今回は、ロッククライミングの世界でよく聞かれるエイドクライミングとフリークライミングについてお話ししましょう。これらは、クライミングの二つの顔とも言える技術です。それぞれの特徴や魅力について解説します。
エイドクライミングとは?
エイドクライミングとは何でしょうか?エイドクライミングは、登攀中に人工的な支点や補助具を使用する技術です。ハーネスやロープ、フットループ、リングなどを駆使して進むため、より困難な壁や長いルートに挑戦することができます。エイドクライミングでは、体力よりもテクニックや戦略が重要となります。
フリークライミングとは?
一方、フリークライミングは、エイドクライミングとは対照的です。フリークライミングでは、人工的な支点や補助具を使用せず、自分自身の力だけで岩壁を登ります。身に着けた装備は安全確保のために必要ですが、進む際には岩の突起やクラックを利用し、バランス感覚や体力を駆使して進んでいきます。フリークライミングは、技術と体力の両方を求めるため、クライマーの能力や経験が重要となります。
どちらが優れているのか?
では、どちらが優れているのでしょうか?正直に言いますと、どちらも魅力的であり、クライミングの醍醐味を味わえるものです。
エイドクライミングは、一般にビッグウォールクライミングと言われ、より大きな、困難な壁に挑戦するための一般的な手段として利用されています。
現代のプロのフリークライマーは、ビッグウォールをフリー化しています。つまり、フリークライミングは自分の能力や限界に挑戦する手段として魅力を持っています。
一つのルートには、エイドセクションとフリーセクションが存在することもよくあります。たとえば、インスボンにもエイドセクションがありました。
エイドセクションではエイドクライミングの技術を駆使し、フリーセクションではフリークライミングのテクニックを活かして進むことが求められます。これにより、より多くのクライミングのスキルや戦略を駆使することができます。
エイドクライミングとフリークライミングは、それぞれ異なるアプローチを要求するものですが、どちらもクライミングの魅力を存分に味わえるものです。エイドクライミングでは、長いルートや特に困難な箇所に挑戦することができます。人工的な支点や補助具を利用することで、壁の上を進むための安定性を確保することができます。
一方、フリークライミングは自分自身の力とテクニックに頼るスタイルです。岩壁の突起やクラックを巧みに使いながら、身体のバランスと力を調和させながら進んでいきます。クライミングの技術を磨きながら、自分の限界に挑戦し成長していく喜びを味わえます。
私はアルパインクライミング、つまり登山からクライミングに入りました。ので、フリークライミングについては、今からというところで、山梨から福岡になりました。フリークライミングについては教えてくれる場を探していますが、どうも、国内でフリークライミングを教える機関はないようです。
海外では、AMEGAクライミングガイドが、きちんとしたフリークライミングを教えているのではないか?と思っています。ロッククライミング、と表現した場合、両方を教えるのが、良心的なクライミングインストラクターだと思われます。
私は、フリークライミングをしたいのであって、スポーツクライミングのやり方で外岩を登りたいと思ったことは一度もありません。
特に海外の登攀に行くようになり、怪我や事故は、さらに許容できなくなりました。
私の目標は、誰でもロッククライミングの世界で自己実現できることを証明することです。
女性でたとえ高齢でのスタートあっても、普通に海外の登攀に行けるくらいには、誰でもなれます。英語は必要なく、クライミングシステムの理解そのものが、海外では共通言語です。
”自分にはできない”などの思い込みを解除し、勇気を持ってチャレンジした経験を持つことで、日本の若い世代のインスピレーションとなりたいと思っています。
現在はアキレス腱の断裂のため、自宅療養中です。そのため、クライミング知識の普及を最優先に考え、正確な情報と技術的な光明を提供することに専念しています。
肉体的に登ることだけを優先して、クライミングについての理解が足りないことが、事故の温床のように思います。
私の経験と知識を通じて、若い世代には、事実や現実をしっかり見てもらい、ロッククライミングコミュニティ全体のレベルアップを目指してほしいと思います。
また、持続可能なアウトドアライフを追求し、自然を尊重することも私の信念の一つです。
人は自然なしでは生きていけない。
エイドクライミングとフリークライミング、それぞれの魅力と特徴を理解し、自分のスタイルに合ったクライミングを楽しんでください。
現代のロッククライミングを十分に楽しむには、基礎的なエイドクライミング能力は必要です。初めてマルチに行く、という段階から、自己確保で登る方法は知っていなくては、行けません。
なにしろ、フリーで登れなくなる確率は、初心者の方が高いのですから(笑)。
どちらのスタイルでも、常に謙虚でいることが、クライミングでは特に大事です。実力誇示は死へ続く道です。
安全に楽しみながら、クライミングの世界を存分に堪能しましましょう☆