2021/05/10

アレックス・オノルド君のお母さんの手紙

■ アレックス・オノルド君のお母さんの手紙

良い文面なので訳しました。

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Dear Mom of a climber,

クライマーのお母さんの皆さんへ

I’m the mother of that kid you couldn’t bear to watch in Free Solo, who made your palms sweat as you wondered aloud, “How’d you like to be that kid’s mother?!”

私は、皆さんが見るに堪えない、あのフリーソロを登った子の母です。手に汗握らせたでしょう…そして、あんな子のお母さんなんてやってられないだろうなぁと思ったでしょう…

I didn’t have a choice. My son, Alex Honnold, was born climbing, and that’s all he ever wanted to do. So at 59, since I wanted to be part of his life, I tried it.

私には選択肢はありませんでした。息子のアレックスは生まれつきクライマーで、クライミングだけが彼のしたいことだったのです。しかたなく、私は59歳でクライミングをすることになりました…。彼の人生の一部でありたかったからです。

At 66, I became the oldest woman to scale El Capitan.

そして、66歳で、エルキャップを登る最高齢女性となりました。

In the short time between those two events, a lifetime of learning happened.

この短い間に、人生の貴重な学びが起こりました。

I’ve always been a teacher, a writer. A mom. Basically I spent my life at a desk, in a classroom, in the kitchen. Not exactly athlete material. But you never know until you try.

これまでの人生、私は教師として生きてきましたし、書き手であり、母でした。基本的に、私は、机、教室、そして台所で、人生を過ごしてきました。まったくアスリートの材ではありません。でも、試してみるまで分からないものですね。

As I began climbing, I learned a lot about fear; my imagination was far worse than anything that really went on ‘out there’ on Alex’s expeditions or climbing trips. Fear comes from not knowing.

クライミングを始めて、恐れとは何か?について多くを学びました。私の想像は実際よりうんと悪く、心配は無知から来るものでした。

At the beginning, I ‘knew’ I’d never be able to climb a wall; I was no athlete! I just wanted to see what it was like. I climbed a wall at the climbing gym. And another. I followed my son up an outdoor wall, terrified and thrilled. He believed I could, so I did. It’s as simple as that.

始めから、私は、壁を登るなんて無理!と”知っている”つもりでした。私はアスリートじゃないのよ!ただどんな感じがするか知りたいだけ。クライミングジムの壁を登りました。そして次の…。外壁で、息子のフォローを務め、恐怖におののき、スリルを味わいました。息子は私にもできると信じているようで、それで私も自信をつけました。それくらいシンプルでした。

By the time we did El Cap, several years later, it no longer terrified me to hang on a rope 3,000 feet above the Valley floor.

私たち親子がエルキャップをやる頃には、4,5年がたっていましたが、もはや3000フィート(1000m)の壁でロープにぶら下がることは怖いことではなくなっていました。

…続く…

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どうですか? 私が一番感動したのは、息子が何に夢中なのか知りたいと思った母親が、恐怖や偏見を乗り越えて、壁に取り組むことです。

”馬鹿言わないで!私にクライミングなんてできるわけないでしょ!”、初心者は、誰だってそう思います。そんな思いすら、乗り越える息子への愛。

私が悲しいのは、私の夫が少しでも、その意思を見せてくれたら…ということです。試しもしないで、出来ないって決めつけているなんて…。