2023/05/01

小川山のグレード改定について (簡単な教習所化)

 

 ■ カサブランカ 10A→ A10B

グレード改定になっていた…。

改定はどういう風に話し合われ、どういうふうに改定になったのだろうか…

(別に改定に文句はない。念のため)

カサブランカって、小川山で一番、基本的なクラックの5.10Aだと思うんですが…

そのため、ガイドさんが、横にグリグリでぶら下がって、講習生が設置したカムが決まっているかどうか?をチェックしながら登らせていました。 

おかげで長蛇の列で、普通に登れる人は超メイワク…なんですよね。

私も3回目くらいには、だいぶ余裕で登るようになったのですが…。その後が…です。

フレアしているので、TRでゆとりがでたからと行って、次は、リードって…そこは、なんか違和感ありますよね?

その後、三倉のクラックに行ったが…男子のクラックの習得の仕方が超怖いということがわかった…のだった。

つまり、

一度登れたというだけで、プロテクションの技術を学ぶことなく、いきなりリードで取り付く

という方法論だった。

ま、人のことは言えず、小川山レイバックでは、私も、「あれ?これ、登れるな」と思ってしまい、2度めでビレイヤーを連れて行ってしまったが。

というので、ガイドさんがぶら下がってプロテクションをチェックするのはいいと思うが、それをカサブランカでやるのは、いかがなものか?って感じではないだろうか…

カサブランカは、”練習課題”ではなく、”目的課題”、だろう…

それなのに、カサブランカでカム設置練習をやると、超・迷惑だろうなぁ…。

■ 提案: 練習課題

 ・カムへの信頼を築くために、時間をかけて登ってもいい、

・歩いてトップロープが張れる

練習課題として適しているもの

というものを小川山でも設置したほうがいいのではないだろうか?

偉大な芸術家だって、最初から芸術作品を描いていた訳では無い。練習課題があり、カサブランカは目標とする課題。そうなれば

  下手くそに合わせて、グレードを改定したりしなくて良いわけで…。

カサブランカが5.10bだと思って育った日本のクライマーは、ヨセミテに行ったらどうなるんだろう? 

ヨセミテって三倉グレードだそうでした。私はとりあえず、小川山レイバックはRPできたんですが、その程度で、三倉の5.9に取り付いたら、あちゃーってカムエイド状態でした。

ヨセミテに行ったら同じ事が起こるよなぁ。

つまり、簡単な教習所で教わったドライバーは運転下手、ってこと。それはやばい。

今、日本のクライマーが海外で強強なのは、日本の落ちれない外岩育ちだからだと思うんですが、ちがうんですかね?

■ 花崗岩グレードvs石灰岩グレード

小鹿野の問題は、石灰岩なので、現代のクライマーにとっては楽勝系のほうです。むしろ。

それに石灰岩のランナウトは、即、死につながる。大根おろしくらいの話では済まない。

石灰岩、私はジム育ちではないので、日本の石灰岩は5.8でも登れませんでした。スラブなら、10cまでRPできるのに。

ランナウトしていないラオスなら、楽しく登れ、6Aまで行けます。日本には、私が登れる石灰岩なんてあるんだろうか?ってレベルです。

それくらいスタイルがちがう。ちがうスタイルの登りを同じモノサシで語っているから、クライマー同士の喧嘩になるんだろうと思いました。

 なんせ、アルパイン出身のクライミングって、そもそも、信頼できないエイド用ボルトに細引きかけて、抜けませんように!と祈り、南無三!とやるのが、クライミングですよ~と教わっていたわけですよ。

それが叩き込まれた人と、基本的に落ちてもキャッチしてもらえる前提のフリークライマーが話をすれば、そりゃ、喧嘩になるでしょう… そもそも、何をクライミングだと思っているか?が大きくちがう。

高みへのステップにもフリークライミングのことは書いてありませんでしたし。

ちなみにリンヒルは著書の中で、さっさとアルパインは捨てていますよね…。スポーツのほうが彼女には合っていると思ったそうです。体操の演技と同じで、緩急やフローがあるのが気に入ったそうです。

バレエで言えば、パの繋がり、アンシェヌマンですね。私はアイスクライミングが好きでしたが、それはバレエのワルツステップと同じだからです。岩では、私のフィジカルではパが繋げられないから、好きではないです。特にカチ系課題。指痛くなるだけでおしまい(笑)。

昔は、5.10Aだったカサブランカが、10bに改定になったのは、現代のクライマーが下手くそになったこともあるが、山岳会による教育システムが存在しなくなり、先輩に連れられて、トップロープで岩に慣れるという時期を過ごすことができないためだろうと思う。

誰だって3年フォローで育成してもらえたら、5.11くらいは登れるようになるものなのだ。

しかし、後発クライマー(クライミング界の弱者)で、なおかつ師匠についていた私でも、湯川を1日登り放題しただけで、次からリードしているんだが(デゲンナー5.8)、それでは、ガタガタの湯川のプロテクションをきちんと決める根拠にはならないであろう…

ベテランでもプロテクションの習得は技術指導の仕方がわからない… 新人はトップロープが自分で腫れないので、自学自習もできない…となれば、八方塞がりになる。

とどうなるか?こんなコミュニケーションがまん延するのである。

 

とにかく卑屈にならないといけなくなる。それが

ラオスの岩場がいい理由
日本の岩場がよくない理由

それで、安物を大金出して買わされる羽目になる。そこにガイドが群がる。

そういう話になっているのが日本の岩場だよなぁ…

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