結果)を求めてくることです…。

■ バレエでのこと

20年続けたバレエですが、私はバレエそのものが好きで、19歳でスタートしているため、60代でスタートする一般成人と比べると、すぐ上達してしまったのですが、当然、3歳からやるバレエの世界の人と肩を並べることはできませんし、したくもありません。

3歳からやっている人は、18歳で自分は世界クラスのバレリーナにはなれないと分かったら、バレエを辞めて、二度とバレエをしないです。プロでないなら、やらない。ダメの烙印を押された、挫折した大人が量産されています。

一方、大人からバレエを習っている人にも発表会があります。大人からやっている人の下手さ具合は、10ランクくらい下なので、その下手さ加減の中で、主役の踊りができる人は…となると、私のような人…、”大人の中では”の条件のかっこ付きの中で、上手な人が手ごろだったわけですね…。

■ 発表会に追いまくられて踊るのはいや…

でも、私は発表会に追いまくられて、踊るのは嫌だったのです。

自分がやっているバレエの探求、ができなくなるから…。私がやっていたのは、探求学習、とでもいうようなもので、バレエでは、ずっとプリエの探求をしていました…。最初の先生が、バレエの神髄はプリエだといったからです。

それができなくなる発表会に追いまくられるスタイル…なんて…。

上級クラスにも出てはいましたが、私は一生、初級クラスでもいいって思っていました。

初級クラスには初級クラスでないとできないことがある。じっくり動きを探求するには初級クラスが向いています。今でもバレエの音楽を聞けば、自動化で動きが勝手に出てくるので、たまにやっています。(というか、再開しようかな?)

同じことでクライミングも…私はグレードを今、登っているグレードから上げたくないのです。グレードが上がることは、私のモチベーションに全くならないのです…。むしろ、怖くなって、私には、気分下げ要因です。自分が登れるだろうと思ったものを確実に登れることが、私にとっての自信の根拠なので。

■ 言葉尻に現れる蔑視 

グレードが上がることが楽しい人が自分と同じだと発想して、私にお買い得品を登らせてくれましたが…。笠間ピンキーとか、野岳の11とか…。

”◎◎さんでも登れる奴”、とか言って、もうその時点で、下に見ている用語… ”でも”って何よ、でもって…。

■ 同じグレードでも難易度は人それぞれ

同じ5.9だったら、小さい人が登ったほうが、ムーブなしで手が届くボディサイズの人が登るより、高度なテクニックが必要になります。

届かない=デッドが必要だったり、ランジが必要だったら、それは、5.9ではなく、10Aです。

なので、私がもし11を登れるとしたら、そこらの普通の体格のクライマーよりも、高度なスキルが必要です。

これは体のでかい師匠を観察して分かりました。彼にとっては、ムーブなしで登れるところが私にはムーブが必要だったからです。

つまり、同じグレードが登れるなら、彼より私の方がスキルを磨かないと、同じグレードに入れません。

■ 楽しんだ結果=グレードであるべき

また私は自分のクライミングの向上は、趣味であるので

 楽しんだ結果

であって、上達を求めて何かする、結果を求めて頑張る、という世界は、一生好きになれません。

教育において、熟考ではなく、速読や即反応、つまり、スピードを求めることは、

 思考停止を求める活動

だからです。私は、子供のころからテスト向け勉強なんてしたことありません。

お受験ですら、単なる手段で、文章題を考えに考える機会と言うだけでした。自学自習でお受験の勉強をしていました…。

(上達)と(その結果)が…例えば100点取った、とか…が、自分自身の自信になるという場合は、何か深いところで人間の価値について、誤解がある、ということだと思います。

■ リーチがない私を認めてください

私は背が低いからリーチがない、それを認めてもらいたいのに、認められないのは、男性標準体重標準身長の人に適した物差し、で私を計るからです。

これくらいならできるはず、という物差しが、18歳大学生男子なら、これくらいはできるはず、というモノサシと言うことですね。

明らかに、私は18歳男子の基準からは離れた人ですので、そんな理不尽な要求されても、困ります…。

誰がおばあさんと若者を比べて、お前は出来損ないだ!と言います? 同じことです。

43歳が23歳と登れば、23歳が強いのが当然のことです。

そんなモノサシに合わせて私が凄くなくても、私自身がクライミングを楽しむ分には、何も困らないですから…。

それは、ラオスで、あるいは台湾で証明してきました…。日本人みたいに、

 5.9が登れない奴は糞、

という文化はありません。フリーでも多様化の時代です。

■ ナイン以上がフリークライミングの領域です

むろん、これはフリークライミングが、そもそも5.9より上から始まるということを否定するものではありません。ナインアンダーは、まだフリーのクライマーとは言えないです。

が、だからと言って、クライマーではないということではありません。フリークライマーと言えるのは、絶対値で5.9から上です。

とはいえ、その下のグレードの時代は誰にでもあるものですし、それが蔑視の対象になるのはおかしなことです。

5.9でひいひい言っている人を馬鹿にする文化は世界にはありません。

5.9でひいひい言っているときの心情と5.15でひいひい言っているときの心情は同じです。

それが分からず、5.15が上だと思っているのは日本人だけですよ。

しかも、日本的事情で、地域の5.9は、本当の5.9ではなく、10cあたりまで5.9とされています。

■ 趣味で楽しむ

私は自分のペースで楽しみながら成長していきたいので、それができない場合は、そもそもクライミングをしなくていい、ということだと思います。

指を犠牲にしたり、生活を犠牲にしたりと言う世界は、それで喰っている世界の人ならいいかもしれませんが、犠牲がある、と言うこと自体が、楽しんでいるわけではない、ということになります。

クライマー3タイプ

■クライマータイプ分け

タイプ1)

 一つは競技がメインのコンペティター

タイプ2)

スポンサードを受け、国内外の外壁・外岩を登ることを生業とするプロフリークライマー

タイプ3)

三つ目が趣味としてクライミングをするエンジョイクライマー

■ 99%がタイプ3ですよ!

遅くとも、高校生までにクライミングに出会わなければ、よほどの才能がない限り、1)も2)もなく、3)ですよ!

クライミングというのは、”走る”や”歩く”と違い、全く ”非日常的” な運動ですので、それをどれだけ日常にしたか?が、上達には大きく関与します。

と言うことは、子供で接すれば接するほど有利ということです。

選手やプロが結果を残すことを問われるのは当然です。それで食べている訳ですから。

しかし、99%の趣味でクライミングを愛好する、愛好者人口、エンジョイクライミングの人たちに関しては、違います。


★登る人に応じた課題やルートを自由に、楽しく登ればいい。

★リードを強制したり、されたりするものではない。


山岳会のリーダー程度の人は世の中ごまんといます。変なプライドで登らないようにしないと、自分自身を危険に陥れてしまいます。

リボルト講習会受講資格

 ◯リボルト講習会受講資格

1)    JFA会員である事。

2)    アッセンダーとグリグリを使って自由にロープの登下降(ユマール)が安全に行なえる。

3)    5.11程度のスポーツルートを登れる。

4)    5.10程度のトラッドルートを登れる。

5)    どんな場所でも確実な終了点が作れる。

6)    確実にロープをFIXができる。(ラビットノット)

7)    結び替え・懸垂下降などが安全に行なえる。


育てる価値がある人を ひとり見つけましょう

今日のメマガーーーーーーーーーーーーー

 【ノウハウ】

今日は、育てる価値がある人を

まわりに、ひとり見つけましょう。


ひとりに教えることができれば、

その人は、何人にも教えられるようになります。


あなたが得意なことを、

いままでの半分の時間で学んで、

身につけられるようになる人が増えれば、

未来は、どう変わるでしょうか?


【人を動かすコトバ】

「毎年◯◯億円が、◯◯を教えることに使われています」

たとえば…、

「米国では、毎年3000億円が、書く力を教えることに

費やされています」


※ 自分が得意とする技術には、

どの程度の教育費が使われているかと考えると、

あなたの力がもたらす価値を再発見できます。


【アクション】

辛抱強く教え、育てる価値がある人が

あなたのまわりに

すでに一人いるとしたら、

それは誰?

ーーーーーーーーーーーーーーーー

樋口先生の場合は、それが自分の子どもたちだったのではないかなぁ…

自分の子どもであれば献身が裏切りとなって返ってくることはありません。親切にして、しすぎるということはない…ので、

  親切にできる相手

です。


親切にあだで返す相手に親切にしてはいけない。

大村カソリックの悲しい歴史

■郡崩れ

昨日は郡崩れを学んで非常に悲しく思いました…。どれほどの心の傷を人々に残したかと言うことです。

郡崩れ、は、キリシタンの検挙のことです。密告(通告)により、600人以上の人が斬首や投獄などのひどい目に遭ったという黒歴史。宗教というのは人生を救うべきものですが、それが逆に人生を破壊してしまったという悲しい歴史です。

以後、連帯責任により、生涯監視される生き方を強いられるようになったそうです。

この連帯責任で生涯監視、というのが、大衆迎合型、ミーハーなら安心、という日本人の浅はかな心性を生んだのかもですね… 

そう思うと、大きな心の傷が生んだ悲しい心性なので、本来の自由奔放さを取り戻してあげたくなります。

本来、人は、ユニークで、その人オリジナルの、固有の、特性が生きる術になるはずです。

そして、本来、それを見出してやるのが教育の最初のステップです。

大村でカソリックの教会で、もし素晴らしい宗教教育をされている場所があれば、是非教えてください。

私は祖母がしばらくキリスト教にハマっていたので、仏教より聖書のほうが詳しいです。アメリカで住んでいたのは、ユダヤ人の内科医とカソリックの大学教授のカップルの家です。

アメリカのリック・ウォレンの著書は好きで愛読しています。

子どもクライミング体験の視察

 昨日は、久しぶりに猟師岩(見晴らし岩)に支点の視察…今度、子ども体験クライミングをするからです。支点、相変わらず、かなぁ~というのでチェックに行きました。

とりあえず、クライミングではなく時間があるので、福岡側の椎原の側から…矢筈岳ならぬ、矢筈峠は、まるで爺ヶ岳への道のように、山野草が多く、ニリンソウ咲き乱れる沢沿いの道でした。とても花が多く乙女チックな雰囲気だったので、女性におススメ!ただ渡渉が多く、めんどうですが。




あとは縦走路を歩いて、見晴らし岩へ。

縦走路へ出ると、椿が咲き乱れ、これでもか!とスミレが出てきました…春だなぁ。今スミレ、シーズンです。スミレと言えば、三つ峠でのスミレ観察会を思い出します。スミレってなん十種類も種類があるんですよ。

岩場につくと、岩場は先客がいて、山岳会の方たちでした。アゼリア山岳会だっけ?福岡の会で、若い男性のリーダーさんが、雪山熱心な方でした。九州は雪の山からは遠いので、貴重な人材と思われました。

岩場の偵察で、支点の状況が以前と変わってはいないか?のチェック… 変わっていなくて、まぁOK。あとは、ちょっとトップロープフィックスで登って、おしゃべりをしつつ、気楽に下山してきました。

下山につかった椎原峠からの道は、登りに使った道と違って、見どころないなぁ…となりました。一部、植林が、カラマツ?なんの樹種か同定中ですが…きれいだった。
唐人の舞という展望所 眼下のお花がちょっとしたご褒美

新芽がきれいです!

これはカラマツみたいな感じでしたが、何でしょう…

下山に使った椎原峠からの道ではここが一番ご機嫌


帰りは畑の用事で、苗床用のいい感じのふかふかの土を貰ってきました。ボルダーの上の土。ホントにいい匂いのふかふかの土です。これで播種してみる予定。

なんか、めっちゃ充実したな~。今度やる子どもクライミング体験は、大きいお兄ちゃんの子ども向けなので、ちょっと教える内容も工夫します。

(子供は9歳以下の抽象思考ができない発達段階の子どもと、10歳以上の大人と同じ思考ができる子供で、指導法を分けなくてはならないようです。今回は大きい子)

到達目標
1)ノットの基本が摩擦にあると分かる
2)エイトノットでの自己確保が確実に結べる
3)フリクションノットで、事故確保しつつ登ることができる
4)終了点についたら、強固な支点はどれか?を見極めることができる
5)その上で、冗長にするにはどうしたらよいか?を見極めることができる
6)さらに、最適なノットは何か?を見出すことができる
7)自己確保をしつつ、安全に降りることができる

これを18日にやります。これは、開拓クライマーに必要なロープワークの基本系でもあります。