■ 同一条件下での競争ではない
遠いボルトで、私がイチかバチかでホールドを取りに行かないので、チキン呼ばわりされて嫌だった件ですが、手が届く人が、5.9でも、届かない人にとっては、拾わなければならないフットスタンスの小ささ?で、グレードが上がってしまいます。シットスタートと同じですね。
アルパインクライマーはシットスタートを知らないから、えーそこ5.9だろー それぐらい登れよ、みたいなことになります。10年登っていても、こんな理解しかない。つまり、自分以外の条件が想像できない。ということです。
同一条件でないので、平たく言えば公平な競争ではない。しかし、そのこと自体に気が付けていないから、自分に合った土俵で競争しているだけの競争で勝って自信をつけてしまう、という好循環?にあるような気がします。
まぁそういう人は、何を登っても自信につながってしまうということは目撃しました…。失敗した登攀でも自信。エイドになってしまっても自信。全てが自信につながるので、メンタル最強です。
メンタル最強、と言えば聞こえがいいですが(笑)、根拠となるものが全然実際は根拠ではないので、結局は、自分で自分を受容するという良さがあるだけで、山が、あるいはそのルートが、その人を認めているか?という指標ではない…
まぁ、人生は、究極的には自分との関係が良ければそれでいいともいえないことはないですが…
そんな人と山登りたいですかね…。山ってホント、母なる大自然で、人間の意図を越えたものだと思いますが…。その山が、俺をかっこよく映し出す背景に過ぎないような人と…。
世の中には相手を殺してしまうまで、自分の行動のミスが自覚できないメンタル最強の人もいる、という学習なのかもしれません…。
ルートの最初で、ランナウトしている(自己都合だけのルート設定)とか、遠くて手が届かないルートとか、そのうちに入るような気がします。