■ 絶食=ファスティング…
山で陥りたくない絶食…でも、普通にしていても、山では、そんなにお腹いっぱい食べるものではないような…まぁ、「雪洞で、ラード舐めて生き延びました」みたいなのは、一般の人がする山登りでは発生しないと思いますが…。
多くの遭難事例で、助かった案件は、
・飴をなめていた
・チョコをかじっていた
という事例が多いです…どちらかというと、ピンチ食、レーションは、糖分、であるほうが、体への負担が少ない、ということは言えそうです。カロリーは4kCalですが…。
■ 絶食時どうなるか?
山で絶食のピンチが起きた時、体がどうなるか?なのですが…
ーーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーーーー
飢餓時の反応
血糖維持のために、まず肝臓のグリコーゲンが動員されます。
血糖維持は、6~12時間が限度とされています。
グリコーゲンが枯渇すると糖新生がはじまります。
その供給源は、骨格筋由来アミノ酸(アラニン)、乳酸、脂肪などです。
肝臓にて脂肪をβ酸化し、エネルギー(NADH2+)を産生し、糖新生を行ってブドウ糖を供給します。
β酸化亢進によってできた余分なアセチルCoAはケトン体(アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸)に変換されます。
筋肉(心筋、骨格筋)、脳、腎、副腎などでケトンは利用されますが、余剰のケトンは血中に増加していきます。
また、糖新生には骨格筋由来の糖原性アミノ酸(アラニン)やオキサロ酢酸の炭素骨格が用いられます。
したがって、筋肉量の少ないほうが、低血糖を起こしやすいです。
また、ビタミン(B1、B2、ビオチン)の不足も糖新生が十分に行われず、ケトン性低血糖の発症の原因になりやすいのです。
(文献 47 P 295)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーhttp://www.senoopc.jp/disease/ketohyp.html より引用
症状は、
嘔吐(頻回)、けいれん、ぐったりして元気がなく、顔面は蒼白
だということで、吐きだしたら危険ですね… 対処法は、ブドウ糖の補給しかないようです。
■ ラード=究極のケトン食
絶食というと、巷ではファスティングが流行っているのですが…お腹が空いていないときは食べないという程度の自然なものがいいかもしれません。
長時間の欠食は、栄養学的、生化学的にみると、あまりお勧めできないですね。
私自身の経験からも、動ける時というのは、食事と食事の間隔が離れているというより、こまめに補給したほうが楽でした…。私の消化能力が低いからかもしれませんが…。
長期にわたる山ごもりで、ラードを舐めないといけないような人は、非常に少ないとは思いますが、フリーのクライマーで、糖質制限をしている人は多いので、余り極端に制限してしまうと、肝臓に負荷がかかるのは、ケトーシスに体が傾いてしまうから、のようです。
糖質制限もお手柔らかに…です。
結局、何を食べるべきか?となりますが、
果物、野菜、豆類、ナッツ類、全粒穀物など
となり、山なら、ナッツ類はおススメかもしれません。あとは飴。登攀中は、飴、舐める。
そういえばインスボンでは、シナモンの飴をなめていたんでした。
韓国の家庭料理…へぇ~な家庭料理一杯。チャングム思い出します。