■ グレーディングシステムによる上下意識によるリスクとは?
今日の仏教説話は、増上慢について、でした。
私はグレードでは大したグレードが登れないのですが… それだから、増上慢に陥るリスクとしては、小さくて、それでよかったのかもしれません。
若い男子は、師匠たちと比べて自分の方が登れる、と思ったら、岩場に一緒に行かなくなります。
でも、師匠たち…60代とか、ですよ? 30代の男性より、60代が登れるって変ですよね?フィジカル一番強いのは、男性は25歳のころなので。
そういう意味で、グレーディングシステムによる上下意識がリスクなのかも?
■ スタイルがある意味リスクがある
一緒にクラックをやっていた先輩は、カム位置が悪くてロープスタックさせたことがあったのですが…ショートの時、それを指摘したら、怒ったんでした…(汗)。
その時は、10cをオンサイトしたことになったので、オンサイトの喜びがそがれると思ったのかな?
オンサイトしたものは、その後、スタイルを向上させる再登をしたほうがいいかもしれません。
オンサイトって、いつもけっこうギリギリなので。
そういう意味ではオンサイト、レッドポイントというスタイルがある意味、技能の不足をカモフラージュしてしまうので、ある意味リスク。
■ 自分の理想のクライミングを追いかける
オンサイト、レッドポイント…、そういう、
”誰かに与えられた成功の型” ではなく、”自分の目指す理想のクライミング”、
みたいなものが見つけられればいいですね。
私はアイスクライマーとしてクライミングは、デビューしたので、オンサイトって、よく考えたら、全部オンサイトです。アイスの場合は、同じ場所でも、毎回氷、違うから、毎回オンサイト。
■ 尊敬できる人に会いたい
岩の遊び方、スタイルの求め方、そういうので、この人すごいな~って人に、今まで会ったことがないかも???
レッドポインターの故・吉田さんは、何百回もうちこむとか、体重まで課題に合わせるとか、究極に岩に寄り添う、というのが、スゴイ点でした。岩のためにホームレス生活とか、ヒモ生活、とかですからね。
私が岩登りで嫌いな点は、足るを知る、がない点です。
■ 中級者へステップアップするかどうか?思案
昔の山岳会でも、5.12RPできるくらいじゃないとリーダーは務まらなかったと思いますが…そのレベルに到達するのに、男性で10年かかる…。
毎週ジムに行って週末は外岩っていう生活をして、10年。28歳→38歳、32歳→42歳 で十年…。
私はフリーは43歳でスタートしていますから、5年程度のキャリアですが…、クライマーとしてあるべき生活を今はしていないので、10年で、つまり53歳で5.12RPはないだろう、と思うのですが…。たとえ、週2ジム、週末外岩という生活をしたとしても…。あるのだろうか?これが一点。
そもそも、12が登りたいのだろうか?というのが2点。
ただし、それくらいのスキルが日本中の岩場で、とりあえず安全に、取りつけるスキルであって、間違っても5.9がギリギリの人が、5.9に取り付いて良いようには、外の岩場は、出来ていないです。自己責任で、岩場で楽しむために、必要なスキルがそれくらいってことです、つまり。それは分かるようになったので、理解の面で、九州に来た時と今では雲泥の差です。
なので、12を登る人以外は、みなまだフリークライミングのカテゴリーではクライマー未満です。フリークライマーとしてのスタートは5.9ではなく、5.12です。5.12はフリーへの入門資格。
60代で12登る人も世の中にはいますし、本人がそうやりたければやればいいし、やりたくなければ、やらなければいいだけのことなのですが…、
多くの人に伝えたいのは、みんなが思っているフリークライミングなるものは、それなりの分厚いスキル修練(つまり、10年)を必要とするものですぞ、と言うことです。
例外はあります。子供ならすぐ身につきます。3年でそこそこ行けると思います。私の師匠は、初めて1か月で5.13登った人を見たそうですが、すぐに辞めてしまったそうです。
■ リスク管理能力は、分かったとたんに身についている技術
それと比べると、例えば、外岩で、長ヌンを使用すること、などという知識は、了解!と分かったら、即、明日からできる。
知ることさえできれば、明日からすぐ実践できるスキルですよね?
なので、なぜ、みんながそんな簡単に身につけられることを身につけず、身に着けるのに10年の歳月がかかることを身に着け、自分をリスクにさらしているのか?ということが不思議。
一発芸は身につけないで、長年の努力の要る芸は身についているみたいな?
ボルトルートでも、長ヌン使ってロープドラッグを解消しましょう。将来マルチに行きたい人とか、ビッグウォールに行きたい人とか、特にそうです。
ロープスタックしたら、どうしたらいいか?目が点では、即、ヘリ、です。
■ 何を満足とするのか?
それより、私はどう成長して行ったらいいのかなぁ…。
すでにクライマーとして自分の身を守るための知識は十分なので、後はムーブが向上し、フィジカルがアップすればいいだけなんだけど…
引き付け、立ちこみ力、後は保持力、みたいです。
足が先行のクライミングを身につけないと。単純にホールド遠くて取れないってことが今の外岩では多いからです。
あーあ、ラオス楽しかったな。楽しく登ったら、帰国したら、違う人になっており、いきなり城ケ崎登れたんでした…
あ、分かった。必要なのは、師匠じゃなくて、楽しい岩場と楽しくて出るホルモンのほうか。