■ものすごい台風
今夜はものすごい台風で、重低音の風音が鳴り響くので、目が覚めてしまった…。現在、夜中の3時。私は夜間低血糖があるのですが、これくらいの時間に低血糖ならしく…空腹。
重低音の風音=自動的に恐怖=覚醒。
窓辺で寝ている=モノが飛んできたら、ガラスの破片にさらされる? 6階ではそんなことはありそうもないが、自動的に目が覚めて覚醒してしまう。
こういう資質が、山では役立つ。沢で寝ているときとか… 増水を見越して、沢ではロープを垂らして寝ます。
覚醒したので、パソコンをつける。すると、きのぽん、の愛称で呼ばれる、内輪では著名なクライマーが亡くなったニュースが飛び込んできて、あら…だれだろう?と思ったら、木下徳彦さん、というよく見かけた名前でした。けんじり君が詳しくネットにあげてた。
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やむなくゴルジュの中で泊まるときには、増水しても逃げられるような対策をしておきたい。急な増水はひとたまりもなく、時には命さえ奪うこともある。ゴルジュの側壁を見て、高さ5~6mも上にある草が倒れていたりすれば、そこまで水位が上がる事が分かる。どんな天気でも上流に雪渓などがあれば、鉄砲水の恐れがある。絶対大丈夫ということはありえないのだ。
【寝る】
雨の来襲がありそうな時は、いざというときに備えて、ザックに荷物をしまって、すぐに脱出できる様にしておくことが大切だ。ゴルジュの沢では増水は非常に早く10分程度で増水する。辺り一面に荷物を散らかしておいたがために、増水であらゆるものが流されたという、笑うに笑えない失敗談を聞く事もある。本当に危険な場合は、ウェットスーツを着たまま、靴を履いたまま寝たほうが良いだろう。寝具といっても、泳ぐような季節の遡行はシュラフカバーのことがほとんどだ。靴を履いて寝たところで、使用不能になるほど汚れるわけでもない。足が保温されて暖かいぐらいだ。ウェットスーツも着ていれば、かなり体がポカポカする。ビバークザックという袋状のレスキューバッグがあるが、シュラフカバーの外側に使えば、寒さから逃れる事が出来る。
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ノー天気な九州のクライマーといると、何を大げさな、って付き合ってられんと言う顔をされてしまうのですが、脳天気なのは、どちらかというと九州のクライマー側だと思う。
こちらでは、アプローチがほとんどないスポーツルートとか、ボルダーだけで、リスクがある山は、高齢化でやっていないとか、事情は分かるようになったが。
■ 習慣と惰性…山以外に何をしたらいいか分からないから
こちらで尊敬されている御年74歳の米澤さんが山に行くのは、
山以外に何をしたらいいのか?もはや分からないから…
でした。
私はまだ若く、山以外にもやることがある
ので、山に行くのは、行きたいときだけ、でいいかな。老後まで取っておきましょう。
米澤さんは、当時で74歳だったけど、そろそろ誰かがついてやらないと危険かもしれない…。ビレイループが二重に加工されているほどの用心深さでしたが、山って滑ったり落ちたり、で、
若い時には、危険でないことが危険になっていくのが、年齢と山の関係
ですよね。
■ 山屋のベストシーズン40代で散る
訃報が出ていたクライマーの木下徳彦さんは、特に年齢には問題ないというか、まだ40代後半だったのではないかと思います。74年生まれと言うことでした。荒木さんくらいかな?
男性クライマーの更年期は50歳。
なので、40代後半だと、体力は落ちつつある感じではあっても、山を小さくする発想は持ちづらいだろう…。
一般的には、若い時から継続して登っていたら、40代が一番安全。
理性と体力がマッチして、もっとも合理的判断力に優れる年代です。頼るなら40代の山やです。50代の人は、すでにだいぶ体力落ちています。
ゴルジュにドボンで亡くなったらしい…という経緯から想像するに、体力の限界付近でやる山が若い時から続いて、年齢と体力低下を自覚して、山を小さくする前に亡くなったのかな?と思いました… 記録を見ると、どんどん、高度化していっていたので…、台湾の沢とか。
台湾の沢は、私も海外遡行同人で話を聞いてきたことがありますが、普通の山岳会の見識を越えるハイレベルです。
仙人集会って、山じゃなくて報告を聞くだけなのに、御坂山岳会の先輩を誘っても、「めっそうもない。俺なんて、そんなとこ、行けない」と金玉縮んじゃって、誘っても一緒に行ってくれる人を見繕うのが大変でした…。
海外遡行同人の幹事の方も高齢化し、集会は催行されなくなった…。
ネットで山の知識を分かち合う場
とか出来たらいいのに…。山行報告を良く聞かないと、山の内容っていうのは、甲乙つけがたい、内容を吟味しがたいものです。Zoomで山行報告したらいいのではないかな?公開で。
例えば、赤本『チャレンジアルパイン』のデータ主体の内容だけを聞くと、相当数の男子が、”俺にも行ける”、とか思ってしまいます…(><)。
ベテランたちに泣きついても、めんどくさがって、
”そんな(アホな)奴は、ほっておけ”
とかしかいわないし。
九州以外では、誰も面倒見よくないですよ。
面倒見てあげたほうが良いような、ちゃんとしたいクライマー達…フランベの子たちとか…も、実力の見極めに関しては、自信過剰なのでは?と思います。傍証としては、クロスケオテ沢の初登記録がエイドだったこと、かな…。ちゃんとしたアルパインのクライマーから話を聞く機会がないから…そうなってしまうんだろう。
■ お一人様クライミング
師匠の青ちゃんも、お一人様アイスクライミングで墜落して、メジャーな湯川で近所でほかの人も登っていたのに、なぜか、発見してもらえず、腰椎骨折の大手術後に私に会ったので、私はリハビリ要員でした。
最近、秋になってきたし、栄養療法で、体力も、だいぶ戻ってきたので、岩場で一本、な気分が復活してきたのですが、一人で登るのは、いかなる場合でも、危ないよな~。たとえ、トップロープフィックスで登るにしても、誰かいたほうが。岩場って、一般登山者に見えない、隠れたコソコソした場所が多いですし。
昔の人は、街の中で、石垣を登っていたそうですが、クライマーがすでにクライマー自身の評判を落としてしまった後の世代は、そんなことは、もはや許されマジ、です。
■ 死にざま
人はいつ死ぬのか?選べません。この木下さんというクライマーの死は、納得と言うか、犬死ではないと感じました。
犬死っていうのは、今初めて人工壁でクライミング習っているところで、ビレイも習得できていない、お上りの人が、根子岳行きたいです!とか言って、根子岳で死んでしまうようなのです。2段を登りたいと言ってノーマットで3級の人が登っているとか。
木下さんの死は、こうしたアホ垂れ系と全然違う。この方は、まっとうな山やらしい生き方をしたんだなと思いました。
よく遊んでいるな~ って感じの記録のかずかずだった。
仏教では中道を行けと言われますが、命を堪能するためには、
突き抜けろ
とも言われ、どっちが本当なのだろう?と常日頃、考えていますが…。
この方、突き抜けていますよね。
こちらで 木下徳彦さんの記録が拝見できるようです。
ご冥福をお祈りいたします。
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写真は記事と関係ありません。当方が登っている様子