2021/05/27

設問: 〇+△=4となる組み合わせをできるだけ多く考えなさい

 ■ 拡散性 vs 保全性

”〇+△=4となる組み合わせをできるだけ多く考えなさい”

というような設問で力が出るのが、拡散性の高い人です。

一般に日本人は、保全性が高い人が多いので、

 ”1+2は、3ですよ~。では、1+3は、何ですか?”

という教え方が好きです。

しかし、同じ原理を学ぶのに

 拡散性が高い人の思考法 = 正解がたくさんある 

 保全性が高い人の思考法 = 正解が一つ

これが、この人たちが持つ世界観を考えるときに

   無意識の前提

として出てきて出来てしまいます。

■ 体力一点豪華主義とガンバ!オンリー

それが山登りで、”体力一点豪華主義”ができたり、”ガンバ!オンリー指導者”が、できる理由です。

たぶん、”体力積み上げ=山のレベルアップ”という発想しかない(=昔のやり方)で、つまり、保全性の思考回路でやってきたから、ですね。

■ FFS理論

FFS理論という個人の資質を見る方法論がありますが…私は子供のころから、努力をしているのに、それを努力と皆が分かっていない、という印象を持っていました…。

私の努力は、興味や関心の追求です。ところが皆から見ると?遊んでいるようにしか見えないらしい(笑)。

しかし、日向神へ行った1山行で、書いた記事10個ですよ? これだけ拡張できる人、そんなにいないですし、そこまで集中力を維持し、洞察を深められる人も、私は、あんまり会ったことがないです。

男子だったら、「アッポロ11号頂き!」で終わるだろう…。それは見てきました…。

もちろん、今回のパートナーは、自己評価をRPではなく、”長ヌン学習の機会”と、とらえてくれたみたいで、感心しました。しかし、稀有な人で、一般には、前者でしょう。

拡散性、というのは、日本人には少ない資質で、私のように拡散性が高い人は、周囲から誤解されやすいです。特段、努力しているように見えないので…。

しかし、語学力など、繰り返しが必要なものは、誰しも一朝一夕には身に尽きません…特に拡散性が高い人は、通常の学校のやり方では身につけられない。

ので、独自の学習法を編み出す必要があります。むしろ、保全性の人のように、言われた通りにやれば、身につくわけでないので、苦労続きです。

ちなみに、私は英語は学生時代はホントに赤点ばかりでしたが、それは保全性の学習法を無理強いされたからです。

私は自分の好きなように英語を学習し、渡米3か月で一通り生活は、OKになりました。やりかたを無理強いされた時間は、すべて無駄でした。

同じことがクライミングの学習法にも言えます。

10級、9級、8級、と、級を上がっていく、”段級システム学習法”は、保全性の人のためのシステムです。

それでは、拡散性が高い子供は、すぐ飽きてしまいます。

■ 拡散性が高い人の登山の組み立て

拡散性が高い人は、〇〇したい!という明確な目標があり、それを実現するのに、必要な能力は何だろうか?と考えます。

例えば、


 問い)冬山で、お天気が悪くても、山で遊ぶには、どうしたらいいか?

 答え)そうだ!アイスクライミングしよう!


 問い)パートナーがいなくても、バリエーションに行きたい!

 答え)そうだ!明神左回りなら懸垂しか出てこない! 


 問い)腕力がなくても、指力がなくても、登れるフリーは何か?

 答え)そうだ!クラックなら可能性があるな!


そんな感じです。自分の能力でできる範囲で考え、足りず、必要な能力を身に着ける…

飽きっぽく、コツコツが苦手な子どもは、適当にしていても、なぜかクリアできるようになるように傍から見えると思いますが…。実は大人が大事な役割を果たしています。

それは、子供が示した興味に反応する、きちんと受け取るということです。

私の母は、子供が生まれたときに百科事典をそろえ、世界文学全集をそろえ、私は絵本は読み放題で育ちました。モンゴメリにハマった時は、次々に続編の本を買い与えられました…。

機会を奪わないというのが、勝手に成長していく拡散性の高い子供をより伸ばすために必要な教育の特徴です。

どんどんチャンスを与え、蓋をしない。ブレーキを掛けない。

子どもは、これ以上、自分には無理だ、と思ったら、勝手に帰ってきます。意欲の火があるときに、油を注いでやるのが、拡散性の高い子供を育てるときに必要なことです。