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2024/05/18

【クライミング心理学】自己愛憤怒 Anger Range

■ 自己愛憤怒が原因?

パタゴニア動画にも描かれている、クライミング界の歪み…

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・クライミング界には、女性クライマーへの性的虐待がはびこっている。

・ジムクライマーが外岩に出るときに、事故が多い。

・岩場のアクセス問題が多発している。

・家庭生活を犠牲にした、名誉一辺倒のクライミングが既定路線になっている

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この原因は?

自己愛憤怒ではないか?と思います。 

自己愛憤怒とは?

こちらに詳しいです: https://crcm.jp/anger-rage

■ 自己愛性と境界性の方が多い…

歴史的経緯的に、クライミングや本格的登山は、

 ・名誉を競うモノ

でした… 一等賞を競う世界だったということは、大量の敗者を生み出したということです。

歴史のあとに残るのは、大量の敗者の山…。もちろん戦いに敗れた人たちは心に傷を負っています。

きっとそういう人たちが、過去の栄光を手放せないでいるのでしょう…

そして

憤怒のチャイルド化

しているのでしょう…

■ 捨てる!捨てる!と連呼

見捨てられ不安なのかなぁ?

が、前の師匠から、一番感じた、心理的な歪み、でした…。

というのは、私がラオスで、別の男性クライマーと組んで登っただけで、お顔真っ青になって、俺なんかみたいな発言するんです…。えー?

そして、韓国では、みんなで行こうと誘われているのに、その話が私経由で来ただけで、「あいつらは女に手が早い」だの、「もう君とは登らない!」など、大騒ぎ…。私がクライマーとして自立することを阻止しようとする…。

のが、なんか変、なのでした。普通は、師匠は弟子が、自分より登れるようになると喜ぶものです。

こないだギンちゃんが天野さんと登った話を聞きましたが、やっぱりそうでしたよ?

■ 私がワタシであることをなんとか相手に認めさせようと躍起だった相方

最後の相方は、私は自分のグレード…10代を全く恥ずかしいとも何とも思っていないのに、なんとかして、私の価値を、周囲の男性クライマーに認めさせようと躍起になっているようでした…

例えば、私が持っている人脈を提供させられようとしたり…

語学やワインの知識を使うように、示唆されたり…

最後は、ボルト付きの沢は危険だ、と言うと、結構、逆ギレしていました。

さらに、認められたい思っているらしい周囲の人たちを林道の運転が慎重すぎると言って否定したり… 

どうしたのかな?って感じでした。林道の運転はゆっくりのほうがいいと私は思うけどね。

南ユウタさんのブログによると、これらの症状は

 境界性

 自己愛性

のパーソナリティ障害で説明がつきます。



自らの正当性を一ミリも、疑わないので歯止めが効きません。がポイント。

危険なルート設計のルートをそのままにしておく、と答える人も、同じですよね…。

というので、心理学で、私にクライミングで起きたことの謎が解けつつあります。

 師匠=境界性

 相方=自己愛性

だったんですね…。

■ インチャが出てこない

最近、私のインナーチャイルドは、防衛機構が働いて、出てこないんですよ。

つまり、私の防衛は、

 自己愛憤怒に対する自動反応

だったみたいです。https://youtu.be/ZWzXpzjQJkU?si=WchBMFAieKrxgAM9

水に落とされたトラウマは、だいぶ解消してきており、今では、バタフライを周りの人が遠慮して場所を開けてくれるくらいスイスイときれいに泳ぎ、水を得た魚状態ですが…

自己信頼が回復してきてみると、私はスケープゴート化されたゴールデンチャイルド、としてクライミング界で育ったようです。

参考:https://rinnakamura.hatenablog.com/entry/2022/05/23/085526


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雪山⇒山岳総合センターリーダーコース⇒師匠1⇒保科・菊池・故・吉田スクール⇒山岳会⇒師匠2⇒海外登攀⇒積雪期ガイドステージⅡ取得&登山総合ハンドブック出版

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という成長の奇跡は、ゴールデンチャイルドのものですよね…

そして、その後の九州に来て以来の、

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 悲惨な現状レポート

 ⇒ 九州で自分が作ったコミュニティから追い出される

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という流れは、スケープゴート。

しかし、これのおかげで、遅まきかな、

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日本の山岳上位団体は、日本国のクライミングが世界に後れを取っている異常事態に気が付き始めた

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のでした…。

なんせ、黒田論文も出たし、日本のボルトや終了点の異常さについては、世界のUIAAから、安物指定、受けてしまったくらいですから(笑)。

ま、私自身はかなり嫌な思いをしましたが、終わりよければすべてよし、ですかね?

■ この経験は私に何を気づかせようとしているのか?

それよりも、私自身について、大事なことは、

 これらの経験は私に何を気づかせようとしているのか?

ってことです。

今、私が気が付かねばならないことは何なのでしょう?

クライミング界には私が必要だ? ⇒ うーん、そうは思えないなー

私にはクライミングが必要だ ⇒ うーん、そうも思えないなー

私には山が必要だ ⇒ Yes!!

私には、父親からの愛情が必要だ ⇒ Yes

私は何かを怖がっている ⇒ Yes

私は何を怖がっているのか明確に出来ていない ⇒ Yes

落ちることが怖いのか? ⇒ そりゃそうだけど、それ当然ですし。しかも落とされて頭7針縫っても、次の日登っていましたから、別に怖がっていないですよねぇ?

遊びたい? ⇒ Yes

なんで? ⇒ 十分していないから卒業できない

何して遊ぶ ⇒  さて、何して遊ぼうか???思案中‥‥ZZZZZ... みたいな感じです。

というわけで、楽しい遊び、募集中!

夏は立山でバイト。そして、帰りは阿曽原温泉の予定です☆楽しい!!

<関連記事>

師匠は境界性

2024/02/05

日本にはクライマー育成に指導者マニュアルがなかった件(日本登山界が世界から遅れた理由)

 ■ 登山ガイド育成事業がスタートしたようで喜ばしい

山梨時代に、『八ヶ岳研究(上・下)』をセットで持っていたガイドさんが、これはカリキュラムを起草したのではないか?という 登山ガイド育成事業 を見かけて、うれしいなぁ~と思っている。

https://stps2snwmt.blogspot.com/2024/02/blog-post_52.html

これは登山者版だが、クライマーのが必要ですね!誰か我こそはって人作ってください。

■ 受講資格?

つけ足すようだが、山岳総合センターのリーダー講習では、登山歴を出さないと受講できなくなっていた。

登山歴を見れば、考えている登山者か考えていない登山者か分かる。

受講者の選抜は良い案で、自分で経験値を増やすという努力をしないで、便乗の山や棚からぼたもち系の山したい人を振るい落とす、というのは、一般のネットビジネスでも

ファネル

と言って重要ポイントになっている。

このふるい落としができていないと、良い内容を教えても、相手が教わってくれないのである。したがって講習のレベルを下げないために重要。

■ 身長と体重

一般的に言って、積雪期ガイドには、重たい体重が必要で、クライマーには軽い体重が必要。

私は小柄で体重が軽いので、ビレイのことを考えると、まったくガイドに向かない。

ガイドすると、自分が危険に巻き込まれて、技術が未熟な相手…歩きが粗末な登山者が転んだら、巻き込まれて死んでしまうリスクがあるので、ガイド資格は使っていない。

体重と言うリスクは、個人でコントロールできないリスク。なので、受講者にはそのことを最初に教えたほうがいいと思う。じゃないとお金の使い損になるからだ。

■ 低身長がリスク

身長が重要になるのが、クライミングで、低身長だと、他の人にないリスクが増える。

クリッピングでピンが遠いために手繰り落ちるリスクで、男性のクライマーは、女性のクライマーが自分より大きなリスクに耐えている、ということに無自覚な人が多い。相手の立場に立ってモノを見る、ということがまずやったことがない人が多いためだろうと思うが。

身体条件によるリスク増は、個人ではいかんともしがたいものである。

まぁ、逆に言えば、私の低体重は、アイスでは有利だし、身長が低いこともトラッドではあまり問題にならないどころか、逆に有利な条件と言えることもあるくらいだ。

■ これまでで良かったことをまとめる

1)井上さんが来てくれたこと

2)黒田さんの論文が出たこと

3)ユージさんの小鹿野

4)ラオスに萩原さんが誘ってくれたこと

5)高みへのステップ 30年ぶりのアップデート

6)新田さんが日向神リボルトをしてくれたこと

7)八面のリボルト

8)今回の登山ガイド育成事業が発足したこと

いや~良かった、良かった。

UIAAの登山総合技術ハンドブックを読んだ人は、

 うわ!日本やばっ!!

と誰でも思うに違いない。

■ 登山業界は知識を内輪にとどめておきたいみたいな?

文部省の登山研究所っていう組織があるが、IT化がめちゃおそく、しばらく前までPDFは、画像であり、紙の書籍をスキャナで取ったものらしかった…

それじゃ、Googleの検索に引っ掛からないのである。

だから、検索力が低い一般の人は、情報弱者になってしまって、隣の〇〇さんが行くから自分も、みたいな山しかできなくなり、結果、槍が渋滞するって話になってしまうんである。

しかし、文部省だぞ? パソコンが分かりませんってわけでもあるまい?

ということは、わざと情報を出したくないのか?

いや、たんにガバナンスの問題…であろう…

■ 水泳で立ってるだけのバイト

最近、水泳に行くんだが、プールには立っているだけのバイトがある。

管理のバイトだが、あれ、ほんと若い人生の無駄遣いみたいな感じだ。

楽なバイトに人は群がるんだが…楽をすると、自分の人生の無駄遣いになる。

昔読んだ本で、高速道路の〇〇公団に勤めている人の話が出てきたが、まさに人生の無駄遣い的な仕事で、そもそも仕事自体がないのであった…日がな一日事務所でぶらぶら…

…そんな命の使い方を、お得、と思ってしまってはいけない。

人生は短い。ビジョンを持って、したいことのために時間を使いましょう。

 

日本男児が内弁慶な理由…段級システム。国内の競争に終始して、世界のクライミングが進化していることに気が付かないで済んでしまう…



2024/02/02

【心理学】行動変容と罪悪感

■ 行動変容と罪悪感

私の悩みを正確に言い表すというだけで一苦労なんだが…。

それは、しつこい罪悪感が私の行動変容を妨げている、ということだ。

私は独学の人、なので、ベイビーステップは得意中の得意である。したがって、この行動変容の妨げは、私らしいことではない。

例えば、英語の習得における行動変容なんて、小学生3年生からの自覚に基づく、長い長いラジオ英会話による9年もの独学時代を経てすら、なかなか習得できなかったので、業を煮やして、アメリカに行ってしまった。私はしつこい性格である。習得するまで辞めない。

その間、積み上げた挫折感は、ものすごく、やるべきと思って積み上げた復習の山は積みあがるばかり、一方で新しいラジオ講座は毎日課題を積み上げるばかりで、読まねばならない英字新聞は貯まりまくるし…無力感・挫折感・無能感は、日々積みあがる。

級長、生徒会、キャプテンに加え、お姉ちゃん役、で責任が重く、その上、自分の余暇には、将来の”脱出”に備えて、勉強したいわけだから、子供というより、現代の大人と同じタイムスケジュールで生きる子供時代だった。

そこから学んだ、独学のコツは、いくら自分に厳しく叱咤激励したとしても、できないものはできないのだし、毎日単語10個覚えよう、とか、そもそも方法論からして破綻しているのである。そもそも、生活に必要もなく関連も薄いのだから、覚えることに意味を見出せなければ覚えられない。

当時、効果があった学習法は、英語の歌を歌うこと。それはストレス発散になったからである。しかし、それすらテキトーな発音でまじめに学習したことはない。なんせテキトーな発音のほうが英語そのものに近いのであるからにして、そのほうが良い。

おかげで、ルパン・ダ・サードという発音が、ルパンでさぁ~と聞こえており、なるほど、これがルパン三世という意味だったのか、と気が付くのに20年近く費やすことになったが…(笑)。

ある日、突然、気が付いた。

この、ある日突然、というのが独学の常なのである。

このある日突然をいかに起こすか?がしばらくテーマだった。

そして、その”ある日突然”は、脳内サーチで考え続けることで起きる。

最初に問いをインプットしていないと起きない。

なぜだろう?こうなのか?ああなのか? 考え続けている中で、大体、3上、で、ある日突然の理解、は来る。3上というのは考えていないとき。トイレ、お風呂、散歩。なので、いくら考え続ける、と言っても、文字通り、デスクにへばりついていては、できない。

例えば、水泳を習得するなら、水の球をつかむとはいかなる意味であろう…と思い続けながら、ただ家にいても習得はできない。泳ぎに行くという具体的行動が必要だ。

なにしろ、我々は物質界にいることを忘れてはならない。スピの人は、おそらくそこらへんが間違っていて、物質界の行動を伴わずに、思考は現実化する、と思っている。ただ念じるだけで、思考が現実化することはない。念じた結果、思考が行動化し、その行動が現実を作る。原因と結果の法則から我々は逃げられないのだ。

今まで独学で習得したことで、そうでなかったことは一個もない。

■ 常人には理解されがたい成功の形

さて、登山での成功、そしてクライミングでの成功、についてだが、常人には理解そのものができない。例えば、夫は全く私の成功を理解していない。

私の成功は、一般の人に理解しやすい、本が売れる、人気者になる、有名人になる、お金持ちになる、ということではない。もとより、私の登山がそのような価値を求めるものでないからで、別にそうなりたいと思ったことがそもそもない。その辺の男性クライマーと同列に扱わないでほしい。

私の成功を説明すると、40年前の山岳会のリーダーだったり、トップクラスだったりした人がやっとこさ40年の研鑽の末、たどり着いた境地に、3年でたどり着いた、ということだ。

これはひとえに青ちゃんが自分の娘ばりにかわいがってくれたためだ。指導者は、どうやってか、自分が教えられる最高地点に、教えらえる側を導きたいと思っている。その成功事例だ。私自身、感謝があったので、それでUIAAの書籍の出版契機を作ったことで、登山界への恩は返せたかな、と思っていた。

問題はここからだ…。

■ 問題1

私が感謝の念を持っていることで、護身にスキができた。

例えば…技術の未熟な人でも、より上級の山を経験することで成長できる…と知った。私の荒船山昇天はミックスのルートで、現代のトップクライマーが、5000、6000mの標高に、このようなクライミングを持って行っているのだ、ということが分かった…。これは青ちゃんの親心が作った山だ…。

それで、たとえ、自分の山を自慢したいだけの人でも登ればわかることがある、とより寛容になった。そのため、防御が甘くなり、それは白亜スラブで結実した…。殺されかけた。

これは、感謝のダークサイド、いくら感謝が心の健康に良くても、それが、

 トンデモな人に容易に利用される人格

を作っていては、全く逆効果なのである。寛容と脇の甘さは異なる。

■ 問題その2

私がUIAAとのコンタクトで、登山総合アルパインの出版契機を作ったことで、多くの人の嫉妬を招いた。

ある女性クライマーとか「私だって英語さえ話さればできた」と言ったのだ。

その書籍、何年もずっと、インスボンの登山店で、ほこりをかぶっていたので、インスボン大好きの日本人クライマーが誰も目にしなかったとは思えない。特に老年期の定年退職クライマーは、宿にズラリと名前が記帳してあった。ので、結局、目に入っても、行動化を誰もしなかったのである。

日本の登山・クライミング界は、俺だって一人で成長したんだ、お前らも勝手に頑張れよ、という論理で貫かれている。私のように、次に続く人がより良く学習できるように、と考えている人は、まぁ数えるくらいしかいない。そのうちのほぼ全員が知り合いか、友達だと思うが?

で、グレード追っかけクライマーに甘くなってしまったおかげで、殺されかける羽目になったんだが、これはもういい。解決した。

おかげで、父親に水に落とされたという言語化できずにイメージだけだったトラウマが発見でき、今は水泳という生涯、趣味にできそうなアクティビティに結実間近だからである。なんせ泳げないせいで、ラオスで、ピクニックがあったとき、みんなが池に飛び込んでいるのを、「いいなぁ」と思いながら、ただ見ているしかなかったんである。金づちは自覚があった。パーティの壁の花みたいなものだ。

さて、私が行動化したいのは、

 自分の人生を生きる、

ということについてだ。具体的には、

 アクティブにスポーツとともに生きる人生をきちんとまっとうする、

ということについてだ。80代の水泳の先生たちを見ていて、素直に素敵だなぁと思う。

ところが、しつこい罪悪感が障壁となって、行動化できていない。

罪悪感の源泉は、どこなのか?が良く分からない。 

しばらく取り組んでみたが、親子関係には、原因はなさそうだ。

症状は、近づいてくるクライマーが全員、私からなんらかの利得を搾取しようとしている、こいつはお人よしだから利用してやれと思っている、サディストに見えていた。

…この症状は、大体あっているってことで、解決した。

あまりに全員がサディストに見えるので、ヒロさんに紹介された萩原さん(すでに亡くなった)や、小鹿野のまささん、クライミングインストラクター協会の会長の奥村さんまで、私を殺しにやってきているのか?と疑心暗鬼が止まらなかった…

奥村さんには悪いことをした。なんせ、せっかくビレイ講習を開いてくれ、たぐり落ちでも、ちゃんとキャッチできる、というデモをしてくれたのに(背の低いクライマーのリスクは手繰り落ち、で、これは、最もやってはならない危険行為とされているんだが、したくなくても、なってしまうのである。なんせピンが遠いわけで)、「だまされてはいけない」と叫んでしまったのである。

あれは、今考えても、なぜそういう言葉が出たのか不思議で、奥村さんのビレイなら登れるけど、当時、相方のA木さんは、俺はできていると思うタイプで、講習にも出る気がそもそもないし、私の周囲の人は、何人も声をかけたが、ビレイ習得に対する意欲が低く、自分は勉強する気がないのに、相手にばかり確実なビレイを要求するという自己中タイプのようだった。そもそも、俺はビレイできている、と思っているから、奥村さんが指導者でめったにない機会なのに、講習にも来ない。費用もたったの1000円なのに。

つまり、愚かな人にどれだけ機会を提供しても、本人に意志がないから学ばないってことだ。

カットアンカーが危険だ、という私のしごく常識的な指摘については、文部省登山研究所から、黒田さんが論文を書いてくれた。その上、日本の登山教科書の”高みへのステップ”が、30年ぶりに再販されることになった。

が、まぁ問題は、上記のように、そもそも学ぶ気がないこと、意識レベルが低いことだ。

男性クライマーや登山者は、自分たちがどうやって一般登山からロープが出る山へ、何を学べばいいのか?という、山の要素の因数分解ができない、平たく言えば、分かっていないことが分かっていないので、まぁ巷の山岳会を見ていると、それらが遭難防止という、行動変容につながったか?というと? 全然、変わっていないだろう。相変わらず、隣の人を模倣していればいいという発想のままのようだ。

私が軽々と超えたラインが越えられない人たちなわけで、気の毒だなぁとは思うが、会に入ったら、私の命が脅かされてしまう。

彼らが自分たちの判断力が上だ、という固定観念が壊せないからだ。

ツヨツヨクライマー排出で歴史的に鳴らしていた福〇山の会のていたらくを見ると、あきらかだ。私をビレイしている間に、もう一人登っていたんですからね、いったいどんなビレイだ?

さて、そんなこんなで、私の山のジャーニーは、一時停止中だし、それは正しい。

これ以上の経験は積むだけ、失望という山の高さを高くするだけだ。

私が行いたい行動変容は、そうした障壁をうまく避けつつ、日本に健全な生涯スポーツとしての市民クライミングを根付かせること。なぜかというと、根拠もなく危ない危ないの大合唱で、挑戦をそもそもしない自己正当化を日本国民はこれでやめることができるから、だ。

で、その手段には、

・クライマーズウィロストの日本における創設

・AACの事故報告書が年次で出版されているように同じものを日本でも出版

・アクセスファンドの公的組織立ち上げ

の3点である。

特に最後のものは、大事で、日本では、クライマーがあまりに愚かなこと…自分で自分の首を絞めること…をするので、大体の場合、地主が忍耐の緒を切らして、岩場閉鎖になる。

慣れているクライマーは岩場閉鎖になっても、誰も見ていないから登る。

むしろ、一般クライマーが来なくなってラッキーくらいな勢いである。要するに、不景気になっても消費税上げれるからラッキーと思っているくらいの自民党や、大雨で災害が来ても、地方交付金を削られずに済むからラッキーと思っているくらいの地方行政と同じで、後退することが、二次利得になっているのである。

一般に、高度な記録、世界の最高難度、などの記録は、第2登が出て、それが本当にその難しさだと認定されなければ、記録にならない。ところが、岩場が登攀禁止だと、その確認作業ができない。しかるに2登者が迎えられない。これも言いっぱなしで、栄誉が得られるという二次利得になってしまっている。

そんなこんな日本のクライミング行政… 原因は?

ある弁護士によると、ガバナンスの問題、だそうだ。これはオリンピック委員会と同じで、

 腐敗が原因

って意味だ。弁護士に言われるくらいなんで、正当な指摘であろう。

ようするに登山行政、クライミング行政に携わる人たちがみな、汚職中って意味です。

では民間の活動はどうか?というと…ヤマレコやヤマップのような新しい動きがあっても、パブリシティ寄りってことは、結局、人気投票で、自己顕示欲の山、を推進してしまう論理構造の上にあるってことです。

いや~、こんな日本に誰がした? 私じゃないぞ?

さて、こうして健全な義憤が出てきたところで、これで行動化できないのは、いったいなぜか?ってところが問題なのです。

私の行動変容の妨げは罪悪感、と言うところまでは突き止めているんだが…

いったい私は何に贖罪したいのであろうか?

           自分の歩んだ道を振りかえったところ 


2024/01/31

【技術知識】UIAAって誰?

 以下の説明文が、ロープメーカーのテンドンから来たので転載。

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UIAAの説明

クライミングロープドットコムのサイトでは、クライミングロープの性能比較表や、UIAA規格といった安全基準に関する説明がありますが、今回はその中でもUIAAに関しての情報を提供します。

UIAA(Union Internationale des Associationsd'Alpinisme)は、国際山岳連盟の略称で、山岳スポーツ、特に登山とクライミングの分野での国際的な組織です。

UIAAは山岳スポーツの安全基準の策定、トレーニングと教育の推進、環境保護活動、そして登山に関連する様々な文化活動のサポートを行っています。

UIAAの安全基準は、クライミングや登山用具の品質と安全性を評価するための重要なガイドラインとされており、多くの製品がこれらの基準に従って製造されています。

安全なクライミングを楽しむために、適切なロープを選ぶことが重要です。

次回の登山やクライミングに備えて、各項目を比較検討し、ぜひ最適なロープをお選びください。

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■ そもそも自分でロープを買わない、選ばないから、UIAAを知る機会を失う

UIAAを知らないクライマーが世の中にいる、ってことが驚きだったんだが、最近理由が分かった。

フリーライドを、シェアリングエコノミーと勘違いする人が増えたため、

 ロープをそもそも自分で買わない

 自分のロープを持っていない

ため、UIAAの規格について知る機会がないのだ。

ダブル、シングル、と言うロープの違いについても無知のままだということで、アルパインなのにダブルを使わず、シングルで行く、とかそういうことになっているらしい。

そのシングルも、人工壁用の10ミリ以上あるものだったりして、全くロープを状況によって使い分けるということ自体が抜け落ちているのである…。

それは、やっぱり山岳会の偉い人が教えるべきだと思いますよ?

責任は果たさないで、俺は偉いんだ、って言われても‥‥。


黒田論文 再掲

https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2021/tozankensyu36/2-7.pdf

2024/01/30

【プロフィール】アップデートしました

強み発掘中、強みは独学力、かな。これまでの独学リストとこれからしたい方向性の探索。

お受験の独学

最初の独学は、中学受験。難関中学に、塾に行かず、百科事典で三角定理を知って乗り切るというユニークな成功体験を経験する。ちなみに幼稚園からお受験で、大学受験で4回目だったので、4回目はすでに独学の方法論を確立していたので、Z会と過去問で十分だった。そのため、受験したその日に合格を確信してバイトを決めて帰った。

語学の独学

小学生時代から、英語の習得に取り組み始め、中学1年で4級、2年で3級の英検に合格する。大学で英検2級・準1級取得後、カリフォルニアに職を得る。2年後の帰国でTOEIC925点。当時のほぼ満点。ただ、スラスラと英語の映画が分かる、という自分の設定した目標とは違うようだったので、国際見本市アテンド、国際会議の事務局、テクニカルライティング、医療翻訳、外資での営業、外資広報、などで英語の勉強を継続する。また個人でシャドーイングを続け、最終的に、世界的コリオグラファーのジョン・ノイマイヤー氏の通訳を経験する。

プログラミングの独学

2度目の独学は、14歳で『はじめてのBasic言語』という本でのプログラミングの習得。当時は、まだPC9801時代でDOS窓でのプログラミングだった。のちに大手企業でソフトウェアエンジニアとして採用になり、以後、組込系エンジニアとして7年の経歴。ローカライズなどで、エンジニア畑を歩む。UIのアプリ開発から、ミドルウェアの検証まで。個人事業主で成功する。

運転の独学

運転免許はアメリカで初めて取った。とりあえず、ペーパーテストを受けるときにお受験経験を生かして過去問をやったら、100点中の99点で試験管に驚かれた。現地の人を個人で雇って路上を練習。突破。そんな運転でフリーウェーを子供2人も乗せて走っていたとは…。勇気がある人の称号は、私ではなく親が受けるべきだろう。最初の車はトーラス。

オプティマルなエクササイズの探求(バレエの独学)

19歳で駅前の小さなバレエスタジオで、子供のころから、あこがれだったバレエをスタートする。約20年、継続し、海外出張時などに、海外のスタジオでもレッスンを取る。好きな先生は、大阪バレエスタジオミューズの吉岡先生。福岡は伊藤愛先生。好みのカンパニーはモナコ。ポアントまで習得したが、体のあちこちに不具合が出たため、より健康な体を目指して、アレクサンダーテクニークやシンソマティックス、ピラティスなど、複数の選択肢を模索の後、ヨガの習得へ進む。

心身相関の探求(ヨガの独学)

バレエをメインにしつつヨガをスタートしたのが30代前半、その後、38歳でケン・ハラクマ先生のハタ・ヨガインストラクターの資格を取得。ヨガの講師となる。以後、6年のスタジオ勤務中に、トップセールスとなり、YBS山梨放送で声のパーソナリティーを1年ほど勤める。自律訓練法をシャバーサナに取り入れ、結婚した人が3人出るというユニークな成功体験を得る。

集中と瞑想の探求 (ロープが出る本格的な登山)

山での歩く瞑想の延長で、雪山に独学で登る。登れる雪山が大きくなり、さらなるステップアップで、単独の限界を感じたため、仲間を求め、長野県山岳総合センターのリーダー講習に参加する。35名中5名が女性で、うち3人が初日に脱落したため、残りの2名の一人になる。

一人目の山の師匠に出会い、基本的な山の知識を伝授される。以後、一人目の師匠のもとで本格的な登山を学ぶ。女性が登れるなら俺も…という安易な登山者に、ヤマレコ記録を模倣された、と思われる形跡で、死者が出たため、ヤマレコへの記録を全部削除する。

雪山は、八ヶ岳を愛し、ホームは権現岳。厳冬期の一般登山者にもアクセスがある尾根としては最も長い、標高差2200mの甲斐駒黒戸尾根を単独で登り終了。とはいえ、これは黄連谷アイスクライミングのための下見である。同時期にリーダー講習の到達課題である、阿弥陀北稜は、単独でサクっと終わらせる。こちらも多数の遭難者を出している課題である。

保科ガイドで、アイスクライミングをスタートし、アイスクライミング歴40年の2人目の師匠と3年、登る。16年の岩根のアイスコンペで5位(師匠は、もっと上だと思っていた)。最高難度のルートは、荒船山のミックスルート、昇天でのセカンド。本来は、中山尾根を登るべきであろう。積雪期ガイドステージⅡの取得ほか、アウトドア資格、多数。

以後、年齢等を考え併せ、気象遭難のリスクがある、本格的な登山より、安全性の高い、フリークライミングを志向する。

トラッドクライミングの習得中

マーズ5.14を登り、1980年代当時、世界トップクライマーであった故・吉田和正氏にトラッドを教わりに行く。吉田スクール受講中に、2人目の師匠に出会い、以後、師弟関係にて登る。師匠の導きで、韓国インスボン、韓国のアイスクライミングなどを経験。韓国遠征中、日本のロープが出る本格的な登山教育の遅れを知り、UIAA『登山総合ハンドブック』の出版契機を作る。翻訳オファーはもらったが受けなかったため、他の人が翻訳した書籍である。このことでUIAAに知己を得る。

フリークライマーとしても、自立の時が来たため、ラオス・台湾へは単独で出かけ、海外のクライマーたちと登る。

その中で日本の岩場が、非常に偏った開拓形態に陥っていることを知る。日本の岩場は、日本人男性の標準身長で、5.12が登れないとそもそも安全ではないように設計されている

特に九州の岩場での、カットアンカーの濫用(リボルト)に心を痛め、クライミング界に呼びかけを行ったところ、井上大助氏の協力や、著名クライマーの論文発表(黒田論文)、『高みへのステップ』の30年ぶり再出版など、で留飲をおろす。一連のトンデモクライミングの指摘で、一定の貢献ができたと考えている。

クライミングによる地域おこし活動のこと

商社勤務での事業創造経験を活かし、地方自治体へ、岩場による、地域おこしの提案を3年ほど行う。8自治体中、5自治体が関心を示す。したがって、感触は良いが、いかんせん、自治体職員にクライミングの知見がある人がいないため、日本の岩場は、地域の資源と言うよりも、クライマーに無断借用されているような状態に陥っており、クライマー側が自主的に現状を改めることは難しく、自浄作用を期待するのは難しい現状である。上記のように安全性にも問題があり、日本の岩場市場、アウトドアクライミング市場は、したがって未成熟で、危険でもあるため、現代のジムクライミングをスタートとする、標準的なクライマーを海外から受け入れてしまっては、そのまま、屍の山が増えかねない。日本岩場市場の世界的オープンには、時期尚早であるという個人的結論に至る。

クライマー界への提案は、米国アクセスファンドNPOへ、日本人クライマーの代表者を送り、業務習得させること。UIAAでも良い。(UIAAは、受け入れてくれると言っています)

投資活動

2009年より参入し、インデックスノーロード投資を主体にしている。現在、NISA投資1年目で2度のラリー後。1度目サマーラリーで120%成長を取り、2度目のクリスマスラリーで115.8%を取り、市場平均を超える成績を得たことで、確実感を得る。シャープレシオ0.78。ポートフォリオ構成は、国内株20:海外株20:債権:30:ゴールド20:キャッシュ:10。

師匠は大井幸子さんと田中泰輔さん、地政学歴史は西鋭男さん。カリフォルニア滞在中、米国ユダヤ人家庭で働き、富裕層の投資信託による運用を知り、帰国後、株式の学校に入る。しかし、当時の日本では、手書きチャート分析×個別株で、リスクが大きすぎるという印象で、投資活動は見送り。その後、不動産投資、FX投資時代を経て、現在のスタイルに落ち着く。モットーは、理論の裏付けある投資行動。ミドルリスク・ミドルリターン。

フリーランス翻訳および観光ガイド業

現在、創始者のUlfの誘いで、TheCragの日本人唯一の翻訳者。日本の岩場が改善されれば、ぜひ海外に紹介したいと思っている。

国内・世界最難記録などの、記録的クライミングを、世界クライミング界へ発表したいと、個人的に希望するクライマーで、発表の仕方が分からない人は、TheCragでの記録のアップロードをお手伝いしますので、当方までコメント欄等で、ご連絡ください。

現在は、個人向けの観光ガイドとしてフリーランスで働いている。お客は、チベット僧侶、バークレーの牧師など…ユニーク。一般観光にない、ユニークな旅のオーダー…修行寺を探すなど…に答えることを得意とする。集客は口コミ。

現在の探求…心身相関の探求

ヨガにおける心身相関の探求から、食と摂食行動の関係に興味をもち、どのような思いがどのような病や行動を作るのか?探究している。

8歳から台所を預かっている。健康な食への探求から、もしくはたんぱく質欠乏・鉄欠乏の症状としてなのか、農薬に過敏になり、有機野菜でも、過剰な窒素肥料を与えられた野菜は食べられなくなり、自作農へ。自然農で、野菜作り、小麦、稲作を行う。チェーンソーでの伐倒・ユンボでの作業道づくりまで、経験する。

約30年のラクトオボベジタリアンののち、ヨガのプラサーダ(卵無し・牛乳OKのベジタリアン)へ進化し、その後、完全ビーガンへ進むが、精神症状が出たことで、誤りに気づき、修正。

ビーガン歴4年で、うつとトラウマのフラッシュバック、不安症を発症し、クライミングができなくなる。

分子栄養学にて回復。とくにB群、ナイアシン、ビタミンD、BCAAが著効し、メチレーション不全に陥っていたことを知る。

現在の関心は、高たんぱく・低脂肪・低糖質・高繊維質食への転換と、個人に最適なサプリメント摂取、運動、瞑想、自然との接点による、個人のオプティマルヘルスの支援とレシピ開発。食による行動変容を支援するためのスキルとして、ミルトン・エリクソンのトランスコーチングを神崇人先生のもとで勉強中。

心理学への関心について

クライミング中、2歳時に父親からプールに突き落とされたシーンを、トラウマのフラッシュバックとして、経験する。このことで幼少期の原因不明の水恐怖症の理由を知ることになる。

23年3月、右膝亜脱臼のリハビリ中に、アキレス腱を断裂し入院。

多くの高齢の日本女性が選択した摂食行動の結果が骨粗しょう症による、骨折の多発と寝たきり、認知症の合併であり、その心理的原因に、謙譲の美徳があることを知る。食べるという生命の根幹にかかわることすら、他者に譲る、自分後回しの心理が、フレイル化の原因になっている。一方で、男性は過剰なカロリー摂取で、メタボによる生活習慣病。

現在、医療で主流の栄養管理が、カロリーベースであることから、過去の自分自身の栄養管理が、なぜうまく行かなかったのか、という理由を理解する。

栄養最適化コンサルタント

運動、食、自然活動、瞑想習慣を通じ、人としての健康を、包括的に提案したい、健康なライフスタイルの提案を行いたい、という思いが嵩じ、分子栄養学カウンセラーとコーチングのダブルを勉強中。

体と心をつなぐ活動、一人一人の栄養ニーズの個性を捉え、その人らしく生きることの土台に、個人に最適化された栄養を据え、支援することを目指し、そのための手段として、分子栄養学を土台とする、個人向け栄養最適化コンサルタントとして起業予定。

知見の深い分野は、スポーツと栄養、精神疾患と栄養、菜食・不食からの回復、フレイル化の予防、鬱からの回復。 

ちなみに、16歳で56㎏→20歳46㎏、という痩身体験がある。

現在

趣味は、水泳と大量の読書。バタフライが得意。幼少時より読書をスタートし、週に10冊以上を現在も読破するため、永遠の肩こり。

海外クライミング遠征の同行者歓迎。ただし、ビレイが確実な人のみでお願いします。

 湯川のアイス・クライミング



2023/05/12

不安は怒りの抑圧

 ■ リスク認知しない=私を殺そうとしている

ということに、私は

 怒って

いたんだなぁ…と、昨日のブログをメタ認知して分かるようになりました。

子供の頃、母がお買い物中毒になり、このままでは一家全体が破滅する!と子供の私がリスクを認知したのに、母がそれをリスク認知しないので、中学生の私は、腹がたったんだろうと思います。しかし、まだ中学生なので、怒りを親にぶつけることは、自分の首を絞めることになる。という二律背反状態に陥り、高校生の頃、重い鬱症状になりました。

大学には行かねばならぬが、行くカネはない…という行き詰まりの道を、正面突破した学生時代…いや~、私の青春時代は、ほんとに大変だったなあ。

同じ心理的反応が、福岡でクライミングパートナーだったA木さんに起きた。

リスクを認知しないので、本当は、腹が立っていたんですね、私。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 前回と今回

しかし、中学生で無力だった頃と違い、今回は、世間という社会からお助けが来ました。

スティーブが慰めてくれたり…

JFAがリボルトに来てくれたり…

佐賀の樋口先生が、奥村さんを呼んで講師をしてくれたり…

黒田さんの論文が心の支えになったり…

鈴木ガイドや後藤ガイドがときにいいね!をくれたり…

どっちにしろ、心の習慣上の理由で、うつ病になりましたが、前回、子供の時の困難な状況の再演でしかなかったことが、やっとこさ、わかりました。

みなさん、ありがとうございました。

しかし、私はなぜ、明らかに危険と誰でもわかる人を断ち切ることができなかったのでしょう??

そこには、やはり

 弟への投影

が発生していたと思います。強い罪悪感、というものです。

■ ミラーニューロン

人は、ミラーニューロンによって、近くにいる人と同調しようという働きがあります。

それで起こるのが、ガスライティングです。

つまり、あなたは山田さんなのに、いつも周りの人が岡田さんと呼んでくると、あれ?俺って岡田だったっけな?と思い始めるってことです。

■ 呪文

対策は呪文です。

「この人はわたしの弟ではない」

「帰属エラーを修正する」

2023/05/06

【黒田論文シリーズ】現代のアルパインロックはオールフリーで登られている

 ■ 文字起こししました

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日本国内の殆どの壁がオールフリーで登られている現実を、学生諸君は直視し、 自分た
ちの進むべき方向を判断すべきである。 

ーーーーーーーーーーー

学生でなくても、直視しますけどね!

昔の学生は、エイドクライミング=アルパインロックだから、2,3年で難関ルートに行っただけでは?

いくら若くても、3年で、5.12を登りつつ、プロテクション技術にも通じるというのは、年間50日くらいの投入では無理でしょう。

私は最も多い年で、128日登っていました。あと3年やれば、5.12も夢でないかもしれないですが、普通の登山者で、登山に費やす時間が年間50日レベルであれば、

ガイド

に連れて行ってもらうのが無難でしょう。



【黒田論文シリーズ】 壁から離れたビレイ

■文字起こしました

黒田論文引用シリーズ。自分の行動の正当性を黒田さんの論文で追認中。

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日本のクラッグのエリアでもよほど足場が悪いときを除き, 壁からはなれる事は避けるべきである。 

全く信じられない事だが、 近頃は, 壁から離れないと,クライマーが見えないからといって、離れる事を指導している一部の組織があるようだ。

 壁から離れるように指導されている方との御付き合いは遠慮しておくのが賢明というものである。

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離れている事例はこのようなものです。

離れていない事例はこのようなものです。この事例では一歩足を前に出すと更にベター


【黒田論文シリーズ】 勘違いした開拓

■ 文字起こししました

黒田論文からの引用。文字起こししないとロボット検索に引っかからないので、まるでわざと情報を隠しているかのような事態に陥ります。赤字当方。

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 不思議の国のアリスにでてくる赤の女王の廊下ではないが立ち止まっているだけですぐに過去の物とされるのだ。その様な信じがたい技術が一般的なものとなっており、 あえて危険性を高める事で自らを窮地に追い込む事を楽しんでいるのでは? という疑念すら見る者に抱かせている。 

また,プロテクション技術は日本において、 全く不遇な技術である。 過去においては, 日本の岩が脆いという言い訳を乱用し、無数のボルトを使った時代, そして現在は勘違いしたフリークライミングの開拓手法に迫害されている。 

また, フリークライミングは安全だという信仰に迫害されている。 信仰は大切だが,盲信は危険である。 このような現状を踏まえた上で, 私のつたない経験から得た知見を述べたいと思う。

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勘違いした開拓をしている人を静止することができない現代の開拓システム(やったもん勝ちシステム)。

要するに岩と対話しないで、人間に自然を合わせようとしているんでは?

 

【黒田論文シリーズ】 ”行動プロテクション” を専門用語に

■ 文字起こししました

黒田論文からの引用です。赤字は当方追加。

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まず, 落ちてはいけないところでは絶対に, 落ちないのが基本である。 (もちろん、どんな所でも落ちてはいけないのだが・・・。) 

まず、その落ちてはいけない場所を見抜けないと,山岳地域でクライミングをする事は出来
ない。 ←落ちていけないところでロープを出さないことが武勇伝になっている

クラッグクライミングのエリアで、一本目のボルトで平気にハングドックしているような方
を良く見かけるが, その様な方はもう少し考えることが必要である。 ← 1本目からハングドッグは、インドア・クライミング出身クライマーには、かなり普通のことです。だれもそれが危険な行為とは思っていない。30年登った人でもフリーしかしない人はそうです。

行動的プロテクションをもっと考えなければいけない。 

もちろん, クライミング能力をあげる必要もある。 落ちない事以上のプロテクションは存在しない。 ← 落ちないから、ビレイヤーは誰でもいいというクライマーが、NGビレイのビレイヤー(先輩は落ちないからロープはもっているだけでいい&墜落をキャッチした経験のない往年クライマー)を激増させる結果にもなっている

5.13 を登る者なら、間違ってもVIでは落ちない。 アルパインクライマーは, 5.11で十分だったのはもう15年前の話だ。← 現代のアルパインクライマーに必要な力は、40kgの歩荷力と5.12がRPレベルではなく、普通にスイスイと登れるレベルの登攀力です。

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■ 核心はランナウト

会の先輩に「このルートの核心はランナウト」と言われたら、

 落ちてはいけない

=行動プロテクションしか身を守るすべはない、という意味ですよ。 

https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/05/blog-post_27.html


【黒田論文シリーズ】現代に通用するボルトはなにか?

■ 文字起こししました

 黒田論文からの引用です。スタッドアンカーは、カットアンカーではありません。

カットアンカー8ミリは、論外です。

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また、日本オリジナルのリングボルトやRCCボルトは、 全く強度的に不足しているの
で、もはや、まともな登山者は使用しない物である。 

学生諸君も、以前からの惰性で使っているようだが、ここで、その流れは断ち切るべき
である。

最低でも8ミリ以上のスタッドアンカ(akaグージョン) を使うのが、現在のスタ
ンダードでしょう。 

私達は, ヒマラヤ登山でも、10ミリのステンレス製のスタッドアンカーを用いていました。 ボルトを打つ事を推奨するわけではないですが、打つなら信用できる物を使う

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《参考》

https://stps2snwmt.blogspot.com/2019/06/blog-post_24.html


【黒田論文シリーズ】難度と危険度 についての誤解 現代クライマー&往年クライマー

■ 文字起こししました。

これは、登山時報の黒田さんの論文からの引用です。赤字が当方コメント。

ーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーー

よく勘違いされる事ではあるのだが,難度と危険度の相関は小さい。 高難度のクライミングと初心者向きのルートでは、その登るために必要な技量は天と地ほどの差異があるだろうが、潜在する危険性にはほとんど差がない。 

ということは,登るための技量より, 身を守るための技量を優先して、習得せねばならないのだ。 ← ここが現代クライマーは、理解も実践もできていない

しかし、私のような若輩者が言うべき事ではないかもしれないが, 現在日本の山岳地域で活動しているクライマーの危険に備える技術は過去に較べ地に落ちた物となっている。

20年以上前なら、間違ってはいなかったかもしれないが, 世界が前に進んでいる分、 相対的に後に下がっているのだ。← 年配の人はココが理解できていない。40年前のボルトを信頼できるボルトと判定してエイドクライミングで登っている。

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右を見ても、左を見ても、危険な誤解をしたままのクライマーしかいないので、誰とも登れません(笑)。

《参考サイト》

https://stps2snwmt.blogspot.com/2020/03/blog-post.html

2023/04/30

黒田さんの登山時報20号の論文 抜き出し

■ 2007年の15年前は、2023年の31年前

2020年でも2007年に書かれた事情と何も変わっていなかった九州…かなりやばいです。

私のような非力な女が、こんな殿方たちとお付き合いしていたら殺されるぅ!と鬱になるのは、普通のことでしょう…

九州の人は読んでなかったこと、確実でんな。 

私みたいな後発の市民クライマーが読んでいなくても、普通だけど、登山歴40年です!って胸を張っているような、会を率いているような人は、読んでいなくても、分かっていて当然のような内容でした。

これが画像でアップされており、文字のロボット検索に引っかからないことが、知識普及の妨げになっているのでは? 文部省なのに、ITリテラシーが弱いってことでは…? 

そもそも登山時報はKindle無料で出すべきでは?

 

1)クライマーの能力低下問題。

2)日本ガラパゴス問題

3) バッドビレイ問題

だめボルト現役問題


 

5)迷ったらハードブッシュ問題

4) フリー下手すぎ問題

比叡のマルチで、山本さん、落ちてたよなぁ…

6)アルミハンガー問題

7)若者が下手くそすぎる問題

40台でスタートした私が登れるとこくらい、普通にのぼれるようにならないとねぇ… 

僕、ボルトルートでいいです、ってトラッドよりボルトルートのほうが危ないです。

2023/04/23

貧すれば鈍する を避けよう!貧しても鈍せずいれるクライマーになる具体的な方法


 結局、

・お金持ちのお客さんに旅費負担してもらって、ヒマラヤ登りたいよ~とか、

・オレに惚れてくれる女が、生活費だしてくれないかな~ 山だけやりたい、とか

・本気トライしたいけどロープがなー あ、新人さんのを使おう!とか

・ジムで5.11が登れるだけだけど、北岳行きたいって言えば、優しい女の人なら行ってくれるかも?…とか

・僕、ついていきます!って言えば、ロープワーク、タダで教えてくれるかも?とか

・おねえさーん!って甘えていれば、海外登攀に連れて行ってくれるかも?とか

たぶん、

 貧すれば鈍する もしくは  自信がない

 から、というのが、心理的背景なのではないかと思いました。

なんか気の毒ですが、

 1)貧して鈍するは、自分がバイトすれば、解決だし

 2)自信のほうも、自分でしか解決できない

というか、実際、貧しさも自信のなさも、10代後半で、ハンデから自己解決して来た私からすると、

 甘えられても困る

しか、ないかな…。 救世主願望って、甘えと表裏一体なのでは? でも、仏様でも、救えないんですよ。自分が自分を救うしか無いとわからない人は。

■ 第三の解

日本の男性社会って、誰が誰に勝ったか?っていう視点で男性同士が小競り合いをしているようなんですよね‥ 

未だに、江戸幕府みたいなんです。お山の大将を小競り合ってるっていうか… 

それはビジネス界も同じで、それで日本国は、世界からガラパゴス化している。(市場調査の仕事をしていました)

それで、勝ちに入れない男性は、女性をいじめる。

チェーンソーの講習のときに、私に危険な位置での玉切りを強要しようとした、怪我をしたオジさんがいました。私が、”腰高より上で切るな、と教わった、危険だから嫌だ”というと、バカにした態度でした。煽ってる…。

たぶん、自分が、チェーンソーで取り返しのつかない失敗をして誰にも同情してもらえないので、同類が欲しい、みたいな心理現象かもしれん…

共感者ができれば、同類、類を憐れむ、ということができるからです。

このときは、私と同じくらい背が低いおじさんがいて、「オレにだって危険だ」と言って、私を守ってくれました。

これに相当するのが、「安全マージン厚すぎ」ですね。 

煽ってる…。 

そして、背の低いオジさん=黒田さんが文登研に書いた論文ですね。

あれがでて、ほんとにホッとしたというか、なんせ九州では、正しいことを言っているの、私だけみたいだったんです… 

まわりが全部変だと、変なのは自分の方ではないか?と不安になるのが人間心理です。

その後、樋口先生が奥村さんの講習会を開いてくれましたが、私が知っている福岡の山岳会の人、全員に声をかけましたが、全部、無視でした。来たのは若者の会の人だけ。

彼らは危機感を持っていますが、だからといって、頼りになる師匠役がいるわけではないですよね。

そもそも、本州には雪があり、山の天候リスクがありますが、九州には、天候リスクがあるような山自体がないので、なかなかその現状から想像力を働かせろ、というのも厳しいものがあります。

他の会の人達…つまり、高○さんや松○さん、ムーブの若い男性たち…は、奥村講習に誘っても来なかった。

つまり、上級クライマーから、直接、教わる機会、チャンスが格安で用意されたとしても、それを得ようという気がないのです。

それは山梨でも同じだったかも…。なんせ海外遡行同人の集会、誘ったけど、誰も来ませんでした。 ギリギリボーイズの方との宴会もです。男性は、おれなんか、と思う人が多いみたいです。

ということは、彼らが本当に得たいのは、クライミング能力ではなく、栄誉とか、あまり根拠のない称賛、なのです。

アルパインクライミングが廃れるのも当然ですね。

今、この世界には、アルパインで栄誉となるルートなんて残っていないからです。あるけど、すごく高嶺の華です。

講習に出たくない理由を聞いたら、

「ビレイは、オリンピックのビレイボランティアで学んできたから自分にはいりません」

でした。

スポーツクライミングのビレイを外岩でしてはいけないです。

この方は会を率いていますが、他の事例でも、誤解があるような発言が多かったです。例えば、沢。「ボルトが整備されてスポーツルートみたいな沢」と言っていましたが、九州のボルト現状から言うと、常時水にさらされていない場所でもカットアンカー40年もので腐食が進んでいます。だから、すでに時限爆弾化しているのに、沢にあれば、なおさらです。むしろ、「ロシアンルーレットみたいなルート」ですよね…。

つまり、昔の人の判断だと、ボルト=強固、安全の前提なのです。その前提が崩れているにもかかわらず。

会の若い人たちが、全く山のリスクを教わらずにクライミングだけをしているのも、きちんとした山屋教育をすることが自分の責務だと思っていないようで、教えてあげて、という私へのセリフは、丸投げ、責任放棄、とも受け取れました。

ただ、こうした事例を取り上げても、言えることは

 教える立場にある人もきちんと教わっていないから、教え方が分からない

ってことかもしれません。

本当はお気の毒なのかもです。

で、次元を変えるには?

■ AMEGAを取るという手もあります

なぜなら、この資格が、世界のクライマーたちが取っているクライミングインストラクター資格だからです。

今きちんと登れている人たちは、ほとんど、地頭力が高くて自分で独学できる人、です。

その中でも、二世クライマーたちは、一流の教育を受けている、と言えると思います。

自分のクライミングが終わったら、ぜひAMEGAのクライミングインストラクターの資格などをアルテリアとかの助成をもらって、取りに行ったらどうでしょうか?

私だってしてあげたいですが、43歳スタートのクライマーなんですよ?現実的にみて、能力の限界というより、人間なら誰でも無理でしょう。 もう引退時期にスタートしているんですから(笑)。

知り合いでは、台湾のケリーがアークテリクスの助成で、AMEGAのクライミングインストラクター資格をユタでとっていました。

シンガポール人が、アメリカの資格を取って、台湾で開業しているって時代なんですよ?

内輪で喧嘩していると、日本は ますます世界から乗り遅れます。今でも、相当ガラパゴス化しています。

しかし、日本国としての現実を見れる立ち位置にいる、年輩のえらいさんクライマーはいない。つまり、内輪揉めは、男同士のプライドをかけた戦い=容易に収束しない、でしょう。

そんなのに付き合ってやれるほど、普通、人は暇ではありません。

特に若いときの一週間は、歳をとってからの1ヶ月です。その時間で、自分のクライミングをして、取れる、のりしろを取りきったほうがいいですよね。

■ 貧して鈍せずいるために… 投資能力をつける

カネだけが人生ではありませんが、貧して鈍すると、ボルド代も出せなくなり、タダで登らせろ、と零落せざるをえないのも真実。

米国長期債権は今、大変買い時でした。私の個人的意見ですが。

参考:https://leverage-investment.com/us-bond-etf/



2022/09/12

誰でもホイホイ開拓者にはなれないということ

■ 岩場紹介活動の弊害 露呈

自治体に、「オタクが持っている岩場は、全国レベルで有名ですよ~」という話を折々にしています。

これは、自治体が地域資源に無知であることが多いことと、東京の物まねではなく、自治体が持つ個性を生かしたあり方、生き方が良いと思うためです。

個性を生かすことが、人間においても幸福の道であるように、地域自治体においてもそうであろうと。

ただ、人間においてもそうですが、地域が、本来の個性を生かしたあり方を見出すのは、見出すまでが、いばらの道です。自分のことは自分では見えない。

そこを考えての、お知らせ活動。

しかし、そうは受け取らず、美味しい話、と受け取られてしまうと、違ったことになります。

個性を生かす道というのは、基本、いばらの道ですよ。他の道もどうせイバラなので、それでいいと思いますが。

■開拓するには何が必要か?

以下は、黒田論文からの引用です。開拓作業は…

スキルの因数分解

 事実→スキル

1)開拓作業は通常のクライミングより危険 → 通常のクライミングがこなせるようになった後の人が行う

2) ぶら下がって行う → ぶら下がる方法を知っている人しかできない

3)ボルトがダメになる前に行う → ダメなボルトがどれか見分けられる

4)クライミングの倫理観が求められる → 倫理観が高い=人格が優れている

5)現実的なバランス感覚が求められる → ある程度の社会人経験が必要

6)色々なエリア → 全国岩場の経験

7)色々なスタイル → ボルトのスポートルートだけではなく、クラック、やアイス

8)エイドクライミングの技術

9)トラッドのプロテクション技術

と、ざっと、9つものスキルが必要。これに5段階評定が付くと思ってください(笑)。

 ■ 私がスゴイのではなく、世間のレベルが暴落しているんですよ

ちなみに私は、やっとプロテクションの配置やリズムを覚え始めたころに、山梨を離れたため、ルートづくりは、完全初心者です。

ルートファインディングも岩場版はやっとスタートラインに立ったところでした。(ボルトルートだけをやっていては、一生スタートラインにすら立てないですから、山梨でクラックやアイスをリードしていた経験は貴重です)

岩場を見出す力は、今から、です。
 
繰り返しますけど、私はすごくはまったくありません。
 
ただこのような複数の軸を持っている人が大変少ないのです。
 
ボルダーだったらボルダーしかできないとか、フリークライミングだったら、フリーは言われたとおりに登るだけ、って意味で、ルートを作りながら登る経験が皆無です。
 
フリーって、お手本をなぞって覚えるお習字に、似ています。いくらやっても、自分らしい字を書くとか、新しい漢字を想起するとかできるようになるわけがないでしょう…。
 
世の中の人の、”普通これくらいできるでしょ”のレベルは、現在、暴落しています。
日本全国が、総ゆとり世代化。女性沢やなんて、かつては山ほどいたはずです。片田舎の屋久島でも沢の記録が楽しそうに残っていました。私がしたいのは、そんな気楽な冒険。普段着の山です。普通にデート沢って言われる沢と、ゴルジュ登攀の見分けがつかないのが、現在の日本の普通の人たちです。
 
山野井さんの奥さんみたいに、甲斐駒黒戸尾根から縦走で塩見を一日で、なんて無理ですから(笑)。でも、かといって、黒戸尾根17時間も往復にかかるなんて、誰それ?って感じです。山ガールたち…世間の普通の人の体力は、17時間で登れるどころか、そもそも、黒戸尾根を登れるようになるまでに、何年か修行が必要です。
 
岩場の開拓も同じです。
 
開拓ができる素地は、アイスをリードしていたクライマーやクラックをリードしていたクライマーなら、誰でも持っていると思いますが、そうでないでボルトルートオンリーの人は、たとえ5.13登れても、開拓については、はてな?って状態です。九州にはアイスもクラックも、ほぼないので、開拓にステップアップできる外岩クライマー母数は、かなり少ないということです。
 
まして、初めて今日クライミング始めました、って人だと、2,3年で5.9が登れるようになったら早い方です。 
 
1)岩の形状を見ながら、ボルトを打つとか、
2)そもそも、クライミングに適した岩場を見極める目を持つ
 
とか、うんと先の話ですよ。
 
あまりにも、必要なスキルの見積もりが、甘すぎて、箸にも棒にもかからないレベルなので、開拓クライマーとか紹介できません…。失礼になってしまいます。 

■ 侮られているみたいです… 

私が提案すると、”侮られる”、というリスクがあるんだよな…と、改めて自覚中です。

”侮られる”というと、誤解があるかもしれません。侮っている本人は、ただ無知なだけで、侮っているつもりはないような気がします。ただ、無意識の先入観で、私のように、小柄な女性が言えば、彼女ができること=男性の俺なら、あるいはもっと若くて屈強なアイツなら、当然、出来るっしょ、と思ってしまう…。

 
…以前、積雪期八ヶ岳のちょっとマイナーなところに登って、楽勝だったので、ヤマレコに、その報告をしたら、その翌週ヤマレコで私の記録を見た人が、「俺も…」と出かけたみたいで、その人、下山が遅れて、二日後くらいに、ヤマレコに報告の記録が出ないことに気が付いた人が通報し、遭難が発覚して、亡くなっていたんですよね…。以来、ヤマレコには記録をあげないようにしました。スキルを因数分解できない人が真似をすると死にいともたやすくつながるので。

私が狙っているルートは玄人チックというか、体力度だけで判断すると、そう高くないけれど、ルートファインディング力がないと登れないところ、だったり、と、一つの物差しでは測れず複数の物差しを掛け合わせて、にくい線を行く、というのが、私の山の楽しみ方なのです。

結果、けっこう高度なところに行っていました。これ、夫にも理解ができないみたいなので、知性も山には必要なんですよね… これは愚痴ですが。

私は、悪天候の時は絶対に登らない(天候の知識が必要)し、レスキューも勉強し(人気のない山で安全を確保するために必要)、雪崩講習にも出て(積雪期の基本知識)、読図もマスターし(ルートファインディング)、装備は、必要なものを自分で考えて、自腹でお金をかけてきちんと揃え、素性の分からない借り物とか、なし(防御力の基本)。そこまで用意しても、なおかつ自分の最大の能力の6割程度の山にしか登らないんです…(控えめな判断)。と価値観の軸としては、6個も掛け合わせしています。

現在の巷の人は、体力、という1軸の判断軸だけですよね?

もちろん、やむを得ず雨とか、必ずしもそうでないときもありますけど。リスク計算ゼロの、チャレンジの山っていうのは、ホントに数えるほどしかないです。

こんな感じです… 脚力(=体力)も、そろそろ溜まってきたから、甲斐駒黒戸尾根(もちろん厳冬期です)でも、登ってみようかな…(黄連谷の予習にもなるし…)、この天気ならリスクもないし、クライミングも大したことないから、阿弥陀北稜も単独で行けそうだな…(厳冬期です、行ってみたら、2往復くらいできそうでした)って感じです。ダメなら敗退すればいいので。

これは、英語とか、他の学生時代の受験勉強でも同じで、英語もだいぶ慣れてきたし、そろそろ、TOEIC受けてみようかな?

 → 初回から860点 2回目925点 (950点満点の時代)

みたいなタイプなんです。もちろん対策はしますよ。しないで受けたら、ただのバカですよね?

クライミングは、一般の人から見ると、登山以上に、何が能力、と判断されるのか、全然わからないのでしょう…

関連記事
https://allnevery.blogspot.com/2021/11/40.html

https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2021/tozankensyu36/2-7.pdf

2021/12/16

【クライミング事情】4年の総括…九州クライミングの状況

■ 6回悪いことが起こったら、それは悪いことではなく良いことかも?

人生には、6回続けてさいころの同じ目が出るように運が悪い時期がある。そのことを記した。1/7776の確率で出るそうです。そんなこと、人生に起こるか?と思いますが、起こりますねぇ…

昨日は、ひょんなことから、九州クライミングのお目付け役、田嶋一平さんとチャットする機会ができた。それで、この4年間の総括、みたいなものができた。

思えば、私の九州クライミング行脚は、近所のクライミングジムを訪ねることから始まったのだった…。

■ 一つ目の”事件”…クライミングを教えると怒るジム

偶然にも、近所に、田嶋さんのやっているJoyがあったので、当初、私は、福岡は、クライミングメッカの山梨と違って都会だし、自然界は離れていて、岩場も質の良いものが山梨のようにあるわけではないだろう…と想像していたので、ロッククライミングはあきらめ、ジムクライマーとして福岡ではやっていく気持ちだった。

外岩は最初っから捨てていたわけである。

クライミングメッカの山梨時代は、外岩が良いのでジムに行く理由がなかった。ジムに行くと言えば、外岩でできなかったムーブをピラニアの室井さんに、「すいません、こんなアンダーでもって、遠めの一手を取る課題ってありませんか?」などと質問していた。要するに完全に外岩の攻略用というジム利用法だった。そもそもアイスクライミングは、インドアでは、できないですし。

というので、やっと都会!ジムに通って、フリーで一皮むけるぞーと、思っていたわけだった。アルパインクライミングの岩とフリークライミングの岩は全く困難度が違う。

と・こ・ろ・が!

田嶋さんのジムで、「ブラボーのバイトに応募した」と漏らしたら、なんと2日目で出入り禁止にされたのである。まだ月会費払って2度しか行っていないのに。(当時、払った月謝返してほしいです…マジ。で、ブラボーは後で分かったが、クライマーがやっていないジムだが、荒稼ぎしている)

しかも、言いがかり。「教えないでください!」とかいう…。(教えないジムはジムとしての努力義務を果たしていないかもしれない) その時は、ジムで会った大学生男子の一団が、私が登った課題が登れず、「どうするんですか?」とか聞いてきたので、「あの一手が、とれたら終わりだよ」と答えただけである。これのどこが教えているんだか。

当時の記録

https://allnevery.blogspot.com/2017/08/blog-post_13.html

奥さんはどう見てもクライマーじゃない人だった。ついでに言うなら、ジムがあまり清潔ではなく、いや…これは…(汗)という感じだったので、経営面で、こりゃ問題ありなジムだな~という感じだった。

が、ちゃんと『Climbing』とかいう雑誌が置いていたので好感。とりあえず、私は九州クライミング事情が知りたかったのだが…そういう情報の入手先として、ある程度、色々…例えば、四阿屋は2グレード辛いと言われているとか…分かるまでは、しばらく通いたいと思っての入会だったが…。

ま、上記のような理由で通うことができなくなった。

(なので、どの岩場も前評判を知らず、白紙状態で行くことになった)

■ 2つ目の”事件” クライマーがやっていないクライミングジム = ブラボー

しかも、以後、ブラボーがまた…。ブラボーはクライマーがやっていないジムなので、採用面接する人に、クライミングの話をしても何も分からない。故・吉田和正と言って分かるか?当然だが、分からない。山梨で登っていたと言って分かるか?分からない。ラオスで登ったと言って分かるか?分からない。要するに採用する人もド素人さん、である。(この人が福岡県連会長になったそうである)

なんとか採用になったが、初日のバイトで、カウンター裏にあるブラックリストを見て、「これ、何ですか?」と聞いたら、ビレイが危険な人のリスト。ところが、それを言ってくれた人が「この人たち、ビレイ待機でこういう風に持たないんですよ」とデモしてくれたその手が…ATCなのにグリップビレイ…(汗)。

つまり、このジムではATCなのにグリップビレイを教えているってことか…と真っ青になって、その日で辞めた。クライミングの掟は、”君子、あやうきに近寄らず”、である。

なんせ、命より大事な仕事など、現代日本にはない。

これは指摘して後から謝罪が来たが…ビレイでこれであれば、一から十まで、”古色蒼然”である可能性が高く、ずっと修正を言い続けないといけないだろう…と想像ができ、しかも、年下の男性が店長で、その人が職場で目上となると…?いばらの道しか思いつかないので、私個人にそんな自己犠牲を強いてまで、そこで働く必要はないと思われた。

当時は、まだ福岡一年目で、福岡での生活にバラ色を夢見ていた。久しぶりの都会で深呼吸する気持ちというか…。ヨガもクライミングも、趣味としてみると、田舎の山梨より都会の福岡の方が、より都会で人口が多い分、先進的であるのではないか?と予想できたからだ。

外岩は年に一回の遠征でいいや、という気分だった。

正直、小川山に行くも台湾・韓国に行くも、コスト的に変わらない。なら、小川山なんかより、台湾の方が、あるいは韓国にアイスクライミングに毎年行く方が合理的に見えた。

■ 3つ目の事件 5級、6級をおざなりにしているジム

これが私の福岡一年目だったが、驚いたことに九州の東京、福岡で一番難航しているのは、ジム探しだった。

ジムは、福岡は質が低い。というと反論が出ると思うが、

 クライミングの全体像

が、分かっている人が、超少ないわけなのである。オールラウンドクライマーが、いない。

例えば、室井登喜男さんは、ボルダラーであるが、当然アルパインの事も分からない訳ではない。ので、私みたいなアイス大好き!みたいなクライマーがジムに行って、恐る恐る、「あのー、〇〇ってのを登ったんですが、こうこういうムーブが全然できなくて落ちました。似たムーブの課題ないですかね?」とかいう、ジムの人が作ってくれたルートセットガン無視な質問をしても、は?ここは俺のジムだ!俺の課題を登れ!とか言わない訳である。一緒に考えてくれる。

ジムのお兄さんで、「僕、クライミングしたことないんです」みたいな人はいない。「僕、外岩、行ったことないんです」みたいな人もいない。(驚くなかれ、福岡のジムでは普通にいる)。

それどころか、「外岩に行く人が嫌い」とお客さんである私に向かって面と向かって、攻撃してくるジム店長もいる。おそらく、嫉妬の裏返しで拗ねてそうなってしまうのだと思うが、お金を払って、わざわざ嫌な思いをしに行くバカはいない。(余談だが、福岡では殿様若者は大変多い。なんでお客が媚を売らないといけないのだ?)

ので、そのジムには全然行く気になれない。課題も、山梨時代のジムより質が劣るし、その上、都会のジムだから高い。

もちろん、それぞれに特化したジムはある。

スタンプは、コンペクライミングをするのなら良いジムらしく、徳永さんというセッターが良いのだそうだが、私はあいにくコンペクライミングには興味がない。そりゃ当然だ。今からオリンピック選手になる!なんてあるわけない。競技で選手が強くなるための課題より、6級5級でも考えさせる課題があるほうが役立つわけである。

普通のジムは、5級、6級なんてルートセッターはセットしていない。ルート入れ替えすらほとんどない。つまり、低グレードを登る人には、良質のルートセッターは、接点がない。

大体、外岩リードを登るのに、ジムグレードでは3級程度までしか要らない。ので、段の課題でいくら質が良くても、外岩クライマーには無用の長物だ。

ジップロックもボルダラーになるには良いジムだと思えたが、一日いただけで指が痛くなった。課題がボルダー寄り、なのである。ボルダーとは突破力のクライミング。指への負担が重い。外ボルダラーになりたい人に最適なジムだろう。指が痛い=通うには向かない、全身運動にはならない、である。課題は好みというかとても楽しかったので、たまにボルダーが好きな人には、勧めている。

フリークライミングと言えば、普通はロープクライミングである。その名の通りのジムがあり、リードというリードができるクライミングジムもあるが… は、リードエリアが狭すぎて小さすぎ、ビレイヤー同士がぶつかりそうで危険。結局リードするより、ボルダリング壁に落ち着くことになってしまいそうで、意味なし感がある。ここも課題は、普通に良かったと思う。

■ 4つ目の”事件” 技術的に間違っているビレイ連打

公共のかべでは、アクシオンはタダの怖い筋トレ。なにしろ、ビレイが、超・怖い人が揃っている。いきがった片手ビレイとか、壁から離れたビレイとかで、そんなものに身をさらしながらやる筋トレは、恐怖耐性筋トレである。

恐怖は、ムーブの習得にマイナスであることが科学的にも証明されている。課題は全然考えられておらず、良くないと思う。

        こんなやつばっかでした… その上間違いを教えても聞かない


■ 結論: 福岡は九州の東京ではない、ただのド田舎である

というので、まぁ、どれもやっても得るものがないわけではないが、高いコストに見合わない訳である。そんな無理してまで、やらないでも…となる。

なら、ジム代を交通費にかけて無料の外岩に行った方が楽しい。

話がそれたが、つまり、福岡は、スポーツクライミングという面でも、ぜんぜん九州の東京、ではないということだ。Pump2みたいな良質のジムはない。

ので、シリアスクライマーは、どんどん県外に流れていくということになっている。

行き着く先は、東京、山梨、長野、群馬であろう。北杜市が定番である。

私も、この状況ではそれがいいだろうと思う。

クライミングガイドも、充実は、全くしていない。きちんと教えている人が、まぁ、つまるところ、一人もいない。

https://allnevery.blogspot.com/2022/04/blog-post_67.html

樋口先生が唯一ちゃんとしているが、高校生と登る羽目になるのは、かなり大変だろう。

■ 山梨との比較

その点を山梨と比べてみると、山梨は、人口の割にクライマー人口が多く、シリアスクライマーが流れてくる先、流出側ではなく、流入側である。

こんな県は他にはあるまい。長野に流入するクライマーも多いが、基本、北杜市、がクライマーのベストロケーションというのが、一般的な認識のようだ。(ユージさんのいる入間も、岩場のある奥多摩に近いが、奥多摩、登攀禁止エリアが、あり過ぎで、ややこしすぎますよねぇ‥)

■ 5つめの”事件”  外岩のボルトが40年の基準のまま… カットアンカー現役

上記のような事情から、山梨時代の先輩が引っ越してきた時点で、ジムは諦め、ほぼほぼ、山梨アルパインクラブとしての2名での活動が始まった感じだった。

とりあえず、九州の主要な岩場巡り…2年で一巡、出来た。主要な岩場は、ほぼすべて回ったので、岩場を掌握している感は現在ある。

回った結果、分かったことは、九州のリードクライミングが流行っていない理由。

なにしろ、ボルトがボロかった…。しかも、カットアンカー。20年前どころか、40年前って感じだった。(https://allnevery.blogspot.com/2021/04/blog-post_29.html

■ 6つめの”事件” 現役開拓クライマーが無知

その上、現役の開拓者ですら、木工ボンドをケミカル代わりに使うとか、で、創造力ありすぎ!というか、間違った方向に発展している。

ボルト知識的に情報弱者なのである。

その人が、九州最大の岩場で、見たことがない、ヘンテコ終了点を量産している。そのオンパレード具合は、同時に”生と死の分岐点、展覧会状態”と前に誰かが言った、そのままだった。

これは、Yさんおひとりのことではない。Iさんも同じで、11の課題を100本とか量産しているが、量産している=ボルトが安物、である。周囲の人は彼に教えてやらない。結果、新しいルートでも、国際基準の25Knを大きく下回り、上手に打ったところでカム程度の強度…15kNしかないカットアンカーにみなさん、人工壁ばりに、じゃんじゃか落ちながら登っている。カットアンカーって、下手に打つと1,2kNしかないんですよ?

見たことがない終了点は、使い方が分からないので、いちいち長野の師匠に聞いていたら、いちいち、外野から、あーだこーだという指摘が入り、遠くはチェコから、格式の高さではUIAAの事務局長から、アドバイスがたんまり来て、これがうわさに聞いていたトンデモ支点なるものか…!と、これまで本で読んで話に聞いていたことを実体験することになった。

        人気ルートの手作り終了点 アルミプレート=異種金属

        一番ポピュラーな道端エリアのシャックル直付け終了点
      これもこちらで初めて見た支点 登りなよーって言われても…(汗)

■ 7つ目の事件… 周囲も無知

九州で岩登りをスタートした、若い人は当然、小川山や城山で登った経験もない。

山でクライミングをスタートした人ですら、三つ峠も知らず、ほぼ沢登りも知らない。雪の山も、八ヶ岳の3分の2のミニチュアサイズである、大山、止まり。本州では、八ヶ岳ですら、楽勝ルートという位置づけられているのにも関わらず、である。

したがって、指導者が間違ったことを教えても、教えられた側が、そうか!と気が付くこと自体ができない。

山岳会の会長レベルの人ですら、年に一回の日山協やJMSCAが主催する集まりには出ていないと思われるので、年に一度どころか、40年知識はアップデートされていない。(これを書いたら、新・高みへのステップが出た。35年ぶり刷新だった。サボりだった。文登研よ、おまえもか、状態だったということだ)

壁から2mも離れたビレイをしていて、それを若い人のお手本ビレイにしてしまう、とか、
クライミング初心者には向かない、下部核心のルートだとかを登るように勧める…とか
そういう指導者しかいないので、指導される側は、そういうもんか…と受け入れてしまうしかない。

教えられる側は、自分で理解しておき、自己保身をするしかないが、それが基本的には目上の人の意見を反故にできない儒教文化の地であるために、下の者は身を守ることすら、できない構造になっているので、まるで、戦中の軍隊みたいなことになって、しかも上の人はそのこと自体が無自覚である。

JFAの勢力の範囲外であるので(範囲内の長崎でも、まったく、グージョンは普及していないが)、結局、まともなボルトの岩場は九州には一つもない、ということになって、まともなものを見たことがないために、誰も変なことを変だと気が付くこと自体ができないでいるのである。

若いクライマーは、小川山より先に、城山に行きましょう。ボルトはそこで観察しましょう。小川山は人気のないルートは放置されています。

■ 8つめの”事件” 野岳よ、お前もか… 八面は更新

野岳の開拓者は、全国的にも有名な東さんで適正ボルトで知られる開拓者だが、東さんの岩場ですら、カットアンカーが打ってある。一向に変更される気配はない。新規開拓はどんどんされるのにも関わらず、だ。

最近、八面が全面的にリボルト終了したそうだが、これも指摘されて行われたもので、自発性があった活動ではない。その上、地元山岳会が、こそこそとボルトを抜く、などの行為すら、あった。何かやましいところがあったのだろうか?

■ 9つめの”事件”  入門レベルで大ランナウトが明示的に教えられていない

支点や終了点だけではなく、これが噂に聞いていた、トンデモ・クライミング技術か!という経験も、たんまりたまった。

まず最初のトンデモ経験、その1は、

2~3ピン目でランナウトしたインディアンフェイスという四阿屋の課題で、グランドフォールを見たこと。

地方の課題で、グレードが辛いのは、珍しいことではない。が、ランナウトって。

3級や4級と一続きである、スラブのランナウトと違い、フェイス…つまり5級、デシマルで、5.○○でスタートするルートは、ランナウトというのは、落ちたら死ぬって意味ですよ?

明示的に、RやXをフリークライミングではつける。それがアルパインの慣習に習っているのでついていない。スラブだって落ちたら、大根おろしだと思いますが、垂壁とリスクの差は比ではない…。ハングでランナウトしたら?もう、地面に激突ですよね…

この方、腰椎骨折で全治6か月ってことでしたが、一生クライミングできないかもしれないですよねぇ?

いったい、どう責任を取るつもりなんだろうか? 九州では報道されないだけで毎年、1人や2人死んでいます。

新人などには、事故情報は回ってきません。内輪で回すので、ビジターなどは知らされぬまま、岩場にご対面ってことになります。

内輪の情報網に入る条件は、内輪のクライマーと個人的つながりがあるかどうか?です。

■ 9つめの”事件” グレードが新人に不親切&不適切

”5.9なのに10bムーブ”…である。

地方での岩場で課題が辛いのは、別に珍しいことではない。

問題は、5.9なのに10bムーブが要求される、その状況を好ましいもの、と捉えていることだ。にやにやしながら嬉しそうにそう語る。それが疑問だ。

辛いですね~と言われたいのである。つまり激辛は誉め言葉。

グレードは適正でないと、現代クライマーは、インドアクライミングジム出身者が多く、グレードをそのまま受け入れる人が多いため、5.10bと書いて実は5.10dでも、5.10bに違いない、と思って、そのまま取りついてしまいます。

落ちる=頑張った証なのは、分かりますが、落ちるまで登るのを楽しむのが、外岩クライミングなのではなく、落ちないで登るようにするほうがいい事情ばかりが蓄積していっているのが、日本のボルト事情です。古いボルトで落ちるクライミングをしてはいけない、のは、外岩クライマーの常識ですが、そんなことは、インドアクライマーは知らないで岩場に来ます。

普通に考えたら、何も知らない5.9が限界グレードの人が取りついたら、10bが要求されるわけで、当然落ちる。つまり、落とすことを意図している。

それでも人工壁だったら落ちるのが当然なのだからいいのではないかと思うが。外岩でそれ? ま、もちろん、その課題で10bのムーブが要求されるところは、終了点間際の上部で、落ちても別に大きな問題にはならないようだったので、問題ではないかもしれないが…。

この騙して、落とす発想が、その岩場では主流だと思われ、不安になった。しかも、支点が奇天烈(上記)。

一事が万事というのが、大体、クライミング業界だからなぁ…。

つまり、発想が幼稚な岩場ってことである。

まぁ、その課題は、クライマー界でハンデだらけのおばちゃんクライマーの私がオンサイトできたくらいなので、5.9で妥当だろう。なんせ、そこで最も易しい課題だからだ。下手したら山梨では5.8が付いているかもしれない。

ちなみに、そこは、ヨセミテ仕込みとか言う、佐世保の海軍の兵隊の若いアメリカ人を連れて行ったが、登れなかった。だから、問題は彼ではなく、課題のほうだろう。

この課題の後に続く次の難度(10a)の課題を登ったが、それもオンサイトできた。

■10個目の”事件” イケイケ文化

イケイケ文化は、今となっては簡単になってしまった5.9を登れば尊敬され、山岳会のトップが5.12を登るのが最高難度であった40年前のクライミング文化っぽいですよ?

5.12中級者と言われる今の時代の難易度で、イケイケやっていたら、すぐ死にます。現代、岩場事情に即さないということです。

後日だが、私が特に喜びもなく、静かにオンサイトできた、10a程度のその課題を、”俺ってかっこいいだろ、どーだ!”オーラを発しながら登ってくれた、若い男性クライマーがいて、かなりシラケた。そんなの、自慢になるグレードじゃない…。

九州ではたぶん、基準が一昔前に古い。 5.12RPは上級者ではなく、中級者といわれるようになってから、すでにひと一人、成人するくらい、20年くらい経っているんですよ?

43歳からクライミングしている女性が、3年程度の修行してオンサイトできる程度の難易度のところで、若い男性がカッコつけて、かっこいいのだろうか? 

現代のクライミングのレベル感を鑑みると、どーだ!俺かっけー!!というオーラをしょってよいのは、5.13から上、みたいですよ?その辺も疑問に感じるのが九州で、ブイブイ言わせるグレードが低すぎる、というか…。

師匠の青ちゃんは、大ランナウトのインスボンをすいすいリードしてくれるが(しかも、ケガした足で)、日ごろ、”俺なんか、全然、登れない”と言っていて、それも慰めるのがめんどくさかった…。なんせ中高年クライマーにとって、グレード競争なんてどうでもいいって感じなので…が、現代のクライミングレベルを考えると、青ちゃんの方が正常だと思う。

普通の若い男性は、まじめにやれば、数年で、5.12くらいは登れるものだろう。なんていったって、握力たったの17kg、身長152cmの私で、43歳スタートで、3年やって、5.11が見えているわけだから、男性の11なんて自慢の種になるわけがないのである。むしろ、努力を欠いている証とすら言えるかもしれません。

なにしろ、日本のボルト配置は、男性に有利に出来ているのだし。実際、小川山で一緒に登っていた男性クライマーで、11で自慢していた人はいない。むしろ、引け目に感じているほうだと思う。

ブイブイオーラというのが、これが九州の基本にあるようで、これも、余り易しい課題でやると、滑稽ということだ。すくなくとも一般的に10代でブイブイは変だ。山梨では、そんな人には会わなかった。

たぶん、ブイブイ=やる気がある、と九州では誤解されているが、ただリスクの認知がなく、ブイブイだけがある人に、リードは取らせられない。デッドで取るだけしか手段がない人に、岩が外れることがある、外岩でリードさせられますか?させられませんよね?

しかも、ところかまわず落ちる。ランナウトしている課題で落ちるなんぞ、ご法度です。

このブイブイカルチャーなんだが…イメージは、露出狂…。おれの〇〇どうだーと開陳したら、え?めっちゃ小っちゃ!みたいな?だけど、露出狂の本人は、どーだ!と思っているので、指摘もできない…指摘すると、マジギレするか、心に傷を負いそうだ、みたいな?そんなイメージが湧くのが、九州でのクライマー目撃体験でした。

■ 11個目の”事件” 支点ビレイ

その後も、古色蒼然としたアルパインの伝統に触れることになったが…例えば、支点ビレイとか...。

その後、12個目の事件として、”九州でいうところのアルパインクライミング”、はマルチピッチの岩場をエイドで登ることを意味するのだと分かった。

そんなクライミングは唾棄されて、久しいと思いますよ?

基本的に、みんなあんまり、フリークライミングとアルパインクライミングの差を分かっていないんじゃないか?と思えた。

■ アルパインクライミングが、微妙に本州と違う… アルパインじゃなくてエイドクライミングだった…

なにしろ、アルパインクライミングの技術しか教わっていない人がフリークライミングの開拓をしているので、両者が混同されて、意味が分からないことになっているのだ。

それどころか、アルパインクライミングの技術も、きちんとは教わっていないんじゃないだろうか?

というのは、普通はアルパインのクライマーは、支点はリムーバブルが当然だ。

九州では、それが、ぜんぜん当然にはなっていない。ほとんどの人がカムを使うスキルもなければ、ハーケンも打てない。支点構築スキルを身につけなければいけない、とも、思っていないようだ。

その5。すでに支点がプリセットされたボルトルートスキルしかないのに、本州の本チャンに行って残置で登る気でいるらしい。それは、自殺行為に等しい。

そんなの、クライミングをスタートした初日に教わるようなことだぞ?

なにしろ、ちゃんとした本チャン、つまり残置に頼らないクライミングを練習する課題が九州にはない。残置で登る=危険行為ですよ、と明確にメッセージ化されていない。

■ 対策その1 : オールナチュプロでグレードを上げていけば、未満の人は来ない

例えば、本チャンアルパイン的ルートの代表、白亜スラブは、残置などなくても、カムで登れる課題だ。

普通のアルパインのクライミング論理では、残置なんぞ、頼らないクライミングをするのが普通だ。私の旗立岩を高度化したものである。

そんな支点構築スキルが求められて当然の本チャンルートでも、古い信用ならないボルト(40年経過したカットアンカー…汗)なんかがあると、ボルトがあれば、落ちて良いと考えてしまう。甘えが出るのだ。結果、非熟練クライマーが来てしまう。

なにしろ、アプローチが5分とかだと、ゲレンデ、と勘違いしてしまうのである。(実際、ゲレンデと考えるのが良く、ルートの成り立ちをきちんとトポで伝えるのが良いようである。つまり、ルートの性格的には、練習台、であり、本番、ではないってことだ。)

■ 対策その2: 老舗山岳会には、むしろ行くべきでない

私がセカンドを務めた白亜スラブで、先輩は、終了点を見落としたせいでロープが足りなくなり、中間支点1点のボルトに仲良く2名がぶら下がる羽目になった。

この記録は、クライマーとしては、恥ずかしい記録なのだが、あえて掲載するのは、彼も騙されて、これに行ったのではないか?と今では思っているからだ。

彼の実力を正確に測る能力がある指導者がいれば、ボルトが信頼できない、白亜スラブを薦めるとは思えない。痛い目に遭わせてやろうと意図された可能性が高い。

つまり、彼は、九州における山岳コミュニケーション上、騙されていた可能性が高い。その騙された彼に、私は付き合わされたわけである。あの登攀は私が並みのセカンド…自己確保で登る技術を持たないクライマーであれば、ヘリレスキューになったことであろう。

そして、今の時点でも彼はそのことには気が付いていないだろう…。だまされたことについてもだし、セカンドの技術に頼ったリードだったということにもだ。

二人で、ぶら下がった当時ペツルだと思っていた1本のボルト、あのボルトが抜けていたら、二人とも、さよーならー、である。

そして、その支点は、信用ならない、40年が経過したカットアンカー

何事もなかったからよかったものの、ここで反省しないで、どこでする?

現代のボルトで、”普通”は、グージョンの事である。私たちは無知で、カットアンカーを当然のようにグージョンであると思っていたわけである。

さて、この記録を老舗山岳会は、ダメな記録、とは認知できない。すごい!とか、えらい!とか言ってしまう。それは山岳コミュニケーションの誤解が、日本海溝より深いからである。

山ってカッコつけるためのものっしょ!と言うわけで、彼らも、”本気の山”…一歩間違えば死ぬ山…は、やってきていない、やったことがないことを意味する。なんせ、本気の山でふざけた行為をしていれば死者の列を作るだけなんである。

いったいどこで時がとまっているんだろう…?

■ 対策3:現代のアルパインは支点は自作ですよ?

その経験…クライマーとしてのボルトタイプに関する無知…も、悲惨だったが、九州の岩場に必要なのは、そもそも、終了点を見落としてしまうとか、ロープスタックさせてロープアップできなくなるような、未熟なクライマーを呼び寄せないようなルートの作りが必要なわけである。アプローチが短いと勘違いしやすい。

ボルトを抜けば、そんな奴は来ない。

いくら、お調子者でおだてに弱い人でも、残置無視、オールナチュプロとなれば慎重になる。(グリーンポイント)

オールナチュプロ=本当の実力が示せるってわけだ。オールナチュプロという言い方が混乱を招くのかもしれないが、同じルートでも、プリセットされたプロテクション(中間支点)で登るクライマーは下手くそ、オールナチュプロで登って、ちゃんと登ったことになるのが本チャンだ。

なにしろ、山に残置があるわけがないのだから、残置を頼らずに登るのが、普通にアルパインの完登と言え、それにふさわしい課題だろう。

北アの錫杖など、誰かが残置する度に、ボルトやハーケンを抜くクリーニングにトップクライマーが出かけているんである。九州のみなさんは、残置はありがとーって使っているらしいんだが、それは、甘ちゃんクライミング以外の何物でもない。その上、その残置で落ちて、抜けて大けがし、山はアブナイとか、的外れな感想を述べているのである。

山じゃなくて、あなたがアブナイ。

要するに、甘ちゃんを育ているのがボルトなんだが、現実のボルトは40年経過して、あまちゃんに有利なはずだったのが、現実的には、だましルート、って結果になっている。

思うに、ボルトレスにしなければ、クライマーは岩の歌が聴けるようにはならないのではないだろうか?

現代クライマーは、ボルト追っかけで、ボルトの歌を聞いてしまう。

もちろん、支点さえ自前であれば、エイドを出しても、テンションしても、アルパインだからOKだ。つまり、完全フリーで登ることは、求められないのがアルパインだ。

弁財天岩東稜 https://allnevery.blogspot.com/2019/01/hyugami-benzaiten-iwa-east-ridge.html

とはいっても、昨今のトップアルパインクライマーらは、ちゃんとチーム全体が、オールフリーで登っているが、そのこと自体が年配のアルパイン系の人の間では、理解されていないのではないだろうか?

だから、年配者は、現代のスーパーアルパインの記録を読んでも理解できない。

日本アルパイン史において、クライミングの基準を塗り替えたと言える偉業の甲斐駒のスーパー赤蜘蛛フリーソロが、全然、日本では話題にならなかった理由が、これなのではないか?と思う。

たぶん、白亜スラブと同じくらいにしか思えなかったんでしょうねぇ…なんせ九州の岩場でアプローチ6時間とかないんで。

日本では、”アルパインクライミングと言えば、エイドクライミングのことだ”と古いクライマーが、若者に教えるので、若い人は、”そうか”ということで、現代的な記録も、正確には読めないで、読み違えてしまう。

だから、すごい記録が出たとしても、すごさが正確に理解できず、一昔前の感覚で、

自分にもできる

と思ってしまう。猫も杓子も、”俺だって佐藤ユースケ”って思ってしまうようだ。

それは現代の若者が、どんなふうに自分のアルパインの記録をつけるか?で推測できる。

エイドで登ったことをそうと明記せず、楽しく登った記録にしてしまう…という時代錯誤なことが行われている。

読んでいるほうは、まさかたった5.10cの核心に、エイドで、2時間半もかけて登った、とは思っていない。そうは書いて無く、楽しく登れたと書いてある。

当然だが、記録を読んだ現代人の側は、現代で登攀と言えば、フリーで登ったことが前提になっているので、いい若者が出てきたな、今度、声をかけてやらねば、と思ってしまう。

そんな誤解によって、得しているのは、古い常識をインストールされて、自分が全く現代レベルに達していないことに無自覚なまま登っている新人のほうで、損をしているのは、ほんとにすごい偉業をしている人たち…佐藤さんとか…である。すごさが認知されていない。

それは、他のクライマーが、どうせあいつだってエイド出していると思っているから。

参考:登山と嘘は相性がいい 

■ 対策4 :まっとうなフリークライミングのルートを増やす

ランナウト核心の比叡のようなルートを、フリークライミングのルート(ゲレンデ、練習用)として性格づけたいのなら、ボルトはリボルトして、落ちれるように、ちゃんとメンテすることだ。

フリーは、エイドを出さず、完全にロープに頼らず、登るものだからだ。その代わり、リスクをとって、えいやっ!とやり、落ちても、XとかRとか書いていない限り、当然、死なない。全然、アルパインとは指向性が違う。

参考:最近、白亜スラブはフリークライミングのルートと結論しました。

大体、最近のクライマーは、どんなお粗末スタイルで登っても、終了点にたどり着きさえしたら、”登れたー!!”と言ってしまう。

実際、山梨アルパインクラブの先輩と行った白亜スラブも、登れていないが、登攀直後は反省がなかった。むしろ、自信につながってしまっているようだったので、これでは、事故が減らないはずだと思った。https://allnevery.blogspot.com/2019/03/blog-post.html

300のヒヤリハットが5件の重大事故の背景にあるからだ。しかし、ヒヤリハットをヒヤリハットであると認知できなければ、向上がない。

これが日本から事故が減らないカラクリだ。ハインリヒの法則は、無視されている。

クライミングスタイルの教育は、なおざりで、ショートでは、

 ハングドッグ&レッドポイントのグレード競争

になっているから、5.12がRPで登れても、時間が勝負のマルチやビッグウォールでは通用せず、ロープクライミングの基本をマスターできていない。カムの配置が悪くて、ロープをスタックさせても、俺、登れた、と言って、自己肯定感アップして、しまう。そりゃ、20mでしか通用しない。

長ヌンで伸ばさないと岩角に当たってロープが流れなくなる、なんて、普通に仲間と登っていれば、盗めるというか、教わらなくても、自然に分かるはずなんだけどな。

私はクライミング元年に行った、初級ルートの太刀岡で分かったけどなぁ。

大体男子は、みんな初級ルートを馬鹿にしているから、初級ルートで学ぶべき技術的課題を克服しないで、上級ルートに行きたがる。

終了点を見落とした、ロープスタックしてロープアップできなかった、なんて、”登れた”と、普通は胸を張って言うことはできない。復習山行の対象だ。

ま、この事件で、相当懲りたわけである、私は。

これに行ってしまった理由は、単にフォローがいなくて気の毒だなぁ…と、すでに、先輩・後輩の絆があったため、である。

今では、あんまりにも寛容だった自分を反省している。

九州のトンデモクライミング事例:どんなレベルの人が比叡に来るか

 https://allnevery.blogspot.com/2023/02/blog-post_19.html

この人、文登研リーダー講習上がりの若い人ですからね。リー研も地に堕ちたもんだ。

■ 対策 5: 5.10代が危険と警戒する

アルパインの論理で、フリークライミングのルートが作られている率は、5.9~5.10代の初級ルートに多い。(おそらく、もともとの古いアルパインのクライマーたちは、高難度フリーは、全然、登れない人が多いからだろう。)

また、単純な、エイドルートのうち替えルート、が多い。

その悲惨さNO1は、八方が岳のボルトラダーうち替えで、1m置きにリボルトされた10c。

現代の一般的なクライミンググレードが登れる人がリボルトしているのではない(こっちのリードクライマーの能力は一般的に低い)ため、古いボルトの置き換えで、思考停止しているわけなので、岩がもったいないことになっている。

その課題をさも、自慢げにお披露目されたときには、ああ…、ここまで何も分かっていない人たちだったのか…と目を疑った。いわゆる山岳会の人たちと行ったからだ。本人たちは、自信たっぷりなので、こちらは、なにも言えない。

■ 対策6 グランドアップとラッペルダウンは別物と自覚する

アルパインとフリークライミングのルートの最大の差は、

 ・グランドアップか、

 ・ラッペルダウンか?である。

もちろん。フリークライミングには、ラッペルとグランドアップの両方があるが、アルパインにあるのは、グランドアップだけ。

グランドアップにも、ドイツ式とフランス式があり、ドイツ式のは、ボルト位置が吟味されていない。いきおい、遠くて、危険な課題と言うことになりやすい。

アルパインクライマーがフリーの岩場の課題を開拓したことが、何に現れるか?というと、クリッピングチャンスの捉え方、である。

アルパインの人は、基本をリッジ登攀に置いている。つまり、基本的に落ちない傾斜のベースに、ところどころ落ちるところがあるわけで、その落ちるところ、というのは、難易度というよりも、おかれた場所の危険度、である。沢登りでも、この辺の機微は学習できる。

例えば、高さ30mに置かれた足場板は危険だが、高さ1mにあれば危険でない。なので、難易度というよりも、危険度が問題であり、アルパインだと易しいからと言って、支点を取らず、どんどん高度を上げてしまうというのが、初心者が陥りがちなミスだ。つまり、ランナウト。沢なら高巻きでロープを出さないとか。

私も過去にやらかしているが、マジの初心者時代だけである。それを延々と訂正しないで続けているのが九州クライミングである。

アルパインルートでは、危険個所、つまり、核心前以外は支点がないのが普通だ。それは現代クライマーにとっては、歩ける難易度だからである。言い換えれば、ガバがあるところは、快適に登攀中なので取らない。登っていても、一般的な山やであれば、ここで落ちるやつはいないと思える。ジャンで落ちる奴がフリークライミングに来ると思います?来ませんよね?

もちろん、地面が近い間は、取るのはフリーと同じだ。(クライミングは高さが低い方が危険。地面に落ちれるから。)

一方、フリークライミングというのは、そもそも絶対にロープがないと、登れない傾斜を登るものだ。5級とはそういう意味である。

だから、フリークライミングのグレードは、5.XXというように5から始まるわけだから。UIAA3級はロープがいらないグレード、4級はロープが人によって要らないグレードなのだから。

一方、デシマルで始まるフリークライミングでは、いつでも、どこででも、落ちること前提である。

フリークライミングでは、落ちれない品質のボルトなら、あるだけ無駄である。

こちらは世界のお墨付き。https://allnevery.blogspot.com/2023/07/climbing-policybetter-to-have-no-bolt.html

そこが、アルパインの人は切り替えできないのだろう…。こんな易しいところでは落ちないから、イラナイと考えてしまう。

50mの登攀で、3級では1本、4級で2本、5.XXで3本という換算表は、まったく岩の現状を何も反映していない思考法だ。

何級だろうが、落ちたら死ぬところでは、核心前に1本。カムなら、念のため、2本だ。

雪稜なら、落ちて死ぬところなら、2級つまり、水平だってタイトローピングするものだ。事例は、クレバスウォーキング。

(余談だが、師匠がおらず、講習会やガイド講習を受けていないクライマーは、タイトローピングを習得していない。技術要素としてすら、知らない人が9割だ。)

一方、どこでも落ちる、という前提の5級スタートのフリークライミングでは、ガバ=クリッピングチャンス、というのがフリークライミングの前提だが、元アルパインクライマーが、フリーのルートを作ったのではないか?という課題は、大体が、ガバ=ボルト飛ばし、になっている。

その結果、れっきとしたフリークライミングの課題なのに、なぜか落ちてはいけない課題、ということになってしまっている。

例えば、四阿屋のインディアンサマー。初日に3ピン目で墜落して腰椎骨折した人を見た。2-3ピン目がランナウトしているためである。

あるいは、例えば、八面 カプチーノ5.9。

オバチャンクライマーの私がオンサイトで、見ず知らずのビレイヤー(つまり、信用はまだできない人)を相手に登れたくらいなんだから、5.9でいいとは思うが…なんじゃこりゃ!と思った。

昨日、田嶋さんに聞いたら、そこは、新人にはトップロープでしか登らせない課題ということだった。んじゃ、トポに、トップロープ課題と書いておくべきである。

大体、一番真ん中の良いところにある5.9だったら、その岩場に初めて来た人は、普通に喜んで取り付いてしまうだろう。

余談だが、私が登っていた時に、誰でも知っている有名アウトドアウエアのメーカーで店子をやっている男性たちが集団で登っていたが、同じ5.9、若い男子でも全然登れず、TR以外ありえない感じでしたよ。

まぁ、そんなこんなで、支点の質が40年前であることや、課題の質がアルパインの論理で、作られていること、などから、色々と普通は、フリークライミングでのボルトルートを期待していたら想定しなくて良いとされる、想定していない、きわどい目、に遭った。

いや、ひどい目以外は合っていないというほうが正しいくらいのレベル感だ。

心が擦り切れて、鬱病になった…。

九州では、そんな私にさらなる行政改革?を期待したようであるが、そんなの、外者から指摘される前に、ローカルクライマーの自分たちで、自己改革してほしい外者、よそ者から、指摘を受けるまで、直さなかった、というのが実情なのであるから。指摘に対して、逆恨みをするのも、辞めてほしいものだ。

自分の仲間が間違ったボルト打ちをしていたら、仲間である、あなたが指摘してやるべきでしょう。私に役割を押し付けないでください。第三者である私が言ってますよ、悪口ですよ、と告げ口するのは、私に悪役をおしつけ、自分だけは保身しようと、責任転嫁しているのである。私に猫の首に鈴を付ける役目を期待するのは、やめてほしい。

カットアンカーは、私じゃなくても、誰が見ても時代遅れで強度不足です。ホームセンター調達の”アルミ”プレートとかも、安物買いの銭失い、時代遅れすぎます。そもそも異種金属だし。

人工壁のホールド一個に何千円も出すのに、なぜ一本1000円くらいのグージョン代が出せないのか?謎です。

■ 謎のカム不信 …カットアンカーは信頼できるのに、カムは信頼できない?!

不思議な倒錯もある。カム不信だ。これも古い価値観が更新されていないためではないのだろうか?

40年前の腐ったカットアンカーには、落ちろ落ちろ、と言われる(例:大蛇山。登った後すぐリボルトになった)のに、カムで登るトラッドを私が登ると言えば、「命知らずですね~」みたいな対応をされる。

誰が打ったともしれない40年前の腐ったボルトに、ポロポロと気軽に落ちて、それが抜けてグランドフォールするのと、自分がセットしたカムが抜けてグランドフォールするのでは、どっちがいいですかね?

この辺は好みの問題なのかもしれないが、私なら、自分がセットしたカムに落ちる方がまだ納得がいくけどな。

ちなみに自分のカムに落ちたことはありますが、それが抜けたことはまだないです。

■ その他

その他、色々と疑問な出来事が起こった…。

最近起きた 公開されている岩場なのにノーマットで、ボルダリンググレードの3級しか登れないクライマーが2段登りたい! ちやほやされたい!

…なんて、可愛いもので、

クラックなのにボルト、とか

外岩なのに人工ホールド、とか

2名のリードを一人がビレイ、とか

支点ビレイをされているのに、されている本人が気がついていない、とか

動くものに道標つけて、これで良し!とか

背の低い私に向かって、エイドで鍛えてやる…とか。

最期のやつなんて、死の宣告に近い。

昔のエイドルートって、ボルトが打たれたのは、40年以上前だろう…フリー化以前だからだ。つまり、ボロい。そして、背の低い人が、いくらアブミの最上段に載ったところで、手が届かないものは届かない。オリンピックで、森秋彩選手が明らかにした。

このことは九州大学で教えるくらいの知性があっても分からないみたいなんですよね…

エイドクライミングのグレーディングというのは、困難度は常に距離である。墜落距離と比例してリスクが増すからで、つまりランナウト核心と同じことだ。A1、A2、A3と困難度が上がるグレードの中身、内容を調べれば、誰だってすぐ分かる。

それをちびの新人に向かってやってあげるよっていうのだ。こんなの、殺してあげるよ、喜んでね、と言っているのと同じことだと分からないのだろうか?フリークライミングにおけるAゼロだって、手が届けば出来るが、届かなければできないものだ。

それ以外にも、私のリード中に、他のクライマーをリードさせて、一人で2名をビレイしたトンデモ・クライマーから、連れて行ってやっても良い、と言われた。そんなトンデモ・ビレイで登らないといけないなら、登らない方がいい。

そもそも、2名が一名をビレイするなら分かるが、一名が2名をビレイするなんて、リードではありえない。マルチのセカンドを上げる時だってセカンドで、たるんでいるロープで落ちても、そもそもトップロープだし、大した怪我にならないと考えられているから、だ(ちなみにこれは危険行為で、悪習慣である)。

以上を勘案すると、”連れて行ってやる”のは、どう考えても、私の側である。

…というわけで、九州では、理解が反転…倒錯…している人が多数で、その理解の反転は、普通にまじめに論理的に考えたら、変、と気がつく程度のものが多い。

要するに、みんな考えていないで、周囲の空気に流されているだけ。

あの人は往年クライマーだから、あの人について行けば、ただで教えてもらえる、と期待してやってるのだろう…。

つまり、新人はすっかり雰囲気に騙されている気配が濃厚だ。

技術なんて持たず、教えることができないから、教えられない人…言語化できない人…を仰いで、クライミングについて行き、俺はお前を連れて行ってやっているんだぞ、と不当に恩を売られるのに、気が付いていないわけだ。連れて行っている本人は、技術がなく、文字通り命がけだから、なまじ、その気持ちは、嘘ではない。

逆に新人の側は、ありがたくもなんともないものを、高額で買わされているようなものである。

このような状況なので、山岳会には入らない方が良い。入ったら、殺されてしまうかもしれない、そして、今時の新人は、根性がない、と言われる、ということになっている。実態は虐待を断っただけのことだ。

かといってクライミングを正しく教える機関はないし、杉野さんみたいな、クライミングガイドのしっかりした人も聞かない。

一人で2名をビレイするとか、ATCなのにグリップビレイとか、リードクライマーを支点ビレイする、とか、間違った技術を広めているのは、むしろ会のほうなのだ。

…が、これから技術を習得したい人は行くところがない。

■ グレードは適正に…とはいえ

一方、グレーディングが辛い、というのは、開拓者が置かれた事情を鑑みて、ある程度は理解できる。

あるグループで、自分が一番登れる人になってしまったとしよう。あるルートを開拓したが、自分以外は誰も再登できない。

となれば、今まで自分が登ってきた最高難易度のものと比較して、それより難しければ、1グレード上げ、易しければ1グレード下げるだろう…それしか、参考になるものがないからだ。

もし、私のように10代がギリギリで、5.9は、まぁ落ちないレベルの人が登れば、私が落ちるようなところなら、5.10cかな?とかいう付け方ができる。あるいは、何トライでレッドポイントできたか?カウントすることでグレードを与えることができる。私のレベルなら、10cは、2回か3回でレッドポイントが今のスキルなので、レッドポイントにかかった便数で、グレードが図れる。

しかし、開拓において豊富なテストクライマーが得られることは、ほぼないので、一つの岩場の中で、グレードが易しい順から、難しい順にきちんと整列していたら良し、というべきだろう…。

■ それより問題なのはランナウト

そもそも、ボルトルート(スポート)のフリークライミングは、どこで落ちても死なない前提のクライミングなので、問題になるのは、グレードが辛いことより、ランナウト、である。つまり、落ちてはいけない作り、である。特に、その岩場で一番易しい課題。

何しろ、初めて行った人は、一番易しい課題に取り付くのである。その課題が5.9と書いてあって、10cであっても、どこでも落ちれる作りなら、「あー、難しかったー」で、終わりだ。

ところが、落ちれない作りの課題だと、追い込まれて、やむなしで落ちて、大怪我してしまわざるを得ない。四阿屋のインディアンフェースである。行った初日にグランドフォールで腰椎骨折した方に遭遇した。

お気の毒だが、フリーファンには事故報告は乗らなかった模様だ。

事故の情報が、どこにも載らなければ、事故がその岩場で起きていることも知られないままになる。むろん、開拓者本人すら知らない。

もちろん、これがアルパインのクライマーなら、ここで落ちたらヤバい!と思った時点で、エイドの道具、例えばスカイフックなどを出して、安全に降りるなどの対処が可能だが、普通のフリークライマーがスカイフックを持って、岩場…しかも、ゲレンデ…に行くかというと?当然だが行かない。スカイフックなんて名前を聞いたことがある現代クライマー自体がいないだろう…。エイドの道具だからだ。

当然、本番でもないゲレンデにスカイフック持っていく人も普通はいない。

というわけで、普通のフリーのクライミングしかしない人向けに、ボルトルートであっても、ランナウトした課題、落ちれない課題には、Rを正直につけておくべきだ。トポに書いておけよ!ってことだ。

大体、フリークライマーというのは、スポートルート、つまりボルトルートでは、ボルトへの信頼をベースにして、俺は安全なクライミングを選んで登っている、と思っている人たちなのだから、ボルトルートに取り付いて、まさか、自分がRつきを登っているとは思っていないのだから。

そもそも、RXの記号自体が、トラッドを前提にしているそうだし…

ここでも、ルートに欺かれることになっている。

そもそも、フリークライミングの教育に、エイド技術で急場をしのぐなんて出てこないのだし。

もちろん、落ちたら、ビレイヤーが後ろに走る、とか教わらない。

そんなことを知っているのは、昨今アルパインのクライマーでもいない。アルパインロックのルートで、後ろに走るビレイをできる岩場なんてない。大体のルートでは、1ピッチ目以外は、ハンギングビレイになる。

後ろに走ることを知っているとすれば、アイスクライミングのクライマーくらいだ。私は幸いアイスクライミング出身だが。

アイスクライミングでは、支点となるスクリューが高い。1本1万円だ。勢い、支点の数が限られるので、できるだけ本数節約で取るので、下のビレイヤーは、「ねぇ、もう、早く取ってよう… これだと私、だいぶ後ろに走らないといけないじゃない…」となる。

もちろん、ビレイヤーの方が軽かったら、後ろに走ろうが、落ちられれば、前に引かれるので、意味なしである。それどころか、前に引かれて、ビレイヤーの側が氷に激突して下手したら、ビレイヤーの方が死んで、落ちたクライマーの方が雪のクッションで助かるレベル感である。

九州では、ランナウトという言葉の語義、自体を古いクライマーは理解していないかもしれない。

https://allnevery.blogspot.com/2022/10/blog-post_28.html

■ 総括

というわけで、総括すると、

アルパインロックの本チャン的ルート = ボルトを抜いて本来の支点を自作するルート設計へ

フリークライミングのルート=ランナウトの問題解決し、本来のボルトが信頼できるフリークライミングのルート設計へ

という二つのことが課題なのが九州だ。

あとはトポの充実。ちゃんとトップロープ課題とか、RとかXとかつけておくべきだ。ボルトの設置年月日と施工者名も同様。そのルートがエイドで初登されたのか?グランドアップ開拓なのか?もかなり重要なコンテキストだ。

現代のクライミングの様子を鑑みるに、高齢化で、要するに、クライミングが怠惰化したのだろう…。

なにせアルパインのクライマーにとっては、支点を自作しなくて良ければ、そもそも、登っているグレードが11以下なので、一般男性にとってはタダの快適クライミングである。

怠惰でなければ、好意的に考えて、現代においてもカットアンカーをカットアンカーにリボルトしようとするなんぞ、カットアンカーが現代では適切なボルトでないことを知らない=無知だった…のであろうが、どちらにしても、その期間は40年間、で、尊敬に値する行為か?というと?答えは明白であろう。いくら九州が僻地でも、10年遅れとかくらいまでだろう、その言い訳が許されるのは。

フリーのクライミングルートがフリークライミングの論理で貫かれていないことも、基本的には、意味あってつけたグランドアップ課題というよりは、単にエイドの置き換えであるだけ、とか、ボルト位置に失敗した、というだけのことであろう。

断っておくが、私は5.11が登れるようになってから取り付く5.9があっても良いと思う。憧れのルートということだからだ。しかし、それには歴史的経緯が必要だ。しかも、そういう性格のルートだということを広く認知され、トポに書いてある必要がある。なにしろ、トポはコンテキスト、つまり、どういういきさつで開拓されたか、を伝えるため、にあるのだから。

九州では前の世代のツケ…2000年代でも、本州ではとっくにリタイヤしているカットアンカーボルトの本チャン、ボルトが信用できないフリークライミングのルート…に、延々と後世の世代が付き合ってきたわけだ。

その際に、危険になるのは、昨今、10歳以前からエリート教育を受けている最精鋭のコンペクライマーではない。彼らは登るために新規ボルトを(グージョンで)打ってもらえる。そのための予算は、税から出ている。

一方、普通に趣味としてクライミングに接し、クライマーのやっていないクライミングジムでクライミングに接した、一般市民クライマー達には、コーチはいない。師匠も当然いない。クライミングジム店長も頼りにならず、ガイドもおらず、九州では、クライミング講習会も開催されない。

たとえ、講習会が開催されたとしても、地元の反発を憚って、このような知識は伝えられない。

そういえば、御坂山岳会の先輩が九州に転勤になり、その先輩はとっととクライミング辞めてしまっていたなぁ…。それはこういう訳だったのだ。

というので、これで4年間のクライミングの総括、お終い。

■ 当方の山の実績

7年前の昨日は、阿弥陀北稜を初見ソロ…つまりオンサイト…で登っていたようだ。

九州2度目の転勤後の生活だが、最近気に入っている作家さんである、谷本真由美さん風に言うなら

『九州クライミング要注意マニュアル』

だわな~ いやマジこれですよ、この5年間は。

誰も気に掛けたり、救ってやらんかった、落ちこぼれクライマーたちの技術実態が、いかにひどいことになっているか、分かった。いまだに、グリップビレイしている。

これを危機だ、危険だ、間違っている、と気が付くことすらできない、若い人たち… 年配者は悲惨だが、その悲惨さにすがっている新人クライマーのほうがもっと問題だろう…

北海道では奈良さんが1月の海でSUPで氷壁を偵察に行き、トドと戦っていた…(笑)。クライマーらしいバカやってますね(笑)。

九州では、1月でもゆとりで無雪期シュラフで寝れて、そんな温暖地で、UIAA4級や5.9程度をランナウトして、俺ってすげー!と雄たけびを上げているのである。

この雄たけびのしょぼさが分からないかな? めんぽこの大滝にしても同じです…。あれ普通に現代アイスクライミングをやっていたら、発表するほどのものか?と自覚して、発表しないと思うぞ?発表するにしても、2行だな。初登しました、以上終わり。

”九州男児”の言葉の意味は、今では、甘ちゃんってほうが正しい。それをロクスノすら検知できないクライマー業界… 地に堕ちています。

九州でまともな路線で、頑張っているのは、小山田大さんくらいなんじゃないでしょうか?真冬でも上裸で日之影で登っていらっしゃいますが、何を示すか、見ればわかりますよね?

暖かいってことですよ。

若い九州のクライマーは、日和りきったアルパイン族の真似していたら、人間が腐ってしまいますよ…。

登攀力がフリークライミングのレベルに至ったら、クライマーは、とっとと、ヨセミテなり、ラオスなり、さっさと出て、日本人以外のクライマーに新しい技術はもらいましょう。

海外に出ても、日本人同士と、つるんでいるんじゃ、全く意味なしですからね!


こんなの要らないカットアンカーボルト ペツルではありません。
40年前の常識=今は非常識。新規リボルトをカットアンカーでやるのはやめましょう

            残念な終了点 近すぎ 縦にオフセットしましょう

         自己責任を求めながら、設置者責任放棄しているけどね…

ボルダリングの岩場にも公共の岩場では、マット使ってくださいと書いて貼っておけばいいのかも?

                                      シャックル直付けは辞めよう。

PS 総じて楽しんでいるというコメントを貰いました(笑)。スリルとサスペンスでした。
 

白亜スラブについての信頼できるガイドさんの情報
 
男性vs女性 女性にだけ異様に要求が高い
 
■ 追記 竜頭泉は終了点が更新中だそうです
ビホー (ぎょぎょ!)
アフター 
 
終了点は縦にオフセットしているのが普通です。
 
真横に2点並んでいる=昭和=勉強不足 

九州で、終了点が変だということに気が付いたのは、普段、私がアイススクリューでのアンカーを上下にオフセットして打ち、十分に距離を離すように教わっていたからです。



 
奥村講習 

2021/11/13

朗報・どんどん更新が進んでいる40年前のカットアンカー

■ 北海道ではクラファンでリボルト資金調達


https://readyfor.jp/projects/tamaru?fbclid=IwAR1fXA4raFA3Jerqig8ymfwzhdEEHbZVrqUKAGJ49DjX3AtsxuBKm7oDyU8

■ 九州では個人口座




■ 劣化ボルトの様子

以下のものは北海道のものですが…九州も大して変わらないレベル感…。カットアンカーです…。

こんなものを うかつに信頼して、バンバン落ちながら登っていたとは…(汗)

本当に無知とは恐ろしいものです…。

■ 25kN

新規設置ボルトでなら、カットアンカーを使って良い、という誤解が根強くある
ようですが、新規設置のボルトでも、カットアンカーは時代の要請にこたえる強度があるボルトではありません…。 25kNが世界的に岩場のスポートルートに必要とされる強度であり、カットアンカーは、施工に成功しても、最大15kNでカムノーマルサイズ並みしか出ません。

文登研の黒田さんの論文にもその旨記載してあります。

2021/08/20

指導の仕方が分からないんだろうな…

 ■ 心がスッキリすることをする

最近、ある悩みがあって、そのことを先輩格のクライマー(指導者クラス)に相談したのですが、相談のあと、本当にすっきりしたというか…

私は山梨で本当に良い環境で登っていたんだな~って思いました。(山梨でも色々あったけどね!)

その方の対応の仕方が素晴らしいということですね。

まさに正しいことを行うと、”軽安” になるわけですね。


■ カットアンカーは時代遅れのボルトですよ…何度も言うようですが

なんとしても、カットアンカーを使い続けたい人でもいるんでしょうかね?

事情はよく分かりませんが、黒田誠さんの論文が出たあとでも、まだカットアンカーを使いたい人がいるのか?そのためなのか?理由はわかりませんが、もう一度同じことを言わないといけないのらしい…。

禁忌ってありますよ

■ クライミングは真剣勝負の活動ですよ?後輩を甘やかしていい世界じゃないですよ?

私は山梨アルパインクラブという会と御坂山岳会という二つの会に同時入会していました。

なぜなら、現代では、人工壁をすっ飛ばしてアルパインクライミングに進むということは、できないからです。(昔は人工壁がなかったのでいきなり外岩以外ありえない)御坂山岳会は、人工壁を定期的に練習介していないので、御坂にだけいても一生アルパインルートには登れない。

私は自分がスポーツクライミング志向ではないというのは、私も分かっていましたが、ビレイの習得を考えると人工壁を飛ばすことはできず…それで山梨アルパインクラブにも入会。

半年は毎週2回小瀬人工壁に通って、その期間はビレイだけを習得する時間として頑張りました。

小瀬では、人工壁のショートルートでも、リードフォローで登り、懸垂で降りて、マルチピッチのロープワークを相方と日々、練習していました。後輩にもそのように指導しました。

小瀬も自分で使うためには、使用者試験がありますが、合格条件が

 ・5.9が安全にリードできること

 ・ビレイが確実なこと

 ・結び替えができること

でしたし、外岩一回目に行くのは、本当に皆の憧れみたいな感じで、連れて行ってもらえる自分になるために、私に限らず、みなが努力していました。

なので、捨て縄をもっていないとか、そんな人はいなかったのです。捨て縄どころか、ケブラーコードを持っていることが自慢だったりもしました。

ビレイができない人、気後れしてクライマー同士の練習会に来れない人などは、気がついたらいなくなる感じでした。

ハイキングの会だと思って参加した人などは一日でいなくなっていました(笑)。もちろん、ハイキングもやっていましたが。

マルチに行くのはもっと大変で、私は宙づり登り返しの技術は、10歳以上年下の弟みたいな先輩から指導というか、分かっているかどうか?のチェックを受けました。私の場合は、すでに分かっている状態で先輩と確認作業をしたので、彼の話では、楽でいい、ってハナシでした。

つまり、みんなルートに行く前にそうやって技術面をすり合わせしているってことですね。

それをやるのが当然って感じでした。

それが世の中の普通みたいですよ? 

九州で一人でも多くのクライマーがセーフクライミングに進みますように…


2021/08/17

登ってから文句を言え!は挑発です…ワクチン同様人体実験を他者に強要するのは控えましょう

■カットアンカーは時代遅れのボルトです

何度も言うので、もうタコができそうですが、現代クライミングが必要とする強度基準にカットアンカーは達していません。

黒田論文 https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2021/tozankensyu36/2-7.pdf

ですので、

カットアンカーで構成されているルートに登るか登らないか?は、クライマーの各個人が判断するべきことです。

これは、一律、このルートは安全、という統一基準があるのではなく、Aさんには安全でも、Bさんには危険ということがあるということです。テンションしないで登ればいいだけですので。

ですので、登ってから批評しろ、登れないやつは黙っておれ、というのは、自殺の強要ですので、それは人としてあるべき姿ではありません。

ベテランでも分からない人が多数のようですので事例を上げます。

インスボンは、5.10cしか登れない私の師匠はすいすいリードしていきます。しかし、5.13を登るクライマーでも登れないワイド5.8などの個所があります。国内ルートのように先輩にフォローで連れて行ってもらって次から自分でリードできるというようなルートではありません。熟達が必要です。

これは、ヨセミテでも同様で、アメリカでも5.13登れるクライマーが、安易に取りついて事故を起こしており、報告書では、ヨセミテクライミングとグレードは別物だと結論しています。

インスボンは被ったところは、ほとんどなく、クラックとスラブが主体のルートで、腕力は必要なく、バランス感覚とクラックの慣れ、カムの設置能力で登るルートです。現代のスポーツクライマーは、どっかぶりのルートで実力を上げていますので、オーバーハングで培った技術とスラブ登攀技術は全く別物です。実力を比べること自体が無意味です。全く別物のクライミングです。

近年は変わってきていますが、スラブはミニマムボルトだったため、当然ランナウトが激しく、落ちない確実な登りが必要になるということです。傾斜が寝ているため、落ちれば、必ずどこかに当たり、つまり大怪我の可能性があります。実際、私の師匠も、かかとを骨折する怪我をしています。腰椎骨折の大怪我ののちの再度の大怪我です。

■リスクは登る人持ち

リスクは登る人持ちなのですから、他人に登ってから言え、などと言ってはいけません。

そのようなことを平気で言える人は、限界グレードを、しかも堕ちたら危険なポイントがあるルートをしつこくトライした経験がないのではないでしょうか?

被っているルートなら、2本目にクリップできたら、特に上手なビレイヤーではなくても安心して墜ちられます。

薄被り程度であっても、途中に棚やバンドがある、もしくは木や切株があるルートも、ビレイヤーを選ぶ危ないルートです。

想像力を働かせたら、どこで落ちたら、どうなるか?と言うことは分かりますが、最近は、オーバーハングのルートのほうが安全で、インスボンのようなスラブのほうが危険が大きいということが分からない人がいるように、想像力が不足しているクライマーが多く、噛んで含めないと分からないようです。

■ 手作り終了点はケチくさく、時代遅れの終了点です

これは私の弁ではなく、国際機関であるUIAAの事務局長が言った言葉です。

戦後の物資がない時代は、お寿司が高級品でしたが、現代は回転ずしは日常です。それと同じことが岩場にも起きています。

昔は手作りの終了点でも終了点があるだけマシという世界でしたが、現在ではチェーンタイプに置き換えが進んでいます。

そうでない終了点は、それだけで、設置された年度がかなり過去のもの、相当古い、と言うことを意味します。古い=強度が落ちている、と考えて、ほぼ間違いがないですので、強度を確認し、3点を使うなどの保険を掛けましょう。

■ 自己顕示欲のクライミングとは何か?

自己顕示欲のクライミングとは何か?ということが皆さん分からないようです。

間違ったビレイのスタイルを堂々と自分のブログに載せていれば、当然安全管理がお留守であると、自ら広告するようなものです。

坐ったビレイヤーにビレイされて、平気で登るクライマーはどうでしょうか?自分が危ない目に会っていると気がつかないでいるということで、周囲が気を付けて教えてあげるべきです。つまり、未熟なクライマーと言うことです。

一人が2名のクライマーを同時にビレイする状況で登っているクライマーはどう反応するべきでしょうか? 当然ですが、怒るべきです。 ですので私は怒っています。

支点ビレイを友人がされていたらどうでしょうか?支点ビレイされていたよと教えるべきです。されていた人は、教えてくれてありがとうと言うのが筋です。

背が高い人は、ボルト間隔が広くなります。背が低い人にはクリップ届きません。背が高い人には安全でも、低い人には安全ではありません。

背が高い人が、ちょんぼ棒でクリップしている背の低いクライマーを臆病者だと言って、馬鹿にすべきでしょうか?少し考えれば分かりますよね。

背の高い人は全くリスクを取っておらず、安全なところにいて、安全でない人を馬鹿にしているのです。それは卑怯者がやる行いです。

私は雪の山を安全に歩行する判断力とスキル、装備を持っていますが、同じ装備を持っていたとしても、同じ判断力がなければ、その人にとっては雪山は危険な場所です。判断力のある私には危険なところではありません。山Aが誰にとっても安全であるということはありえません。

例え、里山であっても、2歳児には危険ですし、90代の老人には危険であり、その他の年齢層の人には、走って登れるような難易度です。トレランの人が証明しているでしょう。

山も、クライミングの課題も、万人に共通の物差しで安全・非安全というのはないのです。

それを知るためにやっているのがクライミングです。

登ってから言え!を他人に強要するのは、ある人にとっては危険と分かっているルートを登るように挑発することです。

挑発=卑怯者がやることですので、そのようなことは辞め、健全なクライミング文化を育みましょう。

言いたくないことを言う役目を他人に押し付けるのも同様です。私はカットアンカーの件、終了点のチェーン直付けの件は、私がご一緒していた開拓クライマーには伝えています。

自分が面と向かって言えないからと言って、その役目を他人…例えば、このわたくし…に押し付けるのは辞めていただければと思います。

言いたくないことを言い、猫の首に鈴をつける役目を無理やり取らされそうで嫌な気分です。


カットアンカーはもう要らない