2021/05/02

JFA依存症は好きになれない

■そもそも JFA依存症は好きになれない

故・吉田和正さんも、別にJFA礼賛していなかったし、JFAがクライマーの中から発生した自主独立の、自治性の高い組織として尊敬、していますが… どちらかというと、今回の組織改編で、中央集権制の権力化に傾き、”JFAにさえお願いすれば大丈夫”みたいな、各地の岩場からのJFAに対する依存性を高めよう、とする方向性に移行しているようにしか思えない。

まるで、補助金行政に群がる市民みたいに、JFAにお願いお願い、という体制は好きになれない… 

以前、JFA所属のあるクライマーさんが、近所の岩場を整備した記録をこのブログに上げたら、”次からは俺らに報告するように”、となんか超エラソーでした…

はぁ?って感じでした。なんで自主的に岩場のコケを落としただけで、今日はコケを落としましたってJFAに報告しろって言う話になるんだ? それ言われた人の身に立って、考えたら、どういう方向に意識が働くか?っていうと、

そんな報告をしないといけないんじゃ、めんどくさ!二度と行くまい、

になるでしょう。

つまりこれを言ってきた人は、お役人根性ってやつですね。自分のものでもないのに、権力をかさに着ている、許可と提供の文化ってやつで、今、全国の地方自治で問題になっています…

つまり、なんでもお上にお願いお願い、ってやつです。お上の方も、お願い、されるんだったら、やってやろう、みたいなスタンス。ひらたく言えば、共依存、です。

本来は住民の自治で実践するべきことでしょう。お上不要。

JFAは存在価値がこれまでの時代はあったと思いますが、もはや、権力腐敗の匂いすらしてきていますね…

■ 温情的でないJFA

JFAは、日本のクライミング界に必要な組織で、これまでの功績は多大だと思います。

が… 温情的組織でないことは、今回、送られてきた議事録を見て残念に思いました。

書かれていた、去年まで事務局長だった井上大助さん(CW)へ対する処遇を見て、JFAへの信頼は、一気に減らしました。

なにしろ、リボルトしなくてはならない!という発想を作ったのが彼で、そしてリボルト職人への並々ならぬ情熱を傾けてきたのが彼、なんですよ?

一般クライマーからは、JFAと井上さんは、ほぼイコール関係に見えていました…。ま、小うるさいお母さんみたいには見えていましたけど…(笑)。

JFA=井上大助。その一体感というか、そのイコール関係は、彼が自分を案内してくれた影の功績者について言及しないから…であるのは、福岡を案内して分かりましたが…つまり、一緒にいるのに、なんか一人で行動しているように見える記述で驚いた…。

しかし、そこを引き算しても、JFAの事業のうち、リボルトだけが現在まっとうに機能している事業です。

悪口になり、すいませんが、『フリーファン』なんて、中身のない雑誌、誰も読んでいませんよねぇ…。名前は忘れたけど、別のですごい面白いのがあったでしょう…。ツヨツヨクライマーばかりが寄稿している…あっちのほうが普及しないのが不思議。

今回も、特集、”チョークとパモ”ですよ… 要するにボルダラーのマナー特集です。理由はボルダラーのマナーが悪いから。

そして、チョークを肯定するためのアルパインクライマーこき下ろし…。これじゃ、互いの理解ではなく、反目をさらに助長させます。

もはや、終いには、チョークに粘着力つけて、登り始めそうな勢いです。それ、エイドってば…。アルパインの奴らが気に食わない以前に、そもそも、フリーじゃない。アルパインの人に見下されて嫌なのは理解できますが。その嫌っているアルパインのクライマーがやっているエイドクライミングに、自分のボルダリングが同一化して言っているのを理解していないのでしょうか?

あ、話がそれましたが、リボルトがメイン事業って話です。それから井上さんを除外するって、どんだけ? 自分が育てた子供を引き離される母親でしょう…。ああ、かわいそう。

情報公開などがJFAの基準に合っていないとありましたが、そもそも、JFA自体が情報公開ほとんどしていない。

うさんくさーい感じ、です。

外注する職人が自分の調達した材料でやらせろ、って当然なんで、発注者のJFAが反発する意味わかりません。大工さんに、家の造作をお願いするときは、材料を施主は買ってきたりしません、そんなの、大工さんが持ってきた材にお金払うのが普通です。もちろん、床板は杉でお願いします、とかそういうのはやりますけど。クライミングに直すなら、”25kNの強度が出ているやつ”っていうのは必須でしょう。資材提供をさせず、作業だけにさせれば、労働の喜びを奪います。労働者への不遜な態度でもあります。

さらに言えば、リボルト職人としても、もっとも多くの知識が溜まっているのは、井上さんでしょう… せっかくの彼の10年、20年の経験値を葬り去ろうとでもいうのでしょうかね???

つまり、クライミング界全体のことを考えていないで、私怨の匂いぷんぷん… なにしろ貴重な、”他の人に教えられる”レベルの職人です。

井上さんは理事長時代も、JFAの月給が未払いで大変そうでした…。お金がなくてカツカツみたいでした…。今もリボルトが主力事業でしょう…なのに、干されたら、メインの収入を奪うことになります。

また、彼の過去の努力はどうなるの…?と、とても無念でしょう。お気の毒です…。

もちろん、欠点がなかった、とは思いませんが…(例えば、正確に職人を育てることに注力しすぎて、職人が育つのが、牛の歩み、とか)でも、仕方ないですよね、欠点がいない人間はいないし、いい加減なことはできない、と固く念じたためだったとしたら。

というわけで、2点の理由で、

 1)クライマーの自治
 2)開拓クライマーご本人によるリボルト

を提案したいです。

 1)そもそも、その岩場に登っている人がボルト代を負担すべき
 2)開拓クライマーは自分が開拓したルートの行く末に責任をもつべき

だからです。え~、みんなのためにやっているんだよ!っていうなら、”みんな”の存在を明白化するためにも、岩場個別のクライマーの自治団体が必要ですね。

なにしろ、「これ買って~」「ダメ」「だって、みんなも買ってもらってるよ~」「みんなって誰なの言って見なさい」の時代から、

 みんなのため

は、

 私利に悪用されるのが当然

なのですから… 

JFAは、組織が大きくなりすぎたのかもしれません。良く詳しいことは分かりませんが、本来のあるべき姿…クライマーによる自治…に立ち戻る時期が来ているということだと思います。