2023/10/04

【盲点】 カテゴリー問題 アルパインvsフリー の区分では区分できないルートが出る ロッククライミング

 ■ 山下さんも指摘しているが…

日本ガイド協会の会長の山下さんもご自身のブログで指摘されていましたが、日本の登山の世界が、伝統的に

 アルパイン、スポーツ、フリー

と区分してきたこの区分だと、バンバン落ちていいのかどうか分からないルートが出てくるんですよね。

■ 白亜スラブや比叡は、フリーなのかアルパインなのか問題

関東で言えば、三つ峠。関東では、伝統的にアルパインクライマーの練習用ゲレンデという認識がされていて、本チャン、と言えば、三つ峠のことではなく、北アや南アの登山を数時間こなしてから、たどり着くルートのことです。

三つ峠も本チャンも落ちてはいけない、アルパイン”ロック”のルートです。

しかし、九州では、なんか 白亜スラブは、本チャンみたいな扱いなんですよねぇ。

でも、とりつきは徒歩5分(汗)。(めちゃ甘?)

新しいトポに、歩かない九州人っていうセリフがありましたが、そんな文化が分かるほど九州の人と登っていませんが、その程度しか一緒にいなくても分かったことは、

 白亜スラブに登ることが憧れらしい

ってことですが、みんなボルトを追っかける山しかしていないのに、これが登れることがすごいことだという価値観は、どこで形成されたんだろうかな?な感じです。

ってことなので、アルパインvsフリーで、白亜スラブはどっちなんでしょうかね?

というか、この区分がまずいんではないですかね?

■ ロッククライミングと言う括りでくくり直しが必要

なんせ、こっちの人は、40年経過したボルトであっても、バンバン落ちろ落ちろ、と言いますから…。

たぶん、白亜スラブのボルトがカットアンカーで信頼性が低いことも、九州人自ら知らなかったんじゃないかなぁ?

というのは、日向神で、開拓者とある会の指導者に進められて登ったルートがありました。

『大蛇山』

です。私は、てっきり、開拓者おすすめってことは、これは、安全なルートだと思っていました。それでも、ピンが遠い箇所があり、長ぬんを垂らしてもらって、2,3便でRP。

一回目は登れなかったので、降りた。ヨーヨースタイルです。地上で心を静めて、核心へ再トライしたら登れました。

すると…後日… 

後日と言っても数か月程度ですが…

なんと、大蛇山はリボルト対象だったんですよ…(汗)

開拓者と会の指導者自らが、リボルト寸前の課題を、その岩場に詳しくないと明らかなクライマーに進めてくるって…(汗) 何?

一体どう考えたらいいんでしょうかね?

尻尾が三角で黒いやつ?それとも、単なる無知?

まかりなりとも、その岩場で開拓している人から勧められたわけですから…登るほうは相手を普通に信頼しているでしょう…

しっかし、その問題となっている開拓者への開拓手法に関する助言は、言いたくないことを言うというババ引きのババで、誰からも行かなかったみたいです。

もうこの事件で、九州の指導者クラスへの信頼は、樋口先生を除いては、誰も信頼できなくなりました。

もう考えていないとしか思えない。

ボルト=フリークライミング、スポートルートと考えると、1ピン目から落ちていい、となりますが、日本の岩場の現状は、全然表せない。

もう、この時点で私の命の危険への恐怖はマックスで、自分のリミット超えました。

■ 山梨でのスタンダード教育

 ・外岩では3ピン目を取るまでは決して落ちてはいけない

 ・マルチピッチ=落ちてはいけない

 ・アルパイン=支点は手作り 山に支点はきのこのように生えているわけではない

でした。

 ・初心者はボルトがしっかりした落ちてもよいルート

 ・初心者は、直上の素直なルート 

 ・初心者は、下部核心ではないルート

というルート選択も、当然のルートの選び方でした。

そういうロッククライミングの括りで、当然のことが、フリークライミングの原則で教えると、抜け落ちてしまいます。

なんせ、日本のフリークライミング、特に日向神のルートなんて、ほぼほぼエイドルートのフリー置き換え、で、エイドの理論で作られたルートなんで、フリークライミングの理論では最初から作られていないんですよ。

エイドっていうのは、大昔のアルパインクライミングって意味です。

そこにフリーの原則を当てはめれば、危険になるに決まっています。

■ ロッククライミングの括りで教科書を書く

何か教科書的なものを書いてくださる方は、

 ロッククライミング

という括りでやってくれると、もれなく、抜けなく、のMECEが達成できると思います。

今のアルパインvsフリーの区分では、

 盲点だらけ

になってしまいます。

例えば、いつだって水がかかってボルトの腐食が加速すること必須の沢にボルトを打って、

 スポートルートみたいな沢ルート 

とか言ってしまうんですよ?それって、

 ロシアンルーレットみたいなルート

って方が正しいです。そんなところにリスク認知せず、たった二人で行って来たら?って勧めるなんぞ、指導者のすることとは思えません。

沢だったら、最低3人以上いないと、どうやってレスキューするんです?日本のほとんどの沢では、携帯電波届かないのに。

これらは、全部、

 区分が盲点を作っている事例

だと思います。


 ペツルって刻印があるけど、危険なカットアンカー