岩場の安全は、当然ですが、誰にも保障されていません。
そうした中で、岩場の安全を見極めていくには、以下のような情報が必要不可欠です。
このリスト以外にも考え付く方、ぜひご連絡ください。
1)岩場が開拓された時期 …新旧
1985~90年の岩場はボルトは交換時期を迎えていますので危険と言えます。
2000年以降の開拓であれば、ボルト自体は古さはそこまでないと想定できますが、それでも20年前のボルトです。
2)岩の質
砂岩、花崗岩、石灰岩などでボルトの施工時の効きも違えば、耐久性も違います。石灰岩の岩場はしみ出しが多く、腐食のリスクが大きい岩場です。
3)しみだし
しみ出す岩場=腐食リスク高い
4)ボルトの品質 ステンレスのグレードとボルトタイプ
カットアンカー、グージョン、ケミカル、など全く出ている強度が違います。強度が出ていないカットアンカーで、M8のボルトの場合、落ちるクライミングはしないほうが良いと思われます。ハンガーがついている場合、M10グージョンでのみ落ちながら登るスタイルを許容しましょう。グージョンを見分けられる能力が必要です。
17ミリスパナを持ち歩きましょう。
5)開拓者の人柄
几帳面な開拓者が良いです。いくら品質の良いボルトを使っても、下穴が大きければすぐ抜けます。下穴は上半身の強靭さがないとドリルのブレ程度で大きくなってしまいます。
粉塵の除去などは、性格が出る部分があります。
開拓者が身体能力が高い人だと、ランナウトを許容する傾向が強いです。ランナウトしているということは、そのボルトは意味がない、という意味です。落ちないスキルを磨いてから、その課題には取り付くべきです。そのような配置の課題を作る開拓者は、地元では大体、危険人物として、共有されていることが多いので、詳しい人に聞きましょう。
危険人物とされている人は、それを誉め言葉だと誤解して考えている場合が多いので、当人にその修正をお願いすることは不可能なので、その人の課題は避けるだけにしておきましょう。
またランナウトを見極める目をもってからルートに取り付きましょう。
6)立地
山間の岩場は塩害がないので、ケミカルほどは必要がないですが、オールステンレスが望ましく、異種金属の混合は避けるべきです。酸性雨が問題です。
シークリフの岩場は、塩害が深刻なので、可能であれば、リムーバブルプロテクションである、カムの利用になれて、カムをプロテクションとして登るのが良いです。
低山=暑く、寒い
7)岩のもろさ
もろい岩、というのは、佐久の志賀の岩場のようなところです。私は、2度、ホールドが外れてフォールした人を止めています。
8)ボルトの管理状況
誰かまとめ役の人がいれば聞くことができます。龍洞の岩場では、エクセルファイルに腐食状況がまとめられています
9)岩場利用のされ方
三つ峠、越沢などでは、アイゼントレもできますが、そうでない岩場では御法度です。同じ岩場でも、アルパインのトレーニング向けの岩場とフリークライミングの岩場では利用のされ方が違います。
県立公園などは、キャンパーやほかの人も使います。クライマーしか来ない岩場なのか、別の人も来る岩場なのか?リスク管理は違ってきます。
初心者の間は、自分が落ちないと感じられる場所にしつこく通いましょう。ホームゲレンデを持つことで、岩場の成り立ちがだんだんと分かるようにもなってきます。
10)グレーディングの傾向
辛いのか、適性なのか、ということがクライマーの間で話されていることが多いです。
ちなみに三倉は辛いことで有名です。
11)気温と日照
12)ボルトの強度のついての問い合わせ先
■ その他
もし他にもあれば、ぜひご連絡ください。ぱっと思いつくままにリストアップしました。