2025/11/19

「登りたい!」というFC自我の後に、 本来は どうしたら安全に登れるか?をA自我で考える 必要があります。

子どものころから、私は、行動力のある女の子でした。思いついたらすぐに行動する。

なんと3歳で、大人でも自転車や車で行くような距離にある、パン屋さんに一人でパンを買いに行ってしまったんですよ…。

アーモンド形のパンが大好きで、これください、と出かけたんですね。

結局、迷子で警察に保護され、母が迎えに来て、えーん!ってことになりました。

昔からやっていたんですねぇ…。

その時は、たぶん、深い考えはなく、そうだ!あのパンを買いに行こう!っていう行動力でやっただけです。

■好きに向かって走るには?

その資質でやったのが、英語の習得、バレエ、そして登山とクライミングなんですよね。

これやろーって思ったら、素直に飛びつく資質…

「心が動いた瞬間に、パッと行動してしまうワクワクのエネルギー」

「知らない世界に自分から踏み出す勇気」

「冒険心と好奇心」

の3つです。そこに、大人としての戦略力(A自我)が追加されると素晴らしい成果が出ます。

英語の習得では、アメリカで暮らすことになりましたが、パッと行動してアメリカに行き、その後はA自我が大活躍で、いろいろな危険な目にあいましたが、A自我で無事乗り切りました。

登山もクライミングも同じでした。

そもそもあまりリスクがないバレエやヨガでも同じかなぁ…

たとえば、バレエでは、普通の人は辞める19歳で習い始めたのですが、翌年にはアメリカにいたので、カリフォルニアではウォルナッツクリークの市民カルチャーコースで、バレエレッスンに参加しました。とっても太った中国人のバレエの先生だった。でも、バレエ2年目で、外国のクラスを取っているんですよね。その後、日本では、世界的なコリオグラファーのジョン・ノイマイヤーの通訳をしました。

ヨガでは、そもそも、外国のクラスが初めて受けたヨガレッスンって感じでした。メルボルンでヨガを習って、その後、山梨でヨガの先生になりました。その後、ラジオのYBSで声のヨガの出演を一年やりました。

クライミングでも、登り始めて3年目で、ラオスにクライミングに行き、4年目で台湾に登りに行っています。その後、UIAAにメールを書き、世界的な登山の教科書の出版契機をつくりました。また、レジェンドクライマーの故・吉田和正さんの最後のビレイヤーになってしまいました。

というわけで、”ポイっと行く、のは、私にとって、幸福度が高い選択肢です。万人にはお勧めしないですが。

■アダルト自我を使うところ

アメリカでは、オペアとして働きながら暮らしましたが、行ったときは財布に2万円しかなかったけれど、それはまずもって問題ではないという判断でした。なぜなら、住むところは決まっていたからです。とても評判が良かったので、1年で流しのベビーシッターになりました。

登山では、しばらくは、”晴れ専門登山者”として過ごしました。その後、あれこれ分かるようになってから、雪山専門になり、アイスクライマーになりました。そもそも山に登る理由が雪山が好きだったから。無雪期の山に興味はほとんどありませんでした。最後は韓国で氷瀑を登って、コンペでは5位でした。

ロッククライミングでは、リスクを取る前に、ちゃんと1年の講習会に通いました。クライミングシステムは世界共通なので、その後、海外で登って、友達いっぱいできるかな!な世界に。

3歳と同じ行動していたら、そりゃ成長していないってことですよね(笑)。

■クライマーが死ぬ理由

多くの人は、

冒険したい気持ちと、安全でいたい気持ちが

葛藤してしまいます。

でも、たぶん、使い方が違うんですよね。

心が動けばそれをやる

だけど、まてよ?と考え、準備と判断は抜かりなく

すると、結果もついてくる

これが楽しく行動力、FC自我を利用して生きるコツです。

使うのはA自我で、A自我の代わりにAC自我を使うと失敗です。

迎合するってことなので。

クライマーが命を落とすのも、仕組みは同じです。

「登りたい!」というFC自我の後に、

本来は どうしたら安全に登れるか?をA自我で考える 必要があります。

ところがそれをせずに、

AC自我で「みんなと同じにすればいい」と振る舞ってしまう。

でも、みんなと同じことをやれば、

みんなと同じ結果しか出ません。

そしてクライミングでは、その“みんなの結果”が

すでに危険を含んでいることがよくあります。


九州でみんなと同じにすれば、ほぼほぼ確実に詩に続く道ですよ。それは、『九州の岳人たち』という本に書いてありましたよ。根子岳の長い死亡者名リスト。