2021/05/22

長ヌンとレッドポイント

これは、一流クライマーを育てた樋口先生のコメントです。

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 120cm,90cm,60cm,40cm,30cmそして一般的な20cmのものを使って、流れがいいようにセットしてます。

完登できない場合でも、ロワーダウンしてくるときに余分が有れば、さらに流れが良くなるようにセットを微調整して、次のトライに備えてます。

うちうちでは、短ヌン、中ヌン、長ヌンという呼び名で

「そこ、長ヌンがいいんじゃない」とか指示出し合ってますね。

少しでもローブは流れが良い方が、登る方にも負荷がかからなくて済むので。

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■ 精密度が高い!

私も、長ヌン、持っていますが…一本だけです。あとはスリングで対応、なので、120cmスリングと60スリングです。

この写真は小滝を登攀中の私ですが…やっぱり1本目は伸ばしていますね。


■ 登る場所を選びましょう

ノーテンションで登るのは、アイスでは当然というか、岩のように、”やった!オンサイトだぜ~!” とか ”レッドポイントだぜ~!”ってのはありません。

あまりにも当然で、スタイルの区別ないです。

そもそも、登る場所を見極めること、そこからスタートです。どこでも登れるので。

岩場の場合だと、ボルトにより、ココしか登れない、と登る場所が強制的に指定されています。

自由度? ひくーい。 

これでは、見る目が育たないですよね。だって最初から、登る場所を選ぶ、という発想自体がないですからね。

ブランクの岩を見て、どこをどう登ろうか?と発案できないということです。

一般にアイスでは、もっともアイスの硬いところを探します。プロテクションの都合がクライマーの都合より優先です。

■ 結果、ロープの屈曲についても、無知でいられる

岩では、ボルトが指定され、登るところも固定されて、いいなり状態、またオンサイトか?レッドポイントか?くらいしか、評価の物差しがない…ので、その結果、ロープが屈曲したら登れなくなる、ということについて、かなり長い間、無知でいられます。(昔はプロテクションはリムーバブルで好きなところを登っていたので違いますが)

レッドポイントした後の登りについて、吟味しない。

逆にスタイルが、クライミングの安全知識を学習する阻害要因になっていますね。

レッドポイントできた!と思ったら、ロープドラッグがあっても、成功!っていう結論にまとめてしまえます…。

なんで、そんなに下手くそなのに、皆自信満々なんだろう?っていう疑問が少し溶けた(笑)。

アイスだったら、みんなに「うーん…」 「あちゃ~」という顔をされるロープの流れであっても、岩登りだと? 「レッドポイントおめでとう!」です。

これでは、反省が生まれないです。

なるほど、こういう訳だったのか。

■ 登りのゆとりは関係なし

ロープドラッグを考える…などは、クライミング中のゆとりの量が必要になります。計算する項目数がそれなりに多いからですね。

美しいライン

これのどこを登ろうか~と考えて…

こうなる。

つまり、楽しみは、どこを登ろうか~と考えるところからです。 ここを登りなさい!ではない。ボルトルートは不自由ですなー。

■ 氷との対話

ワタクシが考えたライン 満足~ どこもランナウトしていない!流れが美しい!

このような充足というか、満足を長い間、味わっていません。

 いいルートだったな~というのの、中身が岩とアイスでは、ここまで違う

ってことです。

レッドポイントもオンサイトも、私には、あまり満足をもたらさないようです。

もっと細かい、ルートとの対話が私には必要みたいなんですよね。