■ トップクライマーこそ
ロクスノ紙面(もしくはYouTube)で、グレード感覚の評定の話し合いしてもらいたいなぁ・・・
デイドリって、スコーミッシュのコブラクラック5.14bより難しいってホントなんですか?
そもそも、池田功さんが目を付けたというのは、知らなかった。いったいどんな経緯で、吉田さんのプロジェクトになったんだろうか…
■ 円安
スコーミッシュ、行きたいとは思っていますが、この円安で全く行く気になれないですねぇ…。
アメリカの物価、聞いてたらバカらしくて。もちろん、私には、コブラクラック、かんけーないですよ(笑)?
しかし、海外のいろいろな高難度クラックを登ってきた人たち…一流クライマーしかできない議論ですよねぇ。
一般の開拓者で、スコーミッシュ行ったことがある、なんて人、こちらで聞いたことないです。
■ ロクスノのレベル低下=クライマーのレベル低下
デイドリがコブラクラックより難しいのかどうか?って…
それをロクスノ紙面でやればいいのに!
そうすれば、難しさ、グレーディングというのが、どういう話で…体の感性で…決まってくるのか、だんだんと一般の人にも分かるようになっていくでしょう…
そもそも、海外でばんばん登った経験があるトップクライマーしか、高難度ルートに適切なグレードを与えられる経験値がない、ってことも分かるでしょう。
■ ロクスノのレベル低下の著しいこと
そういう議論がロクスノには全く出てこず… 紛争もあおるような記事しか出てこず…
初登記録と言っても箸にも棒にもかからない落穂ひろいの記録か、場所が分かりづらくて誰も再登できないから、高グレード言ったもん勝ちの発表か、どっちかで、全く何の参考にもならない雑誌ロクスノ…。
技術情報ですら、ペツルの右から左への横流しでも役立つのに載せていない…。そりゃ誰も買わないでしょ。
クライミング業界の良識を形成するには、トップクライマーの議論を載せることですよ。
大体、ほとんどのクライマーが、誰がトップクライマーか?すら分からないんだから…
最近のクライマーって、平山ユージって誰?って顔していますよね。
■ レベチが分からないから嫉妬するのでは?
たぶん、1990年代から30年くらい情報から離れてしまっているクライマーは、たぶん、地方に多いと思いますが… レベチ、ってことが分からない状況になっていると思います。
レベチというのは、レベルの圧倒的な差、ということです。
というのは、九州では本州では全く評価されない人が、かなり高い評価を得ることができるからです。
え?
って感じ。別に社会ではいろいろな評価があっていいので、いいのですが… その評価の危うさは、
本来到底チャレンジすべきでない高難度のルートに、挑んでしまう
ことです。
これに気が付いたのは、こちらである積雪期のアルパインルートに挑んでいた若い人たちがいたので、長野の師匠に、連絡したところ、師匠が若いころでも決して手が届かなかったようなルートだった、ということがありました。
私の師匠さんは、若いときはそれなりに、50ピッチも60ピッチもあるルートをこなしていた人でしたので、ありゃ!これは…と、この若い人たちが、とんでもなく実力を勘違いしてルートに挑んでいることが分かったのでした…。
一般にちゃんとした山岳会CMCなどでは、そのルートに行ってよいかどうか?を会で話し合ってくれます。適切な助言もそこで与えられます。こちらでは、アルパインのルートに適切な助言を与える能力がある会はないようでした…。なんせ会山行が、明神主稜なんですよ?もし御坂だったら恥ずかしくて重鎮に報告できないレベル。たぶん、そもそも、若いときに高いレベルまで行ったクライマーがいないので、若い人にも助言が与えられないのだと思います。明神って私がその辺のクライマーと組んで行った程度のルートですけど?
(実際は、助言を与えても、与えられた方が怒りますけど…。)
■ 初心者男子は、自分だってやれる!っていうのが、かなり強固
実は、山岳総合センターの同期で一緒にアイスに登っていたKさんも、行く気になっている沢ルートが全部超高難度で、最初の師匠の鈴木さんにそれを指摘され、入門者が行く沢ではないよ、とフィードバックしたところ、彼はカンカンに怒って、罵声を浴びせかけてきたのでした…。
つまり、初心者でとてもそんなところに行く能力がない、ということが分かっていないので、侮辱された、と思ってしまったのです。
男性の自尊心って、周りの人がやれることは、自分もやれるはずだというので、維持されているのか?母が自分のために自己犠牲してくれることで保たれているのか?そんな感じで、あまり挫折と言うか、本当の意味で、
自分自身の実力を突きつけられた経験
がないような印象です。
甲府の最初のパートナーSさんも、ルートに出ること自体が初めてなのに、北岳バットレス四尾根!と言っていたし…3年後の目標かと思って快諾したら、今年って話で、なんでそういうことになるのか、全く理解できませんでした。
ところが、この人と組まずに済んだことを「あぶないところでしたねー、行かなくてほんとよかったですね」と言ってきた人が、ロープが上がらない白亜スラブのようなリードをして、それで、「やっぱりロープは60mだね!」と言う感想…。
いくらロープが60でも、80でも、アップされないと、そこでゲームオーバーです。ゲームオーバーにならなかったのは、セカンドが、”しりぬぐいクライミング”をしてくれたから、なんですけど…?
自分がきちんと登れていない…そういうことが、本人はまったく自覚できないみたいなんですよね…。
クライミングでは、知性が大事ってこのような意味です。
■ 5.13も信頼に値するわけではない
他にも、開拓者らの発言から、あれ?という感じのことが、2,3ありました…。
5.13って最近は登れる人が多いグレードですけど…そういう人が言っている13ってホントに13なのかな?
だって、5.12って男子って一発芸、一瞬芸で登れる人はごまんといます。瞬間芸でいいのなら、長野の師匠も登れたことがあるそうですし。男子で5.12が登れない人はいないんじゃないでしょうか?ボルダーの1級は全くの素人で今日触ったような人でも登れますし。
■ お買い得を探すとどんどんレベル低下を招く
奥村さんも書いていましたが、グレードには幅があっていいのですが…つまり、簡単な12と難しい12があっていいのですが…その簡単なほうに自分を合わせるクライマーのほうが、たぶん人情上、多いですよね?
すると、原理的には、どんどんグレードが低レベル化していくということになると思います。大体の男子は、お買い得品を目を皿のようにして探すって感じなので。それは、周囲の人に認められるため、です。
甲府でも、どこかよそのところからやってきたクライマーが、「あいつ、5.12登れるって言ってたけど、登れねーじゃん」みたいな評価を受けていましたが、どうも自己申告が、たまたま登れた瞬間芸を申告、みたいな感じなんですよね…。
それは、何発も打ち込んで、二か月後にやっと登れました…、みたいな報告が、一言二言しか載らない初登記録を読んだら、模倣してそうなるだろうと思いますが…。
5.14登るのに2か月かかり、私は5.14クライマーですと言ってイイのなら、5.13登るのに2か月かかり、それで、私は5.13クライマーです、と言ってイイのだし、ならば、5.12登るのに2か月かかり、私は5.12登れます、と言ってイイ、と思ってしまいますよね?
ならば、5.9を登るのに2か月かかり、5.9クライマーです、と言ってイイということになります。ここまでくると、ん?って思いますよね。
■ 初級ルートに必要なゆとりが理解されていない
だとすると、私は初めて取りついたときから瞬間芸なら5.9登れていました…。(小川山ストーリーは登れていた)しかし、ナインがオンサイトができるのに、2年半くらいかかりました。
ナインなら絶対落ちないレベルになるというのがリードの許可みたいな感じでしたが、その辺の機微が一般クライマーには理解されていないのではないかと思います。
もし現代クライマーのやり方でやれば、瞬間芸で落っこちまくっている時代から、5.9にリードで取りつかなくてはならなくなり、それだとアップアップすぎます。
というのは、日本の5.9は本当には5.9ではないことが多いからです。ボルト位置もプロテクションとしてまっとうに機能していないようなことが多いです。
■ アルパインクライマーの能力の高レベル化も知られていない
…とまぁ、これらのことは、九州に限らず、自分の実力が正確に見極められないクライマー全般の話で、たぶん、年配の人も同じだと思います。
というのは昔の教え方が延々と変わらずづ付けられ、変わったのは、山に行く時間だけ…現代の山岳部で年間130日山に行っている人たちいるでしょうか?いないですよね?50日でもやっとこさ、です。すなわち、成長のスピードは3分の1になっているのに、行くルートの困難さは同じのが求められていて危険です。(例:大学山岳部が北岳バットレスに行く)
今は、アルパインのクライマーですら、5.12がオンサイト出来る人が、一流って時代なんですけど… みな分かっていないで、昔と同じでレッドポイントやエイドで登っていると思っているから、あいつだけ、いい目、見て許せん!となるわけだろう…と思うんですが?
太ってしまって今では、私がすいすい登れる5.9ですら、登れない人が、「俺だって運が良ければ佐藤ユースケ」って言っていました…。多分、佐藤ユースケになるための努力を端折っていると思うんですけど…本人は全く気が付かない、ってことになります。
人の成功をうらやむ人は、大体は事実関係の誤認がある、と思っています。つまり、努力に対して全く注目していないってことです。
■ スポーツクライミングで名を挙げても評価されない
アイスクライマーのギンちゃんは、私は素晴らしいクライマーだと思いますが、九州ではひよっこ扱いされていました…(笑)。
山梨でてんで、箸にも棒にもかからないクライマーが、”特待生扱い”で、世界のトップレベルクライマーがひよっこ扱い(笑)。
たぶん、誰も現代アイスのレベルを分かっていないと思います。まぁ、これについては、環境の上からも、九州のクライマーが分からなくても仕方ないと思いますが…。
鉱泉アイスフェスに行けば、その辺の一般アイスクライマー女子でも、一昔前のアックステンションクライマーには想像もできないようなムーブ出していますよ…。
あれ見たら、一発で分かると思うんだけどなぁ… ギンちゃんの大会での活動しか知らないからそうなるんでしょうなぁ。
スポートで評価されないのはアルパインのクライマーからすると仕方ない、って気になりますが、スポートで磨いた技術を外岩に持ち込んでD15、なんてのが今のトップクライマーなんですが、実際の姿を見てないと分からないですよね…
■ 這っても黒豆
勉強不足であるとか、実力が足りていないとか、そういうことが、女性たちの
男を立てる文化、
で、うまーくオブラートに包まれ、あまり自覚せずに、自分のエゴを拡大させてきたとしたら…?
そりゃ、這っても黒豆、って言いますよねぇ?
這っても黒豆は、メタ認知力がない人のたとえです。あれは黒豆か?虫か?という議論があったとき、その物体が動き始めて、虫だということが分かったのに、黒豆、と主張を譲らない人のセリフです。
たぶん、クライミング界は、全体的に
這っても黒豆状態
に陥っています。
■ 不適正なボルト位置
適切にビレイしても、落ちたらケガをする位置にある支点は、無駄なボルトです。
ミニマムボルトの原則に反しています。墜落時の保険に役立たないなら、ボルトの意味がない。それでも、自分の著作権にこだわるって、俺のエゴが勝っているって意味です。まさに這っても黒豆。
そのエゴが入門ルート程度のグレードで引っ込められないのは、時代錯誤したレベル感…当時は自分はトップレベルのクライマーだったという自負があるからでしょう…
現在のレベル感で自分を測ることがあれば、入門ルートの入門ルート足る位置づけも分かるでしょう…
分かれば、自然とどのようなルート設計がふさわしいかも自覚できるでしょう…
そうした自覚(メタ認知)が全く失われるようになってしまったのは…
デイドリは、コブラクラックより難しいのか?
みたいな議論が掲載されなくなり、トップクライマーのありようを多くの人が共有できなくなったためです。
こんな体たらく、世紀末的事情になっているのは日本だけで、私には、「あの8Cはどこにあるのか?再登者は出ていてグレードは確実なのか?」と海外のサイト運営者から、問い合わせが来ますよ。
ああ~楽しかったあの頃に戻りたい…