2023/10/18

ああ無情… 古い成功体験にしがみつく日本…

■ キャリコンが熱く語った日本衰退の理由=ブラック労働

今日はキャリコンの日だった。

いつも楽しくキャリアについて話しているんだが…。いつになく、担当者が熱く語ってくれた… これだ!という解説動画を見つけたそうだ。

【日本経済再生計画】脱ブラック労働国ニッポン!労働基準法が変われば日本は成長する

■ 24時間働けますか?だった開発部時代

日本の労働環境って、ブラックで通っている海外の開発と比べても、なんか無意味にブラックだったんですよねぇ…。

例えば、日本は携帯電話では、初期はiモードで世界をけん引している側でしたがあっという間に抜かれました…。私が携帯電話の開発部にいたころ、米国のスプリント社への納品で、最終的な製品テストで一か月の海外出張があったことがありました。カンザスです。そこで、同業他社…スプリント社へは複数の会社が機種をおろしているんですが…事例としてノキア…、スプリントからの発注は同じなのに…

 日本   エンジニア総勢40人 1か月
 ノキア  エンジニア2名 1週間

日本って過剰な品質主義があり、”高品質”のうたい文句のために、一か月のテスト工程は削れない、ということだそうでした。でも、どう見ても、ソフトウェアの論理構造上、同じことの繰り返しになるだけのことを端折れず、上に無駄を指摘しても、「いや、一応テストして」みたいなことが多かったんですよね。

それで人手が必要になり、現地採用20人、日本から連れていく短期雇用の人20人。まとめている管理職側の私のような立場の人は、正社員じゃなくて業務委託の人、でした。私はここは、前にいた開発部の師匠が引っ張ってくれたので行ったのですが、業務委託ではなくて、期間採用で入った人に給与を聞いたら、13万円とか。3重派遣くらいで中抜きされているようでした…大体が地方都市の人です。大阪の派遣会社と北海道の派遣会社が間を抜いているから、こんな月収になっちゃうんですよ。それで、海外では期間が限られているので、24時間体制で、寝る時間以外は働かされます。

それでも、結局のところ、そもそもが水増し労働というか、ノキアと比較すると、やってもやらなくてもいいようなことをしているわけなので… ある意味、所得の再分配というか…

…と言う感じだったのです。しかし、これでは国際競争力がなくなる、と分かりますよね。

私の立ち位置は、いつも、このままでは日本は国際競争力がなくなる…と分かるけれども、自分にかじ取りの裁量権がない、みたいな立場だったよなぁ…

ということをいろいろ思い出した今日のインタビューでした…。

しかし、日本のクライミング界も同じようなことに陥っているような…?

同じようなというのは、経済成長期の戦略から一向に方針転換できないでいる、ということです。

それもこれも、

 過去の成功体験にとらわれたおじさんたちがあんまり目の前の現実を受け入れたくないから…

みたいなのが根本原因…。

おじさんたちが自己主張している間に、世界的にどんどん後れを取って行っている日本…ああ、無情…みたいな現実が私が知っている労働市場でした…

クライミングに来て、同じ景色を見ているような気がしてきているんですよねぇ…