現代のスタンダードは、ケブラーですが、これすごく使いやすそうです。
■ 技術伝授は、自分のパートナーとするため
支点とか、ノット通過とか、ビレイの仕方もそうですし、宙づり登り返しとか、そういうのを誰かが教えてくれるのは、基本的に、自分のパートナー(フォローとする、つるべの相手とする)ためです。
私の師匠は、組む前に、3日連続で、ロープワークだけの日を作り、公園で斜バリまでやりました…。
なので、教わった人がそのあとありがとーと言って、別の人と組んだら、不義理。
最近、県外クライマーに技術伝達しましたが、その人が心配するといけないので書くと、私は、例外的に、基本的に自分が組む人には、知っている技術をすべて教えるように、とガイドの新保さんから言われて、そうか、と思ったので、実践しています。
ただ…教えられるのを嫌がる男性も多いので、基本的には、経験者には教えない…出来ている前提でいて、危険なことをしているときだけ指摘します。例えば、ロープドラッグとか…。
■ マルチに行ったのに次がないというのは、反省しろという意味ですよ
初級のマルチに連れて行ってもらって、もちろん、そこはトップも、セカンドを見渡せ、トラブルが起こりそうにないような、起ってもすぐ対処できそうなところで、ラクもなく、支点もボルトで、というような、明瞭なところへ連れていかれて、もしも、その次が誘ってもらえない…ということだったら、
”この子はマルチはまだ時期尚早だな~”
と思われたということかもしれません。
例えば、マルチに必携の、プルージックコードをぶら下げてこなかった、とか。めったに出番がないですが、端折れないギアなんですよね。外では…。
■ こんな感じの人が多い
以前、5.12も人工壁ならオンサイトもできるという18歳の九州クライマーが、小川山に行きたい!というので、じゃあ、というので案内したら…。こんなことがありました。
ショートを何本か登ったあとのマルチですが、終了点が見えていて、私の声が届き、目も届くのは、1ピッチ目しかなく、じゃ、ここしか君にリードさせられるのはないから、君、1ピッチ目ね~、と言ったら、びっくりして、あわててセカンドの確保法を質問してきました… あれ~?知らないで来たの?
私なんて、マルチ行くって言われたら、もう毎日のように、支点とセカンド確保のセット、ロープアップ、宙づり登り返しを練習していましたからね~ 遠足行く前の子ども状態で。
その子はそうではなかったらしい…。でも、自分からマルチ連れて行ってくれ、と言ってきたのに…?
と、なり、もう2度目はない。かわいそうなので、関東の知り合いのクライマーは、紹介してやったが、私の紹介だと思われるのは嫌だなぁ…
類友というが、変なやつを紹介すると、自分まで変なヤツの常識なのだろうと、相手から類推されることになる…。
この子は、高校生からクライミングして、5.12はオンサイト出来る子だそうでしたが、それ以外は何も知らないみたいでした…。そのグレードを登るクライマーとしては、知っていて当然のことを何も知らない様子で、しかも、教えてもらって当然と要求して来る要求ぶりが不思議で、紹介した人に問い合わせしたのですが…。答えは、”教えれば何でも教わるのでは”、とか言われ、さらにびっくり。
まるで、私がお父さんかお母さんのように、思っているみたい。私が一人で行く登山にもついていくというので、それにもビックリ… いや、ついてこられても…。仕方ないので、小川山山頂散策は辞めになり、なぜか、私が車で駅まで迎えに行って、登坂することになったんですよね… なにやってんだ、私。私はいつか小川山のてっぺんに立てるのだろうか…
しかし、私も18歳で大阪に転居した時は、何も知らず、色々な人に世話になったけど… ”要求”したことはないぞ?
そのことにも、”え?”って思った。まぁ昨今、6ポケットとか言って、甘やかされて育っているらしいからなぁ。山梨のヨガ講師仲間にも、そんな人いたからなぁ…。
好意的に解釈すると、その子が属していた会は教える技量がないと遠慮して、教えていないのかもしれない。人工壁は教えることとしては、かなり簡単ですしね。
逆クリップだめよ、ゼットダメよ、足を掛けたらだめよ、程度。
■ 昔の人の教え方…その①
しかし…それにしても、昔の山岳会の教え方は、ずさんだったらしいですよね。
ずいぶん昔に 一番、仲良しだった先輩に昔の教え方を聞いたら…その人は信州大学の山岳部出身人なのですが…、
「登れ」、以上終わり、だった…
と言っていました…。 その会で一番5.13に近づいた男、と言われていた先輩でした。
■ その② 昔の人は手の込んだ教え方をする…
その先輩が連れて行ってくれた、初めての小川山では、小川山物語に1ピン目プリクリップしました…。
ので、
プリクリ大事ね
と初回で理解。たぶん、その先輩、そのつもりで、その課題を選んだと思われる。
そこはかとなく、相手に自ら悟らせる。そのことを、カウンセリング用語で、非指示的カウンセリング、というそうです。お釈迦様は、そのようにお弟子さんを導いたそうです。
しかし、そのやり方では、現代の人は、ダメなのではないですかね?もっとかみ砕いて、他に解釈の余地がないようにしっかり言葉に表現しないと…。
つまり、今どきの若者は、「プリクリップは大事ですよ」と教わらないと、こんな間接的な教え方では、分からないのではないですかね???
行動主義的教え方は、朱に混じれば赤くなる、という人に適した学習法ですね。
ーーーーーーーーーーーーーー
「行動理論」は「学習理論」とも呼ばれ、不適応な行動や反応をとってしまうのは、誤った学習や条件付けの結果ととらえ、
「行動理論」は「学習理論」とも呼ばれ、不適応な行動や反応をとってしまうのは、誤った学習や条件付けの結果ととらえ、
適切な行動を学習することによって、不適応な行動を抑える
ことを目的としています。
ーーーーーーーーーーーーーー
私は師匠と登ることで、これを実践していたと思います。しかし、そう考えて、年配の人と行動を共にできるクライマー男子って、周囲には皆無でした… 紹介しても一緒に行かないんだから、学ぶ機会を与えても、受け取らないんだろうと思っていました。