私が知っている事例です。ちなみに私はまだ登攀は4,5年というところです。
1)山岳総合センターの講師(つまり信頼している相手)と初級バリエーションの西穂~涸沢岳西尾根縦走に行き、涸沢岳西尾根で滑落。死亡、33歳。奥さん身重。
2)花谷ガイドの主宰のヒマラヤキャンプ参加者(つまりきちんと教わった人)。宝剣で400m滑落、開放骨折。ヘリレスキュー
3)中山尾根で滑落。雪1年目、若い男性。もともとリスク認知が浅く、教育をきちんと受ける機会がなかった人。
4)ベテラン。屋根岩2峰懸垂下降ですっぽ抜け
5)ベテラン。奥穂、間違い尾根で遭難。凍死。
6)ベテラン。アイストップロープソロ登攀中に懸垂で失敗。原因はロープ凍結。
7)保科ガイドの講習中に三ツ峠で参加者墜死。詳細不明。
8)四阿屋。ランナウトした3ピン目で墜落し、グランドフォール、腰椎骨折。
9)小川山 ストリームサイドでソロ登攀中に墜落 詳細不明
10)烏帽子 ランナウトもない、初心者課題にて墜落、足首骨折
11)スラブ 墜落にて骨折。
墜落して怪我になり、レスキューになる場合、ベストのビレイをしていたとしても、互いを責め合う結果になり勝ちです。
その結果から見ると、おそらく、クライマーはオウンリスクを受け入れてはいなかったのでしょう。
私自身も、足を肉離れした時に、何度もパートナーに「歩くことも痛い」と訴えたのですが、応急処置も、医療機関にかかるための帰宅も、許されず、連れまわされて、ひどい目に遭いました。その人は反省した時に、「経験から大丈夫だと思った」そうだったので、経験が同行者を無視しろ、と教えるなら、もうこれは同じことを次回もやるということだと理解し、以後は登っていません。
失敗は誰にでもありますが、その失敗から、いかに多くを学ぶか?をいうことが大事です。
事故が起きた場合の対処法については、双方で合意をあらかじめ作っておくことが大事です。