2023/10/25

【結論】クライミングにおけるバカの壁だったのではないかと…

■ バカの壁?

これは、ベストセラー『ばかの壁』の要約なんですが…


■ 10年登っていてもバカの壁は超えられていない

最近、うつから回復して、栄養が良いときは、なんかスッキリと物事が客観視できるようになってきたと思うのですが…

結局のところ、私が九州でのクライミングで経験してきたことは…10年登っていても、25mのピッチと35mのピッチを切らないでつないで登ってしまったら、60mのロープでも足りないということが分からない… そもそも、それ以前にロープ1本でマルチに行くことの愚かさが分かっていない…ということは、結局

 バカの壁

に直面したということなんではないかと思います。

白亜スラブ(マルチ)に登ります、と言うときにロープの計画をどうするか?と言うようなことは、山岳会のチェックが働かない…。簡単な足し算だから、誰もが分かっているだろう、というのは、全く、無効です。簡単な足し算ですら、ちゃんとできないのが、今クライミングに来ている一般的な知的水準みたいです。

■一方で、ベテランは昔から怠惰

一方でベテランなら、知的水準をクリアしているのか?というと?

例えば、ロープを出す水準をどう決めるか?というようなことですが…愚かな人は、一言では言えない、とか言います。一言で言わなければいいんです。

リスクを言語化しないベテランって、言語化が難しいのではなくて、たぶん、言語化するのがめんどくさいか、考えていないだけではないですかね?

ロープを出す基準は、人による、というのは、言語化を放棄した回答です。

1)一般登山しか知らない、クライミングしない人 → 少しでも危険を感じたら、面倒がらずに出す

2)クライミングのベテランやトップクライマー→ 記録に挑戦中の場合はスピード重視なので出さない&ストッパーノットも結ばない

■ 問題は…

現代のロッククライマーと言う人たちが、カッコつけることを主眼としているために、

1)の段階の人なのに、2)を気取ってしまうということです。

初心者時代を通らずに、ベテランにも、トップクライマーにもになる人はいない。その当たり前の事実が無視され、初心者の段階の人が、

 自分を大きく見せるためにロープをを出さない

ということで、結局、事故が増えることになります。指導する側も、同じ見方をしているので、初心者に向けてノーロープを要求する事態になっているのが九州です。

指導者の”バカの壁”もあるってことです。

■ それもこれもグレードで能力を判断できるという幻想が盲点になっているから

5.12が登れても、5.14が登れても、山にまつわるリスクの勘定ができるか?というと別の話ですし、岩の見極めやロープの配分、あるいは正しいロープの使い方を理解しているか?というのとも、全く別の話です。

グレードを目安に実力を勘案する…と言うのでも駄目だし、経験年数を参考に実力を勘案するっていうのも、また全くダメです。