2022/12/05

 日本のクライミング vs ラオスのクライミング

■カンザスオーバーランドパークシティに一か月開発で住んだこと

カンザスって、「大草原の小さな家」も出てくるので、ワクワクして出かけたんですが…。日本人の同僚曰く、”何もない”、でした。つまり、商業施設は何もないです。多分、日本で勉強していない人…無学な人…には、何もない。というか、何も見えない、です。

カンザスでの仕事場は取引先のSprintという携帯電話会社でしたが、オーバーランドパークシティは、全米第3位のリッチな市で、スプリント社の城下町でした。

スプリント社内は、日本の開発部と全然ちがい、海外ドラマに出てくるブース仕様。半個室です。仕事しやすかった。日本の開発部は、島、もしくは、だーっと階級順に個デスクが並べられており、めちゃ落ち着かない仕様ですので、私はロボットの置いてある部屋に隅っこを陣取っていましたっけ…。発達障害児っぽい行動です(笑)。とにかく常時監視されるような環境苦手です。

で、カンザスは、一か月いたんですが、黒人と白人の差別が強烈でした。カンザス川をはさみ、あっちとこっちに分かれるのですが、黒人居住区は映画に出てくるスラムみたいで、白人の方は、門と塀で囲まれた高級住宅なので、ゲーテッドコミュニティを見たことがない人には、ずっと塀があるだけの、ただの静まり返った、ひと気のない町にしか見えないです。

が、実は門番がいて、門の中に入ると、おとぎ話から抜け出てきたような瀟洒な家々が並んでいます… 並んでいるって言っても、お隣と 家、3,4個分くらい開けてあります。私は、カリフォルニアで富裕層の暮らしを知っていたので。

で、スプリント社で働いている人は、インド、中国人、ヒスパニア系‥、アメリカ人ほとんどいない。マネージャ職というか、取引先なので相手をしてくれたのはアメリカ人ですが、実際実働しているのは、インドの方とか… 前述のセルの中で働いているのもインド人。何人かと話友達になりました。

で共同キッチンがあり、ピザとか牛乳とか冷蔵庫に入っており、コーヒーは無料です。ちょうどシェアハウスみたいな感じです。つまり、寝泊まりできそう、っていうかしてそう…

で、黒人さんと言えば、門番のオジサンとバスの運転手だけで、私は門番おじさんと仲良くなったので、黒人さんだけが知るレストランに連れて行ってもらいました。

日本人は、黒人差別の歴史も学ぼうとせず、目の前の差別にも気が付かず。その上、勝手に日本人はアメリカ人同様の意識で、上から目線の日本の同僚たち…超失礼。しかし、実際は、ホテルに帰って、スリッパで廊下に出てくるような、勘違いおじさんグループ…

をまとめる私のストレスを一番分かってくれたのが、黒人さんの門番のオジサンでした…。 
ホテルでは、レセプションで黄色いサル扱いされているのですが、みんな英語が分からないので、そのことに気が付きもせず、日本人だけが、40人の大所帯で、毎日大型バスで会社に行き、大型バスで同じ時間にランチに行き、レストランで40人が一斉に食事が出来ないと言って怒り、大型バスでセーフェーに行くのです…。日本人が周囲の目を気にする人たちというのはうそでしょう…。

ホテルではディナーは出ないので、備え付けの電子レンジで、チン出来る料理を食べるのですが、電子レンジ調理器を出張道具の中に持っていくというのがベテラン、という世界でした。

日本アズNO1を経験した日本人男性は、能力がないにもかかわらず、態度がデカくて、横暴で、それでかわいそうと思って黒人の門番のおじさんは私をランチに誘ってくれたんですが、その誘ってくれたランチに、同僚に文句つけられた…。

大体、日本国内だって、40人が一斉に食事するレストランなんてファミレスでも無理でしょう… 数人ずつ時間ずらして行けばいいでしょう…タクシーか何かで。

そういう融通が利かないのが日本的経営。みんなおなんじ。何が何でもおんなじ。

■ リモートが広がらない=競争力低下

カンザス懐かしいです。-30度になるので、ホテル缶詰が一番快適。当時でもホテルはWifi整備されていたので、別に取引先に毎朝行かなくても仕事出来たのに、無理やり出社。それを言えば、正直、海外出張自体が要らない出張だったような気がしますね。

それだけ金を使いまくっていたってことです。なんせホテル1泊1万円くらいでしたから、30日の出張で、一人30万円。40人でいくので、滞在費だけで、1200万円。そんな開発形態していたら、あっという間に世界のIT軍団に抜かれますね… なんせ、連れて行った日本人エンジニア、アホばかりで、もう疲れる…って感じでした。エンジニアの癖にPMの私に、「IPアドレスって何ですか?」とか聞いてくるんですよ?

そういえば、竜巻がきて、買い物途中でみんな投げ出して逃げた(笑)。あれ、どさくさに紛れてもらって帰った人いたと思う。

あの開発部には勤めたくないけど、スプリント社では働いてもいいなと思った(笑)。
 

同じ仕事をしても、ぜんぜんありようが違うので、日本的雇用で働けば不幸、外国の土壌で働けば普通に幸福、と思えた経験でした。

同じことを、

 日本のクライミング vs ラオスのクライミング

に感じました。

 日本のオジサン至上主義型クライミングをラオスに持っていくための手段

に私を使いたいというのが、どこか見え隠れするので、そういうのが嫌ですね… 

とにかく、オジサンという人種を団体にまとめると、ダメです…もともとちゃんとしていた人でも、朱に交じれば赤くなります。